注意:
テスト環境から本番環境への環境の移行は、このリリースで非推奨になりました。今後のリリースでサポートが終了する予定です。トピック:
注意:
この章で説明されている手順は、Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.1)およびそのリリースの一部であるコンポーネントを対象としています。
この章の手順の大部分は、ユーザーが標準的なインストール・トポロジ(1つの管理サーバーを含む1つのWebLogic Serverドメインと2つの管理対象サーバーまたはスタンドアロン・ドメインが含まれているクラスタで構成)を使用すると想定しています。
標準的なトポロジの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』のOracle Fusion Middleware Infrastructureの標準インストール・トポロジの理解に関する項を参照してください。
Oracle Fusion Middlewareコンポーネントをソース環境からターゲット環境に移行できます。
Oracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行すると、移行元の環境で行ったカスタマイズや構成変更は、移行先の環境にすべて再適用する必要がありますが、作業量は最小化されます。ソース環境では、Oracle Fusion Middlewareのインストール、構成、カスタマイズおよび検証を行うことができます。システムが安定し、必要に応じて機能するようになったら、ターゲット環境を作成しますが、このとき、ソース環境に取り込んだすべての変更内容を再実行するかわりに、コンポーネントとその構成のコピーをソース環境から移行することでターゲット環境を作成できます。
環境を移行する前に、移行スクリプトを理解し、ソース環境を確認してターゲット環境を準備し、制限事項を把握する必要あります。
この項では、環境を移行する前に知っておく必要がある重要な情報について説明します。次のトピックが含まれています:
Oracle Fusion Middlewareには、環境の移行に使用できる一連のスクリプトが用意されています。
copyBinary: ソースOracleホームのバイナリ・ファイルをコピーします。
pasteBinary: コピーしたOracleホームをターゲットに適用します。
copyConfig: 次のいずれにも使用できます。
WebLogic Serverドメインの構成をコピーします(ドメイン内のすべてのJavaコンポーネントやシステム・コンポーネントを含む)
スタンドアロン・ドメインの構成をコピーします(ドメイン内のすべてのシステム・コンポーネントを含む)
ノード・マネージャの構成をコピーします。
extractMovePlan: copyConfig操作で作成されたアーカイブ・ファイルから、移動計画を.xmlファイル(名前はmoveplan.xml)として抽出し、さらにその他のファイルも抽出します。
pasteConfig: 次のいずれにも使用できます。
コピーされたWebLogic Serverドメインの構成を適用します(ドメイン内のすべてのJavaコンポーネントやシステム・コンポーネントを含む)
コピーされたスタンドアロン・ドメインの構成を適用します(ドメイン内のすべてのシステム・コンポーネントを含む)
コピーされたノード・マネージャの構成を適用します。
こうしたスクリプトにより、ユーザーはOracleホーム・ドメイン、Oracle WebLogic Serverドメイン、さらにOracle HTTP ServerやOracle SOA Suiteなどの特定のOracle Fusion Middlewareコンポーネントの構成をコピーできます。
表20-1に、移行スクリプトをサポートしているOracle Fusion Middlewareコンポーネントを示します。
表20-1 移行スクリプトのサポート
コンポーネント | サポートの有無 |
---|---|
Oracle Application Development Framework。 |
あり |
Oracle B2B |
あり |
Oracle B2B for Healthcare |
あり |
Oracle Business Activity Monitoring |
あり |
Oracle Business Intelligence |
なし |
Oracle Business Process Management |
あり |
Oracle Coherence |
あり |
Oracle Data Integrator |
あり |
Oracle Enterprise Data Quality |
あり |
Oracle Enterprise Scheduler |
あり |
Oracle Forms Services |
あり |
Oracle HTTP Server |
あり |
Oracle HTTP Server WebGate |
あり |
Oracle Managed File Transfer。 |
あり |
Oracle Reports |
なし |
Oracle Platform Security Services |
あり |
Oracle Real-Time Integration Business Insight |
なし。ただし、Insightを含むドメインはスクリプトを使用して移動できます。Insight構成、特にモデル、接続およびコンソールは、スクリプト実行後にソースからエクスポートしてターゲットにインポートすることで移動できます。 |
Oracle Service Bus |
あり |
Oracle SOA Suite |
あり |
Oracle Traffic Director |
あり |
Oracle User Messaging Service。 |
あり |
Oracle Web Services Manager。 |
あり |
Oracle WebCenter Capture |
あり |
Oracle WebCenter Content |
あり |
Oracle WebCenter Portal |
あり |
Oracle WebCenter Sites |
あり |
Oracle WebLogic Server |
あり |
表A-11で説明しているように、多くのコンポーネントには特定の移動計画があります。
この章の手順では、次の一部または全部が含まれる、Oracle Fusion Middlewareのインストールおよび構成がソース環境で実行済であることを前提としています。
Oracle SOA SuiteなどのOracle Fusion Middlewareコンポーネントで使用される1つ以上のデータベースをインストールしました。
RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』を参照してください。
Oracle Fusion Middleware製品をインストールし、構成しました。たとえば、Oracle WebLogic ServerとOracle Web Services Managerをインストールし、Oracleホームを作成し、Oracle WebLogic Serverドメインを構成しました。
ドメインを構成するときには、2つの方法のいずれかを選択できます。
開発モード: このモードでは、セキュリティの構成が比較的緩くなります。アプリケーションのデプロイには、ユーザー名とパスワードが必要です。
本番モード: このモードでは、セキュリティの構成が比較的厳格で、アプリケーションのデプロイおよび管理サーバーの起動にはユーザー名とパスワードが必要です。
または、スタンドアロン・ドメインにシステム・コンポーネント(Oracle HTTP Serverなど)をインストールし、構成しました。
セキュリティ・ポリシーを構成しました。
Oracle Platform Security Servicesについて、セキュリティ・ポリシーを作成し、資格証明ストア・フレームワーク(CSF)に資格証明を格納しました。
1つ以上のアプリケーションまたはSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイしました。これらのアプリケーションには、内部参照および外部参照が含まれる場合があります。
また、ソース環境については次の点に注意してください。
WebLogic ServerドメインでcopyConfigスクリプトを実行する前に、管理サーバーと管理対象サーバーが実行されていることを確認してください。
Windowsの場合、使用環境が、システム・コンポーネントが含まれるWebLogic Server domainドメインである場合、WebLogic ServerドメインでcopyConfigスクリプトを実行する前に、ノード・マネージャを停止する必要があります。管理サーバーおよび管理対象サーバーは稼働している必要がありますが、システム・コンポーネントは稼働していない必要があります
Windows以外のオペレーティング・システムの場合、WebLogic Serverドメインおよびスタンドアロン・ドメインについては、ソース環境でcopyConfigドメインを実行する場合、任意のシステム・コンポーネントを起動または停止できます。いずれの場合も、copyConfig操作は完了します。
Oracle Web Services Managerの場合は、copyConfigスクリプトを実行する前に、Oracle Web Services Managerポリシー・マネージャ・アプリケーションのデプロイ先のサーバーが実行されている必要があります。
Oracle Fusion Middlewareでは、次の2つのタイプのキーストアがサポートされています。
JKS: Javaキーストア
KSS: Oracle Platform Security Servicesキーストア・サービス。キーストア・サービスは、Oracle JRFを含むドメインを作成した場合にのみ使用できます。
キーストア関連のプロパティは、次の状況である移動計画のすべてのサーバーに対して移入されます。
構成されているキーストアに関係なく、ソース・ドメインでSSLが有効化されている場合(管理サーバー・ポートまたは管理サーバーのSSLポートのいずれか)。
ソース・ドメインで非SSLポートのみが有効化されており、管理サーバーのキーストアが次のタイプのいずれかである場合。
CustomIdentityandCustomTrust
CustomIdentityandJavaStandardTrust
CustomIdentityandCommandLineTrust
ソース・ドメインで非SSLポートのみが有効化されており、DemoIdentityAndDemoTrustキーストアが構成されている場合、キーストア関連のプロパティは移動計画に移入されません。
ソース環境が構成されている方法に関係なく、pasteConfigスクリプトを使用して構成をターゲットに移動する場合は、移動計画のプロパティを構成する方法について次の点に注意する必要があります。
Oracle JRFで構成されているドメインの場合:
すべてのサーバーは、同じキーストアを持っている必要があります。
キーストア・タイプ(JKSまたはKSS)は、すべてのサーバーで同じにする必要があります。
移動計画を変更して、キーストア・タイプをJKSからKSS、またはKSSからJKSに変更できます。
Oracle JRFで構成されていないドメインの場合:
すべてのサーバーは、同じキーストアを持っている必要があります。
JKSキーストアのみを使用できます。
Oracle JRFで構成されているドメインおよびOracle JRFなしで構成されているドメインの両方に対して、キーストアをソースからターゲットに変更できます。ソースが非SSLのみでDemoIdentityAndDemoTrustである場合を除けば、たとえキーストアの値がソースにあるとしても、次のいずれかの値に変更できます。
DemoIdentityAndDemoTrust
CustomIdentityAndCustomTrust
CustomIdentityAndJavaStandardTrust
CustomIdentityAndCommandLineTrust
この章の手順を使用するには、ターゲット環境が次の前提条件を満たしている必要があります。
コピーするOracleホームおよびコンポーネントのバージョンと互換性のあるcloningclient.jarファイルおよび移行スクリプト(pasteBinaryなど)を使用する必要があります。この章の手順では、現行バージョンのcloningclient.jarファイルおよび移行スクリプトを使用することを前提としています。
ターゲット環境は、ソース環境と同じオペレーティング・システム上にある必要があります。また、オペレーティング・システム・アーキテクチャは、両方の環境で同じでなければなりません。たとえば、両方の環境で32ビットのオペレーティング・システムまたは64ビットのオペレーティング・システムを実行している必要があります。
スクリプトを実行するときに、対応するJavaホームを指定する必要があります。つまり、Oracleホームが64ビットの場合、64ビットのJavaホームを指定する必要があります。Oracleホームが32ビットの場合、32ビットのJavaホームを指定する必要があります。
ホストには、JDK 1.8.0_x以降がインストールされている必要があります。
ターゲット環境では、ソース環境のユーザーと同じスーパーユーザーまたは管理ユーザーが必要です。インストールの移行が完了したら、ターゲット環境でユーザーを変更できます。
ターゲット環境のデータベースは、ソース環境のデータベースと同じタイプである必要があります。たとえば、ソース環境のデータベースがOracle Databaseである場合、ターゲット環境のデータベースもOracle Databaseである必要があります。ターゲット環境のデータベースは、ソース環境のデータベースと同じバージョンである必要があります。
ソース環境で統合スキーマおよび統合データ・ソースが使用されている場合、ターゲット環境では、類似した統合スキーマで構成要素のスキーマが正確に同じであるものを使用する必要があります。
データベースが適切に調整されていない場合、copyConfig操作およびpasteConfig操作でパフォーマンスの問題が発生することがあります。このようなパフォーマンスの問題を回避するには、次の標準データベース・パフォーマンス調整ガイドラインに加えて、MDS表のインポート用に、データベースに十分なRAMが割り当てられていることを確認します。また、次のプロシージャを実行して、ターゲット・データベースに対する統計を実行します。
BEGIN
dbms_stats.gather_schema_stats(ownname => 'prefix_MDS',
METHOD_OPT => 'FOR ALL COLUMNS SIZE AUTO',
CASCADE => TRUE, ESTIMATE_PERCENT => NULL);
END;
このプロシージャでは、prefix
_MDS
は、インストールのMDSスキーマ名です。
ソース環境がSSL専用の環境である場合、移行スクリプトを実行する前に、ソース環境内のキーストアおよび資格証明を必ず構成してください。
Oracle Fusion MiddlewareがインストールされていないホストにOracleホームのアーカイブを適用する場合、次の点に注意してください。
ソース・ホストの次の場所からpasteBinaryスクリプトをターゲット・ホストにコピーします。
(UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/bin/pasteBinary.sh (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\bin\pasteBinary.cmd
Windowsの場合、pasteBinary.shはコピーしません。
ソース・ホストの次のファイルをターゲット・ホストにコピーします。
(UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/jlib/cloningclient.jar (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\jlib\cloningclient.jar
ORACLE_HOME/oracle_common/bin
以外の場所からpasteBinaryスクリプトを実行する場合は、pasteBinaryスクリプトとcloningclient.jarファイルが同一ディレクトリにある必要があります。
前のOracle Fusion MiddlewareインストールがないホストでpasteBinaryを実行する場合、pasteBinaryを実行する前にORACLE_HOME/oracle_common/bin
は存在していないため、pasteBinaryスクリプトとcloningclient.jarは同じディレクトリに存在する必要があります。
ファイルに実行権限があることを確認してください。
移動計画で指定するポートはターゲット・マシン上で使用可能である必要があります。pasteConfigスクリプトは、指定されたポートが使用可能であるかどうかをチェックします。
Windowsでは、ファイルMSVCR90.DLLがターゲット・ホストに存在する必要があります。そうでない場合、pasteConfigは失敗します。
このファイル(または、このファイルの様々なバージョン)は、次の下のディレクトリ・ツリーに置かれています。
(Windows 32 bit) C:\Windows\System32 (Windows 64 bit) C:\Windows\winsxs
Windowsでは、Oracle Traffic DirectorおよびOracle HTTP Serverを正常に移行するには、MS Visual C++バージョン12.0がインストールされている必要があります。
次の制限事項に注意してください。
ソース環境とターゲット環境は、同じエンコーディングを使用している必要があります。たとえば、ソース環境がja_JP.utf8ロケール・エンコーディングを使用しており、ターゲット環境がja_JPロケール・エンコーディングを使用している場合、ターゲットで一部のファイル名が正しく処理されない可能性があります。
移行スクリプトはマルチテナンシを使用するドメインをサポートしていません。
移行スクリプトはWebSphereベースの環境をサポートしていません。
コンポーネントの構成を移行すると、スクリプトによりソースのトポロジがレプリケートされます。たとえば、ソース・ドメインにホストAの管理対象サーバーserver_1とserver_2、およびホストBの管理対象サーバーserver_3とserver_4が含まれる場合、ターゲットにも同様の管理対象サーバーとホストの関係を指定する必要があります。(移動計画のそれぞれの管理対象サーバーに対してホストを指定します。)
カスタム・アプリケーションで内部データ・ソースを使用する場合(たとえば、JDeveloperを使用してアプリケーションが作成され、内部データ・ソースとともにデプロイされている場合など)、pasteConfig操作では内部データ・ソースは移行されません。
この問題を解決するには、ドメインに外部データ・ソースを作成し、アプリケーションでそのデータ・ソースを使用するように変更して、アプリケーションを再度デプロイします。
ソースOracleホームで、Oracleホームの外部にあるJDKを使用する場合、pasteBinary操作でも外部のJDKを使用する必要があります。
ソースとターゲットで使用されているJDKが同じである必要があります。
ソースとターゲットで使用されているJDKが同じである必要があります。たとえば、ソースでJava SEを使用する場合は、ターゲットでもJava SEを使用する必要があります。
ソースおよびターゲットで使用されるベンダーは同じである必要があります。たとえば、ソースでOracle JDKを使用する場合は、ターゲットでもOracleのJDKを使用する必要があります。
ソースおよびターゲットで使用されるJDKのメジャー・バージョンは、同じである必要があります。たとえば、ソースでバージョン1.8を使用する場合は、ターゲットでも1.8を使用する必要があります。
複数のドメインに対して同じ共有セキュリティ・ストアを使用することはできません。
エンティティを移行する際に一時ディレクトリに十分な領域がない場合は、その旨を示すエラーが返されます。この問題が発生しないようにするには、「移行スクリプトの構文」で説明しているように、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数を使用して、一時ディレクトリとして別の場所を指定します。
環境を移行して、カスタムのインベントリの場所を使用(invPtrLocパラメータを使用)してpasteBinaryスクリプトを実行した場合、次のいずれかの引数を使用してrunInstallerを起動する必要があります。
-invPtrLoc custom_inventory_pointer_location
Oracle Platform Security Servicesを移行していて、LDAP間でデータを移動している場合、ソースおよびターゲットのLDAPドメイン・コンポーネントの階層は同じである必要があります。同じでない場合、Oracle Platform Security Servicesのデータの移動は失敗します。たとえば、ソースの階層がdc=us,dc=com
として構成されている場合、ターゲットLDAPにも同一のドメイン・コンポーネント階層が必要です。
移行スクリプトは動的クラスタ構成をサポートしていません。
これを回避するには、copyConfigスクリプトを実行する前に動的クラスタ構成を無効化します。その後、pasteConfigスクリプトを実行した後に有効化できます。
ドメインでOracle Service Busが構成されている場合、pasteConfig操作時に初めて管理サーバーを起動すると、次のエラーが表示されることがあります。
Failed to initialize the application "Service Bus Framework Starter Application" due to error java.lang.RuntimeException: OSB system user authentication failed java.lang.RuntimeException: OSB system user authentication failed
このエラーは無視できます。
この項では、インストールをソース環境からターゲット環境に移行する一般的な手順について説明します。表20-1に、この手順を示すフローチャートを表示します。
一般的な手順は次のとおりです。
ソース環境をチェックします。「ソース環境の確認」を参照してください。
ターゲット環境を準備します。「ターゲット環境の準備」を参照してください。
環境でデータベースを使用している場合は、新しいデータベースを作成します。「ターゲット環境でのデータベースのインストール」を参照してください。
Oracleホームにあるバイナリ・ファイルのコピーを、ソース環境からターゲット環境に移行します。
「スクリプトを使用したOracleホームおよびバイナリ・ファイルの移行」の説明に従って、copyBinaryスクリプトおよびpasteBinaryスクリプトを使用します。
ストレージ・レベルのクローニング・ツールを使用(環境でサポートされている場合)して、既存のディスク・ボリュームのコピーを作成し、それを別の場所に移動します。次に、pasteBinaryスクリプトを使用して、必要なインベントリ情報、ファイル権限および正しいORACLE_HOMEパスのための文字列置換を作成または更新することにより、ターゲットOracleホームを正しいOracleホームに変換します。「ストレージ・レベルのクローニング・ツールを使用したOracleホームおよびバイナリ・ファイルの移行」を参照してください。
この方法は、環境が1つのディスク・ボリュームにある場合に使用できます。
ドメインおよびコンポーネントの構成のコピーを移行します。ほとんどの場合、copyConfig、extractMovePlanおよびpasteConfigスクリプトを使用します。従う手順は、ご使用のトポロジによって異なります。
Javaコンポーネントのみ、またはJavaコンポーネントとシステム・コンポーネントを含むWebLogic Serverドメインの構成を移行するには、「WebLogic Serverドメインの構成の移行」を参照してください。
複数のシステム・コンポーネントを含むスタンドアロン・ドメインの構成を移行するには、「スタンドアロン・ドメインの構成の移行」を参照してください。
「ノード・マネージャの構成の移行」で説明するような特定の状況では、ノード・マネージャがソース環境で構成されている場合に、その構成のコピーを別途移行する必要があります。
一部のコンポーネントで必要になる追加の手順を実行します。各コンポーネントに固有の情報については、「特定のコンポーネントに対する追加の手順または情報」を参照してください。
その他のデータ(UMSユーザー・メッセージング・プリファレンスやOracle WebCenter Portalアプリケーションのデータなど)を移行します。新しい環境に固有の情報(ホスト名、ポートなど)を変更します。各コンポーネントに固有の情報については、「特定のコンポーネントに対する追加の手順または情報」を参照してください。
サーバーとコンポーネントを起動します。「管理対象サーバーおよびコンポーネントの起動」を参照してください。
Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの多くで、ソース環境からターゲット環境に移行する際に、共通の手順を使用します。ただし、すべてのコンポーネントがこれらの手順のすべてまたはそれらの一部を使用するわけではありません。
また、一部コンポーネントでは追加の手順が必要な場合があります。特定のコンポーネントを移行する際に追加の手順が必要かどうか、表20-2でチェックする必要があります。
この項では、共通の手順について、次のとおり説明します。
この項の手順では、標準的なインストール・トポロジが使用されていると仮定しています。このトポロジは、1つの管理サーバーを含む1つのWebLogic Serverドメインと、1つのホスト上の2つの管理対象サーバーまたはシステム・コンポーネントを含むスタンドアロン・ドメインが含まれているクラスタで構成されます。
複数のマシンにわたる分散トポロジの場合は、「分散トポロジの移行」を参照してください。
注意:
これらの手順および移動計画で使用するスクリプトでは、通常、パスワードを含むファイルを指定する必要があります。不明瞭化したパスワードを含むファイルを生成するには、「obfuscatePasswordスクリプトとAPI」で説明されているobfuscatePasswordスクリプトを使用します。
Oracle Application Development FrameworkやOracle SOA Suiteなどの一部のコンポーネントでは、メタデータを格納するためにデータベースを使用することがあります。
ターゲット環境のデータベースは、ソース環境のデータベースと同じタイプである必要があります。たとえば、ソース環境のデータベースがOracle Databaseである場合、ターゲット環境のデータベースもOracle Databaseである必要があります。ターゲット環境のデータベースは、ソース環境のデータベースと同じバージョンである必要があります。
新しいデータベースをインストールするか、またはソース環境からデータベースをコピーできます。
新しいデータベースをインストールします。Identity Managementコンポーネントを除くほとんどのコンポーネントにこれを使用できます。次の手順を実行します。
データベース・ソフトウェアをインストールして構成します。
RCUを使用してターゲット・データベースで必要なスキーマを作成します。『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』を参照してください。
アプリケーションで使用するカスタム・スキーマを作成します。たとえば、アプリケーションがソース環境でカスタム・スキーマを使用する場合、ターゲット環境でそのスキーマを作成します。
Oracle Database RMANのduplicateコマンドを使用して、複製データベースを作成します。Identity Managementコンポーネントを移行する場合は、この方法を使用します。複製データベースは、完全に独立して動作するように、ソース・データベースと異なるDBIDを使用して作成する必要があります。
注意:
RMANユーティリティでは、ソース・データベース(元のデータベース)をターゲット・データベースと呼びます。また、DUPLICATEコマンドで作成されたデータベースを補助データベースと呼びます。
次の手順では、ソース・データベース名がtest_DB_nameと呼ばれ、ターゲット(補助)・データベース名がprod_DB_nameと呼ばれます。
複製のOracle Databaseをターゲット環境に作成する手順は、次のとおりです。
ターゲット環境でOracle Databaseソフトウェアをインストールしますが、その際、データベースは作成しません。これを行うには、「構成オプションの選択」画面で「データベース・ソフトウェアのみインストール」を選択します。
Oracle DatabaseのRMANドキュメントでは、これを補助ホストと呼んでいます。
ターゲット環境で、パスワード・ファイルを作成します。このファイルのパスは次のとおりです。
ORACLE_HOME/dbs/orapwSID
SYSパスワードは、ソース環境のデータベースにおけるSYSアカウント用のパスワードと同じである必要があります。次のコマンドを使用します。
setenv ORACLE_HOME /scratch/dbhome/ setenv ORACLE_SID SID $ORACLE_HOME/bin/orapwd password= password file=$ORACLE_HOME/dbs/orapwSID
ターゲット環境で、次の場所に起動pfileを作成します。
$ORACLE_HOME/dbs/initSID.ora
init
SID
.ora
のファイル名は非常に重要で、大/小文字が区別されることに注意してください。
ファイルに次の内容を入力します。
DB_NAME=prod_DB_name db_recovery_file_dest='/full_path_to_DBHOME/dest_file_recovery_db' DB_RECOVERY_FILE_DEST_SIZE=2048m *.remote_login_passwordfile='EXCLUSIVE' *.local_listener='LISTENER_prod_DB_name' audit_trail='NONE' audit_file_dest='/full_path_to_DBHOME/audtrl'
db_recovery_file_destおよびaudit_file_dest用のディレクトリが存在している必要があります。存在しない場合はそれらを作成してください。
ターゲット環境で、後続の手順で実行する次のファイルを作成します。
ORACLE_HOME/dbs/dup.cmd
ファイルに次の情報を入力します。この例では、ソース・データベースのデータベース名はtest_DB_name
です。複製データベースのデータベース名はprod_DB_name
です。
run { allocate channel c1 device type disk; allocate auxiliary channel c2 device type disk ; DUPLICATE TARGET DATABASE to prod_DB_name FROM ACTIVE DATABASE NOFILENAMECHECK SPFILE SET DB_name='prod_DB_name' SET DB_UNIQUE_NAME='prod_DB_name' SET LOG_FILE_NAME_CONVERT 'test_DB_name','prod_DB_name' SET DB_FILE_NAME_CONVERT 'test_DB_name','prod_DB_name' SET audit_file_dest='/full_path_to_DBHOME/audtrl' SET CONTROL_FILES='/full_path_to_DBHOME/dup.ctl' set db_recovery_file_dest_size '1G' set db_recovery_file_dest='/full_path_to_DBHOME/dest_file_recovery_db' SET diagnostic_dest='/full_path_to_DBHOME'; }
ターゲットで、データファイル用に次のディレクトリを作成します。
/full_path_to_DBHOME/oradata/prod_DB_name
ターゲット環境で、次のファイルを作成します。
ORACLE_HOME/network/admin/listener.ora
次の内容をファイルに追加します。
LISTENER = (DESCRIPTION_LIST = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = host_name)(PORT = port_num)) ) ) SID_LIST_LISTENER = (SID_LIST = (SID_DESC = (SID_NAME = prod_DB_name) (ORACLE_HOME = /full_path_to_prod_DBHOME) (GLOBAL_DBNAME = prod_DB_name) ) (SID_DESC = (SID_NAME = test_DB_name ) )
ターゲット環境で、次のファイルを作成します。
ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora
このファイルに次の行を追加します。
test_DB_name = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = host_name)(PORT = port_num)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = test_DB_name.host.domain) ) ) LISTENER_test_DB_name = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = host_name)(PORT = port_num)) prod_DB_name = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = host_name)(PORT = port_num)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SID = prod_DB_name) (SERVICE_NAME = prod_DB_name) ) ) LISTENER_prod_DB_name = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = host_name)(PORT = port_num)
ソース環境でtnsnames.oraファイルを編集し、ターゲット環境のデータベースにエントリを追加します。
prod_DB_name = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP) (HOST = host_name) (PORT = port_num)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SID = prod_DB_name) (SERVICE_NAME = prod_DB_name) ) ) LISTENER_prod_DB_name = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = host_name)(PORT = port_num))
ソース環境でlistener.oraファイルを編集し、ターゲット環境のデータベースにエントリを追加します。
追加するエントリを次に示します。
LISTENER_prod_DB_name = (DESCRIPTION_LIST = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP) (HOST = 192.168.2.4) (PORT = 1521)(IP = FIRST)) ) ) SID_LIST_LISTENER_prod_DB_name = (SID_LIST = (SID_DESC = (SID_NAME = prod_DB_name) (ORACLE_HOME = full_path_to_ORACLE_HOME) ) )
ソースでリスナーを起動します。
setenv ORACLE_HOME full_path_to_ORACLE_HOME setenv ORACLE_SID test_DB_SID $ORACLE_HOME/bin/lsnrctl start
ソースでデータベースを起動します。次のSQLPlusコマンドを使用します。
$ORACLE_HOME/bin/sqlplus " /as sysdba" SQL> STARTUP NOMOUNT PFILE='ORACLE_HOME/dbs/pfile'
ソース・データベースでアーカイブ・ログ・モードが有効になっていることを確認します。
SQL> archive log list Database log mode Archive Mode Automatic archival Enabled Archive destination USE_DB_RECOVERY_FILE_DEST
アーカイブ・ログ・モードが無効の場合、次のコマンドを実行します。
SQL> shutdown immediate; SQL> startup mount; SQL> alter database archivelog; SQL> alter database open; SQL> alter system archive log current;
ターゲットで、NOMOUNTモードでデータベースを起動します。次に例を示します。
SQL> STARTUP NOMOUNT PFILE='ORACLE_HOME/dbs/pfile'
ターゲットで、ステップ4で作成したファイルを含むディレクトリに移動します。次に例を示します。
cd ORACLE_HOME/dbs
ターゲットで、RMANを使用してソース・データベースと複製データベースに接続します。
ORACLE_HOME/bin/rman TARGET sys/password@test_DB_name AUXILIARY sys/password@prod_DB_name
ターゲットで、ステップ4で作成したファイルを実行します。
RMAN> @dup.cmd
RMANは、サーバー・パラメータ・ファイルを転送先ホストに自動的にコピーし、サーバー・パラメータ・ファイルを使用して補助インスタンスを起動し、必要なすべてのデータベース・ファイルおよびアーカイブREDOログをネットワークを介して転送先ホストにコピーし、データベースをリカバリします。最後に、RMANは、RESETLOGSオプションを指定してデータベースを開き、オンラインREDOログを作成します。
詳細な手順は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを使用して、Oracleホームのコピーをターゲット環境に移行できます。
copyBinaryスクリプトによって、ソースの準備が実行され、アーカイブが作成されます。また、Oracleホームのファイル権限も記録されます。
このアーカイブには、Oracle WebLogic ServerホームやOracle HTTP Serverホームなどの製品ホームを含む、Oracleホームが含まれています。
pasteBinaryスクリプトによって、クローニング先で前提条件が満たされているかどうかが確認されます。アーカイブ・ファイルから複数のファイルが抽出され、OracleホームがOracleインベントリに登録されます。
次に、スクリプトによってファイル権限がリストアされ、必要に応じてリンクが再設定されます。
次の点に注意してください。
copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを実行しても、ソースOracleホームおよび製品ホーム(WebLogic Serverホームなど)の、ロード可能なモジュールやアプリケーション固有のライブラリなどのすべての依存関係が、ターゲット・ホームに継承されるわけではありません。スクリプトによって、Oracleホームおよびソースの製品ホーム全体がコピー先のOracleホームにコピーされるためです。ソースのWebLogic ServerまたはOracleホームの外部にあるファイルは、自動的にはコピーされません。そのため、ソースのWebLogic ServerまたはOracleホームの外部にあるファイルを参照するアプリケーションは、ターゲット・ホームで正しく機能しない場合があります。
Oracleホームをコピーする場合は、Oracleホームの読取り専用部分のみがコピーされます。user_projectsディレクトリなどのユーザー構成ファイルは、アーカイブから除外されます。WebLogic Serverドメインはコピーされません。(copyConfigおよびpasteConfigスクリプトを使用して、ドメインをコピーします。)
パスがシンボリック・リンクの場合、Oracleホームを移行することはできません。
関連項目:
この項で使用されるスクリプトの場所については、表A-1を参照してください。
Oracleホームを移行する手順は次のとおりです。
copyBinaryスクリプトのかわりに、Oracle Solaris ZFSやNetApp Flex Cloningなどのストレージ・レベルのクローニング・ツールを使用して、既存のディスク・ボリュームのコピーを作成し、それを別の場所に移行できます。
この方法は、環境が1つのディスク・ボリュームにある場合に使用できます。
ストレージ・レベルのクローニング・ツールを使用してOracleホームおよびバイナリ・ファイルを移行する手順は、次のとおりです。
copyConfig、extractMovePlanまたはpasteConfigスクリプトを使用して、WebLogic Serverドメインの構成のコピーを移行できます。 domain configuration using the この手順により、ドメイン、管理サーバーと管理対象サーバーおよびドメイン内のすべてのコンポーネントの構成のコピーが移行されます。
コンポーネントの構成を移行すると、スクリプトによりソースのトポロジがレプリケートされます。たとえば、ソース・ドメインにホストAの管理対象サーバーserver_1とserver_2、およびホストBの管理対象サーバーserver_3とserver_4が含まれる場合、ターゲットにも同様の管理対象サーバーとホストの関係を指定する必要があります。(移動計画のそれぞれの管理対象サーバーに対してホストを指定します。)
ドメイン・ディレクトリは各マシンに対してローカルです。pasteConfigスクリプトは管理サーバー・ドメイン・ディレクトリでのみ実行されます。その後、管理対象サーバーのディレクトリが管理サーバーと異なる場合は、Oracle WebLogic Serverのpackおよびunpackコマンドを使用して、管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリを再作成する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』を参照してください。
通常、ユーザーに固有のデータはターゲット環境とソース環境で同じではないため、この処理では、ユーザー固有のデータは移行されません。
関連項目:
この項で使用されるスクリプトの場所については、表A-1を参照してください。
注意:
IBM JDKを使用する場合、copyConfigおよびpasteConfigスクリプトのT2P_JAVA_OPTIONSパラメータを使用して最大永続生成領域(-XX:MaxPermSize=
value
)を設定します。
ドメイン構成のコピーを移行する手順は、次のとおりです。
ソースで、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーが起動されていることを確認します。
SSL専用の環境があるOracle SOA Suiteの場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』のSSLの構成に関する項で説明されているように、SSLを有効にします。
Windowsの場合、使用環境が、システム・コンポーネントが含まれるWebLogic Server domainドメインである場合、WebLogic ServerドメインでcopyConfigスクリプトを実行する前に、ノード・マネージャを停止する必要があります。
ソースで、自動的にロックを取得するようにドメイン構成が設定されていないことを確認します。開発モードでドメインを構成した場合は、ロックの自動取得が有効になっています。本番モードでドメインを構成した場合は、デフォルトで無効になっています。次の手順を実行します。
管理コンソールで「プリファレンス」をクリックします。
「プリファレンス」タブで、「ロックを自動取得して変更をアクティブ化」の選択を解除します。
「保存」をクリックします。
「チェンジ・センター」で、該当する場合は「構成の解放」をクリックします。
ソースで次のスクリプトを実行して、domainAdminPasswordFileパラメータに必要な不明瞭化したパスワード・ファイルを生成します。
(UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/bin/obfuscatePassword.sh -javaHome path_to_java_home (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\bin\obfuscatePassword.cmd -javaHome path_to_java_home
スクリプトによって、パスワードおよびパスワード・ファイルが書き込まれるパス(ファイル名を含む)の入力を求めるプロンプトが表示されます。
ソースでcopyConfigスクリプトを実行して、ドメイン構成をコピーします。
copyConfigスクリプトは、次の場所にあります。
(UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/bin/copyConfig.sh (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\bin\copyConfig.cmd
copyConfigスクリプトの構文については、「Oracle WebLogic Serverドメイン用copyConfigスクリプト」を参照してください。
たとえば、Oracleホーム/scratch/oracle/Oracle_home1のWLS_domain1という構成をコピーするには、次のコマンドを使用します。
copyConfig.sh -javaHome /scratch/oracle/jdk1.8.0_40 -archiveLoc /tmp/wls.jar -sourceDomainLoc /scratch/oracle/domains/WLS_domain1 -sourceOracleHomeLoc /scratch/oracle/Oracle_home1 -domainHostName example.com -domainPortNum 8001 -domainAdminUserName domain_admin_username -domainAdminPasswordFile /scratch/admin/passwd.txt -logDirLoc /tmp/logs
Oracle Service Busでは、copyConfigスクリプトの使用時に、キーosb.configuration.passphrase.file
およびパスフレーズを含むファイルの絶対パスを指定するキー値とともに-additionalParams
オプションを渡す必要があります。次に例を示します。
-additionalParams osb.configuration.passphrase.file=/scratch/passwd/osb_passwd
このオプションを指定しないと、エクスポートされた構成はパスワードで保護されません。
ドメイン構成を別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。
ソースでextractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。
extractMovePlanスクリプトの構文については、「extractMovePlanスクリプト」を参照してください。
次に例を示します。
extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/oracle/jdk1.8.0_40 -archiveLoc /tmp/wls.jar -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/wls
注意:
ソース環境に変更を加えていなくても、copyConfigスクリプトを使用するたびに、新しい移動計画を抽出する必要があります。pasteConfigスクリプトによって、移動計画とアーカイブが一致することが確認されます。一致しない場合は、スクリプトによりエラーが返されます。
ターゲット環境の値にあわせてプロパティを変更するために、移動計画を編集します。ホスト名、ポート番号、リスニング・アドレスなどのすべてのプロパティを編集して、ターゲット環境で異なる値にします。移行するコンポーネントのタイプごとのプロパティのリストについては、表A-11を参照してください。
Oracle WebCenter ContentサーバーまたはOracle WebCenter Content: Recordsの場合、移動計画で次のいずれかのオプションを指定します。
copy: このオプションは、構成およびデータを含むソース・システム全体をターゲット・システムにコピーします。これはデフォルトのオプションですが、これに伴うテスト・データの移行がご使用の環境に適さない場合があるため、このオプションの使用はお薦めしません。
init: このオプションは、ターゲット・システムの新しいContentサーバーまたはRecordsインスタンスを初期化します。これによって、データは移行されません。
表A-26の説明に従って、移動計画のMoveType configPropertyでcopyまたはinitオプションを指定します。その後、configGroupにリストされているプロパティを変更します。
これらのオプションの詳細は、「Oracle WebCenter Contentの移行の追加情報および手順」を参照してください。
extractMovePlanスクリプトによってデプロイメント・プランが生成された場合、次の場所にあるデプロイメント・プラン・ファイル内のOracleホームおよびドメイン・ホームの場所を更新します。
planDirLoc/deployment_plans
編集済の移動計画を、extractMovePlanスクリプトで作成したすべてのフォルダとともに、ターゲットにコピーします。(これらのフォルダは、planDirLocパラメータで指定した場所に置かれています。)
pasteConfig操作時には、-movePlanLocオプションを使用して場所を指定します。
ターゲットで次のスクリプトを実行して、移動計画に必要な不明瞭化したパスワード・ファイルを生成します。パスワード・ファイルごとにスクリプトを実行します。
(UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/bin/obfuscatePassword.sh -javaHome path_to_java_home (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\bin\obfuscatePassword.cmd -javaHome path_to_java_home
スクリプトによって、パスワードおよびパスワード・ファイルが書き込まれるパス(ファイル名を含む)の入力を求めるプロンプトが表示されます。
ターゲットで、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。
スクリプトの構文については、「Oracle WebLogic Serverドメイン用pasteConfigスクリプト」を参照してください。
たとえば、アーカイブをOracleホーム/scratch/oracle/Oracle_home1に適用するには、次のコマンドを使用します。
pasteConfig.sh -javaHome /scratch/oracle/jdk1.8.0_40 -archiveLoc /tmp/wls.jar -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/wls/moveplan.xml -targetDomainLoc /scratch/oracle/config/domains/WLS_domain1 -targetOracleHomeLoc /scratch/oracle/Oracle_home1/ -domainAdminPasswordFile /scratch/pwd_dir/passwd.txt
管理対象サーバーが管理サーバーと同じホスト上に置かれていない場合は、Oracle WebLogic Serverのpackおよびunpackコマンドを使用して、管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリを再作成する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』を参照してください。
「ユーザーおよびグループの構成」の説明に従って、ユーザーおよびグループを構成します。
このタスクが完了した際に、「特定のコンポーネントに対する追加の手順または情報」の説明に従って、一部のコンポーネントで追加手順の実行が必要な場合があります。
複数のシステム・コンポーネントを含むスタンドアロン・ドメインの構成を移行できます。たとえば、Oracle HTTP Serverをスタンドアロン・ドメインにインストールしたとします。
関連項目:
この項で使用されるスクリプトの場所については、表A-1を参照してください。
システム・コンポーネントを含むスタンドアロン・ドメインの構成を移行するには、
ノード・マネージャがソース環境で構成される場合は、次の条件でノード・マネージャを別途移行する必要があります。
ノード・マネージャは「ホストごと」です。
複数ホストの環境で、ノード・マネージャは「ドメインごと」で構成はドメイン・ディレクトリ内にあるが、各ホストにはそのホストにだけ適用可能な、カスタマイズされたノード・マネージャ・プロパティがある。
ノード・マネージャがドメインごとの場合、ドメインを移行するためのスクリプトにより、ノード・マネージャも移行されます。
関連項目:
この項で使用されるスクリプトの場所については、表A-1を参照してください。
ノード・マネージャの構成を移行する手順は、次のとおりです。
新しいターゲット環境でセキュリティを構成する必要があります。手順は、環境およびアプリケーションの構成によって異なります。
ターゲット環境のLDAPアイデンティティ・ストアでは、ソース環境と同じユーザーおよびグループを使用しない可能性や、すでにユーザーおよびグループが移入されている可能性があります。LDAPストアがOracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureの管理のLDAPストアであり、ソース環境のユーザー、グループおよびパスワードをターゲット環境に移行する必要がある場合のみ、次の手順を実行します。
SSL専用として構成されている環境を移行する場合、次の各事項に注意してください。
Windowsでは、デモKSS証明書を持つSSL専用の環境の場合、管理対象サーバーを起動する前に次の環境変数を設定します。
set JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true
次に、次の項目に記載されている追加パラメータを使用して管理対象サーバーを起動します。
デモKSS証明書を持つSSL専用の環境の場合、次の追加パラメータを渡して管理対象サーバーを起動します。
-Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true)
次に例を示します。
StartManagedWebLogic.sh Managed_Server_name https://hostname:port_num -Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true
カスタムJKS証明書を持つSSL専用の環境の場合、次のいずれかの手順を実行します。
管理対象サーバーを起動する前に、証明書をターゲットにインポートし、次のようなコマンドを使用します。
keytool -importcert -trustcacerts -alias hostalias -file /scratch/oracle/keystores/hostalias_identity_exportcert.cer -keystore /scratch/oracle/ORACLE_HOME/wlserver/server/lib/cacerts -storepass changeit
管理対象サーバーを起動するときに信頼キーストアの場所を明示的に渡します。次に例を示します。
startManagedWebLogic.sh Managed_Server_name https://hostname:port_num "-Dweblogic.security.SSL.trustedCAKeyStore=/scratch/Oracle/keystores/Hostname_trust.jks"
移行手順が完了したら、管理サーバー、管理対象サーバー、ノード・マネージャおよびコンポーネントが停止されます。次の手順を実行します。
コンポーネントによっては、テスト環境から本番環境への移行プロセスを完了するために追加の手順が必要なものがあります。
表20-2に、特定のコンポーネントの移行を完了するために追加の手順が必要かどうか、または追加の情報を指定する必要があるかどうかを示します。
表20-2 新しい環境への移行に追加の手順を必要とするコンポーネント
コンポーネント | 追加の手順 |
---|---|
Oracle Application Development Framework。 |
なし |
Oracle B2B |
「Oracle B2B移行のための追加手順」を参照してください。 |
Oracle Business Activity Monitoring |
なし |
Oracle Business Process Management |
|
Oracle Coherence |
なし |
Oracle Data Integrator |
|
Oracle Enterprise Data Quality |
なし |
Oracle Enterprise Scheduler |
なし |
Oracle Forms Services |
「Oracle Forms Services移行のための追加手順」を参照してください。 |
Oracle HTTP Server |
なし |
Oracle Managed File Transfer。 |
なし |
Oracle Service Bus |
「WebLogic Serverドメインの構成の移行」のステップ6を参照してください。 |
Oracle SOA Suite |
なし |
Oracle Traffic Director |
|
Oracle User Messaging Service。 |
なし |
Oracle WebCenter Content |
移動計画での |
Oracle WebCenter Portal |
「Oracle WebCenter Portal移行のための追加手順」を参照してください。 |
Oracle WebCenter Sites |
「Oracle WebCenter Sites移行のための追加手順」を参照してください。 |
Oracle Web Services Manager。 |
なし |
Oracle WebLogic Server |
なし |
Oracle Data Integratorを移行する場合は、次の追加の手順を実行する必要があります。
RCUを使用して、ターゲット・データベースで必要なマスター・リポジトリおよび作業リポジトリのスキーマを作成します。『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』を参照してください。
ターゲット環境の作業リポジトリとマスター・リポジトリの両方が、それぞれ組織全体で一意のIDで作成されていることを確認します(これには、開発リポジトリとソース・リポジトリも含まれます)。さらに、ターゲットの作業リポジトリが、ソース・リポジトリと同じタイプで作成されていることを確認します(たとえば、ソースの作業リポジトリが開発リポジトリとして作成されている場合、ターゲットの作業リポジトリも開発リポジトリとして作成される必要があります)。
Oracle Data IntegratorでRCUのカスタム変数の一部として作成されたODI作業リポジトリ名は、次の例に示すように、moveplan.xmlファイルの<configProperty id="WORKREP1">として反映されます。
... <configProperty id="WORKREP1"> <configProperty> <name>Url</name> <value>jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:ora1120</value> <itemMetadata> <dataType>STRING</dataType> <scope>READ_WRITE</scope> </itemMetadata> </configProperty> <configProperty> <name>User</name> <value>odi_work_11g</value> <itemMetadata> <dataType>STRING</dataType> <scope>READ_WRITE</scope> </itemMetadata> </configProperty> <configProperty> @ <name>Password File</name> <value>/tmp/all_pswd.txt</value> <itemMetadata> <dataType>STRING</dataType> @ <password>true</password> <scope>READ_WRITE</scope> </itemMetadata> </configProperty> </configProperty> ...
ここで重要なのは、moveplan.xmlでWORKREP1
として反映されているデフォルトのODI作業リポジトリ名WORKREP
は変更され、対応する名前の変更が本番環境で正確に反映されて、それに従うということです。
スキーマの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』を参照してください。その他の情報は、RCUのオンライン・ヘルプに記載されています。
移行スクリプトを実行する前に、ODI Client (Studio)を使用してプロジェクトとモデルを作成します。
copyConfigスクリプトを実行する場合は、次に注意してください。
Agentの構成時には、構成ファイルをcopyConfigスクリプトに渡す必要があります。これを渡すには、引数odiCustomArgで-additionalParamsオプションを使用します。次に例を示します。
./copyConfig.sh -javaHome /private/Middleware/jrockit_160_26_D1.2.0-5 -archiveLocation /tmp/ar.jar -sourceOracleHomeLoc /private/Middleware -sourceDomainLoc /scratch/oracle/domains/base_domain -domainHostName host1.example.com -domainPortNum 7001 -domainAdminUserName weblogic -domainAdminPasswordFile /tmp/wls_pswd.txt -additionalParams odiCustomArg=/private/t2p/odiCustomArg.xml
ファイルodiCustomArg.xmlは構成ファイルです。サンプル・ファイルが次の場所にあります。
ORACLE_HOME/ODI_Oracle_Home/odi/plugin/t2p/odiCustomArg.xml
スクリプトに渡す構成ファイルには、すべてのOracle Data Integratorマスター・リポジトリの接続情報が含まれています。構成ファイルのサンプルを次に示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<config>
<masterRepositories>
<masterRepository>
<driver>oracle.jdbc.OracleDriver</driver>
<url>jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:sid</url>
<schema>odi_master_12c</schema>
<schema_password_file>/tmp/all_pswd.txt</schema_password_file>
<supervisor>SUPERVISOR</supervisor>
<supervisor_password_file>/tmp/sup_pswd.txt</supervisor_password_file>
</masterRepository>
<masterRepository>
.....content for 2nd master repository
</masterRepository>
</masterRepositories>
</config>
次に構成ファイルのエントリを説明します。
masterRepositories: ODIマスター・リポジトリのリストが含まれます。
masterRepository: ODIマスター・リポジトリのセクション。
driver: ODIマスター・リポジトリに接続するためのJDBCドライバ。
url: ODIマスター・リポジトリに接続するためのJDBC URL。SIDまたはサービス名の使用に基づいて適切な構文を使用する必要があります。次のいずれかの形式を使用します。
<url>jdbc:oracle:thin:@hostname:port/servicename</url> <url>jdbc:oracle:thin:@hostname:port:SID</url>
schema: ODIマスター・リポジトリのスキーマ名。
schema_password_file: スキーマのパスワードを含むファイルのパス。
supervisor: ODIマスター・リポジトリのスーパーバイザ・ユーザー
supervisor_password_file: スーパーバイザ・ユーザーのパスワードを含むファイルのパス。
移行スクリプトによって、移動計画で指定した情報に基づき、ターゲット環境の物理アーキテクチャが更新されます。ターゲット環境の物理アーキテクチャの次の項目を確認してから、次に進みます。
物理エージェント: ホスト、ポートおよびWebアプリケーション・コンテキスト(Java EEエージェント用)を、ターゲット環境の構成と一致するように変更します。
データ・サーバー: データ・サーバーの接続に関する情報(JDBC、JNDI、データ・ソース名)を、ターゲット環境の構成と一致するように変更します。
物理スキーマ: データ・サーバー用に定義されたスキーマ(ファイル・フォルダの場所を含みます)は、ターゲット環境の構成と一致している必要があります。
移行の完了後に、ターゲット環境のJava EEエージェントを再起動します。これらのエージェントは、スケジュール済シナリオの処理を開始します。
移行スクリプトを実行すると、Oracle B2Bがターゲット環境に移行されます。ただし、次の追加の手順を実行する必要があります。
Oracle Business Process Managementの組織単位およびダッシュボードを新しいターゲット環境に移行するには、次のようにします。
組織単位を作成するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Process Managementによるプロセスの管理とモニタリング』のプロセス・ワークスペースの組織単位の管理に関する項を参照してください。
ダッシュボードを移行するには、ant-t2p-workspace.xml移行ツールを使用します。移行ツールは、コマンド行で実行できるantターゲットとして使用できます。これは、この作業で説明されているとおり、データの移行用の入力パラメータを指定して作成される構成ファイルをコールします。
このスクリプトでは、BPMUserApplicationData表内の、データ型がBAM_WIDGETであるダッシュボード・データがターゲット環境に移行されます。
ソース環境内とターゲット環境内のユーザーは同じではないため、移行ツールでは、ユーザー固有の構成は移行されないことに注意してください。
次のスクリプトを使用します。
ORACLE_HOME/soa/bin/ant-t2p-workspace.xml
コマンドの形式は次のとおりです。
ant -f ant-t2p-workspace.xml -Dbea.home=BEA_HOME -Dbpm.home=BPM_HOME -Dbpm.t2p.migration.config=MIGRATION_CONFIG_FILE
次の手順を実行します。
PATH環境変数に、必要なJAVA_HOMEおよびANT_HOME環境変数が含まれており、それらがOracle SOA Suiteインストール内の場所を指していることを確認します。
暗号化キーoracle.bpm.services.client.key
を環境変数として設定します。次に例を示します。
oracle.bpm.services.client.key=1XXXX6XXXXX98XXX
暗号化キーは、antコマンドに引数として渡すことでも設定できます。指定しない場合、antタスクにより入力するようプロンプトが出されます。
ソース環境からダッシュボードをエクスポートします。
構成ファイルを作成してダッシュボードをエクスポートします。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<testToProductionMigrationConfiguration
xmlns="http://xmlns.oracle.com/bpm/t2p/migration/config"
xmlns:ns2="http://xmlns.oracle.com/bpm/common"
override="true" skip="true">
<sourceEndPoint>
<serverEndPoint>
<serverURL>t3://host:port</serverURL>
<adminUserLogin>admin_username</adminUserLogin>
<adminUserPassword>admin_password</adminUserPassword>
<realm>jazn.com</realm>
</serverEndPoint>
</sourceEndPoint>
<targetEndPoint>
<fileEndPoint>
<migrationFile>/tmp/bpm_dashboard.xml</migrationFile>
</fileEndPoint>
</targetEndPoint>
<operation>EXPORT</operation>
<object>DASHBOARD</object>
<objectDetails>
<login>username</login>
<password>password</password>
<identityContext>jazn.com</identityContext>
<userApplicationData>
<ownerId>username
/ownerId>
<option>CUSTOMLAYOUT</option>
</userApplicationData>
</objectDetails>
</testToProductionMigrationConfiguration>
構成ファイルでは、次の要素でソース環境用の値を指定する必要があります。
serverURL: SOAサーバーのURL
adminUserLogin: 管理者のユーザー名
adminUserPassword: 管理ユーザーのパスワード
migrationFile。エクスポート操作によって生成されたファイル
objectDetails: ログインおよびパスワード要素
userApplicationData: 所有者ID要素
次のコマンドを使用して、ダッシュボードをエクスポートします。
ant -f ant-t2p-workspace.xml -Dbea.home=WLS_HOME -Dbpm.home=BPM_HOME -Dbpm.t2p.migration.config=Dashboard_MIGRATION_CONFIG_FILE
ダッシュボードをインポートします。
構成ファイルを作成してダッシュボードをインポートします。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<testToProductionMigrationConfiguration
xmlns="http://xmlns.oracle.com/bpm/t2p/migration/config"
xmlns:ns2="http://xmlns.oracle.com/bpm/common"
override="true" skip="true">
<sourceEndPoint>
<fileEndPoint>
<migrationFile>/tmp/bpm_dashboard.xml</migrationFile>
</fileEndPoint>
</sourceEndPoint>
<targetEndPoint>
<serverEndPoint>
<serverURL>t3://host:port</serverURL>
<adminUserLogin>admin_username</adminUserLogin>
<adminUserPassword>admin_password</adminUserPassword>
<realm>jazn.com</realm>
</serverEndPoint>
</targetEndPoint>
<operation>IMPORT</operation>
<object>DASHBOARD</object>
<objectDetails>
<login>username</login>
<password>password</password>
<identityContext>jazn.com</identityContext>
<userApplicationData>
<ownerId>username
/ownerId>
<option>CUSTOMLAYOUT</option>
</userApplicationData>
</objectDetails>
</testToProductionMigrationConfiguration>
構成ファイルでは、次の要素をターゲット環境用の値で更新する必要があります。
serverURL: SOAサーバーのURL
adminUserLogin: 管理者のユーザー名
adminUserPassword: 管理ユーザーのパスワード
パスワードは、ant-t2p-workspace.xmlツールを初めて実行する際に暗号化されます。
migrationFile。エクスポート操作によって生成されたファイル
objectDetails: ログインおよびパスワード要素
パスワードは、ant-t2p-workspace.xmlツールを初めて実行する際に暗号化されます。
userApplicationData: 所有者ID要素
次のコマンドを使用して、ダッシュボードをインポートします。
ant -f ant-t2p-workspace.xml -Dbea.home=BEA_HOME -Dbpm.home=BPM_HOME -Dbpm.t2p.migration.config=Dashboard_MIGRATION_CONFIG_FILE
移行スクリプトを実行すると、Oracle Forms Servicesがターゲット環境に移行されます。ただし、次の追加の手順を実行する必要があります。
Oracle Traffic Directorの構成を移行した後、ターゲット環境で証明書を再構成する必要があります。『Oracle Fusion Middleware Oracle Traffic Directorの管理』の証明書の管理に関する項を参照してください。
移行スクリプトを実行すると、Oracle WebCenter Portalがターゲット環境に移行されます。ただし、次のトピックの追加の手順を実行する必要があります。
Oracle WebCenter Portalのデータ(イベント、リスト、リンク、タグ、ピープル・コネクションに関連するデータなど)をターゲット環境に移行する場合、次の手順に従います。
WebCenter Portalを介してOracle WebCenter Content内に格納されているデータを移行するには、「Oracle WebCenter Contentの移行の追加情報および手順」で説明しているように、コピー・オプションを使用してOracle WebCenter Contentを移行します。
Oracle WebCenter Portalアプリケーションがディスカッション・サービスを使用している場合、ソース環境のディスカッション・サーバーのデータをターゲット環境に移行します。
ORACLE_HOME
/bin
(UNIX)およびORACLE_HOME
\bin
(Windows)のディレクトリからOracle Databaseエクスポート・ユーティリティを使用して、ディスカッション・サーバーのデータをエクスポートします(ORACLE_HOME
はOracle DatabaseのOracleホームです)。
expdp "sys/password@connect_id as sysdba" OWNER=src_prefix_DISCUSSIONS DUMPFILE=dumpFileName.dmp STATISTICS=none schemas=src_prefix_DISCUSSIONS directory=directory dumpfile=filename schemas=src_prefix_DISCUSSIONS_CRAWLER directory=directory dumpfile=filename
ディスカッション・サーバー・データをインポートします。
ターゲット・ディスカッション・サーバーを停止します。
WebCenter Portalのディスカッション・サーバー・スキーマがインストールされているデータベースのORACLE_HOME/binディレクトリに移動し、sqlplusを使用してsysdbaとしてデータベースに接続します。
ORACLE_HOME/bin/sqlplus "sys/password@serviceid as sysdba"
ターゲット・ユーザーを削除して、新しいユーザーを作成します。
drop user trgt_prefix_DISCUSSIONS cascade; create user trgt_prefix_DISCUSSIONS identified by password default tablespace trgt_prefix_IAS_DISCUSSIONS temporary tablespace name_IAS_TEMP;
ユーザーにconnectとresource権限を付与します。
grant connect,resource, create view to trgt_prefix_DISCUSSIONS;
SQLPlusを終了します。
exit;
ORACLE_HOME
/bin
(UNIX)およびORACLE_HOME
\bin
(Windows)のディレクトリからOracle Databaseインポート・ユーティリティを使用して、ディスカッション・サーバーのデータをインポートします(ORACLE_HOME
はOracle DatabaseのOracleホームです)。
impdp \"sys/password@serviceid as sysdba\" remap_schema=src_prefix_DISCUSSIONS:trgt_prefix_DISCUSSIONS remap_schema=src_prefix_DISCUSSIONS_CRAWLER:trgt_prefix_DISCUSSIONS_CRAWLER remap_tablespace=source_tablespace:target_tablespace exclude=user DUMPFILE=dumpFileName STATISTICS=none
移行スクリプトを実行すると、Oracle WebCenter Contentがターゲット環境に移行されます。Oracle WebCenter ContentサーバーまたはOracle WebCenter Content: Recordsの場合、コンポーネントを移行するには次の2つのオプションがあります。
copy: このオプションは、構成およびデータを含むソース・システム全体をターゲット・システムにコピーします。これはデフォルトのオプションですが、これに伴うテスト・データの移行がご使用の環境に適さない場合があるため、このオプションの使用はお薦めしません。また、その手順では次のことも行われます。
Oracle WebCenter Contentおよびそのコンポーネントの変更された設定などの構成のコピー。
BPEL資格証明のコピー
Oracle WebCenter Captureの移行
Oracle Web Services Managerポリシーの移行。
Oracle Application Extension Framework (AXF)を含む管理対象サーバーのリスニング・アドレスの設定
管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動
init: このオプションは、ターゲット・システムの新しいContentサーバーまたはRecordsインスタンスを初期化します。これによって、データは移行されません。ソース・ドメインと管理対象サーバーがターゲット・システムにコピーされます。
また、initオプションを使用すると、pasteConfigスクリプトにより、次の初期化プロパティがソース・システムからコピーされます。
IDC_Name IDC_Id InstanceMenuLabel InstanceDescription IntradocServerPort IdcCommandServerHost SocketHostAddressSecurityFilter HttpServerAddress HttpRelativeWebRoot UseSSL MailServer SysAdminAddress IsAutoNumber AutoNumberPrefix AdditionalRegisteredComponents AdditionalEnabledComponents
表A-26の説明に従って、移動計画のMoveType configPropertyでcopyまたはinitオプションを指定します。その後、configGroupにリストされているプロパティを変更します。
カスタム証明書を使用する場合、カスタム証明書が生成され、それに応じて移動計画内でIDキーストアおよび信頼キーストアが更新されます。SSL専用の環境の場合、「SSL専用の環境での追加考慮事項」の手順に従います。
ターゲット環境がデモ証明書を持つSSL専用の環境である場合、copyConfigスクリプトを実行した後に次の手順を実行します。
移行スクリプトを実行すると、Oracle WebCenter Sitesがターゲット環境に移行されます。ただし、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Sitesのインストールと構成』の「テスト・モードから本番モードへの切替え」で説明しているように、Oracle WebCenter Sitesを構成するための追加手順を実行する必要があります。
移行のスクリプトは、新しいターゲット環境への移行を対象としています。既存の環境へのアーティファクトの移行はサポートしていません。
すでに新しいターゲットに環境を移行した場合、後になって、ソース環境で変更したアーティファクトをターゲット環境に移行したいことがあります。変更したアーティファクトの移行の詳細は、Oracle HTTP Serverなど、個々のコンポーネントのドキュメントを参照してください。
複数ホスト環境やOracle RAC環境などの分散トポロジの場合には、特殊な考慮事項があります。
次の各項では、分散トポロジの場合の考慮事項について説明します。
ドメインが複数のホストに分散されている場合、移行を実行するためには追加の手順が必要です。
コンポーネントの構成を移行すると、スクリプトによりソースのトポロジがレプリケートされます。たとえば、ソース・ドメインにホストAの管理対象サーバーserver_1とserver_2、およびホストBの管理対象サーバーserver_3とserver_4が含まれる場合、ターゲットにも同様の管理対象サーバーとホストの関係を指定する必要があります。(移動計画のそれぞれの管理対象サーバーに対してホストを指定します。)
これらの手順では、管理サーバー・ホストで「ターゲット環境への移行の一般的な手順」の手順が実行済であることを前提としています。
Oracle Real Application Cluster (Oracle RAC)環境に、またはOracle Real Application Cluster (Oracle RAC)環境から環境を移行している場合は、次の点に注意してください。
Oracle RAC環境ではないソース環境から、Oracle RACを使用するターゲット環境に移行している場合、移動計画には、汎用データ・ソースの1つのエントリ(mds-adfなど)があります。Oracle RACインスタンスの1つを指すように移行計画を更新し、ソース環境からターゲット環境への移行を完了します。
次に、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』(特に「データベースの考慮事項」)の説明に従って、Oracle RAC用にターゲット環境を構成します。
移動計画にリストされていない場合でも、複数のデータ・ソースがターゲット環境に移行されます。
Oracle RAC環境を使用するソース環境から、Oracle RACを使用しないターゲット環境に移行している場合、移行計画には、汎用データ・ソースの複数のエントリがあります。たとえば、4つのOracle RACインスタンスがある場合、mds-adf-rac1からmds-adf-rac4までの名前を持つ4つの汎用データ・ソースがあります。すべての汎用データ・ソースがターゲット環境のRAC以外の単一インスタンスを指すように、移行計画を更新します。
Oracle RACを使用するソース環境から、Oracle RACを使用するターゲット環境に移行しているが、ターゲット環境にそれ以外のOracle RACインスタンスがある場合、移行計画には、汎用データ・ソースで複数のエントリがあります。たとえば、ソース環境に3つのOracle RACインスタンスがある場合、mds-adf-rac1からmds-adf-rac3までの名前を持つ3つの汎用データ・ソースがあります。ターゲット環境に、4つのOracle RACインスタンスがあります。汎用データ・ソースがターゲット環境の最初の3つのデータ・ソースを指すように、移行計画を更新します。
Oracle RACを使用するソース環境から、Oracle RACを使用するターゲット環境に移行しているが、ターゲット環境にそれ以外のOracle RACインスタンスが少ない場合、移行計画には、汎用データ・ソースで複数のエントリがあります。たとえば、ソース環境に4つのOracle RACインスタンスがある場合、mds-adf-rac1からmds-adf-rac4までの名前を持つ4つの汎用データ・ソースがあります。ターゲット環境に、3つのOracle RACインスタンスがあります。最初の3つの汎用データ・ソースがターゲット環境の3つのデータ・ソースを指すように、移動計画を更新します。最後の汎用データ・ソースは、3つ目の汎用データ・ソースを指すようにします。(3つ目のOracle RACインスタンスにはmds-adf-rac3とmds-adf-rac4の両方が含まれます)。
その後、「Fusion Middleware Controlを使用したJDBCデータ・ソースの作成」の説明に従って、データ・ソースを追加できます。
pasteBinaryまたはpasteConfigスクリプトを実行して移動計画に不正な情報を入力すると、スクリプトはエラーを返します。場合によっては、貼付け操作が部分的に実行されていることもあります。
リカバリするには、エラーを返したスクリプトに応じて、次の処理を実行します。
Oracle HTTP ServerなどのWeb層コンポーネントが含まれる環境を移行する場合、copyBinaryスクリプトによって次のメッセージが返される場合があります。
Warning Message :1 Nov 20, 2014 10:47:57 - WARNING - CLONE-20266 Unable to archive a file. Nov 20, 2014 10:47:57 - CAUSE - CLONE-20266 The file "/scratch/oracle/webtier6400/network/log/cgisock.9465" did not have sufficient permission to access. Nov 20, 2014 10:47:57 - ACTION - CLONE-20266 Correct the permission of above file and run copyBinary again.
このメッセージは無視して問題ありません。
Windowsで、Sun JDKを使用すると、copyBinary、pasteBinary、copyConfigまたはpasteConfigの操作が次のエラーで失敗する場合があります。
java.nio.channels.OverlappingFileLockException
この場合、T2P_JAVA_OPTIONSを使用して、システム・プロパティのsun.nio.ch.disableSystemWideOverlappingFileLockCheckを設定します。次に例を示します。
set T2P_JAVA_OPTIONS= -Dsun.nio.ch.disableSystemWideOverlappingFileLockCheck=true
操作を再試行してください。
pasteConfigスクリプトを再実行して、現在の環境にOracle Platform Security Servicesを組み込む場合は、次の環境変数を設定します。
setenv T2P_JAVA_OPTIONS="-Dopssdata.import=false"
この設定により、pasteConfigスクリプトがOPSSスキーマへのデータのインポートを試みないようにします。スキーマ内にデータがすでに存在する場合、pasteConfigスクリプトは失敗します。
ターゲットで、Oracleホーム・ディレクトリの移行中にpasteBinaryスクリプトでエラーが返された場合の手順は、次のとおりです。
ターゲットOracleホームを削除します。
OracleインベントリにOracleホーム・エントリが存在する場合、それを削除します。
Windowsでは、Oracleホームのショートカットを削除します。
copyConfigスクリプトでは、ディレクトリが変更されないように、すべてのサーバーが実行中であり、アイドルである必要があります。サーバーがアイドルではない場合、copyConfigスクリプトはクローニング操作が正常に完了したことを報告し、copyConfigエラー・ログ・ファイルが0バイトのままとなります。ただし、copyConfig標準ログ・ファイルには、packed_domain.jarへの書込みに関するエラーが含まれます。このエラーによって、pasteConfigプロセスが失敗します。
この問題を回避するには、少しの間待機して、copyConfig操作を再試行します。
Javaコンポーネントの移行中に、pasteConfigスクリプトでエラーが返された場合は、次の手順を実行します。
ドメインに関連するすべてのプロセスを停止します。
次のディレクトリを削除します。
ORACLE_HOME/user_projects/domains/domain_name ORACLE_HOME/user_projects/applications/domain_name
スキーマを削除して、RCUを使用してそれらを再作成します。
また、Oracle Platform Securityの再割当てが失敗した場合、次の処理を実行します。
ファイルベースのストアからLDAPストアに移行している場合は、移動計画の値で別の値を指定します。
LDAPストアの場合は、ドメイン・ノードを削除します。
データベースベース・ストアでは、スキーマを削除しRCUを使用してそれを再作成します。
pasteConfigスクリプトを使用しているときにメモリー不足エラーが発生した場合は、次のいずれかの方法でこのエラーを回避できます。
JVMヒープ・サイズを拡張します。最大ヒープ・サイズにオプション-Xmxを、初期ヒープ・サイズに-Xmsを使用します。次に例を示します。
CONFIG_JVM_ARGS="-Xms512m -Xmx1024m"
多くの場合、Oracle WebLogic Serverドメインのディレクトリ構造には、不要な大容量ファイル(大容量の古いログ・ファイルなど)が含まれています。これらのファイルを削除してから、copyConfigおよびpasteConfigスクリプトを再度実行します。
Oracle SOA SuiteインストールでcopyConfigスクリプトを使用した際に次のエラーが表示された場合は、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数を使用して、メッセージ・サイズを大きくします。
weblogic.socket.MaxMessageSizeExceededException: Incoming message of size: '10000080' bytes exceeds the configured maximum of: '10000000' bytes for protocol: 't3'.
「移行スクリプトについて」の説明に従って、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数を使用し、-Dweblogic.MaxMessageSize=20000000プロパティをcopyConfigとpasteConfigの両方のスクリプトに渡します。
pasteConfig操作を使用する際に、Oracle B2Bインバウンド/アウトバウンド・ディスパッチャが構成されていると、次のエラーが表示される場合があります。
oracle.mds.exception.MDSRuntimeException: java.sql.SQLException: Data Source mds-soa does not exist. Data Source mds-soa does not exist.
この状況では、失敗後に管理対象サーバーのプロセスを強制終了し、手動で管理対象サーバーを再起動します。
Oracle SOA Suite管理対象サーバーを起動しようとしてエラーが発生した場合は、pasteConfigスクリプトの実行後に管理コンソールを使用して、システム・パラメータを変更する必要があります。(これらのシステム・パラメータには、pasteConfigスクリプトによって一時的な値が設定されます。)
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「ドメイン構造」ウィンドウで、「環境」を開きます。
「サーバー」をクリックします。「サーバーのサマリー」ページが表示されます。
サーバーを選択します。
「サーバーの起動」タブを選択します。
「引数」フィールドで、次のパラメータを入力します。
-Dtangosol.coherence.wkan=hostname -Dtangosol.coherence.localhost=hostname -Dtangosol.coherence.localport=localport_number -Dtangosol.coherence.wka1.port=port_number_for_Coherence
「保存」をクリックして、「変更のアクティブ化」をクリックします。
サーバーを起動します。