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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
リリース12.2.1.2
E82650-01
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13 Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張

Oracle SOA Suiteソフトウェアを含めてエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張するために、特定のタスクを実行する必要があります。

13.1 Oracle SOA Suiteの構成時に使用する変数

Oracle SOA Suiteを含めてドメインを拡張するときに、この項に示すディレクトリ変数を参照します。

いくつかのディレクトリ変数の値は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」で定義されています。

  • ORACLE_HOME

  • ASERVER_HOME

  • MSERVER_HOME

  • APPLICATION_HOME

  • DEPLOY_PLAN_HOME

  • OHS_DOMAIN_HOME

  • JAVA_HOME

  • ORACLE_RUNTIME

さらに、「エンタープライズ・デプロイメント用の必須IPアドレスの予約」で定義されている次の仮想IP (VIP)アドレスを参照することになります。

  • ADMINVHN

この章のアクションは、次のホスト・コンピュータで実行します。

  • WCCHOST1

  • WCCHOST2

  • WEBHOST1

  • WEBHOST2

13.2 システム・クロックの同期

Oracle SOA Suiteを含むようにドメインを拡張する前に、各ホスト・コンピュータのシステム・クロックが同期していることを確認します。これを行うには、各クラスタ内のすべてのホストでdateコマンドを同時に実行します。

また、そのために使用できるサードパーティおよびオープンソースのユーティリティもあります。

13.3 エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアのインストール

この項では、エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアをインストールする手順を説明します。

13.3.1 WCCHOST1でのOracle SOA Suiteインストーラの起動

インストール・プログラムを起動する手順は次のとおりです。

  1. WCCHOST1にログインします。
  2. インストール・プログラムがダウンロードされたディレクトリに移動します。
  3. 次の例に示すとおり、ご使用のシステムのJDKディレクトリからjava実行可能ファイルを実行し、インストール・プログラムを起動します。
    JAVA_HOME/bin/java -d64 -jar fmw_12.2.1.2.0_soa_generic.jar

    これらの例にあるJDKの場所は、ご使用のシステムの実際のJDKの場所に読み替えてください。

    ソフトウェアをダウンロードして製品の実際のインストーラ・ファイル名を見つける方法の詳細は、「エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェア・ディストリビューションの特定と取得」を参照してください。

インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。

13.3.2 インストール画面への移動

インストール・プログラムでは次の表に記載された順番で一連の画面が表示されます。

インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。

画面 説明

ようこそ

製品のインストーラの紹介画面です。

自動更新

この画面を使用して、使用可能なパッチをMy Oracle Supportで自動的に検索するか、組織のためにすでにダウンロードしたパッチをローカル・ディレクトリで自動的に検索します。

インストールの場所

この画面を使用してOracleホーム・ディレクトリの位置を指定します。

Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のインストールおよび構成用のディレクトリの選択に関する項を参照してください。

インストール・タイプ

この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。

  • 「SOA Suite」を選択します

前提条件チェック

この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。

警告メッセージまたはエラー・メッセージが表示された場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』システム環境の検証ロードマップに関する項に示されたいずれかのドキュメントを参照してください。

インストールの概要

この画面を使用して、選択したインストール・オプションを確認します。

「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

インストールの進行状況

この画面では、インストールの進行状況を参照できます。

進捗バーが100%完了になった後で、「次へ」をクリックします。

インストール完了

この画面の情報を確認してから、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。

13.3.3 インストールの検証

インストールの完了後、次のタスクを正常に実行することでインストールを検証できます。

13.3.3.1 インストール・ログ・ファイルの確認

インストール・ログ・ファイルの内容を確認し、何も問題が発生していないことを確認します。ログ・ファイルとその場所の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のインストール・ログ・ファイルの理解に関する項を参照してください。

13.3.3.2 ディレクトリ構造のチェック

インストールの内容は、インストール中に選択したオプションによって異なります。

Oracle SOA Suiteを追加すると、次のディレクトリおよびサブディレクトリが追加されます。

/u01/oracle/products/fmw/soa

bam
bin
bpm
common
integration
jlib
plugins
readme.txt
reports
soa

インストール後のディレクトリ構造の詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリに関する項を参照してください。

13.3.3.3 Oracleホームの内容の表示

Oracleホームの内容を、viewInventoryスクリプトを使用して表示することもできます。詳細は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のOracleホームの内容の表示に関する項を参照してください。

13.3.4 他のホスト・コンピュータへのOracle SOA Suiteのインストール

WCCHOST2上の製品マウント・ポイントとORACLE_HOME用に個別の共有記憶域ボリュームまたはパーティションを構成している場合は、WCCHOST2で製品のインストールを実行する必要もあります。

詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントをインストールおよび構成する場合の共有記憶域の推奨事項」を参照してください。

トポロジ内の他のホスト・コンピュータにソフトウェアをインストールするには、各ホストにログインして、「WCCHOST1でのインフラストラクチャ・インストーラの起動」「インフラストラクチャ・インストール画面のナビゲート」の手順に従って、適切な記憶域デバイスにOracleホームを作成します。

注意:

以前のリリースでは、同一場所に配置されるOracle HTTP Serverインスタンスのセットが推奨エンタープライズ・トポロジに含まれていました。これらのリリースでは、インフラストラクチャをWeb層ホスト(WEBHOST1およびWEBHOST2)にインストールする要件がありました。ただし、このリリースでは、エンタープライズ・デプロイメント・トポロジは、Webサーバーがスタンドアロン・モードでインストールおよび構成されていると仮定するため、Webサーバーがアプリケーション層ドメインの一部とはみなされません。詳細は、「エンタープライズ・デプロイメント用のWeb層の構成」を参照してください

13.4 Oracle SOA Suiteデータベース・スキーマの作成

Oracle SOA Suiteドメインの構成を開始する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareで使用する動作保証済のデータベースに必須のスキーマをインストールしておく必要があります。

13.4.1 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の起動

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を起動するには:

  1. 対象のシステムで、ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリに移動します。
  2. 対象のシステムで、JAVA_HOME環境変数に、動作保証されたJDKの場所が設定されていることを確認します。この場所は、binディレクトリより上の階層にする必要があります。たとえば、JDKが/u01/oracle/products/jdkに存在する場合は、次のようになります。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    export JAVA_HOME=/u01/oracle/products/jdk
  3. RCUを起動します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./rcu

13.4.2 スキーマ作成のためのRCU画面のナビゲート

スキーマ作成に必要なタスクは、次のとおりです。

タスク1   RCUの概要

「次へ」をクリックします。

タスク2   スキーマ作成の方法の選択

対象のデータベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションと権限が付与されている場合は、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。この手順は、必要な権限が付与されていることを前提としています。

データベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションまたは権限が付与されていない場合は、この画面で、「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択する必要があります。このオプションによってSQLスクリプトが生成され、これをデータベース管理者が必要なスキーマを作成するために利用できます。『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のシステム・ロードと製品ロードの理解に関する項を参照してください。

タスク3   データベース接続の詳細の指定

RCUがデータベースに接続できるようにするために、データベース接続の詳細を指定します。

「ホスト名」フィールドに、Oracle RACデータベースのSCANアドレスを入力します。

「DBMS/サービス」詳細を入力します。

「スキーマ所有者」および「スキーマ・パスワード」詳細を入力します。

「次へ」をクリックして先に進み、データベースへの接続が成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウで、「OK」をクリックします。

タスク4   カスタム接頭辞の指定とスキーマの選択

「既存の接頭辞の選択」を選択し、初期ドメインを作成したときに使用した接頭辞を選択します。

スキーマのリストから「SOA Suite」スキーマを選択します。これで自動的に「SOAインフラストラクチャ」が選択されます。また、次の依存スキーマがインフラストラクチャとともにすでにインストールされており、グレー表示されます。

  • 共通インフラストラクチャ・サービス

  • ユーザー・メッセージング・サービス

  • Metadata Services

  • WebLogicサービス

  • Oracle Platform Security Services

  • 監査サービス

  • 監査サービスへの追加

  • 監査サービス・ビューア

カスタム接頭辞は、これらのスキーマを論理的にグループ化して、このドメイン内でのみ使用することを目的としています。複数のドメイン間でのスキーマの共有はサポートされていないため、ドメインごとに固有のスキーマのセットを作成する必要があります。

ヒント:

カスタム接頭辞の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照してください。

マルチドメイン環境のスキーマを構成する方法の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のスキーマの作成計画に関する項を参照してください。

「次へ」をクリックして先に進み、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウの「OK」をクリックします。

タスク5   スキーマのパスワードの指定

スキーマのパスワードをデータベースに設定する方法を指定してから、パスワードの指定と確認を行います。

ヒント:

この画面で設定するパスワードは、メモしておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

タスク6   カスタム変数の指定

SOAインフラストラクチャ・スキーマのカスタム変数を指定します。

エンタープライズ・デプロイメント・トポロジの場合、「データベース・プロファイル」カスタム変数としてMEDIUMを入力し、Healthcare Integration変数としてNOを入力します。

Oracle Healthcareの使用を計画している場合は、Healthcare Integration変数にYESを入力します。

詳細は、Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Managementのインストールと構成のSOA Suiteスキーマに必要なカスタム変数についてを参照してください。

タスク7   必須スキーマの表領域の検証

「表領域のマップ」画面で情報を確認し、「次へ」をクリックして、デフォルト値を受け入れます。

確認ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。

タスク8   スキーマ作成の完了

RCU画面の残りの部分を先に進めて、スキーマ作成を完了します。「完了サマリー」画面に到達したら、「閉じる」をクリックしてRCUを終了します。

タスク9   スキーマの作成の検証

スキーマが正常に作成されたことと、データベース接続詳細を確認するためには、SQL*Plusまたは別のユーティリティで、SOAINFRAスキーマ名および指定したパスワードを使用してデータベースに接続します。

次に例を示します。

./sqlplus

SQL*Plus: Release 12.1.0.1.0 Production on Wed Aug 31 05:41:31 2016

Copyright (c) 1982, 2013, Oracle.  All rights reserved.

Enter user-name: FMW1221_SOAINFRA
Enter password: soainfra_password

Connected to:
Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 12.1.0.1.0 - 64bit Production
With the Partitioning, OLAP, Data Mining and Real Application Testing options

SQL>

13.4.3 トランザクション・リカバリ用のSOAスキーマの構成

Oracle SOA Suiteスキーマを正常にインストールしたら、この項の手順に従ってトランザクション・リカバリのスキーマを構成します。

この手順では、WebLogic Serverが予期せずに使用不可になった後、進行中のトランザクションをリカバリする際に、Oracle WebLogic Serverトランザクション・マネージャでトランザクション状態の情報を問い合せて該当するコマンド(commitやrollbackなど)を発行できるように適切なデータベース権限を設定します。

これらの権限は、リポジトリ作成ユーティリティでスキーマを作成したときに定義したSOAINFRAスキーマの所有者に付与する必要があります。

トランザクション・リカバリ権限のSOAスキーマを構成する手順は次のとおりです。

  1. sysdba権限を持つユーザーとしてSQL*Plusにログオンします。次に例を示します。
    sqlplus "/ as sysdba"
    
  2. 次のコマンドを入力します。
    SQL> Grant select on sys.dba_pending_transactions to soa_schema_prefix_soainfra;
    
    Grant succeeded.
     
    SQL> Grant force any transaction to soa_schema_prefix_soainfra;
     
    Grant succeeded.
     
    SQL> 

13.5 Oracle SOA Suiteを含めるエンタープライズ・デプロイメント・ドメインの拡張

Oracle SOA Suiteソフトウェアを含めて既存のエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張するために、次のタスクを実行する必要があります。

ドメインの拡張には、次のタスクが含まれます。

13.5.1 構成ウィザードの起動

構成ウィザードを起動する手順は次のとおりです。

  1. WebLogic Serverコンソールから、このドメイン拡張により変更される管理対象サーバーを停止します。影響を受けない管理対象サーバーはオンラインのままです。
  2. 変更するすべての管理対象サーバーについて、管理対象サーバーの停止が完了していることを確認します。
  3. すべての管理対象サーバーが安定した状態になったら、管理サーバーを停止します。
  4. 次のディレクトリに移動し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。
    cd ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin
    ./config.sh

13.5.2 Oracle SOA Suiteを含めるドメイン拡張を行うための構成ウィザード画面のナビゲート

次の各項に示す手順に従って、静的または動的クラスタを含むトポロジのドメインを作成および構成します。

13.5.2.1 静的クラスタを含めるドメインの拡張

この項に示す手順に従って、静的クラスタを含めてトポロジのドメインを作成および構成します。

注意:

この項で説明する手順と同じ手順を使用して、静的クラスタを含めて既存のドメインを拡張できます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。

ドメインを作成して構成するためのタスクは次のとおりです。

タスク1   ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面で、「既存ドメインの更新」を選択します。

「ドメインの場所」フィールドで、ASERVER_HOME変数の値を選択します。これは、「エンタープライズ・デプロイメント用の初期インフラストラクチャ・ドメインの作成」で作成した管理サーバー・ドメイン・ホームの完全なパスを表します。

ディレクトリの場所の変数の詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください

この画面の他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

タスク2   構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で「製品テンプレートを使用してドメインを更新」が選択されていることを確認した後に、次のテンプレートを選択します。

  • Oracle SOA Suite - 12.2.1.2.0 [soa]

    初期ドメインを作成するために使用したため、次の追加のテンプレートもすでに選択されているはずです。

    • Oracle Enterprise Manager - 12.2.1.2.0 [em]

    • Oracle WSM Policy Manager - 12.2.1.2.0 [oracle_common]

    • Oracle JRF - 12.2.1.2.0 [oracle_common]

    • WebLogic Coherenceクラスタの拡張 - 12.2.1.2.0 [wlserver]

    また、WebCenter Contentをすでに構成しているため、次のテンプレートも選択する必要があります。

    • Oracle Universal Content Management - コンテンツ・サーバー - 12.2.1.2.0 [wccontent]

この画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

タスク3   データベース構成タイプの指定

「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択します。

Infrastructureドメインに必要なFusion Middlewareスキーマを参照するためのドメインをすでに構成済であるため、すべてのフィールドが事前移入されています。

すべてのフィールドにおける資格証明が、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの構成中に指定したものと同じであることを確認します。

データベース接続情報の確認が完了した後で、「RCU構成の取得」をクリックします。操作に成功すると、「接続結果ログ」に次の出力が示されます。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

「RCUデータ」オプションの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

この画面の他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータ・ソースのデフォルトに関する項を参照してください。

タスク4   JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、表にあるSOAスキーマをすべて選択します。

スキーマを選択すると、ページ上のフィールドがアクティブ化され、データベース接続フィールドに自動的に値が移入されます。

「GridLinkへ変換」をクリックし、「次へ」をクリックします。

タスク5   GridLink Oracle RACデータベース接続の詳細情報の指定

「GridLink Oracle RACコンポーネント・スキーマ」画面で、次の表に示すように、RACデータベースおよびコンポーネント・スキーマへの接続に必要な情報を入力します。

要素 説明と推奨値

「SCAN」、「ホスト名」および「ポート」

「SCAN」チェック・ボックスを選択します。

「ホスト名」フィールドには、Oracle RACデータベースのSingle Client Access Name (SCAN)アドレスを入力します。

「ポート」フィールドには、データベースのSCANリスニング・ポートを入力します(1521など)

「ONSホスト」と「ポート」

「ONSホスト」フィールドには、Oracle RACデータベースのSCANアドレスを入力します。

「ポート」フィールドには、ONSリモート・ポートを入力します(通常は6200)。

FANの有効化

「FANの有効化」チェック・ボックスが選択され、データベースがFANイベントを受信および処理できることを確認します。

タスク6   JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したデータソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

この画面の他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテスト・コンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

タスク7   キーストア

この画面を使用して、ドメインで使用されるキーストアの詳細を指定します。

標準的なエンタープライズ・デプロイメントの場合は、デフォルト値を残すことができます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のキーストアに関する項を参照してください。

タスク8   拡張構成の選択

目的のトポロジに応じたドメインの構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択します。

  • トポロジ

    サーバー・テンプレート、管理対象サーバー、クラスタ、仮想ターゲットおよびCoherenceの設定の追加、削除または変更

  • ファイル・ストア

タスク9   管理対象サーバーの構成

「管理対象サーバー」画面で、サーバーのリストにOracle SOA Suite用の新しい管理対象サーバーが表示されます。このサーバーは、タスク2「構成テンプレートの選択」で選択したOracle SOA Suite構成テンプレートによって自動的に作成されました。

次のタスクを実行して、デフォルトのOracle SOA Suite管理対象サーバーを変更して2つ目のOracle SOA Suite管理対象サーバーを作成します。

  1. デフォルトのOracle SOA Suite管理対象サーバーの名前をWLS_SOA1に変更します。

  2. 「追加」をクリックして新しいOracle SOA Suite管理対象サーバーを作成し、それにWLS_SOA2という名前を付けます。

    ヒント:

    ここで推奨するサーバー名は、このドキュメント全体で使用します。別の名前を選択する場合は、必要に応じてそれらの名前に置き換えてください。

  3. GUID-87AD8F24-E00A-48D4-AC30-56F0CB8CD838.htm#GUID-26CDA9CD-E110-431D-BE23-4AEEFC997B66__GUID-579F94E8-DCA0-486A-B006-5555CCB429F9の情報を使用して、Oracle SOA Suiteの各管理対象サーバーの残りの列に値を入力します。

「管理対象サーバー」画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。

サーバー名 リスニング・アドレス リスニング・ポート SSLの有効化 SSLリスニング・ポート サーバー・グループ

WLS_SOA1

WCCHOST1

8001

いいえ

無効

SOA-MGD-SVRS-ONLY、WSMPM-MAN-SVR、WSM-CACHE-SVR、JRF-MAN-SVR

WLS_SOA2

WCCHOST2

8001

いいえ

無効

SOA-MGD-SVRS-ONLY、WSMPM-MAN-SVR、WSM-CACHE-SVR、JRF-MAN-SVR

タスク10   クラスタの構成

このタスクでは、Oracle SOA Suiteソフトウェアのターゲットとすることができる管理対象サーバーのクラスタを作成します。

「クラスタ」画面を使用して、新しいクラスタを作成します。

  1. 「追加」ボタンをクリックします。

  2. 「クラスタ名」フィールドでSOA_Clusterを指定します。

  3. 「動的サーバー・グループ」ドロップダウン・リストで、「未指定」を選択します。

注意:

デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。マルチキャストを使用するようにクラスタの通信を変更する場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のユニキャストまたはマルチキャストを選択する際の考慮事項に関する項を参照してください。

この画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。

タスク11   サーバー・テンプレートの割当て

「次へ」をクリックして続行します。

タスク12   動的サーバーの構成
静的クラスタとして残すクラスタについて、すべての動的サーバー・オプションが無効になっていることを確認します。
  1. この画面の「動的クラスタ」「計算済リスニング・ポート」および「計算済マシン名」チェック・ボックスの選択が解除されていることを確認します。

  2. 「サーバー・テンプレート」「未指定」が選択されていることを確認します。

  3. 「次へ」をクリックします。

タスク13   クラスタへの管理対象サーバーの割当て

「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用して、WLS_SOA1およびWLS_SOA2を新規クラスタSOA_Clusterに割り当てます。

  1. 「クラスタ」ペインで、サーバーを割り当てるクラスタ(ここではSOA_Cluster)を選択します。

  2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかの操作を実行してWLS_SOA1SOA_Clusterに割り当てます。

    • WLS_SOA1管理対象サーバーを1回クリックして選択し、右矢印をクリックして「クラスタ」ペインで選択されているクラスタの下に移動します。

    • WLS_SOA1をダブルクリックして、クラスタ・ペインで選択されているクラスタの下に移動します。

  3. 同じ手順を繰り返して、WLS_SOA2SOA_Clusterに割り当てます。

この画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のサーバーのクラスタへの割当てに関する項を参照してください。

タスク14   Coherenceクラスタの構成

「Coherenceクラスタ」画面を使用して、ドメインに自動的に追加されるCoherenceクラスタを構成します。ポート番号値は、初期インフラストラクチャ・メインの作成中に定義されているため、9991のままにします。

Coherenceライセンス情報については、『Oracle Fusion Middlewareライセンス情報ユーザー・マニュアル』のOracle Coherence製品に関する項を参照してください。

タスク15 既存のマシンの検証

「Unixマシン」タブで、初期インフラストラクチャ・ドメインの作成時に作成したマシンの名前を確認します。

「次へ」をクリックします。

タスク16   マシンへのサーバーの割当て

「サーバーのマシンへの割当」画面を使用して、作成したばかりのOracle SOA Suite管理対象サーバーを、ドメイン内の対応するマシンに割り当てます。

WLS_SOA1WCCHOST1WLS_SOA2WCCHOST2に割り当てます。

この画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のサーバーのマシンへの割当てに関する項を参照してください。

タスク17   仮想ターゲットの構成

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク18   パーティションの構成

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク19   ファイル・ストアの構成

「JMSファイル・ストア」画面で、UMSおよびBPMのファイル・ストアを含む各SOA永続ストアに次のディレクトリを割り当てます。

ORACLE_RUNTIME/domain_name/SOA_Cluster/jms

注意:

管理対象サーバーを起動する前にjmsフォルダを作成します。

この例では、ORACLE_RUNTIMEを、ご使用の環境の変数値に置き換えます。domain_nameを、ドメインに割り当てた名前に置き換えます。SOA_Clusterを、クラスタに割り当てた名前に置き換えます。

タスク20   構成の仕様の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインに関する詳細な構成情報が表示されます。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。

変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで任意の画面に戻れます。

「更新」をクリックして、ドメインの拡張を実行します。

この画面の他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成のサマリーに関する項を参照してください。

タスク21   ドメイン・ホームと管理サーバーURLのメモ

「構成に成功しました」画面に、構成したドメインに関する次の項目が表示されます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

どちらの項目も後で必要になるためメモしてください。ドメインの場所は、管理サーバーの起動に使用するスクリプトへのアクセスで必要になります。また、管理サーバーのURLはWebLogic Server管理コンソールとOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlへのアクセスで必要になります。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

タスク22   管理サーバーの起動

管理サーバーを起動して、ドメインに行った変更が適用されたことを確認します。

静的クラスタを含めるドメインの拡張を完了したら、「トランザクション・リカバリ用のデフォルト永続ストアの構成」に進みます。

13.5.2.2 動的クラスタを含めるドメインの拡張

この項に示す手順に従って、動的クラスタを含むトポロジのドメインを作成および構成します。

注意:

この項で説明する手順と同じ手順を使用して、動的クラスタを含めて既存のドメインを拡張できます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。

ドメインを作成して構成するためのタスクは次のとおりです。

タスク1   ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面で、「既存ドメインの更新」を選択します。

「ドメインの場所」フィールドで、ASERVER_HOME変数の値を選択します。これは、初期ドメインの作成時に作成した管理サーバー・ドメイン・ホームの完全なパスを表します。

MSERVER_HOME変数の値(管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリの場所を表す)を入力しないでください。

ディレクトリの場所の変数の詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください

ヒント:

この画面のその他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

タスク2   構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で「製品テンプレートを使用してドメインを更新」が選択されていることを確認した後に、次のテンプレートを選択します。

  • Oracle SOA Suite - 12.2.1.2.0 [soa]

    初期ドメインを作成するために使用したため、次の追加のテンプレートもすでに選択されているはずです。

    • Oracle Enterprise Manager - 12.2.1.2.0 [em]

    • Oracle WSM Policy Manager - 12.2.1.2.0 [oracle_common]

    • Oracle JRF - 12.2.1.2.0 [oracle_common]

    • WebLogic Coherenceクラスタの拡張 - 12.2.1.2.0 [wlserver]

    また、WebCenter Contentをすでに構成しているため、次のテンプレートも選択する必要があります。

    • Oracle Universal Content Management - コンテンツ・サーバー - 12.2.1.2.0 [wccontent]

ヒント:

この画面のその他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

タスク3   データベース構成タイプの指定

「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択します。

Infrastructureドメインに必要なFusion Middlewareスキーマを参照するためのドメインをすでに構成済であるため、すべてのフィールドが事前移入されています。

すべてのフィールドにおける資格証明が、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの構成中に指定したものと同じであることを確認します。

データベース接続情報の確認が完了した後で、「RCU構成の取得」をクリックします。操作に成功すると、「接続結果ログ」に次の出力が示されます。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

「RCUデータ」オプションの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

この画面の他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータ・ソースのデフォルトに関する項を参照してください。

タスク4   JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、表にあるSOAスキーマをすべて選択します。

スキーマを選択すると、ページ上のフィールドがアクティブ化され、データベース接続フィールドに自動的に値が移入されます。

「GridLinkへ変換」をクリックし、「次へ」をクリックします。

タスク5   GridLink Oracle RACデータベース接続の詳細情報の指定

「GridLink Oracle RACコンポーネント・スキーマ」画面で、次の表に示すように、RACデータベースおよびコンポーネント・スキーマへの接続に必要な情報を入力します。

要素 説明と推奨値

「SCAN」、「ホスト名」および「ポート」

「SCAN」チェック・ボックスを選択します。

「ホスト名」フィールドには、Oracle RACデータベースのSingle Client Access Name (SCAN)アドレスを入力します。

「ポート」フィールドには、データベースのSCANリスニング・ポートを入力します(1521など)

「ONSホスト」と「ポート」

「ONSホスト」フィールドには、Oracle RACデータベースのSCANアドレスを入力します。

「ポート」フィールドには、ONSリモート・ポートを入力します(通常は6200)。

FANの有効化

「FANの有効化」チェック・ボックスが選択され、データベースがFANイベントを受信および処理できることを確認します。

タスク6   JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したデータソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

ヒント:

この画面の他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテスト・コンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

タスク7   キーストア

この画面を使用して、ドメインで使用されるキーストアの詳細を指定します。

標準的なエンタープライズ・デプロイメントの場合は、デフォルト値を残すことができます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のキーストアに関する項を参照してください。

タスク8   拡張構成の選択

目的のトポロジに応じたドメインの構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択します。

  • トポロジ

  • ファイル・ストア

タスク9   管理対象サーバーの構成

「管理対象サーバー」画面で、サーバーのリストにOracle SOA Suite用の新しい管理対象サーバーが表示されます。このサーバーは、タスク2「構成テンプレートの選択」で選択したOracle SOA Suite構成テンプレートによって自動的に作成されました。

次のタスクを実行して、デフォルトのOracle SOA Suite管理対象サーバーを変更して2つ目のOracle SOA Suite管理対象サーバーを作成します。

  1. デフォルトの管理対象サーバーを削除します。

  2. 「次へ」をクリックします。

タスク10   クラスタの構成

このタスクでは、Oracle SOA Suiteソフトウェアのターゲットとすることができる管理対象サーバーのクラスタを作成します。

「クラスタ」画面を使用して、新しいクラスタを作成します。

  1. 「追加」ボタンをクリックします。

  2. 「クラスタ名」フィールドでSOA_Clusterを指定します。

  3. 「動的サーバー・グループ」ドロップダウン・リストで、「SOA-DYN-CLUSTER」を選択します。

注意:

デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。マルチキャストを使用するようにクラスタの通信を変更する場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のユニキャストまたはマルチキャストを選択する際の考慮事項に関する項を参照してください。

ヒント:

この画面のその他のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。

タスク11   サーバー・テンプレートの割当て

「サーバー・テンプレート」画面を使用して、テンプレートを追加します。

  1. 「名前」フィールドで、SOA-server-templateを指定します。

  2. 「リスニング・ポート」フィールドで、8000を指定します。

  3. 「SSLの有効化」オプションは未選択のままにしておきます。

  4. 「クラスタ」ドロップダウン・リストで、「SOA_Cluster」を選択します。

  5. 「次へ」をクリックします。

タスク12   動的サーバーの構成

「動的クラスタ」画面を使用して、必要なクラスタを構成します。

  1. 「クラスタ名」フィールドでSOA_Clusterを指定します。

  2. 「サーバー名の接頭辞」フィールドで、WLS_SOAを指定します。

  3. 「サーバー・テンプレート」ドロップダウン・リストで、「SOA-server-template」を選択します。

  4. 「最大動的サーバー数」フィールドで、2を指定します。

  5. 「マシン名マッチング式」フィールドで指定します。

  6. 「計算済マシン名」フィールドおよび「動的クラスタ」フィールドを選択します。

  7. 「次へ」をクリックします。

タスク13   Coherenceクラスタの構成

「Coherenceクラスタ」画面を使用して、ドメインに自動的に追加されるCoherenceクラスタを構成します。ポート番号値は、初期インフラストラクチャ・メインの作成中に定義されているため、9991のままにします。

注意:

Coherenceライセンス情報については、『Oracle Fusion Middlewareライセンス情報ユーザー・マニュアル』のOracle Coherence製品に関する項を参照してください。

タスク14 既存のマシンの検証

「Unixマシン」タブで、初期インフラストラクチャ・ドメインの作成時に作成したマシンの名前を確認します。

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク15   マシンへのサーバーの割当て

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク16   仮想ターゲット

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク17   パーティション

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク18   ファイル・ストアの構成

「ファイル・ストア」画面で、UMSおよびBPMのファイル・ストアを含む各SOA永続ストアに次のディレクトリを割り当てます。

ORACLE_RUNTIME/domain_name/SOA_cluster/jms

注意:

管理対象サーバーを起動する前にjmsフォルダを作成します。

この例では、ORACLE_RUNTIMEを、ご使用の環境の変数値に置き換えます。domain_nameを、ドメインに割り当てた名前に置き換えます。SOA_Clusterを、クラスタに割り当てた名前に置き換えます。

タスク19   構成の仕様の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインに関する詳細な構成情報が表示されます。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。

変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで任意の画面に戻れます。

「更新」をクリックして、ドメインの拡張を実行します。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。

タスク20   ドメイン・ホームと管理サーバーURLのメモ

「構成に成功しました」画面に、構成したドメインに関する次の項目が表示されます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

どちらの項目も後で必要になるためメモしてください。ドメインの場所は、管理サーバーの起動に使用するスクリプトへのアクセスで必要になります。また、管理サーバーのURLはWebLogic Server管理コンソールとOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlへのアクセスで必要になります。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

タスク21   管理サーバーの起動

管理サーバーを起動して、ドメインに行った変更が適用されたことを確認します。

13.6 トランザクション・リカバリ用のデフォルト永続ストアの構成

Oracle WebLogic Serverでは、トランザクション・ログを使用してシステムのクラッシュやネットワーク障害からリカバリします。

注意:

このオプションは、静的クラスタにのみ適用可能です。

各管理対象サーバーでは、サーバーが調整およびコミットする、完了していない可能性のあるトランザクションに関する情報を格納するトランザクション・ログを使用します。Oracle WebLogic Serverは、システム・クラッシュやネットワーク障害のリカバリでこのトランザクション・ログを使用します。クラスタ内の管理対象サーバーに対してトランザクション・リカバリ・サービスの移行機能を活用するには、各管理対象サーバーとそのバックアップ・サーバーからアクセス可能な場所にトランザクション・ログを格納します。

注意:

トランザクション・リカバリ・サービスの移行機能を有効にするには、クラスタにある他のサーバーで使用可能な永続記憶域ソリューションの場所を指定します。クラスタ内のすべての管理対象サーバーがこのディレクトリにアクセスできる必要があります。また、このディレクトリは、サーバーを再起動する前にも存在している必要があります。

お薦めする場所は、デュアル・ポートのSCSIディスクまたはストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)です。記憶域で障害が発生した場合に確実に保護できるように、記憶域レベルで適切なレプリケーションとバックアップのメカニズムを設定することが重要です。

この情報はファイルベースのトランザクション・ログに該当します。また、トランザクション・ログのためにデータベースベースの永続ストアを構成することもできます。詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントのTLOGおよびJMSでのJDBC永続ストアの使用」を参照してください。

デフォルトの永続ストアの場所を設定する手順は次のとおりです。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

    ADMINVHN:7001/console
    
  2. 「チェンジ・センター」セクションで、「ロックして編集」をクリックします。

  3. クラスタ内の管理対象サーバーごとに次の手順を実行します。

    1. 「ドメイン構造」ウィンドウで、「環境」ノードを開いて「サーバー」ノードをクリックします。

      「サーバーのサマリー」ページが表示されます。

    2. 表の「名前」列で、サーバーの名前(ハイパーリンクとして表示)をクリックします。

      選択したサーバーの設定ページが開き、「構成」タブがデフォルトで表示されます。

    3. 「構成」タブで、「サービス」タブをクリックします。

    4. ページの「デフォルト・ストア」セクションに、デフォルトの永続ストアがデータファイルを格納するフォルダのパスを入力します。

      エンタープライズ・デプロイメントでは、ORACLE_RUNTIMEディレクトリの場所を使用します。このサブディレクトリは、クラスタのトランザクション・ログにとって中心的な共有場所の役割を果たします。詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください。

      次に例を示します。

      ORACLE_RUNTIME/domain_name/cluster_name/tlogs
      

      この例では、ORACLE_RUNTIMEを、ご使用の環境の変数値に置き換えます。domain_nameを、ドメインに割り当てた名前に置き換えます。作成したクラスタの名前でcluster_nameを置き換えます。

    5. 「保存」をクリックします。

  4. SOA_Cluster内のすべてのサーバーについて、手順3を実行します。

  5. 「変更のアクティブ化」をクリックします。

  6. クラスタ内のそれ以外のサーバーについて、手順1から5までを実行します。

注意:

構成手順の後半で、トランザクション・ログの場所と作成について検証します。

13.7 ドメイン・ディレクトリおよびマシンへの拡張済ドメインの伝播

Oracle WebCenter Contentインスタンスを含めることでドメインを拡張し、WCCHOST1上の管理サーバーを再起動したら、そのドメイン変更をドメイン・ディレクトリとマシンに伝播する必要があります。

表13-1は、変更をすべてのドメイン・ディレクトリとマシンに伝播するために必要な手順をまとめたものです。

更新済ドメインをWEBHOST1およびWEBHOST2マシンに伝播する必要はありません。それらのホスト・コンピュータ上のOracle HTTP Serverインスタンスに対する変更はないためです。

表13-1 ドメイン変更をドメイン・ディレクトリおよびマシンに伝播するために必要なタスクのサマリー

タスク 説明 詳細情報

WCCHOST1での拡張済ドメインの圧縮

packコマンドを使用して、新しいOracle SOA Suite管理対象サーバー構成が含まれる新しいテンプレートJARファイルを作成します。

ドメインを圧縮する際には、wccdomaintemplateExtSOA.jarというテンプレートJARファイルを作成します。

WCCHOST1での拡張済ドメインの圧縮

WCCHOST1の管理対象サーバー・ディレクトリでのドメインの解凍

WCCHOST1のローカル記憶域上の管理対象サーバー・ディレクトリにテンプレートJARファイルを解凍します。

WCCHOST1の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリでのドメインの解凍

WCCHOST2でのドメインの解凍

WCCHOST2のローカル記憶域上の管理対象サーバー・ディレクトリにテンプレートJARファイルを解凍します。

WCCHOST2でのドメインの解凍

13.7.1 WCCHOST1での拡張済ドメインの圧縮

次の手順を使用して、ドメイン構成情報が含まれるテンプレートJARファイルを作成します。

  1. WCCHOST1にログインし、次のようにpackコマンドを実行してテンプレートJARファイルを作成します。
    cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
     
    ./pack.sh -managed=true 
              -domain=ASERVER_HOME 
              -template=full_path/wccdomaintemplateExtSOA.jar
              -template_name=wcc_domain_template_extension_soa
    

    この例では、次のとおりです。

    • ASERVER_HOMEを、共有記憶域デバイスに作成したドメイン・ディレクトリの実際のパスに置き換えます。

    • full_pathを、テンプレートJARファイルを保存するディレクトリの完全なパスで置き換えます。

    • wccdomaintemplateExtSOA.jarは、作成するJARファイルのサンプル名です。これには、Oracle HTTP Serverインスタンスの構成ファイルなどのドメイン構成ファイルが含まれます。

    • wcc_domain_template_extension_soaは、ドメイン・テンプレート・ファイルに割り当てられる名前です。

  2. packコマンドで作成したばかりのテンプレートJARファイルの場所を書き留めます。

    ヒント:

    packおよびunpackコマンドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』のPackおよびUnpackコマンドの概要に関する項を参照してください。

13.7.2 WCCHOST1の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリでのドメインの解凍

更新したドメイン構成情報を管理サーバーのドメイン・ディレクトリから管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリに伝播する手順は次のとおりです。

  1. WCCHOST1にログインしていない場合は、ログインします。
  2. まだ作成していない場合は、WCCHOST1のローカル記憶域デバイスに管理対象サーバー・ドメインの推奨ディレクトリ構造を作成します。
  3. 次のようにunpackコマンドを実行して、ドメイン・ディレクトリ内のテンプレートをローカル記憶域に解凍します。
    cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
    
    ./unpack.sh -domain=MSERVER_HOME  \
        -template=full_path/wccdomaintemplateExtSOA.jar \
        -overwrite_domain=true \
        -app_dir=APPLICATION_HOME
    

    この例では、次のとおりです。

    • MSERVER_HOMEを、ローカル記憶域ディスクに作成するドメイン・ホームの完全なパスに置き換えます。これは、ドメインのコピーの解凍先となる場所です。

    • wccdomaintemplateExtSOA.jarは、packコマンドを実行して共有記憶域デバイス上のドメインを圧縮したときに作成したテンプレートのディレクトリ・パスおよび名前です。

    • 管理対象サーバーのテンプレートを、既存のドメインおよび既存のapplicationsディレクトリに解凍する場合は、-overwrite_domain=true引数が必要です。

      上書きされるファイルがあれば、上書き前のファイルのバックアップ・コピーが作成されます。管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリにある起動スクリプトおよびEARファイルになんらかの変更が適用されていた場合には、この解凍処理の後に起動スクリプトおよびEARファイルをリストアする必要があります。

    • APPLICATION_HOMEを、ローカル記憶域上のそのドメインのアプリケーション・ディレクトリの完全なパスに置き換えます。

    ヒント:

    packおよびunpackコマンドの詳細は、『WebLogic Server PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』のPackおよびUnpackコマンドの概要に関する項を参照してください。

  4. ディレクトリを、新しく作成したMSERVER_HOMEディレクトリに変更して、ドメイン構成ファイルがWCCHOST1のローカル記憶域デバイスの適切な場所にコピーされていることを確認します。

13.7.3 WCCHOST2でのドメインの解凍

この手順では、以前に作成したファイルを、WCCHOST1WCCHOST2の両方からアクセスできる場所(たとえば、共有記憶域ファイラ上のASERVER_HOMEディレクトリなど)にコピー済であることを想定しています。

  1. WCCHOST2にログインします。
  2. まだ作成していない場合は、WCCHOST2の記憶域デバイスに管理対象サーバー・ドメインの推奨ディレクトリ構造を作成します。
  3. WCCHOST2wccdomaintemplate.jarにアクセスできるようにします。
    たとえば、WCCHOST2のために別の共有記憶域ボリュームまたはパーティションを使用している場合は、WCCHOST2にマウントされているボリュームまたはパーティションにテンプレートをコピーします。
  4. 次のようにunpackコマンドを実行して、ドメイン・ディレクトリ内のテンプレートをローカル記憶域に解凍します。
    cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
    
    ./unpack.sh -domain=MSERVER_HOME
                -overwrite_domain=true
                -template=complete_path/wccdomaintemplateExtSOA.jar 
                -log_priority=DEBUG
                -log=/tmp/unpack.log
                -app_dir=APPLICATION_HOME
    

    この例では、次のとおりです。

    • MSERVER_HOMEを、ローカル記憶域ディスクに作成するドメイン・ホームの完全なパスに置き換えます。これは、ドメインのコピーの解凍先となる場所です。

    • complete_path/wccdomaintemplateExtSOA.jarを、packコマンドを実行して共有記憶域デバイス上のドメインを圧縮したときに作成したドメイン・テンプレートJARファイルの完全なパスとファイル名に置き換えます。

    • APPLICATION_HOMEを、共有記憶域上のそのドメインのアプリケーション・ディレクトリの完全なパスに置き換えます。詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください。

    ヒント:

    packおよびunpackコマンドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』のPackおよびUnpackコマンドの概要に関する項を参照してください。

  5. ディレクトリを、新しく作成したMSERVER_HOMEディレクトリに変更して、ドメイン構成ファイルがWCCHOST2のローカル記憶域デバイスの適切な場所にコピーされていることを確認します。

13.8 ドメイン解凍後のNodeManager構成の更新

カスタム・キーストア、証明書およびカスタム・アイデンティティ別名の設定後にドメインを拡張する場合、MSERVER_HOMEnodemanager.propertiesファイルがASERVER_HOMEnodemanager.propertiesファイル内の値で上書きされる可能性があります。具体的には、ListenAddressまたはCustomIdentityAlias (あるいはその両方)の値がリセットされる場合があります。

注意:

各ホストのMSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.propertiesファイルについて、次のことを実行します。
  1. 正しいListenAddressパラメータ値を確認して、必要な場合は値を再設定します。
    grep ListenAddress MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.properties
  2. 次のコマンドの参照として、ドメイン構成ファイルから構成済アイデンティティ別名のリストを確認します。
    grep server-private-key-alias ASERVER_HOME/config/config.xml | sort | uniq
  3. 現在のCustomIdentityAliasパラメータ値を確認します。
    grep CustomIdentityAlias MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.properties
  4. 必要に応じて、CustomIdentityAliasパラメータ値を、現在のホストに適した正しい別名文字列に再設定します。
  5. nodemanagerプロセスを再起動します。
    kill `ps -eaf | grep weblogic.NodeManager | grep MSERVER_HOME | grep -v grep | awk '{print $2}' `
    nohup MSERVER_HOME/bin/startNodeManager.sh > MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.out 2>&1 &

13.9 uploadおよびstageディレクトリの絶対パスへの変更

ドメインを構成し、すべてのホスト上の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリにそのドメインを解凍した後、新しいクラスタ内の管理対象サーバーのuploadディレクトリとstageディレクトリを検証および更新します。動的クラスタを実装する場合、新しく追加した各クラスタに割り当てられたサーバー・テンプレートの構成を検証および更新する必要があります。そうでない場合、新しく追加したクラスタの静的に定義された各管理対象サーバーを検証および構成します。

注意:

このオプションは、静的クラスタにのみ適用可能です。

この手順は、リモート・デプロイメントの実行時の潜在的な問題の回避とステージ・モードが必要なデプロイメントのために必要です。

管理対象サーバー・ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のすべての管理対象サーバーについてこれらのディレクトリ・パスを更新する手順は次のとおりです。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左側のナビゲーション・ツリーで、「ドメイン」「環境」を開きます。

  3. 「ロックして編集」をクリックします。

  4. 使用するクラスタ・タイプに適したオブジェクトに移動して編集します。

    1. 静的クラスタの場合、「サーバー」に移動し、編集する管理対象サーバーの名前をクリックします。

    2. 動的クラスタの場合、「クラスタ」「サーバー・テンプレート」に移動し、編集するサーバー・テンプレートの名前をクリックします。

  5. 編集する新しい管理対象サーバーまたはサーバー・テンプレートごとに、次の手順を実行します。
    1. 「構成」タブをクリックし、「デプロイメント」タブをクリックします。

    2. 「ステージング・ディレクトリ名」が次のように設定されていることを確認します。

      MSERVER_HOME/servers/server_or_template_name/stage
      

      MSERVER_HOMEMSERVER_HOMEディレクトリのディレクトリ・パスに置き換えます。静的クラスタを使用している場合、編集する管理対象サーバーの正しい名前で更新します。

      動的クラスタを使用している場合、テンプレート名はそのままにしておきます。

      例: /u02/oracle/config/domains/wcedg_domain/servers/XYZ-server-template/stage

    3. 「アップロード・ディレクトリ名」を次の値に更新します。

      ASERVER_HOME/servers/AdminServer/upload
      

      ASERVER_HOMEをASERVER_HOMEディレクトリのディレクトリ・パスに置き換えます。

    4. 「保存」をクリックします。

    5. 「サーバーのサマリー」または「サーバー・テンプレートのサマリー」画面(該当する方)に戻ります。

  6. 該当するすべてのオブジェクトを変更したら、「変更のアクティブ化」をクリックします。

  7. これらの変更の影響を受けるすべての管理対象サーバーを再起動します。

13.10 WLS_SOA1管理対象サーバーの起動および検証

これでドメインの拡張、管理サーバーの起動、およびドメインの他のホストへの伝播を完了したので、新しく構成したOracle SOA Suite管理対象サーバーを起動できます。

このプロセスには、次の各項で説明する3つのタスクが含まれます。

13.10.1 管理対象サーバーWLS_SOA1の起動

WLS_SOA1管理対象サーバーを起動する手順は次のとおりです。

  1. ブラウザに次のURLを入力し、Fusion Middleware Controlログイン画面を表示します。
    http://ADMINVHN:7001/em
    
  2. 管理サーバー資格証明を使用してFusion Middleware Controlにログインします。
  3. 「ターゲット・ナビゲーション」ペインで、ドメインを開き、ドメイン内の管理対象サーバーを表示します。
  4. WLS_SOA1管理対象サーバーのみを選択し、Oracle WebLogic Serverツールバーで「起動」をクリックします。

    注意:

    SOAサーバーは、ポリシー・アクセス・サービスに依存して機能します。これは、SOAサーバーが起動する前に、ドメイン内のWSM-PM管理対象サーバーが稼働していてアクセス可能になっている必要があることを意味します。

  5. 起動操作が完了したら、「ドメイン」ホーム・ページに移動し、WLS_SOA1管理対象サーバーが稼働中であることを確認します。

13.10.2 AdministratorsグループへのSOAAdminロールの追加

WLS_SOA1管理対象サーバーのOracle SOA Suite構成を検証する前に、SOAAdmin管理ロールをエンタープライズ・デプロイメント管理グループ(WCCAdministrators)に追加します。

このタスクを実行するには、エンタープライズ・デプロイメントの管理用ロールの構成を参照してください。

13.10.3 SOAインフラストラクチャへのログインによる管理対象サーバーの検証

SOAAdminロールをSOA Administratorsグループに追加した後、次のようにWLS_SOA1管理対象サーバーのOracle SOA Suiteソフトウェアの構成を検証できます。

  1. Webブラウザを使用して次のURLに移動します。
    http://WCCHOST1:8001/soa-infra/
    
  2. エンタープライズ・デプロイメント管理者ユーザー資格証明(weblogic_wcc)を使用してログインします。

    次のようなタイトルのWebページが表示されます。

    "Welcome to the Oracle SOA Platform on WebLogic"

13.11 管理対象サーバーWLS_SOA2の起動と検証

正常な構成とWLS_SOA1管理対象サーバーの起動を検証した後、WLS_SOA2管理対象サーバーを起動して検証できます。

WLS_SOA2管理対象サーバーを起動および検証するには、WLS_SOA2管理対象サーバーに対して「WLS_SOA1管理対象サーバーの起動と検証」の手順を使用します。

検証URLとしてWebブラウザに次のURLを入力し、エンタープライズ・デプロイメント管理者ユーザー資格証明(weblogic_soa)を使用してログインします。

http://WCCHOST2:8001/soa-infra/

13.12 トランザクション・ログの場所と作成の検証

WLS_SOA1およびWLS_SOA2が起動していて稼働中になった後、トランザクション・ログ・ディレクトリおよびトランザクション・ログが、想定のとおりに作成されたことを確認します。

確認するには、「トランザクション・リカバリ用のデフォルト永続ストアの構成」で実行した手順に基づいて、次のコマンドを実行します。

ls -al ORACLE_RUNTIME/domain_name/cluster_name/tlogs
  • _WLS_WLS_SOA1000000.DAT

  • _WLS_WLS_SOA2000000.DAT

13.13 拡張したドメインでのOracle HTTP Serverの構成

次の項では、パブリックURLおよび内部URLの両方のリクエストを、エンタープライズ・トポロジ内の正しクラスタにルーティングするようにOracle HTTP Serverインスタンスを構成する方法について説明します。

13.13.1 WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメントにおけるSOAのためのOracle HTTP Serverの構成

リクエストがOracle SOA Suiteクラスタに正しくルーティングされるように仮想ホスト構成ファイルを構成します。

  1. WEBHOST1にログインし、ディレクトリを最初のOracle HTTP Serverインスタンス(ohs1)の構成ディレクトリに変更します。
    cd OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs1/moduleconf/
    
  2. wccinternal_vh.confファイルを編集し、次のディレクティブを<VirtualHost>タグ内に追加します。

    注意:

    /workflowのURLエントリは省略可能です。これは、Oracle ADFタスク・フォームと関連付けられたワークフロー・タスク用です。/workflowのURL自体は、フォームに応じた別の値とすることができます。

    # soa-infra
    <Location /soa-infra>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # SOA inspection.wsil
    <Location /inspection.wsil>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # Worklist
    <Location /integration>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # UMS prefs
    <Location /sdpmessaging/userprefs-ui>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # Default to-do taskflow
    <Location /DefaultToDoTaskFlow>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # Workflow
    <Location /workflow>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    #Required if attachments are added for workflow tasks
     <Location /ADFAttachmentHelper> 
        WLSRequest ON 
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001 
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # SOA composer application 
     <Location /soa/composer> 
        WLSRequest ON 
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001 
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
     <Location /frevvo> 
        WLSRequest ON 
        WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001 
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    </VirtualHost>
    
  3. wccinternal_vh.confを2つ目のOracle HTTP Serverインスタンス(ohs2)の構成ディレクトリにコピーします。
    OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/ohs2/moduleconf/
    
  4. wccinternal_vh.confファイルを編集して、<VirtualHost>ディレクティブ内のWEBHOST1への参照をWEBHOST2への参照に変更します。
  5. 両方のOracle HTTP Serverを再起動します。

例13-1 wccinternal_vh.confファイルの内容の例

<VirtualHost WEBHOST1:7777>
    ServerName http://wccinternal.example.com:80
    ServerAdmin you@your.address
    RewriteEngine On
    RewriteOptions inherit

# WSM-PM 
<Location /wsm-pm>
     WebLogicCluster WCPHOST1:7010,WCPHOST2:7010
     WLSRequest ON
     WLProxySSL OFF
     WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

#soa-infra
<Location /soa-infra>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

# SOA inspection.wsil
<Location /inspection.wsil>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

# Worklist
<Location /integration>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

# UMS prefs
<Location /sdpmessaging/userprefs-ui>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

# Default to-do taskflow
<Location /DefaultToDoTaskFlow>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

# Workflow
<Location /workflow>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

#Required if attachments are added for workflow tasks
 <Location /ADFAttachmentHelper> 
    WLSRequest ON 
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001 
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

# SOA composer application 
 <Location /soa/composer> 
    WLSRequest ON 
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001 
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

 <Location /frevvo> 
    WLSRequest ON 
    WebLogicCluster WCCHOST1:8001,WCCHOST2:8001 
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>
</VirtualHost>

13.13.2 WebLogicプロキシ・プラグインの構成

リクエストがOracle HTTP Serverインスタンスを介して正しくルーティングされることを検証するには、構成したクラスタのWebLogic Plug-In Enabledパラメータを前もって設定する必要があります。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
  2. 「ドメイン構造」ペインで「環境」ノードを開きます。
  3. 「チェンジ・センター」で「ロックして編集」をクリックします。
  4. 「クラスタ」をクリックします。
  5. Oracle HTTP Serverからのリクエストをプロキシ設定する、クラスタを選択します。

    「構成: 一般」タブが表示されます。

  6. 「詳細」セクションまでスクロール・ダウンして、開きます。
  7. 「WebLogicプラグインの有効化」「はい」に設定します。
  8. 「保存」をクリックします。
  9. 前回のドメイン拡張で複数のクラスタがデプロイされた場合は、すべてのクラスタが一貫して更新されるまで、手順4から8までを繰り返します。
  10. 「チェンジ・センター」の「変更のアクティブ化」をクリックします。

13.13.3 ロード・バランサを使用したOracle SOA Suite URLの検証

Oracle HTTP Server仮想ホストの構成を検証し、ハードウェア・ロード・バランサがOracle HTTP Serverインスタンスを経由してアプリケーション層にリクエストをルーティングできることを確認する手順は次のとおりです。

  1. 管理コンソールでサーバーの状態がRunningとして報告されていることを確認します。

    サーバーのステータスが「起動しています」または「再開中です」である場合は、「起動済み」になるまで待ちます。「管理」「失敗」などの別のステータスが表示される場合は、サーバーの出力ログ・ファイルを調べ、エラーがないか確認します。

  2. 次のURLにアクセスできることを確認します。
    • http://wccinternal.example.com/soa-infra

    • http://wccinternal.example.com/integration/worklistapp

    • http://wccinternal.example.com/sdpmessaging/userprefs-ui

    • http://wccinternal.example.com/soa/composer

    • http://wccinternal.example.com/wsm-pm

13.14 Oracle SOA Suiteの構成後手順

Oracle SOA Suiteをインストールして構成した後、次のような構成後タスクを検討します。

13.14.1 SOAサーバーとハードウェア・ロード・バランサ間のSSL通信の有効化

Oracle SOA Suiteを含めてドメインを拡張した後、管理サーバーと管理対象サーバーがハードウェア・ロード・バランサのフロントエンドのSSL URLにアクセスできることを確認する必要もあります。

これにより、SOAコンポジット・アプリケーションとWebサービスが、フロントエンドのセキュアURLとのコールバックやその他の通信を起動できるようになります。

詳細は、「中間層とハードウェア・ロード・バランサ間のSSL通信の有効化」を参照してください。

13.14.2 SOAクラスタ内の同期/非同期相互作用に関する考慮事項

SOAクラスタでは、次のシナリオはサポートされていません。

  • mid-process receiveを持つ同期BPELプロセス

  • 非同期サービスをコールする同期BPELプロセス。

  • 同期プロセスからのコールバック。

13.15 Oracle SOA Suiteでの自動サービス移行とJDBC永続ストアの有効化

Oracle SOA Suiteが高可用性を実現するように構成するには、自動サービス移行に対応するようにOracle SOA Suite管理対象サーバーを構成します。

自動サービス移行の有効化の詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントでの自動サービス移行の構成」を参照してください。

可用性をさらに高めるために、トランザクション・ログ・ストアおよびJMSストアをデータベースに構成することもできます。詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントのTLOGおよびJMSでのJDBC永続ストアの使用」を参照してください。