Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイド リリース12.2.1.2 E82650-01 |
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この章では、データベースの要件、データベースの作成方法およびデータベースのバックアップ戦略について説明します。
上位トピック: 「エンタープライズ・デプロイメントの準備」
Oracle Fusion Middlewareエンタープライズ・デプロイメントの一環として、サポートされているデータベースを構成する方法を理解することが重要です。
ほとんどのOracle Fusion Middleware製品では、サポートされているデータベースに特定の一連のスキーマがインストールされている必要があります。これらのスキーマは、Oracle Fusion Middlewareのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してインストールします。
エンタープライズ・デプロイメントでは、Oracle Fusion Middleware製品スキーマに高可用性Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースをお薦めします。
エンタープライズ・デプロイメント・トポロジを構成する前に、データベースが次の各項に示された要件を満たしていることを確認する必要があります。
次の情報を利用して、Oracle Fusion Middlewareの各リリースでサポートされているデータベース、および現在稼働中のOracleデータベースのバージョンを確認してください。
動作保証済のデータベースの全リストは、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成のページを参照してください。
データベースのリリースを確認するには、PRODUCT_COMPONENT_VERSION
ビューに問い合せます。
SQL> SELECT VERSION FROM SYS.PRODUCT_COMPONENT_VERSION WHERE PRODUCT LIKE 'Oracle%';
Oracle Fusion Middlewareでは、データベースがAL32UTF8文字セットに対応している必要があります。データベースの文字セットの選択に関する情報は、データベースのドキュメントを確認してください。
エンタープライズ・デプロイメントでは、Oracle RACデータベースへの接続にGridLinkデータ・ソースを使用することをお薦めします。
注意:
GridLinkデータ・ソースおよびSCANの使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のアクティブなGridLinkデータ・ソースの使用に関する項を参照してください。
エンタープライズ・トポロジでは、RACデータベースの2つのインスタンスをホストする2つのデータベース・ホスト・コンピュータがデータ層にあります。これらのホストをDBHOST1、DBHOST2と呼びます。
エンタープライズ・トポロジをインストールまたは構成する前に、次のソフトウェアがDBHOST1とDBHOST2にインストール済であり使用可能であることを確認する必要があります。
Oracle Clusterware
詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドfor Linux』のクラスタ用Oracle Grid Infrastructureのインストールに関する項を参照してください。
Oracle Real Application Cluster
詳細は、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Linux and UNIX』のOracle RACおよびOracle RAC One Nodeのインストールに関する項を参照してください。
Oracle RACデータベース・インスタンス間の時間同期
データベース・インスタンスのクロックは、サーバー移行で構成されたFusion Middlewareクラスタ内のサーバーで使用される場合、同期する必要があります。
自動ストレージ管理(オプション)
詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』のOracle Automatic Storage Managementの概要に関する項を参照してください。
WebCenter Contentエンタープライズ・トポロジをインストールまたは構成する前に、Oracle TextがDBHOST1とDBHOST2にインストール済であり使用可能であることを確認する必要があります。
Oracle Textのインストールの詳細は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Linux』を参照してください。
WebCenter Contentインストールで使用されるデータベースでOracle Textが有効になっていることを確認するには、次のコマンドを実行します。
SQL> select comp_name, status, substr(version,1,10) as version from dba_registry where comp_id = 'CONTEXT'; COMP_NAME STATUS VERSION ----------- ------- ------- Oracle Text VALID 12.1.0.1.0
複数のOracle Fusion Middleware製品が同じデータベースを共有する場合は、個別の専用のデータベース・サービスに接続するように、各製品を構成する必要があります。
注意:
この項に示す手順は、Oracle Database 12c (12.1)リリースを対象としています。これ以外のサポートされているデータベースをご使用の場合は、該当するドキュメント・ライブラリで最新のリリース別の情報を参照してください。
サービスを使用したOracleデータベースへの接続の詳細は、『Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』の動的データベース・サービスを使用したOracle Databaseへの接続の概要に関する項を参照してください。
また、データベース・サービスはデフォルトのデータベース・サービスとは別のものにしてください。Oracle Database 12cデータベースのデータベース・サービスを作成および管理する完全な手順は、『Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』の動的データベース・サービスによる自動ワークロード管理の概要に関する項を参照してください。
実行時接続ロード・バランシングでは、ロード・バランシングが有効になっている各サービスのサービス・レベルの目標を使用してOracle RACロード・バランシング・アドバイザを構成する必要があります。
SERVICE_TIME
またはTHROUGHPUT
について、Oracle RACロード・バランシング・アドバイザを構成できます。接続ロード・バランシングの目標をSHORTに設定します。
srvctl
ユーティリティを使用してOracle Databaseサービスを作成および変更できます。
データベース・サービスを作成および変更する手順は次のとおりです。
SecureFilesは、Oracle Database 11gリリース1で導入された新しいLOB記憶域アーキテクチャです。Oracle Fusion Middlewareスキーマ、特にOracle SOA Suiteスキーマには、SecureFilesの使用をお薦めします。
Oracle Database 11gリリース1以降、新しいLOB記憶域アーキテクチャであるSecureFilesが導入されました。Oracle Fusion Middlewareスキーマ、特にOracle SOA SuiteスキーマにはSecureFilesの使用をお薦めします。詳細は、『Oracle Database SecureFilesおよびラージ・オブジェクト開発者ガイド』のOracle SecureFiles LOBの使用に関する項を参照してください。
Oracle 12cデータベースでは、SecureFilesを使用するためのデフォルト設定はPREFERRED
です。これは、LOBまたは親LOB (LOBがパーティションまたはサブパーティション内にある場合)でBasicFiles LOBが明示的に指定されていなければ、データベースがSecureFiles LOBの作成を試みることを意味します。Oracle Fusion MiddlewareスキーマではBasicFilesを明示的に指定しません。したがって、Oracle 12cデータベースがインストールされている場合、Oracle Fusion MiddlewareのLOBはデフォルトでSecureFilesになります。
Oracle 11gデータベースでは、db_securefile
システム・パラメータによってSecureFiles使用ポリシーが制御されます。このパラメータは動的に変更できます。SecureFilesを使用するには次のオプションがあります。
PERMITTED
: SecureFilesの作成を許可します(これがdb_securefileのデフォルト設定です。デフォルトの格納方式ではBasicFilesが使用されます)
FORCE
: すべての(新規) LOBをSecureFilesとして作成します
ALWAYS
: LOBをSecureFilesとして作成しようと試みますが、作成できない場合(ASSMが無効の場合)はBasicFilesに戻します
この他にも、db_securefile
パラメータには次の値があります。
IGNORE
: SecureFilesを作成する試行を無視します
NEVER
: 新しいSecureFilesの作成を許可しません
Oracle 11gデータベースの場合、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)でOracle Fusion Middlewareスキーマを作成する前に、db_securefile
パラメータをFORCE
に設定することをお薦めします。
SecureFilesセグメントは、表領域を自動セグメント領域管理(ASSM)によって管理する必要があります。つまり、ASSMが無効になっていると、SecureFilesでのLOB作成が失敗します。ただし、Oracle Fusion Middlewareの表領域は、デフォルトではASSMが有効な状態で作成されます。したがって、デフォルトの構成では、Oracle Fusion Middlewareスキーマに対してSecureFilesを有効にするために何かを変更する必要はありません。
エンタープライズ・デプロイメントのインストールおよび構成における重要なポイントでデータベース・バックアップを実行すると、後の構成手順で問題が発生した場合にもすばやくリカバリできます。
エンタープライズ・デプロイメントのインストールおよび構成の重要な点として、現在の環境をバックアップすることをお薦めします。たとえば、製品ソフトウェアをインストールし、特定のOracle Fusion Middleware製品のスキーマを作成した後で、データベース・バックアップを実行してください。バックアップを実行すれば、後の構成手順で何か問題が発生しても、すばやくリカバリを実行できます。
この目的のために独自のデータベース・バックアップ戦略を使用することも、オペレーティング・システムのツールやRMANを使用して単純にバックアップすることもできます。
特に、Oracle Automatic Storage Managementを使用してデータベースを作成した場合は、Oracle Recovery Managerの使用をお薦めします。可能な場合、オペレーティング・システムのツール(tarなど)を使用してコールド・バックアップも実行できます。