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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノート
12c (12.2.1.2)
E82759-02
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4 高可用性

この章では、Oracle Fusion Middlewareの高可用性に関する問題について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 自動サービス移行に関する問題

この項の内容は、次のとおりです。

4.1.1 Oracle User Messaging Service 12c (12.1.3)は自動サービス移行をサポートしない

高可用性を活用できるエンタープライズ・デプロイメントでは、Oracle BAMを構成して、サーバーに障害が発生した場合に特定のサービスをクラスタ内の別の管理対象サーバーに移行する自動サービス移行を使用することをお薦めしています。

ただし、Oracle BAMが恒常的に負荷の高いUser Messaging Service (UMS)メッセージを生成しているいくつかのシナリオでは、管理対象サーバーの障害によっていくつかのアラート・メッセージがUMSキューにスタックされたままになる可能性があります。これは、現在UMS 12c (12.1.3)は自動サービス移行をサポートしていないためです。

この問題を回避するには、障害が発生したOracle BAM管理対象サーバーを再起動してUMSキューのメッセージをリカバリします。BAMサーバーの障害発生後に適切な容量と負荷持続性を復旧させるには、次の2つのことを行う必要があります。

  • 障害が発生した管理対象サーバーを再起動します。

  • 移行されたサービスを元の管理対象サーバーにフェイルバックします。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイドの自動サービス移行発生後のOracle BAMサービスのフェイルバックに関する項を参照してください。

BAMサーバーを再起動するとご使用のシステムのリカバリ時間目標(RTO)を満たさなくなる場合は、デフォルトのJMSプロバイダのかわりにアドバンスト・キューイング(AQ) JMSでUMSを構成できます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle User Messaging Serviceの管理の付録BにあるAQ JMSによるUser Messaging Serviceの構成に関する項を参照してください。

4.2 Oracle BAMに関する問題

この項の内容は、次のとおりです。

4.2.1 スケールアップ後のOracle BAMの構成

ドメインの構成後、Oracle BAMに追加構成処理が必要です。バージョン12.1.3の『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』の高可用性用のBAMの構成に関する項を参照してください。

4.3 PS3の削除: クロス・コンポーネント・ワイヤリングに関連する問題

ここでは、次の問題について説明します。

4.3.1 PS3の削除: SOA管理対象サーバーが更新されない(クロス・コンポーネント・ワイヤリング)

クロス・コンポーネント・ワイヤリング設定では、クラスタの管理対象サーバーを追加または削除したときに、ESSとWSMPMによってSOAにサービスが提供され、これらのサービスがサービス表に公開されても、バインドを強制しないかぎり、SOA管理対象サーバーはこれらの更新を受け取りません

この問題を回避するには、クロス・コンポーネント・ワイヤリング設定でクラスタ・メンバーの完全なリストを強制的に取得する必要があります。
WSMPMでcluster_name syntax構文を使用するには、次の手順を実行します。
  1. Fusion Middleware Controlにログインします。
  2. 「WebLogicドメイン」ドロップダウン・メニューから「クロス・コンポーネント・ワイヤリング: サービス表」を選択します。
  3. OWSMポリシー・マネージャ(URL: oracle:fmw.owsm-pm:t3)の行を選択し、「編集」をクリックします。
  4. t3t3sの値をクラスタ名の構文t3://clustername (たとえば、t3://WSM-PM_Cluster)で更新します。「OK」をクリックします。
  5. 「WebLogicドメイン」ドロップダウン・メニューから「クロス・コンポーネント・ワイヤリング: コンポーネント」を選択します。
  6. OWSMエージェントを選択します。
  7. 「クライアント構成」で、owsm-pm-connection-t3の行を選択し、「バインド」をクリックします。
  8. 「OK」をクリックします。

4.3.2 PS3の削除: スケール・ダウンまたはフェイルオーバー時のPOSTリクエストに対する503 HTTPエラー

Oracle Service BusとSOAでは、HTTPリクエスト・メソッドのPOSTを使用するWebサービス起動が使用されます。

POSTリクエストが(スケール・ダウンやフェイルオーバーなどで)停止中のWebLogicサーバーに送信され、WebLogicサーバーがリクエストを完了できない場合、ロード・バランサ(Oracle HTTP ServerまたはOracle Traffic Director)は呼出し側にHTTP Error 503 — Service Unavailableエラーを返します。このエラー・メッセージは、POSTリクエストがキャッシュされず、べき等でないために発生します。