Web層を構成する場合、リクエストをアプリケーション層にルーティングするように、Oracle HTTP ServerではなくOracle Traffic Directorを使用できます。Oracle Traffic Directorの構成手順は、Oracle HTTP Serverの構成手順とは異なります。Oracle Traffic Directorを使用する場合、Web層ホストとアプリケーション層ホストの両方にOracle Traffic Directorをインストールする必要があります。その後、Oracle Traffic Directorを含めるようにエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張します。
Oracle Traffic Directorを構成する前に、「Web層の理解」を確認してください。
注意:
Oracle Managed File Transferを構成する予定の場合、TCPを介してFTPおよびSFTPリクエストをルーティングするようにOracle Traffic Directorを構成する必要があります。詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントでのOracle Managed File Transferの構成」を参照してください。
edg_config
)が作成されます。ただし、各エンタープライズ・デプロイメントでは、固有の目的で追加のOracle Traffic Director仮想サーバーおよびオリジン・サーバー・プールを使用します。たとえば、新しいFusion Middleware製品を含めるようにドメインを拡張するたびに、追加の仮想サーバーを定義する必要があります。上位トピック: 「エンタープライズ・ドメインの構成」
Oracle Traffic Directorは、アプリケーション層に対するHTTP/SおよびTCPトラフィックをロード・バランシングするためのソフトウェア・ロード・バランサです。Oracle Traffic Directorからのリクエストを受信するアプリケーション層サーバーは、Oracle Traffic Directorオリジン・サーバーと呼ばれます。オリジン・サーバーは、アプリケーション・サーバー、Webサーバー、Oracle Managed File Transfer、LDAPディレクトリ・サーバー、MLLPサーバーまたは任意のタイプのTCPサーバーのいずれかです。
Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1)以降、Oracle Traffic Directorは、エンジニアド・システム(Oracle LinuxやOracle Solarisが稼働するOracle ExalogicまたはOracle Solarisが稼働するOracle SuperCluster)と組み合せて使用できることに加え、Oracle WebLogic Server Multi-tenancyまたはOracle WebLogic Server Continuous Availabilityアドオン・オプションを保持するユーザーが使用できるようになりました。
詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Traffic Directorの管理のOracle Traffic Directorのスタート・ガイドに関する項を参照してください。
Oracle Traffic Directorは、Web層のOracle HTTP Serverのかわりとして使用できます。Oracle HTTP Serverと同様に、これはHTTPリクエストをフロントエンド・ロード・バランサからアプリケーション層のWebLogic管理対象サーバーにルーティングできます。ただし、TCPロード・バランシングおよびフェイルオーバーを提供できるのは、Oracle Traffic Directorのみです。
(SFTPリクエストのルーティングおよびロード・バランシングを必要とする) Managed File Transferを構成する場合、Oracle Traffic Directorを使用する必要があります。
エンタープライズ・デプロイメントでは、システム管理目的でOracle Traffic Directorがアプリケーション層ホストのドメインに追加されるため、Web層ホストとアプリケーション層ホストの両方にOracle Traffic Directorをインストールします。
各アプリケーション層ホストで、アプリケーション層ソフトウェアをインストールした場所と同じOracleホームに、コロケート・モードでOracle Traffic Directorをインストールします。
各Web層ホストで、スタンドアロン・モードでOracle Traffic Directorをインストールします。
その後、Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネントを含めるようにアプリケーション層ドメインを拡張します。これにより、ドメインの管理対象サーバーの制御に使用するものと同じ管理サーバーによって、Oracle Traffic Directorコンポーネントを管理できます。
次の項では、Managed File Transferに必要なOracle Traffic Director構成を使用するための具体的な手順について説明します。ただし、エンタープライズ・デプロイメント・トポロジの他のコンポーネントに対するWeb層としてOracle Traffic Directorを構成するために、これらの項の手順を使用できます。
Oracle Traffic Director参照をインストールして構成する手順では、環境内で使用される実際の値に置換できる一連の変数を使用します。
これらの手順では、次のディレクトリの場所の変数が使用されます。
WEB_ORACLE_HOME
ASERVER_HOME
MSERVER_HOME
WEB_DOMAIN_HOME
JAVA_HOME
NM_HOME
WT_APPLICATION_HOME
詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください。
さらに、「エンタープライズ・デプロイメント用の必須IPアドレスの予約」で定義されている次の仮想IP (VIP)アドレスを参照することになります。
ADMINVHN
この章のアクションは、次のホスト・コンピュータで実行します。
APPHOST1
APPHOST2
WEBHOST1
WEBHOST2
注意:
この章では、APPHOST1とAPPHOST2は、アプリケーション層ホストのより汎用的な変数を示すことに注意してください。この理由は、作成されるドメインに応じて、ホスト名変数が異なるためです。
たとえば、Oracle SOA Suiteドメイン用にOracle Traffic Directorを構成する場合、APPHOST1はSOAHOST1と同じです。ただし、通常は独自のドメイン内に構成されるOracle Managed File Transferドメイン用にOracle Traffic Directorを構成する場合、APPHOST1はMFTHOST1と同じです。
Oracle Universal Installerによる対話的なグラフィカル・ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorをインストールすることができます。高可用性に対応するようにOracle Traffic Directorを構成するには、2つのマウント・ポイントで手順を実行します。
インストール・プログラムを起動する手順は次のとおりです。
インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。
次の表では、最初のアプリケーション層ホストにコロケート・モードでOracle Traffic Directorをインストールするためにインストーラ画面を使用する方法について説明します。
インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。
画面 | 説明 |
---|---|
ようこそ |
製品のインストーラの紹介画面です。 「次へ」をクリックします。 |
インストール・インベントリの設定 |
この画面は、UNIXオペレーティング・システムで、このホストに初めてOracle製品をインストールする場合に表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。 中央インベントリの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のOracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールに関する項を参照してください。 |
自動更新 |
この製品の自動更新を受け取るかどうかを選択します。 |
インストールの場所 |
既存のアプリケーション層のOracleホームへのパスを入力します。 ランタイム・プロセスからこのディレクトリに書き込むことはできないので注意してください。 このエンタープライズ・デプロイメントのためには、表7-2に示すORACLE_HOME変数の値を入力します。 |
インストール・タイプ |
この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。
|
前提条件のチェック |
前提条件が満たされているか確認するために、ホスト・コンピュータがインストーラによって分析されます。前提条件チェックの結果が画面に表示されます。 前提条件チェックが失敗した場合は、エラーまたは警告メッセージが表示されます。
「次へ」をクリックして続行します。 |
セキュリティ・アップデートの指定 |
Oracle Supportアカウントをすでに所持している場合は、この画面を使用して、セキュリティ・アップデートの受取り方法を指定します。 アカウントを所持していないときに、この手順を省略してもかまわない場合は、チェック・ボックスの選択を解除して、その選択を後続のダイアログ・ボックスで確認します。 |
インストール・サマリー |
この画面には、前に指定したOracleホーム・ディレクトリが表示されます。また、インストールに使用されるディスク領域と使用可能な空き領域も示されます。 この画面の情報を確認します。 インストール・ウィザードでこれまで指定した設定をテキスト・ファイル(レスポンス・ファイル)に保存するには、「保存」をクリックします。必要な場合は、このレスポンス・ファイルを使用して、同じインストールをコマンドラインから実行できます。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 サイレント・インストールやコマンド行インストールの詳細は、Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールでサイレント・モードにおけるOracle Universal Installerの使用方法に関する項を参照してください。 |
インストールの進行状況 |
この画面には、インストール・プロセスの進捗状況とステータスが表示されます。 インストールを取り消す場合は、「取消」をクリックします。インストールを取り消す前にシステムにコピーされたファイルは、システムにそのまま残ります。これらは手作業で削除する必要があります。 「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール完了 |
「終了」をクリックします。 |
Oracle Universal Installerによる対話的なグラフィカル・ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorをインストールすることができます。このスタンドアロン・インストールは、エンタープライズ・デプロイメントで使用される2つのWEBHOSTシステムで実行します。
インストール・プログラムを起動する手順は次のとおりです。
インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。
インストール・プログラムでは次の表に記載された順番で一連の画面が表示されます。
インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。
画面 | 説明 |
---|---|
インストール・インベントリの設定 |
この画面は、UNIXオペレーティング・システムで、このホストに初めてOracle製品をインストールする場合に表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。 中央インベントリの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のOracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールに関する項を参照してください。 |
ようこそ |
「次へ」をクリックします。 |
自動更新 |
この製品の自動更新を受け取るかどうかを選択します。 |
インストールの場所 |
この画面を使用してOracleホーム・ディレクトリの位置を指定します。 Oracleホームは、Oracle製品のソフトウェア・バイナリが格納されているディレクトリです。ランタイム・プロセスからこのディレクトリに書き込むことはできないので注意してください。エンタープライズ・デプロイメントのためには、表7-3に示すWEB_ORACLE_HOME変数の値を入力します。 |
インストール・タイプ |
この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。
|
前提条件のチェック |
前提条件が満たされているか確認するために、ホスト・コンピュータがインストーラによって分析されます。前提条件チェックの結果が画面に表示されます。 前提条件チェックが失敗した場合は、エラーまたは警告メッセージが表示されます。
「次へ」をクリックして続行します。 |
セキュリティ・アップデートの指定 |
Oracle Supportアカウントをすでに所持している場合は、この画面を使用して、セキュリティ・アップデートの受取り方法を指定します。 アカウントを所持していないときに、この手順を省略してもかまわない場合は、チェック・ボックスの選択を解除して、その選択を後続のダイアログ・ボックスで確認します。 |
インストール・サマリー |
この画面には、前に指定したOracleホーム・ディレクトリが表示されます。また、インストールに使用されるディスク領域と使用可能な空き領域も示されます。 この画面の情報を確認します。 インストール・ウィザードでこれまで指定した設定をテキスト・ファイル(レスポンス・ファイル)に保存するには、「保存」をクリックします。必要な場合は、このレスポンス・ファイルを使用して、同じインストールをコマンドラインから実行できます。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 サイレント・インストールやコマンド行インストールの詳細は、Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールでサイレント・モードにおけるOracle Universal Installerの使用方法に関する項を参照してください。 |
インストールの進行状況 |
この画面には、インストール・プロセスの進捗状況とステータスが表示されます。 インストールを取り消す場合は、「取消」をクリックします。インストールを取り消す前にシステムにコピーされたファイルは、システムにそのまま残ります。これらは手作業で削除する必要があります。 「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール完了 |
「終了」をクリックします。 |
Oracle Traffic Directorソフトウェアを追加してエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張するには、特定のタスクを実行する必要があります。
cd ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin ./config.sh
構成ウィザードを起動したら、既存のドメインを拡張するために必要な情報を提供する画面の指示に従うことができます。
ドメイン・タイプとドメインの場所を選択する手順は次のとおりです。
注意:
ドメイン・ホーム・ディレクトリの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングのドメイン・ホームの選択に関する項を参照してください。
この画面に示されるその他のオプションの詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の「構成タイプ」に関する項を参照してください。
ASERVER_HOMEディレクトリ変数の詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください。
構成テンプレートを選択する手順は次のとおりです。
ヒント:
この画面に示されるオプションの詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の「テンプレート」に関する項を参照してください。
「GridLink Oracle RACコンポーネント・スキーマ」画面で追加のデータソースを作成する必要はありません。
「次へ」をクリックします。
「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面で、構成したデータソース接続をテストします。
すべてのテストが正常に実行されたことを確認して、「次へ」をクリックします。
「システム・コンポーネント」画面で、「次へ」をクリックします。
構成ウィザードでシステム・コンポーネントを構成する必要はありません。エンタープライズ・デプロイメントに必要なOracle Traffic Directorインスタンスの作成方法については、Oracle Traffic Directorインスタンスの起動を参照してください。
「マシン」画面を使用して、ドメインに2つの新しいマシンを作成します。マシンは、ノード・マネージャでサーバーを起動または停止できるようにするために必要です。
WebHOSTn
を、「ノード・マネージャ・リスニング・ポート」フィールドに5556
を指定します。アプリケーション層ホストにOracle Traffic Directorをインストールし、Oracle Traffic Directorシステム・コンポーネントを含めるようにドメインを拡張したら、Web層のホストにドメイン構成をコピーしてノード・マネージャを構成できます。
Oracle Traffic Directorは、Web層ホストで単独で実行されるため、Web層ホストごとにノード単位でノード・マネージャを作成する必要はありません。かわりに、Oracle Traffic Directorノードでは、デフォルトのドメイン単位のノード・マネージャを使用します。
セキュリティ上の理由から、DMZでSSLノード・マネージャを使用することもお薦めします。
必要なノード・マネージャ構成を作成して各Web層ホストでノード・マネージャを起動するには、次の手順を実行します。Web層ホストごとに繰り返してください。
「ロックして編集」をクリックします。
「ドメイン構造」ナビゲーション・ツリーで、ドメインの名前、「環境」の順に開きます。
「マシン」をクリックし、WEBHOST1マシンのリンクをクリックします。
「ノード・マネージャ」タブをクリックします。
「タイプ」プロパティをSSLから「プレーン」に変更します。
「保存」をクリックします。
WEBHOST2についても、このタスクを繰り返します。
「変更のアクティブ化」をクリックします。
Oracle Traffic Director構成は、Oracle Traffic Directorサーバーの実行時の特性を定義するメタデータの集合です。構成を作成した後、構成を使用して、1つ以上の管理ノードにOracle Traffic Directorサーバーのインスタンスを作成できます。
注意:
構成に指定されたサーバー・ユーザーは、次の要件を満たしている必要があります。
管理サーバーがrootとして実行されている場合、サーバー・ユーザーはrootであるか、Oracle Traffic Directorをインストールしたユーザーと同じグループに属している必要があります。
管理サーバーがrootユーザー以外で実行されている場合、サーバー・ユーザーは管理サーバーのサーバー・ユーザーと同じである必要があります。
構成がデプロイされるノードは、これらのシステムに構成されているユーザー・アカウントおよびグループの点から同種である必要があります。
構成を作成するには、次のようにします。
注意:
構成を作成すると、次のものが自動的に作成されます。
edgconfig
という名前の1つの仮想サーバー。
構成に対して定義されたホストごとに1つのインスタンス。
Oracle Traffic Director構成を使用して、1つ以上の管理ノードにOracle Traffic Directorサーバーのインスタンスを作成できます。
Oracle Traffic Directorデフォルト・インスタンスを起動する手順は次のとおりです。
デフォルトでは、構成を作成すると、HTTPアクセス用のデフォルト仮想サーバー(edg_config
)が作成されます。ただし、各エンタープライズ・デプロイメントでは、固有の目的で追加のOracle Traffic Director仮想サーバーおよびオリジン・サーバー・プールを使用します。たとえば、新しいFusion Middleware製品を含めるようにドメインを拡張するたびに、追加の仮想サーバーを定義する必要があります。
エンタープライズ・デプロイメントで必要な仮想サーバーの一覧は、「エンタープライズ・デプロイメントに必要な仮想サーバーのサマリー」を参照してください
Oracle Traffic Director仮想サーバーの作成に関する一般情報は、Oracle Fusion Middleware Oracle Traffic Directorの管理の仮想サーバーの作成に関する項を参照してください。仮想サーバーを作成して構成するには、オリジン・サーバー・プールを作成して仮想サーバーを定義する必要があります。
表12-1に、Fusion Middleware製品に必要なオリジン・サーバー・プールを示します。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用してオリジン・サーバー・プールを作成するときに使用できます。
表12-1 各製品に必要なオリジン・サーバー・プール
製品 | オリジン・サーバー・プール | タイプ | オリジン・サーバー |
---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin-pool |
HTTP |
|
Oracle Web Services Manager。 |
wsm-pool |
HTTP |
|
Oracle SOA Suite Business Process Management Oracle SOA Suite for Healthcare |
soa-pool |
HTTP |
|
Oracle Enterprise Scheduler |
ess-pool |
HTTP |
|
Business Activity Monitoring |
bam-pool |
HTTP |
|
Oracle Service Bus |
osb-pool |
HTTP |
|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-pool |
HTTP |
|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-sftp-pool |
TCP |
|
Oracle SOA Suite for Healthcare |
healthcare-tcp-pool |
TCP |
|
注意:
*7022は、Managed File TransferサーバーのSFTPリスナーで使用されるデフォルト・ポートです。
表12-2は、Fusion Middleware製品に必要な仮想サーバーを示しています。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用して必要な仮想サーバーを作成するときに使用できます。
表12-2 各製品に必要な仮想サーバー
製品 | 仮想サーバー名 | 提供ホスト | プール | リスナー |
---|---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin.example.com |
admin.example.com |
admin-pool |
* |
Oracle SOA Suite Business Process Management Oracle SOA Suite for Healthcare |
soa.example.com |
soa.example.com |
soa-pool |
* |
Oracle Enterprise Scheduler |
soa.example.com |
soa.example.com |
ess-pool |
* |
Business Activity Monitoring |
soa.example.com |
soa.example.com |
bam-pool |
* |
Oracle SOA Suite Business Process Management |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
soa-pool |
* |
Oracle Web Services Manager。 |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
wsm-pool |
* |
Oracle Enterprise Scheduler |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
ess-pool |
* |
Business Activity Monitoring |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
bam-pool |
* |
Oracle Service Bus |
osb.example.com |
osb.example.com |
osb-pool |
* |
Oracle Service Bus |
osbinternal.example.com |
WEBHOST2-V1* |
osb-pool |
* |
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-http.example.com |
mft.example.com |
mft-pool |
* |
注意:
*WEBHOST1-V1
とWEBHOST2-V1
は、対応するOracle Traffic Directorフェイルオーバー・グループで使用されるVIPです。
表12-3は、Fusion Middleware製品に必要な仮想サーバー・ルート(またはURI)を示しています。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用して必要なルートを作成するときに使用できます。
表12-3 各製品に必要な仮想サーバー・ルート
製品 | 仮想サーバー名 | ルート | オリジン・サーバー・プール | URI |
---|---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin.example.com |
admin-route |
admin-pool |
/console /em /consolehelp |
Oracle Service Bus |
admin.example.com |
osbadmin-route |
admin-pool |
/sbconsole /servicebus |
Oracle Web Services Manager。 |
soainternal.example.com |
wsm-route |
wsm-pool |
/wsm-pm |
Oracle SOA Suite |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
/soa-infra /inspection.wsil /integration /b2bconsole /b2b/services/ws/sdpmessaging/userprefs-ui /DefaultToDoTaskFlow /workflow /ADFAttachmentHelper /soa/composer /frevvo /insight-soa/ /sdpmessaging/userprefs-ui |
Oracle Service Bus |
osb.example.com |
osb-route |
osb-pool |
/sbinspection.wsil /sbresource /osb /alsb /insight-osb/resources/ |
Business Process Management |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
/bpm/composer /bpm/workspace |
Oracle Enterprise Scheduler |
soa.example.com |
ess.route |
ess-pool |
/ess /EssHealthCheck /ess-async /ess-wsjob |
Business Activity Monitoring |
soa.example.com |
bam-route |
bam-pool |
/bam/composer /OracleBAMWS /oracle/bam/ /insight |
Oracle B2B |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
/b2bconsole /b2b |
Oracle SOA Suite for Healthcare |
soainternal.example.com |
soa-route |
healthcare-pool |
/healthcare |
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-http-example.com |
mft-route |
mft-pool |
/mftconsole |
各Oracle Fusion Middleware製品では、特定のOracle Traffic Directorオリジン・サーバー、仮想サーバー、および仮想サーバーごとのルーティング情報が必要です。
各製品に必要なオリジン・サーバー・プール
次の表は、Fusion Middleware製品に必要なオリジン・サーバー・プールを示しています。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用してオリジン・サーバー・プールを作成するときに使用できます。
製品 | オリジン・サーバー・プール | タイプ | オリジン・サーバー |
---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin-pool |
HTTP |
|
Oracle Web Services Manager。 |
wsm-pool |
HTTP |
|
Oracle SOA Suite Business Process Management Oracle SOA Suite for Healthcare |
soa-pool |
HTTP |
|
Oracle Enterprise Scheduler |
ess-pool |
HTTP |
|
Business Activity Monitoring |
bam-pool |
HTTP |
|
Oracle Service Bus |
osb-pool |
HTTP |
|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-pool |
HTTP |
|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-sftp-pool |
TCP |
|
Oracle SOA Suite for Healthcare |
healthcare-tcp-pool |
TCP |
|
注意:
*7022は、Managed File TransferサーバーのSFTPリスナーで使用されるデフォルト・ポートです。各製品に必要な仮想サーバー
次の表は、Fusion Middleware製品に必要な仮想サーバーを示しています。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用して必要な仮想サーバーを作成するときに使用できます。
製品 | 仮想サーバー名 | 提供ホスト | プール | リスナー |
---|---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin.example.com |
admin.example.com |
admin-pool |
* |
Oracle SOA Suite Business Process Management Oracle SOA Suite for Healthcare |
soa.example.com |
soa.example.com |
soa-pool |
* |
Oracle Enterprise Scheduler |
soa.example.com |
soa.example.com |
ess-pool |
* |
Business Activity Monitoring |
soa.example.com |
soa.example.com |
bam-pool |
* |
Oracle SOA Suite Business Process Management |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
soa-pool |
* |
Oracle Web Services Manager。 |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
wsm-pool |
* |
Oracle Enterprise Scheduler |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
ess-pool |
* |
Business Activity Monitoring |
soainternal.example.com |
WEBHOST1-V1* |
bam-pool |
* |
Oracle Service Bus |
osb.example.com |
osb.example.com |
osb-pool |
* |
Oracle Service Bus |
osbinternal.example.com |
WEBHOST2-V1* |
osb-pool |
* |
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-http.example.com |
mft.example.com |
mft-pool |
* |
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-sftp.example.com |
mft.example.com |
mft-sftp-pool |
* |
Oracle SOA Suite for Healthcare |
soahealthcare.example.com |
soahealthcare.example.com |
healtchare-tcp-pool |
* |
注意:
*WEBHOST1-V1
とWEBHOST2-V1
は、対応するOracle Traffic Directorフェイルオーバー・グループで使用されるVIPです。各製品に必要な仮想サーバー・ルート
次の表は、Fusion Middleware製品に必要な仮想サーバー・ルート(またはURI)を示しています。この情報は、Fusion Middleware ControlのOracle Traffic Director管理ページを使用して必要なルートを作成するときに使用できます。
製品 | 仮想サーバー名 | ルート | オリジン・サーバー・プール | URI |
---|---|---|---|---|
すべての製品(ドメインごとに1つ) |
admin.example.com |
admin-route |
admin-pool |
/console /em /consolehelp |
Oracle Service Bus |
admin.example.com |
osbadmin-route |
admin-pool |
/sbconsole /servicebus |
Oracle Web Services Manager。 |
soainternal.example.com |
wsm-route |
wsm-pool |
/wsm-pm |
Oracle SOA Suite |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
/soa-infra /inspection.wsil /integration /b2bconsole /b2b/services/ws/sdpmessaging/userprefs-ui /DefaultToDoTaskFlow /workflow /ADFAttachmentHelper /soa/composer /frevvo /insight-soa/ /sdpmessaging/userprefs-ui |
Oracle Service Bus |
osb.example.com |
osb-route |
osb-pool |
/sbinspection.wsil /sbresource /osb /alsb /insight-osb/resources/ |
Business Process Management |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
/bpm/composer /bpm/workspace |
Oracle Enterprise Scheduler |
soa.example.com |
ess.route |
ess-pool |
/ess /EssHealthCheck /ess-async /ess-wsjob |
Business Activity Monitoring |
soa.example.com |
bam-route |
bam-pool |
/bam/composer /OracleBAMWS /oracle/bam/ /insight |
Oracle B2B |
soa.example.com |
soa-route |
soa-pool |
/b2bconsole /b2b |
Oracle SOA Suite for Healthcare |
soa.example.com |
soa-route |
healthcare-TCP-pool |
/healthcare |
Oracle SOA Suite for Healthcare |
soainternal.example.com |
soa-route |
healthcare-pool |
/healthcare |
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-http-example.com |
mft-route |
mft-pool |
/mftconsole |
Oracle MFTでは、TCPプロキシを使用して、SFTPリクエストをバックエンドMFT WLSサーバーにルーティングします。
表12-4 TCPプロキシのサマリー
製品 | TCPプロキシ名 | オリジン・サーバー・プール | TCPリスナー名 | TCPリスナー・ポート |
---|---|---|---|---|
Oracle Managed File Transfer。 |
mft-sftp.example.com |
mft-sftp-pool |
mft-ftp-listener |
*:7022 |
Oracle SOA Suite for Healthcare |
soahealthcare.example.com |
healtchare-tcp-pool |
healthcare-tcp-listener |
*:9500 |
フェイルオーバー・グループを使用すると、2つのOracle Traffic Directorインスタンスを結合してOracle Traffic Directorインスタンスの高可用性を実現できます。
EDGの仮想ホストの1つにリクエストが送信されると、フロントエンド・ロード・バランサは、リクエストのロード・バランシング先として構成されたIPアドレスにそのリクエストをリダイレクトします。このIPアドレスは、いずれかのOTDインスタンスで有効化されますが、障害が発生した場合は別のOTDインスタンスに移行できます。1つまたは2つの仮想IP(VIP)アドレスで表されるフェイルオーバー・グループに、2つのOracle Traffic Directorインスタンスを結合することができます。これを行うには、そのIPアドレスに対してアクティブ-パッシブ・フェイルオーバー・グループを作成します。このフェイルオーバー・グループには、1つのプライマリ・インスタンスと複数のセカンダリ・インスタンスがリストされます。
次の手順では、構成内の異なる仮想サーバーに関連付けられたIPアドレスに対してフェイルオーバー・グループを作成する方法について説明します。ロード・バランサは、2つのOracle Traffic Directorインスタンス間でリスエストをフェイルオーバーするため、MFT OTD IPアドレス用のフェイルオーバー・グループはオプションですが、それによって通常のロード・バランサ監視より障害検出とフェイルオーバーが高速化します。
Oracle Traffic Directorのフェイルオーバー・グループまたは他の高可用性構成を作成する方法の詳細は、管理者ガイドの高可用性を提供するためのOracle Traffic Directorの構成に関する項を参照してください。
この項では、フェイルオーバー・グループを作成してOracle Traffic Directorインスタンスの高可用性ペアを実装する方法を説明します。
開始する前に:
フェイルオーバー・グループに割り当てる一意のVIPアドレスを決定します。
VIPアドレスは、フェイルオーバー・グループ内のノードと同じサブネットに属している必要があります。
クライアントはこれらのVIPアドレスにアクセスできる必要があります。
注意:
Oracle Traffic Directorインスタンスのアクティブ-アクティブ・ペアを構成するには、同じインスタンスを含む2つのフェイルオーバー・グループを作成する必要がありますが、その際、フェイルオーバー・グループごとに異なるVIPアドレスを割り当て、プライマリ・ノードとバックアップ・ノード・ロールを逆にします。フェイルオーバー・グループ内のプライマリ・ノードおよびバックアップ・ノードとして構成するOracle Traffic Director管理ノードを識別します。これらのノードは同じサブネットに属している必要があります。
ここで選択する管理ノードに、指定した構成に使用するOracle Traffic Directorインスタンスが存在している必要があります。
各ノードのネットワーク・インタフェースを識別します。
現在ホスト上で稼働しているネットワーク・インタフェースごとに、管理サーバーによって、インタフェースのIPアドレスのネットワーク部が、指定したVIPのネットワーク部と比較されます。結果が一致した最初のネットワーク・インタフェースが、VIPのネットワーク・インタフェースとして使用されます。
この管理サーバーによる比較では、フェイルオーバー・グループ用に指定されたVIPがIPv4アドレスであるかIPv6アドレスであるかに応じて、それぞれIPv4アドレスまたはIPv6アドレスで構成されたホスト上のネットワーク・インタフェースのみが検証されます。
存在しないアドレスにバインドできるようにする(転送バインディングのような)システム構成を実行することで、HTTPリスナーのVIP IPアドレスにバインドできます。次のシステム構成のどちらかを実行します。
echo 1 > /proc/sys/net/ipv4/ip_nonlocal_bind
または
sysctl net.ipv4.ip_nonlocal_bind=1
(再起動後も維持する場合は/etc/sysctl.conf
で変更)
フェイルオーバー・グループを作成する構成では、リスナーのIPアドレスがアスタリスク(*)またはVIPと同じアドレスであることを確認してください。それ以外の場合、VIPに送信されたリクエストが仮想サーバーにルーティングされません。
各フェイルオーバー・グループのルーターIDは一意である必要があります。後続のフェイルオーバー・グループを作成するたびに、デフォルトのルーターIDは、254、253のように1つずつ減ります。