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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築
12c (12.2.1.2.0)
E82737-01
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7 ポータル・ブラウザ・タスク・フローの使用

この章では、ポータル・ブラウザ・タスク・フローをページに追加する方法と、そのタスク・フローの使用方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

権限

この章のタスクを実行するには、ポータル・マネージャであるか、ポータル・レベルのBasic Services: Edit Page Access, Structure, and Content (標準権限)またはPages: Edit Pages (アドバンスト権限)のいずれかの権限を持つポータル・メンバーである必要があります。

権限の詳細は、「ポータルのロールと権限について」を参照してください。

7.1 ポータル・ブラウザ・タスク・フローについて

WebCenter Portalには、ページへの追加が可能な次の2つのポータル・タスク・フローが用意されています。

  • ポータル・メンバー・タスク・フロー: ポータル・メンバーを表示し、新しいメンバーの追加や、すべてのメンバーへのメール・メッセージの送信、ロールによるリストのフィルタリング、メンバーの検索を制御できます。このタスク・フローの詳細は、「「ポータル・メンバー」タスク・フローの使用」を参照してください。

  • ポータル・ブラウザ・タスク・フロー(図7-1): まったく同じ機能の領域をポータル・ブラウザに追加し、そのページのポータルをユーザーが使用できるようにすることで、ポータル・ブラウザへの移動がなくなります。このタスク・フローによる作業の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用』の使用可能なポータルの表示およびアクセスに関する項を参照してください。

図7-1 ポータル・ブラウザ・タスク・フロー

図7-1の説明が続きます
「図7-1 ポータル・ブラウザ・タスク・フロー」の説明

7.2 ページへのポータル・ブラウザ・タスク・フローの追加

ポータル・ブラウザ・タスク・フローをページに追加する手順は、その他のコンポーネントをページに追加する手順と同じです。「ページへのコンポーネントの追加」を参照してください。

注意:

WebCenter Portalに用意されているデフォルトのポータル・カタログではポータル・ブラウザ・タスク・フローを使用できないため、ページで使用できるようにしたカスタム・リソース・カタログにそれを追加した場合は、そのエントリのみが表示されます。

詳細は、「リソース・レジストリからのリソースの追加」を参照してください(「リソース・カタログ・アイテムの追加」ダイアログで、「タスク・フロー」「デザインタイム」ポータル・ブラウザ」の順に選択します)。ポータル・ページの編集にカスタム・リソース・カタログを使用するには、それが使用可能であることを確認し、「ポータルのリソース・カタログの変更」の説明に従って、ポータルでページによって使用されるように設定します。

7.3 ポータル・ブラウザ・タスク・フローのプロパティの使用

ポータル・ブラウザ」には関連するプロパティがあり、これらのプロパティには、十分な権限を持つユーザーが、タスク・フローの「アクション・メニューの表示」からアクセスできます。たとえば、「パラメータ」を選択して、「パラメータ」ダイアログを表示します(図7-2)。

図7-2 ポータル・ブラウザ・タスク・フローのプロパティ

図7-2の説明が続きます
「図7-2 ポータル・ブラウザ・タスク・フローのプロパティ」の説明

次の各項では、ポータル・ブラウザ・タスク・フローのプロパティについての情報を提供し、タスク・フローのパラメータについて説明します。

7.3.1 ポータル・ブラウザ・タスク・フローのプロパティの設定

ページ・エディタでは、ポータル・ブラウザ・タスク・フローのツールバーの「アクション・メニューの表示」で(図7-3)、プロパティのダイアログ(「パラメータ」、「アクセス」、「表示オプション」、「スタイル」および「コンテンツ・スタイル」)にアクセスできます。

図7-3 「ポータル・ブラウザ」コンポーネント・ツールバー: アクション・メニューの表示

図7-3の説明が続きます
「図7-3 「ポータル・ブラウザ」コンポーネント・ツールバー: アクション・メニューの表示」の説明

ポータル・ブラウザ・コンポーネントのプロパティを設定するには、次の手順を実行します。

  1. ページ・エディタでページを開きます(「ページ・エディタでのページのオープン」を参照)。
  2. 「ポータル・ブラウザ」コンポーネント・ツールバーで、「アクション・メニューの表示」をクリックし、設定する次のプロパティを選択します。
    • パラメータによって、デフォルトのタスク・フロー・コンテンツが制御されます。各パラメータの詳細は、「ポータル・ブラウザ・タスク・フローのパラメータ」を参照してください。パラメータをイベントに結び付けたり、パラメータを使用してタスク・フローとページ・パラメータおよびページ定義変数を簡単に結び付けることができます。詳細は、「ページとコンポーネントの結付け」を参照してください。

    • アクセス設定で、特定のロール、ユーザーまたはグループに対してコンポーネントを表示または非表示にします。詳細は、「コンポーネント・アクセスの設定」を参照してください。

    • 「表示オプション」、「スタイル」および「コンテンツ・スタイル」のプロパティは、すべてのユーザーのタスク・フローの外観および動作に影響を及ぼします。これらのプロパティは、すべてのタスク・フローに共通しています。詳細は、「コンポーネント・プロパティの変更」を参照してください。

    「パラメータ」ダイアログと「表示オプション」ダイアログから式言語(EL)エディタにアクセスできます。ELエディタを使用すると、定数値のかわりに変数値を選択または指定できます。プロパティの横にある式エディタのアイコンアイコンをクリックし、「式ビルダー」を選択してエディタを開きます。

    注意:

    「表示オプション」ダイアログにELを入力する際、閉じ大カッコがないなど無効な構文が検出された場合にのみ、パーサーはエラーを報告します。検証は構文に対してのみ行われ、式の値に対しては行われません。汎用の表示オプションとは、表10-1に掲載されているオプションです。

    ELの検証は、汎用ではない表示オプションに対しては実行されません。

    ELのサポートが必要な場合は、アプリケーション開発者がEL式を指定できます。『Oracle Fusion Middleware Oracle JDeveloperによるWebCenter Portalアセットとカスタム・コンポーネントの開発』の式言語式に関する項を参照してください。

  3. 変更を保存します。

7.3.2 ポータル・ブラウザ・タスク・フローのパラメータ

表7-1は、ポータル・ブラウザ・タスク・フローに固有のパラメータについて説明しています。

表7-1 ポータル・ブラウザ・タスク・フローのパラメータ

パラメータ 説明

Advanced Query

カスタム基準に基づいてポータルのリストを取得するためのEL式を指定します。

この式には、選択対象となる母集団、WHERE句、ソート基準などが含まれることがあります。この式は#{および}で囲まないでください。オプションで、引用符とバックスラッシュのエスケープ文字としてバックスラッシュを使用します(エスケープ文字を使用してもしなくても式の構文は有効です)。

例:

  • 特定の条件に基づいて結果をソートするには、次のようにします(この例では、検出可能なポータルをアルファベット順にソートし、次に最終更新日でソートします)。

    spaceContext.spacesQuery.unionOf.ALL_QUERIABLE.sort['sp.discoverable']['asc'].sort['sp.lastUpdateDate']['desc']

注意: 取得したデータをフィルタリングする場合は、拡張問合せで使用されるEL式に必要なフィルタリングを含める必要があります。Filterパラメータで指定した値は、Advanced Queryパラメータの設定時には無視されます。たとえば、2つのポータルMyPortal1およびMyPortal2を取得して、ユーザーがポータル・メンバーである場合にのみそのポータルを表示するには(Filterオプション)、Advanced Queryパラメータを次のように設定します。

  • spaceContext.spacesQuery.unionOf.USER_JOINED.where[wCond['sp.displayName']['=' ]['MyPortal1']['or'][wCond['sp.displayName']['=']['MyPortal2']]]

その他の例については、「式エディタ」でポータル情報」を選択し、次に例のリストから選択して関連するEL式を表示します。式を使用する場合は、それを囲んでいる#{および}、ならびにすべてのバックスラッシュ・エスケープ文字を削除するようにしてください。

ELのサポートが必要な場合は、アプリケーション開発者がEL式を指定できます。『Oracle Fusion Middleware Oracle JDeveloperによるWebCenter Portalアセットとカスタム・コンポーネントの開発』の式言語式に関する項およびoracle.webcenter.spaces.query.SpacesQueryParametersについてのJavaDocを参照してください。

Display Tool Bar

ツールバーを表示するかどうか指定します。

  • #{true} (デフォルト): ツールバーを表示します。

  • #{false}: ツールバーを非表示にします。

Display View

ポータル・ブラウザ」でポータルを表示する際のレイアウトのタイプを指定します。

  • Card Layout: ポータルをカード表示します。

  • Tiled Layout (デフォルト): ポータルをタイル表示します。

Filter

ポータル・ブラウザ・タスク・フローで表示するポータルを指定します。

  • Show All (デフォルト)

  • Show Joined

  • Show Moderated

  • Show Public

  • Show Discoverable (すべてのパブリック・ポータルとプライベート・ポータル)

注意: Advanced Queryパラメータを使用する場合、この設定は無視されます。この場合、拡張問合せで使用されるEL式に必要なフィルタリングを含める必要があります。例は、Advanced Queryパラメータの説明を参照してください。

Portal Launched on Selection

ポータル・ブラウザ・タスク・フローでポータルを選択した場合に、そのポータルに移動するかどうかを指定します。

  • #{true} (デフォルト): ポータルをクリックすると、そのポータルがホーム・ページで開きます。

  • #{false}: ポータルをクリックしても、そのポータルに移動しません。そのかわりに、ポータルを選択すると、選択したポータルが強調表示された状態で同じページにとどまることができます。