Dgraphのフラグ

Dgraphのフラグは、Dgraphの構成および動作を変更します。

重要: Dgraphのフラグは、Oracleサポートのみによる使用を目的としています。完全を期すために、このドキュメントに記載されています。

$BDD_HOME/BDD_manager/confディレクトリのbdd.confDGRAPH_ADDITIONAL_ARGプロパティにDgraphフラグを追加してから、クラスタ構成を更新するためにbdd-admin publish-configスクリプトを使用することによって、Dgraphフラグを設定できます。このリストに記載されているフラグは、Dgraphを起動するたびに設定されます。詳細は、「publish-config」を参照してください。

注意: 一部のDgraphのフラグの名前は、HDFSエージェントのフラグの名前と同じです。これらは、対応するHDFSエージェントと同じ設定を持っている必要があります。
フラグ 説明
? ヘルプ・メッセージを出力して終了します。ヘルプ・メッセージには、各Dgraphのフラグの使用状況情報が含まれています。
-v 冗長モードを有効にします。Dgraphでは、受信した各リクエストに関する情報を、stdout/stderrファイル(dgraph.out)または--outフラグで設定されたファイルのいずれかに出力します。
--backlog-timeout Dgraphがタイムアウト・メッセージに応答する前に、処理問合せにおいて問合せが待機するのを許可されている最大秒数を指定します。

デフォルト値は0秒です。

--bulk_load_port Dgraphが一括ロード収集リクエストをリスニングするポートを設定します。これは、HDFSエージェントの--bulk_load_portフラグに指定されたポートと同じである必要があります。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_BULKLOAD_PORTプロパティにマップします。

--cluster_identity このノード上で実行中のDgraphのクラスタ・アイデンティティを指定します。構文は次のとおりです。
protocol:hostname:dgraph_port:bulkload_port:export_port:mpp_port

これは、HDFSエージェントの--custer_identityフラグに指定されたクラスタ・アイデンティティと同じである必要があります。

--cmem Dgraphキャッシュの最大メモリー使用量(MB)を指定します。キャッシュ・サイズ(--cmem)は常にメモリーの制限(--memory-limit)より小さい必要があります。詳細は、「Dgraphのキャッシュ・サイズの設定」を参照してください。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_CACHEプロパティにマップします。

--export_port DgraphがHDFSエージェントからリクエストをリスニングするポートを指定します。

これは、HDFSエージェントの--export_portフラグに指定された番号と同じである必要があります。これは、--portフラグと--bulk_load_portフラグの両方に指定された番号とは異なる必要があります。

このフラグは、bdd.confAGENT_EXPORT_PORTプロパティにマップします。

--help ヘルプ・メッセージを出力して終了します。ヘルプ・メッセージには、各Dgraphのフラグの使用状況情報が含まれています。
--host Dgraphのホスト・サーバーの名前を指定します。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_SERVERSプロパティにマップします。

--log Dgraphリクエスト・ログ・ファイルへのパスを指定します。使用されるデフォルトのファイルはdgraph.reqlogです。
--log-level Dgraphログ・サブシステムのログ・レベルを指定します。このフラグの設定の詳細は、「Dgraphログ・レベルの設定」を参照してください。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_LOG_LEVELプロパティにマップします。

--memory-limit Dgraphが処理に使用できるメモリーの最大量(MB単位)を指定します。キャッシュ・サイズ(--cmem)は常にメモリーの制限(--memory-limit)より小さい必要があります。

このフラグを使用しない場合、メモリー制限は、マシンの使用可能なRAMの80%にデフォルトで設定されます。

このフラグにMB単位で制限を指定した場合、この数値は、マシンの使用可能なRAMの80%のかわりに、Dgraphのメモリー消費制限として使用されます。

このフラグに0を指定した場合、デフォルトの80%がオーバーライドされ、これは、Dgraphが処理に使用できるメモリーの量において制限がないことを意味します。

Dgraphによるメモリーの割当て方法および利用方法のサマリーは、「Dgraphのメモリー消費」を参照してください。

--mount_hdfs CDHまたはHDP環境でDgraphがHDFSをマウントする必要があることを指定します。ターゲットHDFSはHadoop HDFS構成ファイルである<hdfs config> (通常、名前はhdfs-site.xml)およびHadoopコア構成ファイルである<core config> (通常、名前はcore-site.xml)により、指定されます。
--mount-maprfs DgraphにMapR-FSをマウントする必要があることを指定します。<cluster>はMapRクラスタを指定し、<path>はMapR-FS上の索引パスです。
--mppPort 分散Dgraph接続に使用される、このマシンのポートを指定します。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_MPP_PORTプロパティにマップします。

--net-timeout クライアントがネットワーク間の問合せからデータをダウンロードするのをDgraphが待機する最大時間(秒単位)を指定します。デフォルト値は30です。
--out Dgraphのstdout/stderrが再マップされるファイルを指定します。このフラグが省略されると、Dgraphではデフォルトのstdout/stderrファイルdgraph.outを使用します。

このファイルは、HDFSエージェントの--outフラグで指定されたものとは異なる必要があります。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_OUT_FILEプロパティにマップします。

--pidfile DgraphのプロセスID (PID)が書き込まれるファイルを指定します。デフォルトのファイル名はdgraph.pidです。
--port Dgraphのホスト・サーバーで使用されるポートを指定します。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_WS_PORTプロパティにマップします。

--search_char_limit テキスト検索語に含めることができる最大文字数を指定します。デフォルト値は、132です。
--search_max テキスト検索問合せに含めることができる最大語数を指定します。デフォルト値は、10です。
--snip_cutoff スニペットを識別するためにDgraphが評価する属性内での最大語数を指定します。指定した語数内で一致するものが検出されなかった場合、後に属性値内で一致するものが検出された場合でも、Dgraphはスニペットを戻しません。

デフォルト値は、500です。

--snip_disable スニペット化を全体的に無効にします。
--sslcafile
注意: このフラグは、Oracle Big Data Discoveryでは使用されません。
Dgraphが他のコンポーネントとのSSL通信の認証に使用するSSL認証局ファイルへのパスを指定します。
--sslcertfile
注意: このフラグは、Oracle Big Data Discoveryでは使用されません。
DgraphがSSL通信用にクライアントに提供するSSL証明書ファイルのパスを指定します。
--stat-brel
注意: このフラグは非推奨であり、Oracle Big Data Discoveryでは使用されません。
フルテキスト検索結果レコードに割り当てられた関連度ランクを示す動的レコード属性を作成します。
--threads 問合せを処理し、内部メンテナンス・タスクを実行するためにDgraphが使用するスレッドの数を指定します。指定する値は、正の整数(2以上)である必要があります。デフォルトは2スレッドです。

Dgraphのみを実行するマシンで推奨されるスレッド数は、マシンが所有するCPUコアの数です。他のBig Data DiscoveryコンポーネントとともにDgraphをホストしているマシンの場合、推奨されるスレッド数は、マシンが所有するCPUコアの数から2を引いた数です。

このフラグは、bdd.confDGRAPH_THREADSプロパティにマップします。

--version バージョン情報を出力して終了します。バージョン情報には、Oracle Big Data Discoveryのバージョン情報および内部Dgraph識別子があります。
--wildcard_max ワイルドカード問合せ内でab*c.def*などの記号を含むワイルドカード語に一致する最大語数を指定します。デフォルトは100です。
--zookeeper ZooKeeperサーバーのカンマ区切りリストを指定します。各ZooKeeperサーバーの構文は次のとおりです。
<hostname>:<port>

これは、HDFSエージェントの--zookeeperフラグに指定された値と同じである必要があります。

--zookeeper_auth 標準入力からZooKeeper認証パスワードを取得します。このフラグの次の点に注意してください。
  • 「ZooKeeper認証パスワード」は、以下に説明されているACLを使用した、個々のノード・レベルのアクセスに相当します(Dgraphはダイジェスト・スキームを使用します): https://zookeeper.apache.org/doc/r3.1.2/zookeeperProgrammers.html#sc_ZooKeeperAccessControl

    これは、Kerberosや、ZooKeeperとのセッションを確立するDgraphの機能とは関係ありません。

  • すべてのDgraph、Dgraph GatewayおよびDgraph HDFSエージェントが同じ「Zookeeper認証パスワード」を使用することが必要不可欠です。別々のパスワードを使用した場合、他のコンポーネントにより作成された必要な情報にアクセスできないからです。誤ったパスワードによりDgraphがZooKeeperの情報にアクセスできない場合、それは致命的なエラーです。
--zookeeper_index Zookeeper EnsembleでのDgraphクラスタの索引を指定します。ZooKeeperでは、この値を使用してDgraphクラスタを識別します。これは、HDFSエージェントの--zookeeper_indexフラグに指定された値と同じである必要があります。

このフラグは、bdd.confZOOKEEPER_INDEXプロパティにマップします。

Dgraphがコマンドライン引数を処理する方法

起動時に、Dgraphはコマンドラインからのフラグおよび引数を解析します。各フラグが有効なフラグであるかどうか、有効な場合は、フラグに有効な引数があることを検証します。

無効なフラグ名または引数は次のように処理されます。
  • フラグ名が無効な場合、そのフラグは無視され、Dgraphは起動を試みます。この例のように(--threadsフラグのスペルが間違っています)、警告がdgraph.outログ・ファイルに記録されます。
    :
    DGRAPH WARNING {dgraph} [0] Invalid option: treads. Option ignored.
  • フラグの名前は有効であるが、無効な引数がある場合、Dgraphは起動されません。次の例のようなエラーがdgraph.outログ・ファイルに記録されます。
    DGRAPH INCIDENT_ERROR {dgraph} [0] bad argument for --threads

どちらの場合も、無効なフラグまたは引数を修正してDgraphを再起動します。