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Oracle® Fusion Middleware Oracle Warehouse BuilderからOracle Data Integratorへの移行
12c (12.2.1.2.6)
E85914-01
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1 移行プロセスの理解

Oracle Warehouse Builder (OWB)からOracle Data Integrator (ODI)には、コマンドライン・ツールの移行ユーティリティを利用して移行することができます。

内容は次のとおりです。

1.1 移行について

ODIは異機種間のデータ統合に関するOracleの戦略的製品です。Oracle Databaseのお客様によるOWBへの投資が大きいため、OracleではOWB 11gR2 (11.2.0.4)からODI 12c (12.2.1.2.1)への段階的な移行をサポートしています。ODIへの移行を容易にするために、次の機能が提供されています。

  • ODI 12cでは、単一編成とモニタリング・ソリューションを提供し、ODI StudioおよびODIコンソール内でOWB 11gR2のジョブを直接実行および管理できるようにサポートしています。この機能により、ユーザーの業務に見合う方法で長期間にわたるOWBオブジェクトを移行できます。この機能に関する詳細は、『Oracle Data Integratorツール・リファレンス』のOdiStartOwbJobに関する項を参照してください。

  • ODI 12cでは、OWB 11gR2のコンセプトおよびオブジェクトと、それらに対応するODI 12cの間のマッピングを簡単にできるようにサポートしています。多くのOWBオブジェクトおよびマッピングを、それと等価のODI対象に自動的に変換する移行ユーティリティが提供されています。移行ユーティリティの詳細は、「移行ユーティリティについて」を参照してください。

1.2 移行ユーティリティについて

移行ユーティリティは、設計時のメタデータをOWBからODIに移行することを支援するコマンドライン・ツールです。ランタイム・データおよび物理オブジェクトは移行されません。移行ユーティリティでは、移行の実行に移行ユーティリティ構成ファイルの設定が使用されます。

パッチの入手に関する詳細は、「移行の要件」を参照してください。

移行対象と非移行対象

移行ユーティリティは移行をサポートするのみで、OWBオブジェクトのすべてのタイプおよびバリアントが移行されるわけではありません。ODIで移行後のマッピングをさらに変更したり、マッピングを検証するために大規模なテストを実行するなど、手動による作業を想定する必要があります。

内容は次のとおりです。

1.3 移行対象と非移行対象

移行ユーティリティは移行をサポートするのみで、OWBオブジェクトのすべてのタイプおよびバリアントが移行されるわけではありません。ODIで移行後のマッピングをさらに変更したり、マッピングを検証するために大規模なテストを実行するなど、手動による作業を想定する必要があります。

内容は次のとおりです。

1.3.1 移行されるオブジェクト

移行ユーティリティの実行時に、次のOWBオブジェクトが移行対象としてサポートされます。

  • プロジェクト

  • モジュール(ソースおよびターゲット)

  • ロケーション

  • データ・オブジェクト

    • 表(列、キー、索引)

    • ビュー(列、キー)

    • マテリアライズド・ビュー(列、キー、索引)

    • 外部表(列)

    • ファイル(レコード、フィールド)

    • 順序

  • ディメンショナル・モデリング・メタデータ

  • ワークスペース

  • マッピング

    • 標準のマッピング

    • コード・テンプレート・マッピング

    • プラガブル・マッピング

  • マッピング演算子

    • 集計

    • 定数

    • キューブ

    • ディメンション

    • デュプリケータ解除

    • Expression

    • 外部表

    • フィルタ

    • フラット・ファイル

    • ジョイナ

    • キー参照

    • マッピング入力パラメータ

    • マテリアライズド・ビュー

    • ピボット

    • マッピング前/マッピング後プロセス

    • 順序

    • 集合

    • ソーター

    • スプリッタ

    • 副問合せ

    • テーブル・ファンクション

    • 変換

      注意:

      変換オブジェクトは実際には移行されませんが、変換オブジェクトがODIリポジトリに存在する場合のみ、マッピングの変換演算子がODIの式コンポーネントとして移行されます。
    • アンピボット

    • ビュー

1.3.2 移行されないオブジェクト

移行ユーティリティの実行時に、次のOWBオブジェクトは移行対象としてサポートされません。

  • データ・オブジェクト

    • 表(パーティション、属性セット、データ・ルール)

    • ビュー(属性セット、データ・ルール)

    • マテリアライズド・ビュー(パーティション、属性セット、データ・ルール)

    • 外部表(データ・ルール、ロケーション)

    • 順序(列)

  • Oracle Discovererメタデータおよび導出されたOracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition (OBI EE)メタデータ

  • カスタムPL/SQL (プロシージャ、パッケージなど)

  • キュー、ストリーム、CDC (チェンジ・データ・キャプチャ)構成、ユーザー定義のタイプ

  • プロセス・フロー

  • データ品質、データ・プロファイル、データ監査

  • 構成の詳細(セキュリティ、ユーザー拡張、トランスポータブル・モジュール、スケジュール/コレクション、ユーザー・フォルダ)

  • OWBエキスパート

  • OMB*Plusスクリプト

  • コード生成時にOWBランタイムで使用される内部変数(get_model_nameなど)

1.4 移行のロードマップ

OWBからODIに移行するためのアクティビティには、かなりの量の計画が前もって必要となり、複数のチームとリソースがかかわります。実際のアクティビティを実行に移す前に、全体計画を整えて関係者全員と話し合う必要があります。

全体計画は、次の推奨フェーズで構成されます。

  1. 移行前フェーズ

    移行用の環境の準備を支援します。

  2. 計画フェーズ

    関係者全員が移行ユーティリティに詳しくなり、実行できることと実行できないことを理解することで、代替移行アクティビティが必要となる潜在的な相違を明確にすることを支援します。

  3. 移行ユーティリティの使用フェーズ

    ユーティリティを使用して実際に移行を実行する他、移行できないオブジェクトを特定します。

  4. 手動による移行フェーズ

    移行ユーティリティで移行できないオブジェクトに関する代替移行アクティビティを処理します。

  5. 移行後の開発フェーズ

    移行されたソリューション(移行ユーティリティまたは手動による)を確認、再調査し、OWBソリューションと比較して同じ最終結果に到達することを確認します。同じ結果を出すために、移行されたソリューションでさらに変更や開発することが予想されます。

  6. 移行後のテスト/QAフェーズ

    移行されたソリューション(移行ユーティリティまたは手動による)を確認、再調査し、OWBソリューションと比較して同じ最終結果に到達することを確認します。同じ結果を出すために、移行されたソリューションでさらに変更や開発することが予想されます。

  7. ODIソリューションのロールアウト・フェーズ

    ODIソリューションをロールアウトする最終フェーズです。ODIの新しいジョブがすべて十分に機能するまで、元のOWBインスタンスから新しい移行されたODIインスタンスに徐々に切り替える計画を立てる必要があります。つまり、最後のOWBジョブがODIに移行され、機能するかテストされるまで、本番環境では両方のシステムを立ち上げたままにします。

次の情報は、OWBからODIに移行するための各フェーズで実行する手順をおおまかにまとめたものです。

移行前フェーズ: このフェーズの目標は、移行用の環境を準備することです。

表1-1 移行前フェーズ

手順 説明 参照先ドキュメント

既存のOWBリポジトリのバックアップ

移行ユーティリティを実行する前に、既存のOWBリポジトリをバックアップします。

OWBのドキュメントを参照してください。

システム環境を確認します

移行ユーティリティを実行する前に、システムが要件を満たしていること、および設計リポジトリに接続されていないことを確認してください。

「移行の要件」を参照

計画フェーズ: このフェーズの目標は、移行ユーティリティに詳しくなり、実行できることと実行できないことを理解し、移行ユーティリティでは支援できない潜在的な相違を明確にし、移行ユーティリティを使用する移行アクティビティと移行ユーティリティを使用しない代替移行アクティビティを計画することです。

表1-2 計画フェーズ:

手順 説明 参照先ドキュメント

移行ユーティリティのドキュメント全体、特にサポートされているオブジェクトとサポートされていないオブジェクトに関する項を確認します。

移行されるものとされないものを理解しているか確認します。

「移行対象と非移行対象」を参照

テスト移行用に移行ユーティリティ構成ファイルを編集します。

移行ユーティリティ構成ファイルを編集して、ご使用の環境に対して正しく設定されているか確認します。構成ファイルには移行に必要な接続情報とその他の詳細が含まれています。

MIGRATION_MODEをFAST_CHECKまたはDRY_RUNに設定して移行ユーティリティをテスト実行します。

「移行ユーティリティ構成ファイルの作成」を参照

移行ユーティリティをFAST_CHECKまたはDRY_RUNモードで実行して、テスト移行を実行します。

移行ユーティリティ構成ファイルの設定を使用して、移行ユーティリティを実行しOWBオブジェクトをODIに移行します。移行ユーティリティを実行する前に、設計リポジトリに接続されていないことを確認してください。

「移行ユーティリティを使用した移行」を参照

移行ユーティリティ・ログ・ファイルの確認

移行の完了後、移行ユーティリティ・ログ・ファイルを確認します。このファイルには、移行されたオブジェクトの詳細およびエラーが発生した場合はエラー・メッセージも含まれています。

「移行ユーティリティ・ログ・ファイルの確認」を参照

移行ユーティリティ除外レポートの確認

テスト移行の完了後、移行ユーティリティ除外レポートを確認します。

このレポートには、移行可能なオブジェクトのサマリーと、各オブジェクトの移行が成功したのか失敗したのかが示されます。

移行から除外されたオブジェクトについては、手動による移行手順が必要です。

「移行ユーティリティ除外レポートの確認」を参照

移行計画のファイナライズ

テスト移行の実行および結果に基づいて、移行ユーティリティで移行されるオブジェクトと移行ユーティリティで移行できないオブジェクトが判明します。

移行できないオブジェクトについては、ODIでこのようなオブジェクトを再作成するために、なんらかの手動による作業が必要になります。手動による移行が必要なすべてのオブジェクトのリストを作成します。

 

移行フェーズ: このフェーズの目標は、移行ユーティリティで移行できるオブジェクトの移行を実際に実行することです。

表1-3 移行フェーズ:

手順 説明 参照先ドキュメント

移行ユーティリティ構成ファイルの編集

移行ユーティリティ構成ファイルを編集して、ご使用の環境に対して正しく設定されているか確認します。構成ファイルには移行に必要な接続情報とその他の詳細が含まれています。

「移行ユーティリティ構成ファイルの作成」を参照

MIGRATION_MODE=RUNを使用した移行ユーティリティの実行による移行の実施

移行ユーティリティ構成ファイルの設定を使用して、移行ユーティリティを実行しOWBオブジェクトをODIに移行します。移行ユーティリティを実行する前に、設計リポジトリに接続されていないことを確認してください。

「移行ユーティリティを使用した移行」を参照

移行ユーティリティ・ログ・ファイルの確認

移行の完了後、移行ユーティリティ・ログ・ファイルを確認します。このファイルには、移行されたオブジェクトの詳細と、エラーが発生した場合はエラー・メッセージが含まれています。

「移行ユーティリティ・ログ・ファイルの確認」を参照

移行ユーティリティ除外レポートの確認

移行の完了後、移行ユーティリティ除外レポートを確認します。このレポートには、移行されたオブジェクトのサマリーと、各オブジェクトの移行が成功したか失敗したかがリストされます。

「移行ユーティリティ除外レポートの確認」を参照

移行の検証

ODI Studioでは、ご使用のODI環境に接続して移行を検証するための移行後テストを実行します。

「移行の検証」を参照

手動による構成フェーズ: 移行ユーティリティで移行されないオブジェクトの場合、手動による移行が必要です。

表1-4 手動による構成フェーズ

手順 説明 参照先ドキュメント

ODIでのオブジェクトの手動による作成

移行ユーティリティで移行されないオブジェクトについては、ODIでこのようなオブジェクトを再作成するために、なんらかの手動による作業が必要になります。移行ユーティリティによる移行から除外されるオブジェクトのリストは、前述の計画フェーズで書き留めています。

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移行の検証

ODI Studioでは、ご使用のODI環境に接続して移行を検証するための移行後テストを実行します。

「移行の検証」を参照

移行後の開発フェーズ: 移行計画を(移行ユーティリティまたは手動による手順を使用して)実行した後、移行されたリポジトリを調査、確認および検証します。これは、移行プロジェクトの最も重要で、最大と言えるフェーズです。ここでは、移行された各アーティファクトの確認、ODIでの実行可能なアーティファクトの実行および結果の検討を行います。移行されたアーティファクトの動作がOWBでの動作とは異なり、想定どおりにアーティファクトを動作させるために変更が必要になることが予想されます。お客様は、このフェーズで相当な時間を費やすことになります。

表1-5 移行後の開発フェーズ

手順 説明 参照先ドキュメント

移行の検証

ODI Studioでは、ご使用のODI環境に接続して移行を検証するための移行後テストを実行します。

「移行の検証」を参照

相違(差異)の確認、既存のロジックの再作成または再実装

OWBと同じ結果で実行されないアーティファクトについて、OWBのアーティファクトを確認し、対応するODIのアーティファクトと比較します。場合によっては、OWBのアーティファクトと同様に動作するように、ODIのアーティファクトの微調整や再設計が必要になります。ODIでのOWBロジックの再作成または再実装が必要になることもあります。

「特殊な移行事例」を参照

移行後のテスト/QAフェーズ: マッピングをすべて(移行ユーティリティを使用するか、手動で作成して)移行し、前述のフェーズで検証したら、移行されたODIソリューションは、詳細なQAテストのためにテスト・チームに引き渡されます。

ODIソリューションのロールアウト・フェーズ: ODIに切り替える前に、ODIのすべてのアーティファクトが確認および検証され、安定するまで、移行されたODIソリューションをOWBと並行して実行する必要があります。ODIソリューションが想定どおり(希望どおり)に動作すれば、OWBからの切替えを実行できます。