| Oracle® Enterprise Manager Oracle GoldenGate System Monitoring Plug-Inインストレーション・ガイド 13c (13.2.1.0.0) E88298-02 |
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この項では、監査ログを有効化、検索および解釈する方法、メトリックをモニターする方法、特定のメトリック結果をユーザーにアラートする方法について説明します。
メッセージは、起動や停止といったすべてのOracle GoldenGateアクションだけでなく、パラメータ、レポート、破棄などのファイル・アクセスについて、サーバー・ログ・ファイルに自動的に記録されます。このトピックでは、これらのログを監査のために有効にする方法について説明します。
特定のアクションの監査を有効または無効にするには、oms/binディレクトリから次のコマンドを実行します。各設定に使用する値を入力します。
emcli update_audit_settings -audit_switch="ENABLE|DISABLE" -operations_to_enable="name_of_operations_to_enable" -operations_to_disable="name_of_operations_to_disable" -externalization_switch="ENABLE|DISABLE" -directory="directory_name" -file_prefix="file_prefix" -file_size="file_size" -data_retention_period="data_retention_period"
1つ以上の操作を有効または無効にするには、-operations_to_enableフラグを使用します。次に、Oracle GoldenGateの操作および使用する値のリストを示します。
| 操作 | 値 |
|---|---|
Oracle GoldeGateプロセスの起動 |
OGG_START_TARGET |
Oracle GoldenGateプロセスの停止 |
OGG_STOP_TARGET |
Oracle GoldenGateプロセスの強制終了 |
OGG_KILL_TARGET |
レポート・ファイルの表示 |
OGG_VIEW_REPORT |
破棄ファイルの表示 |
OGG_VIEW_DISCARD |
|
OGG_VIEW_GGSERRLOG |
パラメータ・ファイルの編集 |
OGG_EDIT_PARAM |
操作はセミコロン(;)で区切って組み合せることができます。Enterprise Manager Plug-In for Oracle GoldenGateのすべての監査ロギングを有効にするコマンドを入力するには、次のようにします。
emcli update_audit_settings -operations_to_enable="OGG_START_TARGET;OGG_STOP_TARGET;OGG_KILL_TARGET;OGG_VIEW_REPORT;OGG_VIEW_DISCARD;OGG_VIEW_GGSERRLOG;OGG_EDIT_PARAM"
スーパー管理者権限を持つCloud Controlユーザーは、監査ログの検索および表示のアクセス権を持ちます。このトピックでは、Cloud Controlを使用して特定の監査ログを検索および表示する方法について説明します。
特定の監査ログを表示するには、次のようにします。
Enterprise Managerの監査機能の詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlスタート・ガイドの監査フレームワークの構成およびEnterprise Manager Cloud Controlセキュリティ・ガイドの監査データ・エクスポート・サービスの構成を参照してください。
このトピックでは、Extractプロセス、ReplicatプロセスおよびManagerプロセスのモニターに使用されるメトリックについて説明します。
次のプロセスがOracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-Inでモニターされます。
Extract - Extractプロセスはトランザクション・ログから変更を取り出し、証跡に書き込みます。この証跡はReplicatプロセスにより取り出され、変更がターゲット・データベースに書き込まれます。Replicatがネットワークを越える場合、証跡もネットワークを越えます。ネットワークが停止すると、変更が失われます。
ベスト・プラクティスは、常に、Extractのローカルにある証跡に変更を書き込むことです。別のExtractをデータ・ポンプとして同じ場所に設定し、これがローカルの証跡からデータを読み取ってネットワークを介して渡します。この方法では、ネットワークが停止しても、変更は失われません。
Replicat - Replicatプロセスはターゲット・システムで実行し、そのシステムの証跡を読み取り、操作をターゲット・データベースへ適用します。
注意:
データ定義言語(DML)操作(追加、更新、削除)が適用されます。データ定義言語(DDL)操作は、OracleデータベースおよびTeradataデータベースに対してのみレプリケートされます。Manager - ManagerプロセスはOracle GoldenGateインスタンスの管理プロセスです。インスタンス内のその他のOracle GoldenGateプロセスをすべて制御します。このロールには、エージェントに渡される、クリティカルな監視イベントに関する情報を生成することも含まれます。
次に、ExtractプロセスとReplicatプロセスに使用されるメトリックのリストを示します。
| メトリック | 説明 |
|---|---|
チェックポイントの位置 |
ExtractおよびReplicatに有効 ExtractまたはReplicatによりディスクに保存された最新のチェックポイントのコンポジット表現を示します。この値は、属性が公開され、チェックポイントが保存された直後に、監視エージェントにより取得されます。 Extractは読取りおよび書込みチェックポイントを作成し、Replicatは読取りチェックポイントのみを作成します。コンポジット・チェックポイントの位置内の個別のチェックポイントは、トランザクション・ログまたは証跡(プロセス、および読取りチェックポイントか書込みチェックポイントかによる)内のレコードのRBA (相対バイト・アドレス)と、レコードが含まれるログまたは証跡ファイルの順序番号から構成されます。複数のデータ・ソース・ログ・ファイル内の一連の読取りチェックポイント(Oracle Real Application ClusterからのExtractなど)、または複数の書込みチェックポイント(複数の証跡ファイルを含むExtract構成内など)、およびその両方が存在する可能性があります。 有効な値: データベースによって使用するログ内のレコードの位置の表現は異なります。そのため、チェックポイントの位置は、数値ではなく、UTF8でエンコードされたテキスト文字列として公開されます。チェックポイントの位置内の個別のチェックポイントに対し、GGSCI SEND group-name STATUSコマンドで返される、次のものが示されます。
|
削除差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 メトリックが最後にレポートされた以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、DELETE操作の数を示します。 有効な値: 正の整数 |
破棄差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 メトリックが最後にレポートされた以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、DISCARD操作の数を示します。レコードはプロセスに関連付けられた破棄ファイルに書き込まれます。 有効な値: 正の整数。 |
実行済DDL差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、実行済のデータ定義言語(DDL)操作の数を示します。 有効な値: 正の整数 |
無視差分 |
Extractに有効 最後のサンプル時間以降の、エラーの間無視するように構成された、データ操作言語(DML)操作の数を示します。 有効な値: 正の整数 |
挿入差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、データ操作言語(DML)のINSERT操作の数を示します。 有効な値: 正の整数 |
秒当たりの操作差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、操作の数(毎秒)を示します。 有効な値: 正の整数 |
操作差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、データ定義言語(DDL)のINSERT、UPDATE、DELETEおよびTRUNCATE操作の合計数を示します。 有効な値: 正の整数 |
行フェッチ試行差分 |
Extractに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、行フェッチ試行の数を示します。フェッチは、情報が不十分である場合やトランザクション・ログにない場合、行の値を取得するために時々実行される必要があります。 有効な値: 正の整数 |
行フェッチ失敗差分 |
Extractに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、行フェッチ失敗の数を示します。フェッチは、情報が不十分である場合やトランザクション・ログにない場合、行の値を取得するために時々実行される必要があります 有効な値: 正の整数 |
切捨て差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、TRUNCATE操作の数を示します。 有効な値: 正の整数 |
更新差分 |
ExtractおよびReplicatに有効 最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、UPDATE (主キーの更新を含む)操作の数を示します。 有効な値: 正の整数 |
ファイルの終わり |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したプロセスがデータ・ソース(トランザクション・ログまたは証跡ファイル)からの入力の最後に到達したかどうかを示します。 有効な値: TRUE (ファイルの終わり)またはFALSE |
ラグ(秒) |
ExtractおよびReplicatに有効 最後の操作のタイムスタンプと最後の処理のタイムスタンプ間の時間差異を示します。この属性は、Oracle GoldenGateプロセスとそのデータ・ソース間の実際のラグを表します。このラグの値は、GGSCIコマンドSEND group GETLAGで返される値と一致する必要があります。 有効な値: ラグ時間(秒) |
最後のチェックポイントのタイムスタンプ |
ExtractおよびReplicatに有効 プロセスにより最後のチェックポイントが書き込まれた時間を示します。 有効な値: MM/DD/YYYY HH:MM:SS {AM | PM}形式の日時値。例: 01/14/2011 09:36:32 AM。 |
最後の操作のタイムスタンプ |
ExtractおよびReplicatに有効 トランザクション・ログに記録されたとおり、操作(INSERT、UPDATE、DELETE)がデータ・ソースでコミットされた時間を示します。 有効な値: MM/DD/YYYY HH:MM:SS {AM | PM}形式の日時値。例: 01/14/2011 09:36:32 AM |
最後の処理のタイムスタンプ |
ExtractおよびReplicatに有効 有効なレコードが選択したプロセスに返された時間を示します。Extractの場合、この時間値は、コンテナ・トランザクションがコミットした後でレコードが処理されるときに割り当てられます(レコードがトランザクション・ログから読み取られるときではありません)。データ・ポンプまたはReplicatの場合、この時間値はすぐに返されます。証跡内のすべてのトランザクションがコミットされているとわかっているからです。 有効な値: MM/DD/YYYY HH:MM:SS {AM | PM}形式の日時値。例: 01/14/2011 09:36:32 AM |
メッセージ |
ExtractおよびReplicatに有効 メッセージには次のものが含まれます。
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名前 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したオブジェクトの名前。 有効な値: Oracle GoldenGateモニター・インタフェースに表示されるオブジェクトの名前。 |
最後のOGGチェックポイント以降の秒数 |
ExtractおよびReplicatに有効 最後のOGGチェックポイント以降の時間(秒)。 |
開始時間 |
ExtractおよびReplicatに有効 起動情報が作成された後でOracle GoldenGateコンポーネントにより受信された時間を示します。 有効な値: 64ビット・ユリウスGMTタイムスタンプ(マイクロ秒) |
ステータス |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したプロセスの実行ステータスを示します。 有効な値: Starting、Running、Stopped、AbendedまたはAborted。 |
削除合計 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、DELETE操作の合計数を示します。 有効な値: 正の整数 |
破棄合計 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで破棄された操作の合計数を示します。レコードはプロセスに関連付けられた破棄ファイルに書き込まれます。 有効な値: 正の整数。 |
実行済DDL合計 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、データ定義言語(DDL)操作の合計数を示します。 有効な値: 正の整数 |
無視合計 |
Extractに有効 現在の実行セッションのプロセスにより無視された、データ操作言語(DML)の合計数を示します。エラーは無視の合計メトリックに含まれます。 有効な値: 正の整数 |
挿入合計 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、データ操作言語(DML)のINSERT操作の合計数を示します。統計値は、そのプロセス用のパラメータ・ファイルに指定されたすべての表で実行された操作の合計を反映します。注意: 表がExtract構成のターゲットにマップされる場合、統計はすべてのターゲットに対する操作の合計を反映します。 有効な値: 正の整数 |
操作合計 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、データ定義言語(DDL)のINSERT、UPDATE、DELETEおよびTRUNCATE操作の合計数を示します。 有効な値: 正の整数 |
行フェッチ試行合計 |
Extractに有効 選択したプロセスにより現在の実行セッションで実行された行フェッチの合計数を示します。フェッチは、情報が不十分である場合やトランザクション・ログにない場合、行の値を取得するために時々実行される必要があります。 有効な値: 正の整数 |
行フェッチ失敗合計 |
Extractに有効 選択したプロセスにより現在の実行セッションで実行できなかった行フェッチの合計数を示します。 有効な値: 正の整数 |
切捨て合計 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、TRUNCATE操作の合計数を示します。統計値は、そのプロセス用のパラメータ・ファイルに指定されたすべての表で実行された操作の合計を反映します。注意: 表がExtract構成のターゲットにマップされる場合、統計はすべてのターゲットに対する操作の合計を反映します。 有効な値: 正の整数 |
更新合計 |
ExtractおよびReplicatに有効 選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、UPDATE (主キーの更新を含む)操作の合計数を示します。統計値は、そのプロセス用のパラメータ・ファイルに指定されたすべての表で実行された操作の合計を反映します。注意: 表がExtract構成のターゲットにマップされる場合、統計はすべてのターゲットに対する操作の合計を反映します。 有効な値: 正の整数 |
次に、Managerプロセスに使用されるメトリックのリストを示します。
| メトリック | 説明 |
|---|---|
ホスト名 |
ホスト・システムの名前を示します。 有効な値: ホストの完全修飾DNS名またはそのIPアドレス |
Managerポート |
インスタンスのManagerプロセスがそのローカル・システムで実行しているポートを示します。デフォルトのポート番号は7809ですが、このManagerに別のポートを指定することもでき、Managerパラメータ・ファイルの表示またはGGSCIのINFO MANAGERコマンドの発行(Managerが実行中の場合)により識別することができます。 有効な値: Managerパラメータ・ファイルに指定した、Managerプロセスのポート番号 |
開始時間 |
起動情報が作成された後でOracle GoldenGateコンポーネントにより受信された時間を示します。 有効な値: 64ビット・ユリウスGMTタイムスタンプ(マイクロ秒) |
バージョン |
選択したOracle GoldenGateインスタンスが表すOracle GoldenGateのバージョンを示します。 有効な値: X.x.x (メジャー、マイナーおよびメンテナンス・バージョン・レベル)、11.1.1など |
作業ディレクトリ |
選択したOracle GoldenGateインスタンス用のManagerの実行可能ファイルを含むディレクトリを示します。これはOracle GoldenGateのインストールのホーム・ディレクトリです。 有効な値: ディレクトリのフル・パス名 |
メトリック・アラートのしきい値に到達した時点で管理者に電子メールを送信するように、Enterprise Managerを構成できます。
電子メール・アラートの設定方法の詳細は、Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドのメトリック・アラートの電子メール送信を参照してください。