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Oracle® Enterprise Manager Oracle GoldenGate System Monitoring Plug-Inインストレーション・ガイド
13c (13.2.1.0.0)
E88298-02
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4 Enterprise Manager Plug-In for Oracle GoldenGateの使用方法

この項では、監査ログを有効化、検索および解釈する方法、メトリックをモニターする方法、特定のメトリック結果をユーザーにアラートする方法について説明します。

4.1 監査ロギングを有効にする方法

メッセージは、起動や停止といったすべてのOracle GoldenGateアクションだけでなく、パラメータ、レポート、破棄などのファイル・アクセスについて、サーバー・ログ・ファイルに自動的に記録されます。このトピックでは、これらのログを監査のために有効にする方法について説明します。

特定のアクションの監査を有効または無効にするには、oms/binディレクトリから次のコマンドを実行します。各設定に使用する値を入力します。

emcli update_audit_settings
  -audit_switch="ENABLE|DISABLE"
  -operations_to_enable="name_of_operations_to_enable"
  -operations_to_disable="name_of_operations_to_disable"
  -externalization_switch="ENABLE|DISABLE"
  -directory="directory_name"
  -file_prefix="file_prefix"
  -file_size="file_size"
  -data_retention_period="data_retention_period"

1つ以上の操作を有効または無効にするには、-operations_to_enableフラグを使用します。次に、Oracle GoldenGateの操作および使用する値のリストを示します。

操作

Oracle GoldeGateプロセスの起動

OGG_START_TARGET

Oracle GoldenGateプロセスの停止

OGG_STOP_TARGET

Oracle GoldenGateプロセスの強制終了

OGG_KILL_TARGET

レポート・ファイルの表示

OGG_VIEW_REPORT

破棄ファイルの表示

OGG_VIEW_DISCARD

ggserr.logの内容の表示

OGG_VIEW_GGSERRLOG

パラメータ・ファイルの編集

OGG_EDIT_PARAM

操作はセミコロン(;)で区切って組み合せることができます。Enterprise Manager Plug-In for Oracle GoldenGateのすべての監査ロギングを有効にするコマンドを入力するには、次のようにします。

emcli update_audit_settings -operations_to_enable="OGG_START_TARGET;OGG_STOP_TARGET;OGG_KILL_TARGET;OGG_VIEW_REPORT;OGG_VIEW_DISCARD;OGG_VIEW_GGSERRLOG;OGG_EDIT_PARAM"

4.2 監査ログの表示方法

スーパー管理者権限を持つCloud Controlユーザーは、監査ログの検索および表示のアクセス権を持ちます。このトピックでは、Cloud Controlを使用して特定の監査ログを検索および表示する方法について説明します。

特定の監査ログを表示するには、次のようにします。

  1. 「設定」、「セキュリティ」、「監査データ」を選択して「監査データ」ページを開きます。
  2. 日付範囲、操作、ステータスなどの検索基準を選択します。

    「操作」ドロップダウン・メニューから特定の操作を選択できます。たとえば、OGGで始まるすべての操作を選択できます。

  3. 「検索」をクリックします。
  4. 監査ログを表示するには、検索結果リストから監査ログを選択します。
  5. 選択すると、次に示すように監査ログ情報を「監査レコード詳細」リージョンに表示できます。「監査レコード詳細」は、選択する監査ログごとに自動的に更新されます。特定の情報については、「一般」、「クライアント情報」、「OMS情報」および「操作固有情報」の各タブをクリックします。

Enterprise Managerの監査機能の詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlスタート・ガイド監査フレームワークの構成およびEnterprise Manager Cloud Controlセキュリティ・ガイド監査データ・エクスポート・サービスの構成を参照してください。

4.3 プロセスのモニター方法

このトピックでは、Extractプロセス、ReplicatプロセスおよびManagerプロセスのモニターに使用されるメトリックについて説明します。

次のプロセスがOracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-Inでモニターされます。

  • Extract - Extractプロセスはトランザクション・ログから変更を取り出し、証跡に書き込みます。この証跡はReplicatプロセスにより取り出され、変更がターゲット・データベースに書き込まれます。Replicatがネットワークを越える場合、証跡もネットワークを越えます。ネットワークが停止すると、変更が失われます。

    ベスト・プラクティスは、常に、Extractのローカルにある証跡に変更を書き込むことです。別のExtractをデータ・ポンプとして同じ場所に設定し、これがローカルの証跡からデータを読み取ってネットワークを介して渡します。この方法では、ネットワークが停止しても、変更は失われません。

  • Replicat - Replicatプロセスはターゲット・システムで実行し、そのシステムの証跡を読み取り、操作をターゲット・データベースへ適用します。

    注意:

    データ定義言語(DML)操作(追加、更新、削除)が適用されます。データ定義言語(DDL)操作は、OracleデータベースおよびTeradataデータベースに対してのみレプリケートされます。
  • Manager - ManagerプロセスはOracle GoldenGateインスタンスの管理プロセスです。インスタンス内のその他のOracle GoldenGateプロセスをすべて制御します。このロールには、エージェントに渡される、クリティカルな監視イベントに関する情報を生成することも含まれます。

次に、ExtractプロセスとReplicatプロセスに使用されるメトリックのリストを示します。

メトリック 説明

チェックポイントの位置

ExtractおよびReplicatに有効

ExtractまたはReplicatによりディスクに保存された最新のチェックポイントのコンポジット表現を示します。この値は、属性が公開され、チェックポイントが保存された直後に、監視エージェントにより取得されます。

Extractは読取りおよび書込みチェックポイントを作成し、Replicatは読取りチェックポイントのみを作成します。コンポジット・チェックポイントの位置内の個別のチェックポイントは、トランザクション・ログまたは証跡(プロセス、および読取りチェックポイントか書込みチェックポイントかによる)内のレコードのRBA (相対バイト・アドレス)と、レコードが含まれるログまたは証跡ファイルの順序番号から構成されます。複数のデータ・ソース・ログ・ファイル内の一連の読取りチェックポイント(Oracle Real Application ClusterからのExtractなど)、または複数の書込みチェックポイント(複数の証跡ファイルを含むExtract構成内など)、およびその両方が存在する可能性があります。

有効な値: データベースによって使用するログ内のレコードの位置の表現は異なります。そのため、チェックポイントの位置は、数値ではなく、UTF8でエンコードされたテキスト文字列として公開されます。チェックポイントの位置内の個別のチェックポイントに対し、GGSCI SEND group-name STATUSコマンドで返される、次のものが示されます。

  • RBAの値(相対バイト・アドレス)

  • ファイル順序番号

  • タイムスタンプ

削除差分

ExtractおよびReplicatに有効

メトリックが最後にレポートされた以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、DELETE操作の数を示します。

有効な値: 正の整数

破棄差分

ExtractおよびReplicatに有効

メトリックが最後にレポートされた以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、DISCARD操作の数を示します。レコードはプロセスに関連付けられた破棄ファイルに書き込まれます。

有効な値: 正の整数。

実行済DDL差分

ExtractおよびReplicatに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、実行済のデータ定義言語(DDL)操作の数を示します。

有効な値: 正の整数

無視差分

Extractに有効

最後のサンプル時間以降の、エラーの間無視するように構成された、データ操作言語(DML)操作の数を示します。

有効な値: 正の整数

挿入差分

ExtractおよびReplicatに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、データ操作言語(DML)のINSERT操作の数を示します。

有効な値: 正の整数

秒当たりの操作差分

ExtractおよびReplicatに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、操作の数(毎秒)を示します。

有効な値: 正の整数

操作差分

ExtractおよびReplicatに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、データ定義言語(DDL)のINSERT、UPDATE、DELETEおよびTRUNCATE操作の合計数を示します。

有効な値: 正の整数

行フェッチ試行差分

Extractに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、行フェッチ試行の数を示します。フェッチは、情報が不十分である場合やトランザクション・ログにない場合、行の値を取得するために時々実行される必要があります。

有効な値: 正の整数

行フェッチ失敗差分

Extractに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより処理された、行フェッチ失敗の数を示します。フェッチは、情報が不十分である場合やトランザクション・ログにない場合、行の値を取得するために時々実行される必要があります

有効な値: 正の整数

切捨て差分

ExtractおよびReplicatに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、TRUNCATE操作の数を示します。

有効な値: 正の整数

更新差分

ExtractおよびReplicatに有効

最後のサンプル時間以降の、選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、UPDATE (主キーの更新を含む)操作の数を示します。

有効な値: 正の整数

ファイルの終わり

ExtractおよびReplicatに有効

選択したプロセスがデータ・ソース(トランザクション・ログまたは証跡ファイル)からの入力の最後に到達したかどうかを示します。

有効な値: TRUE (ファイルの終わり)またはFALSE

ラグ(秒)

ExtractおよびReplicatに有効

最後の操作のタイムスタンプと最後の処理のタイムスタンプ間の時間差異を示します。この属性は、Oracle GoldenGateプロセスとそのデータ・ソース間の実際のラグを表します。このラグの値は、GGSCIコマンドSEND group GETLAGで返される値と一致する必要があります。

有効な値: ラグ時間(秒)

最後のチェックポイントのタイムスタンプ

ExtractおよびReplicatに有効

プロセスにより最後のチェックポイントが書き込まれた時間を示します。

有効な値: MM/DD/YYYY HH:MM:SS {AM | PM}形式の日時値。例: 01/14/2011 09:36:32 AM。

最後の操作のタイムスタンプ

ExtractおよびReplicatに有効

トランザクション・ログに記録されたとおり、操作(INSERT、UPDATE、DELETE)がデータ・ソースでコミットされた時間を示します。

有効な値: MM/DD/YYYY HH:MM:SS {AM | PM}形式の日時値。例: 01/14/2011 09:36:32 AM

最後の処理のタイムスタンプ

ExtractおよびReplicatに有効

有効なレコードが選択したプロセスに返された時間を示します。Extractの場合、この時間値は、コンテナ・トランザクションがコミットした後でレコードが処理されるときに割り当てられます(レコードがトランザクション・ログから読み取られるときではありません)。データ・ポンプまたはReplicatの場合、この時間値はすぐに返されます。証跡内のすべてのトランザクションがコミットされているとわかっているからです。

有効な値: MM/DD/YYYY HH:MM:SS {AM | PM}形式の日時値。例: 01/14/2011 09:36:32 AM

メッセージ

ExtractおよびReplicatに有効

メッセージには次のものが含まれます。

  • Oracle GoldenGateエラー・ログからのイベント・メッセージのメッセージ・コード番号。

    有効な値: イベント・ログ内のOracle GoldenGateイベント・メッセージの数値コード。たとえば、OGG-00651。

  • メッセージの日付: Oracle GoldenGateログからのイベント・メッセージのタイムスタンプ。

    有効な値: YYYY-MM-DD HH:MM:SS (24時間制)形式の日時値

  • メッセージ・テキスト: Oracle GoldenGateエラー・ログからのイベント・メッセージのテキスト。

    有効な値: メッセージからのテキスト文字列。

名前

ExtractおよびReplicatに有効

選択したオブジェクトの名前。

有効な値: Oracle GoldenGateモニター・インタフェースに表示されるオブジェクトの名前。

最後のOGGチェックポイント以降の秒数

ExtractおよびReplicatに有効

最後のOGGチェックポイント以降の時間(秒)。

開始時間

ExtractおよびReplicatに有効

起動情報が作成された後でOracle GoldenGateコンポーネントにより受信された時間を示します。

有効な値: 64ビット・ユリウスGMTタイムスタンプ(マイクロ秒)

ステータス

ExtractおよびReplicatに有効

選択したプロセスの実行ステータスを示します。

有効な値: Starting、Running、Stopped、AbendedまたはAborted。

削除合計

ExtractおよびReplicatに有効

選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、DELETE操作の合計数を示します。

有効な値: 正の整数

破棄合計

ExtractおよびReplicatに有効

選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで破棄された操作の合計数を示します。レコードはプロセスに関連付けられた破棄ファイルに書き込まれます。

有効な値: 正の整数。

実行済DDL合計

ExtractおよびReplicatに有効

選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、データ定義言語(DDL)操作の合計数を示します。

有効な値: 正の整数

無視合計

Extractに有効

現在の実行セッションのプロセスにより無視された、データ操作言語(DML)の合計数を示します。エラーは無視の合計メトリックに含まれます。

有効な値: 正の整数

挿入合計

ExtractおよびReplicatに有効

選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、データ操作言語(DML)のINSERT操作の合計数を示します。統計値は、そのプロセス用のパラメータ・ファイルに指定されたすべての表で実行された操作の合計を反映します。注意: 表がExtract構成のターゲットにマップされる場合、統計はすべてのターゲットに対する操作の合計を反映します。

有効な値: 正の整数

操作合計

ExtractおよびReplicatに有効

選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、データ定義言語(DDL)のINSERT、UPDATE、DELETEおよびTRUNCATE操作の合計数を示します。

有効な値: 正の整数

行フェッチ試行合計

Extractに有効

選択したプロセスにより現在の実行セッションで実行された行フェッチの合計数を示します。フェッチは、情報が不十分である場合やトランザクション・ログにない場合、行の値を取得するために時々実行される必要があります。

有効な値: 正の整数

行フェッチ失敗合計

Extractに有効

選択したプロセスにより現在の実行セッションで実行できなかった行フェッチの合計数を示します。

有効な値: 正の整数

切捨て合計

ExtractおよびReplicatに有効

選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、TRUNCATE操作の合計数を示します。統計値は、そのプロセス用のパラメータ・ファイルに指定されたすべての表で実行された操作の合計を反映します。注意: 表がExtract構成のターゲットにマップされる場合、統計はすべてのターゲットに対する操作の合計を反映します。

有効な値: 正の整数

更新合計

ExtractおよびReplicatに有効

選択したOracle GoldenGateプロセスにより現在の実行セッションで処理された、UPDATE (主キーの更新を含む)操作の合計数を示します。統計値は、そのプロセス用のパラメータ・ファイルに指定されたすべての表で実行された操作の合計を反映します。注意: 表がExtract構成のターゲットにマップされる場合、統計はすべてのターゲットに対する操作の合計を反映します。

有効な値: 正の整数

次に、Managerプロセスに使用されるメトリックのリストを示します。

メトリック 説明

ホスト名

ホスト・システムの名前を示します。

有効な値: ホストの完全修飾DNS名またはそのIPアドレス

Managerポート

インスタンスのManagerプロセスがそのローカル・システムで実行しているポートを示します。デフォルトのポート番号は7809ですが、このManagerに別のポートを指定することもでき、Managerパラメータ・ファイルの表示またはGGSCIのINFO MANAGERコマンドの発行(Managerが実行中の場合)により識別することができます。

有効な値: Managerパラメータ・ファイルに指定した、Managerプロセスのポート番号

開始時間

起動情報が作成された後でOracle GoldenGateコンポーネントにより受信された時間を示します。

有効な値: 64ビット・ユリウスGMTタイムスタンプ(マイクロ秒)

バージョン

選択したOracle GoldenGateインスタンスが表すOracle GoldenGateのバージョンを示します。

有効な値: X.x.x (メジャー、マイナーおよびメンテナンス・バージョン・レベル)、11.1.1など

作業ディレクトリ

選択したOracle GoldenGateインスタンス用のManagerの実行可能ファイルを含むディレクトリを示します。これはOracle GoldenGateのインストールのホーム・ディレクトリです。

有効な値: ディレクトリのフル・パス名

4.4 電子メール・アラートの送信方法

メトリック・アラートのしきい値に到達した時点で管理者に電子メールを送信するように、Enterprise Managerを構成できます。

電子メール・アラートの設定方法の詳細は、Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドメトリック・アラートの電子メール送信を参照してください。