この付録では、Oracle の StorageTek テープライブラリで使用されるテープのバーコードラベルの要件について説明します。すべてのテープに正しいバーコードラベルが付いている必要があります。ラベルの位置合わせが適切でないか、向きが間違っているか、または正しく付けられていないテープによって、機器が破損する可能性があります。
StorageTek ライブラリは、Code 39 バーコード規格に基づいたラベルを使用します (ANSI/AIM BC1/1995、統一コード仕様 - コード 39 を参照)。この規格では、ディスクリートバーコードを使用します。つまり、固定されたバーのパターンが 1 文字を表します。各文字は、5 本の黒バーと 4 本の白バーで構成されます。ここで、3 本のバーはほかのバーより広くなっています。たとえば、図C-1は、6 本のナローバーと 3 本のワイドバー (2 本の黒および 1 本の白) を使用した文字 A を表します。
複数のバーコード文字がまとめてラベルとして配置されている場合は、個々の文字の間に白のナローバーが配置されます。このバーは、文字間ギャップと呼ばれます。
各ラベルには、6 文字のボリュームシリアル ID (vol-id) と 1 または 2 文字のメディア ID が含まれている必要があります。メディア ID は、テープの種類を識別します。ラベルでは、大文字 A - Z、数字 0 - 9、開始および停止文字のためのアスタリスク (*) のみを使用できます (たとえば、*ABC123L6*
。ここで、ABC123 は vol-id であり、L6 はメディア ID です)。
Tri-optic によって作成された StorageTek T シリーズのテープラベルは、開始および停止文字としてドル記号 ($) を使用します。バーコードのカスタマ定義文字の一部としてアスタリスクまたはドル記号を決して使用しないでください。バーコードのアルゴリズムでは、終了の停止文字までの文字のみをデコードし、その外側の文字をすべて無視します。例については、下の表を参照してください。
実際のバーコードラベル |
デコード後 |
結果 |
---|---|---|
*ABC123L6* |
ABC123L6 |
正しいラベル |
*ABC*23L6* |
ABC |
誤って配置された停止文字 |
*ABC1234L6 |
読み取り不可能 |
停止文字なし |
開始文字
ボリューム ID
メディア ID
停止文字
これらのテープには、8 文字のラベル (6 文字の vol-id と 2 文字のメディア ID) が必要です。メディア ID の文字は次のとおりです。
L5 = 第 5 世代
L6 = 第 6 世代
L7 = 第 7 世代
LV = 第 5 世代 WORM
LW = 第 6 世代 WORM
LX = 第 7 世代 WORM
CU = ユニバーサルクリーニング
これらのテープには、8 文字のラベル (6 文字の vol-id と 2 文字のメディア ID) が必要です。メディア ID の文字は次のとおりです。
T1 = T10000 A/B データ
T2 = T10000 C/D データ
TS = T10000 A/B スポーツ
TT = T10000 C/D スポーツ
CT = クリーニング (A と B のみ)
CL = ユニバーサルクリーニング
クリーニングおよび診断テープには、データテープから区別するための一意のラベルが必要です。vol-id 内の最初の 3 つの英数字によって、テープの種類が決定されます。
クリーニングテープ — vol-id およびクリーニング固有のメディア ID として CLNnnn
を使用します。ここで、CLN
はクリーニングテープ識別子であり、nnn
は数字のシーケンスです (たとえば、CLN001CU
は LTO クリーニングテープラベルである可能性があります)。
診断テープ — DG
[スペース]nnn
およびメディア ID を使用します。ここで、DG
[スペース] は診断テープ識別子であり、nnn
は数字のシーケンスです (たとえば、DG 001L6
は LTO6 診断テープラベルである可能性があります)。
バーコードの読み取りエラーや機器への損傷を防ぐには、適切なラベルの保守が必要です。
バーコードにものが触れないようにしてください。バーコードラベルをマークまたは損傷したり、ラベルの上にテープを置いたりしないでください。
新しいラベルを貼る前に、古いラベルを完全にはがしてください。古いラベルの上に新しいラベルを貼らないでください。
鋭利な器具を使用してラベルを貼ったりはがしたりしないでください。