内容は次のとおりです。
データ・ウェアハウス構成は、多対1構成です。複数のソース・データベースが1つのターゲット・ウェアハウス・データベースにデータを送信します。Oracle GoldenGateは同種間あるいは異種間のデータ転送をサポートし、構成内のいずれのシステム上でもフィルタリングや変換が可能なためです(サポート内容はデータベース・プラットフォームごとに異なります)。
この項では、データ・ウェアハウス構成の考慮事項について説明します。
この構成では、各ソース・データベースがターゲット・システムに異なるレコードを提供すると仮定されます。2つ以上のソース・システムの同じ表内に同じレコードが存在し、そのレコードがどのシステムでも変更される可能性がある場合、両方のソースでそのレコードが同時に変更されてターゲット表にレプリケートされたときの競合を解決するため、競合解決ルーチンが必要です。競合解決の詳細は、アクティブ/アクティブ型高可用性のためのOracle GoldenGateの構成を参照してください。
ソース・システムとターゲット・システムにデータ記憶域を分割することで、ターゲット・システムに大量のディスク領域を用意する必要がなくなります。これを行うには、ネットワークを通じて各Extractからターゲットに直接データを送信するのではなく、各ソースでデータ・ポンプを使用します。
プライマリExtractは、各ソースのローカル証跡に書込みを行います。
各ソースのデータ・ポンプExtractは、ローカル証跡を読み取り、TCP/IPを通じてそのデータを専用のReplicatグループに送信します。
ソース・システムからデータのすべてをデータ・ウェアハウスに送信するわけではない場合、データ・ポンプを使用してフィルタリングを実行できます。これによって、その処理のオーバーヘッドがプライマリExtractグループから削減され、ネットワークを通じて送信されるデータ量が減少します。フィルタリングと変換のオプションは、データのマッピングおよび操作を参照してください。
次のドキュメントには、Oracle GoldenGateの構成に関連する追加情報が記載されています。
その他のシステム要件、プロセス構成およびデータベースの設定要件については、使用中のデータベース・タイプに対応するOracle GoldenGateのインストレーションおよび構成のドキュメントを参照してください。これらのガイドはこのマニュアルのはじめににリストされています。
Oracle GoldenGateの変更取得および配信グループの構成方法の詳細は、オンライン変更同期の構成を参照してください。
Oracle GoldenGateのその他のチューニング・オプションは、Oracle GoldenGateのパフォーマンスのチューニングを参照してください。
Oracle GoldenGateのコマンドとパラメータの構文の詳細および説明は、Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。
作成するオブジェクトのビジュアル表現は、図7-1を参照してください。
ソース・システムのManagerプロセスとプライマリExtractグループを構成します。
Managerプロセスを構成する手順
各ソースで、Managerおよびネットワーク通信の構成の指示に従ってManagerプロセスを構成します。
Managerの各パラメータ・ファイルで、PURGEOLDEXTRACTS
パラメータを使用して、ローカル・システムにある証跡からのファイルの消去を制御します。
プライマリExtractグループを構成する手順
各ソースで、ADD EXTRACT
コマンドを使用してプライマリExtractグループを作成します。説明上、これらのグループをext_1およびext_2と呼びます。
source_1でのコマンド:
ADD EXTRACText_1
, {TRANLOG | INTEGRATED TRANLOG}, BEGINtime
[option
[, ...]]
source_2でのコマンド:
ADD EXTRACText_2
, {TRANLOG | INTEGRATED TRANLOG}, BEGINtime
[option
[, ...]]
これらのオプション、およびインストール環境によって必要になるその他のADD EXTRACT
オプションの詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンス』を参照してください。
各ソースで、ADD EXTTRAIL
コマンドを使用してローカル証跡を作成します。
source_1でのコマンド:
ADD EXTTRAILlocal_trail_1
, EXTRACText_1
source_2でのコマンド:
ADD EXTTRAILlocal_trail_2
, EXTRACText_2
EXTRACT
引数を使用して、各Extractグループを同じシステムのローカル証跡にリンクします。プライマリExtractがこの証跡に書込みを行い、データ・ポンプがそのデータを読み取ります。
各ソースで、EDIT PARAMS
コマンドを使用してプライマリExtractのパラメータ・ファイルを作成します。次のパラメータと、データベース環境に適用する他のパラメータを含めます。考えられるその他の必須パラメータの詳細は、使用中のデータベースに対応するOracle GoldenGateインストレーションおよびセットアップ・ガイドを参照してください。
ext_1のパラメータ・ファイル:
-- Identify the Extract group: EXTRACText_1
-- Specify database login information as needed for the database: [SOURCEDBdsn_1
][, USERIDALIASalias
] -- Log all scheduling columns if using integrated Replicat LOGALLSUPCOLS -- Specify the local trail that this Extract writes to -- and the encryption algorithm: ENCRYPTTRAILalgorithm
EXTTRAILlocal_trail_1
-- Specify tables and sequences to be captured: SEQUENCE [container
.|catalog
.]owner
.sequence; TABLE [container
.|catalog
.]owner
.table
;
ext_2のパラメータ・ファイル:
-- Identify the Extract group: EXTRACText_2
-- Specify database login information as needed for the database: [SOURCEDBdsn_2
][, USERIDALIASalias
] -- Log all scheduling columns if using integrated Replicat or CDR LOGALLSUPCOLS -- Specify the local trail that this Extract writes to -- and the encryption algorithm: ENCRYPTTRAILalgorithm
EXTTRAILlocal_trail_2
-- Specify tables and sequences to be captured: SEQUENCE [container
.|catalog
.]owner
.sequence; TABLE [container
.|catalog
.]owner
.table
;
データ・ポンプを構成する手順
ターゲット・システムのManagerプロセスとプライマリReplicatグループを構成します。
Managerプロセスを構成する手順
Managerプロセスの構成手順については、Managerおよびネットワーク通信の構成を参照してください。
Managerのパラメータ・ファイルで、PURGEOLDEXTRACTS
パラメータを使用して、証跡からのファイルの消去を制御します。
Replicatグループを構成する手順