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Oracle® Fusion Middleware Oracle Forms and Reportsリリース・ノート
12c (12.2.1.3.0)
E90283-04
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3 ライフサイクル管理情報

この章では、Oracle Forms and Reportsに関連するインストール、構成、アップグレードおよび移行の問題について説明します。

この節の内容は以下のとおりです。

Oracle Formsのインストールおよび構成の問題

この項では、インストールと構成変更に関する問題およびその回避策について説明します。

次のトピックが含まれています:

ユーザー・リクエストの処理中にIBM AIX上のOracle Forms 12.2.1.3.0サーバーがクラッシュすることがある

IBM AIXにFormsサーバー12.2.1.3.0をインストールして構成した後、ユーザー・リクエストの処理中にFormsサーバーがクラッシュすることがあります。次のエラー・テキストが表示されることもあります。

exec(): 0509-036 Cannot load program frmweb because of the following errors:  
rtld: 0712-001 Symbol CreateIoCompletionPort was referenced  from module $ORACLE_HOME/lib/libclntsh.so(), but a runtime definition  of the symbol was not found.

Forms 12.2.1.3.0は、IBM AIX Databaseクライアントのバージョン12.1.0.2.0にバンドルされています。この問題は、Database 12.1.0.2クライアント・ライブラリのIOCP APIシンボル依存性に関連しています。

このIBM AIXの問題を解決するには、Formsサーバーのインストール・マシンでIOCPモジュールを有効にする必要があります。

POWER Systems (64ビット)のIBM AIXで、インストール・プロセスを開始する前に、I/O完了ポート(IOCP)を使用可能にします。

IOCPモジュールが有効かどうかをチェックするには、lsdevコマンド$ lsdev | grep iocpを実行します

次のサンプル出力は、IOCPステータスがDefinedに設定されているので、有効ではないことを示しています: iocp0      Defined       I/O Completion Ports

デフォルトでは、IOCPはDefinedに設定されています。

IOCPを使用可能にするには、次のプロシージャを使用してIOCPステータスをAvailableにします。

  1. rootとしてログインし、次のコマンドを実行します: # smitty iocp

  2. I/O完了ポートの特性の変更/表示を選択します。

  3. システム再起動時に構成された状態を「定義済」から「使用可能」に変更します。

  4. lsdevコマンドを実行して、IOCPステータスがAvailableに設定されていることを確認します。
    $ lsdev | grep iocp
    iocp0      Available       I/O Completion Ports

システムの再起動を実行して変更を確定します。

One-Button-Runの使用時におけるInternet Explorer以外のブラウザのプロキシ設定

Internet Explorer以外のサポートされる任意のブラウザでOne-Button-Runを使用している際にFORBIDDENエラーが発生した場合、127.0.0.1 (localhost)がブラウザのプロキシ・設定に存在するかどうかを確認してください。127.0.0.1が例外リストに存在しない場合は、追加します。これにより、ブラウザはプロキシ・サーバーを迂回できます。

Oracle Forms 12cアプリケーションでのJACOBバージョン1.18-M2のサポート

実行時にWebutilを使用して構成された場合、Oracle Forms 12cはクライアント側のOLE統合を実行するためにJACOBバージョン1.18-M2をサポートします。このバージョンのJACOBは、Oracle Formsの以前のリリースでサポートされたバージョンとは異なることに注意してください。

JACOBは、JavaからのCOMオートメーション・コンポーネントの呼出しを可能にするJAVA-COMブリッジです。これは、JNIを使用してCOMライブラリにネイティブ・コールを行います。JACOBは、32ビットおよび64ビットのJVMをサポートするx86およびx64環境で動作します。

ColorSchemeのデフォルト値の変更

Oracle Forms 12cにおいて、カラー・スキームのデフォルト値がTEALからSWANに変更されました。この値はformsweb.cfgで初期インストール構成の一部として設定されています。

colorScheme=SWAN

このカラー・スキームは、更新されたモダンなルック・アンド・フィールをFormsに対して提供します。これはまた、Fusion Middleware Controlや、Forms12cの管理に使用される他のすべてのコンポーネントに似てもいます。古いカラー・スキームのほうが望ましい場合は、Forms Web構成(formsweb.cfg)のデフォルト・セクションの値を変更します。

タイム・ゾーン・サポートの変更

Oracle Formsでは、ADJUST_TZビルトインのサポートおよびDATETIME項目に表示される日付や時間の調整にタイム・ゾーン・データを使用します。DATETIME項目に表示される値は「サーバー」タイム・ゾーンからエンドユーザーの「ローカル」タイム・ゾーンに変換されたものであるのに対し、データベースからロードされた値やアプリケーション・ロジックによって設定された値はサーバー・タイム・ゾーンのものとして解釈されます。サーバー・タイム・ゾーンはFORMS_DATETIME_SERVER_TZにより指定され、デフォルトはGMTです。エンドユーザーのローカル・タイム・ゾーンはFORMS_DATETIME_LOCAL_TZにより指定され、デフォルトはJavaクライアントのタイム・ゾーンです。このように、FORMS_DATETIME_SERVER_TZとFORMS_DATETIME_LOCAL_TZのデフォルト値は通常は異なります。

Formsの以前のリリースでは、FORMS_TZFILEがnullの場合にDATETIME項目に対するタイム・ゾーン調整が行われないものと解釈していました。Forms 12c (12.2.1)リリース以降では、FORMS_TZFILEは検査されなくなるため、DATETIME項目のタイム・ゾーン調整を抑制する特定のメカニズムはありません。このため、FORMS_TZFILEを設定しないままにしているユーザーは、エンドユーザーのローカル・タイムゾーンがサーバーのタイムゾーンと同じになるようになんらかの処置を取っている場合を除き、Forms 11g (11.1.2)以降と比較して動作が変更されていることに気づきます。これを設定するには、たとえばdefault.envなどの環境変数構成ファイルにFORMS_DATETIME_LOCAL_TZ=GMTを追加する必要があります。

FORMS_DATETIME_SERVER_TZのデフォルトはGMTであるため、前述の手順を使用するなら明示的にGMTに設定する必要はありません。

12.1.0.2.0データベース・クライアントを使用するForms and Reports

次にデータベース・クライアントを使用するForms and Reportsの問題を示します。

  • 12.2.1.3.0以降、インストールはOracle Database 12.1.0.2.0に基づいています。 そのため、すべてのアプリケーション・モジュールは実行前に再生成しておく必要があります。  アプリケーション・モジュールが新しいバージョンで再生成されると、(ソースも実行ファイルも)前のバージョンへの後方互換性がなくなります。Forms Builderで再生成または開く前に、アプリケーション・モジュールのバックアップ・コピーを作成する必要があります。 このプロセスを元に戻すことはできません。

  • バージョン12.1.0.2.0プリコンパイラを使用してユーザー出口を再生成する必要があります。

SqlDeveloperバージョンの更新

作成中(または拡張中)のドメインにForms Application Deployment Service (FADS)を含める場合、関連付けられたOracleホームにインストールされているSqlDeveloperバージョンをバージョン4.2.x以上にアップグレードする必要がありますが、バージョン17.4を超えることはできません。FADSを含めるようにWLSドメインを構成する前に、この更新を完了する必要があります。

FADSアーカイブ・アップロードの最大ファイル・サイズ

Forms Application Deployment Service (FADS)のWebインタフェースは、最大100MBのアーカイブ・ファイル(.far)をサポートします。 100MBより大きいファイルをデプロイしようとすると、Webサーバーでタイムアウト・エラーが発生してデプロイメントが失敗する可能性があります。大きいファイルについては、Webインタフェースではなくクライアント・ユーティリティを使用してください。

FADSに関連するADFエラー/警告

FADSが正しく機能していない場合を除き、FADSに関連するAdmin Serverログ内のADFエラーまたは警告(あるいはその両方)は無視できます。

Java ScriptおよびJava Webの起動に必要なEclipse/Jettyバージョンの統合

Forms Java Script Integration (WebSocketJSI)にはEclipse/Jettyバージョン9.4.5が必要です。 このjarファイルは信頼されている既知の証明書で署名されている必要があります。 jarファイルの署名方法については、Javaドキュメントを参照してください。  デプロイメントにJava Web Startを使用している場合、extensions.jnlpにJettyのjar参照を追加してください。 必要なファイルは次の場所からダウンロードできます。

「レポートの作成」ダイアログ・ボックスに対する変更

新しいレポート・オブジェクトの作成時、Form Builderの「レポートの作成」ダイアログ・ボックスは表示されません。このダイアログ・ボックスを再度使用できるようにするには、Form Builder環境でFORMS_SHOW_REP_DIALOG=1を設定します。

アップグレードおよび移行の問題

この項では、Oracle Forms and Reportsのアップグレードと移行プロセスに関連する問題について説明します。

次のトピックが含まれています:

アップグレード・ガイダンス

Oracle Formsの変更された機能または廃止された機能のリストを表示するには、「アップグレードの準備」を参照してください。

Oracle Forms 10gまたはOracle Forms Services 11g (11.1.x)からアップグレードするには、次を参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware 12cへのアップグレードのプランニング

  • Oracle Forms and Reportsのアップグレード