この章の構成は、次のとおりです。
テンプレートは書式設定指示のセットであり、ソース・ドキュメントに関連付けることができます。ドキュメントをContent Serverにチェックインしたら、デフォルトの変換テンプレートに関連付けるか、カスタマイズされた新しいテンプレートを作成できます。
使用可能なテンプレート・オプションは次のとおりです。
HTML変換テンプレート: 最も新しいテンプレート・タイプで、クロス・プラットフォーム・エディタで構成できます。
クラシックHTML変換テンプレート: 以前は、GUIテンプレートと呼ばれていました。GUIテンプレートからHTML変換テンプレートに直接移行する方法はありません。「クラシックHTML変換テンプレート」を選択した場合は、「クラシックHTML変換レイアウト」も選択します。
スクリプト・テンプレート: デフォルト設定で実行され、テキスト・エディタで編集できます。
ドキュメントに関連付けるテンプレート・タイプを選択し、テンプレートに名前を付けたら、テンプレートを編集できます。HTML変換エディタと呼ばれるテンプレート編集ユーティリティがあり、HTML変換テンプレートを編集するために使用できます。このユーティリティを使用して、HTMLフォーマットに変換されるネイティブ・ドキュメントの外観をカスタマイズできます。このテンプレート・エディタは、作成するWebページのルック・アンド・フィールを制御するために使用します。クラシックHTML変換テンプレート・エディタはWebCenter Content 12cでは使用できません。以前のバージョンで作成されたテンプレートは引き続き使用できますが、12cでは作成や編集はできません。
ソース・ドキュメントをWebページに変換するには、変換を実行するデフォルト設定を使用します。または、HTMLテンプレートを作成してドキュメントに関連付けてから、HTML変換エディタを使用してテンプレートを編集できます。
次の項ではHTML変換エディタのタスクについて説明します。
新しいHTML変換テンプレートを作成するには、「Dynamic Converterの新しいHTML変換テンプレート・フォーム」を使用します。このページにアクセスするには、「Dynamic Converterの管理」ページの「新規テンプレートの作成」をクリックします。
注意:
コンテンツをコンテンツ・サーバーにチェックインする方法の詳細は、『Oracle WebCenter Contentの使用』を参照してください。
新しいHTML変換テンプレートを作成するには:
新しいHTML変換テンプレートをContent Serverにチェックインしたら、テンプレート・エディタを使用して編集できます(「既存のHTML変換テンプレートの編集」を参照)。
HTML変換テンプレート・エディタは、Windows XP以降のシステムでInternet Explorerを使用する必要があります。既存の(すなわち、コンテンツ・サーバーにチェックイン済の) HTML変換テンプレートを編集する手順は次のとおりです。
これで、テンプレート・エディタでHTML変換テンプレートを編集できます。
「テンプレートの選択ルール」ページから既存のHTML変換テンプレートを編集することもできます。
注意:
テンプレート・エディタには、独自の詳細なヘルプ・システムが付属しています。ヘルプは、アプリケーションのユーザー・インタフェースから呼び出すことができます。
この項では、HTML変換テンプレート・エディタについて説明します。詳細は、『Dynamic Converterテンプレート・エディタ・ガイド』を参照してください。
HTML変換エディタを使用すると、出力のコンテンツおよび構造に影響を与える様々なオプションを設定できます。HTML Conversion EditorはJavaベースであるため、JREがインストールされている任意のブラウザ・インスタンスで実行できます。
この項の内容は、次のとおりです。
HTML変換エディタの左側のナビゲーション・ペインの上部にあるアイテムを使用して、様々なファイル・タイプのカスタム書式を設定できます。各ファイル・タイプでは、デフォルト・レイアウトまたは出力ページ・レイアウトで作成されたレイアウトのどちらかが使用されます。エクスポートされるファイルでは、ルート変換と同じテンプレートが使用されます。
次に示すファイル・タイプでは、フォーマットのオプションが少しずつ異なります。
テキスト/語句の処理: 箇条書き、脚注と文末脚注、文字スタイルと埋込みグラフィックの処理、およびページ区切り設定に関するオプションを設定できます。
スプレッドシート: セクションの書式とラベルの設定、グリッド線の表示、および埋込みグラフィックのサイズ設定を実行できます。
プレゼンテーション: セクションの書式とラベルおよびスライドのサイズを設定できます。
イメージ: セクションの書式とラベルおよびイメージのサイズを設定できます。
アーカイブ: ファイル名(アーカイブ内のファイルとフォルダの名前が出力される)または解凍ファイル(エクスポートされたファイルへのリンクとしてファイル名が出力される)のどちらかを表示できます。エクスポートされたファイルでは、ルート変換と同じテンプレートが使用されます。
データベース: セクションの書式とラベルおよびページ当たりのレコード数を設定できます。
このアイテムを使用して、定義済プロパティおよびカスタム・プロパティを追加できます。追加したプロパティに、デフォルト値、メタタグ名および出力書式を割り当てることができます。
デフォルトで、ドキュメント・プロパティは何も定義されていません。変換による出力にドキュメント・プロパティを含めるには、ここで最初にドキュメント・プロパティを定義する必要があります。これらのプロパティは、出力ページ・レイアウト・アイテムで定義されているページ・レイアウトに挿入することによって、変換からの出力に追加する必要があります。最も一般的な定義済プロパティは次のとおりです。
プライマリ作成者
タイトル
件名
キーワード
コンテンツ
他にも同数程度の事前定義済プロパティがあります。
カスタム・プロパティの場合、説明的な名前を作成し、デフォルト値、メタタグ名および出力書式を割り当てることができます。
テキスト要素を使用すると、出力に文字列を挿入できます。各テキスト要素は、テキストの書式設定に使用する出力書式をオプションとする名前と値のペアとして定義されます。
出力書式を指定しない場合、テキストは、マークアップなしで、そのまま出力に挿入されます。
ナビゲーション要素を使用して、出力にナビゲーション・リンクを生成できます。ナビゲーション要素には、次の3つの種類があります。
ドキュメント・ナビゲーション: ドキュメントの構造に基づいて、ソース・ドキュメント内の様々なアイテムにリンクできます。このタイプのナビゲーションの一般的な使用例としては、アウトライン・レベル1によってマーキングされたドキュメント内のすべての段落(「Heading 1」の段落など)へのリンクの作成があります。この形態のナビゲーションを使用する前に、最初にリンク・マッピング・ルールを追加する必要があります。リンク・マッピング・ルールは、入力ドキュメントのどの部分がリンクの作成に使用されるかを決定します。
ページ・ナビゲーション: 出力の特定の重要ページ(最初のページや次のページなど)へのリンクを実現します。また、外部ページにもリンクできます。
セクション・ナビゲーション: スプレッドシートやプレゼンテーションなど、複数セクションから構成されるドキュメントへのナビゲーションを実現します。
これらのいずれかを追加すると、エディタの左側に展開レベルが表示されます。リンク、リンク・セット・マークアップおよび書式設定に関する情報を指定したり、リンク・マッピング・ルールを作成したりできます。ソース・ドキュメントの段落のアウトライン・レベルまたはスタイル名に合わせたナビゲーションが生成されるように、リンク・マッピング・ルールを使用して段落のアウトライン・レベルまたはスタイル名に一致させることができます。ルールを定義した後、「リンク・マッピング・ルール」ページに戻り、ルールの順序を決定します。マッピング・ルールは、一致する最初のルールが適用されるルールとなる順序で並べられています。
次の6つの主要カテゴリを構成できます。
HTML設定: HTML DOCTYPEおよび言語文字列を設定できます。
CSSオプション: カスケーディング・スタイルシート(CSS)による書式設定を使用するかどうか、および使用する場合はCSSプレゼンテーションの方法を、指定できます。CSSはデフォルトで、各出力ファイルのHTMLに埋め込まれています。別のファイルにCSSスタイルを出力することもできます。外部のスタイルシート・オプションでは、変換で参照されるユーザー生成のスタイルを含むスタイルシートを指定できます。
文字セット: 出力ファイルで使用する文字セットを指定できます。多数の文字セットからの文字を含むソース・ドキュメントは、このオプションがUnicodeまたはUTF-8に設定されている場合のみ、最良の状態で表示されます。出力文字セットに文字が見つからない(マッピングできない)場合に使用する文字を選択することもできます。
グラフィック出力: テクノロジにより生成されるグラフィックの形式を、GIF、JPG、PNGまたはなしのいずれかで指定できます。このセクションのその他のオプションでは、グラフィック出力の質とサイズを指定できます。
リンク・オプション: ソース・ドキュメント・リンクを開くフレームまたはウィンドウをブラウザで選択する方法を指定できます。この値は、テクノロジが生成するリンクのターゲット属性に使用されます。このターゲット値は、ソース・ドキュメントに存在するそのようなすべてのリンクに適用されます。
出力書式設定: このオプションを選択すると、生成されるHTMLが一層読みやすく、魅力的な外観になるように、出力に新しい空白行が記述されます。このオプションを設定すると、生成されるマークアップをテキスト・エディタで読みやすくなりますが、ブラウザでのドキュメントのレンダリングには影響しません。また、ソース・ドキュメントのスタイル名やマップ方法に関する情報を追加でき、ユーザーがカーソルを特定の段落または一連のテキストの上に移動すると、それらにマップされている書式を確認できます。
マークアップ・アイテムは、ページ・レイアウトの一部として出力HTMLに直接挿入されるHTMLフラグメントです(「出力ページ・レイアウトの追加」を参照)。各マークアップ・アイテムは、名前と値のペアです。名前は、ページ・レイアウトの編集用画面に表示されるものです。値は、ページ・レイアウトにマークアップ・アイテムが表示される場合は常に出力HTMLに挿入されるHTMLのブロックです。
「追加」ボタンをクリックし、このマークアップ部分を参照するための「名前」を指定します。このHTMLを「マークアップ」テキスト・ボックスに入力します。
出力テキスト・フォーマットでは、出力ドキュメント・テキストのテキストおよび書式設定の属性を定義します。これにより、多数のソース・ドキュメント作成者が様々な書式設定スタイルを使用していても、出力の外観を標準化できます。テキスト書式は、ワープロ・ファイルからのテキストにのみ適用されます。変換により生成されたグラフィックの部分として表示されるテキストの書式設定を変更する場合、テキスト書式は使用できません。また、スプレッドシート内のテキストにも適用されません。
出力ページ・レイアウト・セクションでは、一連の出力ファイルのコンテンツを定義できます。ページ・レイアウトは、出力の様々な部分をどのように配置するかを決定するために使用します。
HTML変換エディタには、コンテンツをプレビューするためのオプションが2つ用意されています。どちらも、インタフェース上端の「ツール」メニューにあります。
XML構造の表示: このオプションをクリックすると、選択したテンプレート・オプションのテキストベースのXMLバージョンを表示する「XML構造ビューア」が表示されます。
プレビュー・ドキュメントの設定: このオプションをクリックし、ソース・ドキュメントのコンテンツIDを入力して「変換のプレビュー」をクリックします。ブラウザが開いて、現在のテンプレート設定が変換された出力に与える影響が表示されます。