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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのマネージメント
12c (12.2.1.3.0)
E90175-03
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32 クラシックHTML変換レイアウト・テンプレート

この章では、クラシックHTML変換レイアウト・テンプレートの作成と使用について説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

32.1 クラシックHTML変換レイアウト・テンプレートの概要

レイアウト・テンプレートは、クラシックHTML変換テンプレートを補足するために使用します(「HTML変換テンプレート」を参照)。Webページ上のアイテム、特に変換済ドキュメントの外側の領域の配置を制御できます。レイアウト・テンプレートには、共通の枠線、ナビゲーション、カスタム・スクリプトなどを追加できます。レイアウト・テンプレートを使用して、変換済ドキュメントの周囲にリンクの共通セット(追加のリソースなど)を作成することも、Idoc Scriptのヘッダーおよびフッターのタグを使用して、ドキュメントの周囲にContent Serverのルック・アンド・フィールを維持することもできます。

注意:

クラシックHTML変換テンプレート・エディタはWebCenter Content 12cでは使用できません。以前のバージョンで作成されたテンプレートは引き続き使用できますが、12cでは作成や編集はできません。

「テンプレートの選択ルール」ページでレイアウト・テンプレートを指定しない場合、ユーザーがコンテンツ・サーバー・インタフェースで(HTML)リンクをクリックすると、Webブラウザのスクリーン領域全体に変換済ドキュメントが表示されます(「変換済ファイルの表示」を参照)。

図32-1 レイアウト・テンプレートを使用しない変換済ドキュメント

レイアウト・テンプレートを使用しない変換済ドキュメント

サンプルのdefault_layout.txtなどのレイアウト・テンプレートを指定すると、コンテンツ・アイテムの周囲に一貫したルック・アンド・フィールを追加できます。

図32-2 レイアウト・テンプレートを使用した変換済ドキュメント

レイアウト・テンプレートを使用した変換済ドキュメント

32.2 レイアウト・テンプレートのコンテンツ

一般的なレイアウト・テンプレートには、次の部分が存在します。

これらを組み合せることで、変換済ドキュメントの外観をグローバル・レベルで微調整でき、本格的で一貫したルック・アンド・フィールでオンライン情報を提供できます。

32.3 レイアウト・テンプレート内のトークン

トークンは、テンプレート・エディタで作成するクラシックHTML変換テンプレートを設定する際に使用するプレースホルダまたは変数です。レイアウト・テンプレートは、変換済ドキュメントの周囲のアイテムの配置を制御するために使用します。クラシックHTML変換テンプレート(レイアウト・テンプレートはクラシックHTML変換テンプレートと一緒に使用することが非常に多いことに注意してください)の特定のTOP設定またはHEAD設定を組み込む場合、通常はその情報をコピーしてレイアウト・テンプレート(HTMLのTOPタグまたはHEADタグ)に貼り付ける必要があります。トークンを使用すると、クラシックHTML変換テンプレート設定でそのスペースを予約できます。

次の4つのトークンを使用できます。

  • <!--TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(TOP)-->

    このトークンは、レイアウト・テンプレートの一番上の、<HTML>タグの前に置きます。テンプレートでは、この値をHTML宣言(W3Cドキュメント・タイプ識別子など)に置き換えることができます。

  • <!--TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(HEAD)-->

    このトークンは、<HEAD>タグの間に置きます。テンプレートでは、この値をWebページのタイトル、メタ・タグ・キーワードなどに置き換えることができます。

  • %%TRANSIT-BODYATTRIBUTES%%

    このトークンは、<BODY>タグ内に置きます。テンプレートでは、この値を背景色、文字色、リンクの動作などに置き換えることができます。

  • <!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) -->

    このトークンは、Webページ上で実際のコンテンツ・アイテムを表示する場所に配置します。通常は、レイアウト・テンプレートの中央のどこかに配置します。テンプレートではこの値を、各コンテンツ・アイテムで置き換えます。コンテンツ・アイテムを別のWebページに組み込むことができるように、このトークンを単独で使用して最小のHTML出力を生成できます。

32.4 サンプル・レイアウト・テンプレート

豊富なサンプル・レイアウト・テンプレートをOracle Technology Network(http://www.oracle.com/technetwork/indexes/samplecode/)からダウンロードできます。ダウンロードしたサンプルは、コンテンツ・サーバーにチェックインしてから、使用し始めます。

次のレイアウト・テンプレートを使用できます。

32.4.1 default_layout.txt

default_layout.txtテンプレートは、Idoc ScriptとHTMLの表を使用して、変換済ドキュメントの周囲に、コンテンツ・サーバーの枠線とナビゲーションを表示します。

図32-3 デフォルト・レイアウト

デフォルト・テンプレート・レイアウトのページ

default_layout.txtレイアウト・テンプレートには、次のコードが組み込まれています。

<html>
<head>
<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(HEAD) -->
<$defaultPageTitle="Converted Content"$>
<$include std_html_head_declarations$>
</head>

<$include body_def$>
<$include std_page_begin$>
<$include std_header$>

<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" width="550">
<tr><td>

<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) -->

</td></tr>
</table>

<$include std_page_end$>

</body>
</html>

32.4.2 snippet_layout.txt

snippet_layout.txtテンプレートは、HTMLマークアップのトップ、見出しまたは本体を使用しないで、変換済ドキュメントをWebページ上に配置します。結果はレイアウト・テンプレートが関連付けられていない場合と非常によく似ていますが、この場合、このコンテンツをHTMLスニペットとして簡単に抽出して、別のWebページ、場合によってはポータル・サイトに、組み込むことができるという利点があります。

snippet_layout.txtレイアウト・テンプレートは、次の1行のコードで構成されています。

<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) -->

これは、Webページ上に実際のコンテンツ・アイテムを表示するトークンです。ここでは単独で使用されているため、別のWebページまたはHTMLスニペットに組み込むことができる最小のHTML出力が生成されます。

スニペットのデモ

snippet_demo.hcstサンプルには、ボーダーとナビゲーションを維持しながら、コンテンツ・サーバーに保存されている他のコンテンツ・アイテムから情報(HTMLスニペット)を描画する、ポータルスタイルのWebページの基本要素が含まれています。

snippet_demo.hcstサンプルには、次のコードが含まれています。

<html>
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=iso-8859-1">
<title>This is my incDynConv script test page</title>
<meta name="GENERATOR" content="Dynamic Converter">
<$defaultPageTitle="Converted Content"$>
<$include std_html_head_declarations$>
</head>

<$include body_def$>
<$include std_page_begin$>
<$include std_header$>

This is a sample page that shows how to include multiple snippets of dynamically<br>
converted content on a single page using the new Idoc function incDynamicConversion.

<table border="1" cellpadding="0" cellspacing="0" width="550">
 <tr>
 <td>
 <$incDynamicConversion("<source_contentID_1>","latest","<template_contentID_1>","snippet_layout")$>
 </td>
 <td>
 <$incDynamicConversion("<source_contentID_2>","latest","<template_contentID_2>","snippet_layout")$>
 </td>
 </tr>
 <tr>
 <td colspan=2>
 <$incDynamicConversion("<source_contentID_3>","latest","<template_contentID_3>","snippet_layout")$>
 </td>
 </tr>
</table>

<$include std_page_end$>

</body>
</html>

32.5 コンテンツ・アイテム用のレイアウト・テンプレートの作成

レイアウト・テンプレートを作成および編集するには:

  1. テキスト・エディタまたはWYSIWYGツールで新しいレイアウト・テンプレートを作成します。レイアウト・テンプレートのコンテンツについては、「レイアウト・テンプレートのコンテンツ」を参照してください。

    注意:

    出発点として使用できる豊富なサンプル・レイアウト・テンプレートをOracle Technology Network(http://www.oracle.com/technetwork/indexes/samplecode/)からダウンロードできます(「サンプル・レイアウト・テンプレート」を参照)。

  2. 「Dynamic Converterの管理」ページを開きます。
  3. 「既存のテンプレートのチェックイン」をクリックして、既存テンプレートのチェックイン・ステップに従います(「テンプレートのチェックイン」を参照)。テンプレート・タイプとして必ず「レイアウト・テンプレート」を選択します。
  4. 「Dynamic Converterの管理」ページに戻ります。
  5. レイアウト・テンプレートをテンプレート・ルールに関連付けます(「レイアウト・テンプレートのテンプレート・ルールとの関連付け」を参照)。

32.6 レイアウト・テンプレートのテンプレート・ルールとの関連付け

「テンプレートの選択ルール」ページで、特定のレイアウト・テンプレートとテンプレート・ルールを関連付けることができます。次の例では、default_layoutというテンプレート・サンプルが選択されています。

図32-4 「テンプレートの選択ルール」ページでのレイアウト・テンプレートの選択

「テンプレートの選択ルール」ページ

テンプレート・ルールにレイアウト・テンプレートを指定するには:

  1. 「Dynamic Converterの管理」ページを開きます。
  2. 「テンプレートの選択ルール」をクリックします。
  3. 「テンプレートの選択ルール」ページで、レイアウト・テンプレートを指定するルールをハイライトします。
  4. 「レイアウト」テキスト・ボックス(「選択したルールのテンプレートとレイアウト」見出しの下)に、レイアウトのコンテンツIDを入力します。「使用できるレイアウト」メニューからレイアウト・テンプレートを選択することもできます。
  5. ページの下部にある「更新」をクリックします。

32.7 デフォルト・レイアウト・テンプレートの指定

レイアウト・テンプレートを特定のテンプレート・ルールと関連付けるだけでなく、定義されているテンプレート条件を満たさないすべてのコンテンツ・アイテムに適用するデフォルト・レイアウトも指定できます。デフォルト・レイアウトは、「Dynamic Converterの構成」ページで指定できます。図32-5では、「default_layout」というタイトルのテンプレート・サンプルが選択されています。

図32-5 「Dynamic Converterの構成」ページのデフォルト・レイアウト・テンプレート

「Dynamic Converterの構成」ページ

コンテンツ・アイテムに関連付けるデフォルト・レイアウト・テンプレートを設定するには:

  1. 「Dynamic Converterの管理」ページを開きます。
  2. 「構成設定」をクリックします。
  3. 「Dynamic Converterの構成」ページの「デフォルト・レイアウト」見出しで、「レイアウト」テキスト・ボックスにレイアウト・テンプレートのコンテンツIDを入力します。また、「使用できるレイアウト」メニューから、レイアウト・テンプレートを選択することもできます。
  4. ページの下部にある「更新」をクリックし、デフォルト・テンプレートを有効にします。

32.8 レイアウト・テンプレートへのスクリプト、イメージおよびCSSの組込み

コンテンツ・アイテムに関連付けられているレイアウト・テンプレートには、カスタム・スクリプト、イメージ、カスケーディング・スタイルシート(CSS)などの他のファイルへの参照が組み込まれている可能性があります。実際、旧バージョンのDynamic Converterで作成されたスクリプト・テンプレートが大量に存在する場合、それらのテンプレートからIdoc Scriptタグをコピーして、新しいレイアウト・テンプレートに貼り付けることができます。詳細は、「スクリプト・テンプレートの管理」を参照してください。

コンテンツ・サーバーにチェックインされている各コンテンツ・アイテムは、そのメタデータが変更されると保存場所が変更される可能性があるので(コンテンツ・アイテムのURLは最終的にはメタデータによって決定されます)、組み込まれているファイルに使用する適切なパスを特定することが困難になる可能性があります。したがって、新しいコンテンツ・アイテムは、割り当てられたメタデータと一緒にコンテンツ・サーバーにチェックインされるまで、そのアドレスが不明です。

このタイプの環境では、相対パスはすぐに問題を起こします。コンテンツ・サーバーのどこからでも動作するパスを使用する必要があります。解決策のリストは、「テンプレートおよびレイアウト・ファイル内の相対URL」 を参照してください。

注意:

コンテンツ・アイテムにデフォルトのレイアウト・テンプレートを割り当てるには、「デフォルト・テンプレートの設定」を参照してください。