この章の内容は、次のとおりです。
ライブラリおよびフォルダによってドキュメントのコンテキストが提供され、関連付けるメタデータ・フィールドの特定と、一部の場合では、メタデータに値を自動的に割り当てるのに役立ちます。ドキュメントをライブラリにまとめると、ドキュメントのセキュリティが確保され、ドキュメントを共有したり、自分や他のユーザーが簡単にドキュメントを見つけられるようになります。ライブラリおよびフォルダの詳細は、「ライブラリの理解」および「フォルダの理解」を参照してください。
ライブラリには、次の2つのタイプがあります。
エンタープライズ・ライブラリ: 組織全体で使用される柔軟なセキュリティと包括的なドキュメント管理を提供するためにユーザーが作成します。
システム・ライブラリ: システム・プロセス内の次のいずれかにあるドキュメントを整理するためにOracle WebCenter Contentによって作成および管理されます。
チェックアウト済コンテンツ(編集用にロックされたコンテンツ。)
期限切れのコンテンツ(Oracle WebCenter Contentによってこれ以降アクティブに管理されることのないドキュメント。期限切れのコンテンツは、指定した日付範囲内に期限が切れるように設定したドキュメントも表示するようにフィルタ処理できます。)
処理中(変換または索引付け処理中でまだリリースされていないドキュメント。)
ワークフローのコンテンツ(1つ以上のワークフローに属するドキュメント)
システム・ライブラリには、現在リリースされていないドキュメントをすばやく検索する機能があります。システム・ライブラリにはドキュメントをアップロードできません。
注意:
ライブラリに対して所有している権限によって、そのライブラリを操作するときに使用できるオプションが決まります。
エンタープライズ・ライブラリは、組織全体で使用される柔軟なセキュリティと包括的なドキュメント管理を提供します。エンタープライズ・ライブラリを作成するには、次の手順を実行します。
図13-2 「エンタープライズ・ライブラリの作成」のオプションのセキュリティ・オプション
ライブラリは作成者が所有しますが、次のような例外があります。
エンタープライズ・ライブラリの所有者は所有権を、所有者でなくてもライブラリに対して管理者権限を持つ任意の人に譲渡できます。
エンタープライズ・ライブラリのプロパティは通常、そのライブラリに対して削除権限を持つ任意のユーザー、またはライブラリ所有者が読取りまたは書込み権限を持っている場合に編集できます。アクセス制御リストが使用されている場合は、ユーザーはアクセス制御リストで管理者権限を持っている必要があります。権限に関する質問は、システム管理者に問い合せてください。
システム・ライブラリはOracle WebCenter Contentによって作成されるため、そのプロパティを編集することはできません。
ライブラリ所有者や説明などの制限されたプロパティ情報は、ライブラリ・リストの横の結果リスト、またはサムネイル・ビューでライブラリの横にある「情報」アイコン()をクリックすると表示されます。
追加のライブラリ・プロパティを表示または編集するには、「ライブラリ・プロパティ」ウィンドウを使用します。
表13-1 「ライブラリ・プロパティ」オプション
タブ | ページ・オプション |
---|---|
一般 |
|
セキュリティ |
|
メタデータ |
ライブラリ・プロパティのメタデータ・オプションとフォルダ・プロパティのメタデータ・オプションは、次の2つのオプションを除いてよく似ています(次の2つはフォルダでのみ使用できます)。
|
ショートカット |
ライブラリを指すショートカットのリストを表示します。この情報は変更できません。 |
詳細 |
ライブラリIDや作成日などの変更できないライブラリに関するシステム情報を表示します。 |
ライブラリ・プロパティを表示および編集するには、次の手順を実行します。
ドキュメントまたはフォルダをメタデータに事前定義されている値とともにライブラリから別のエンタープライズ・ライブラリに移動またはコピーする場合に、新しいライブラリのデフォルト値にアイテムに関連付けられているメタデータ値を変更または追加する必要がある場合があります。
注意:
メタデータを伝播する際に、すべてのサブフォルダおよびサブフォルダ内のドキュメントが影響を受けます。ただし、伝播はショートカット、保存された検索およびクラウド・フォルダには影響しません。
ライブラリ内のアイテムにメタデータおよびセキュリティ値を伝播するには、次の手順を実行します。
図13-3 「伝播」ウィンドウ
エンタープライズ・ライブラリを共有するには、そのライブラリに対して読取り、書込みおよび削除権限を持っているか、読取りおよび書込み権限を持っているライブラリ所有者である必要があります。セキュリティ・グループ、オプションのアカウントおよびアカウント制御リストを使用してアクセスを設定します。これらのアイテムの詳細は、「ドキュメント・セキュリティの理解」を参照してください。
「ライブラリ・プロパティ」ウィンドウを使用してエンタープライズ・ライブラリに対するアクセスを共有するには、次の手順を実行します。
ドキュメント・ライブラリをフォローでき、ライブラリが変更されたときに通知されるようにできます。ドキュメント・ライブラリをフォローするには、次のいずれかを実行します。
結果リストでライブラリを選択し、リストのツールバーの「その他」メニューで「フォロー」を選択します。
結果リストまたはサイド・バーの「フォルダ」リストでライブラリを右クリックして、コンテキスト・メニューから「フォロー」を選択します。
Oracle WebCenter Contentのナビゲートを容易にするために、ライブラリへのショートカットを作成します。ライブラリ・ショートカットは、すべてのフォルダまたはその他のライブラリに追加でき、サイド・バーの「フォルダ」セクションに表示されます。
ライブラリ・ショートカットを作成するには、次の手順を実行します。
図13-4 「ショートカットの作成」ウィンドウ
注意:
自動提示機能が無効になっている場合、「フォルダ検索」または「ライブラリの検索」ボックスは「ショートカットの作成」ダイアログに表示されません。この機能を有効にするには、システム管理者に連絡してください。システム・ライブラリには、現在リリースされていないドキュメントまたはチェックアウト済および編集のためにロックされているドキュメントをすばやく検索する機能があります。Oracle WebCenter Contentには、次に示す複数のシステム・ライブラリがあります。
チェックアウト済コンテンツ(編集用にロックされたコンテンツ)。
期限切れのコンテンツ(Oracle WebCenter Contentによってこれ以降アクティブに管理されることのないドキュメント。期限切れのコンテンツは、指定した日付範囲内に期限が切れるように設定したドキュメントも表示するようにフィルタ処理できます)。
処理中(変換または索引付け処理中でまだリリースされていないドキュメント)。
ワークフローのコンテンツ(ワークフロー・プロセス内のドキュメント。初期状態では、それらのドキュメントのうち自分に割り当てられているものがフィルタを通過します)。
システム・ライブラリ内でドキュメントを検索するには、次の手順を実行します。
注意:
デフォルトでは、「チェックアウト・コンテンツ」ライブラリおよび「処理中コンテンツ」ライブラリでは、ユーザー自身がチェックアウトまたは作成したドキュメントのみが含まれるようにフィルタ処理されます。同様に、「ワークフローのコンテンツ」ライブラリは、デフォルトでは、自分に割り当てられたワークフロー・コンテンツが結果になるフィルタを適用します。権限を持つその他のドキュメントを含むように結果リストを拡大するには、検索ボックスで適切なフィルタ・タグを閉じることでフィルタをクリアします。
「有効期限が切れたコンテンツ」ライブラリでは、すべての期限切れコンテンツがデフォルトでリストされます。「フィルタ」メニューを使用して、期限切れのドキュメントまたは指定した日付範囲内に期限が切れるように設定したドキュメントを表示します。
自分に割り当てられたワークフロー内のコンテンツを検索する場合は、バナーに示された「ワークフローの通知」アイコン()をクリックして、フィルタ処理されたリストに直接移動します。バナーにフィルタ通知アイコンが表示されていない場合は、自分に割り当てられた保留中のワークフローは存在しません。
図13-5 「有効期限が切れたコンテンツ」フィルタ・オプション