プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server動的クラスタの拡張度の構成
12c (12.2.1.3.0)
E90326-03
目次へ移動
目次

前
次

8 データソース・インターセプタの構成

スケール・アップ操作が実行される前に、データベース・インターセプタを自動的に起動して、WebLogicドメインからデータベースへ作成できるデータベース接続の数を決定できます。このインターセプタを使用して、その後のスケール・アップ操作の結果として使用可能な接続の容量を超えないようにすることができます。次の項では、データソース・インターセプタを構成して使用する方法を説明します。

データソース・インターセプタの概要

スケール・アップ操作中に、動的クラスタに新しい動的サーバー・インスタンスが起動されます。データソースのターゲットがこの動的クラスタに設定されている場合、新しいサーバー・インスタンスを起動すると、さらに多くのデータベース接続が作成される可能性があります。しかし、このような追加のデータベース接続の作成は、データベースの性能を超える可能性をはらんでいます。データソース・インターセプタは、新しいサーバー・インスタンスの追加によってデータベース容量を超えるかどうかを判断し、超える場合はスケール・アップ操作を続行させないための手段となります。

スケール・アップ操作の前に、データソース・インターセプタにより、追加の動的サーバー・インスタンスが動的クラスタに追加される場合に作成される可能性がある最大接続数が決まります。この数にまだ達していない場合、スケール・アップ操作の続行が許可されます。しかし、この数にすでに達しているまたは超えている場合、スケール・アップ操作の起動が中止されます。

注意:

インターセプタの実行が失敗した場合、関連するスケーリング操作もその後に構成されたインターセプタも起動されません。

データソース・インターセプタの構成

データソース・インターセプタを構成する際に、許容される総接続数の観点からデータベース容量を指定します。データソース・インターセプタは、DatasourceInterceptorMBeanを使用して構成されます。データソース・インターセプタ構成に指定した接続URLにより、その接続先となるデータベースも識別されます。ある総容量の複数のデータベースがそれらのデータベースをホストする同じマシンにマップされる可能性があります。データソース・インターセプタ構成により、データベースURLのグループに対応する割当てが特定されますが、この割当てはそのドメインから作成できる最大総接続数です。

スケール・アップされる動的クラスタに対してデータソースがターゲット指定されている場合、データソース・インターセプタは次のことを行います。

  • 追加の動的サーバー・インスタンスの動的クラスタへの追加時にデータベースのグループ上に作成できる接続の予測最大数を決定します。

  • 構成された割当てを超えない場合、スケーリング操作の続行を許可します。

  • 構成された割当てを超える場合、例外を生成し、スケーリング操作を続行させません。

例8-1は、config.xmlファイルにある、データソース・インターセプタのサンプル構成を示します。

例8-2 は、新しいデータソース・インターセプタを作成して構成するWLSTコマンドを示します。

例8-1 データソース・インターセプタのサンプル構成(CONFIG.XML内)

 <interceptors>
    <interceptor xsi:type="datasource-interceptorType">
      <name>datasource-interceptor-1</name>
      <priority>1073741823</priority>
      <connection-urls-pattern>jdbc:derby://host:1527/(.*)
      </connection-urls-pattern>
      <connection-quota>20</connection-quota>
    </interceptor>
  </interceptors>

例8-2 WLSTを使用したデータソース・インターセプタの作成

startEdit()
 
cd('/Interceptors/wl_server')
cmo.createDatasourceInterceptor('datasource-interceptor-1')
 
cd('/Interceptors/wl_server/Interceptors/datasource-interceptor-1')
cmo.setPriority(1073741823)
cmo.setConnectionQuota(20)
cmo.setConnectionUrlsPattern(jdbc:derby://host:1527/(.*))
 
activate()
save()

データソース・インターセプタは、WebLogic Server管理コンソールを使用して作成および構成することもできます。『Oracle WebLogic Server Administration Consoleオンラインヘルプ』データソース・インターセプタの作成に関する項およびデータソース・インターセプタの構成に関する項を参照してください。