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Oracle® Fusion Middleware WebLogic Server Multitenantの使用
12c (12.2.1.3.0)
E90313-02
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2 Oracle WebLogic Server Multitenantの構成

Oracle WebLogic Server Multitenant (MT)の構成および管理には、Oracle Fusion Middlewareの複数のツールおよび製品(Oracle Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)、Oracle Coherence、Oracle Traffic Directorなど)が関連することがあります。

次の内容では、Oracle WebLogic Server Multitenant (MT)の管理および構成の概観について説明します。

WebLogic Server MTの管理方法

WebLogic Server MTを管理するには、推奨されるグラフィカル・ユーザー・インタフェースのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control (FMWC)、Oracle WebLogic Server管理コンソール、WebLogic Scripting Tool、Representational State Transfer (REST) APIなどのツールを選択して使用できます。

この章では、各タスクに関して次のことを示します。

  • 所定のタスクを達成するための主な手順(関連するFusion Middleware Controlオンライン・ヘルプ・トピックへのリンクが含まれます)

  • WLSTの例

場合によっては、Fusion Middleware ControlとWebLogic Server管理コンソールで、機能が提示される方法が異なります。この章では、これらの場合について示し、必要に応じてWebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプへのリンクを示します。

WebLogic Server MTの構成

WebLogic Server MT環境を構成する場合のいくつかの主な手順には、WebLogic Server MT (およびオプションでのOracle Traffic Director)のインストール、ドメイン、仮想ターゲットおよびドメイン・パーティションの作成、リソース・グループの構成、アプリケーションのデプロイなどが含まれます。

このWebLogic Server MTの概観は、ドメイン・パーティション、Oracle Traffic Director、WebLogic ServerドメインおよびOracle Coherenceの関係を示しています。図2-1に示された図について考えてみます。

図2-1 WebLogic Server MTの概観

図2-1の説明が続きます
「図2-1 WebLogic Server MTの概観」の説明

WebLogic Server MTを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』「WebLogic Server MT用のOracle WebLogic ServerおよびOracle Coherenceのインストール」の説明に従い、MT用のWebLogic Serverをインストールします。

    注意:

    Oracle Traffic Directorを使用して、パーティションで実行中のアプリケーションへのトラフィックを管理する予定の場合、管理対象サーバーが実行されるリモート・ホスト上の同じパスにWebLogic Serverをインストールする必要があります。新しいライフサイクル管理機能では、管理サーバー・ホストにインストールされたものと同じ相対パスで使用できる必要があるプラグインJava Archive (JAR)ファイルにアクセスする必要があります。

  2. Oracle Traffic Directorを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、『Oracle Traffic Directorインストレーション・ガイド』の説明に従い、Oracle Traffic Directorをコロケート・モードでインストールします。

    Oracle Traffic DirectorとWebLogic Serverは、(図2-1に示すように)異なるシステム上の異なるOracle_Homeの場所にインストールすることも、単一システム上の同じOracle_Homeにインストールすることもできます。

  3. Oracle Traffic Directorを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、「Oracle Traffic Directorのドメインの作成」の説明に従い、構成ウィザードを使用してOracle Traffic Directorドメインを作成します。

    Oracle Traffic Director - Restricted JRFテンプレートを使用して、ドメインを作成します。このテンプレートによって、他の必要なテンプレートの多くが自動的に含められます。

  4. 『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogic Serverドメインの作成に関する項の説明に従い、新しいドメインを作成します。

    『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』WebLogic Server Multitenant用のOracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールに関する項の説明に従い、Oracle Enterprise Manager - Restricted JRFテンプレートを使用してドメインを作成します。このテンプレートによって、他の必要なテンプレートの多くが自動的に含められます。

  5. WebLogic Serverのライフサイクル・マネージャ(LCM)を使用して、パーティション構成の変更をOracle Traffic Directorと調整するには、WLSTを使用して、WebLogic ServerドメインでLCMを有効にします。

    edit()
    startEdit()
    cd("/")
    lcmConfig=cmo.getLifecycleManagerConfig();
    lcmConfig.setDeploymentType("admin")
    lcmConfig.setOutOfBandEnabled(true)
    
  6. ドメイン・パーティションで使用する必要があるクラスタおよび管理対象サーバーを作成します。

    Fusion Middleware ControlまたはWebLogic Server管理コンソールを使用する場合は、クラスタの作成時にパーティション固有の事項はありません。『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』の「WebLogicクラスタの設定」を参照してください。

    ただし、WLSTを使用して管理対象サーバーを作成する場合は(手動構成か動的かを問わない)、必要なOracle Java Required Files (JRF)テンプレートが適用されません。Fusion Middleware Controlでは、ドメインのモニタリングを有効にするために、JRFテンプレートが必要です。

    したがって、WLSTを使用する場合は次のようにします。

    1. WLSTを使用してクラスタまたは管理対象サーバーを作成します。

    2. applyJRFコマンドを使用して、JRFテンプレートを管理対象サーバーに適用します。『インフラストラクチャ・コンポーネントWLSTコマンド・リファレンス』を参照してください。

  7. 「仮想ターゲットの構成」の説明に従い、1つ以上の仮想ターゲットを作成します。

  8. 「リソース・グループ・テンプレートの構成」の説明に従い、リソース・グループ・テンプレートを作成して構成します。

  9. オプションで、「アプリケーションのデプロイ」の説明に従い、アプリケーションをリソース・グループ・テンプレートにデプロイします。パーティション固有のデータベース接続がアプリケーションで必要となる場合があります。

  10. 「セキュリティの構成」の説明に従い、新しいセキュリティ・レルムを作成します。

  11. Oracle Traffic Directorを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、「Oracle Traffic DirectorのMT構成およびインスタンスの作成」の説明に従い、Fusion Middleware Controlを使用してOracle Traffic Directorインスタンスを作成します。

  12. 「ドメイン・パーティションの構成」の説明に従い、ドメイン・パーティションを作成します。

  13. 「リソース・オーバーライドの構成」の説明に従い、Java Database Connectivity (JDBC)接続などのリソースをオーバーライドします。

  14. オプションで、「Oracle Coherenceの構成」の説明に従い、Oracle Coherenceを構成します。

  15. オプションで、「リソース消費管理の構成」の説明に従い、リソース・マネージャを構成します。

  16. 「パーティションのモニタリングおよびデバッグ」の説明に従い、ドメイン・パーティションをモニターします。