15 自動診断収集
Oracle Trace File Analyzerは、ORA-00600
のような内部エラーやノードの削除などの重大な問題がないか、ログを監視します。
- 診断の自動収集
この項では、診断の自動収集の概念について説明します。 - 電子メール通知の詳細の構成
自動収集の完了後に、登録された電子メール・アドレスに電子メールを送信するように、Oracle Trace File Analyzerを構成します。
15.1 診断の自動収集
この項では、診断の自動収集の概念について説明します。
Oracle Trace File Analyzerは、問題を検出すると次のアクションを実行します。
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必要な診断を実行し、問題の発生時の関連ログ・データをすべて収集します。
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Oracle Trace File Analyzerは、診断に必要なデータのみが収集されるように、問題の時刻の前後でログ・ファイルを切り捨てます。
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クラスタ内のすべてのノードから、切捨て済のすべての診断を収集してパッケージ化し、単一ノード上にすべてを統合します。
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Oracle Trace File Analyzerリポジトリに診断収集を格納します。
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問題と、Oracleサポートにアップロード可能な診断収集の詳細に関する電子メール通知が送信されます。
Oracle Trace File Analyzerでは、フラッド制御メカニズムが使用されます。自動収集により、エラーが繰り返されてもシステムでフラッドは発生しません。
イベントが識別されると収集の開始点がトリガーされ、5分間後に、Oracle Trace File Analyzerによって診断データの収集が開始されます。5分後に開始する理由は、他の関連イベントもすべて同時に取得するためです。イベントが5分後にまだ発生している場合、診断収集は引き続き待機します。Oracle Trace File Analyzerは、イベントが発生しなくなるまで、さらに30秒間から最大5分間まで待機します。
イベントが10分後にまだ発生している場合は、診断収集が実行されます。新しい収集ポイントが開始されます。
収集が完了すると、Oracle Trace File Analyzerから収集の場所についての電子メール通知が関連する受信者に送信されます。
ご使用の環境でoracleに接続できる場合、Oracle Trace File Analyzerを使用して、サービス・リクエストに収集をアップロードできます。
$ tfactl set autodiagcollect=ON|OFF
デフォルトでは、自動収集はON
です。
表15-1 自動収集をトリガーするログ・エントリ
文字列パターン | 監視対象ログ |
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System State dumped |
アラート・ログ: Oracle Database アラート・ログ: Oracle ASM アラート・ログ: Oracle ASMプロキシ アラート・ログ: Oracle ASM IOサーバー |
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アラート・ログ: CRS |