7 Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMの管理

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlでは、Oracle ASMの管理用ツールを提供します。

この章では、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用してOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を管理する方法について説明します。

この章のトピックは、次のとおりです:

Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセス

すべてのOracle ASM管理タスクは、Oracle Enterprise Manager Cloud ControlのOracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページから始まります。Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページには次の内容が表示されます。

  • Oracle ASMインスタンスのステータス。

  • 各ディスク・グループの使用済領域と空き領域、およびディスク・グループの内部の使用状況を示すグラフ。

  • Oracle ASMインスタンスによって提供されるデータベースのリスト。

  • Oracle ASMインスタンスによって提供されるOracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイルシステム(Oracle ACFS)ファイルシステム。

  • 他の非Oracle ACFSボリュームのリスト。

  • Oracle ASMインスタンスおよびホスト・コンピュータに対するアラートのリスト。

  • Oracle ASMの「パフォーマンス」ページ、「ディスク・グループ」ページ、「構成」ページ、「「ユーザー」ページ、およびOracle ACFSページへのリンク

単一インスタンス・システムでOracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスするには、次のようにします。

  1. Oracle Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。

  2. ページの上部にある「ターゲット」ドロップダウン・メニューで、「すべてのターゲット」を選択します。

  3. 「すべてのターゲット」ページにあるターゲットのリストで、Oracle ASMインスタンスのターゲットをクリックします。

  4. Oracle ASMのログイン資格証明を要求された場合は、ユーザーSYS、およびインストール時にOracle ASMインスタンスに設定したSYSパスワードを入力し、SYSASMとして接続します。Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページには次の内容が表示されます。

認証の詳細は、Oracle ASMインスタンスにアクセスするための認証を参照してください。

Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASM初期化パラメータの構成

Oracle Enterprise Managerの「構成パラメータ」ページでOracle ASMを構成できます。

Oracle ASMインスタンスを構成するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

  2. ページ上部にある「構成」リンクをクリックして「構成パラメータ」ページを表示します。

  3. 次のように、ページ上で構成オプションを更新します。

    • ディスク検出パス(ASM_DISKSTRING初期化パラメータ)

      文字列値を入力します。

    • ディスク・グループの自動マウント(ASM_DISKGROUPS初期化パラメータ)

      文字列値を入力します。

    • リバランス指数(ASM_POWER_LIMIT初期化パラメータ)

      整数値を入力します。

    • 優先読取りの障害グループ(Oracle RAC環境のみ)(ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータ)

      各文字列が障害グループを表す値のカンマ区切りの文字列を入力します。このパラメータは通常、クラスタ化されたOracle ASMインスタンスに対してのみ使用されます。

  4. 「適用」をクリックして変更を保存するか、「元に戻す」をクリックしてページ上での変更を破棄します。

関連項目:

Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMユーザーの管理

Oracle ASMユーザーは、Oracle Enterprise Managerの「ユーザー」ページで管理できます

このページにアクセスするには、Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページの上部中央付近にある「ユーザー」タブをクリックします。

Oracle ASMユーザーを管理するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

  2. 上部の「ユーザー」リンクをクリックして、ユーザーのプロパティ・ページを表示します。

    ASMSNMPは主にOracle Enterprise ManagerによりOracle ASMインスタンスを監視するために使用される、より権限の低いユーザーです。このアカウントにはSYSDBA権限が付与されます。ASMSNMPはOracle ASMインスタンスの作成時にOracle ASMコンフィギュレーション・アシスタント(ASMCA)により作成されます。

    「作成」をクリックして、新しいOracle ASMユーザーを追加します。ユーザーを追加する場合、Oracle Enterprise Managerに「ユーザーの作成」ページが表示されます。このページには、ユーザー名、パスワードおよびパスワード確認などのユーザーのログイン資格証明を入力する必要があります。また、新しいユーザーに権限を付与するには、「使用可能な権限」列で権限を選択し、右矢印ボタンをクリックして「付与された権限」列に権限を移動するか、または権限をダブルクリックして移動します。使用可能な権限にはSYSDBA、SYSOPERおよびSYSASMがあります。ユーザーを作成するには「OK」を、手順を取り消すには「取消」をそれぞれクリックします。あるいは、「SQL表示」をクリックして、Oracle Enterprise Managerがユーザー作成に使用するSQLを表示します。

  3. ユーザーのプロパティを編集するには、編集するユーザーの「選択」列のボックスを選択して、「編集」をクリックします。「ユーザーの編集」ページで必要に応じてパスワードを変更します。また、ユーザーに割り当てられている権限を変更するには、その権限を選択し、左右の矢印ボタンを使用して権限を「付与された権限」列から「使用可能な権限」列に移動します(逆も同様)。権限をダブルクリックして移動することもできます。ユーザー・プロパティを編集するには「OK」を、手順を取り消すには「元に戻す」をそれぞれクリックします。あるいは、「SQL表示」をクリックして、Oracle Enterprise Managerがユーザー・プロパティの編集に使用するSQLを表示します。

  4. Oracle ASMユーザーを削除するには、削除するユーザーの「選択」列のボックスを選択して、「削除」をクリックします。確認ダイアログで、「はい」をクリックしてユーザーを削除するか、または「いいえ」をクリックしてユーザーの削除手順を中止します。

関連項目:

Oracle Enterprise Managerによるディスク・グループの管理

この項では、ディスク・グループの管理方法について説明します。内容は次のとおりです。

Oracle ASMディスク・グループの管理の詳細は、「Oracle ASMディスク・グループの管理」を参照してください。

ディスク・グループの作成

Oracle Enterprise Managerを使用してディスク・グループを作成できます。

次の場合、Oracle ASMディスク・グループを追加作成することができます。

  • 可用性要件およびストレージ・システムの機能に応じて、冗長性レベル(標準、高、外部)の異なるディスク・グループを作成する場合。

  • SCSIドライブやSATAドライブなど、ストレージの各種クラスが異なるディスク・グループに分類される場合。ディスク・グループ内のディスクは、サイズおよびパフォーマンス特性が類似している必要があります。

  • 高速リカバリ領域を、データベースとは異なるディスク・グループに格納する場合。

ディスク・グループを作成するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

  2. ページ上部の「ディスク・グループ」リンクをクリックし、「ディスク・グループ」プロパティ・ページを表示します。

  3. ログインしていない場合、「ログイン」ページが表示されます。SYSユーザーとしてログインし、SYSASMとして接続する必要があります。Oracle ASMインスタンスのSYSパスワードを入力します。このパスワードは、Oracle ASMインスタンスの作成時に設定されています。

  4. 「作成」をクリックすると、Oracle Enterprise Managerに「ディスク・グループの作成」ページが表示されます。「ディスク・グループの作成」ページには、ディスク・グループに追加できるOracle ASMディスクのリストが表示されます。リストには、ヘッダー・ステータスがCANDIDATEPROVISIONEDまたはFORMERなどのディスクが含まれます。

  5. ディスク・グループに追加できるディスクだけでなく、ディスク・グループに属しているディスク(ヘッダー・ステータスがMEMBERのもの)も含めてすべてのOracle ASMディスクを表示する場合は、「メンバー・ディスクの選択」リストから「すべてのディスク」を選択します。

    ページには、Oracle ASMインスタンスによって検出されたOracle ASMディスクの完全なリストが再度表示されます。

  6. ディスク名を入力して、冗長性タイプ(高、標準または外部)を選択し、必要に応じて障害グループ名を入力できます。

  7. 次のようにディスクを選択します。

    • 新しいディスク・グループに含める各ディスクの左にあるボックスを選択します。

    • 必要に応じて、ディスク名、使用するOracle ASMディスクのサイズ、障害グループ名を入力できます。

    • ディスクを強制的にディスク・グループに含める場合は、そのディスクの「使用の強制」ボックスを選択します。

      注意:

      「使用の強制」ボックスを選択すると、ディスクが別のディスク・グループに属しており、有効なデータベース・データがある場合でも、そのディスクは新しいディスク・グループに追加されます。既存のデータは失われます。ディスク・グループに正当に追加できるディスクを選択していることを確認してください。

  8. システムで最新のOracle ASM機能を使用するには、ディスク・グループのディスクの互換性の値を指定します。

    注意:

    ディスク・グループの互換性の値の設定を元に戻すことはできません。

  9. 「OK」をクリックしてディスク・グループを作成するか、「取消」をクリックしてディスク・グループの作成操作を停止します。「SQL表示」をクリックして、ディスク・グループの作成操作で使用するSQL文を表示することもできます。

関連項目:

ディスク・グループへのディスクの追加

Oracle Enterprise Managerを使用して、ディスク・グループにディスクを追加できます。

ディスク・グループの記憶域領域を増やすために、ディスク・グループにディスクを追加できます。複数のディスクを1回の操作で追加する場合、新しく追加したディスクも含めて、すべてのディスクでデータを均等に分散するように、Oracle ASMによってディスク・グループがリバランスされます。

リバランス操作の指数は、「リバランス指数」の設定で制御できます。数値が高いほど、リバランス操作は迅速になります。数値が低いと、リバランスに時間がかかりますが、処理およびI/Oに消費されるリソースは少なくなります。そのため、これらのリソースをデータベースのために使用できます。デフォルト値の1では、データベースの中断が最小になります。

値が0の場合は、リバランス操作がブロックされます。その後、手動または自動によるリバランスが可能になります。データベースに対する要求が少なくなるまで、あるいはすべてのディスク・グループの変更を完了するまで、リバランスを延期することがあります。

ディスク・グループにディスクを1つ以上追加するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

  2. 「ディスク・グループ」リンクをクリックし、「ディスク・グループ」プロパティ・ページを表示します。

  3. Oracle ASMの「ログイン」ページが表示されたら、SYSユーザーとしてログインし、SYSASMとして接続します。Oracle ASMインスタンスのSYSパスワードを入力します。このパスワードは、Oracle ASMインスタンスの作成時に設定されています。

  4. 「名前」列のリンクをクリックして、ディスクを追加するディスク・グループを選択します。ディスク・グループにあるディスクのリストが示されているディスク・グループ・ページが表示されます。

  5. 「追加」をクリックすると、Oracle Enterprise Managerに「ディスクの追加」ページが表示されます。このページには、ディスク・グループに追加できるOracle ASMディスクのリストが表示されます。リストには、ヘッダー・ステータスがCANDIDATEPROVISIONEDまたはFORMERなどのディスクが含まれます。

  6. ディスク・グループに追加できるディスクだけでなく、ディスク・グループに属しているディスク(ヘッダー・ステータスがMEMBERのもの)も含めてすべてのOracle ASMディスクを表示する場合は、ページの右側にある「メンバー・ディスクの選択」ドロップダウン・リストから「すべてのディスク」を選択します。Oracle Enterprise Managerには、Oracle ASMインスタンスによって検出されたOracle ASMディスクの完全なリストのページが再度表示されます。

  7. 必要に応じて、リバランス指数リストから値を選択することによって、リバランス指数を変更します。

  8. 次のようにディスクを選択します。

    • ディスク・グループに追加する各ディスクの左にあるボックスを選択します。

    • ディスクを強制的にディスク・グループに含める場合は、右端の列にある「使用の強制」ボックスを選択します。

      注意:

      「使用の強制」ボックスを選択すると、ディスクが別のディスク・グループに属しており、有効なデータベース・データがある場合でも、そのディスクはディスク・グループに追加されます。既存のデータは失われます。ディスク・グループに正当に追加できるディスクを選択していることを確認してください。

    • 必要に応じて、各ディスクにOracle ASMディスク名を入力します。入力しない場合は、Oracle ASMから名前が指定されます。

  9. 「OK」をクリックして選択したディスクを追加します。

関連項目:

ディスクのオンライン化とオフライン化

ディスクをオンラインまたはオフラインに戻すには次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. ページの上部にある「ディスク・グループ」リンクをクリックして「ディスク・グループ」ページを表示します。

    「名前」列のディスク名をクリックすると、変更するディスク・グループの「一般」ページがOracle Enterprise Managerに表示されます。

  3. ディスクをオンラインに戻すには、オンラインに戻すディスクを選択して「オンライン」をクリックします。ディスクをオンラインに戻す場合、Oracle ASMでは次の操作を実行します。

    • Oracle ASMは、選択したディスクに対してオンライン操作を実行します。オンラインに戻す1つ以上のディスクまたはすべてのディスクを選択できます。すべてのディスクを選択する場合、Oracleはこの操作に対してALLキーワードを使用します。すべてのディスクを選択しない場合、オンライン操作が行われるのは選択したディスクのみです。

    • オンライン・プロセス時に、Oracle Enterprise Managerは書込み操作に対応するために最初にディスクをオンライン・モードにします。Oracle Enterprise Managerは、ディスクが読取り操作に対して完全にオンラインになるまで、ディスクの失効データを現在のデータで再同期します。つまり、Oracle ASMの高速ミラー再同期機能を実行します。

    • 「障害グループ」ビューを選択して、選択したディスク・グループに対してこの操作を実行することもできます。この場合、Oracleは障害グループのディスクにSQLを使用します。

    • オンライン状態のディスクを選択することもできますが、Oracle Enterprise Managerではその選択を無視して、すでにオフラインになっていたディスクのみをオンラインに戻します。

    • Oracle Enterprise Managerの「確認」ダイアログで「はい」をクリックしてディスクをオンラインに戻すか、または「いいえ」をクリックして操作を取り消します。「SQL表示」をクリックして、Oracle Enterprise Managerがオンライン操作に使用するSQLを確認することもできます。

  4. ディスクをオフラインにするには、オフラインにするディスクを選択して「オフライン」をクリックします。ディスクをオフラインに戻す場合、Oracle ASMでは次の操作を実行します。

    • 失効データの量に応じて、操作の完了にさらに時間がかかる場合があります。ディスク・グループの「ホーム」ページから「保留中の操作」リンクを使用して、操作の進捗状況を監視できます。

    • ASM_POWER_LIMITを使用して「リバランス指数」に設定する値は整数である必要があります。リバランス指数の値が高速ミラー再同期操作に与える影響の詳細は、ページ上のテキストを参照してください。ASM_POWER_LIMIT0に設定されている場合、Oracle ASMによる自動リバランスは実行されません。リバランス指数の設定とASM_POWER_LIMIT初期化パラメータの詳細は、ASM_POWER_LIMITを参照してください。

    • デフォルトでは、リバランス指数の値はASM_POWER_LIMIT初期化パラメータの値を使用します。

    • Oracle Enterprise Managerには「オフライン」の「確認」ページが表示されます。このページには、選択したディスクをオフラインにすると、Oracle ASMインスタンスがDISK_REPAIR_TIME初期化パラメータの設定値で指定される期間待機してから、ディスクが削除されることを示すテキストが表示されます。ディスクの修復期間中に、ディスクを修復してオンラインに戻すことができます。オンライン化に成功した各ディスクでは、保留中の削除操作が取り消され、再同期操作が開始されます。

    • DISK_REPAIR_TIMEを大きな値(1日よりも長い時間など)に設定すると、データが失われる可能性が高くなります。これは、ディスク・グループ内のファイルを保護する冗長性がこの期間中低くなるためです。

      Oracle Enterprise Managerの「確認」ダイアログで「はい」をクリックしてオフライン処理を開始するか、または「いいえ」をクリックして操作を停止します。「SQL表示」をクリックして、Oracle Enterprise Managerがオフライン操作に使用するSQLを確認することもできます。

ディスク・グループからのディスクの削除

Oracle Enterprise Managerを使用して、ディスク・グループからディスクを削除できます。

ディスク・グループからディスクを削除する場合、Oracle ASMでは削除したディスクのすべてのファイル・エクステントがディスク・グループの残りのディスクに移動することによってディスク・グループがリバランスされます。その後、Oracle ASMによりディスクが解放されます。そのディスクは別のディスク・グループに追加するか、他の用途に使用できます。1つ以上のディスクを1回の操作で削除できます。また、必要に応じて削除操作にリバランス指数を設定できます。ディスクの削除に考えられる理由は次のとおりです。

  • ディスクに障害が出始めており、置き換える必要があるため

  • ディスクをアップグレードするため

  • ディスクを別のディスク・グループに再度割り当てるか、別のストレージ・システムに再度割り当てるため

注意:

ディスク・グループからのディスクの削除は、ディスクをディスク・グループから論理的にのみ削除します。ディスクの内容は削除されません。ただし、内容はディスクを新しいディスク・グループに追加したときに失われます。

ディスク・グループからディスクを1つ以上削除するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

  2. 「ディスク・グループ」リンクをクリックし、「ディスク・グループ」プロパティ・ページを表示します。

  3. Oracle Automatic Storage Managementの「ログイン」ページが表示されたら、SYSユーザーとしてログインし、SYSASMとして接続します。Oracle ASMインスタンスのSYSパスワードを入力します。このパスワードは、Oracle ASMインスタンスの作成時に設定されています。

  4. 「名前」列のリンクをクリックして、削除するディスクが含まれるディスク・グループを選択します。

    「ディスク・グループ」ページが表示されます。

  5. 「メンバー・ディスク」ヘッダーの下の「選択」列で、削除するディスクのボックスを選択し、「削除」をクリックします。

    「確認」ページが表示されます。

  6. リバランス指数を変更する場合、または削除するディスクにFORCEオプションを設定する場合は、次のようにします。

    1. 「拡張オプションの表示」をクリックします。

    2. 必要に応じて「強制」オプションを選択するか、「指数のリバランス」リストでリバランス指数を選択します。

    注意:

    Oracle ASMでディスクの読取りまたはディスクへの書込みができない場合は、FORCEオプションが必要になる場合があります。

  7. 「はい」をクリックしてディスクを削除します。

    「ディスク・グループ」ページに戻り、削除中の各ディスクについて、DROPPINGの状態が表示されます。

  8. 削除したディスクがディスク・グループに表示されなくなるまでページをリフレッシュします。

注意:

削除したディスクは、削除操作およびリバランス操作が完了するまで再利用または切断できません。削除したディスクがディスク・グループに表示されなくなると、操作は完了です。

関連項目:

ディスク・グループの削除

ディスク・グループを削除する場合は、ディスク・グループと、必要に応じてそのファイルをすべて削除します。ディスク・グループのデータベース・ファイルが開いている場合はディスク・グループを削除できません。Oracle ASMは、「コンテンツを含む」オプションが指定されている場合にのみ、すべてのディスク・グループ・コンテンツを削除します。ディスク・グループの削除後、そのメンバー・ディスクを他のディスク・グループに追加するか、メンバー・ディスクを他の用途に使用できます。

ディスク・グループを削除する理由には、冗長性レベル(標準、高または外部)の変更があります。ディスク・グループの冗長性は変更できないため、ディスク・グループを削除した後で、適切な冗長性でディスク・グループを再作成する必要があります。この場合、ディスク・グループを削除する前にディスク・グループのデータのバックアップを取るか、データを移動する必要があります。

ディスク・グループを削除するには、次のようにします。

  1. Oracle ASMの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブをクリックし、「ディスク・グループ」ページを表示します。

  3. Oracle ASMの「ログイン」ページが表示されたら、SYSユーザーとしてログインし、SYSASMとして接続します。Oracle ASMインスタンスのSYSパスワードを入力します。このパスワードは、Oracle ASMインスタンスの作成時に設定されています。

  4. 「選択」列のボックスを選択して、削除するディスク・グループを選択します。

  5. 「削除」をクリックすると、確認ページが表示されます。

  6. ファイルを含むディスク・グループを削除する場合は、「拡張オプションの表示」をクリックし、「コンテンツを含む」オプションが選択されていることを確認します。ファイルを含むディスク・グループで、「コンテンツを含む」オプションが選択されていない場合は、ディスク・グループを削除できません。

  7. マウントできないディスク・グループに属しているディスク・グループを削除するには、「拡張オプション」確認ダイアログでFORCEオプションを使用します。FORCEオプションは、DISMOUNTEDディスク・グループにのみ適用されます。このオプションを使用すると、ディスク・ヘッダーが削除されFORMERとマークされます。

    注意:

    FORCEオプションを使用する場合、ディスク・グループが削除される前に、そのディスク・グループが他のOracle ASMインスタンスで使用されているかどうかは検証されないため、細心の注意を払ってください。

  8. 確認のページで、「はい」をクリックします。

    ディスクの削除の詳細は、ディスク・グループの削除を参照してください。

ディスク・グループの使用量の監視

ディスク・グループの使用量を監視するには、次の手順を実行します。

Oracle ASMディスク・グループの領域使用量および空き領域を表示するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」リンクをクリックし、「ディスク・グループ」プロパティ・ページを表示します。

  3. Oracle ASMの「ログイン」ページが表示されたら、SYSユーザーとしてログインし、SYSASMとして接続します。Oracle ASMインスタンスの作成時に設定した、Oracle ASMのSYSパスワードを入力します。

「ディスク・グループ」リスト・ページに、すべてのディスク・グループとその領域使用量に関する情報が表示されます。

「使用可能な空き領域」列に、ディスク・グループで使用可能な領域がMB単位で表示されます。この列の値には、ディスク・グループの冗長性レベルが考慮され、ディスク障害の後にディスク・グループ内のすべてのファイルに対して完全な冗長性をリストアするためにディスク・グループが確保している領域は除外されています。

詳細は、ディスク・グループ容量の管理およびOracle ASMディスク・グループ情報を表示するビューを参照してください。

ディスク・グループのマウントおよびディスマウント

欠落しているディスクまたは欠落している障害グループがある場合、FORCEオプションを使用してディスク・グループをマウントします。FORCEオプションにより、不要なリバランス操作を行わずにASM_DISKSTRINGの不正な値などの構成エラーを修正します。マウントするときにディスクが使用できなかった場合、FORCEオプションでマウントされたディスク・グループには1つ以上のオフラインのディスクがあります。DISK_REPAIR_TIME値で設定された時間の期限が切れる前に、正しいアクションを実行してそれらのデバイスをリストアする必要があります。ディスクの修復時間内にこれらのディスクをリストアして、オンラインに戻すことができないと、Oracle ASMはディスク・グループからディスクを自動的に削除します。このためには、ディスク・グループの全ファイルの冗長性をリストアするリバランス操作が必要です。FORCEオプションを使用してディスクをマウントするには次の手順を実行します。

  1. Oracle ASMの「ホーム」ページから、「ディスク・グループ」タブをクリックします。

  2. 修復する必要のあるディスクを含むディスク・グループを選択して、「ディスマウント」をクリックします。「ディスマウント」確認ダイアログで「OK」をクリックします。「ディスク・グループ」の「ホーム」ページの「状態」列に、ステータスDISMOUNTEDが表示されます。

  3. ディスク・グループのディスクに必要な修復を行います。

  4. マウントを強制するディスクの横にある「選択」列のボックスを選択して、「マウント」をクリックします。

  5. ディスク・マウントの「確認」ダイアログで、「拡張オプションの表示」リンクをクリックします。

  6. マウント強制の確認ダイアログで、「強制」オプションを選択して「はい」をクリックします。「いいえ」をクリックしてマウント強制操作を取り消し、「SQL表示」をクリックして、Oracle Enterprise Managerがマウント強制操作の実行に使用するSQLを確認することもできます。

ディスク・グループの拡張プロパティの管理

この項では、ディスク・グループの拡張プロパティの管理方法について説明します。

ディスク・グループを作成した後に変更可能なディスク・グループ属性の値を変更するには、次の手順を実行します。

  1. 自動ストレージのディスク・グループ・リストページで、ディスク・グループ名をクリックすると、「ディスク・グループ」の「ホーム」ページが表示されます。

  2. 「拡張属性」セクションの下の「編集」をクリックします。

この項の内容は次のとおりです。

ディスク・グループの互換性属性の構成

システムで最新のOracle ASM機能を使用するには、ディスク・グループのディスクの互換性の値を指定します。

注意:

ディスク・グループの互換性の値の設定を元に戻すことはできません。

  • ASMの互換性

    Oracle ASMインスタンスがこのディスク・グループをマウントするのに必要な最小ソフトウェア・バージョンの値を指定します。

  • データベースの互換性

    Oracle ASMの互換性の値以下の値を指定します。これは、ディスク・グループのファイルを使用するためにデータベース・インスタンスに必要な最小ソフトウェア・バージョンです。使用するデータベースの互換性の値がOracle ASMの互換性より大きいと、エラーが表示されます。

    注意:

    ローリング移行状態にあるOracle ASMクラスタのデータベースの互換性を変更することはできません。

  • ASMボリューム

    Oracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)機能を使用する場合は、11.2以上の値を指定します。Oracle ADVMを有効にするには、ディスク・グループのASM互換性を11.2以上に設定する必要があります。また、サポートする環境にOracle ADVMボリューム・ドライバをロードしておく必要があります。

ディスク・グループの互換性属性の詳細は、ディスク・グループの互換性を参照してください。

ディスク修復時間の構成

ディスク・グループ内のディスクを修復するのに十分な長さの時間を指定します。

ディスク・グループの修復時間の詳細は、Oracle ASMの高速ミラー再同期を参照してください。

スマート・スキャンの互換性の構成

ディスク・グループのスマート・スキャンの互換性を無効または有効にします。

この属性は、Oracle Exadataストレージにのみ適用されます。

関連項目:

CELL.SMART_SCAN_CAPABLE属性の詳細は、Oracle Exadataのドキュメントを参照してください。

ファイル・アクセス制御の構成

Oracle ASMファイル・アクセス制御を無効または有効にします。Oracle ASMファイル・アクセス制御を有効にする場合は、ディスク・グループに新規作成したファイルに対してデフォルトの権限を指定します。

Oracle ASMファイル・アクセス制御の詳細は、ディスク・グループのOracle ASMファイル・アクセス制御の管理を参照してください。

ディスクのオンラインの指数制限の指定

ディスクのオンラインの指数制限を指定するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

  2. 「ディスク・グループ」タブを選択します。ディスク・グループ・ページが表示されます。

  3. ディスク・グループを選択します。ディスク・グループ・ページが表示され、「メンバー・ディスク」表のディスク・グループに属するすべてのメンバー・ディスクが示されます。

  4. ディスクを選択し、「オンライン」をクリックします。指数制限を指定する高度なオプションを含むオンラインの確認ページが表示されます。

  5. 指数制限を指定して、「発行」をクリックします。指定した指数制限でディスクがオンラインに設定されます。

関連項目:

既存のディスクと新しいディスクの交換

既存のディスクと新しいディスクを交換するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブをクリックします。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. ディスク・グループを選択します。ディスク・グループ・ページが表示され、ディスク・グループに属するすべてのメンバー・ディスクが示されます。
  4. 交換するオフライン・ディスクを選択します。ディスクの交換ページが表示されます。

    同じレベルのデータ保護が保証されるように、交換する元のディスクと同じか大きいサイズの新しいディスクを選択します。

  5. 新しいディスクを選択してから、「指数のリバランス」などのオプションを指定し、「OK」をクリックします。ディスクが交換されます。リバランス操作はすべてのドライブ間でデータを均等に再分散します。ディスクが追加または削除された場合は必ず、ディスク・グループが自動的にOracle ASMでリバランスされます。すべてのディスク・グループを手動でリバランスするには、「リバランス指数」を指定する必要があります。値が大きいほど使用するI/Oバンド幅が多くなり、リバランスがより速く完了します。値が小さいほどリバランスにかかる時間が長くなりますが、使用するI/Oバンド幅は小さくなります。値の範囲は0から1024までです。

ディスクの置換の詳細は、ディスク・グループ内のディスクの置換を参照してください。

ディスク・グループのコンテンツ・タイプの設定および変更

ディスク・グループのコンテンツ・タイプを設定および変更するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブを選択します。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. 「作成」をクリックします。ディスク・グループの作成ページの「ディスク再同期化属性」セクションで、「リカバリ」「データ」または「システム」の値を「コンテンツ・タイプ」ドロップダウン・リストから選択できます。この属性はASM互換性が12.1.0.0以上である場合にのみ設定できます。
  4. 既存のディスク・グループのコンテンツ・タイプを編集するには、「ディスク・グループ」表のディスク・グループをクリックすることで、ディスク・グループ・ホーム・ページに移動します。ディスク・グループ・ホームページが表示されます。
  5. 「拡張属性」セクションで「編集」をクリックします。ディスク・グループの拡張属性の編集ページが表示されます。「ディスク再同期化属性」セクションで、「リカバリ」「データ」または「システム」の値を「コンテンツ・タイプ」ドロップダウン・リストから選択できます。

CONTENT.TYPEディスク・グループ属性の詳細は、CONTENT.TYPEを参照してください。

障害グループ修復時間の設定および変更

障害グループ修復時間を設定および変更するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブを選択します。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. 「作成」をクリックします。「候補メンバー・ディスク」表で「障害グループ」の修復時間を指定します。
  4. 既存の障害グループの修復時間を編集するには、ディスク・グループ・ページから修復時間を変更する「ディスク・グループ」を選択します。「ディスク・グループ」ページが表示されます。
  5. 「拡張属性」セクションで「編集」をクリックします。ディスク・グループの拡張属性の編集ページが表示されます。
  6. 「ディスク再同期化属性」セクションで、「障害グループ修復時間」を変更し、「OK」をクリックします。障害グループ修復時間は、1つのディスクのみを含むグループを除き、ディスク・グループ内のすべての障害グループに適用されます。この値はディスクの修復時間をオーバーライドし、ディスクがオフラインになったときに指定される実際の値によりオーバーライドされます。

障害グループの修復時間の設定および変更の詳細は、Oracle ASMの高速ミラー再同期を参照してください。

複数のディスク・グループでのリバランスの実行

Enterprise Managerでは、複数のディスク・グループでのリバランス、およびデータ・コピーのクラスタ内の他のメンバー・インスタンス間での分散を行うことができます。複数のディスク・グループでリバランスを実行するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブをクリックします。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. 複数のディスク・グループを選択し、「リバランス」をクリックします。ディスク・グループでのリバランスの確認ページが表示され、「拡張オプション」を表示することで「指数のリバランス」を設定できます。
  4. 「指数のリバランス」の値を設定して、「OK」をクリックします。リバランスのコマンドが発行されます。

ディスク・グループのリバランスの詳細は、ディスク・グループの手動リバランスを参照してください。

リバランス・プロセス関連データの表示

保留中の操作ページの関連インスタンスの数などのリバランス・プロセス関連データを表示するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブをクリックします。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. 「ディスク・グループ」リンクをクリックします。ディスク・グループ・ホーム・ページの「一般」セクションに、「保留中の操作」の数が保留中の操作ページへのリンクとして表示されます。
  4. リンクをクリックします。リバランス・プロセスに関する情報が関連インスタンスの数に関する詳細とともに表示されます。

ディスク・グループのリバランスの詳細は、リバランス操作の調整を参照してください。

シン・プロビジョニング済ディスク・グループ属性の設定および変更

シン・プロビジョニング済ディスク・グループ属性を設定および変更するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブを選択します。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. 変更するシン・プロビジョニング済属性を含むディスク・グループをクリックします。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  4. 「拡張属性」セクションで「編集」をクリックします。ディスク・グループの拡張属性の編集ページが表示されます。
  5. 「シン・プロビジョニング」セクションで、「シン・プロビジョニング済」フィールドのドロップダウン・リストから、「True」または「False」を選択します。シン・プロビジョニングが有効な場合、使用していないディスク領域はアレイに返すことができます。この属性は、ASM互換性が12.1.0.0以上の場合にのみ設定できます。

THIN_PROVISIONEDディスク・グループ属性の詳細は、THIN_PROVISIONEDを参照してください。

オンデマンド修正プロセスの実行

オンデマンド修正プロセスを実行するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブをクリックします。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. 「修正」をクリックします。ディスク・グループの修正ページが表示され、ここで修復、指数レベル、待機、強制などの拡張オプションを使用できます。ディスクおよびファイルにも修正処置を使用できます。
  4. 拡張オプションを指定し、「OK」をクリックします。ディスク・グループを修正するバックグラウンド・プロセスが初期化されます。

ディスク・グループの修正の詳細は、ディスク・グループの修正を参照してください。

修正プロセスが実行しているかどうかの判別

修正プロセスが実行しているかどうかを判別するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」タブをクリックします。ディスク・グループ・ページが表示されます。
  3. 「ディスク・グループ」リンクをクリックします。修正プロセスが実行中の場合、「ディスク・グループ」の「一般」セクションに「保留中の操作」リンクが表示されます。
  4. リンクをクリックします。修正プロセスの詳細が表示されます。

Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMファイル・アクセス制御の管理

Oracle ASMファイル・アクセス制御は、Oracle ASMファイル・アクセス制御用のOracle Enterprise Manager統合により管理できます。

Oracle ASMファイル・アクセス制御を管理するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」リンクをクリックし、「ディスク・グループ」プロパティ・ページを表示します。

  3. 「名前」列のリンクをクリックしてディスク・グループを選択します。

  4. 「アクセス制御」タブをクリックし、「アクセス制御」ページを表示します。

    このページで、ユーザー・グループからのユーザーの追加、削除または置換、およびユーザー・グループの作成または削除を行うことができます。ファイルの所有者または権限を変更することもできます。

    ディスク・グループ内のファイルにアクセスするには、オペレーティング・システム・ユーザーはそのディスク・グループへのアクセス権限を付与される必要があります。アクセス権限が付与されると、ユーザーはグループのメンバーとして追加可能になります。データベース・インスタンスのOracleバイナリを持つオペレーティング・システム・ユーザーは自動的に追加され、削除はできません。

    ファイルを開くと、このページでOracle ASMファイル・アクセス制御操作が使用可能になります。

Oracle ASMファイル・アクセス制御の詳細は、ディスク・グループのOracle ASMファイル・アクセス制御の管理を参照してください。

Oracle Enterprise Managerによるディレクトリ、ファイルおよびエイリアスの管理

ディレクトリ、ファイルおよびエイリアスは、Oracle Enterprise Managerの「ディスク・グループ」ページの「ファイル」タブで管理できます。

Oracle ASMファイルを管理するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「ディスク・グループ」リンクをクリックし、「ディスク・グループ」プロパティ・ページを表示します。

  3. 「名前」列のリンクをクリックしてディスク・グループを選択します。

  4. 「ファイル」タブをクリックして「ファイル」ページを表示します。

  5. フォルダの左側にあるアイコンをクリックして、フォルダを拡張または縮小します。フォルダを開くと、個々のファイルにドリルダウンできます。

  6. 「選択」ボックスでファイルを選択し、「名前の変更」をクリックし、「編集」をクリックしてファイルのプロパティを変更するか、「削除」をクリックしてファイルを削除します。ファイルの名前をクリックすると、プロパティ・ページが表示されます。

Oracle ASMファイル、ディレクトリおよびエイリアスの管理の詳細は、「Oracle ASMファイル、ディレクトリおよびテンプレートの管理」を参照してください。

Oracle Enterprise Managerによるディスク・グループ・テンプレートの管理

ディスク・グループのテンプレートは、「ディスク・グループ」ページの「テンプレート」タブで管理できます。

Oracle ASMテンプレートを管理するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

  2. 「ディスク・グループ」リンクをクリックし、「ディスク・グループ」プロパティ・ページを表示します。

  3. 「名前」列のリンクをクリックしてディスク・グループを選択します。

  4. 「テンプレート」タブをクリックして「テンプレート」ページを表示します。

  5. 「作成」をクリックして新規テンプレートを追加するか、「編集」をクリックしてページを変更するか、または「削除」をクリックしてテンプレートを削除できます。

    「作成」をクリックすると「テンプレートの作成」ページが表示され、「テンプレート名」フィールドに名前を入力できます。冗長性レベル、ストライプ粒度およびエクステント・リージョン(ホットまたはコールド)も指定できます。

関連項目:

Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMフィルタ・ドライバの管理

Oracle ASMフィルタ・ドライバは、Oracle Enterprise Managerを使用して管理できます。

この項では、次の項について説明します。

Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理の詳細は、Oracle ASMフィルタ・ドライバの管理を参照してください。

ASMフィルタ・ドライバ・ディスクの検出

Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスクを検出するには、次の手順を実行します。

  1. 「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
  2. すべてのターゲット・ページで、タイプが「自動ストレージ管理」のターゲットを選択します。
  3. ターゲットのホームページで、「自動ストレージ管理」メニューから「構成パラメータ」を選択します。
  4. 構成ページで、「ディスク・プロビジョニングの管理」をクリックします。ASMフィルタ・ドライバ・ページが表示されます。
  5. 「プロビジョニングに使用可能なディスク」表で、「検出」をクリックして、追加のOracle ASMディスクを検出します。
  6. 「ディスクの検出」ダイアログ・ボックスで、ディスクをプロビジョニングする場所の追加の検出パスを入力します。複数のパスをプロビジョニングする場合、値をカンマで区切ります。

    たとえば、'/dev/','/tmp'のように入力します。

  7. 「OK」をクリックします。

プロビジョニングに使用可能なディスク表に、検出パス内の使用可能なすべてのディスクが一覧表示されます。

ASMフィルタ・ドライバ・ディスクのプロビジョニング

Oracle ASMフィルタ・ドライバのディスク・セットをプロビジョニングするには、次の手順を実行します。

  1. 「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
  2. すべてのターゲット・ページで、タイプが「自動ストレージ管理」のターゲットを選択します。
  3. ターゲットのホームページで、「自動ストレージ管理」メニューから「構成パラメータ」を選択します。
  4. 構成ページで、「ディスク・プロビジョニングの管理」をクリックします。ASMフィルタ・ドライバ・ページが表示されます。
  5. 「プロビジョニングに使用可能なディスク」表からディスクを1つ以上選択して、「プロビジョニング」をクリックします。
  6. 「ディスクのプロビジョニング」ダイアログ・ボックスに、プロビジョニング用に選択したすべてのディスクが一覧表示されます。必要に応じて「ラベル」情報を更新できます。次に「OK」をクリックします。

プロビジョニング後、Oracle ASMディスクが「プロビジョニングされたディスク」表に表示されます。これらのディスクには新しいラベルが付けられて表示されます。たとえば、LOOP3というラベルを付けてプロビジョニングするように/dev/loop3を選択した場合、プロビジョニング後「プロビジョニングされたディスク」表にはAFD:LOOP3としてディスクが表示されます。

ディスクのプロビジョニング後、これらのディスクはOracle ASMフィルタ・ドライバの管理対象となります。

ASMフィルタ・ドライバ・ディスクの解放

Oracle ASMフィルタ・ドライバによって現在管理されているディスクを解放するには、次の手順を実行します。

  1. 「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
  2. すべてのターゲット・ページで、タイプが「自動ストレージ管理」のターゲットを選択します。
  3. ターゲットのホームページで、「自動ストレージ管理」メニューから「構成パラメータ」を選択します。
  4. 構成ページで、「ディスク・プロビジョニングの管理」をクリックします。ASMフィルタ・ドライバ・ページが表示されます。
  5. 「プロビジョニングされたディスク」表から、1つ以上のディスクを選択して、「解放」をクリックします。
  6. 「プロビジョニングされたディスクの解放」ダイアログ・ボックスで、「はい」をクリックしてディスクを解放します

ディスクが解放されると、これらのディスクは「プロビジョニングされたディスク」表から削除されます。かわりに、これらは、プロビジョニングに使用可能なディスク表に、プロビジョニングに使用可能な候補として表示されます。

Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMパフォーマンスの監視

この項では、パフォーマンス関連の次のOracle ASM管理タスクの実行方法について説明します。

一般的なOracle ASMパフォーマンスの監視

Oracle ASMのパフォーマンスは、Oracle Enterprise Managerの「パフォーマンス」ページで監視できます。

Oracle ASMのパフォーマンスを監視するには、次のようにします。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. 「パフォーマンス」リンクをクリックして「パフォーマンス」プロパティ・ページを表示します。

  3. 「表示」オプションおよび「リフレッシュ」オプションを使用して、パフォーマンス・グラフの表示レートおよびリフレッシュ・レートを決定します。「リフレッシュ」をクリックしてグラフを手動でリフレッシュします。更新オプションには次の2つの間隔があります。

    • 手動リフレッシュ: 手動による15秒間隔、30秒間隔

    • 履歴データ: 過去24時間、過去7日間、過去31日間

    詳細は、ディスク・グループのパフォーマンスおよびスケーラビリティに関する考慮事項を参照してください。

ディスク・グループの整合性のチェック

Oracle ASMディスク・グループの整合性をチェックする場合、Oracle Enterprise Managerはディスク・グループのすべてのメタデータに対して整合性チェックを行います。Oracle ASMでエラーが検出されると、エラーの詳細がアラート・ログに保存されます。ディスク・グループをチェックするには、次の手順を実行します。

  1. 「ディスク・グループ」ページで、リストのディスク・グループを選択し、「チェック」をクリックします。

    ディスク・グループのチェック操作の確認ダイアログが表示されます。

  2. ディスク・グループの非一貫性に関する情報のみをアラート・ログに記録する場合、「チェック(修復なし)」を選択します。この操作では、Oracle ASMはエラーを解決しません。ディスク・グループの整合性のチェック中にOracle Enterprise Managerが特定したエラーを修復する場合、「チェック(修復あり)」を選択します。

  3. 「はい」をクリックしてディスク・グループのチェック操作を開始するか、または「いいえ」をクリックしてこの操作を取り消します。「SQL表示」を選択して、ディスク・グループのチェック操作で使用するSQL文を確認することもできます。チェック操作をコマンドで実行するには「OK」をクリックします。ジョブをスケジュールするには、「ジョブのスケジュール」をクリックします。必要に応じて、ジョブ名と説明の変更や再入力が可能です。また、ホストの資格証明を入力し、必要に応じて「即時」「後で」を選択して日時を変更することにより、スケジュール・オプションを入力します。「OK」をクリックしてジョブをスケジュールするか、または「取消」をクリックしてジョブの作成プロセスを終了します。

Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMファイルのバックアップ

Oracle ASMによって管理されるファイルのバックアップには、RMANを使用することをお薦めします。

次の手順で操作に関連するファイルを実行することで、Oracle ASMによって管理されるファイルをバックアップすることもできます。

  1. エイリアスを作成します。

  2. ディレクトリを作成します。

  3. エイリアスとディレクトリを削除します。

  4. エイリアスとディレクトリの名前を変更します。

Oracle Enterprise Managerによる不良ブロックのリカバリの実行

不良ブロックのリカバリを実行するためにOracle Enterprise Managerで使用する手順は、Oracle ASMコマンド・ユーティリティ(ASMCMD)を使用してremapコマンドによって手動で実行する手順に相当します。不良ブロックのリカバリを実行するには、次の手順を使用します。

  1. Oracle Automatic Storage Managementの「ホーム」ページにアクセスします。

    手順の詳細は、Oracle Automatic Storage Managementホームページへのアクセスを参照してください。

  2. ページ上部の「ディスク・グループ」リンクをクリックします。
  3. ログインしていない場合、「ログイン」ページが表示されます。SYSユーザーとしてログインし、SYSASMとして接続する必要があります。Oracle ASMインスタンスのSYSパスワードを入力します。このパスワードは、Oracle ASMインスタンスの作成時に設定されています。
  4. ディスク・グループ名をクリックすると、そのディスク・グループの「ホーム」ページが表示されます。
  5. 不良ブロックをリカバリするディスクの左側にある「選択」列のボックスを選択して、「不良ブロックのリカバリ」をクリックします。

注意:

標準冗長性または高冗長性で構成したディスク・グループの不良ブロックのみをリカバリできます。この機能は外部冗長性で構成したディスク・グループには使用できません。

Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMへの移行

この項では、Oracle Enterprise Managerによって、Oracle ASMを使用するようにデータベース記憶域を移行する方法について説明します。

Oracle ASMに移行するには次の手順を実行します。

  1. Oracle Enterprise Managerの「データベース・インスタンス」の「ホーム」ページの上部で「管理」プルダウン・リストをクリックし、Oracle ASMに移行を選択します。
  2. データベース、Oracle ASMおよびホストの資格証明を設定する必要がある場合があります。

    データベースのログイン資格証明を要求された場合は、ユーザーSYS、およびインストール時にOracle Databaseインスタンスに設定したSYSパスワードを入力し、SYSDBAとして接続します。

    Oracle ASMのログイン資格証明を要求された場合は、ユーザーSYS、およびインストール時にOracle ASMインスタンスに設定したSYSパスワードを入力し、SYSASMとして接続します。認証の詳細は、Oracle ASMインスタンスにアクセスするための認証を参照してください。

  3. 「データベースのASMへの移行: 移行オプション」ページ(4つの手順からなるプロセスの最初の手順)で、Oracle ASMに移行するファイルの情報を確認します。ターゲット・データベースがARCHIVELOGモードの場合、オンラインまたはオフラインの移行を実行するには、対応するオプションを選択します。選択しない場合、デフォルトでオフラインの移行が使用されます。オンラインの移行を実行する場合、「データベースをASMに切り替える前に移行を一時停止」の横にあるチェック・ボックスを選択して移行を一時停止することができます。

    さらに、Oracle Enterprise Managerが一時停止を通知するメッセージの送信先の電子メール・アドレスを入力できます。このページでは、デフォルトで「リカバリ関連ファイル」オプションが選択されています。このオプションを使用しない場合は選択を解除します。初期化パラメータ・ファイルのエントリも確認します。最後に「ファイルのコピー操作の並列化」オプションがデフォルトで選択されています。Oracle Enterprise Managerでコピー操作の並列化を行わない場合はこの選択を解除します。このページの選択を完了して「次へ」 をクリックすると、「データベースのASMへの移行: ディスク・グループ・オプションページ」が表示されます。

  4. 「データベース領域」の下にある「ディスク・グループ・オプション」ページで、Oracle ASMによってデータファイル、一時ファイル、REDOログ・ファイルおよび制御ファイルが作成される場所を確認します。Oracle ASMが作成するリカバリ関連ファイル(アーカイブ済REDOログ・ファイル、バックアップ・ファイルなど)の高速リカバリ領域も確認します。また、高速リカバリ領域では、リカバリ関連ファイルを移行せずに高速リカバリ領域を設定のオプションがデフォルトで選択されています。必要に応じて、ファイルを移行するための選択を変更します。「ディスク・グループ・オプション」ページの選択を完了したら、「次へ」をクリックします。
  5. 高速リカバリ領域の使用を選択して、ディスク・グループで使用できる領域が、移行用に指定した高速リカバリ領域のサイズよりも小さいことを示す警告が表示される場合、「はい」をクリックして続行するか、または「いいえ」をクリックし、操作を中止して記憶域を変更できます。
  6. 続行する場合、ジョブ名と移行ジョブの開始日時を指定できる「スケジュール」ページが表示されます。必要な設定を構成したら「次へ」をクリックします。
  7. Oracle Enterprise Managerにより「確認」ページが表示され、移行操作を開始する前にすべての選択内容を確認できます。表領域の詳細を展開して確認するには、「移行する表領域とファイル」の横にあるプラス(+)記号をクリックします。選択を変更するには「戻る」を、移行を開始するには「ジョブの発行」をクリックします。操作を取り消すには「取消」をクリックします。

    注意:

    移行ジョブが失敗すると、リカバリ操作が完了するまでデータベースを起動できません。起動した場合、データベースが破損する可能性があります。

  8. ジョブを発行すると、移行ジョブが成功したことを示す確認ダイアログが表示されます。確認ダイアログで 「ステータスの表示」をクリックして、移行ジョブの進捗状況を調べます。

移行ジョブが完了しても、Oracle Enterprise Managerのページ上のOracle ASMのリンクはすぐに表示されません。次のリフレッシュの後にリンクが表示されるまで待つ必要があります。

Oracle ASMサポート・ワークベンチを使用したアラートおよびインシデントの監視

Oracle Enterprise Managerには、Oracle ASMアラートおよびインシデントを監視するためのサポート・ワークベンチが用意されています。

サポート・ワークベンチにアクセスするには、ページ上部にある「自動ストレージ管理」ターゲット・メニューで「診断」 > 「サポート・ワークベンチ」を選択します。

Oracle ASMの「サポート・ワークベンチ」ページの「問題」タブでは、現在および過去の問題に関する情報を表示できます。また、詳細を表示したり、Oracleサポート・サービスに送信できるパッケージを作成するためのオプションもあります。

サポート・ワークベンチにより、次のようにパッケージ・プロセスが進行します。

  1. パッケージを作成するには、「サポート・ワークベンチ」の「問題」ページでインシデントを選択して「パッケージ」をクリックします。ウィザードの「サポート・ワークベンチ」のパッケージング・モードの選択ページが表示されます。

  2. パッケージング・モードの選択ページで、「クイック」または「カスタム」パッケージング・モードを選択します。

  3. ウィザードで「次へ」をクリックしていくと、選択したパッケージング・モードに応じて様々な入力フィールドやオプションが表示されます。

    ウィザードの次の一連の手順を使用して、パッケージ処理を行うことができます。

    • パッケージの内容の表示および編集

    • パッケージのマニフェストの表示および編集

    • 追加の診断詳細の追加

    • パッケージの生成およびアップロードのスケジュール

「サポート・ワークベンチ」の「チェッカ結果」タブで、「サポート・ワークベンチ」の「パッケージ」タブで問題に対して作成されたパッケージに関する情報を表示および編集できます。「チェッカ結果」タブで結果をチェックすることもできます。

関連項目:

Oracle Enterprise Managerサポート・ワークベンチを使用した問題の表示の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

Oracle Flex ASMの監視

Oracle Enterprise Managerでは、Oracle Flex ASM構成を監視する機能が提供されます。

  • Oracle Flex ASMの「ホーム」ページで、Oracle Flex ASM構成のコンポーネントを表示および管理できます。

  • Oracle Flex ASMの「メンバー」ページで、Oracle Flex ASM構成のすべてのメンバーを表示できます。

  • Oracle Flex ASMの「トポロジ」ページで、Oracle Flex ASM構成のトポロジを表示できます。

Oracle Flex ASMの詳細は、Oracle Flex ASMの管理を参照してください。