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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド
12.2.1.4.0
E96103-03
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9 コンテンツの配信

この章では、パーソナライズかつアクショナブルなコンテンツをOracle Business Intelligence Enterprise Editionのユーザーに配信する方法を説明します。ここでは、エージェントの作成方法、エージェントへの登録方法、およびデバイスと配信プロファイルの構成方法を説明します。

エージェントとは

エージェントによって、ビジネス・プロセスを自動化できます。

エージェントは、イベント駆動型アラート、スケジュールによるコンテンツの公開および条件付きイベント駆動型アクションの実行に使用できます。

次を選択できます。

  • エージェントの稼動スケジュール

  • エージェントが何を行うかを決めるデータ条件

  • 配布される分析

  • データ条件を満たすかどうかによって自動的に実行されるアクション

エージェントは、情報ベースで問題と機会を動的に検出し、通知する必要がある適切なユーザーを判断し、そのユーザーに様々なデバイス(電子メール、電話など)で情報を配信します。

エージェントの配信コンテンツは、受信者の優先ロケールに従ってローカライズされます。(ユーザーは、「マイ・アカウント」ダイアログの「プリファレンス」タブで優先ロケールを指定します。)

アラートとは

アラートは、パーソナライズされ、アクショナブルなコンテンツを、指定された受信者およびエージェントへの登録者に配信するエージェントによって生成される通知です。

配信されたアラートは、Oracle BI Enterprise Edition内の次のような場所で表示できます。

  • ホームページの「アラート」セクション。

  • マイ・ダッシュボードの最初のページ。(手動で配置しない場合、「アラート」セクションがマイ・ダッシュボードの最初のページに自動的に追加されます。)

  • ダッシュボード・ページ(コンテンツ・デザイナが「アラート」セクションをページに追加している場合)。「ダッシュボードへのコンテンツの追加」を参照してください。

  • グローバル・ヘッダーの「アラート」ボタンから表示される「アラート」ダイアログ。

  • 電話などの指定された配信デバイス。「デバイスと配信プロファイルとは」を参照してください。

「アラートへのアクセスと管理」を参照してください。

エージェントの仕組み

最も単純なケースでは、エージェントは、定義されたスケジュールに基づいて指定されたカタログ分析を自動的に行い、特定の問題や機会がないか結果を確認します。

指定された問題や機会が結果で検出されると、アラートが生成され、指定された受信者、およびエージェントのサブスクライブ者に、各ユーザーに対して指定されている配信オプションを使用して配信されます。

「アラートとは」および「デバイスと配信プロファイルとは」を参照してください。

より複雑な要件に対処する場合、エージェントは、他のエージェント、スクリプト、Javaプログラムまたはアプリケーションをトリガーするアクションを起動します。結果は、XML、HTMLまたはプレーン・テキストでエージェント間および他のアプリケーションやサービスに渡すことができます。たとえば、エージェントで分析を実行し、地域の倉庫では応じることができない、指定した金額を超える現在の全製品の注文を特定します。これらの製品の代替ソースを見つける分析を実行する他のエージェントに、結果を渡すことができます。最終エージェントがトリガーされて、企業のCRMシステムに情報が送られ、代替ソースの適切な担当者に通知されます。

ユーザーは、一部のエージェントによって生成されるアラートの受信者に自動的になっている場合があります。また、他のユーザーによって作成されたエージェントに登録できる場合があります。適切な権限および職責がある場合、独自のエージェントを作成することもできます。権限のレベルによっては、選択的に他のユーザーとエージェントを共有したり、全ユーザーが使用できるエージェントを作成できます。

「エージェント」エディタとは

「エージェント」エディタでは、パーソナライズされ、アクショナブルなコンテンツをユーザーに配信するエージェントを作成できます。エージェントの現在の設定のサマリーを表示することもできます。

「エージェント」エディタには、次のタブがあります。

  • 一般 - エージェントが配信するコンテンツの優先度と配信コンテンツの生成方法(ユーザーの問合せの実行方法)を指定できます。

  • スケジュール - エージェントをスケジュールに基づいて実行するかどうか、実行する頻度および実行の開始時間と終了時間を指定できます。

  • 条件 - エージェントが常にコンテンツを配信し、アクションを実行するか、あるいは条件下でコンテンツを配信し、アクションを実行するかを指定できます。

  • 配信コンテンツ - エージェントを使用して配信するコンテンツ(ダッシュボード・ページ、保存済分析など)を指定できます。

  • 受信者 - エージェントの配信コンテンツの受信者およびエージェントに登録可能なユーザーを指定できます。

  • 送信先 - コンテンツの配信先を指定できます。

  • アクション - エージェントの終了時に実行する1つ以上のアクションを指定できます。

「エージェント」エディタには、エージェントの作成または編集時にアクセスします。「エージェントの作成」を参照してください。

エージェントへのアクセスの制御について

エージェントには、すべてのOracle BI EEユーザーがアクセスできます。

特定のエージェントへのアクセス権を付与する機能は、「権限の管理」ページから実行します。適切な権限がある場合、様々なエージェントに対する明示的なアクセス権を付与したり、取り消したりできます。これには、次のようなアクションを実行する権限も含まれます。

  • エージェントの作成

  • エージェントの登録を公開

  • 特定のユーザーまたは動的に決定されるユーザーにエージェントを配信

  • エージェントの結合

  • エージェントの現在の登録の変更

権限の詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』のプレゼンテーション・サービスの権限の管理に関する項を参照してください。

エージェントでのカスタマイズの使用について

エージェントでのカスタマイズの使用によって、複数の状況に使用できる汎用エージェントを作成できます。

エージェントでのカスタマイズの使用により、組織で作成する必要のあるエージェントと条件の数を削減できます。これは、特定の状況に必要な特定のアラートを提供することもできます。

エージェントでのカスタマイズは、エージェントで使用されている分析に関連付けられているプロンプト・フィルタの演算子と値のオーバーライドによって実現されます。(プロンプト・フィルタは、演算子が「プロンプトで使用」に設定されているフィルタです。「列フィルタの作成」を参照してください)。

エージェントが次の処理を行うよう指定する場合、エージェントで分析を使用します。

  • 分析に基づいた条件(名前付きまたはインライン)を使用して、条件付きでコンテンツを配信し、アクションを実行します。「条件の使用」を参照してください。

  • コンテンツとして分析を配信します。

プロンプト・フィルタは、関連付けられている分析の使用方法に応じて、様々な時点でカスタマイズできます。

  • 分析が名前付き条件のベースとして使用される場合、カスタマイズのチェーンは次のようになります。

    1. 分析内

    2. 名前付き条件内

    3. 条件のエージェント・カスタマイズ内

    4. エージェントの条件の登録カスタマイズ内

  • 分析が、エージェントで作成されたインライン・条件のベースとして使用される場合、カスタマイズのチェーンは次のようになります。

    1. 分析内

    2. 条件のエージェント・カスタマイズ内

    3. エージェントの条件の登録カスタマイズ内

  • 分析がエージェントの配信コンテンツとして指定されている場合、カスタマイズのチェーンは次のようになります。

    1. 分析内

    2. 配信コンテンツのエージェント・カスタマイズ内

    3. 配信コンテンツの登録カスタマイズ内

エージェントでカスタマイズを使用する場合、次の点に注意してください。

  • フィルタをいったんオーバーライドしたら、カスタマイズ・チェーンでさらにオーバーライドすることはできません。たとえば、配信コンテンツのエージェント・カスタマイズでフィルタをオーバーライドした場合、登録者が後で、配信コンテンツの登録カスタマイズでオーバーライドすることはできません。

  • 分析内のフィルタが結合(ANDおよびORを使用して作成)されている場合、このANDとORの構造はカスタマイズに表示されません。

  • 同一フィルタがエージェント内で複数回使用される場合、フィルタの一意のセットのみがカスタマイズ用に表示されます。指定したカスタマイズ値は、繰返しのフィルタのすべてのインスタンスに適用されます。

    例外: 分析がunion演算子に基づいて2つ以上の分析を結合した結果の場合、unionの各部分から一意のフィルタがカスタマイズ用に表示されます。「集合演算を使用した列の結合」を参照してください。

  • チェーンに属するエージェント間でのフィルタの受渡し(「外部システムで操作、関数またはプロセスを起動するアクション」のエージェントの起動アクションを参照)では、カスタマイズはサポートされません。親エージェントから渡されるフィルタは、登録者のカスタマイズなしのフィルタです。子エージェントに渡されたフィルタによって、登録者のカスタマイズが適用される前に、各プロンプト・フィルタが置き換えられます。

エージェントの作成

エージェントを作成および使用して、ビジネス・プロセスを自動化できます。

次のガイドラインに留意してください。

  • ホームページの「作成」領域から「エージェント」を選択することでも、「エージェント」エディタを表示できます。

  • 分析からエージェントを作成することもできます。「分析からのエージェントの作成」を参照してください。

次の手順を使用して、エージェントを作成します。

  1. グローバル・ヘッダーで、「新規」をクリックし、「エージェント」を選択します。
  2. 「エージェント」エディタの「一般」タブで、エージェントが配信するコンテンツの優先度と配信コンテンツの生成方法(ユーザーの問合せの実行方法)を指定します。
  3. 「エージェント」エディタの「スケジュール」タブで、エージェントをスケジュールに基づいて実行するかどうか、実行する頻度および実行の開始時間と終了時間を指定します。
    夏時間が適用されるタイム・ゾーンの日時を選択した場合は、タイム・ゾーンにより夏時間が反映されます。たとえば、夏時間が適用される月に「(GMT) グリニッチ標準時間: ダブリン、エジンバラ、リスボン、ロンドン」を選択した場合、これはBST (イギリス夏時間)を意味します。

    配信エージェントによる日次実行の最小頻度は15分です。

  4. 「エージェント」エディタの「条件」タブで、エージェントが常にコンテンツを配信し、アクションを実行するか、あるいは条件下でコンテンツを配信し、アクションを実行するかを指定します。
  5. 「エージェント」エディタの「配信コンテンツ」タブで、エージェントを使用して配信するコンテンツ(ダッシュボード・ページ、保存済分析など)を指定します。
  6. 「エージェント」エディタの「受信者」タブで、エージェントの配信コンテンツの受信者およびエージェントに登録可能なユーザーを指定します。
  7. 「エージェント」エディタの「送信先」タブで、コンテンツの配信先を指定します。
  8. 「エージェント」エディタの「アクション」タブで、エージェントの終了時に実行する1つ以上のアクションを指定します。
  9. エージェントを保存します。「エージェントの保存」を参照してください。

    エージェントの保存後、「エージェントを今すぐ実行」ボタンをクリックしてエージェントを実行できます。これは、エージェントをテストする場合などに便利です。

エージェントの設定のサマリーの表示

エージェントの現在の設定のサマリーを表示できます。

サマリーはエージェント・エディタに表示され、展開したり、縮小できます。デフォルトでは、サマリーは展開されています。

次のガイドラインに留意してください。

  • エージェントの設定のサマリーは、カタログ・ページの「プレビュー」ペインでも表示できます。

  • 「エージェント」エディタの「概要」という見出しの左にある次のものをクリックします。
    • サマリーを展開する場合は「プラス記号」ボタン。

    • サマリーを縮小する場合は「マイナス」ボタン。

エージェントの保存

エージェントを保存することでそれらを再利用できます。

  • エージェントを登録に使用できる場合、/Shared Foldersのサブフォルダに保存する必要があります(/Shared Folders/Shared Agents/Sales/Agent1など)。/Shared Folders/Agent1などのようにエージェントを/Shared Foldersに直接保存することはできません。

  • エージェントを登録に使用できない場合、/Shared Foldersのサブフォルダ、/My Foldersまたは/My Foldersのサブフォルダに保存できます(/My Folders/Sales/Agent1など)。/Shared Folders/Agent1などのようにエージェントを/Shared Foldersに直接保存することはできません。

エージェントは、次のとおり、既存のフォルダまたは新たに作成したフォルダに保存できます。

「エージェントへの登録」を参照してください

  1. 「エージェント」エディタのツールバーで、次のいずれかのボタンをクリックします。
    • 新規エージェントを保存する場合または既存のエージェントを同じフォルダに同じ名前で保存する場合、「このエージェントの保存」ボタンをクリックします。
    • 既存のエージェントを別のフォルダに別の名前で保存する場合、「このエージェントに名前を付けて保存」ボタンをクリックします。
  2. 「エージェントの保存」ダイアログが表示されたら、そのすべての入力内容を入力し、「OK」をクリックします。

エージェントへの登録

所有者によって登録可能になっているエージェントに登録できます。

エージェントに登録すると、エージェントに関する最新の情報受け取ることができます。

  1. グローバル・ヘッダーで「カタログ」をクリックし、登録するエージェントに移動します。
  2. エージェントの「詳細」リンクをクリックし、「登録」を選択します。

エージェントを登録に使用できるようにするには、「エージェント」エディタの「受信者」タブで「エージェントの登録を公開」オプションを選択し、登録を許可するユーザー、カタログ・グループおよびアプリケーション・ロールを指定する必要があります。

登録または所有するエージェントのリストの表示

登録または所有する(個人フォルダ(My Folders)に保存した)エージェントのリストを表示できます。

サブスクライブ先または所有するエージェントにアクセスして、エージェントの動作を変更できます。

  1. グローバル・ヘッダーで、「カタログ」をクリックします。
  2. カタログ・ページで、「検索」をクリックします。
  3. 「検索」領域で、「検索」フィールドにエージェントの名前または名前の一部を入力し、「場所」を選択し、「タイプ」リストから「エージェント」を選択します。
    検索ワイルドカードとして*(アスタリスク)を使用し、特定の場所のすべてのエージェント・タイプを返すことができます。
  4. 「検索」をクリックします。

エージェントからの登録解除

現在登録しているエージェントの登録を解除できます。

エージェントからサブスクライブ解除すると、そのエージェントからの出力は表示されなくなります。

  1. グローバル・ヘッダーで、「カタログ」をクリックします。
  2. カタログ・ページで、「検索」をクリックします。
  3. 「検索」領域で、「検索」フィールドにエージェントの名前または名前の一部を入力し、「場所」を選択し、「タイプ」リストから「エージェント」を選択します。
  4. 「検索」をクリックします。
  5. 登録解除するエージェントに移動します。
  6. エージェントの「詳細」リンクをクリックし、「登録解除」を選択します。

エージェント登録のカスタマイズ

ユーザーが登録をカスタマイズできるようエージェントが設定されていて、条件または配信コンテンツのいずれか、あるいはその両方に対するプロンプト・フィルタを含む分析をエージェントで使用するとします。

条件分析または配信コンテンツ分析、あるいはその両方に対するフィルタ値をニーズに合せてカスタマイズできます。

ユーザーがエージェント登録をカスタマイズできるようにするには、エージェントの「実行者」が「受信者」である必要があり、「エージェント」エディタの「受信者」タブで「登録者がエージェントをカスタマイズできるようにします」オプションを選択する必要があります。

  1. グローバル・ヘッダーで、「ホーム」をクリックします。「ホーム」ページが表示されます。
  2. 「参照/管理」領域で「マイ・エージェント・サブスクライブ」をクリックします。
    現在登録しているエージェントのリストが表示されます。(受信者として指定されているエージェントはこのリストに含まれません。)
  3. 登録をカスタマイズするエージェントに移動します。
  4. エージェントの「詳細」リンクをクリックし、「登録のカスタマイズ」を選択します。
  5. 「エージェントのサブスクライブのカスタマイズ」ダイアログで、必要に応じて、プロンプト・フィルタまたはパラメータをカスタマイズします。(エージェントの設定方法に応じて、条件または配信コンテンツ、あるいはその両方に対するプロンプト・フィルタまたはパラメータをカスタマイズします。)
    1. プロンプト・フィルタまたはパラメータをカスタマイズするには、「このパラメータの演算子/値を変更」ボタンをクリックします。
    2. 「パラメータ・フィルタの編集」ダイアログで、必要に応じて値を編集します。
    3. 「OK」をクリックします。
  6. 「エージェントに対する登録のカスタマイズ」ダイアログで「OK」をクリックします。
    前述のステップでカスタマイズしたフィルタ値は、エージェントの結果に自動的に表示されません。「カスタマイズしたフィルタ値のエージェントの結果での表示」を参照してください。

カスタマイズしたフィルタ値のエージェントの結果での表示

エージェント登録のフィルタ値をカスタマイズし、エージェントの結果にフィルタ値を表示する場合、分析にフィルタ・ビューを追加する必要があります。

フィルタ値をカスタマイズすると、エージェント経由の最も重要な情報を表示できます。

  1. カスタマイズする分析を編集します。
  2. 「分析」エディタの「結果」タブを表示します。
  3. フィルタ・ビューを分析に追加します。

エージェントのスケジュールの無効化と有効化

エージェントのスケジュールを一時的に無効に(し、再び有効に)することができます。

エージェントのスケジュールを無効にすると、定義されたスケジュールでエージェントが実行されません。これは、「エージェント」エディタの「エージェントを今すぐ実行」ボタンなどの他の方法で実行することはできます。

エージェントのスケジュールの無効化は、エージェントに対して定義したスケジュールを一定期間停止する必要がある場合に便利です。

また、エージェントのスケジュールは、デフォルトで一時的に無効になっている場合があります。たとえば、1つ以上のエージェントを含むフォルダをコピーした場合、各エージェントのコピーのスケジュールはデフォルトでは無効になっています。これを有効にするまで、定義されたスケジュールでエージェントは実行されません。

エージェントのスケジュールを無効にし、再度有効にするには:

  1. グローバル・ヘッダーで「カタログ」をクリックし、スケジュールを無効または有効にするエージェントに移動します。
  2. エージェントの「詳細」リンクをクリックし、次のいずれかのオプションを選択します。
    • エージェントのスケジュールを無効にするには、「スケジュールの無効化」

    • エージェントが再びスケジュールどおりに実行されるようにするには、「スケジュールの有効化」

「エージェント」エディタの「スケジュール」タブにある「有効」ボックスを使用して、エージェントのスケジュールを無効にしたり、有効にしたりできます。

デバイスと配信プロファイルとは

デバイスと配信プロファイルを介してコンテンツについての通知を受信できます。

デバイスと配信プロファイルは、エージェントによってアラートが生成された場合の連絡方法と、コンテンツを受信するデバイスを制御します。

  • デバイス - デバイスはコンテンツの配信に使用される手段です。エージェントのコンテンツは、電子メールやSMSメッセージなどの様々なデバイスに配信されます。

  • 配信プロファイル - 配信プロファイルは、コンテンツの優先度に基づいてコンテンツの配信に使用されるデバイスを指定します。ニーズに合せていくつかの配信プロファイルを定義し、切り替えて使用することができます。ただし、一度にアクティブにできるプロファイルは1つのみです。

    たとえば、情報の優先度に応じて、会社の電子メールにコンテンツを配信する社内配信プロファイルと、携帯電話にコンテンツを配信する移動中プロファイルを持つことができます。

デバイスと配信プロファイルは、「マイ・アカウント」ダイアログの「配信オプション」タブから構成します。「デバイスと配信プロファイルの構成」を参照してください。(管理者によって、ユーザーが使用できるデバイスのタイプが管理されます。『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のエージェントのデバイス・タイプの管理に関する項を参照してください。)

組織によっては、次のようにシステムの配信デバイスと配信プロファイルを自動的に生成している場合があります。

  • SAシステム・サブジェクト・エリアを使用する場合、組織は、ユーザーの電子メール・アドレスと他のデバイス情報(携帯電話の番号など)に基づいて、SAシステム・サブジェクト・エリアからシステム配信デバイスを生成し、各ユーザーのシステム配信デバイスを使用してそのユーザーのシステム配信プロファイルを生成できます。

  • LDAPサーバーを使用する場合(配信デバイスとプロファイルがSAシステム・サブジェクト・エリアから生成されていない場合のみ)、組織は、各ユーザーの電子メール・アドレスに基づいてLDAPサーバーからシステム配信デバイスを生成し、各ユーザーのシステム配信デバイスを使用してそのユーザーのシステム配信プロファイルを生成できます。

デバイスやプロファイルを構成しない場合、生成されたシステム配信プロファイルがデフォルトとして使用されます。他のプロファイルを定義した場合も、システムプロファイルをデフォルト・プロファイルとして構成できます。配信プロファイルを定義すると、このプロファイルにシステム・デバイスを含め、この配信デバイスが使用される優先レベルを設定できます。『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionジョブ・スケジューリング・ガイド』の「SAシステム・サブジェクト領域の設定」を参照してください。

エージェントに対して指定された配信先に応じて、コンテンツは次の宛先に配信されます。

  • ホームページとダッシュボード。「アラートとは」を参照してください。

  • アクティブな配信プロファイルまたは特定のデバイス。

    配信先が特定のデバイスの場合、コンテンツは、アクティブな配信プロファイル内のデバイスではなく、構成されたデバイスに配信されます。たとえば、電子メール・デバイスに配信するようエージェントが定義されている場合、アクティブな配信プロファイルで構成された電子メール・デバイスではなく、構成されているデフォルトの電子メール・デバイスが使用されます。

配信コンテンツには特定の優先度が割り当てられます。デフォルトの優先度は「標準」です。アクティブなプロファイルに対するデバイスを選択する際、どの優先度のコンテンツをそのデバイスに送信するかを指定できます。たとえば、携帯電話を配信プロファイルに追加した場合、優先度の高いコンテンツのみを関連付けます。社内にいない場合が多く、電子メールを受信できないことがわかっている場合、会社の電子メールでは優先度の低いコンテンツのみを受信するよう選択できます。

デバイスと配信プロファイルの構成

「マイ・アカウント」ダイアログの「配信オプション」タブを使用して、エージェントによってアラートが生成された場合に連絡に使用されるデバイスと配信プロファイルを構成します。

  1. グローバル・ヘッダーで、「次としてサインイン」のusername (usernameOracle BI Enterprise Editionへのログインに使用する名前)をクリックし、「マイ・アカウント」を選択して「マイ・アカウント」ダイアログを表示します。
  2. 「配信オプション」タブをクリックします。
  3. 「デバイス」領域で、適切なデバイスを追加または編集します。
    1. 追加するデバイスのデバイス・カテゴリ・ボタン(「電子メール」など)を選択します。
    2. 「デバイスの作成」ボタンをクリックして「デバイスの作成」ダイアログを表示します。
      エージェント用に指定した配信先が特定のデバイスの場合、アクティブな配信プロファイルのデバイスは、ここで指定したデフォルト・デバイスによってオーバーライドされます。たとえば、電子メール・デバイスに配信されるようにエージェントが定義されている場合は、アクティブな配信プロファイルで指定した電子メール・デバイスはいずれも使用されず、ここで指定したデフォルトの電子メール・デバイスが使用されます。(エージェントの配信先は、「エージェント」エディタの「送信先」タブで指定されます。)
    3. 「名前」フィールドに、デバイスの名前(Work Emailなど)を入力します。
    4. 「カテゴリ」ボックスで、デバイス・カテゴリを選択します。
    5. 「デバイス・タイプ」ボックスで、デバイスのタイプを選択します。
    6. 「アドレス/番号」フィールドに、デバイスのアドレス(電子メール・アドレスなど)を入力します。デバイス用に電話番号を入力する際は、スペース、ダッシュ、カッコなどの記号を使用しないでください。
    7. 「OK」をクリックして「マイ・アカウント」ダイアログの「配信オプション」タブに戻ります。
      適切なカテゴリ(「電子メール」など)の「デバイス」リストにデバイスが表示されます。
    8. このデバイスをデフォルト・デバイスにする場合、デバイス名の右にある「デフォルト」オプションを選択します。
  4. デバイスを編集するには、次のステップを実行します。
    1. リストでデバイスを選択します。
    2. 「デバイスの編集」ボタンをクリックして「デバイスの編集」ダイアログを表示します。
    3. 編集を行い、「OK」をクリックして「マイ・アカウント」ダイアログの「配信オプション」タブに戻ります。
  5. 適切な配信プロファイルを追加または編集します。
    1. 「配信プロファイルの作成」ボタンをクリックして「配信プロファイルの作成」ダイアログを表示します。
    2. 「名前」フィールドに、配信プロファイル名を入力します。
    3. このプロファイルがアクティブなプロファイルの場合に使用する各配信デバイスの右にある優先度オプション(「高」「標準」または「低」)を1つ以上選択します。これらの優先度は配信コンテンツの優先度とともに使用され、配信コンテンツの配信先を決定します。配信コンテンツの優先度の詳細は、「エージェント」エディタの「一般」タブを参照してください。
      使用しないデバイスには優先度を設定しないでください。優先度が選択されていないデバイスは、プロファイルで使用されません。
    4. 「OK」をクリックして「マイ・アカウント」ダイアログの「配信オプション」タブに戻ります。
      プロファイルが、「配信プロファイル」リストに表示されます。
    5. 配信プロファイルをアクティブなプロファイルにする場合、プロファイル名の右にある「アクティブ」オプションを選択します。
  6. 配信プロファイルを編集するには、次のステップを実行します。
    1. リストで配信プロファイルを選択します。
    2. 「プロファイルの編集」ボタンをクリックして「配信プロファイルの編集」ダイアログを表示します。
    3. 編集を行い、「OK」をクリックして「マイ・アカウント」ダイアログの「配信オプション」タブに戻ります。
  7. 「OK」をクリックします。

アラートへのアクセスと管理

アラートのリストにアクセスできます。

リストには、各アラートの名前と配信日時、繰返しの数が表示されます。このリストを使用して、次のことが可能です。

  • アラートの内容を確認します。

  • アラートとその繰返しのすべてをクリアします。

  • エージェントを変更する権限がある場合、アラートを生成したエージェントを編集します。

  • エージェントを実行する権限がある場合、アラートを生成したエージェントを実行します。

  • Oracle BIアラート・フィードに登録します。アラート用のRSSフィードへの登録を参照してください。

  • すべてのアラートとその繰返しのすべてをクリアします。

「アラートとは」を参照してください。

  1. グローバル・ヘッダーで、「アラート」をクリックします
  2. 「アラート」ダイアログでは、必要に応じてアラートを確認および管理します。

ホーム・ページの「アラート」セクションからアラートにアクセスすることや、管理することもできます。

アラートのRSSフィードへの登録

HTTP Basic認証をサポートするRSS 2.0準拠のリーダーを使用して、アラートを受信できます。

Oracle BI Presentation ServicesでHTTPSプロトコルが使用されている場合は、使用するRSSリーダーでもHTTPSプロトコルがサポートされている必要があります。

アラートのRSSフィードに登録する場合、管理者によって「RSSフィードへのアクセス」権限が付与されている必要があります。

  1. 「アラート」リンクをクリックして「アラート」ダイアログを表示します。
  2. 「RSSフィードへの登録」ボタン(「すべてクリア」ボタンの左にある)をクリックします。
    RSSフィードに登録するブラウザのページが表示されます。
  3. ブラウザのページの指示に従ってOracle BIアラートに登録します。