Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド 12c (12.2.1.4.0以降) E96098-02 |
|
前 |
次 |
配信構成オプションページを使用して、BI Publisherからの電子メール配信と通知、およびSSL証明書ファイルの定義に関する一般プロパティを設定します。
配信オプションを構成するには:
BI Publisherの実行環境(Linux、UnixまたはWindows)にかかわらず、任意のIPPサーバーをプリンタ宛先に指定できます。
最も簡単なオプションとして、プリンタ自体をIPPサーバーにできますが、プリンタがIPPをネイティブにサポートしていない場合は、IPPをサポートする印刷サーバー(CUPSなど)を設定してBI Publisherを印刷サーバーに接続してから、印刷サーバーをプリンタに接続できます。このように印刷サーバーを使用すると、どのオペレーティング・システムでも印刷サーバーを実行できます。
BI PublisherからFAXを送信するには、Common Unix Printing Service (CUPS)およびfax4CUPS拡張を設定して、BI Publisherから使用中のFAXサーバーへの接続を有効にする必要があります。FAX設定では、このCUPSサーバーへのプラグインがオペレーティング・システムで必要です。「管理」ページのUIでは、FAXサーバーと印刷サーバーは実行時にユーザーが片方または両方を選択できるように区別されています。ユーザーに表示されるFAXサーバーと印刷サーバーの両方が1つのCUPSサーバーを使用する場合でも同様です。
CUPSまたはWindows IPP印刷サーバーの設定と、これらのサーバーにネットワーク・プリンタを接続する方法の詳細は、CUPSまたはWindows IPPソフトウェア・ベンダーのドキュメントを参照してください。
2種類のタイプのセキュリティ、BasicおよびDigestがサポートされています。
PDFの印刷について
PDFはビジネス・レポートで一般的に使用される出力フォーマットであり、Adobe Readerなどのビューア・ソフトウェアから印刷できます。ただし、一部のレポートは、レポート・サーバーから直接印刷する必要があります。たとえば給与明細書や請求書などは、通常、スケジュールされたバッチ・ジョブとして印刷されます。PostScript Level 3準拠のラスター画像処理に対応した新型プリンタには、PDFドキュメントをネイティブにサポートできるものもありますが、PDFドキュメントを直接印刷できないPostScript Level 2のみをサポートするプリンタも数多くあります。
使用中のプリンタまたは印刷サーバーがPDFの印刷をサポートしていない場合、BI PublisherサーバーからPDFドキュメントを直接印刷するために、次のオプションが用意されています。
「PDFからPostScript」または「PDFからPCL」のいずれかのBI Publisherのフィルタを選択します。
カスタム・フィルタ、またはサード・パーティのフィルタを構成します。
印刷サーバー用の他の必須フィールドをすべて設定すると、BI Publisherサーバーからシステム内の任意のPostScript Level 2対応プリンタに直接印刷を行うようにレポートをスケジュールできます。
「管理」ページでプリンタを設定します。
プリンタを設定するには:
「管理」ページから「プリンタ」を選択し、「サーバーの追加」を選択します。
次の必須フィールドに入力します。
サーバー名: 一意の名前を入力します。たとえば、Localprinterとします
URI: プリンタのUniform Resource Identifier(URI)を入力します。
例: ipp://myhost:631/printers/myprinter
Windows IPPサーバーのURI構文の例: http://ip-address/printers/name-printer/.printer
「フィルタ」を入力します(オプション)。
フィルタを使用すると、変換ユーティリティをコールして、BI Publisherによって生成されたPDFをご使用のプリンタ・タイプでサポートされるファイル形式に変換できます。BI Publisherでは、次のフィルタが提供されます。
PDFからPostScript
BI Publisherには、PDFをPostScriptに変換するフィルタが含まれています。このフィルタは、PDFをPostScript Level 2に変換します。BI Publisherの事前定義フィルタを使用するには、リストから「PDFからPostScript」を選択します。
PDFからPCL
PDFをPCLに変換するには、「PDFからPCL」を選択します。これにより、「フィルタ・コマンド」フィールドに自動的に移入されます。
BI Publisherは、「PDFからPCL」変換を、印刷をチェックするためのフォント選択要件のためのみにサポートしています。汎用印刷要件には、「PDFからPostScript」フィルタを使用します。PCLコマンドをRTFテンプレートに埋め込んで、たとえばプリンタにインストールされたフォントを小切手のルーティング番号や口座番号用に使用するなど、PCLページの固有の位置でPCLコマンドを起動できます。
オペレーティング・システム・コマンドを使用して、カスタム・フィルタをコールすることも可能です。
カスタム・フィルタについて
カスタム・フィルタを指定するには、ネイティブOSコマンド文字列に、入力ファイル名用と出力ファイル名用の2つのプレースホルダ{infile}と{outfile}を設定して渡します。
この機能は、IPPプリンタを直接コールする場合、またはMicrosoft Internet Information Service(IIS)でIPPをコールする場合に特に有効です。CUPSとは異なり、これらのプリント・サーバーでは、プリンタが認識できる書式にプリント・ファイルが変換されません。したがって、サポートされる文書書式は限定されています。フィルタ機能を使用すると、任意のネイティブOSコマンドをコールして、ターゲットのプリンタが認識できる書式に文書を変換できます。
たとえば、PDFドキュメントをPostScript形式に変換するには、PDFからPSに変換する次のコマンドを「フィルタ」フィールドに入力します。
pdftops {infile} {outfile}
LinuxからMicrosoft IISでHP LaserJetプリンタの設定をコールするには、Ghostscriptをフィルタとして設定することで、PDFドキュメントをHP LaserJetが認識できる書式に変換できます。これを実行するには、「フィルタ」フィールドに次のGhostscriptコマンドを入力します。
gs -q -dNOPAUSE -dBATCH -sDEVICE=laserjet -sOutputFile={outfile} {infile}
FAXサーバーの場合は、フィルタを使用することで、ファイルをTag Image File Format(TIFF)に変換できます。
(オプション)必要に応じて、次のフィールドを入力します。
セキュリティのフィールド — 「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」(「なし」、「基本」、「ダイジェスト」)および「暗号化タイプ」(「なし」、「SSL」)。
プロキシ・サーバーのフィールド — 「ホスト」、「ポート」、「ユーザー名」、「パスワード」、「認証タイプ」(「なし」、「基本」、「ダイジェスト」)
BI PublisherからFAXを送信するには、Common Unix Printing Service (CUPS)およびfax4CUPS拡張を設定して、BI PublisherからのFAX送信を有効にする必要があります。
CUPSおよびfax4CUPS拡張の設定の詳細は、次のリソースを参照してください。
FAX配信を設定するには:
レポートが完了した後の通知要求の送信先HTTPサーバーとして、アプリケーションのURLを登録するかHTTP URLを後処理できます。
BI Publisherによって送信されるHTTP通知では、ジョブID、レポートURLおよびジョブ・ステータスのフォーム・データがHTTPサーバーURLページにポストされます。
HTTPサーバーを追加する手順は次のとおりです
「管理」ページからFTPサーバーを追加できます。
ノート:
BI Publisherスケジューラに与えられた宛先ファイル名に非ASCIIキャラクタが含まれていると、宛先FTPサーバーに対してUTF-8エンコーディングを使用してファイル名が指定されます。FTPサーバーはUTF-8エンコーディングをサポートしている必要があります。そうでない場合は、ジョブ配信が失敗し、「配信に失敗しました」というエラー・メッセージが表示されます。
FTPサーバーを追加するには:
次の図では、SFTP配信サーバー設定の例を示します。
Secure File Transfer Protocol (SFTP)はSecure Shell technology (SSH)に基づいています。Oracle BI PublisherはSFTP配信の次のSSHオプションをサポートします。
SSHオプション | サポートされる値 |
---|---|
暗号スイート |
ノート: 暗号スイートaes192-ctrおよびaes256-ctrを使用できるのは、Java Cryptography Extension (JCE) Unlimited Strength Jurisdiction Policy FilesがインストールされているJVMでBI Publisherが実行されている場合に限られます。 |
キー交換メソッド |
ノート: キー交換メソッドdiffie-hellman-group-exchange-sha256を使用できるのは、Java Cryptography Extension (JCE) Unlimited Strength Jurisdiction Policy FilesがインストールされているJVMでBI Publisherが実行されている場合に限られます。 |
公開キー・アルゴリズム |
|
BI Publisherで生成されたPDFドキュメントを、Oracle WebCenter Contentサーバーに配信できます。
BI Publisherとコンテンツ・サーバーとの統合により、次の機能が提供されます。
実行時、レポート・コンシューマがレポートを「セキュリティ・グループ」および「アカウント」・メタデータ(適用可能な場合)にタグ付けすることで、正しいアクセス権限が適用されたドキュメントを配信できるようになります。
固有のカスタム・メタデータ・フィールド(たとえば、請求書番号、顧客名、発注日など)を必要とするドキュメントでは、BI Publisherによりレポート作成者が「コンテンツ・プロファイルのルール・セット」で定義されたカスタム・メタデータ・フィールドを、データ・モデルのデータ・フィールドにマップできます。
BI Publisherは、Remote Intradoc Client (RIDC)を使用してOracle WebCenter Content Serverと通信します。接続プロトコルは、RIDCで必須の基準に従います。サポートされているプロトコルは次のとおりです。
Intradoc: Intradocプロトコルは、Intradocソケット・ポート(通常は4444)経由でコンテンツ・サーバーと通信します。このプロトコルは、クライアントとコンテンツ・サーバー間の信頼できる接続を必要とし、パスワード検証は行いません。このプロトコルを使用するクライアントには、RIDCコールを行う前に、必要な認証を自身で実行することが求められます。Intradoc通信は、SSL経由で実行するように構成することもできます。
HTTPおよびHTTPS: HTTPプロトコル接続では、各リクエストについて有効なユーザー名とパスワード認証資格証明が必要です。資格証明を付与して、BI Publisherの「管理」ページのリクエストで使用します。
JAX-WS: JAX-WSプロトコルは、適切に構成されたコンテンツ・サーバー・インスタンスとRIDCクライアントがインストールされているOracle WebCenter Content 11gでのみサポートされます。JAX-WSは、この環境の外部ではサポートされません。
配信先としてコンテンツ・サーバーへの接続を確立するには、次の手順に従います。
「管理」ページからCUPSサーバーを追加します。
どのような場合にCUPSを構成する必要があるかについては、「プリンタの追加」を参照してください。
CUPSサーバーを追加するには:
クラウドでレポートに簡単にアクセスして共有できるように、BI Publisherからクラウド・サーバーを経由してOracleドキュメント・クラウド・サービスへレポートを配信できます。