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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド
12c (12.2.1.4.0以降)
E96098-02
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7 システム・メンテナンス・プロパティの構成

ここでは、BI Publisherサーバー・プロパティの構成方法について説明します。

カタログの構成

SDD (シングルトン・データ・ディレクトリ)パスを変更することにより、カタログの場所を構成できます。デフォルトのSDDパスはDOMAIN_HOME/bidataです。

Oracle Business Intelligence 12cでは、メタデータとクラスタ間ファイルに対してドメインごとに1つのSDD (シングルトン・データ・ディレクトリ)があります。DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/bienv/core/bi-environment.xmlファイルでSDDパスを変更できます。『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のシングルトン・データ・ディレクトリ(SDD)の変更に関する項を参照してください。

BI Publisherは次をサポートします。

  • Oracle Business Intelligence Enterprise Editionと統合されないBI Publisherのインストール用のOracle BI Publisherファイル・システム・カタログ。リポジトリ用にNFS、Windows、NASなどのファイル・システムを使用する場合、ファイル・システムのセキュリティが確保されていることを確認してください。

  • Oracle Business Intelligence Enterprise Editionと統合されるBI Publisherのインストール用の共有Oracle BI EEプレゼンテーション・カタログ。

BI検索フィールドの構成

Oracle Business IntelligenceにOracle Secure Enterprise Search (Oracle SES)を構成している場合は、特定のフィールドを構成してBI Publisherオブジェクトの全文検索を有効にしてください。

前提条件

BI Publisherのフィールドを構成する前に、まず次のことを実行しておく必要があります。

  1. Oracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)の設定
  2. Oracle SESとOracle Business Intelligence Presentation Servicesの統合

カタログ全文検索の前提条件と構成を完了するには、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』を参照してください。

BI Publisherの次のフィールドに入力します。

  • BI検索URL - Oracle Business Intelligenceの基本URLに検索のコンテキスト名を追加したものを、次の形式で入力します。

    http://computer_name:port/bisearch

  • BI検索URL接尾辞 — このフィールドは、デフォルトでrest/BISearchQueryService/searchになります。このフィールドは編集しないでください。

  • BI検索グループ名 — Oracle SESで作成した、bisearch_wsなどの検索グループ名を入力します

  • BI検索タイムアウト(ミリ秒) — 応答で検索結果が返されるまでのOracle BI Publisherの最大待ち時間をミリ秒単位で入力します。このフィールドのデフォルト値は22000です。

次の図はBI検索のフィールドを示しています。

一般プロパティの設定

一般的なプロパティのリージョンには、次の設定が含まれています。

システム一時ディレクトリ

この項にはシステム一時ディレクトリの設定に関するトピックがあります。

トピックは次のとおりです。

一時ファイルについて

BI Publisherは一時ファイルとキャッシュ・ファイルの両方を作成します。

一時ファイル:

  • 書式設定エンジン(FOプロセッサ、PDFフォーム・プロセッサ、PDFジェネレータなど)により作成された一時ファイル

  • データ・ファイル

レポートが正常に生成されると、これらのファイルは削除されます。

HTML出力用の動的イメージ・ファイル:

  • 動的チャート

  • RTFテンプレート内の埋込みイメージ

キャッシュ・ファイル:

  • データ・キャッシュ

  • LOV(List of Values: 値リスト)キャッシュ

  • ドキュメント・キャッシュ

  • RTFテンプレートからのXSLキャッシュ

システム一時ディレクトリの設定

ここで一時ディレクトリを指定しない場合、一時ファイルおよび動的イメージ・ファイルは{bip_deployment_directory}/xdo/tmpの下に生成されます。キャッシュ・ファイルは、{bip_deployment_directory}/xdo/cacheの下に生成されます。

このフィールドを使用して、"/disk1/BIP_Temp"などのシステム一時ディレクトリを構成すると、BI Publisherサーバーにより自動的に次のディレクトリが作成されます。

  • /disk1/BIP_Temp/xdo

  • /disk1/BIP_Temp/xdo/tmp

  • /disk1/BIP_Temp/xdo/cache

一時ファイルは、/disk1/BIP_Temp/xdo/tmpの下に生成されます。

キャッシュ・ファイルは、/disk1/BIP_Temp/xdo/cacheの下に生成されます。

動的イメージ・ファイルは、引き続き{bip_deployment_directory}/xdo/tmpディレクトリ内に作成され、この構成の影響は受けません。

BI Publisherサーバーを再起動すると、/disk1/BIP_Temp/xdoの下のファイルはすべて削除されます。

ノート:

クラスタ環境でBI Publisher WebサービスのuploadReportDataChunk()またはdownloadReportDataChunk()を使用する場合は、「システム一時ディレクトリ」をクラスタ内のすべてのサーバーからアクセス可能な共有ディレクトリに設定する必要があります。

このディレクトリの絶対パスを入力する必要があります。たとえば、ディレクトリが${xdo.server.config.dir}/tempの下にある場合でも、/net/subfoldera/scratch/subfolderb/12ccat/tempのように絶対パスを入力する必要があります

「システム一時ディレクトリ」で同じ値を入力して、クラスタ内にあるすべてのサーバーでこの手順を繰り返します。

システム一時ディレクトリのサイズ

サイズの要件は、生成されるデータファイルとレポートの大きさ、キャッシュを有効にしたレポートの数および同時ユーザーの数に依存します。

1GBのデータを処理した後、1GBのレポートを生成する必要がある場合、一時ディスクでは、レポートを1回実行するために2GBを超えるディスク領域が必要になります。同様のサイズのレポートを10件同時に実行する必要がある場合、20GBを超えるディスク領域が必要になります。さらに、この10人のユーザーに対してデータとレポートをキャッシュする必要がある場合は、追加で20GBのディスク領域が必要になります。このキャッシュは1人のユーザー当たりであることに注意してください。

レポートの可変しきい値

このプロパティは、ディスク上にデータをキャッシュする際のしきい値を指定します。

データ量が大きい場合、データをキャッシュするとメモリーが節約されますが、処理速度が遅くなります。値はバイト単位で入力します。このプロパティのデフォルト値および一般的な推奨値は、1000000 (1メガバイト)です。

サーバーのキャッシュ仕様の設定

BI Publisherがレポートを処理する場合、データおよびレポート・ドキュメントはキャッシュに格納されます。

アイテムごとに別個のキャッシュ・ファイルが作成されます。次のプロパティを設定して、このキャッシュのサイズと有効期限を構成します。

  • キャッシュ有効期限: キャッシュの有効期間を分単位で入力します。デフォルトは30です。

  • キャッシュ・サイズ制限: アイテムのサイズに関係なく維持される、キャッシュされたアイテムの最大数を入力します。デフォルトは1000です。

BI Publisherでは、レポートを処理するときにレポート定義がメモリーに格納されます。これにより、その後、同じレポートに対するリクエストが発生したときに、レポート定義をディスクからではなく、メモリーから取得することができます。このキャッシュを構成するには、次のプロパティを設定します。

  • 最大キャッシュ・レポート定義: キャッシュ内に維持されるレポート定義の最大数を入力します。デフォルトは50です。レポート定義のタイムアウトを、「キャッシュ有効期限」ボックスで指定できます。有効期限を指定しない場合、デフォルトのタイムアウトは20分です。

このキャッシュを手動でパージするには、「キャッシュの管理」タブの「オブジェクト・キャッシュのクリア」ボタンを使用します。「レポート・オブジェクトのサーバー・キャッシュからのクリア」を参照してください。

レポート固有のデータセットのキャッシュは、レポート・プロパティとして設定できます。

データベース・フェイルオーバーの再試行プロパティの設定

BI Publisherが定義済JDBCまたはJNDI接続を介したデータ・ソースへの接続に失敗した場合、BI Publisherはバックアップ・データベースに切り替えます。

次のプロパティは、データベースへのバックアップ接続に切り替える前に試行される回数を制御します。

  • 再試行回数

    デフォルト値は6です。バックアップ・データベースに切り替える前に接続を試行する回数を入力します。

  • 再試行間隔(秒)

    デフォルト値は10秒です。接続を試行する前に待機する秒数を入力します。

監視と監査の有効化

この設定を行うと、BI Publisherの監査と監視が可能になります。パフォーマンスの監視では、問合せ、レポートおよびドキュメント生成のパフォーマンスを監視したり、収集した詳細情報を分析できます。

システムのパフォーマンス監視とユーザー監査を行う場合は、最初のステップは、「サーバー構成」ページで「監視と監査の有効化」チェック・ボックスを選択します。

詳細なステップは、「パフォーマンス監視とユーザー監査について」を参照してください。

レポート・ビューアのプロパティの設定

「レポート・ビューア構成」タブで「「適用」ボタンの表示」レポート・ビューア・プロパティを設定できます。

「「適用」ボタンの表示」がTrueに設定されている場合、パラメータ・オプションが設定されたレポートではレポート・ビューアに「適用」ボタンが表示されます。パラメータ値を変更した場合、「適用」をクリックして新しい値でレポートを表示する必要があります。

「「適用」ボタンの表示」がFalseに設定されている場合、レポート・ビューアに「適用」ボタンは表示されません。新しいパラメータ値を入力した場合、新しい値の選択または入力後に、BI Publisherでは自動的にレポートが表示されます。

システム設定をオーバーライドするには、このプロパティをレポート・レベルで設定します。

レポート・オブジェクトのサーバー・キャッシュからのクリア

「キャッシュの管理」ページでサーバー・キャッシュをクリアします。

サーバー・キャッシュは、レポート定義、レポート・データおよびレポート出力ドキュメントを格納します。サーバーのキャッシュ仕様の設定を参照してください。このキャッシュを手動でパージする必要がある場合(たとえば、パッチ適用の後)、「キャッシュの管理」ページを使用します。

サーバー・キャッシュからレポート・オブジェクトをクリアするには:

  1. 管理ページから「キャッシュの管理」を選択します。
  2. 「キャッシュの管理」ページで、「オブジェクト・キャッシュのクリア」をクリックします。

サブジェクト領域メタデータ・キャッシュのクリア

サブジェクト領域メタデータ・キャッシュをクリアできます。

ディメンションやメジャー名などのBIサブジェクト領域メタデータは、レポート・デザイナでレポートをすばやく開くために、サーバーでキャッシュされます。BIサブジェクト領域がバイナリ・リポジトリ(.RPD)ファイルを介して更新された場合に、手動でこのキャッシュをクリアできます。

サブジェクト領域メタデータ・キャッシュをクリアするには:

  1. 管理ページから「キャッシュの管理」を選択します。
  2. キャッシュの管理ページのサブジェクト領域メタデータ・キャッシュのクリア・セクションで、「メタデータ・キャッシュのクリア」をクリックします。

ジョブ診断ログのパージ

古い診断ログをパージして、システム上の使用可能な領域を増やすことができます。

ジョブ診断ログの保持期間は、デフォルトで30日に設定されます。診断ログを頻繁に有効にすると、診断ログによってデータベース領域が使用されるので、古い診断ログで使用されている領域を定期的に開放する必要が生じます。保持期間より古いジョブ診断ログを手動でパージできます。

ジョブ診断ログをパージするには:
  1. BI Publisherの「管理」ページの「システム・メンテナンス」で、「ジョブ診断ログの管理」を選択します。
  2. 「保持期間を超えたログのパージ」をクリックします。

ジョブ履歴のパージ

ジョブ診断ログの管理ページを使用して古いジョブ履歴をパージします。

ジョブ履歴の保持期間は、デフォルトで180日に設定されています。保持期間より古いジョブ履歴を手動でパージできます。古いジョブ履歴をパージすると、保存済出力、保存済XML、ジョブ配信情報および古いジョブのジョブ・ステータス詳細は削除されます。

古いジョブ履歴をパージするには:
  1. 管理ページの「システム・メンテナンス」で、「ジョブ診断ログの管理」を選択します。
  2. スケジューラ・メタデータのパージをクリックします。