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Oracle® Secure Backup管理者ガイド
リリース12.2
E94560-01
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用語集

アクティブな場所

ディスク・プールテープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ内の場所

管理ドメイン

バックアップおよびリストア操作を実行するための共通単位として管理する、ネットワーク上のコンピュータのグループ。管理ドメインには、単一の管理サーバーを含める必要があります。次のものを含めることができます。

  • 1つ以上のクライアント

  • 1つ以上のメディア・サーバー

管理ドメインは、管理サーバー、メディア・サーバーおよびクライアントロールを担う単一のホストで構成できます。

管理サーバー

管理ドメイン内のホストに対する構成情報およびカタログ・ファイルを格納するホスト。管理ドメインごとに単一の管理サーバーが必要です。1つの管理サーバーでネットワーク上のすべてのクライアントを処理できます。管理サーバーは、管理ドメイン内でバックアップを開始および監視するスケジューラを実行します。

Apache Webサーバー

Oracle Secure BackupのWebツールで使用されるパブリック・ドメインのWebサーバー。

接続

管理ドメイン内のホストに対する、テープ・デバイスまたはディスク・プールの物理的または論理的な接続(データが移動するパス)。

バックアップ・カタログ・データ

これは、バックアップ・イメージ・インスタンスに続いて、バックアップの一部として、テープとディスク・プールの/osbmetaディレクトリに格納されるメタデータです。バックアップ・カタログ・データは、カタログのインポート処理時に、Oracle Secure Backupカタログ・ファイル内でそのバックアップ・イメージ・インスタンスをリビルドする情報を提供します。

バックアップ・コンテナ

バックアップが格納される物理ストレージ・メディア。バックアップ・コンテナは、テープ・デバイスまたはディスク・プールです。

バックアップ・イメージ

バックアップ操作の作業結果。バックアップの操作に関連したメタデータを格納します。バックアップされた実際のデータは、バックアップ・イメージ・インスタンスに格納されます。

バックアップ・イメージ・ファイル

バックアップ・イメージの論理コンテナ。バックアップ・イメージは1つのファイルで構成されます。1つのバックアップ・イメージは複数のバックアップ・セクションで構成されます。

バックアップ・イメージ・インスタンス

バックアップ操作の作業結果。バックアップされた実際のデータを格納します。単一のバックアップ・イメージに対して、複数のバックアップ・イメージ・インスタンスが存在できます。

1つのバックアップ・イメージ・インスタンスが、ボリューム・セット内の複数のボリュームにまたがることがあります。1つのボリュームに収まるバックアップ・イメージの部分を、バックアップ・セクションと呼びます。

バックアップ・イメージ・ラベル

バックアップ・イメージのファイル番号、バックアップ・セクション番号および所有者を特定するテープ上のデータ。

バックアップ・ジョブ

Oracle Secure Backupのスケジューラによる実行の対象となるバックアップ。バックアップ・ジョブは、backup --goコマンドを使用してスケジューラに転送されていないオンデマンド・バックアップであるバックアップ・リクエストと対照をなします。

バックアップ・レベル

ファイルシステム・データの増分バックアップのレベル。Oracle Secure Backupでは、ファイルシステム・バックアップについて9つの異なる増分バックアップ・レベルをサポートしています。

バックアップ操作

データが1次メディアから2次メディアにコピーされるプロセス。Oracle Secure Backupを使用すると、ファイル・システム上のあらゆるファイルをバックアップできるファイルシステム・バックアップを行えます。また、Oracle Secure BackupのSBTライブラリをRecovery Manager(RMAN)とともに使用すると、データベースをテープまたはディスク・プールにバックアップできます。

バックアップ・ピース

Recovery Manager(RMAN)によって生成されるバックアップ・ファイル。バックアップ・ピースは、バックアップ・セットと呼ばれる論理コンテナに格納されます。

バックアップ・リクエスト

--goオプションを指定したbackupコマンドを実行するまで、obtoolでローカルに保持されるオンデマンド・バックアップ。この時点で、リクエストはスケジューラに転送され、バックアップ・リクエストはバックアップ・ジョブとなり、実行対象となります。

バックアップ・スケジュール

Oracle Secure Backupがデータセットによって指定されたファイルをバックアップする時期と頻度の記述。バックアップ・スケジュールは、使用する各データセット・ファイルの名前およびメディア・ファミリの名前で構成されます。トリガーと呼ばれるスケジュールの部分は、バックアップが発生する日時を定義します。obtoolでは、mkschedコマンドを使用してバックアップ・スケジュールを作成します。

バックアップ・セクション

1つのテープに存在するバックアップ・イメージ・ファイルの部分。1つのバックアップ・イメージは複数のバックアップ・セクションで構成されることがあります。各バックアップ・セクションは、バックアップIDによって一意に識別されます。

バックアップ・ウィンドウ

バックアップ操作を実行できる期間。

バーコード

識別の目的でボリュームに物理的に適用される、タグとも呼ばれるシンボル・コード。Oracle Secure Backupでは、バーコードの読取りが自動化されたテープ・ライブラリの使用がサポートされます。

CA

「認証局(CA)」を参照してください。

カタログ

Oracle Secure Backupの管理ドメイン内のバックアップを記録するリポジトリ。Oracle Secure Backup Webツールまたはobtoolを使用すると、カタログを参照して、すでにバックアップしたファイルを確認できます。カタログは、管理サーバー上に格納されます。

証明書

認証局(CA)が発行するデジタル署名付きの文書で、別のエンティティの公開鍵(および他の情報)に値があることを証明するもの。X.509規格は、証明書の形式および証明書に含まれる情報の種類、すなわち証明書のバージョン、シリアル番号、アルゴリズムID、発行者、有効期間、被発行者、被発行者の公開鍵情報および鍵の用途(署名、暗号化など)などの拡張情報を指定します。証明書のエンコード、識別および格納には、様々な方法が使用されます。

認証局(CA)

公開鍵のペアをアイデンティティにバインドするという機能を実行するネットワーク内の機関。CAは、アイデンティティとそれに対応する公開鍵の記述が含まれる証明書にデジタル署名することによって、バインディングを認証します。管理サーバーは、Oracle Secure Backupの管理ドメインに対するCAです。

クラス

Oracle Secure Backupユーザー用の名前付きの権限セット。1つのクラスは複数のユーザーを保有できますが、各ユーザーは1つのクラスにしか属することができません。

クライアント

Oracle Secure Backupがバックアップまたはリストアするファイルを含むコンピュータまたはサーバー。

共通インターネット・ファイル・システム(CIFS)

TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)上で実行するインターネット・ファイルシステム・プロトコル。

コンテンツ管理の有効期限ポリシー

このタイプの有効期限ポリシーが指定されたボリュームは、ボリューム上のバックアップ・ピースのすべてに削除済のマークが付けられると期限切れになります。コンテンツ管理のボリュームには、Recovery Manager(RMAN)のバックアップは作成できますが、ファイルシステム・バックアップは作成できません。RMANを使用するとバックアップ・ピースを削除できます。

累積増分バックアップ

増分バックアップの一種で、より下位のバックアップ・レベルで変更があったデータのみをコピーします。たとえば、レベル3の増分バックアップは、レベル2以下の最新のバックアップ後に変更があったデータのみをコピーします。

デーモン

バックアップおよびリストア操作の実行中に、Oracle Secure Backupによってタスクが割り当てられたバックグラウンド・プロセス。デーモンには、常に稼働しているものと、必要に応じて開始および停止されるものがあります。

データ・ブロック

各書込み操作でボリュームに書き込まれるデータ量。

データ管理アプリケーション(DMA)

データ・サービスおよびテープ・サービスへの接続を通し、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)を介してバックアップまたはリストア操作を制御するアプリケーション。DMAはセッション・マスターであるのに対し、NDMPサービスはスレーブです。Oracle Secure Backupの管理ドメインでは、obtarがDMAの例です。

データ・サービス

クライアント上で稼働し、1次ストレージ・システム上のデータベースおよびファイルシステム・データへのネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)・アクセスを提供するアプリケーション。

データベース・バックアップ記憶域セレクタ

Recovery Manager(RMAN)のSBTバックアップの特性を指定するOracle Secure Backupの構成オブジェクト。記憶域セレクタは、データベースにアクセスするRMANと、バックアップ・メディアを管理するOracle Secure Backupソフトウェアの間のレイヤーとして機能します。

データセット

ファイルシステム・バックアップのコンテンツ。データセットを記述するデータセット・ファイルです。たとえば、データセット・ファイルmy_data.dsを作成し、ホストbrhost2上の/homeディレクトリを含むデータセットを記述することができます。

データセット・ディレクトリ

1つ以上のデータセット・ファイルを格納するディレクトリ。ディレクトリは、共通参照用にデータセット・ファイルを1セットとしてグループ化します。

データセット・ファイル

データセットを記述するテキスト・ファイル。Oracle Secure Backupのデータセット言語により、バックアップするファイルシステム・データを定義するためのテキストベースの手段が提供されます。

DBID

データベースを識別する内部的な一意に生成された番号。この番号は、データベースの作成時に自動作成されます。

デフォルトおよびポリシー

管理ドメイン内でのOracle Secure Backupの実行方法を指定する一連の構成データ。

デバイス特殊ファイル

ハードウェア・テープ・デバイスを表す、UNIXまたはLinux上の/devファイル・システムにあるファイル名。デバイス特殊ファイルは、ディスク上のデータを指定するのではなく、ハードウェア装置とそれを処理するデバイス・ドライバを特定します。ファイルのinodeには、デバイス番号、権限データおよび所有権データが含まれます。アタッチメントは、ホスト名とOracle Secure Backupによるテープ・デバイスへのアクセスに使用されるデバイス特殊ファイル名で構成されます。

差分増分バックアップ

増分バックアップの一種で、同位またはより下位のバックアップ・レベルで変更があったデータのみをコピーします。このバックアップは、レベル10のバックアップとも呼ばれます。Oracle Secure Backupでは、Network Appliance ファイラなどのNASデバイスを含む、一部のプラットフォームにおけるレベル10のバックアップはサポートしていません。

ディスク・プール

バックアップを格納するファイルシステム・ディレクトリ。ディスク・プールには、複数のバックアップまたはリストア・ジョブが同時アクセスできます。

DMA

「データ管理アプリケーション(DMA)」を参照してください。

ドメイン

共通のルールおよび手順により1つの単位として管理される、ネットワーク上のコンピュータおよびテープ・デバイスのグループ。インターネット内では、ドメインはIPアドレスによって定義されます。IPアドレスの共通部分を共有するすべてのホストまたはデバイスを、同じドメイン内にあるといいます。

有効期限ポリシー

メディア・ファミリ内のボリュームがどのように期限切れになるか、すなわち上書き対象となるかをOracle Secure Backupが決定する方法。メディア・ファミリには、コンテンツ管理の有効期限ポリシーまたは時間管理の有効期限ポリシーのいずれかを指定できます。

ファイバ・チャネル

ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)内のテープ・デバイス間で主に使用されるプロトコル。

ファイルシステム・バックアップ

Oracle Secure Backupによって開始されるファイル・システム上のファイルのバックアップ。ファイルシステム・バックアップは、Oracle Secure BackupのSBTインタフェースを介して実行されるRecovery Manager(RMAN)バックアップとは異なります。

ファイラ

データ・ストレージに使用されるネットワーク接続アプライアンス。

ファイアウォール

プライベート・ネットワークとの間で行われる不正なアクセスを防止するように設計されたシステム。

全体バックアップ

クライアントで選択されたファイルをすべてバックアップする操作。増分バックアップとは異なり、前回のバックアップ後に変更されたかどうかに関係なくファイルをバックアップします。

ホスト

特定のセットのロールを割り当てられた、ネットワーク内のアドレスで参照できるコンピュータ。

ホスト認証

管理ドメイン内の2つのホスト間での接続の初期化フェーズ。アイデンティティ証明書を使用してホストが相互に認証されると、ホスト間の通信はSSLによって暗号化されます。ほぼすべての接続が双方向で認証されます。ホストへの最初のドメイン参加案内やNDMPアクセス・モードを使用するホストとの対話などは例外です。

アイデンティティ証明書

Oracle Secure Backupの管理ドメイン内のホストを一意に識別する、認証局(CA)が署名したX.509証明書

import catalog

Oracle Secure BackupユーザーがテープからOracle Secure Backupドメインにボリューム・セットをインポートし、カタログを作成するプロセス。この機能はテープからバックアップ・カタログ・データを読み込んで、Oracle Secure Backupカタログ・ファイルに必要な情報を挿入します。

増分バックアップ

前回のバックアップ後に変更されたクライアント上のファイルのみをバックアップする操作。Oracle Secure Backupでは、ファイルシステム・バックアップについて9つの異なる増分バックアップ・レベルをサポートしています。累積増分バックアップは、より下位のレベルで、最新のバックアップ後に変更があったデータのみをコピーします。差分増分バックアップは、レベル10のバックアップに相当し、同位またはより下位のレベルで、増分バックアップ後に変更があったデータをコピーします。

増分バックアップは、最後に変更された時期に関係なくすべてのファイルを常にバックアップする全体バックアップと対照をなします。全体バックアップは、レベル0の増分バックアップに相当します。

ジョブ・リスト

Oracle Secure Backupによって作成および管理されるカタログで、過去、現在および保留中の各バックアップ・ジョブが記述されています。

ジョブ・サマリー

Oracle Secure Backupによって生成されるテキスト・ファイルのレポートで、選択されたバックアップおよびリストア・ジョブのステータスが記述されています。このレポートは、ユーザー指定のジョブ・サマリー・スケジュールに従って生成されます。

ジョブ・サマリー・スケジュール

ジョブ・サマリーを生成するためのユーザー定義のスケジュール。ジョブ・サマリー・スケジュールは、obtoolmksumコマンドを使用して作成します。

場所

場所は、ボリュームが物理的に存在する場所で、テープ・ライブラリディスク・プール、データ・センターまたはオフサイトの保管施設などの名前になります。

メディア・ファミリ

同じボリューム順序ファイル有効期限ポリシーおよび書込みウィンドウを共有する、バックアップ・ボリュームの名前付き分類。

メディア・サーバー

1つ以上のテープ・デバイスまたはディスク・プールが接続されたコンピュータまたはサーバー。メディア・サーバーは、接続されているデバイスとの間でデータを送信します。

マウント・モード

このモードは、テープ・ドライブに物理的にロードされたボリュームをOracle Secure Backupで使用する方法を指します。有効値は、読取り専用、書込み/追加、上書きおよびマウントなしです。

NAS

「ネットワーク接続ストレージ(NAS)」を参照してください。

NDMP

「ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)」を参照してください。

NDMPアクセス・モード

ファイラ、または管理ドメイン内の通信にネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)を使用する他のホストに対するアクセス・モード。NDMPアクセス・モードは、Oracle Secure Backupのネットワーク・プロトコルを使用するプライマリ・アクセス・モードと対照をなします。Oracle Secure Backupは、ホストへのアクセスに使用されるのがプライマリ・アクセス・モードかNDMPアクセス・モードかに関係なく、ホスト間のデータ転送にNDMPを使用します。

ネットワーク接続ストレージ(NAS)

NASサーバーは、ファイル・システムを管理するネットワーク上のコンピュータです。このサーバーは、1つ以上の標準プロトコル(通常NFSおよびCIFS)を使用してファイル・システムをクライアントに公開します。

ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)

ネットワーク上の異種ファイル・サーバーのバックアップに対する共通アーキテクチャを定義するオープン・スタンダード・プロトコル。このプロトコルにより、中央のバックアップ・アプリケーションで使用される共通エージェント(データ管理アプリケーション(DMA)と呼びます)を作成し、異なるオペレーティング・システムが稼働しているサーバーをバックアップできます。NDMPを使用すると、データ・パスと制御パスが分離されるため、ネットワークの混雑状態が最小限に抑えられます。バックアップはローカルに(ファイル・サーバーから直接テープ・ドライブに)行うことができる一方、管理は中央で行うことができます。

ネットワーク・ファイル・システム(NFS)

異種のコンピュータ上に格納されている共有ファイルにすべてのネットワーク・ユーザーがアクセスできるようにするクライアント/サーバー・アプリケーション。NFSは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)の最上位で稼働する仮想ファイル・システム(VFS)と呼ばれるインタフェースを介して共有ファイルにアクセスできるようにします。ユーザーは、ローカル・ディスク上に格納されているかのように共有ファイルを操作できます。NFSを使用すると、ネットワークに接続されているコンピュータは、リモート・ファイルにアクセスしている間はクライアントとして動作し、リモート・ユーザーがローカル共有ファイルへのアクセスを提供している間はサーバーとして動作します。NFS規格は、公開されており、幅広く使用されています。

不明瞭化ウォレット

スクランブル・アルゴリズムが不明の場合に読取りがきわめて難しい形式にデータがスクランブル化されているウォレット。このウォレットは読取り専用ですが、パスワードによって保護されてはいません。不明瞭化ウォレットでは、シングル・サインオン(SSO)がサポートされています。

オブジェクト

クラスOracle Secure Backupユーザー、ホスト、テープ・デバイステープ・ライブラリバックアップ・スケジュールなど、Oracle Secure Backupによって管理されるインスタンス構成データ。オブジェクトは、Oracle Secure Backupホームadmin/configのサブディレクトリにファイルとして格納されます。

obtar

テープまたはディスクとの間でデータを移動する、Oracle Secure Backupの基礎をなすエンジン。obtarは、元のBerkeley UNIX tar(2)コマンドの系統です。

通常、obtarに直接アクセスすることはありませんが、コマンドラインで指定されるファイルまたはディレクトリをバックアップ、リストアするために使用できます。obtarでは、obtoolまたはOracle Secure Backup Webツールを介して公開されていない機能を使用できます。

obtool

Oracle Secure Backupに対する主要なコマンドライン・インタフェース。このツールを使用すると、Oracle Secure Backupの構成、バックアップとリストア、メンテナンスおよび操作の監視のすべてを実行できます。obtoolユーティリティは、Oracle Secure Backup Webツールにかわるものです。

オフサイト・バックアップ

全体または増分バックアップ・スケジュールに影響しないという点以外、全体バックアップと同等のバックアップ。オフサイト・バックアップは、増分バックアップのスケジュールに影響を与えずにオフサイト保管用のバックアップ・イメージを作成するときに使用すると便利です。

オンデマンド・バックアップ

obtoolbackupコマンドまたはWebツールを使用して開始されるファイルシステム・バックアップ。このバックアップは1回かぎりで、即時実行されるか、指定された未来の時間に実行されます。オンデマンド・バックアップは、Oracle Secure Backupのスケジューラによって開始されるスケジュール済バックアップと対照をなします。

オペレータ

バックアップ操作バックアップ・スケジュールの管理、テープの交換およびエラーのチェックなどを担当する人物。

Oracle Secure Backupカタログ・ファイル

これはindices.curファイルです。このファイルには、すべてのバックアップ・ファイルについての、名前、パスおよび統計情報など、完全な情報が含まれます。ホストごとに1つのカタログ・ファイルがあります。

Oracle Secure Backupホーム

Oracle Secure Backupソフトウェアがインストールされるディレクトリ。Oracle Secure Backupホームは、通常、UNIXおよびLinuxでは/usr/local/oracle/backup、WindowsではC:\Program Files\Oracle\Backupです。このディレクトリには、バイナリおよび構成ファイルがあります。ディレクトリのコンテンツは、管理ドメイン内のホストに割り当てられるロールによって異なります。

Oracle Secure Backup論理ユニット番号

デバイスの構成時に一意のデバイス特殊ファイル名(/dev/obt0/dev/obt1など)を生成するために使用される0から31の数値。必須ではありませんが、ユニット番号は通常0から始まり、特定のタイプのテープ・デバイス(テープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ)が追加されるたびに増加します。

Oracle Secure Backup論理ユニット番号とSCSI LUNを混同しないでください。SCSI LUNはテープ・デバイスのハードウェア・アドレスの一部であるのに対し、Oracle Secure Backup論理ユニット番号はデバイス特殊ファイル名の一部です。

Oracle Secure Backupユーザー

Oracle Secure Backupの管理ドメイン内の定義済アカウント。Oracle Secure Backupユーザーは、オペレーティング・システム・ユーザーとは異なるネームスペースに存在します。

Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチング

UNIXベースおよびLinuxベースのオペレーティング・システム上で、Oracle Secure Backup obtoolを介してバックアップ・カタログを参照する際に、1組のワイルドカード文字パターンを使用して出力をフィルタするために使用される手法です。

オリジナル・ボリューム

複製の作成元ボリューム

オリジナルの場所

ボリュームが最初に書き込まれた場所

上書き

同じファイル名を持つファイルをリストアすることによって、システム上のファイルを置換するプロセス。

パスワード猶予期間

Oracle Secure Backupユーザー・パスワードが期限切れになった後、ユーザーがパスワードを変更することなくログインできる期間の長さ。

パスワード存続期間

Oracle Secure Backupユーザー・パスワードが有効である期間で、単位は日数。

パスワード再使用期間

以前に使用したOracle Secure Backupユーザー・パスワードを再使用する前に、経過する必要がある時間。

事前認可

Oracle Secure Backupユーザーのオプションの属性。事前認可により、指定されたOracle Secure Backupのリソースへのアクセス権限がオペレーティング・システム・ユーザーに付与されます。

プライマリ・アクセス・モード

Oracle Secure Backupのネットワーク・プロトコルを管理ドメイン内の通信に使用するホストに対するアクセス・モード。Oracle Secure Backupは、プライマリ・アクセス・モードを使用するホストにインストールする必要があります。対照的に、NDMPアクセス・モードを使用するホストには、Oracle Secure Backupをインストールする必要がありません。Oracle Secure Backupは、ホストへのアクセスに使用されるのがプライマリ・アクセス・モードかNDMPアクセス・モードかに関係なく、ホスト間のデータ転送にNDMPを使用します。

秘密鍵

特定の公開鍵に対応し、所有者のみが知っている数値。すべての公開鍵暗号システムで、秘密鍵と公開鍵はペアで存在します。RSAなどの典型的な公開鍵暗号システムでは、秘密鍵に対応する公開鍵は1つのみです。秘密鍵は、署名を計算してデータを復号化するのに使用できます。

特権バックアップ

backupコマンドの--privilegedオプションによって開始されるファイルシステムのバックアップ操作。UNIXおよびLinuxシステムでは、特権バックアップはrootユーザーのアイデンティティのもとで実行されます。Windowsシステムでは、Windowsクライアント上のOracle Secure Backupのサービスと同じアカウント(通常Local System)のもとで実行されます。

公開鍵

特定エンティティと信頼できるやり取りを行う必要があるすべてのユーザーが知っている、そのエンティティに関連付けられた数値。公開鍵は、対応する秘密鍵とともに使用され、通信の暗号化および署名の検証を行うことができます。

保存期間

ボリューム・セットのデータが上書き対象とならない期間。保存期間は、時間管理メディア・ファミリの属性です。保存期間は、書込みウィンドウのクローズ時間から始まります。たとえば、メディア・ファミリの書込みウィンドウが7日で、保存期間が14日の場合、ボリューム・セットの最初のボリュームへの最初の書込みから21日後に、データは上書き対象となります。

Recovery Manager (RMAN)

データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリに使用されるOracle Databaseのユーティリティ。RMANはOracle Secure Backupとは別個のアプリケーションです。RMANとは異なり、Oracle Secure Backupは、データベース・ファイルだけでなく、ファイルシステム上のファイルのバックアップにも使用できます。Oracle Secure Backupには、データベース・ファイルをテープまたはディスク・プールに直接バックアップするためにRMANで使用されるSBTインタフェースが含まれています。

権限

クラスに割り当てられる管理ドメイン内の権限。たとえば、自分によるバックアップ実行権限(perform backup as self)は、デフォルトでoperatorクラスに割り当てられます。クラスに属するすべてのOracle Secure Backupユーザーには、そのクラスに関連付けられた権限が付与されます。

RMANクライアント

Oracle Databaseソフトウェアとともに自動的にインストールされ、データベース・バックアップとリカバリを始動するRecovery Manager (RMAN)クライアント・プログラム。RMANクライアントは、互換性要件を満たすかぎり、ローカルまたはOracle Netを介してアクセス可能な任意のOracle Databaseファイルをバックアップおよびリカバリできます。

RMANリカバリ・カタログ

リカバリ・カタログは、オプションのデータベース・スキーマで、Recovery Manager(RMAN)メタデータの2次リポジトリとして機能します。集中管理されたリカバリ・カタログをデータベースに作成して、複数のターゲット・データベースのメタデータを格納できます。リカバリ・カタログは、RMANで管理され、Oracle Secure Backupのカタログとは無関係です。

RMANターゲット・データベース

ターゲットとは、Recovery Manager(RMAN)がバックアップまたはリストアするデータベース。RMANリポジトリは、RMANがバックアップおよびリカバリの管理に使用するメタデータで、ターゲット・データベースの制御ファイルに格納されます。

ロール

ネットワーク内のホストがバックアップおよびリストア操作中に持つことができる機能。Oracle Secure Backupのロールには、管理サーバーメディア・サーバークライアントの3つがあります。ネットワーク内のホストは、これらのロールのいずれかまたはこれらを組み合せて機能します。たとえば、管理サーバーは、クライアントおよびメディア・サーバーになることもできます。

ローテーション・ポリシー

ローテーション・ポリシーは、メディアのライフサイクルを通したバックアップ・メディアの物理的な管理を定義します。最初のアクティブな場所(ボリュームが書き込まれる場所)から、ボリュームが再利用されるまで、別の場所へとボリュームが移動される順序および時間が決まります。

SAN

「ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)」を参照してください。

SBTインタフェース

Recovery Manager(RMAN)が3次ストレージへのバックアップに使用できるメディア管理ソフトウェア・ライブラリ。SBTインタフェースは、公開されたAPIに準拠し、メディア管理ベンダーによって提供されます。Oracle Secure Backupには、RMANで使用するためのSBTインタフェースが含まれています。

スケジュール

スケジュール済バックアップ操作を実行するためのユーザー定義の期間。ファイルシステム・バックアップはスケジュールによってトリガーされます。スケジュールはobtoolmkschedコマンドを使用して作成できます。これに対して、オンデマンド・バックアップは、backupコマンドを使用して作成される1回かぎりのバックアップです。

スケジュール済バックアップ

obtoolmkschedコマンドまたはOracle Secure Backup Webツールを使用してスケジュールされる(またはrunjobコマンドによって変更される)ファイルシステム・バックアップ。バックアップ・スケジュールは、バックアップの対象となるファイルを記述します。スケジュールに定義されるトリガーは、バックアップ・ジョブの実行時期を指定します。

スケジューラ

管理サーバー上で稼働し、すべてのバックアップ・スケジュール・アクティビティを管理するデーモン(obscheduled)。スケジューラには、実行をスケジュールされたバックアップ・ジョブジョブ・リストが保持されます。

サービス・デーモン

プライマリ・アクセス・モードにより通信する管理ドメイン内の各ホスト上で稼働するデーモン(observiced)。サービス・デーモンは、証明書の操作を含め、様々なサービスを提供します。

SCSI

「Small Computer System Interface(SCSI)」を参照してください。

SCSI LUN

Small Computer System Interface(SCSI)テープ・デバイスの論理ユニット番号。論理ユニット番号により、複数のテープ・デバイスが1つのSCSI IDを使用できます。Oracle Secure Backup論理ユニット番号と混同しないでください。

Secure Sockets Layer (SSL)

セキュアなネットワーク通信を提供する暗号プロトコル。SSLは、証明書によってエンドポイント・ホスト認証を提供します。SSLで送信されるデータは、盗聴、改ざんやメッセージの偽造、リプレイ攻撃から保護されます。

Small Computer System Interface (SCSI)

各種周辺機器とホスト・コンピュータとの接続を可能にするパラレルI/Oバスおよびプロトコル。SCSIバスには、ホスト・アダプタおよび周辺機器コントローラを使用して接続できます。

SSL

「Secure Sockets Layer(SSL)」を参照してください。

ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)

高速ストレージ・デバイス・サブネットワーク。SANは、データのバックアップおよびリストア機能を2次ネットワークに割り当てるように設計されているため、これらの機能によってサーバーの機能は妨害されません。

記憶域要素

ロボット・アームによるボリュームの格納および取出しが可能な、テープ・ライブラリ内の物理位置。

保管場所

ボリュームを格納できる、テープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ以外の場所

スーパーディレクトリ

ファイルシステム・バックアップの参照時に表示される架空のディレクトリ。ファイルシステムの最上位レベルから保存されたファイルとディレクトリがすべて含まれます。

テープ・デバイス

ユーザー定義デバイス名で識別されるテープ・ライブラリまたはテープ・ドライブ

テープ・ドライブ

テープに格納されているデータの読取りおよび書込みを行うテープ・デバイス。テープ・ドライブは順次アクセスで、特定のデータを読み取るには、その前にあるデータをすべて読み取る必要があります。テープ・ドライブには、Small Computer System Interface (SCSI)ファイバ・チャネルなどの様々なプロトコルを介してアクセスできます。テープ・ドライブは、スタンドアロンでもテープ・ライブラリにも存在できます。

テープ・ライブラリ

Small Computer System Interface(SCSI)コマンドを受け入れて、記憶域要素テープ・ドライブの間でボリュームを移動させるメディア・チェンジャ。

テープ・サービス

2次ストレージとデータをやり取りし、データ管理アプリケーション(DMA)で2次ストレージの操作およびアクセスができるようにするネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サービス。

TCP/IP (Transmission Control Protocol/Internet Protocol)

ネットワークでデータを送信するために、ホストとの接続に使用されるプロトコルのスイート。

時間管理の有効期限ポリシー

ボリューム・セット内のすべてのボリュームがそれぞれのボリューム有効期限に達すると上書きできる、メディア・ファミリ有効期限ポリシー。ボリューム有効期限は、セット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間に、書込みウィンドウ期間および保存期間を合算して算出されます。

たとえば、メディア・ファミリの書込みウィンドウを7日間、保存期間を14日間に設定します。Oracle Secure Backupが、まず1月1日の正午にセット内の最初のボリュームに書き込み、その後セット内の次の20ボリュームにデータを書き込んだとします。この場合、セット内の21ボリュームはすべて1月22日の正午に期限切れとなります。

時間管理の有効期限ポリシーを使用するボリュームには、Recovery Manager(RMAN)のバックアップまたはファイルシステム・バックアップを作成できます。

トリガー

バックアップが発生する日時を指定するバックアップ・スケジュールの一部。

信頼できる証明書

妥当性テストをしなくても有効とみなされる証明書。信頼できる証明書により、信頼システムの基盤が構築されます。通常、これらは信頼できる認証局(CA)が発行する証明書です。

非特権バックアップ

backupコマンドの--unprivilegedオプションを使用して作成されるファイルシステム・バックアップOracle Secure Backupユーザーを作成または変更する際に、オペレーティング・システム・アカウントとそのユーザーを関連付けます。ホストの非特権バックアップは、そのバックアップを開始したOracle Secure Backupユーザーに関連付けられたオペレーティング・システム・アカウントのもとで実行されます。

UUID

Universal Unique Identifier。Oracle Secure Backupの管理ドメイン全体でオブジェクトを特定するために使用される識別子です。

仮想テープ・ライブラリ

複数の仮想テープ・ボリュームにパーティション化された1つ以上の大容量ディスク・ドライブ。Oracle Secure Backupでは、仮想テープ・ライブラリは、テープ・ボリュームと少なくとも1つのテープ・ドライブを含む物理ライブラリとみなされます。仮想テープ・ライブラリのボリュームとドライブは、通常の物理テープおよび物理ドライブと同様に構成できます。

ボリューム

ボリュームは、LTO5テープ・ドライブなど、1単位のメディアを表します。1つのボリュームに複数のバックアップ・イメージを含めることができます。

ボリューム作成時間

Oracle Secure Backupがバックアップ・イメージ・ファイルの番号1をボリュームに書き込んだ時間。

ボリューム有効期限

ボリューム・セット内のボリュームが期限切れになる日時。この時間は、書込みウィンドウの期間(該当する場合)をセット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間に加算した後、保存期間を加算して算出されます。

たとえば、保存期間が14日で書込みウィンドウが7日のメディア・ファミリにボリューム・セットが属するとします。また、セット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間が1月1日の正午で、その後にデータがセット内の次の20ボリュームに書き込まれたとします。この場合、セット内の21ボリュームすべてに対するボリューム有効期限は1月22日の正午です。

ボリュームID

ボリュームにラベルを付ける際に、Oracle Secure Backupによって割り当てられる一意の英数字の識別子。通常、ボリュームIDは、ボリュームのメディア・ファミリ名、ダッシュ記号および一意のボリューム順序番号で構成されます。たとえば、RMAN-DEFAULTメディア・ファミリ内のボリュームIDであればRMAN-DEFAULT-000002となります。

ボリューム・ラベル

ボリューム上の最初のバックアップ・イメージの最初のブロック。ボリュームID、所有者の名前、ボリューム作成時間やその他の情報が含まれます。

ボリューム順序ファイル

ボリュームにラベルを付ける際に割り当てる一意のボリュームIDが含まれるファイル。

ボリューム順序番号

ボリューム・ラベルに記録される、ボリューム・セット内のボリュームの順序を示す番号。セット内の最初のボリュームの順序番号は1です。通常、ボリュームのボリュームIDは、そのボリュームのメディア・ファミリ名、ダッシュ記号および一意のボリューム順序番号で構成されます。たとえば、RMAN-DEFAULTメディア・ファミリ内のボリュームのボリュームIDであればRMAN-DEFAULT-000002となります。

ボリューム・セット

バックアップ・イメージがまたがっているボリュームのグループ。1つのボリュームに収まるバックアップ・イメージの部分が、バックアップ・セクションです。

ボリューム・タグ

ボリュームに対するバーコード識別子(ボリューム・タグともいいます)を保持するために一般的に使用されるフィールド。ボリューム・タグは、ボリューム・ラベル内にあります。

ウォレット

パスワードで保護された、暗号化されたファイル。Oracleウォレットは、主にX.509証明書とこれに関連する公開鍵秘密鍵のペアを格納するよう設計されています。ウォレットの中身は、ウォレットのパスワードが指定された後でのみ使用できます。不明瞭化ウォレットにはパスワードは不要です。

Webツール

管理ドメインの構成、バックアップおよびリストア操作の管理、バックアップ・カタログの参照を可能にするブラウザベースのGUI。

書込みウィンドウ

更新(通常、バックアップ・イメージを最後に追加)のためにボリューム・セットがオープンのままである期間。書込みウィンドウは、セット内の最初のボリュームに対するボリューム作成時間に開き、書込みウィンドウの期間が経過した後に閉じます。書込みウィンドウのクローズ時間後は、ボリューム・セットは、(有効期限ポリシーによる定義に従って)期限切れになるまで、あるいは再度ラベルを付けられる、再利用される、ラベル付けを解除されるまたは強制的に上書きされるまで更新できません。

書込みウィンドウはメディア・ファミリに関連付けられます。メディア・ファミリのメンバーであるボリューム・セットはすべて同じ期間、更新のためにオープンのままです。

書込みウィンドウのクローズ時間

更新に対してボリューム・セットが閉じる日時。この時間は、バックアップ・イメージ・ファイルの番号1がセット内の最初のボリュームに書き込まれるときに計算されます。ボリューム・セットに書込みウィンドウのクローズ時間が設定されている場合、その情報はボリューム・ラベルのボリューム・セクションにあります。

書込みウィンドウ期間

ボリューム・セットへの書込みが可能な期間。