この章では、Oracle Secure Backupで使用できるインタフェースについて説明します。Oracle Secure Backupとの主なインタフェースは次のとおりです。
Oracle Enterprise Manager
これは、Oracle Secure Backupを管理するための主要なグラフィカル・ユーザー・インタフェースです。
Oracle Secure Backup Webツール
このインタフェースでは、ファイルシステム・レベルのバックアップを管理し、Oracle Enterprise Managerでは実行できないその他の特定のタスクを実行します。
このコマンドライン・クライアントは、Oracle Secure Backupの全機能を提供し、Oracle Secure Backup WebツールおよびOracle Enterprise Managerによって起動されます。
Recovery Manager (RMAN)
RMANコマンドライン・ユーティリティは、Oracle Secure Backupを使用してテープにOracleデータベースをバックアップできます。
注意:
Oracle Secure Backupのバックアップとリストアの操作はすべて、最終的にはobtarと呼ばれるコマンドライン・ツールに対するコールです。通常、obtarを直接コールする必要はありません。obtarの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle Enterprise Manager 10g(10.2)またはOracle Enterprise Manager 11gを使用して、管理ドメインおよびハードウェアの構成、メディアの管理、データベースのバックアップおよびリストアを含むOracle Secure Backupの大部分のタスクを実行できます。Oracle Enterprise Managerは、Oracle Secure Backupのタスクの優先的なWebインタフェースです。
ただし、Oracle Enterprise Managerでは、ファイルシステムのバックアップおよびリストア操作は実行できません。Oracle Enterprise Managerの「メンテナンス」ページには、それらのタスクのOracle Secure Backup Webツールへのリンクが含まれています。
このマニュアルでは、大部分のタスクに対するOracle Enterprise Managerの使用について説明し、Enterprise Managerに同等の機能がない場合にのみOracle Secure Backup Webツールについて説明します。
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Enterprise Manager Grid Controlのリリース10.2.0.1または10.2.0.2、あるいはOracle Enterprise Manager Database Controlのリリース10.2.0.2を使用している場合、「メンテナンス」ページにはデフォルトで「Oracle Secure Backup」セクションは表示されません。「Oracle Secure Backup」セクションに「メンテナンス」ページが表示されない場合、Oracle Enterprise Managerを構成してリンクを有効にします。
Oracle Enterprise Managerで「Oracle Secure Backup」セクションを有効にするには、次のようにします。
RMANバックアップは、Oracle Secure Backup SBTインタフェースに次の3つの方法で作成できます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control
RMANコマンドライン・クライアント
Cloud Controlコンソールは、管理サーバーで実行する必要があり、管理サーバー上のOracleデータベースのみバックアップできます。管理ドメイン内の任意のデータベース・ホストでCloud Controlコンソールを実行し、それを使用して任意のデータベースをバックアップできます。この項では、Cloud Controlの使用を開始する方法について説明します。
Enterprise Managerを使用してバックアップを管理するには、Oracle Secure Backup管理ドメインの構成データおよびカタログを格納する管理サーバーをEnterprise Managerに認識させる必要があります。
Oracle Enterprise Manager Cloud Controlに管理サーバーを登録する手順:
データベース管理者権限を持つユーザーとして、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlコンソールにログインします。
「Oracle Secure Backup」セクションで、「Oracle Secure Backupデバイスおよびメディア」をクリックします。
「管理サーバーの追加」ページが表示されます。
Oracle Secure Backup管理ドメインに次のようにログインします。
「Oracle Secure Backupのホーム」フィールドにOracle Secure Backupホーム・ディレクトリを入力します。このディレクトリは通常、UNIXおよびLinuxでは/usr/local/oracle/backup
、WindowsdではC:\Program Files\Oracle\Backup
です。
Oracle Secure Backup管理ユーザーの名前を「ユーザー名」フィールドに入力します。たとえば、admin
と入力します。
Oracle Secure Backup管理者のパスワードを「パスワード」フィールドに入力します。
「OK」をクリックします。
「ホスト資格証明」ページが表示されます。
管理サーバー上のオペレーティング・システム・ユーザーのユーザー名およびパスワードを入力します。このユーザーにはroot
権限が必要です。
「Oracle Secure Backupデバイスおよびメディア: 管理サーバー: hostname」ページが表示されます。このページを使用してテープをロードできます。
管理サーバーを登録すると、Oracle Enterprise ManagerをOracle Secure Backupで使用できます。
関連項目:
RMANによるデータベース・バックアップとリカバリでのOracle Enterprise Managerの使用の概要は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。
Oracle Secure Backup Webツールは、ブラウザベースのインタフェースで、Oracle Enterprise Managerのインストールを必要としません。Oracle Secure Backupのファイルシステム・バックアップ機能への唯一のグラフィカル・インタフェースでもあります。
注意:
Oracle Secure Backup Webツールを使用して、ファイルシステム・レベルのバックアップを含め、Oracle Secure Backupのすべての機能にアクセスできます。ただし、大部分の機能についてはOracle Enterprise Managerが優先的なインタフェースであり、テープへのOracle Databaseバックアップ用の唯一のグラフィカル・インタフェースです。
Oracle Secure Backup Webツールには、SSLを介して管理サーバーに接続可能な、サポートされている任意のブラウザからアクセスできます。これらのリクエストに応答するには、Oracle Secure Backupを提供するApache Webサーバーを実行させる必要があります。サポートされているブラウザは、次のURLにあるMy Oracle Supportの「動作保証」のリストに記載されています。
注意:
Oracle Secure BackupとともにインストールされるPHPソフトウェアをお客様が直接使用することはサポートされていません。Oracle Secure Backup Webツールの実装での使用のみサポートされています。
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Secure Backup Webツール・インタフェースにログインすると、Oracle Secure Backupのホームページが表示されます。このページには、Oracle Secure Backupの各ジョブ、テープ・デバイスおよびディスク・プールの現行ステータスのサマリーが表示されます。図6-2は、ホームページの例を示しています。
メイン・ページには、最近のジョブのスケジュール時間、ステータス、ジョブID、ジョブ・タイプおよびジョブ・レベルが表示されます。Oracle Secure Backupにより失敗したジョブのリンクが示され、ユーザーと管理者に潜在的な問題点を警告します。
「デバイス」リンクには、各ジョブに関連付けられたテープ・デバイスおよびディスク・プールとともに、タイプ、名前および状態に関する情報がリストに表示されます。「状態」フィールドの情報は、デバイスのステータスおよび使用中かどうかを示します。たとえば、次のように状態が表示されます。
tape (1) vtape1 In service, in use by obtool on localhost by process 17029 tape (2) vtape2 In service tape (3) vtape3 Not in service tape (4) vtape4 Not in service, in use by obtool on localhost by process 18443
Oracle Secure Backupのホームページの上部のメニュー・バーで、「構成」、「管理」、「バックアップ」および「リストア」タブを選択できます。
注意:
Oracle Secure Backup Webツールを使用する場合、ページを表示するたびにページをリロードするようブラウザが構成されていることを確認してください。そのように構成されていない場合、ブラウザには古い情報が表示される可能性があります。たとえば、obtoolで加えられた変更がブラウザに表示されない場合があります。
ホームページやOracle Secure Backup Webツール・インタフェースの全ページには、上部および下部パネルに次のような永続リンクがあります。
ヘルプ
このリンクを使用して、Oracle Secure BackupのPDF形式のオンライン・ドキュメントにアクセスします。
ログアウト
現行ユーザーをOracle Secure Backup Webツールからログアウトし、ユーザー名およびパスワードのCookieを削除して「ログイン」ページに戻ります。
プリファレンス
このリンクを使用して、次のオプションの設定にアクセスします。
拡張コマンド出力
このオプションにより、アクションを実行し、各ページの下部にOracle Secure Backup Webツール用の出力ページを生成するために使用するobtoolコマンドが表示されます。
バックグラウンド・タイムアウト
このオプションは、リクエスト間での状態情報の維持のためにOracle Secure Backup Webツールで使用されるobtool
のバックグラウンド・プロセスの最大アイドル時間を設定します。
カタログの参照、データのリストア操作、およびオンデマンド・バックアップ操作などの操作では、バックグラウンドのobtool
プロセスを使用して、複数のHTTPリクエストにわたり状態情報を保存します。リクエスト間の時間がこの制限を超えると、プロセスは正常に終了し、関連付けられたユーザーのセッション状態は失われます。デフォルトは24時間です。
表サイズの選択
このオプションでは、Oracle Secure Backup Webツール・インタフェースの表示ウィンドウの行数を設定します。デフォルトは8行です。
バージョン情報
このリンクは、リリース日、システム情報、管理サーバー名、IPアドレスなど、Oracle Secure Backupソフトウェアに関する情報を表示します。
メニュー・バーから「構成」タブをクリックして、構成オプションを表示します。図6-3は、「構成」ページの例を示しています。
「構成」ページは、「基本」セクションと「拡張」セクションに分かれています。「基本」セクションには、次のリンクがあります。
ユーザー
Oracle Secure Backupにログインして使用するために1つ以上のユーザー・アカウントを構成するには、このリンクをクリックします。
ホスト
1つ以上のホストを構成するには、このリンクをクリックします。ホストとは、Oracle Secure Backup 管理ドメインに参加するコンピュータです。
デバイス
Oracle Secure Backupで使用するためにテープ・デバイスを構成するには、このリンクをクリックします。テープ・デバイスとは、ユーザー定義名で識別されるテープ・ドライブまたはテープ・ライブラリです。
メディア・ファミリ
メディア・ファミリを構成するには、このリンクをクリックします。メディア・ファミリとは、バックアップ・ボリュームの名前付きの分類です。ボリュームは、8mmテープなどのメディア・ユニットです。
データベース・バックアップ記憶域セレクタ
Oracleデータベースのバックアップおよびリストア操作時に使用するために、1つ以上のテープ・デバイスおよびメディア・ファミリを構成するには、このリンクをクリックします。
「拡張」セクションには、次のリンクがあります。
クラス
クラスを構成するには、このリンクをクリックします。クラスとは、ユーザーに付与される一連の権限の定義です。クラスは複数のユーザーに適用できますが、各ユーザーは1つのクラスにしか割り当てられません。
ジョブ・サマリー
電子メール配信用のジョブ・サマリーを生成するジョブ・サマリー・スケジュールを作成するには、このリンクをクリックします。
ジョブ・サマリーとは、バックアップ操作が成功したかどうかを知らせるために生成されるテキスト・ファイルのレポートです。Oracle Secure Backupでは、スケジュール済バックアップごとにステータスを詳述するジョブ・サマリーを生成し、電子メールで送信できます。
デフォルトおよびポリシー
デフォルトおよびポリシーを編集するには、このリンクをクリックします。デフォルトおよびポリシーとは、管理ドメイン全体でのOracle Secure Backupの実行状態を制御する構成データのセットです。
「管理」タブをクリックして管理オプションを表示します。図6-4は、「管理」ページの例を示しています。
「管理」ページは、4つのセクションに分かれています。
「デバイス」セクションには、次のリンクがあります。
ディスク・プール
ディスク・プールの使用状況を表示し、期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスをディスク・プールから削除するには、このリンクをクリックします。
テープ・ドライブ
ボリュームまたはテープ・デバイスのステータスを確認したり、ボリュームをマウントまたはアンマウントしたりするには、このリンクをクリックします。
ライブラリ
ライブラリの表示および制御を行うには、このリンクをクリックします。
デバイス予約
プライベート使用のテープ・デバイスの予約および予約解除を行うには、このリンクをクリックします。
クラウド・ストレージ
Oracle Secure Backupクラウド・ストレージを表示および制御するには、このリンクをクリックします。
「管理」セクションには、次のリンクがあります。
ジョブ
管理ドメインでジョブを管理するには、このリンクをクリックします。バックアップ・ジョブおよびリストア・ジョブのステータスを表示できます。
ボリューム
カタログですべてのボリュームをフィルタ処理して表示するには、このリンクをクリックします。結果をフィルタ処理して、検索を制限できます。ボリュームは、8mmテープなどのメディア・ユニットです。1つのボリュームに複数のバックアップ・イメージ・インスタンスを含めることができます。
バックアップ・イメージ
バックアップ・イメージを管理するには、このリンクをクリックします。バックアップ・イメージは、単一のバックアップ操作の作業成果物であり、バックアップに関連するメタデータを格納します。
オンデマンド・ステージ・スキャン
オンデマンド・ステージ・スキャンを管理するには、このリンクをクリックします。
「拡張」セクションには、次のリンクがあります。
バックアップ・イメージ・インスタンス
バックアップ・イメージ・インスタンスのプロパティの変更、またはバックアップ・イメージ・インスタンスを削除するには、このリンクをクリックします。バックアップ・イメージ・インスタンスには、実際のバックアップ・データが含まれます。バックアップ操作により最初のバックアップ・イメージが作成されます。1つのバックアップ・イメージに対する複数のバックアップ・イメージ・インスタンスを作成でき、各インスタンスを異なる記憶媒体に格納できます。
データベース・バックアップ・ピース
OracleデータベースのバックアップのためにRecovery Manager (RMAN)により作成されたバックアップ・ピースを管理するには、このリンクをクリックします。
カタログのインポート
ディスク・プールまたはテープのバックアップ・カタログ・データを管理ドメインにインポートするには、このリンクをクリックします。
チェックポイント
ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)の処理中、失敗および完了のバックアップを示すチェックポイントを一覧表示および削除するには、このリンクをクリックします。
デーモンの管理と、デーモンのプロパティの制御および表示を行うには、このリンクをクリックします。
「メディア・ライフ・サイクル」セクションには、次のリンクがあります。
ボールティング・スキャン・スケジュール
ボールティング・スキャンを作成、変更または削除するには、このリンクをクリックします。
ボリューム重複スキャン・スケジュール
ボリューム重複スキャンを作成、変更または削除するには、このリンクをクリックします。
選択レポートと配布レポート
配布レポートを表示するには、このリンクをクリックします。
場所レポート
テープ・デバイスの場所レポートを表示するには、このリンクをクリックします。次の場所およびテープがその場所に移動される日付などの詳細が含まれます。
ボールティングの実行
ボールティングを実行するには、このリンクをクリックします。
「バックアップ」タブをクリックして、バックアップ・イメージのオプションを表示します。図6-5は、サンプルのページを示しています。
「バックアップ」ページは、「操作」セクションと「設定」セクションに分かれています。「操作」セクションには、次のリンクがあります。
ただちにバックアップ
既存のデータセット・ファイルで記述されているデータのワンタイム・バックアップを実行するには、このリンクをクリックします。
「設定」セクションには、次のリンクがあります。
データセット
データセット・ファイルを構成するには、このリンクをクリックします。データセット・ファイルでは、バックアップするデータについて記述します。
スケジュール
バックアップ・スケジュールを構成するには、このリンクをクリックします。バックアップ・スケジュールでは、バックアップを実行する頻度を記述します。
「リストア」タブをクリックすると、リストアのオプションが表示されます。図6-6は、サンプルのページを示しています。
「リストア」ページは「操作」セクションのみで、次のリンクがあります。
バックアップ・カタログ
バックアップおよびリストア操作に関連付けられたデータを参照するには、このリンクをクリックします。
メディアから直接
RAWリストアを行うには、このリンクをクリックします。リストアするファイルシステム・オブジェクトの名前をあらかじめ知っている必要があります。ボリュームIDおよびボリュームが格納されているファイル番号も必要です。
obtoolは、Oracle Secure Backupの主要なコマンドライン・インタフェースです。obtool
実行可能ファイルは、Oracle Secure Backupホームのbinサブディレクトリにあります。管理ドメイン内の任意のホストでobtoolを起動し、Oracle Secure Backupユーザーとしてドメインにログインして、コマンドを発行できます。
この項の内容は次のとおりです。
関連項目:
obtoolの起動の詳細および
obtoolによって内部で主に使用されるobtarの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』
を参照してください。
システム・パスにOracle Secure Backupホームのbinサブディレクトリがある場合、オペレーティング・システムのプロンプトで次のコマンドを実行して、obtoolの起動オプションについてのオンライン・ヘルプを表示できます。
% obtool help invocation
対話モードでobtoolを使用するには、コマンドラインでobtoolと入力します。
初めてobtool
を起動するときには、Oracle Secure Backupユーザーとしてアイデンティティを確立する必要があります。ユーザー・アイデンティティが未設定の場合、obtool
からユーザー名およびパスワードの入力を要求されます。
注意:
Oracle Secure Backupのインストーラでは、admin
ユーザーが自動的に作成され、パスワードの入力を求められます。インストール後初めてOracle Secure Backupにログインするときには、これらの資格証明を使用します。
コマンドラインまたはコマンド・スクリプトでのクリア・テキストによるパスワードの指定は推奨されません。セキュリティ上の脆弱性となります。推奨される方法は、ユーザーがパスワードの入力の要求に応じる方法です。
対話モードで<
コマンドを使用して、複数のobtoolコマンドが含まれるテキスト・ファイルを読み取ることができます。たとえば、複数のobtool
コマンドを記述したmy_script.txtというファイルを作成し、obtool
入力を次のようにこのスクリプトにリダイレクトできます。
ob> < /my_dir/my_script.txt
obtool
は、ファイルからコマンドを実行した後、次のコマンド用のob>
プロンプトに戻ります。
実行するコマンドを指定する引数を使用して、LinuxまたはUNIXのシェルまたはWindowsコマンド・プロンプトから非対話モードでobtoolを実行できます。obtool
は、指定されたコマンドを即座に実行し、終了します。次の構文を使用します。
obtool [ cl-option ]... command-name [ option ]... [ argument ]...
次の例では、lshost
コマンドを実行し、オペレーティング・システム・プロンプトに戻ります。
% obtool lshost Output of command: lshost brhost2 client (via OB) in service brhost3 mediaserver,client (via OB) in service br_filer client (via NDMP) in service stadv07 admin,mediaserver,client (via OB) in service %
コマンドラインでコマンドをセミコロンで区切ることによって、obtoolの1回の起動で複数のコマンドを実行できます。
注意:
コマンドラインにセミコロンを入力する場合は、ホストのオペレーティング・システムのシェルまたはコマンドライン・インタプリタの引用符規則に従ってください。たとえば、bashシェル・セッションでは、セミコロンを次のように引用符で囲みます。
$ obtool lshost ';' lsdev
非対話モードで<
コマンドを使用して、複数のobtoolコマンドを含むテキスト・ファイルを読み取ることができます。たとえば、複数のobtool
コマンドを記述したmy_script.txtというファイルを作成し、obtool
入力を次のようにこのスクリプトにリダイレクトできます。
% obtool < /my_dir/my_script.txt
obtool
は、ファイルのコマンドを実行した後、次のコマンドのためにオペレーティング・システム・プロンプトに戻ります。
これらのコマンドのいずれかを使用してobtoolセッションを終了します。
exit
このコマンドによってobtool
セッションは終了しますが、ログイン・トークンによりユーザーの資格証明が保存されるため、次のobtool
起動時には、ユーザー名またはパスワードの入力を求められません。
quit
このコマンドは、exit
と同義語です。
logout
このコマンドは、obtool
セッションを終了し、ログイン・トークンを破棄するため、次のobtool
セッション開始時には、資格証明の入力を求められます。
次の例では、ログイン・トークンの期限が切れているため、最初のセッションにログイン資格証明が必要です。この最初のセッションはexit
コマンドで終了され、2番目のセッションが開始されます。ログイン・トークンが保存されたため、この2番目のセッションにはログイン資格証明は不要です。2番目のセッションはlogout
コマンドで終了され、3番目のセッションが開始されます。ログイン・トークンがlogout
コマンドにより破棄されたため、3番目のセッションにはログイン資格証明が必要です。
[cfoch@stbcs06-1 ~]$ obtool Oracle Secure Backup 12.2.0.1.0 Warning: auto-login failed - login token has expired login: admin ob> exit [cfoch@stbcs06-1 ~]$ obtool ob> logout [cfoch@stbcs06-1 ~]$ obtool Oracle Secure Backup 12.2.0.1.0 login: admin ob>
起動時に、既存のログイン・トークンを破棄して、obtoolで強制的に別の資格証明を使用することができます。これには、obtool
で-u
オプションを使用して、セッションのユーザー名を指定します。たとえば、次のようになります。
[root@osblin1 ~]# obtool -u admin Password: ob>
Oracle Secure Backupは、テープへのシステム・バックアップ(SBT)インタフェースを介して、RMANのメディア管理レイヤーとしての役割を果します。RMANを使用してテープにOracleデータベースを直接にバックアップできます。
RMAN実行ファイルまたはOracle Enterprise Manager Cloud Controlのいずれかのインタフェースを介してRMANにアクセスできます。RMANは、SBTインタフェースを介してOracle Secure Backupと通信します。
Oracleデータベースのオンライン・バックアップを実行するにはRMANの使用をお薦めします。RMANを使用してテープ・バックアップを実行する前に、「RMANとともに使用するためのOracle Secure Backupの構成」に記載されたRMANの構成を行う必要があります。
この項では、RMANでOracle Secure BackupによるテープへのOracleデータベースのバックアップを行うために必要な構成手順を示します。構成手順を開始する前に、Oracle DatabaseソフトウェアとOracle Secure Backupがインストールされていることを確認してください。
RMANでOracle Secure Backupを使用するための構成手順:
ユーザーの事前認可を使用すると、通常のOracle Secure Backupログイン要件を処理せずにOracle Secure Backupを使用できます。RMANの場合は、事前認可により、バックアップまたはリストアなどの特定のRMAN操作を実行するOracle Secure Backupユーザーを決定します。
特定のホストおよびUNIXユーザーまたはWindowsアカウントからのOracle Secure Backupサービスおよびデータへのアクセスを事前認可できます。Oracle Secure Backup管理ドメイン内の各ホストに対して、オペレーティング・システムとOracle Secure Backupユーザーの1対1のマッピングを1つ以上作成できます。特定のバックアップまたはリストア要求に対する事前認可のマッピングが見つからない場合、要求は失敗します。
関連項目:
ユーザーの事前認可の手順の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。
データベース・バックアップ記憶域セレクタにより、実行する必要があるバックアップまたはリストア操作に関する詳細を提供できます。記憶域セレクタは、Oracle Secure Backupにより管理される記憶域媒体とRMAN操作を関連付けるOracle Secure Backupオブジェクトです。
通常、記憶域セレクタには、次のような情報が含まれます。
バックアップまたはリストアの必要なOracleデータベース
データベース記憶域セレクタが適用されるホスト
バックアップまたはリストア操作に使用する必要があるデバイスおよびメディア・ファミリ
関連項目:
データベース・バックアップ記憶域セレクタの定義の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』のデータベース・バックアップ記憶域セレクタの構成に関する項を参照してください