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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース18.1
E98591-01
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9.6.5 対話モード・レポートへのリンクの設定

開発者は、構文をURLのRequest値およびItemNamesセクションで使用して、対話モード・レポートにリンクします。

対話モード・レポートのデータは、宣言的なフィルタで決まります。開発者は、エンド・ユーザーに対する対話モード・レポート設定を変更することによって、レポート・パラメータを設定できます。ただし、これらの設定は、エンド・ユーザーが作業中のレポートのみに影響し、保存済のレポート設定には影響しません。開発者は、この項に記載されている構文を使用して、対話モード・レポートにリンクすることができます。

注意:

追加の対話モード・レポート・リージョンを追加する場合、古い単一の対話モード・レポートのリンク構文を必ず変更してください。変更しなければ、リンクでエラーが発生します。複数の対話モード・レポート・リージョン、RequestまたはName構文があるページへのリンクは、リージョンの静的IDで完全修飾する必要があります。

9.6.5.1 Request構文

特定の保存済レポートにリンクするには、次のRequest構文を使用します。

IR[region static ID]_<report_alias>

次に例を示します。

IR[EMP]_dept20

注意:

URLでのRequestの使用はオプションです。複数の保存済レポートにリンクするには、各Requestをカンマで区切ります。

9.6.5.2 Name構文およびValue構文

フィルタを作成するには、次のitemNames構文およびitemValues構文を使用します。

IR[region static ID]<operator>_<target column alias>

次に例を示します。

IR[EMP]C_ENAME:KING

注意:

ページ上の対話モード・レポート・リージョンが1つのみの場合、itemNameはリージョンの静的IDで完全修飾する必要はありません。演算子が定義されていない場合、等号演算子によるフィルタが追加されます。

リンク内の対話モード・レポートにフィルタを作成するには、前述のitemNames構文を使用して、URLのItem Namesセクションの対応する場所にフィルタ値を追加します。

対話モード・レポートにフィルタを含む行テキストを作成するには、Item Name構文でターゲット列の別名としてROWFILTERを使用し、URLのitemValuesにフィルタ値を追加します。リンクは、タイプがSTRINGまたはNUMBERのレポートに表示されるすべての列を検索するRow Text Containsフィルタを追加します。

次に例を示します。

IR[EMP]_ROWFILTER:SALES

有効な演算子は、次のとおりです。

  • C = 含む

  • EQ = 等しい(これがデフォルトです)

  • GTE = 以上

  • GT = 次より大きい

  • LIKE = SQLのLike演算子

  • LT = 次より小さい

  • LTE: より小さいか、等しい

  • N = NULL

  • NC = 含まない

  • NEQ = 等しくない

  • NLIKE = 類似ではない

  • NN = NULLではない

  • NIN = 次に含まれない(バックスラッシュ(\)を使用したカンマ区切り値をエスケープ)

  • IN = 次に含まれる(バックスラッシュ(\)を使用したカンマ区切り値をエスケープ)

  • ROWFILTER = 次を含む行テキスト(これは、タイプがSTRINGまたはNUMBERのレポートに表示されるすべての列を検索します)

9.6.5.3 ClearCache構文

ヒント:

保存済レポートの別名を指定しないでRequestでClearCacheを使用すると、プライマリ・デフォルト・レポートがクリアされます。複数の対話モード・レポートがあるページで、特定の対話モード・レポート・リージョンをクリアするには、保存済レポートの別名とともにリージョンの静的IDをRequestで指定します。

URLのClearCacheセクションで次の構文を使用して、対話モード・レポートのリセット、クリアまたはページ区切りのリセットを行います。

  • RIR - 対話モード・レポートをリセットします。これは、エンド・ユーザーがターゲット・ページで対話モード・レポートの「アクション」メニューから「リセット」オプションを選択した場合に相当します。レポートは、開発者が指定したか、またはユーザーが保存したデフォルトのレポート設定に戻ります。

  • CIR - 対話モード・レポートをクリアします。これにより、コントロール・ブレーク、集計、フラッシュバック、チャート、表示する行数、フィルタ、ハイライト、計算、グループ化、ピボットなどすべてのレポート設定がクリアされます。

  • RP - 対話モード・レポートのページ区切りをリセットします。

9.6.5.4 対話モード・レポートにリンクする際の制限

対話モード・レポートにリンクする場合は、次の制限に注意してください。

  1. Request値がURLで定義されていない場合、すべてのプライマリ・デフォルト・レポート設定が変更されます。

  2. Requestが定義されておらず、かつ、itemNamesセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列名が含まれていない場合、ターゲット・ページに複数の対話モード・レポート・リージョンが存在すると、エラーが発生します。

  3. Request値が定義されておらず、かつ、itemNamesセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列名が含まれていない場合、ターゲット・ページ内の対話モード・レポート・リージョンが1つのみであれば、プライマリ・デフォルト・レポートにフィルタが作成されます。

9.6.5.5 有効なリンクの例

この項では、有効なリンクの例について説明します。

有効なリンクの例1

この例には、Request値のないリンクが含まれていますが、URLのitemNamesセクションに、リージョンの静的IDで修飾されたフィルタ列が含まれています。この例では、参照されるリージョンのItem Nameのプライマリ・デフォルト・レポートにフィルタを作成しています。

f?p=&APP_ID.:2:&SESSION.::::IR[EMP]_ENAME:KING

有効なリンクの例2

以前のリリースとの下位互換性をサポートするために、この例では古い構文を使用しています。これは対話モード・レポート・リージョンが1つのページで機能します。

?p=&APP_ID.:1:&SESSION.:IR_REPORT_12345::RIR,CIR::RIR,CIR:IR_ENAME:KING

有効なリンクの例3

この例では、リンクにRequest値はありません。clear cacheセクションにはRIRCIRまたはRPがあり、すべての対話モード・レポート・リージョンのプライマリ・デフォルト・レポートのリセット、クリアまたはページ区切りのリセットを行います。

f?p=&APP_ID.:1:&SESSION.:::RIR:

9.6.5.6 無効なリンクの例

この項では、無効なリンクの例について説明します。

無効なリンクの例1

このリンクには、Request値がなく、かつ、URLのItem Nameセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列が含まれていません。この例では、ターゲット・ページに複数の対話モード・レポート・リージョンが存在すると、エラーが発生します。

f?p=&APP_ID.:2:&SESSION.::::ENAME:KING

無効なリンクの例2

この例には、2つのRequest値がカンマで区切られたリンクがあり、かつ、URLのItem Nameセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列が含まれていません。この例では、フィルタを作成する必要がある場所が明確でないため、エラーが発生します。

f?p=&APP_ID.:2:&SESSION.:IR[test]_employee,IR[test2]_dept10:::ENAME:KING

無効なリンクの例3

この例では、対話モード・レポート・リージョンが複数あるページで、古いRequest値の構文を使用しています。この例ではエラーが発生します。古い構文は、対話モード・レポート・リージョンが1つの場合にのみ機能します。

f?p=&APP_ID.:2:&SESSION.:IR_REPORT_myrpt:::ENAME:KING

9.6.5.7 共有対話モード・レポートへのリンクの設定

URLのRequest値でIR[region static ID]_<report_alias>を使用して、保存済のプライマリ・デフォルト、代替デフォルトおよびパブリック・レポートにリンクを設定できます。

関連項目:

and

9.6.5.7.1 ページ・デザイナでのデフォルト・レポートの別名の編集

プロパティ・エディタで、デフォルトの対話モード・レポートの属性を表示できます。

デフォルトの対話モード・レポートの属性を表示するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナでページを表示します。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. ページを選択します。
    ページ・デザイナが表示されます。
  2. 「保存されたレポート」属性を選択します。
    1. 「レンダリング」タブで、レポートを含むリージョンを見つけます。
    2. 「リージョン」で、「属性」ノードを展開します。
    3. 「保存されたレポート」を展開します。
    4. 保存済レポートを選択します。

    「保存されたレポート」属性がプロパティ・エディタに表示されます。

  3. グループまたは属性を検索するには、次のステップを実行します。
    • グループまたは属性の検索: 「フィルタ・プロパティ」フィールドにキーワードを入力します。プロパティ・エディタにグループまたは属性が表示されます。デフォルトの表示に戻すには、キーワードを削除します。

    • 「グループに移動」の使用: 「グループに移動」をクリックして、グループを選択します。デフォルトの表示に戻すには、「グループに移動」を再度クリックして、「すべて開く」を選択します。

  4. 「識別」を検索します。
  5. 「別名」で、このレポートの新しい別名を入力します。この別名を使用して、この保存済レポートへのわかりやすいURLリンクを定義します。このリンクを使用して、アプリケーション内の別の場所から直接リンクできます。
  6. 変更を保存するには、「保存」をクリックします。ページを保存して実行するには、「ページの保存と実行」をクリックします。

9.6.5.7.2 プライマリ・レポートへのリンクの例

次の例では、プライマリ・レポート(report_alias=PRIMARY)にリンクする方法を示します。

この例では、プライマリ・レポートへのリンクを設定しています。

f?p=100:1:&APP_SESSION.:IR_PRIMARY

この例では、プライマリ・レポートへのリンクを設定し、レポート設定のリセットおよびクリアを行っています。

f?p=100:1:&APP_SESSION.:IR_PRIMARY::RIR,CIR:

この例では、プライマリ・レポートへのリンクを設定し、レポート設定のリセットおよびクリアを行っています。さらに、プライマリ・レポートでENAME = 'KING'フィルタを作成しています。

f?p=100:1:&APP_SESSION.:IR_PRIMARY::RIR,CIR:IR_ENAME:KING

9.6.5.7.3 保存済のレポートへのリンクの例

次の各例では、保存済のレポート(report_alias=12345)へのリンクを設定する方法を示します。

この例では、保存済のレポートへのリンクを設定しています。

f?p=100:1:&SESSION.:IR_REPORT1

この例では、保存済レポートREPORT1にリンクし、設定をリセットおよびクリアしています。

f?p=100:1:&SESSION.:IR_REPORT1::RIR,CIR:

この例では、保存済レポートREPORT1にリンクし、設定をリセットおよびクリアしています。さらに、保存済レポートREPORT1でENAME = 'KING'フィルタを作成しています。

f?p=100:1:&SESSION.:IR_REPORT1::RIR,CIR:IR_ENAME:KING