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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース18.1
E98591-01
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17.12 レポート出力の管理

レポート問合せを定義することによってレポート・リージョンを出力する方法、およびレポート・レイアウトを使用してレポート・リージョンをフォーマットする方法について学習します。

17.12.1 レポート問合せの定義によるレポート・リージョンの印刷

レポート問合せの定義によって、レポート・リージョンを印刷します。

17.12.1.1 レポート問合せについて

レポート・リージョンは、レポート問合せを共有コンポーネントとして定義することによって出力できます。レポート問合せは、抽出されるデータを識別します。リージョンに含まれるSQL文とは異なり、レポート問合せには、問合せを保存すると有効化されるSQL文が含まれます。レポート問合せは、SQL文を戻すファンクションではなく、SQL文である必要があります。

レポート問合せは、レポート・レイアウトに関連付けて、書式化されたドキュメントとしてダウンロードできます。レポート・レイアウトが選択されていない場合は、汎用のレイアウトが使用されます。汎用レイアウトは、レポート問合せのテストと検証の目的で使用します。汎用レイアウト・オプションを使用する場合にソース問合せが複数定義されていると、最初の結果セットのみが出力ドキュメントに含まれます。レポートには、現行のアプリケーションのセッション・ステートを含めることができます。

これらのレポートをアプリケーションと統合することにより、エンド・ユーザーから使用できるようにします。たとえば、ボタン、リスト・アイテム、ブランチ、またはターゲットとしてURLを使用できるその他のナビゲーション・コンポーネントをレポート問合せに関連付けることができます。そのアイテムを選択すると、出力プロセスが開始します。

17.12.1.2 レポート問合せの作成

「レポート問合せ」オプションの可用性は、サービス管理者がインスタンスに対してどのようなレポート出力設定を行ったかによって異なります。次のステップに示すすべてのオプションが使用可能であるとはかぎりません。

レポート問合せを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 共有コンポーネント・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

      共有コンポーネント・ページが表示されます。

  2. レポートの下の「レポート問合せ」をクリックします。
  3. 「作成」をクリックします。
  4. 問合せを実行するには、次の情報を指定します。
    1. レポート問合せ名: レポート問合せを識別する名前を入力します。リンク・ターゲットとしてレポート問合せを参照する際に、レポート問合せ名はリクエスト文字列の一部になります。
    2. 出力形式: レポート出力形式を選択します。有効なオプションは次のとおりです:
      • PDF: Adobe Portable Document Format。

      • Word: Microsoft Word Rich Text Format。

      • Excel: Microsoft Excel形式。ただし、コンテンツはHTMLベースであるため、本当の.xlsファイルではありません。

      • HTML

      • XML: Extensible Markup Language。

    3. アイテム: 形式の値を保持するアイテムを選択します。このアイテムは、実行時の出力形式を指定する際に使用できます。
    4. ファイルの表示形式: レポート問合せドキュメントをWebブラウザでどのように開くかを選択します。オプションは次のとおりです。
      • 添付ファイル: ユーザーがレポート問合せのダウンロード・ボタンをクリックすると、ファイルを開くか、または保存するかを尋ねるダイアログ・ボックスが表示されます。

      • インライン: レポート問合せドキュメントをブラウザのウィンドウ内に表示します。

    5. セッション・ステート: セッション・ステートの値(レポートのXML構造のページ・アイテムの値など)を参照するには、このチェック・ボックスを選択します。
    6. 「次へ」をクリックします。
  5. 「SQL問合せ」にSQL文を直接入力するか、「クエリー・ビルダー」をクリックして、クリックやポイントによってSQL文を作成します。

    SQL文でアプリケーションおよびページ・アイテムを参照する場合は、バインド変数として参照します。「バインド変数の設定」をクリックすると、各バインド変数について値を入力し、問合せをテストして、目的の出力が戻されることを確認できます。

  6. 「定義のダウンロード」で、次のように指定します。
    1. レポート・レイアウトのデータ・ソース: このオプションは、レポート定義のエクスポート・ファイルをダウンロードするために使用します。

      ヒント:

      レポート問合せ定義とは、開発者が、BI Publisher DesktopやAltova Stylevisionのようなツールのソースとして使用してレポート・レイアウトを作成するためのものです。ツールによってはデータのXMLエクスポートとXMLスキーム定義の両方をソースとして受け入れますが、どちらか一方しか受け入れないツールもあります。ソース問合せによって設計時にデータが戻されない場合は、XMLスキーマによってデータなしで定義をエクスポートする方法が提供されます。

      「XMLデータ」または「XML Schema」を選択し、「ダウンロード」をクリックします。

      「XML Schema」を選択すると、XSDファイル(XML構造のXMLスキーマ定義)が作成されます。

    2. 問合せの追加: このボタンをクリックすると、レポート問合せに別の問合せを追加できます。別の問合せを追加することにより、複数の出力コンポーネント(2つの異なる問合せをベースにしたチャートおよびレポートなど)を含む複雑なレポートの生成が可能になります。
    3. レポート問合せの作成: このボタンをクリックすると、ウィザードが早期に終了します。「レポート・レイアウトのソース」には、汎用のレポート・レイアウトが使用されることになります。
    4. 「次へ」をクリックします。
  7. 「レポート・レイアウトのアップロード」で、次のように指定します。
    1. レポート・レイアウトのソース: レポート・レイアウトの導出方法を指定します。レポート・ベースのファイル・レイアウトを選択した場合、レイアウト名とレポート・レイアウト・ファイルを指定する必要があります。
    2. レイアウト名: レイアウト名を入力します(オプション)。デフォルトは、レポート問合せの名前です。
    3. レポート・レイアウト・ファイル: 「参照」をクリックし、Rich Text Format(RTF)を選択します。
    4. 「次へ」をクリックします。
  8. 「確認」で、次のステップを実行します。
    1. 問合せ名: 問合せを識別します。
    2. レポート・レイアウト: 選択したレポート・レイアウトを識別します。
    3. 出力形式: このレポート問合せの形式を識別します。
    4. アイテムから導出: 形式情報を保持するアイテムを識別します。
    5. URL: このレポートをアプリケーションに統合するには、表示されたURLをボタン、リスト・アイテム、リンクまたは他のナビゲーション・コンポーネントに対するターゲットとして使用します。これにより、たとえば、エンド・ユーザーはボタンをクリックして、出力プロセスを開始できます。
    6. テスト・レポート: これをクリックして、レポートのプレビューを表示します。汎用レポート・レイアウトを使用するように指定している場合は、「テスト・レポート」をクリックしても出力は生成されません。
    7. 「終了」をクリックします。

      レポート問合せは、「共有コンポーネント」に作成および保存されます。

17.12.1.3 レポート問合せの編集

レポート問合せを編集するには、次のステップを実行します。

  1. 共有コンポーネント・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

      共有コンポーネント・ページが表示されます。

  2. レポートの下の「レポート問合せ」をクリックします。
  3. 目的のレポート問合せを選択します。
  4. 編集ページで、該当する属性を編集します。
  5. 「変更の適用」をクリックします。

17.12.1.4 レポート問合せのコピー

レポート問合せをコピーするには、次のステップを実行します。

  1. 共有コンポーネント・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

      共有コンポーネント・ページが表示されます。

  2. レポートの下の「レポート問合せ」をクリックします。
  3. レポート問合せページで、「コピー」をクリックします。
  4. 「レポート問合せのコピー」で、コピーする問合せを選択して、レポート問合せの名前を入力し、「コピー」をクリックします。

    コピーが問合せリストに表示されます。

17.12.2 レポート・レイアウトを使用したレポート・リージョンまたはレポート問合せのフォーマット

レポート・レイアウトを作成してレポート・リージョンまたはレポート・レイアウトをフォーマットします。

17.12.2.1 レポート・レイアウトについて

クラシック・レポート・リージョンまたはレポート問合せのどちらかをフォーマットするには、レポート・レイアウトと関連付けます。レポート・レイアウトを使用すると、印刷用形式でデータをレンダリングできます。レポート・レイアウトを選択しない場合は、デフォルトのXSL-FOレイアウトが使用されます。対話モード・レポートのリージョンのレンダリングでは、常にデフォルトのXSL-FOレイアウトが使用されます。

レポート・レイアウトを作成して使用すると、次のことができるようになります。

  • レポート・リージョンのデフォルト・レイアウト、およびOracle Application Expressで用意されているレポート問合せの汎用レイアウトを利用できます。

  • コードをコピーしてカスタマイズすることによって、レポート・リージョンの組込みXSL-FOベースのレイアウトが利用できます。レポート・リージョンに対して、ページ・サイズ、フォント、色などを制御するいくつかの属性を編集できます。

  • RTFまたはXSL-FOレポート・レイアウトを作成してレポートのルック・アンド・フィールをカスタマイズできます。RTFレポート・レイアウトを使用するには、Oracle Application Expressのサービス管理者が、そのサイトに対して詳細設定を選択している必要があります。

注意:

対話モード・レポートでは、カスタム・レポート・レイアウトはサポートされません。

関連項目:

『Oracle Application Express管理ガイド』レポート出力の構成に関する項

17.12.2.2 レポート・レイアウト・オプションの概要

レポート・レイアウトは、次のいずれかのオプションに基づいて作成できます。

  • 汎用列: 汎用レポート・レイアウトはほとんどの問合せ結果セットに使用できます。このレイアウトを使用すると、出力可能なドキュメントの生成時に、列の数が自動的に調整されます。

    多くのレポート・レイアウト属性は、組込みのデフォルトXSL-FOレイアウトを使用して、レポート・リージョンに対して宣言的に定義できます。レポート・レイアウトを追加制御する必要がある場合は、このステップによりカスタマイズ可能な組込みのデフォルトXSL-FOレイアウトのコピーを作成できます。

  • 名前付き列: 名前付き列のレポート・レイアウトは、問合せ固有のレポート・レイアウトで、問合せ結果セットに含まれる列の定義済リストで使用できるよう設計されています。このレイアウト・タイプはページ・アイテムおよび問合せ列の位置を正確に制御する必要がある場合に、個別に設計されたレイアウトで使用されます。

「レポート・レイアウト」オプションの可用性は、サイト管理者がサイトでどのようなレポート出力設定を行ったかによって異なります。次のステップに示すすべてのオプションが使用可能であるとはかぎりません。

関連項目:

Oracle Application Express管理ガイドの「レポート出力の構成」

17.12.2.3 レポート・レイアウトの作成

レポート・レイアウトを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 共有コンポーネント・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

      共有コンポーネント・ページが表示されます。

  2. 「レポート」の下の「レポート・レイアウト」をクリックします。
  3. 「作成」をクリックします。

    レポート・レイアウトの作成ウィザードが表示されます。

  4. 「レポート・レイアウト・タイプ」で、オプションを選択し、「次へ」をクリックします。
    • 汎用列(XSL-FO) - デフォルト・テンプレートを使用してレポートに移入します。次のステップで、デフォルト・コードをカスタマイズできます。

    • 名前付き列(XSL-FO) - 次のステップでXSL-FOまたはRTFファイルをアップロードする必要があります。

  5. 「レイアウト・ソース」で、該当する情報を確認および編集します。このページに表示されるオプションは、選択したレイアウト・タイプによって異なります。
    • 汎用列を選択した場合は、次のステップを実行します。

    1. レポート・レイアウト名: レポート問合せまたはレポート・リージョンに関連付ける際にレポート・レイアウトを識別するための名前を入力します。
    2. レポート・レイアウト: レポート・レイアウトは、ページ書式のXSL-FOベースの定義です。ページ・サイズ、向き、フォント、スタイルなどを定義する属性は、すべてこのセクションで定義されます。
    3. レポートの列ヘッダー: レポート・ヘッダー行の各セルの外観を定義します。
    4. レポート列: すべてのレポート行に対する各セルの外観を定義します。
    5. レポート列の幅: 実行時に計算されるか、またはレポート・リージョンのレポート列定義から導出できます。
      • 名前付き列を選択した場合は、次のステップを実行します。

    1. レイアウト名: レポート問合せまたはレポート・リージョンに関連付ける際に、レポート・レイアウトを識別するための名前を入力します。
    2. レポート・レイアウト・ファイル - レポート・レイアウトが含まれるファイルをアップロードします。
  6. 「レイアウトの作成」をクリックします。

17.12.2.4 レポート・レイアウトの編集

汎用列のレポート・レイアウトを直接Application Expressで編集できます。ただし、名前付き列のレポート・レイアウトを編集するには、現行のファイルをダウンロードしてそれを編集し、再度アップロードする必要があります。

レポート・レイアウトを編集するには、次のステップを実行します。

  1. 共有コンポーネント・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

      共有コンポーネント・ページが表示されます。

  2. 「レポート」の下の「レポート・レイアウト」をクリックします。
  3. レポート・レイアウト・ページで、編集するレイアウトを選択します。
  4. 汎用列レイアウトの場合は、レポート・レイアウトの編集ページで直接レイアウトを編集し、「変更の適用」をクリックします。
  5. 名前付き列のレイアウトの場合は、「ダウンロード」をクリックして、コンピュータにファイルを保存します。

    ファイルを編集して、新しいレポート・レイアウトとして更新されたバージョンをアップロードします。

17.12.2.5 レポート・レイアウトのコピー

レポート・レイアウトをコピーして編集および保存できます。

レポート・レイアウトをコピーするには、次のステップを実行します。

  1. 共有コンポーネント・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

      共有コンポーネント・ページが表示されます。

  2. 「レポート」の下の「レポート・レイアウト」をクリックします。
  3. レポート・レイアウト・ページで、「コピー」をクリックします。
  4. レポート・レイアウトのコピー・ページで、コピーするレイアウトを選択して、コピーの名前を入力し、「コピー」をクリックします。

    コピーがレイアウト・リストに表示されます。

  5. レポート・レイアウトのコピーで、次のステップを実行します。
    1. レポート・レイアウトのコピー - コピーするレイアウトを選択します。
    2. レポート・レイアウト名 - コピーの名前を入力します。
    3. 「コピー」をクリックします。