プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース18.1
E98591-01
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

21.5 翻訳プロセスの理解

アプリケーション・ビルダーで開発したアプリケーションを翻訳するには、プライマリおよびターゲット言語をマップし、テキストを翻訳ファイルにシードおよびエクスポートし、テキストを翻訳し、翻訳ファイルを適用し、翻訳済アプリケーションをパブリッシュする必要があります。

この項では、アプリケーションの翻訳プロセスについて説明します。

21.5.1 ステップ1: アプリケーション言語の定義

アプリケーション翻訳の最初のステップは、プライマリおよびターゲットのアプリケーション言語をマップすることです。プライマリ・アプリケーションは、翻訳されるアプリケーションです。ターゲット・アプリケーションは、翻訳結果のアプリケーションです。

プライマリおよびターゲットのアプリケーション言語をマップするには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      翻訳ページが表示されます。

  2. 「アプリケーション言語の定義」をクリックします。

    マッピング・ページが表示されます。

  3. 「作成」をクリックします。
  4. 言語アプリケーション・マッピングの作成/編集で、次を指定します。
    • 翻訳アプリケーション - アプリケーションを識別する一意の整数値を入力します。アプリケーションIDは、Oracle Application Expressのインスタンスで一意である必要があります。

    • 言語 - 翻訳する言語を選択します。

    • イメージ・ディレクトリ - イメージが取得されるディレクトリを入力します。翻訳されるイメージ・ディレクトリからの静的ファイルを使用する場合を除き、このフィールドは空白のままにします。これはデフォルトで、最も一般的なオプションです。

  5. 「作成」をクリックします。

21.5.2 ステップ2: 翻訳ファイルへのシードおよびダウンロード

翻訳表をシードし、翻訳テキストを翻訳ファイルにエクスポートします。

21.5.2.1 翻訳可能なテキストのシード

翻訳のシードにより、すべての翻訳可能なテキストが翻訳テキスト・リポジトリにコピーされます。言語を指定して翻訳テキストをシードすると、翻訳用のXLIFFファイルを生成してエクスポートできます。

シード・プロセスでは、プライマリ言語アプリケーションと翻訳テキスト・リポジトリの同期がとられます。プライマリ言語アプリケーションを変更するたびに、シード・プロセスを実行する必要があります。

翻訳可能なテキストをシードするには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      翻訳ページが表示されます。

  2. 「翻訳可能なテキストのシード」をクリックします。
  3. 適切なターゲット・アプリケーションを選択します。
  4. 「シード」をクリックします。

    完了すると、次のメッセージが表示されます。

    Successfully seeded translatable text.

21.5.2.2 XLIFFファイルのダウンロード

翻訳のマッピングが確立されると、アプリケーション内の翻訳可能なテキストが翻訳リポジトリにシードされます。このリポジトリを翻訳用のXML Localization Interchange File Format (XLIFF)ファイルにエクスポートします。

21.5.2.2.1 XLIFFのエクスポート・ページについて

XLIFFのエクスポート・ページは、2つのセクションに分かれています。アプリケーション全体の翻訳可能なテキスト(すべてのページ、LOV、メッセージなど)をエクスポートするには、上のセクションを使用します。特定のページの翻訳可能なテキストをエクスポートするには、下のセクションを使用します。

注意:

XLIFF(XML Localization Interchange File Format)は、ローカリゼーション・データを変換するためのXMLベースのフォーマットです。XLIFFおよびXLIFF 1.0の仕様の詳細は、次を参照してください。

https://www.oasis-open.org/committees/tc_home.php?wg_abbrev=xliff

21.5.2.2.2 アプリケーションのXLIFFファイルのダウンロード

完全なアプリケーションのXLIFFファイルをダウンロードするには、次のステップを実行します。

  1. 翻訳可能なテキストをシードします。
  2. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      翻訳ページが表示されます。

  3. 翻訳ページで、「XLIFF翻訳ファイルのダウンロード」をクリックします。
  4. 「完全なアプリケーション用のXLIFFファイルのダウンロード」で、次のステップを実行します。
    1. 言語 - XLIFFファイルでダウンロードする言語を選択します。
    2. XLIFFターゲット要素を含める - XLIFFターゲット要素を含めるかどうかを指定します。含めるには、「XLIFFターゲット要素を含める」を選択します。
    3. エクスポート - アプリケーションのすべての翻訳可能な要素をエクスポートするか、新規または更新された要素のみをエクスポートするかを選択します。
    4. 「XLIFFのエクスポート」をクリックします。
  5. 画面に表示されるステップに従います。

21.5.2.2.3 アプリケーション・ページのXLIFFファイルのダウンロード

特定ページのXLIFFファイルをダウンロードするには、次のステップを実行します。

  1. 翻訳可能なテキストをシードします。
  2. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      翻訳ページが表示されます。

  3. 翻訳ページで、「XLIFF翻訳ファイルのダウンロード」をクリックします。
  4. 「アプリケーション・ページ用のXLIFFファイルのダウンロード」で、次のステップを実行します。
    1. 言語 - XLIFFファイルでダウンロードする言語を選択します。
    2. ページ - ページを選択します。
    3. XLIFFターゲット要素を含める - XLIFFターゲット要素を含めるかどうかを指定します。含めるには、「XLIFFターゲット要素を含める」を選択します。
    4. エクスポート - ページのすべての翻訳可能な要素をエクスポートするか、新規または更新された要素のみをエクスポートするかを選択します。
    5. 「XLIFFのエクスポート」をクリックします。
  5. 画面に表示されるステップに従います。

21.5.2.2.4 含まれるXLIFFターゲット要素について

Oracle Application ExpressがXLIFFドキュメントを生成すると、各ドキュメントには複数の翻訳単位が含まれます。各翻訳単位は、ソース要素とターゲット要素で構成されます。XLIFFドキュメントは、各翻訳単位ごとのソースおよびターゲットの両方の要素で生成できます。生成するファイルにソース要素のみを含めることもできます。更新された翻訳は、翻訳単位のターゲット要素から適用されます。

21.5.3 ステップ3: XLIFFファイルの翻訳

翻訳可能なファイルをXLIFFフォーマットにエクスポートすると、これを適切な言語に翻訳できます。

XLIFFは翻訳のためのオープン標準のXMLファイルであるため、ほとんどの翻訳ベンダーでサポートされています。Oracle Application Expressは、UTF-8キャラクタ・セットでエンコードされたXLIFFファイルのみをサポートしています。つまり、翻訳用のXLIFFファイルはUTF-8でエクスポートされ、翻訳済XLIFFファイルも同じキャラクタ・セットであることを前提としています。

翻訳は時間のかかるタスクです。Oracle Application Expressでは、アプリケーション開発と翻訳を並行して行えるように、増分的な翻訳をサポートしています。XLIFFファイルの一部のみが翻訳されている場合でも、ファイルを翻訳してOracle Application Expressにアップロードできます。対応する翻訳済アプリケーションに翻訳がない文字列の場合、Oracle Application Expressは、プライマリ言語の対応する文字列を使用します。

関連項目:

XLIFFおよびXLIFF 1.0の仕様の詳細は、次を参照してください。

https://www.oasis-open.org/committees/tc_home.php?wg_abbrev=xliff

21.5.4 ステップ4: 翻訳済XLIFFドキュメントのアップロードおよび適用

XLIFFドキュメントの翻訳後に、ドキュメントをアップロードして適用します。

21.5.4.1 翻訳済XLIFFドキュメントのアップロード

翻訳済XLIFFドキュメントをアップロードするには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      翻訳ページが表示されます。

  2. 「XLIFF翻訳ファイルの適用」をクリックします。

    XLIFF翻訳ファイル・ページが表示されます。

  3. 「ファイルのアップロード」をクリックします。
  4. XLIFFのアップロード・ページで、次のステップを実行します。
    1. アップロードするファイルを探します。
    2. 「アップロード」をクリックします

      アップロードされたドキュメントが、XLIFF翻訳ファイル・ページに表示されます。

21.5.4.2 アップロードしたXLIFFドキュメントの適用

XLIFFドキュメントをアップロードした後、そのXLIFFドキュメントを適用して翻訳済アプリケーションを公開します。XLIFFドキュメントを適用すると、Application Expressエンジンはファイルを解析して、翻訳表を新しい翻訳可能なテキストで更新します。

アプリケーションを公開すると、ベース言語のアプリケーションのコピーが作成され、翻訳表の翻訳されたテキスト文字列が置換されます。その後、この公開されたアプリケーションを使用して、代替言語でアプリケーションをレンダリングできます。

アプリケーションを代替言語で実行するには、代替言語バージョンで表示するようにグローバリゼーション設定を行ってアプリケーションを実行する必要があります。たとえば、言語がブラウザ言語に従う場合は、ブラウザ言語を翻訳済アプリケーションと同じ言語に設定する必要があります。

翻訳済XLIFFドキュメントを適用するには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      アプリケーションの翻訳ページが表示されます。

  2. 「XLIFF翻訳ファイルの適用」をクリックします。

    XLIFF翻訳ファイル・ページが表示されます。

  3. XLIFFドキュメントを適用するには、次のステップを実行します。
    1. 適用するXLIFFファイルを選択します。
    2. 「翻訳に適用」から、翻訳のマッピングを選択します。
    3. 「チェックした項目の適用」をクリックします。

    XLIFFファイルが解析され、コンテンツが翻訳リポジトリに適用されます。このプロセスが完了すると、各翻訳のアプリケーションをパブリッシュする必要があります。

21.5.4.3 アップロードしたXLIFFドキュメントの削除

アップロードしたXLIFFドキュメントを削除するには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      翻訳ページが表示されます。

  2. 「XLIFF翻訳ファイルの適用」をクリックします。

    XLIFF翻訳ファイル・ページが表示されます。

  3. XLIFFファイル・リポジトリで、ファイル名列の左側にあるチェック・ボックスを選択します。
  4. 「チェックした項目の削除」をクリックします。

21.5.5 ステップ5: アプリケーションのパブリッシュ

アプリケーションを公開すると、ベース言語のアプリケーションのコピーが作成され、翻訳表の翻訳されたテキスト文字列が置換されます。その後、この公開されたアプリケーションを使用して、代替言語でアプリケーションをレンダリングできます。

アプリケーションを代替言語で実行するには、代替言語バージョンで表示するようにグローバリゼーション設定を行ってアプリケーションを実行する必要があります。たとえば、言語がブラウザ言語に従う場合は、ブラウザ言語を翻訳済アプリケーションと同じ言語に設定する必要があります。

アプリケーションを公開するには、次の手順を実行します。

  1. アプリケーションの翻訳ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。

      アプリケーションの翻訳ページが表示されます。

  2. 「翻訳済アプリケーションのパブリッシュ」をクリックします。

    XLIFF翻訳ファイル・ページが表示されます

  3. パブリッシュするアイテムを選択し、「パブリッシュ」をクリックします。

アプリケーションを公開した後、翻訳済アプリケーションの有無を確認する必要があります。翻訳済アプリケーションは、アプリケーション・ビルダーのホームページの「選択可能なアプリケーション」リストには表示されません。かわりに、そのページの左側のアプリケーション・ナビゲート・リストを使用します。

翻訳済アプリケーションをアプリケーション・ビルダーに表示するには、アプリケーションのグローバリゼーション属性を正しく設定する必要があります。

21.5.6 翻訳の手動編集

ターゲット言語をマップし、翻訳可能なテキストをシードした後は、手動で翻訳を編集できます。

手動で翻訳を編集するには、次のステップを実行します。

  1. アプリケーション言語を定義します。
  2. 翻訳可能なテキストをシードします。
  3. 翻訳可能なテキストにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. 「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「グローバリゼーション」の下で「アプリケーションの翻訳」をクリックします。
  4. 「翻訳ユーティリティ」で、「翻訳リポジトリ」をクリックします。

    翻訳可能なテキスト・ページが表示されます。

  5. 言語マッピング・ページを選択し、「設定」をクリックします。
  6. レポートをさらにカスタマイズするには、ページ上部にある検索バーを使用します。
  7. 翻訳可能なテキストを編集するには、次のステップを実行します。
    1. 「編集」アイコンをクリックします。
      翻訳可能なテキスト・ページが表示されます。
    2. 翻訳元テキスト: プライマリ言語テキストを指定します。
    3. 翻訳先テキスト: 翻訳後のテキストを指定します。
    4. この文字列のすべての発生を更新します: このオプションを有効にして、翻訳リポジトリ内の文字列のすべての発生を更新します。
    5. 「変更の適用」をクリックします。
  8. グリッド編集ページにアクセスするには、次のステップを実行します。
    1. 「グリッド編集」をクリックします。

      「翻訳可能テキスト - グリッド編集」ページが表示されます。

    2. 翻訳先: 翻訳したテキストを入力します。
    3. 「変更の適用」をクリックします。