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Oracle® Application Expressインストレーション・ガイド
リリース18.1
E98589-01
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B.5 Oracle HTTP Serverの構成

Oracle HTTP Serverを構成するには、imagesディレクトリをコピーし、dads.confファイルを編集し、静的ファイル・サポートを構成し、Oracle HTTP Serverを停止、再起動し、Oracle XML DBプロトコル・サーバーを無効化し、リバース・プロキシやロード・バランサの内側にあるOracle HTTP Serverを構成する必要があります。

このセクションでは、Oracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを構成する方法について説明します。

B.5.1 imagesディレクトリのコピーについて

イメージ・ディレクトリのコピーの重要性について理解します。

新規インストールをロードしているか、以前のリリースをアップグレードしているかにかかわらず、トップ・レベルのapex\imagesディレクトリ(例: C:\TEMP)からOracle HTTP Server用のOracleホームを含むファイル・システム上の場所に、imagesディレクトリをコピーする必要があります。

アップグレード中に、既存のimagesディレクトリを上書きします。以前のバージョンに戻すことができるように、アップグレードの開始前に、Oracle Application Express用の既存のimagesディレクトリのコピーを作成して、imagesのリリース番号(images_3_1など)を示しておくことをお薦めします。

B.5.2 imagesディレクトリのコピー

imagesディレクトリをコピーする方法を理解します。

ファイル・システム上でimagesディレクトリを特定するには、次のファイルでテキスト別名/i/を確認します。

  • Oracle9iリリース2で配布されたOracle HTTP Serverの場合: httpd.confファイルを確認します。

  • Oracle Application Server 10gの場合: marvel.confまたはdads.confファイルを確認します。

  • Oracle Database 11gまたは12cで配布されたOracle HTTP Serverの場合: marvel.confまたはdads.confファイルを確認します。

imagesディレクトリのパスを特定したら、既存のimagesディレクトリをバックアップの場所へと名前を変更します。これによって、必要に応じて、以前のリリースに戻すことができます。

次のコマンド構文を使用してOracle DatabaseホームからOracle HTTP Serverホームのパスにapex\imagesディレクトリをコピーします。

  • Oracle Database 12c以降で配布されたOracle HTTP Serverの場合:

    • Windows:

      xcopy /E /I APEX_HOME\apex\images ORACLE_HTTPSERVER_HOME\user_projects\domains\base_domain\images
      
    • UNIXおよびLinux:

      cp -rf $APEX_HOME/apex/images ORACLE_HTTPSERVER_HOME/user_projects/domains/base_domain
      

前述の構文例では、次のとおりです。

  • APEX_HOMEは、インストール用Zipファイルが解凍された場所です

  • ORACLE_HTTPSERVER_HOMEは、既存のOracle Application ServerまたはOracle HTTP ServerのOracleホームを示しています

B.5.3 dads.confファイルの編集

dads.confファイルを編集する方法を理解します。

dads.confファイルには、Oracle Application Expressにアクセスするためのデータベース・アクセス記述子(DAD)情報が保存されています。

注意:

このマニュアルでは、ORACLE_HTTPSERVER_HOMEにOracle HTTP Serverがインストールされていると想定します。

dads.confファイルを編集するには、次のステップを実行します。

  1. テキスト・エディタを使用してdads.confファイルを開きます。
    • Oracle Application Server 10gの場合:

      • Windows:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME\Apache\modplsql\conf\dads.conf
        
      • UNIXおよびLinux:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME/Apache/modplsql/conf/dads.conf
        
    • Oracle Database 11gで配布されたOracle HTTP Serverの場合:

      • Windows:

        ORACLE_INSTANCE\config\OHS/ohs<1>\mod_plsql
        
      • UNIXおよびLinux:

        ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohs<1>/mod_plsql
        
    • Oracle HTTP Server 12c:

      • Windows:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME\user_projects\domains\base_domain\config\fmwconfig\components\OHS\instances\ohs1\mod_plsql\dads.conf
        
      • UNIXおよびLinux:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME/user_projects/domains/base_domain/config/fmwconfig/components/OHS/instances/ohs1/mod_plsql/dads.conf
        

    注意:

    前述の例では、ohs1はOracle HTTP Serverインスタンスの名前を参照します。Oracle HTTP Server構成ウィザードの実行中のデフォルト名はohs1です。ohs1以外の名前に変更されている場合もあります。

  2. dads.confファイルで、ORACLE_HTTPSERVER_HOMEhostportservice_nameおよびapex_public_user_passwordは、ご使用の環境に適した値に置き換えます。apex_public_user_passwordAPEX_PUBLIC_USERアカウントで変更したパスワードです。

    ここで示すパスは、単なる例です。dads.confファイルのパスは、「イメージ・ディレクトリのコピーについて」に示されているファイル・システム・パスを参照している必要があります。

    Alias /i/ "ORACLE_HTTPSERVER_HOME/user_projects/domains/base_domain/images/"
    
    <Location /pls/apex>
     Order deny,allow
     AllowOverride None
     PlsqlDatabaseConnectString     host:port:service_name ServiceNameFormat
     PlsqlNLSLanguage               AMERICAN_AMERICA.AL32UTF8
     PlsqlAuthenticationMode        Basic
     SetHandler                     pls_handler
     PlsqlDocumentTablename         wwv_flow_file_objects$
     PlsqlDatabaseUsername          APEX_PUBLIC_USER
     PlsqlDefaultPage               apex
     PlsqlDatabasePassword          apex_public_user_password
     PlsqlRequestValidationFunction wwv_flow_epg_include_modules.authorize
     PlsqlPathAlias r
     PlsqlPathAliasProcedure wwv_flow.resolve_friendly_url
     Allow from all
    </Location>
    

    注意:

    PlsqlPathAliasPlsqlPathAliasProcedureは、既存のDADに追加する必要がある、必須の新規パラメータです。これは、Application Expressリリース5.0にアップグレードする場合に重要です。

  3. PlsqlNLSLanguageを含む行を検索します。

    PlsqlNLSLanguage設定で、DADの言語設定を判断します。データベース・キャラクタ・セットがAL32UTF8であるかどうかにかかわらず、PlsqlNLSLanguage値のキャラクタ・セット部分は、AL32UTF8に設定されている必要があります。次に例を示します。

    ...
    PlsqlNLSLanguage            AMERICAN_AMERICA.AL32UTF8
    ...
    
  4. 変更を保存して、dads.confファイルを閉じます。

B.5.4 静的ファイル・サポートの構成

Oracle Application Expressで静的ファイル・サポートを構成する方法を理解します。

Oracle Application Expressを使用すると、アプリケーション開発者はアプリケーションに静的ファイルを含めることができます。静的ファイルは、ワークスペース、アプリケーション、プラグインまたはアプリケーション・テーマに関連付けることができます。Oracle HTTP ServerをWebリスナーとして使用する場合、静的ファイルはmod_plsqlプラグインの「パスの別名」機能を使用して提供されます。

参照:

必要な構成パラメータについては「dads.confファイルの編集」

B.5.5 Oracle HTTP Serverの停止および再起動

Oracle HTTP Serverを停止および再起動する方法を理解します。

この項では、Oracle HTTP Serverを停止し、再起動する方法を説明します。

B.5.5.1 Oracle Database 10g以前でのOracle HTTP Serverの停止と再起動

Oracle HTTP Serverを停止および再起動する方法を理解します。

注意:

このマニュアルでは、ORACLE_HTTPSERVER_HOMEにOracle HTTP Serverがインストールされていると想定します。

Oracle HTTP Serverを停止および再起動するには、次のステップを実行します。

  • Windows:

    次を実行します。

    ORACLE_HTTPSERVER_HOME\opmn\bin\opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
    ORACLE_HTTPSERVER_HOME\opmn\bin\opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
  • UNIXおよびLinux

    次を実行します。

    ORACLE_HTTPSERVER_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
    ORACLE_HTTPSERVER_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
    
    
    

注意:

Oracle Fusion Middleware 11.1.1に付属しているOracle HTTP Serverを使用しており、インストール時にコンポーネントに指定された名前がHTTP_Server以外であった場合は、前述のias-componentコンポーネント名を置き換える必要がある場合があります。デフォルト名は、ohs1です。

B.5.5.2 Oracle HTTP Server 12cの停止および再起動

Oracle Database 12c以降で配布されたOracle HTTP Serverを停止および再起動する方法を理解します。

Oracle Database 12c以降で配布されたOracle HTTP Serverを停止および再起動するには、次の構文を使用してコマンドを入力します。ここでDOMAIN_HOMEはOracle HTTP Serverドメインへのパスです。

  • Windows:

    次を実行します。

    %DOMAIN_HOME%\bin\stopComponent.cmd componentName
    %DOMAIN_HOME%\bin\startComponent.cmd componentName
    
  • UNIXおよびLinux

    次を実行します。

    $DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh componentName
    $DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh componentName
    

デフォルトのインストールでは、componentNameohs1ですが、Oracle HTTP Server構成ウィザードの実行中に変更されている場合もあります。

参照:

『Oracle HTTP Serverの管理』の、OHSインスタンスの作成に関する項

B.5.6 Oracle XML DBプロトコル・サーバーの無効化

SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続して、EXEC DBMS_XDB.SETHTTPPORT(0);コマンドを実行します。

以前は埋込みPL/SQLゲートウェイを使用していたが、現在はOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用する場合は、Oracle XML DB Protocol Serverを無効にする必要があります。

Oracle XML DBプロトコル・サーバーを無効化するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。
    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次のコマンドを実行します。
    EXEC DBMS_XDB.SETHTTPPORT(0);
    

B.5.7 リバース・プロキシやロード・バランサの内側にあるOracle HTTP Serverの構成について

リバース・プロキシやロード・バランサの内側にあるOracle HTTP Serverの構成について理解します。

Oracle Application Expressがリバース・プロキシまたはロード・バランサの内側で実行されている場合、ユーザーのブラウザが認識した元のHTTPホスト名とプロトコルをApplication Expressエンジンに通信することが重要です。エンジンはこの情報を使用して、HTMLレスポンスおよびHTTPリダイレクト内に、ユーザーのブラウザが正常に追随できる有効なURLを生成します。Oracle HTTPサーバーとmod_plsqlの場合は、dads.conf構成ファイルでPlsqlCGIEnvironmentListディレクティブを使用します。次に例を示します。

PlsqlCGIEnvironmentList REQUEST_PROTOCOL=https
PlsqlCGIEnvironmentList HTTP_HOST=www.example.com:443