図23-1に、プラグインのデプロイ・ワークフロー、つまりEnterprise Managerインフラストラクチャの通常の設定、プラグインのOMSへのデプロイ、デプロイされたプラグインを使用したターゲットの検出とモニタリングの方法を示します。
図23-1 プラグインのデプロイ・ワークフロー
手順1: 自己更新コンソールの設定
自己更新コンソールは、Enterprise Managerで使用可能な新しい更新を確認、ダウンロード、適用するのに使用される一般的なダッシュボードです。このコンソールを使用すると、オラクル社から入手できる新規の更新について様々なチャネルをモニターする必要がなくなります。自己更新により自動的にダウンロードされた更新にはプラグインが含まれています。プラグインの可用性を確認しEnterprise Managerへダウンロードするには、自己更新コンソールを設定する必要があります。『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の説明に従い、自己更新コンソールを設定します。
手順2: プラグインの可用性の確認
プラグインの可用性の確認は、基本的に、プラグインがMy Oracle SupportでEnterprise Managerでのダウンロードおよびデプロイに使用可能かどうかを検証する動作のことです。これはプラグインのダウンロード前の前提条件です。プラグインの可用性を確認するには、「プラグインの可用性の確認」で説明する手順に従います。
手順3: プラグイン情報の表示
プラグイン情報の表示は、プラグインID、プラグイン・リリース番号、その他の基本情報などの、特定のプラグインに関する基本情報を表示する動作のことです。プラグインの情報を表示して、どのターゲットおよびオペレーティング・システムがプラグインで動作保証されているかを理解する必要があります。特定のプラグインがすでにデプロイされているかどうかを確認することもできます。プラグイン情報を確認するには、「プラグインに関する情報の表示」で説明する手順に従います。
手順4: プラグインのダウンロード
プラグインのダウンロードは、プラグインのアーカイブまたはコンポーネントおよびそのメタデータを、特定のターゲットの検出およびモニタリングのために適切にデプロイできるように、My Oracle SupportからOracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)へダウンロードする動作のことです。特定のターゲットがプラグインによりモニターされていないことが判明したら、必要なプラグインをダウンロードする必要があります。オンライン・モードおよびオフライン・モードのどちらでもダウンロードできます。プラグインをダウンロードするには、「プラグインのダウンロード」で説明する手順に従います。
ステップ5: OMSへのプラグインのデプロイ
プラグインのOMSへのデプロイは、プラグインがMy Oracle Supportからダウンロードされた後の、次の自然な行動です。これにより、OMSの機能が、新しいターゲットの管理または新しい垂直機能の追加のいずれかに拡張されます。OMSでのプラグインのインストールおよび構成は、基本的にデプロイメントと呼ばれます。デプロイしたときにOMSの再起動が必要なプラグインもあります。
図23-2に、プラグインのOMSへのデプロイ方法を示します。
図23-2 OMSへのプラグインのデプロイ
プラグイン・アーカイブがソフトウェア・ライブラリからOMSにデプロイされると、OMSはプラグインごとに、OMSプラグイン・コンポーネント、検出プラグイン・コンポーネント、およびモニタリング・プラグイン・コンポーネントの、異なる3つのコンポーネントを受信します。
検出プラグイン・コンポーネントは、管理対象外ターゲットの検出に役立つコンポーネントです。モニタリング・プラグイン・コンポーネントは、検出されたターゲットをモニタリング目的でEnterprise Manager Cloud Controlコンソールに追加するのに役立つコンポーネントです。
プラグインをOMSにデプロイするには、「Oracle Management Serviceへのプラグインのデプロイ(OMS再起動時間および停止時間の削減)」で説明する手順に従います。
ターゲットの検出は、使用環境で管理対象外のホストおよびターゲットを識別するプロセスのことです。ターゲットの検出中に、プラグインの検出コンポーネントが管理エージェント・ホームにデプロイされます。これにより、ターゲットをモニターせずに、Enterprise Manager Cloud Controlは使用環境内の新しいターゲットのみを識別することができます。
Enterprise Manager Cloud Controlで管理対象外ホストを管理対象ホストに変換後、それらのホスト上のターゲットの自動検出を構成し、それらのホストで実行中の管理対象外ターゲットを識別できるようにする必要があります。
管理対象ホスト上のターゲットの自動検出を構成する手順は、次のURLで、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「ターゲットの検出およびモニタリング」を参照してください。
http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/doc.121/e24473/discovery.htm#CBAGJFHC
注意:
管理対象ホストでのターゲットの自動検出を構成するときに、検出プラグイン・コンポーネントが管理エージェントにコピーされます。
管理対象ホストでのターゲットの自動検出を構成したら、Enterprise Manager Cloud Controlで昇格およびモニターできるようにするために、定期的にターゲットをチェックする必要があります。
検出されたターゲットを確認して管理対象ステータスに昇格する手順は、次のURLで、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「ターゲットの検出およびモニタリング」を参照してください。
http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/doc.121/e24473/discovery.htm#CBAFHEHC
注意:
特定のターゲット・タイプのプラグインは、そのタイプのターゲットをモニターする管理エージェントに自動的にデプロイされます。たとえば、データベース・ターゲットを検出する場合、データベース・プラグインの検出プラグイン・コンポーネントは、データベース・ホストにインストールされた管理エージェントに自動でデプロイされます。
ただし、これが行われるのは、最初のデプロイのときのみです。管理エージェント・プラグインに対する以降のすべての更新は、明示的にデプロイする必要があります。たとえば、新しいバージョンのデータベース・プラグインを管理エージェントにデプロイする場合、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明されている手順を使用してデプロイを開始する必要があります。
同じく、管理エージェント(フレームワークまたはプラグイン)にパッチを適用する場合、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』で説明されている手順を使用して明示的に適用する必要があります。
図23-3に、新しいターゲットの検出時の、検出プラグイン・コンポーネントの管理エージェントへのデプロイ方法を示します。
図23-3 ターゲットの検出
ターゲットが検出されると、Enterprise Manager Cloud Controlでモニターできるように、インフラストラクチャに追加されます。ターゲットの追加中に、プラグインのモニタリング・コンポーネントが管理エージェント・ホームにデプロイされます。
図23-4に、ターゲットの追加時の、モニタリング・プラグイン・コンポーネントの管理エージェントへのデプロイ方法を示します。
図23-4 ターゲットの追加