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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
13c リリース3
E98542-01
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32.5 ファブリック

32.5.1 ファブリックについて

ファブリックは、ターゲット(つまり、ポート)間の接続を含む物理ネットワーク・ターゲットを表します。スイッチの場合、すべてのポートがファブリックをサポートします。サーバーや記憶域アプライアンスなど、ネットワーク対応デバイスの場合には、ファブリックへのその接続が、そのポートとなります。OSIモデルの物理層として、ファブリック内のあらゆる障害が、ファブリックを使用するデータリンクとネットワークに影響を及ぼします。

ファブリックの名前は、ターゲットの名前に基づきます。たとえば、abcp01sw-ib02という名前のインフィニバンド・スイッチを検出する場合、ファブリックの名前は、IBFabric@abcp01sw-ib02.us.example.comになります。スイッチがシステム・コンポーネントの場合、ファブリックはシステムで最初に検出されるターゲットに基づく名前になります。ETHFabric@abcp01cn02.us.example.comという名前のファブリックは、このイーサネット・ファブリックで最初にコンピュート・ノードが検出されたことを示しています。

Enterprise Managerは、イーサネット・ファブリックとインフィニバンド・ファブリックを検出および管理できます。ファブリックの検出の詳細は、「システム・インフラストラクチャ・ターゲットの検出、昇格および追加」を参照してください。検出後、これらのファブリックが共通して持つ属性、およびこれらの固有の属性を表示できます。

32.5.2 ファブリックに関する情報の表示

ファブリックに関する情報を表示するには、次の手順を実行します。

  1. 「ターゲット」「すべてのターゲット」の順に選択します。
  2. イーサネット/インフィニバンド・ファブリックを選択します。
  3. ファブリックの1つを選択します。ファブリックのランディング・ページに、このファブリックのインシデントおよびこのファブリックを使用するノードが表示されます。

    図32-5 ファブリックのランディング・ページ

    図32-5の説明が続きます
    「図32-5 ファブリックのランディング・ページ」の説明
  4. 「ファブリック詳細」アイコンまたは「ファブリック・パフォーマンス」アイコンをクリックして、このファブリックに関する詳細を表示します。

    図32-6 ファブリック・パフォーマンス・アイコン

    図32-6の説明が続きます
    「図32-6 ファブリック・パフォーマンス・アイコン」の説明

32.5.3 ファブリック情報について

ファブリック・ダッシュボードのダッシュレットには次の情報が含まれています。

  • このファブリックのVLAN IDまたはパーティション・キー:

    • タグ付けされているVLANがあるイーサネット・ファブリックの場合、このセクションに各VLAN IDがリストされます。タグ付けされているVLANがない場合、このセクションにUntaggedが表示されます。

    • インフィニバンド・ファブリックの場合、このセクションに各パーティション・キーがリストされます。

  • オープン・インシデント

  • ポート占有

  • 最後の構成時間

「接続されたノード」セクションに、ファブリックのすべてのノード、つまりネットワーク・スイッチがリストされます。図32-7に示すように、ノードにマウス・ポインタを重ねることによって、固有の情報を表示することもできます。

図32-7 ファブリックのノード

図32-7の説明が続きます
「図32-7 ファブリックのノード」の説明

32.5.4 ファブリックのパフォーマンスについて

メトリックは可能な場合はリアルタイムに収集および表示されます。ネットワーク・スイッチのILOMサービス・プロセッサの場合、メトリック収集はリアルタイムで行われません。それらの場合、最新収集メトリックが、タイムスタンプとともに表示されます。

ファブリックまたはファブリック内のネットワーク・スイッチのインシデントを表示し、パフォーマンスのレコードを表示できます。

パフォーマンスとメトリック収集の両方に影響を与える1つの要因は、ガイド付きプロセスを使用した追加ウィザードを使用してネットワーク・スイッチを検出するときに指定するSNMPのバージョンです。SNMPの3つのバージョンすべてがサポートされますが、最もセキュアで最も効率的なバージョン3をお薦めします。ネットワーク・スイッチへのアクセスを取得するために、資格証明でなく、公開のコミュニティ文字列を使用するバージョン2cがデフォルト・バージョンで、効果的なパフォーマンスを提供します。非推奨のSNMPバージョン1は、セキュアでなく、複数の問合せを使用してメトリックを収集します。バージョン1が必要な場合、SNMPのタイムアウト値を少なくとも180秒に増やす必要があります。表32-2に、SNMP指定のオプションを示します。

表32-2 サポートされているSNMPのバージョン

SNMPのバージョン セキュリティ・レベル パフォーマンス・レベル 推奨

バージョン3

高: ユーザー名およびパスワードが必要です

高: メトリックが1つの照会で一括収集されます。

推奨

バージョン2

非セキュア: パブリック・コミュニティ文字列

バージョン2cが使用されている場合は許容され、これにより、メトリックを一括収集できます。他のサブバージョンには、拡張された期限切れ間隔が必要です。

パフォーマンスは許容されますが、セキュリティが十分ではありません。

バージョン1

非セキュア: パブリック・コミュニティ文字列

180秒以上の期限切れ間隔が必要です。

非推奨

32.5.5 ファブリックの削除

接続されているすべてのターゲットが削除されたファブリックは、自動的に削除されます。ファブリックを削除するには、「ターゲットの削除」処理を使用して、各ターゲットを削除します。最後のターゲットが削除されると、ファブリックは削除されます。