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Oracle® Enterprise Managerライフサイクル・マネージメント管理者ガイド
13c リリース3
E98556-01
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48 構成情報の管理

この章では、Oracle Enterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)を使用して、エンタープライズ内のデプロイメントを簡単にモニタリングおよび管理する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

48.1 構成管理の概要

Cloud Controlでは、エンタープライズ全体のすべての管理対象ターゲットに関する情報が収集されます。収集された構成情報は、HTTPまたはHTTPSで管理リポジトリに定期的に送信され、Cloud Controlを介してエンタープライズ全体の最新の構成情報にアクセスできます。

Cloud Controlは、Enterprise Managerで認識されたすべての管理対象ターゲットについて収集された構成情報を表示、保存、追跡、比較、検索およびカスタマイズする機能を備えています。さらに、構成トポロジ・ビューアでは、ターゲットと他のターゲットの関係がビジュアルなレイアウトで示されます。たとえば、システムのメンバーとその相互関係を表示することで、システムの構造を判断できます。

表48-1に、ターゲット・タイプの小さいサンプリングについて収集された構成情報の一部を例として示します。

表48-1 各種ターゲットの収集済構成

ターゲット・タイプ 収集済構成情報

ホスト脚注 1

  • ハードウェア(メモリー、CPU、I/Oデバイス、ネットワーク情報など)

  • オペレーティング・システム(インストールされたパッチとパッチ・セットなど)

  • Oracleソフトウェア(インストール済の製品とそれらのコンポーネント、パッチ・セット、OPatchを使用して適用された個別パッチなど)

  • その他のソフトウェア(オペレーティング・システムには、インストールされたパッケージおよびパッチ・セットが含まれる)

  • Kspliceカーネル・パッチおよび選択ユーザー・スペース・ライブラリ

データベース脚注 2

  • データベースおよびインスタンスのプロパティ

  • 初期化およびシステム・グローバル領域のパラメータ

  • 表領域、データファイルおよび制御ファイル情報

  • REDOログ、ロールバック・セグメントおよび高可用性情報

  • ライセンス情報

ミドルウェア(WebLogicサーバーなど)

  • ノード・マネージャ、マシン、WebサービスおよびWebサービス・ポートの構成

  • リソース・アダプタ(アウトバウンドなど)

  • WebおよびEJBモジュール

  • サーバー情報

  • JDBCデータソースおよびマルチ・データソース

  • リソース使用率

  • 仮想ホスト

  • 起動クラスと停止クラス

  • Jolt接続プール

  • ワーク・マネージャ

  • JMSトピック、キューおよびコネクション・ファクトリ

  • ネットワーク・チャネル

Elastic Cloud Infrastructure

  • スイッチ詳細

  • ストレージ・アプライアンスの詳細

  • コンピュータ・ノードの詳細(関連するホスト・ターゲットのGUIDも含む)

  • スイッチ・ポート構成

  • ネットワーク・トポロジ(スイッチ・ポートとデバイスの関連付けのメトリック)

VMサーバー・プール

  • サーバー・プールの構成詳細(ディスク領域の合計、使用可能メモリーなど)

  • VMゲスト・メンバーの詳細

VMサーバー・メンバーの詳細

クライアント

  • ハードウェア

  • オペレーティング・システム(プロパティ、ファイル・システム、パッチなど)

  • オペレーティング・システムに登録されたソフトウェア

  • ネットワーク・データ(Webサーバーへの待機時間と帯域幅)

  • クライアント固有のデータで、クライアント構成収集アプレットのアクセスに使用したブラウザの構成を記述したもの

  • その他のクライアント指向型データ項目

Oracle以外のシステム

  • ハードウェア詳細(ベンダー、アーキテクチャ、CPU、I/Oデバイス情報など)

  • オペレーティング・システム詳細(名前、バージョン、ソフトウェアとパッケージのリスト、カーネル・パラメータ、ファイル・システム情報など)

  • OS登録済ソフトウェア(製品名、ベンダー、場所、インストール時間など)

脚注 1

ホスト構成情報のデフォルト収集時間は24時間です。

脚注 2

データベース構成情報のデフォルト収集時間は12時間です。

Cloud Controlを使用してエンタープライズ構成を管理します。

  • 収集された構成データの検索

  • 構成の比較

  • 最新かつ保存済の構成、ならびにインベントリおよび使用率の詳細の表示

  • 構成履歴の変更のモニター

  • 構成拡張の構築およびカスタム・ターゲット・タイプの導入

  • 外部クライアント構成の収集および分析

  • 根本原因分析と影響分析の実行

48.2 構成検索の概要

構成検索を使用して、エンタープライズ全体の構成データを検索します。Cloud Controlは、収集した大量の構成データを検討する開始ポイントとして使用できる、Oracle提供の一連の構成検索を同梱しています。検索結果を操作する際は、検索基準を調整して結果を絞り込み、または拡大し、変更後の結果を新しい名前で保存できます。

検索フィルタ、オプションおよび関連性を機能的に組み合せることで、エンタープライズ全体の強力な検索を実行します。

検索フィルタリング基準を向上させるには、独自のSQL問合せ文を追加します。興味深い検索結果は、レポートに出力するかファイルにエクスポートして保存します。

検索機能にアクセスするには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」を選択します。「構成検索ライブラリ」ページでは、次のタスクを実行できます。

48.2.1 構成検索の管理

構成検索を管理するには、「エンタープライズ」メニューから構成検索ライブラリにアクセスします。「構成」「検索」を選択します。

「構成検索ライブラリ」ページで、既存の構成検索に対して次のタスクを実行できます。

48.2.1.1 構成検索の検索

「構成検索ライブラリ」ページに、保存された構成検索を含む表が表示されます。

既存の構成検索を検索するには、表を下へスクロールするか、次のようにして「検索」オプションを使用します。

  1. 「検索」を展開します

  2. 構成検索の名前を指定します。

  3. 構成検索の所有者を指定します。

    注意:

    検索名および所有者フィールドは包含を識別するため、部分的な名前としてテキスト文字列を指定して、名前または所有者に文字列を含むすべての検索を見つけることができます。

  4. ターゲット・タイプを選択します。

  5. 「最新」または「履歴」検索タイプを選択します。

  6. 検索の作成に使用されたモードを選択します(たとえば「すべて」、「モデラー」または「SQL」)。

  7. システム定義の構成検索かどうかを指定します。

  8. 「実行」をクリックします。検索結果は表に表示されます。

    「表示」メニューを使用すると、表内でのコンテンツの表示方法を変更できます。表示する列を選択し、表コンテンツを昇順または降順にソートし、列を並べなおすことができます。

48.2.1.2 構成検索の実行

構成の検索を実行する前に、次の手順を実行します。

  1. 「構成検索ライブラリ」ページでライブラリの構成検索を選択し、「実行」をクリックして、検索を実行します。

  2. 「検索の編集/実行」ページには、検索実行で適用された検索パラメータ、選択された構成アイテムの数および検索結果が表示されます。

  3. 編集アイコンまたはその隣にあるリンクをクリックして、構成アイテムを編集できます。「構成アイテムの適用」ダイアログ・ボックスが表示されます。左のパネルで構成アイテムを検索でき、右のパネルを使用して構成アイテムを微調整できます。構成検索に適用する構成アイテムを選択したら、「適用」をクリックします。または、「リセット」をクリックして以前の構成アイテムを取得するか、「取消」をクリックします。

  4. 構成検索ページのエクスポート、印刷およびデタッチもできます。

48.2.1.3 構成検索の編集

検索名の横に開いているロック・アイコンが表示されている構成検索のみを編集できます。Oracleが保存した構成検索は、通常、ロックされた検索で、編集できません。

既存の構成検索を編集するには、次のようにします。

  1. 「構成検索ライブラリ」ページで、表内の構成検索を選択して、「編集」をクリックします

  2. 「検索の編集/実行」ページには、検索パラメータと検索の結果が表示されます。

  3. 目的の結果を得るように、検索基準を変更します。

  4. 編集アイコンまたはその隣にあるリンクをクリックして、構成アイテムを編集できます。「構成アイテムの適用」ダイアログ・ボックスが表示されます。左のパネルで構成アイテムを検索でき、右のパネルを使用して構成アイテムを微調整できます。構成検索に適用する構成アイテムを選択したら、「適用」をクリックします。または、「リセット」をクリックして以前の構成アイテムを取得するか、「取消」をクリックします。

  5. 「保存」をクリックすると、既存の検索が上書きされます。 「別名保存」をクリックすると、編集した検索が新しい名前で保存されます。Oracle提供の検索で作業している場合、「別名保存」を使用します。

  6. 構成検索のエクスポート、印刷またはデタッチもできます。

48.2.1.4 構成検索の削除

既存の検索を削除するには、「構成検索ライブラリ」ページで表から構成検索を選択し、「削除」 をクリックします。

開いたダイアログで、操作を確認します。検索を削除するには、構成検索の所有者または管理者である必要があります。使用中の検索は削除できません。Oracle提供の構成検索は削除しないことをお薦めします。

48.2.1.5 既存の構成検索のインポートまたはエクスポート

「構成検索ライブラリ」ページを使用すると、既存の構成検索を検索、インポートまたはエクスポートできます。

構成検索をインポートするには、「アクション」をクリックし、「インポート」を選択します。表示される「インポート」ボックスで、インポートする構成検索ファイルを参照し、「OK」をクリックします

構成をエクスポートするには、表から構成検索を選択し、「アクション」をクリックし、「エクスポート」を選択します。構成検索を開くか、XMLファイルとして保存するオプションを含むダイアログ・ボックスが表示されます。

48.2.2 構成検索の作成

「構成検索ライブラリ」ページを使用すると、3つのユースケースのいずれかを使用して構成検索を作成できます。

48.2.2.1 新規構成検索の作成

新しい構成検索を作成するには、次のようにします。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」を選択します。

  2. 「構成検索ライブラリ」ページで、「作成」を選択し、「構成検索」を選択します。

  3. 「構成検索」ページの「新規検索」セクションで、構成検索のターゲット・タイプを選択します。ターゲットを含む表がリフレッシュされ、選択したターゲット・タイプが表示されます。

  4. 構成検索に構成アイテムを適用するには、次のようにします。

    1. 「構成アイテム」-「追加」リンクをクリックします。

    2. 「構成アイテムの適用」ダイアログ・ボックスの左のパネルにある検索フィールドで、構成アイテムの名前を指定します。このパネルでは、構成アイテムのリストをフラット表示または階層表示で表示できます。

    3. 左側のパネルから構成アイテムを選択します。右のパネルの検索基準オプションを使用して、選択した構成アイテムを微調整できます。検索結果に表示したくない構成アイテムが右のパネルで選択解除されていることを確認します。

    4. さらに検索を調整する場合は、「詳細検索オプション」をクリックします。この検索方法を使用すると、構成アイテムをグループ表示して、各グループに構成アイテムを追加できます。簡易検索にはOR演算子のオプションしかありませんが、この検索ではORおよびAND演算子を使用できます。

      各グループをさらに微調整するには、グループ名の隣にある微調整アイコンをクリックします。これにより、次いずれかの条件を選択できます。

      なし - 指定したプロパティ値に基づく結果を表示します。

      存在します - 指定されたプロパティ値によって識別される構成アイテムを含むターゲットが表示されます。たとえば、パッチ13343438を含むデータベース・インスタンスが表示されます。

      存在しません - 指定されたプロパティ値によって識別される構成アイテムを含まないターゲットが表示されます。たとえば、パッチ13343438を含まないデータベース・インスタンスが表示されます。

      最初の選択オプションは、一致するエンティティのみでなく、実際のプロパティ値も戻します。残りのオプションは一致するエンティティのみを戻します。

    5. 「関連ターゲット・タイプ」リンクをクリックして、ターゲット・タイプを他のターゲットに関連付けます。たとえば、選択したホストをモニタリングしている管理エージェントを確認できます。

    6. 「適用」をクリックして、構成アイテムを構成検索に追加します。以前に保存された構成アイテムに戻す場合は、「リセット」をクリックします。

      これで、選択されている構成アイテムの数が、「構成アイテム」の隣に表示されます。構成アイテムが「新規検索」セクションに追加され、ターゲットに対して表に表示されます。

  5. 基準を追加しながら「検索」をクリックして結果を表示します。結果が満足できるものになるまでフィルタを追加および削除して検索を修正し続けます。

    検索結果表内の列名は、表示対象として指定および選択するフィルタが連結されたものです。このため、たとえば、ターゲット・タイプ・ホストのハードウェア・ベンダー名をフィルタ処理する場合、検索結果表内の列名は「ホストのハードウェア・ベンダー名」のようになります。

  6. ターゲット名、ターゲット所属先、ターゲットがあるホストなどの詳細検索条件を指定するには、「拡張」をクリックします。行った変更をすべてリセットすることも選択できます。

  7. 「別名保存」 をクリックします。「構成検索の作成」ダイアログ・ボックスで構成検索の名前を入力し、「OK」をクリックします。

48.2.2.2 既存の構成検索からの構成検索の作成

既存の構成検索から構成検索を作成するには、次のようにします。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」を選択します。

  2. 「構成検索ライブラリ」ページで、コピーする構成検索を表から検索して選択します。

  3. 「類似作成」をクリックします。

  4. 「構成検索の作成」ダイアログ・ボックスで、新しく作成する構成検索の名前を指定します。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. 表で新しい行を選択し、「編集」をクリックします。検索パラメータに目的の変更を行って、構成検索を保存します。

48.2.2.3 SQLを使用した構成検索の作成

すべてのフィルタ基準を指定しても、検索結果が不十分な場合があります。検索をさらに調整するには、次の手順に従って、SQLを使用する構成検索を作成できます。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」を選択します。

  2. 「構成検索ライブラリ」ページで、「作成」「SQLを使用した検索」を選択します。

  3. 「SQLを使用した検索」ページで、SQL問合せ文を作成し、続いて「検索」をクリックして検索を実行できます。「構成検索ライブラリ」ページの表から検索を選択し、続いて「SQLを使用した検索」をクリックして、既存の構成検索のSQL問合せ文を編集することもできます。

    注意:

    この場合、ビューを使用します。基になる表にはアクセスできません。SQL編集は、現在の検索実行にのみ適用されます。編集した文を保存する場合は、XMLファイルとしてエクスポートするか、SQL文を印刷することを選択できます。

  4. 「別名保存」 をクリックします。「構成検索の作成」ダイアログ・ボックスで構成検索の名前を入力し、「OK」をクリックします。

48.3 構成ブラウザの概要

単一の管理対象エンティティの構成データを表示するには、構成ブラウザを使用します。構成データの内容は次のとおりです。

  • 構成アイテムとプロパティ

  • すべてのシステム・メンバーとその構成データ、およびシステム構成データ

  • システムおよびターゲットの関係(即時、メンバー所属先、使用、使用者など)

  • 構成拡張収集データ

ブラウザ・ウィンドウは左右のペインで構成されています。左ペインはツリー階層です。右ペインには、表に情報が表示されたタブがあります。ツリー内を移動すると、選択されているもののコンテンツが右ペインに表示されます。選択内容に応じて、プロパティと値、関係、システムとそのメンバーの階層構造、ファイル・コンテンツなどのデータが、解析された形式とRAWテキスト形式の両方で含まれるタブが表示されます。

ブラウザで構成を表示しながら、複数あるアクションのいずれかを実行できます。これらのアクションは、タブの上にある「アクション」メニューから実行できます。左ペインのツリー階層にも使用可能なコンテキスト・メニューがあります。

この項の内容は次のとおりです。

48.3.1 構成データの表示

構成ブラウザによって、ターゲットの最新または保存済の構成データを表示できます。構成データの表示中に、比較や履歴などの構成機能にアクセスできます。

  1. 「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
  2. 返されたターゲットの表の、目的のターゲットの行で右クリックします。
  3. ポップアップ・メニューで、「構成」を選択し、「最新収集」または「保存済」を選択します。保存済の構成の場合、保存済構成の表で参照する構成を選択し、「表示」をクリックします。ブラウザが開き、選択したターゲットの(最新または保存済の)構成データが表示されます。

    これらの選択(「最新収集」および「保存済」)は、左上隅に表示されるターゲットのホームページの「構成」メニューで使用でき、通常、ホストやWebキャッシュなどのターゲット・タイプの名前を取得することに注意してください。

  4. ターゲット・タイプによってブラウザの表示は異なります。
    • 標準のターゲットの場合、左側のツリー階層の最上部にターゲット・ノードが表示され、その下に構成アイテム・カテゴリとネストした構成アイテムが表示されます。ターゲット・ノードを選択すると、右側のタブにターゲットのプロパティと様々な関係(即時、メンバー所属先、使用、使用者)が表示されます。即時の関係は、方向(ソースおよび宛先)を示します。このため、たとえばデータベースのソース・ターゲット・タイプには、ホストの宛先ターゲット・タイプとの即時の関係(ホストされる)があります。

      左側のツリーを移動すると、右側のタブはツリーで選択されたものになり、表の行に選択されたもののプロパティと値が表示されます。たとえば、ターゲット・タイプがホストで、左側のツリーで「ハードウェア」を選択すると、右側のタブがハードウェアになり、表の行にホスト名、ドメイン、ベンダー名などの値が表示されます。表の表示が変更されたときは、右下隅を参照して、表に含まれる行数を確認します。複数行の表では、検索フィルタを使用して特定のプロパティおよび値へドリルダウンします。必要に応じて検索フィルタを追加します。

    • ターゲット・タイプがシステムの場合、左側のツリー階層には次のものが表示されます。

      • 最上位レベルにルート・ターゲット

      • ルート・ターゲットに関連付けられている構成アイテムごとに、1レベル下にネストした1つのノード

      • メンバー・タイプごとに、ネストしたノードと同じレベルの1つのフォルダ

      • メンバー・フォルダ下のメンバー・タイプ内のメンバーごとに1つのノード

      ルート・ターゲットを選択すると、右側のタブにターゲットのプロパティ、システム・トポロジ表および様々な関係(即時、メンバー所属先、使用、使用者)が表示されます。左側のツリーで構成アイテムを選択すると、右側のタブにアイテムのプロパティと値が表示されます。これには、ルート・ターゲットに関連付けられている構成アイテムのみが該当することに注意してください。左側でメンバー・ターゲットを選択すると、右側のタブにメンバー・ターゲットのプロパティが表示されます。ただし、ターゲットの構成データは表示されないことに注意してください。

      メンバー・ターゲットの構成データを確認するには、メンバーを右クリックし、「最新の構成」を選択する必要があります。ブラウザの表示が、標準ターゲットと同じになります。左側のツリー階層の上にブレッドクラムがあり、システム・ビューに戻ることができます。その後、メンバー構成を保存すると、構成データへのリンクが「保存された構成」に変わります。

    • 左側のツリー内の構成拡張ファイルを選択します。右側の表の個別のタブに、ファイルの解析済ビューおよびRAWテキスト・ビューが表示されます。

  5. ターゲットのすべてのメンバーの構成詳細を表示するには、「構成レポート」をクリックします。これにより、すべての構成詳細が、ダウンロード可能なzipファイルにエクスポートされます。XLSファイルを抽出して、メンバーのすべての構成詳細を表示します。
  6. (オプション)この構成のスナップショットを保存する場合、タブの上の「アクション」ドロップダウン・メニューで、「最新を保存」を選択します。表示されたダイアログで、構成を区別するための説明を入力し、「ジョブの発行」をクリックします。「OK」をクリックして、ダイアログを終了します。保存操作は、ターゲット・ツリー・ノードを選択して右クリックで表示されるメニューからも行えます。構成を保存すると、選択されたターゲットのすべての構成と関係データが保存されます。すべてのメンバー・ターゲットの関係と構成データも保存されます。
  7. 「アクション」メニューの他のオプションは次のとおりです。
    • ホームページに戻る - 選択したターゲットのホームページに戻ります。

    • エクスポート - ファイルの場所を参照し、構成をCSVファイルに保存できるダイアログが開きます。

    • トポロジ - 表示されたターゲットの関係を示す構成トポロジ・ビューアが開きます。

    • 比較 - 表示されたターゲットの構成が、他の構成と比較する構成として事前選択される、比較のワークフロー・ページが表示されます。

    • 検索 - 表示されたターゲットが検索オブジェクトである、構成検索ページが表示されます。

    • 履歴 - 表示されたターゲットの構成の履歴ページが表示されます。

    • リフレッシュ - 表示されたターゲットの構成データの収集およびブラウザのツリー階層の後続のリフレッシュをトリガーします。最新の構成(最新の収集)を表示している場合のみ適用可能です。コンポジット・ターゲットに対する手動リフレッシュは、ターゲット自身にのみ適用され、メンバーには適用されないことに注意してください。

48.3.2 保存済の構成の処理

保存された構成は、今後の参照用に保存されたデータを収集したときのスナップショットです。保存されたデータを表示することも、比較の基準として使用することもできます。

標準の構成もコンポジット構成も保存できます。構成を保存すると、選択されたターゲットとすべてのメンバー・ターゲットのすべての構成アイテムと関係データが保存されます。

構成を保存するには、様々な方法があることに注意してください。

  • すべてのターゲットの表が表示されているときにターゲットを右クリックし、「構成」を選択して「保存」を選択します。

  • 直近に収集されたターゲットの構成が構成ブラウザに表示されているときに、「アクション」ドロップダウン・メニューから「最新を保存」を選択します。

保存(特に、システムまたはグループを含む場合)には数分かかることがあります。このため、パフォーマンス上の理由から、保存アクションでは、非同期に行われるジョブが発行されます。ジョブのステータスをチェックするには、次のようにします。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「ジョブ」「アクティビティ」の順に選択します。

  2. 「拡張検索」をクリックして、次の基準を指定します。

    • 「ジョブ・タイプ」をECM保存(または「最新を保存」)に設定します。

    • 「ターゲット・タイプ」を「ターゲットなし」に設定します。

  3. 「実行」をクリックします。

  4. 保存の詳細について検索結果をドリルダウンします。

保存済の構成を表示するには:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「保存済」を選択します。

  2. 保存済構成の表で、参照する構成を選択し、「表示」をクリックします。

  3. 次のデータのカテゴリが表示されるようツリー階層を移動します。

    • 管理対象エンティティ、構成アイテム、これらのプロパティおよび関係

    • システム構造

    • 構成拡張収集

保存済構成を構成ブラウザに表示することもできます。ターゲット・ツリー・ノードを右クリックし、「構成」を選択して「保存済」を選択します。

保存済の構成を比較するには:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「保存済」を選択します。

  2. 保存済構成の表で、比較する構成を選択し、「比較」をクリックします。

  3. 選択した構成は、比較のワークフローで最初の構成になります。比較の設定プロセスを続行します。

以前にエクスポートした構成をインポートするには:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「保存済」を選択します。
  2. 「インポート」ボタンをクリックします。
  3. 開いたダイアログで、エクスポートした構成データの場所を参照し、「インポート」をクリックします。

    リフレッシュすると、インポートした構成が保存済構成の表に表示されます。

48.3.3 インベントリと使用状況の詳細の処理

「インベントリと使用状況の詳細」ページでは、次のことができます。

  • エンタープライズ・ベースのホスト、データベース・インストレーションおよびFusion Middlewareインストレーションなどのデプロイ、または特定のターゲットのインベントリ・サマリーを表示します。

  • 異なるディメンションのコンテキストでインベントリ・サマリーを表示します。たとえばホストのインベントリ・サマリーの場合は、プラットフォーム、ベンダーまたはOSのバージョンごとに表示できます。

  • インベントリ詳細の複数レベルをドリルダウンします。

  • タイムラインに沿ってグラフ化されているインベントリ数の傾向を参照します。グラフ・バーはビューの選択に一致するよう色分けされています。

  • ロールアップ・オプションのインベントリ・データを色分けした割合別にブレークダウンするには、円グラフに切り替えます。

  • ホスト(OSパッチ)とデータベース(適用されているパッチ)の場合、パッチ・インジケータをクリックしてパッチの詳細にリンクします。

  • 選択内容を繰り返し修正し、新しい選択内容に基づいてグラフと詳細をリフレッシュします。

  • デプロイメントと詳細の表をCSVファイルにエクスポートします。

インベントリと使用状況の詳細を表示するには:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「インベントリと使用状況の詳細」を選択します。

    また、グリッド・サマリー・ページの「インベントリおよび使用状況」リージョンの「詳細を表示」をクリックすることもできます。

  2. 調査するエンティティを選択し、ロールアップ・オプションを選択します。たとえば、プラットフォームごとにロールアップされたすべてのデプロイ済ホストを表示します。選択時にページが自動的にリフレッシュされることに注意してください。
  3. パッチ更新については、「はい」をクリックして、パッチの詳細を表示します。
  4. ラジオ・ボタンを選択して、インベントリ・グラフの表示方法を指定します。
    • トレンド・グラフにはタイムラインに沿ってインベントリ数が表示されます。虫眼鏡アイコンを使用して、ビューをズームします。グラフの下の水平スクロール・バーをスライドして、日付範囲を調整できます。

    • 円グラフには、選択したロールアップ・オプションのインベントリ・データがパーセント別に目立つように色分けされています。

  5. 「表ビュー」をクリックし、トレンド・グラフを表形式に変換します。表を閉じると、グラフ表示に戻ります。
  6. デプロイ表内の1つ以上の行を選択し、「詳細の表示」ボタンをクリックし、選択した行に基づいてグラフおよび詳細表をリフレッシュします。
  7. 最上位表の任意の行に、最大数に占めるパーセントを表す数の横にカウント・バーがあります。たとえば、プラットフォームのホストの最大数が4である場合、2つのプラットフォーム上に表されるホストのバーの長さは半分になります。バーをクリックすると、詳細表および行のグラフがリフレッシュされます。

マスター(デプロイ)表または詳細表はエクスポートできます。いずれの場合も、「エクスポート」ボタンをクリックするとダイアログが開き、ファイルの場所に移動し、表をCSVファイルとして保存できます。

注意:

共有Oracleホーム・デプロイメントでは、インベントリの場所は/scratch/myCentralInventoryです。Oracleホーム内のこのインベントリの場所は、attachHomeスクリプトを実行するために他のすべてのホストによって使用されます。

Oracleホーム内のoraInst.locファイルは、このインベントリの場所を指しています。このインベントリの場所がすべての宛先ホストでローカルに使用できることを確認します。そうしないと、必要に応じてこの場所が作成されます。同じOracleホームを使用するすべてのホストは同じインベントリの場所も使用するため、一貫性があります。

48.4 構成履歴の概要

構成履歴は、1年間に記録された管理対象エンティティ(ターゲット)に行われた変更のログです。構成の変更と関係の変更の両方が履歴に記録されます。関係とは、管理対象エンティティ間に存在するアソシエーションです。

構成履歴は、エンタープライズ全体の変更アクティビティをモニタリングする強力なツールです。次のような使用方法があります。

  • 前月のOracle RACシステムのパフォーマンスが低下していることに気付きました。管理者として、その期間に発生した変更を把握する場合に便利です。メンバーが追加または削除されたか。システム自体の構成変更が発生したか。

  • 日勤の管理者が、検出された変更内容が適用されたパッチの結果であることに気付き、その結果に関する注釈を追加します。夜勤の管理者が変更についてのアラートを受信し、フォローアップに関する注釈を見られます。

  • 本番ホストへのハードウェア・メモリーの変更が検出されました。管理者は、この領域での今後すべての変更に関し、継続してITグループを転送することにします。管理者は、本番ホストのハードウェア・メモリーへの変更履歴のみを確認し、そのような変更内容のITグループを通知する再帰ジョブをスケジュールできます。

構成履歴を表示して、次のことを実行できます。

  • 検索条件を指定して絞り込むことで、一定期間のターゲットへの変更を追跡できます。

  • 変更履歴を表示し、情報の表示方法を操作できます。

  • 変更履歴の一部となる変更レコードにコメント付きで注釈を付けることができます。注釈にはタイムスタンプと所有者が含まれます。

  • 履歴検索をスケジュールし、同じ条件に基づいて今後の変更を取得できます。

  • スケジュール済履歴ジョブのステータスを表示できます。

  • 今後変更が検出されたら他のユーザーに通知できます。

  • 変更履歴の詳細をファイルに保存できます。

この項の内容は次のとおりです。

48.4.1 構成履歴へのアクセス

次の方法のいずれかを使用して、構成履歴にアクセスします。

  • 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「履歴」を選択します。構成履歴の検索に進みます。

  • すべてのターゲットの検索を実行します。戻されるターゲットの行を右クリックして、「構成」を選択して、ポップアップ・メニューの「履歴」を選択します。選択されたターゲットの結果を表示して、それぞれの検索基準フィールドのタイプおよび名前で識別します。異なる結果を表示するには、フィルタ基準を変更します。特定の構成アイテムなどを選択するか、日付範囲を変更します。

  • ターゲット・ホームページで、「構成」を選択して、ターゲット・タイプ固有のメニュー(左上隅)の「履歴」を選択します。ターゲットの結果を表示して、それぞれの検索基準フィールドのタイプおよび名前で識別します。異なる結果を表示するには、フィルタ基準を変更します。特定の構成アイテムなどを選択するか、日付範囲を変更します。

48.4.2 構成履歴の処理

構成履歴は、構成履歴内で次のタスクを実行します。

  • 構成の変更履歴内でのドリルダウン

  • 注釈やコメントの入力

  • 繰返し行われる履歴検索のスケジュールと結果の送信

  • 変更履歴のファイルへの保存

  • 構成履歴の保存

  • SQLを使用した検索の作成

48.4.2.1 履歴の検索

構成履歴を検索するには、次の手順に従います。

  1. 「エンタープライズ」メニューから、「構成」を選択し、次に「履歴」を選択します。
  2. 「新規検索」セクションで、ターゲット・タイプを選択します。コンポジット・ターゲット・タイプ(システムまたはグループ)を選択した場合のみ、「メンバー・ターゲットの変更を含む」チェック・ボックスがアクティブになります。
  3. ターゲット名の検索基準を選択および指定します。
  4. 「リンクの追加」をクリックして、検索に構成アイテムを追加します。

    「構成アイテムの適用」ダイアログ・ボックスの、左のパネルで構成アイテムを検索でき、右のパネルを使用して構成アイテムを微調整できます。構成検索に適用する構成アイテムを選択したら、「適用」をクリックします。または、「リセット」をクリックして以前の構成アイテムを取得するか、「取消」をクリックします。

  5. 検索のスコープを、特定のタイプの変更(たとえば変更、削除されたアイテム、新規アイテム)に制限します。すべてのタイプの変更が、デフォルトで選択されています。
  6. 変更を検出する日数を指定します。デフォルトの期間は直前の7日間です。
  7. より高度な検索を行うには、「拡張」をクリックして、次の操作を行います。
    • 「リンクの追加」をクリックして関係アイテムを追加します。ダイアログ・ボックスで関係タイプを選択して、「OK」をクリックします。このリンクは、特定のターゲット・タイプが選択された場合と、「メンバー・ターゲットの変更を含む」チェック・ボックスが選択されていない場合にのみ有効です。

    • 基準ベースのすべての履歴レコードを表示するか、タイムスタンプおよびターゲットごとにグループ化するかを選択します。デフォルトはGroupedです。

    • 時間の範囲「前」と「後」を指定して、検出される変更の日付と時刻の範囲を微調整できます。

    • 「注釈」、「ホスト上」および「メンバー所属先」オプションの検索基準を指定します。

  8. 「検索」をクリックして、操作をトリガーします。進行インジケータが実行中の検索アクティビティを検証します。最下部の表に結果が表示されます。

注意:

考慮すべき検索方法として、全体レベルの検索を実行して、変更のボリュームを確認します。元に戻り、フィルタを追加して、検索を絞り込みます。

48.4.2.1.1 履歴検索結果の処理
各行は、変更が検出され、変更が追加、削除または変更されたものから構成される場合の、検索基準を満たすターゲットを表しています。タブのカッコ内の数は、検出された対応する構成および関係の変更数に反映されます。関係のターゲット名で検索すると、すべてのソース・ターゲット、宛先ターゲットおよびターゲット名を含むターゲットでの一致を返します。
  • 「リアルタイム監視の参照」をクリックして、コンプライアンス・ルールによりモニターされるアクションを検索します。監視は、ユーザーがホストで実行したアクションまたはリアルタイム・モニタリング・ルールでモニター対象として構成されたターゲットです。

  • 「エクスポート」をクリックして、検索結果をスプレッドシートなどのCSVファイルに保存します。各列の値はカンマ区切り値を表しています。

  • 「履歴レコード」列の番号をクリックし、選択したターゲットで検出された変更を表示します。

変更された詳細表で、表の行を選択し、次のいずれかを実行します。

  • 「詳細」をクリックし、ポップアップ・ウィンドウに変更詳細を表示します。これには古い値と新しい値、および注釈の詳細が含まれます。「変更のタイプ」列のChangeリンクが同じウィンドウにポップアップ表示されます。

  • 「リアルタイム監視の参照」をクリックして、コンプライアンス・ルールによりモニターされるアクションを検索します。監視は、ユーザーがホストで実行したアクションまたはリアルタイム・モニタリング・ルールでモニター対象として構成されたターゲットです。

  • 「注釈の追加」をクリックして、変更に関するコメントを入力します。

  • 「エクスポート」をクリックして、検索結果をスプレッドシートなどのCSVファイルに保存します。各列の値はカンマ区切り値を表しています。

48.4.2.2 構成変更への注釈の追加

構成変更に注釈を追加するには:

  1. 結果表で変更する行を選択します。複数の行に同じ注釈を追加するには、複数選択機能([Ctrl] +クリックまたは[Shift] +クリック)を使用します。
  2. 注釈の追加ボタンをクリックします。
  3. ポップアップするウィンドウで、コメントを入力し、「OK」をクリックします。指定した列にコメントが表示されます。ログイン名およびタイムスタンプは、コメントに関連付けられ、変更詳細を表示するときに開くポップアップ・ウィンドウで使用できます。

コメントを入力した本人である(またはスーパー管理者権限がある)場合、注釈を削除することもできます。注釈が含まれる行を選択し、「注釈の削除」ボタンをクリックします。表示されたポップアップ・メッセージで削除を確認します。

48.4.2.3 履歴検索のスケジュールおよび通知リストの作成

変更履歴検索を、バックグラウンド・ジョブで実行するようにスケジュールできます(「スケジュールと通知」ボタンをクリックします)。検索は、一度のみまたは繰り返し実行するよう選択できます。即時または後日のいずれかで検索を実行します。検索結果へのリンクを送信する電子メール・アドレスを指定することもできます。

スケジュールされた履歴検索を、変更の発生時にアラートを生成する追跡メカニズムとして使用します。

  1. ジョブのスケジュールを指定します。
    • すぐに実行しない場合は、いつ実行するかを指定します。「後で」をクリックして、日時の選択が可能なカレンダ・ウィジェットをアクティブ化します。

    • 頻度を指定します。ドロップダウン・リストでレポート頻度を選択します。デフォルトは一度のみです。

    • 待機期間を指定します。ジョブがスケジュールどおりに実行されない場合は、指定された時間枠内で取り消されます。

    • スケジュールを維持する期間を指定します。指定された期間の間ジョブ・スケジュールが維持されます。

  2. 変更履歴の検索結果を知らせる相手の電子メール・アドレスを入力します。アドレスはカンマで区切ります。
  3. 「OK」をクリックして、ジョブをスケジュールします。

48.4.2.4 履歴のファイルへの保存

選択した変更履歴のスナップショットを取得し、さらに確認するために、変更の詳細をCSVファイルに保存して、幅広いユーザーと共有できます。「エクスポート」をクリックし、エクスポート・ダイアログの指示に従います。

48.4.2.5 構成履歴の保存

構成履歴ページの「別名保存」ボタンをクリックすることで、構成履歴検索を保存できます。表示される「構成履歴」 - 「Oracle Enterprise Manager」ダイアログ・ボックスで、保存済構成履歴の名前を入力します。

「OK」をクリックします。

構成履歴検索は「構成検索ライブラリ」に格納されます。構成検索ライブラリに移動するには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」をクリックします。

保存済構成履歴を選択して、「編集」、「削除」、「実行」などのタスクを実行できます。

48.4.2.6 SQLを使用した検索の作成

すべてのフィルタ基準を指定しても、検索結果が不十分な場合があります。さらに検索を改良するために、構成履歴ページで「SQLを使用した検索」をクリックしてから、「構成の変更」または「関係の変更」を選択します。

SQLを使用した検索ページで、SQL問合せ文を編集して検索の式を拡張し、検索を再実行することができます。この場合、ビューを使用することに注意してください。基になっている表にはアクセスできません。

「検索」をクリックします。

「別名保存」をクリックすることで、SQL検索を保存することもできます。表示される「構成検索の作成」ダイアログ・ボックスでSQL検索の名前を入力し、「OK」をクリックします。

SQL検索は「構成検索ライブラリ」に格納されます。構成検索ライブラリに移動するには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」をクリックします。

保存済構成履歴を選択して、「編集」、「削除」、「実行」などのタスクを実行できます。

48.4.3 履歴ジョブ・アクティビティの表示

現在および過去のすべての履歴検索のリストを表示します。検索基準を使用して履歴ジョブのリストをフィルタします(「履歴ジョブ・アクティビティ」ボタンをクリックします)。たとえば、過去24時間以内に開始されたすべてのスケジュール済履歴検索を表示したり、過去31日以内に開始されて成功したホストを含むすべての履歴検索を表示します。31日より古い履歴ジョブはパージされます。

自分の権限を超えて表示できる履歴ジョブは、付与されているロールおよびアクセス・レベルによって異なります。

表の行を選択して「結果の表示」をクリックし、履歴検索が報告されたジョブ・ページに移動します。ここから、履歴検索によって検出された変更にドリルダウンできます。ジョブ名は、同じ場所まで移動するためのハイパーリンクです。ジョブ・ページ上のブレッドクラムを使用して、リストに戻ります。

ジョブ所有者であるか、適切なアクセス・レベルを有する場合、関係なくなった履歴ジョブを削除することによってリストのメンテナンスを実行できます。

48.5 比較とテンプレートの概要

この項では、テンプレート作成プロセスとプロセスにおけるルールの使用について説明します。また、比較の設定と、比較テンプレートの管理の情報も提供します。

この項の内容は次のとおりです。

48.5.1 比較テンプレートについて

比較テンプレートは、類似した構成の比較の微調整を行うための見本です。テンプレートは、特定のターゲット・タイプに関連付けられ、比較する構成アイテム・タイプ、アイテムおよびプロパティを決定します。Oracleでは、デフォルトのテンプレート・セットを提供して特定のターゲット・タイプをサポートします。テンプレートによって、指定したターゲット・タイプの構成の比較時に、考慮する特定の設定を指定できます(たとえば、どのプロパティの違いを無視するか、およびどのプロパティの違いでアラートをトリガーするかなど)。制限を使用して、特定のプロパティの許容値を設定することもできます。制限に適合しない構成を比較すると、違いが発生します。

テンプレートは、比較の目的と一致するものがあるかどうか、または比較時に見つかった差異をいつ無視するかを決定する際に評価するためのルールまたは式を呼び出すことができます。

テンプレートは、そのまま使用したり、ガイドラインとして使用できます。このため、たとえば、若干の調整を行うだけで既存の比較テンプレートが要件に合うかどうかを判断できます。場合によっては、関心のあるプロパティの差異がテンプレートでは無視されることがあります。この場合、類似作成機能を使用して、既存のテンプレートを調整し、別の名前で保存します。

システムでは、システムを構成するターゲット・タイプに基づいて、メンバー・テンプレートを参照するシステム・テンプレートを設計します。システム・テンプレートを作成する前に、メンバー・テンプレートを作成します。

48.5.2 比較テンプレートの使用

この項では、比較テンプレートを作成、編集および管理する方法について説明します。

48.5.2.1 比較テンプレートの作成または編集

新規テンプレートを作成する場合、または既存のテンプレートを編集する場合、次の指示に従います。これには、擬似作成が含まれます。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「比較およびドリフト管理」を選択します。「テンプレート」タブを選択します。

  2. テンプレートを検索するには、「検索」をクリックします。ターゲット・タイプ・リストの複数のターゲット・タイプに対して検索を実行できます。検索対象のターゲット・タイプを選択します。テンプレート名および所有者の名前も指定できます。また、テンプレートがデフォルトのテンプレートであるか、またはOracle提供のテンプレートであるかも指定できます。「検索」をクリックします。

  3. 各テンプレートには、テンプレート名の隣にロックがあります。閉じたロックは、Oracle提供のテンプレートであることを表します。これらのテンプレートは編集できません。ロックが開いているテンプレートは、ユーザー定義の比較テンプレートで、編集できます。

  4. 新規テンプレートについては、「作成」をクリックして名前およびターゲット・タイプを指定します。既存のテンプレートをベースにする場合は、テンプレート行を選択し、「類似作成」をクリックして名前を指定します。どちらの場合でも、その操作によって新規のテンプレートがすぐに作成されます。

  5. 表内で適切なテンプレート行を選択して、「編集」ボタンをクリックします。「テンプレートの詳細」ページが表示されます。

    比較された構成のターゲット・タイプにより、左側の構成アイテム・タイプおよび構成アイテムの階層が変わります。右側の対応するプロパティで有効な設定は、選択したテンプレートから導出されます。ただし、新規テンプレートを最初から作成する場合は例外で、この場合は設定は存在しません。

    システム比較では、全体的なテンプレートと、システム・メンバーごとのテンプレートを使用します。そのため、「メンバー設定」にタブが追加されます。タブを次のように編集します:

    • オプションで、システム・メンバー・タイプごとに使用するメンバー・テンプレートを選択します。

    • 一部のメンバー・タイプについて構成を比較する場合には、チェック・ボックスをチェックします。

    • 比較するメンバー・タイプについて、照合キーとして使用するターゲット・プロパティを選択します。デフォルトはターゲット名ですが、比較対象をそろえるためには、部門や場所のように識別しやすいプロパティを使用するのが一般的です。

  6. メンバーごとに比較テンプレートを作成または編集するには、「メンバー設定」タブを選択します。

    ツリーまたは表のいずれかの形式でマッピングを表示するように選択できます。「マッピング表示」を「ツリー」に設定した場合は、「マッピングの表示」および「比較結果」に、システム・メンバーが階層ツリー形式で表示されます。「マッピング表示」を「表」に設定した場合は、「マッピングの表示」および「比較結果」に、システム・メンバーが表形式で表示されます。次の詳細を編集できます。

    • オプションで、システム・メンバー・タイプごとに使用するメンバー・テンプレートを選択します。

    • 一部のメンバー・タイプについて構成を比較しない場合には、チェック・ボックスの選択を解除します。

      注意:

      システム・メンバーのチェック・ボックスをクリアすると、このテンプレートを使用した比較時に、システム・メンバーの子インスタンスが自動的に無視されます。

    • 比較するメンバー・タイプについて、照合キーとして使用するターゲット・プロパティを選択します。デフォルトはターゲット名ですが、比較対象をそろえるためには、部門や場所のように識別しやすいプロパティを使用するのが一般的です。

  7. 「テンプレート設定」タブの左ペインで構成アイテム・タイプまたはアイテムを選択して、右ペインにそのプロパティを表示します。キー・アイコンは、構成アイテム・タイプのメタデータでキー列として定義されているプロパティを示します。

    ヒント:

    「テンプレート設定」タブの「比較」チェック・ボックス列に注目してください。これは、比較するアイテムのみを選択することによって、比較を合理化できるようにする強力な機能です。チェック・ボックスを選択すると、比較エンジンは、対応する構成アイテム・タイプとそのすべての子孫を含めます。

    これに対して、「プロパティ設定」タブ上の個々の列と行を比較する機能では、設定が比較結果の一部として保存され、結果ページ上に比較されたプロパティを表示することができます。

    それで、たとえばホスト構成の比較で、CPUプロパティの差異が重要でないことを決定することができます。アイテムに関連するすべてのプロパティを除外するには、ハードウェアの構成アイテム・タイプを展開し、「CPU」チェック・ボックスの選択を解除します。

  8. プロパティの差異を比較し、異なる場合は警告されるようにするには、「プロパティ設定」タブをクリックし、チェック・ボックスを選択します。これらは相互排他的です。この方法でプロパティ値の差異を比較する場合、構成アイテム・タイプのプロパティ値で検出されたすべての差異を無条件で比較することになります。

    プロパティ値をフィルタ処理するには値の制約ルールを使用します。この場合、比較対象の構成(2番目の構成からn番目の構成まで)のプロパティ値が制約値に対して比較されます。制約を満たすプロパティ値は、差異を構成します。たとえば、6以上のバージョンをテストするとします。バージョン・プロパティ値が6より小さい比較対象構成内のインスタンスによって差異が構成されます。差異の比較を選択した場合は、値制約を設定しません。ルール式を指定して値制約を設定します。詳細は、「ルールの指定」を参照してください。

  9. その他の構成アイテムで追加プロパティ設定を設定する場合は、前述の手順を繰り返します。

  10. オプションで、左ペインでアイテムを選択し、「構成アイテムの一致のためのルール」タブをクリックします。指定されたプロパティに、構成インスタンス間の照合を実行する場合を決定するために評価するルール式を指定します。つまり、式がtrueに解決された場合にインスタンスが比較されます。詳細は、「ルールの指定」を参照してください。

    一致ルールは列ベースであり、AND論理演算子が適用されます。複数のプロパティにルールを指定する場合は、すべてがtrueに解決された場合にのみ一致とみなされます。

  11. オプションで、左ペインでアイテムを選択し、「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブをクリックします。特定のプロパティの場合、評価するルール式を指定します:

    • すべてを比較 - 構成アイテムのすべてを比較します。

    • これらのルールに一致するアイテムを除外します - リストされているプロパティ以外のすべてを比較します。

    • これらのルールに一致するアイテムを含めます - リストされたプロパティのみを比較します。すなわち、これ以外のすべてを無視します。

    構成アイテムを含める/除外のためのルールは行ベースであり、ルールのサブセット内ではAND論理演算子が適用され、ルール・サブセット間ではOR論理演算子が適用されます。つまり、プロパティAに2つのルールを指定し、プロパティBに2つのルールを指定した場合には、プロパティAに設定したルールが2つとも、またはプロパティBに設定したルールが2つともtrueに解決された場合にのみ一致とみなされます。

48.5.2.2 比較テンプレートの管理

比較テンプレートの作成および編集以外に、次の操作を実行してテンプレートを管理します。

  • テンプレートの設定および比較の表示(読取り専用)

  • テンプレートの削除(適切な権限が必要)

  • テンプレートをXMLファイル形式でエクスポートし、他のCloud Controlシステムにインポートすることによる共有

比較テンプレートの表示

Oracleが提供しているテンプレートおよびアクセス権のある他のユーザーのテンプレートを表示できます。テンプレートの表示は読取り専用です。テンプレートの構成は参照できますが、たとえ一時的にでも変更することはできません。

  1. 「比較テンプレート」ページでテンプレートを選択し、「表示」ボタンをクリックします。

  2. 左側のツリー内の項目を拡張し、様々なタブ上の設定およびルールを詳細に調べます。

比較テンプレートの削除

テンプレートの削除は次の制約の対象です。

  • Oracle提供のテンプレートは削除できません。Oracle提供のテンプレートは、テンプレート名の隣の閉じたロックにより示されます。

  • 適切な権限がないかぎり、比較テンプレートは削除できません。

  • デフォルトの比較テンプレートは削除できません。

  • 現在使用されている比較テンプレートは削除できません。

テンプレートを削除するには、「比較テンプレート」ページでこれを選択し、「削除」をクリックし、操作を確認します。

比較テンプレートのエクスポート

他のCloud Controlシステムにインポートできる外部ファイルとしてテンプレートを保存するには、エクスポート機能を使用します。

  1. 「比較テンプレート」ページでテンプレートを選択し、「アクション」メニューを選択し、「エクスポート」をクリックします。

    プラットフォーム固有のファイル・ダイアログが開きます。たとえば、Firefoxを使用している場合、XMLファイルとして識別される名前付きテンプレートのオープンを選択したことがダイアログによって示されます。ダイアログにより、Firefoxの処理として、XMLエディタでファイルを開くか、ファイルを保存するかを確認されます。

  2. 保存のラジオ・ボタンを選択し、「OK」をクリックします。

  3. ファイル・システム内の目的の場所を参照して、ファイルを保存し、必要な場合は名前も変更します。エクスポート時にOracleから提供されているテンプレートの名前は変更できません。

比較テンプレートのインポート

比較テンプレートのインポートは、比較テンプレート.xsdに準拠している必要があります。したがって、確実に準拠するために、インポートするテンプレートは実際に以前にエクスポートされたテンプレートである必要があります。

  1. 「比較テンプレート」ページで、「アクション」メニューを選択し、「インポート」をクリックします。
  2. テンプレートのファイルの場所を参照し、「インポート」をクリックします。

    インポートされたテンプレートが、テンプレート表の新しい行として表示されます。

エクスポートされたテンプレートはその所有者に関連付けられます。テンプレートの所有者が、そのテンプレートをインポートしているユーザーのログインIDと異なる場合は、元の所有権が継続されます。インポートしたテンプレートの所有者になる場合は、インポートする前にテンプレートXMLファイルのowner属性を編集して、その値を自分のログインIDに変更する必要があります。または、その属性を単純に削除することもできます。この場合、デフォルト所有者は、インポート操作を開始したユーザーのIDに設定されます。

テンプレート・マネージャでは、同じ名前でのOracleによって提供されたテンプレートのインポートは許可されません。同様に、インポートできるようにするには、インポートを実行する前に、テンプレートXMLファイルのname属性を変更します。

48.5.3 ルールの指定

比較テンプレートの作成または編集のコンテキストにおけるルールを指定します(「比較テンプレートの作成または編集」を参照してください)。

ルールによって、比較を微調整するために構成データを解析できます。比較において、ルールは、ベンチマーク構成と比較する構成インスタンスの選択したアイテムの値に式を適用します。一致ルールは、比較するインスタンスを調整する比較キーを構築することを目的としています。ルールの無視は、比較するインスタンス間で検出された違いを無視して基本設定を行うことを目的としています。

ルール機能にアクセスするには、「エンタープライズ」メニューから「構成」「比較およびドリフト管理」を選択します。左側にある「テンプレート」タブをクリックします。編集用にテンプレートを選択し、「編集」をクリックします。

48.5.3.1 値制約ルールの作成

次のように値制約ルールを指定します。

  1. 左側のペインで構成アイテムを選択します。

  2. 右側のペインの「プロパティ設定」タブをクリックし、値制約を設定するプロパティを選択します。

    「プロパティ設定」タブが選択されている場合、「プロパティ名」の左の列にキーが表示されます。

  3. ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックします。開いたダイアログで、次を実行します。

    1. ドロップダウン・リストから演算子を選択します。

    2. オペランド式を入力し、「OK」をクリックします。オペランドは、制約に含めるまたは制約から除外する値です。たとえば、パッチID 12、34、56、78を除外する場合は、オペランドを '12', '34', '56', '78'と入力します。

    ルールを消去するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの削除」ボタンをクリックします。

    ルール式の形式の詳細は、「ルールの式と構文について」を参照してください。

48.5.3.2 一致ルールの作成

次のように一致ルールを指定します。

  1. 左側のペインで構成アイテムを選択します。

  2. 右側のペインの「構成アイテムの一致のためのルール」タブをクリックし、「新規」をクリックします。

  3. 「プロパティ名」の下に表示されるドロップダウン・リストで、プロパティを選択します。

  4. ルールを作成するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックします。開いたダイアログで、次を実行します。

    1. ドロップダウン・リストから演算子を選択します。

    2. オペランド式を入力し、「OK」をクリックします。

    3. 追加のルールを指定するには、「新規」をクリックし、ステップaおよびbを繰り返します。

    ルールを消去するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの削除」ボタンをクリックします。

    ルール式の形式の詳細は、ルールの式と構文についてを参照してください。

    同じ構成アイテムまたは異なる構成アイテムに追加ルールを入力できます。複数のルールがある場合、これらは指定した順序で解決されます。一致ルールはAND論理演算子を使用します。つまり、一致を構成するには、すべての条件がtrueに解決される必要があります。

48.5.3.3 構成アイテムを含める/除外するルールの作成

次のように無視ルールを指定します。

  1. 左側のペインで構成アイテムを選択します。

  2. 右ペインで「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブをクリックします。

  3. 次のオプションから1つ選択します: すべてを比較、ルールを満たすものを除外、ルールを満たすものだけを含める。「新規」をクリックします。

  4. 「プロパティ名」の下に表示されるドロップダウン・リストで、プロパティを選択します。

  5. ルールを作成するには、表の行を選択し、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックします。開いたダイアログで、次を実行します。

    1. ドロップダウン・リストから演算子を選択します。

    2. オペランド式を入力し、「OK」をクリックします。

    3. 追加のルールを指定するには、「新規」をクリックし、ステップaおよびbを繰り返します。

    ルールを消去するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの削除」ボタンをクリックします。

    ルール式の形式の詳細は、「ルールの式と構文について」を参照してください。

    同じ構成アイテムまたは異なる構成アイテムに追加ルールを入力できます。複数のルールがある場合、これらは指定した順序で解決されます。含めるルールおよび除外するルールは、サブセット内のルールに対してはAND論理演算子、サブセット間ではOR論理演算子を使用します。このため、それぞれ複数のルールを持つサブセットが2つある場合、一致を構成するには、最初のサブセット内のすべてのルール、または2番目のサブセット内のすべてのルールがtrueに解決される必要があります。

  6. 「新規OR」を選択し、1つのルール・サブセットの最後と、別のルール・サブセットの開始を示します。

48.5.4 ルールの式と構文について

ルールは、演算子とオペランドで構成されます。これらをまとめて、選択したアイテムの値と比較する値に分解する式を形成します。TRUE条件によってルールが満たされます。

オペランドは、リテラル(文字リテラルは一重引用符で囲まれています)、有効な数字またはYYYY-MM-DD HH24:MI:SS.FF形式の日付のいずれかです。構成アイテムの値を直接参照するオペランドは、その値と同じデータ型である必要があります。構文内の大カッコで囲まれたオペランドは、オプションです。

演算子 オペランド

等しい*

一致するリテラル値はオプションです。文字列値は大/小文字を区別します。指定しない場合、式はルールが適用するプロパティの値を評価します。

一致ルールでは、各構成内の構成アイテムの値を、3番目に指定された値とではなく相互に比較します。このため、この場合、演算子にオペランドは使用されません。

[match-literal]

大文字小文字を無視して次に一致*

大/小文字を区別する文字列リテラルはオプションです。指定しない場合、式はルールが適用するプロパティの値を評価します。

一致ルールでは、各構成内の構成アイテムの値を、3番目に指定された値とではなく相互に比較します。このため、この場合、演算子にオペランドは使用されません。

['match-literal']

以上†

一致するリテラル値は必須です。

match-literal

より大きい†

一致するリテラル値は必須です。

match-literal

以下†

一致するリテラル値は必須です。

match-literal

未満†

一致するリテラル値は必須です。

match-literal

の1つ†

リテラル値のカンマ区切りのリスト。少なくとも1つを指定する必要がありますが、一致する必要があるのは1つのみです。

match-literal-1[,match-literal-n,...]

範囲内†

開始および終了のリテラル値に指定された範囲。両方指定する必要があります。境界は含まれます。

start-range-literal , end-range-literal

含む†

パターン一致を実行するための文字列リテラル。必須。

[FALSE|TRUE,] 'pattern-literal'

FALSE: (デフォルト)文字列はOracleのLIKE演算子構文に従う必要があります。TRUE: 文字列はPosixの正規表現構文に従う必要があります。

置換‡

一致する文字列リテラル。2番目の文字列リテラルに置換します。

[FALSE|TRUE,]'pattern-literal'[,'replacement-literal'][,position-integer][,occurrence-integer] 

FALSE: (デフォルト)文字列はOracleのLIKE演算子構文に従う必要があります。TRUE: 文字列はPosixの正規表現構文に従う必要があります。

TRUEの場合、文字列を抽出する列値内の位置を示す位置の整数の引数(オプション)、および置換する位置の数を示す発生の整数の引数(オプション)を有効にします。

必須パターン・リテラルは、一致する文字列値を示します

置換の文字列リテラルを指定しない場合、一致した文字列リテラルは何も置換されません。

部分文字列‡

文字列値の指定したセグメントを抽出します。

[FALSE|TRUE,]position-integer[,length-integer][,'pattern-literal'[,occurrence-integer]]

FALSE: (デフォルト)文字列はOracleのLIKE演算子構文に従う必要があります。TRUE: 文字列はPosixの正規表現構文に従う必要があります。

文字列の抽出を開始する位置を示す位置の整数の引数(必須)

  • 0または1の場合、すべての文字を返します。

  • 正の整数の場合、最初から抽出を開始します。

  • 負の整数の場合、最後から戻って抽出を開始します。

長さの整数の引数(オプション)は位置の整数で開始する文字数を示します。

パターン・リテラルは一致する値を示します。最初の引数がFALSEの場合はオプション、TRUEの場合は必須です。

一致する文字数を示す発生の整数の引数。パターン・リテラルを指定した場合のみ有効です。

表記法は次のとおりです。

  • *–値制約、一致ルールおよび無視ルールに使用できます。
  • †–値制約および無視ルールにのみ使用できます。
  • ‡–一致ルールにのみ使用できます。

48.5.5 例によるルールの理解

これらのルールの例では、テンプレートの作成または編集中に、左側のツリーで構成アイテムを選択したところであることを前提としています。

48.5.5.1 一致ルールの例

ホスト構成のハードウェアを比較する際に、一致を目的として、各ベンダー名の大文字小文字を無視するとします。ここでは、大文字小文字の比較を行うために簡単なルールを使用します。

  1. 「構成アイテムの一致のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。

    注意: この例では、「ホスト」ターゲット・タイプ・テンプレートを使用していることを確認します。

  2. 「プロパティ名」の下にあるドロップダウン・リストで「ベンダー名」を選択します。

  3. 表の行を選択し、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックして、ルール・ダイアログを開きます。

    • 「演算子」「大文字小文字を無視して次に一致」に設定します。この演算子では一致ルールにオペランドが使用されないため、これで完了です。

    • 「OK」をクリックします。

サーバー名に基づいてWebLogic Serverを比較する際に、ManagedServer1やManagedServer2などのように名前が異なるとします。比較を確実に実行するには、サーバー名の照合を行う必要があります。

  1. 「テンプレート設定」タブで、「サーバー情報」をハイライト表示します。

  2. 「構成アイテムの一致のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。「プロパティ名」ドロップダウン・リストで、「マシン名」を選択します。

  3. 表の行を選択し、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックして、ルール・ダイアログを開きます。

    • 「演算子」「部分文字列」に設定します。

    • 「オペランド」「1, 13」に設定します。

    • 「OK」をクリックします。

    実質的に、このルールでは、名前の最初の13文字(ManagedServer)を使用し、修飾部の整数は除外することを表します。

  4. これと同じ結果を得るもう1つの方法は、次のとおりです。

    • 「演算子」「置換」に設定します。

    • 「オペランド」「true, '(*)(\d*)', '\1'」に設定します。

    • 「OK」をクリックします。

    この例では、正規表現(TRUE)を使用して修飾部の整数の前にあるすべての文字を解決しています。

さらに高度な例では、データファイルのファイル名で一致する必要があるデータベース・インスタンス比較を考えてください(ファイル名はフォームの名前です)。

/u01/jblack_abc2d/oracle/dbs/dabc2/mgmt_ad4j.dbf
  1. 「テンプレート設定」タブで、「制御ファイル」構成アイテムをハイライト表示します。

    注意: この例では、「データベース・インスタンス」ターゲット・タイプ・テンプレートを使用していることを確認します。

  2. 「構成アイテムの一致のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。
  3. 「プロパティ名」ドロップダウン・リストで、「ファイル名」を選択します。
  4. 表の行を選択し、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックして、ルール・ダイアログを開きます。
    • 「演算子」「置換」に設定します。

    • 「オペランド」「true, '(/u01/)(.*)(oracle.*/dabc[0-9]+.*/)(.*)', '\2\4'」に設定します。

    • 「OK」をクリックします。

実質的に、このルールでは、正規表現(TRUE)を使用して、/u01/からoracleまでの間の値にdabc2 /より後の元のファイル名の残りを結合したもの(またはjblack_abc2d/mgmt_ad4j.dbf)から一致キーを構築することを表します。

48.5.5.2 無視ルールの例

通常、無視ルールを使用して、列指向ではなく行指向のコレクション内の差異を無視します。たとえば、構成拡張スナップショットは行指向のデータ・コレクションです。

たとえば、構成拡張解析済データで、プロパティ「属性」によって内部IDまたはチェックサムが識別された任意の行を無視するとします。

  1. 「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。

  2. ドロップダウン・リストで「属性」を選択します。

  3. 表の行を選択し、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックして、ルール・ダイアログを開きます。

    • 「演算子」「次のいずれか」に設定します。

    • 「オペランド」「'id', 'checksum'」に設定します。

    • 「OK」をクリックします。

このルールにより、比較時に指定した値のいずれかが含まれるコレクション内の任意の行を無視するようにします。

ここで、比較エンジンが論理演算子ANDおよびORを同じ構成アイテム・タイプに対して適用する方法を示す無視ルールを検討してください。この例の目的は、3つのルール・セットのいずれかが次の条件を満たすときに構成拡張解析済データ内の行を無視することにあります。

  • 「データソース」 = 'ADR_BASE' AND 「属性」 = 'ADR_BASE'
  • または
  • 「データソース」 = 'tnsnames.ora' AND 「属性」 = 'HOST'
  • または
  • 「データソース」 = 'resources.xml' AND 「属性」 = 'authMechanismPreference'

比較エンジンによってAND演算子がセット内のルールに適用され、OR演算子がルール・セット間に適用されます。インスタンスを無視するためのルールによって継承がサポートされるため、この場合、この例で示すように、「データソース」プロパティがルール作成時に使用可能になります。

  1. 「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。
  2. ドロップダウン・リストで「データソース」を選択します。
  3. 表の行を選択し、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックして、ルール・ダイアログを開きます。
    • 「演算子」「次と等しい」に設定します。

    • 「オペランド」「'sqlnet.ora'」に設定します。

    • 「OK」をクリックします。

  4. 「新規」をクリックし、ドロップダウン・リストで「属性」を選択します。
  5. 表の行を選択し、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックして、ルール・ダイアログを開きます。
    • 「演算子」「次と等しい」に設定します。

    • 「オペランド」「'ADR_BASE'」に設定します。

    • 「OK」をクリックします。

  6. 「新規または」をクリックして論理演算子ORを挿入し、最初のルール・セットの最後を示します。
  7. 「データソース」'tnsnames.ora'と等しく、「属性」'HOST'と等しい2つの新規ルールを追加します。
  8. 「新規OR」をクリックして論理演算子ORを挿入し、2番目のルール・セットの最後を示します。
  9. 「データソース」'resources.xml'と等しく、「属性」'authMechanismPreference'と等しい2つの新規ルールを追加します。

この比較では、3つのルール・セットのいずれかを満たすコレクション・データ内の任意の行が無視されます。

48.5.6 比較について

エンタープライズ構成管理では、企業内の管理対象エンティティに関連付けられた構成データの収集、格納およびモニタリングに対応します。たとえば、ホストには、ハードウェアおよびソフトウェアのコンポーネント(CPU数、メモリー、IOデバイス、OSプラットフォームとバージョン、インストール済ソフトウェア製品など)に関連する構成アイテム・タイプがあります。

通常、パッチやアップグレードなどの共通のイベントによって、構成データの変更は常に発生します。ある時点で、1つのコンポーネントへの変更がシステム全体に悪影響を及ぼすことがあります。根本原因を検出することが最優先になります。

Enterprise Managerには、次の比較のタイプが用意されています。

  • 構成ドリフト

    ターゲットの構成を、同じタイプの別のターゲットの構成と比較できます。

  • 構成の一貫性

    システム内のターゲット・メンバーの変更を反映します。たとえば、構成の一貫性を使用してクラスタ・データベース内のすべてのデータベースの構成パラメータが同じであることを確認します

現在の構成または以前に保存した構成(たとえば、パッチ適用やアップグレードの実行前など)で比較できます。

比較によって次が可能になります。

  • 比較中に特定の属性を無視不要な属性を無視するように比較テンプレートを定義します。

  • 違いが検出された場合に主要な担当者へ通知

  • 比較テンプレートの設計および他の管理者との共有

  • 完全なターゲット・システムの比較。ターゲット・システム・メンバーを自動または手動で一致させます。

  • RAWファイル・コンテンツとして、または解析済フォーマットでの構成ファイル・データの比較

比較を定義して保存した後に、構成を変更すると自動的に再比較を開始することに注意してください。通知が設定してあれば、変更時に通知されます。

48.5.6.1 比較を作成する前の考慮事項

比較は、エンタープライズの管理における重要な要素です。比較の設定手順は、次のとおりです。

  • 比較の最初の構成(比較対象の構成)を選択します。

  • 別の構成(最初の構成と比較する1つ以上の構成)を選択します。

  • 比較テンプレートを選択して比較対象の属性を微調整します(またはテンプレートなし)

  • システムの比較では、必要に応じて、メンバーをマップします。これは、それぞれのシステムのメンバーを比較でどのように組み合せるかを選択して指定する方法です。

  • 作業を確認します

  • メール・サーバーを設定し、インシデント・ルールを作成して、電子メール通知を設定します

  • BI Publisherレポートを確認します(「エンタープライズ」メニューから「レポート」「BI Publisherレポート」を選択。)

後続の手順で結果と差異の詳細を確認します。

48.5.6.2 ドリフトまたは一貫性比較の設定の手順

ドリフトまたは一貫性の比較を作成する場合:

  1. 比較する構成アイテムを決定します。

  2. テンプレートを作成するか既存のテンプレートを使用します。

  3. ドリフトの比較または一貫性の比較の定義のいずれかを作成します。

  4. 比較を実行します。

  5. メール・サーバーを設定し、インシデント・ルールを作成して、電子メール通知を設定します。「比較の通知の作成」を参照してください。

  6. 比較およびドリフト管理の「ドリフトの結果」タブまたは「比較およびドリフト管理」の「一貫性の結果」タブから結果を表示します。結果をBIレポートとして表示することもできます。BIレポートを表示するには、「エンタープライズ」メニューから「レポート」「BI Publisherレポート」を選択します。

48.5.6.3 1回の比較について

1回かぎりの比較は、ターゲット構成間の差異を即時に表示する場合に使用します。1回かぎりの比較がドリフトおよび一貫性の比較と異なる点は、後から確認するために結果を保存する場合であっても、比較が1回しか評価されない点です。

ドリフトまたは一貫性の比較を作成する場合、1回かぎりの比較を作成することを検討し、初期ドリフトまたは一貫性の評価が即時差異につながらないことを確認してください。結果を使用して、誤った構成値を変更したり、比較テンプレートを微調整して、目的の構成アイテムのみが比較されるようにします。

1回かぎりの比較を実行するには、

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「比較およびドリフト管理」を選択します。

  2. ダッシュボード・ページの1回かぎりの比較セクションで、比較の作成をクリックします。

  3. 「基本」または「拡張」比較のどちらを実行するかを決定します。

    • 基本の1回かぎりの比較は2つ以上のターゲット間の単純な比較です。フィールドは次のとおりです。

      • 参照ターゲット(現在)

        比較が作成される対象のターゲット。

      • 比較テンプレート

        比較に使用されるテンプレートまたはパターン。このテンプレートにはプロパティ設定、構成アイテムの一致のためのルール、構成アイテムを含めるか除外するルールを含めることができます。

    • 詳細な1回かぎりの比較は基本の1回かぎりの比較より多くのオプションを提供します。たとえば、保存された構成を使用してシステム内で一貫性の比較を実行できます。

      フィールドは次のとおりです。

      • 参照ターゲット(現在)

        比較が作成される対象のターゲット。ターゲットを比較する際にこのオプションを使用します。

        このオプションを使用して、選択した適切と考えられるターゲットの最新の構成に対してテストします。この構成がお好みに合うかどうかはわかりませんが、今現在有効な構成です。

        これは他のターゲットが比較される対象のターゲットです。ターゲットのリストは2,000に制限されていることに注意してください。「検索」オプションを使用してターゲットのリストを制限します。

      • 参照ターゲット(保存済)

        以前に作成された構成で、比較の基本として使用される構成です。ターゲットをゴールド構成と比較する際にこのオプションを使用します。

        既存の構成を使用するために使用します。利点は(おそらく)すでにこの構成はテスト済で、要件に合っていることです。

      • 一貫性ターゲット・タイプ(システム使用)

        システムを比較する際には、システムのタイプ(たとえば、クラスタ・データベースまたはデータベース・システム)を入力します。

        システム内のターゲットの一貫性をテストするためにこのオプションを使用します。すべてのクラスタ・メンバーが保存済の同じ構成を持つことに注意してください。たとえば、クラスタ・データベース内のすべての構成データベース・パラメータが同じであるかを判定できます。

      • 比較テンプレート

        厳密なテストを完了したテンプレートを選択するか、この1回かぎりの比較を使用し、必要な内容のみを比較するよう比較テンプレートを微調整します。

        既存のテンプレートの例として、ユーザーが作成したテンプレートまたはOracleが提供するテンプレートがあります。テンプレートを提供しない場合、参照ターゲットおよび比較ターゲットのフィールド間で1対1で比較されます。

  4. 比較するターゲットを選択するには「追加」、保存された構成を選択するには「保存済の追加」をクリックします。同じターゲット・タイプのターゲットのみ比較できることに注意してください。

    追加するターゲットが多いほど、比較操作が完了するのに時間がかかることに注意してください。

    ターゲットを追加した後に、ターゲットの数を減らすことにした場合、「ターゲット」メニューで、削除するターゲットをハイライト表示して「削除」をクリックします。

  5. 「OK」をクリックします。比較はすぐに開始され、結果が比較結果ページに表示されます。

    選択したオプションに応じて、結果が表示されるまでしばらくかかる可能性があります。Enterprise Managerの「リフレッシュ」ボタンをクリックすると、比較が完了して「進行中」アイコンが非表示になります。「比較結果」の名前の横にある「i」アイコンをクリックして、比較に選択されたオプションをリストします。

48.5.6.4 構成ドリフトについて

構成ドリフトでは、数多くのターゲットに渡る一貫性(均一性)を確保します。たとえば、個人データベースの構成が企業全体の個人データベースに渡って同じであることを保証します。これは、会社買収のある現代で特に便利です。

ドリフト管理比較を実行するには:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「比較およびドリフト管理」を選択します。

  2. ダッシュボードページのドリフト管理セクションで、定義の作成をクリックします。

  3. 「構成の比較」ダイアログ・ボックスで、「ターゲット・タイプ」および「テンプレート」を選択します。たとえば、「データベース・インスタンス」および選択肢のテンプレート(この例ではデータベース・インスタンス・テンプレート)を選択します。次に、「OK」をクリックします。

ドリフト定義ページで、次の情報を入力してください。

  • 定義名 - 名前に意味を持たせます。「構成の比較」ポップアップの情報がレプリケートされます。

  • ソース構成

    「最新の構成」または「保存された構成」を選択します。片方がもう一方のターゲットに対して比較される対象のゴールド構成です。「最新の構成」を使用する場合、ソース・ターゲットを選択します。「保存された構成」を使用する場合、適切な構成を選択します。

  • 拡張

    このセクションを拡張し、比較の追加ファクタを提供します。

    • ドリフトの重大度を選択します。オプションは次のとおりです: 「マイナー警告」、警告およびクリティカル。

    • ターゲット・プロパティ・フィルタ

      この定義を適用できるターゲットを決定する特定のターゲット・プロパティを指定できます。このようなプロパティには、オペレーティング・システム、ターゲット・ライフサイクルの状態、バージョンおよびプラットフォームがあります。この定義にターゲット・プロパティ・フィルタ、たとえば、Linux OSを指定すると、Linuxオペレーティング・システムのターゲットにのみ適用されます。

    • 説明

      ドリフト定義を説明し、可能なかぎりの詳細を提供します。この情報は、将来定義を使用する他のユーザーに情報を提供します。

    • 論理

      この比較の理由を説明します。たとえば、このコンテンツはターゲットの構成ドリフトを検出します。

    • キーワード

      このクイック・リファレンスのドリフト定義をカテゴリ化できるようにします。

情報を提供した後、これらのオプションの1つを選択します。

  • ターゲットの保存とテスト

    ターゲットが比較に関連付けられると、そのターゲットに対して適宜に比較が自動的にトリガーされます。たとえば、ターゲットの構成が変更されると、比較がトリガーされます。自動比較によって参照ターゲットと異なることが判明した場合、通知が送信され、差異はドリフト比較のすべてのレポートに表示されます。

    ターゲットを比較に関連付けるに、テスト比較を実行できます。テスト比較中に検出された構成の差異によって通知が送信されることはなく、レポートにも表示されません。テスト比較の結果を使用して、比較テンプレートが目的のアイテムのみを比較していることを確認できます。また、テスト結果は、ターゲットが参照ターゲットとどのように異なるかを事前に示すことができます。「ターゲットの保存とテスト」オプションにより、これらのテスト比較を実行できます。

    ターゲットをテストするには、「ターゲットのテスト」ページで「追加」をクリックして、比較されたターゲットを追加します。ターゲットを選択し、「テストの実行」をクリックします。これによりテスト比較がトリガーされ、生成された差異の数が表の「差分」列に表示されます。テスト比較の結果を表示するには、差異数をクリックします。比較結果に問題がなければ、ターゲットを選択して「関連付け」をクリックし、ターゲットをドリフト構成に永久に関連付けて、自動再比較、通知、レポートでのターゲットの表示を可能にします。

  • ターゲットの保存と関連付け

    入力を保存し、この比較定義を使用する自動比較をトリガーし、ドリフト定義ページの「ターゲット・アソシエーション」に移動します。

    「追加」をクリックして、この定義に関連付けるターゲットを選択します。「OK」をクリックします。アソシエーションを保存するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

  • 保存して戻る

    将来使用するために入力を保存します。保存された比較定義は、「比較およびドリフト管理」ダッシュボードの「定義ライブラリ」タブで表示できます。

    構成ドリフトが開始されたページに戻ります。たとえば、ドリフト定義ライブラリ・ページから開始した場合は、当該ページに戻ります。「概要」タブから開始した場合は、「概要」タブに戻ります。ドリフトの結果ページから開始した場合は、ドリフトの結果ページに戻ります。

  • 取消

    操作を中断します。入力は保存されません。

48.5.6.5 構成の一貫性について

構成の一貫性は、システムまたはグループ内のターゲット・メンバーの変更を反映します。たとえば、クラスタ・データベース内のすべてのデータベースが同じ構成を持つことを保証するために構成の一貫性を使用します。

一貫性管理比較を実行する方法:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「比較およびドリフト管理」を選択します。

  2. ダッシュボードの概要ページの「一貫性管理」セクションを見つけます。「定義の作成」をクリックします。

    注意: 比較定義は、いくつかの場所から作成できます。比較定義は次の場所から作成できます。

    • 「概要」タブ

    • 「定義ライブラリ」タブ

    • 「比較テンプレート」タブ(テンプレートの選択後)

  3. ポップアップで、「ターゲット・タイプ」と「テンプレート」を選択します。たとえば、クラスタ・データベースおよび選択肢のテンプレートを選択します。テンプレートは定義したうちの1つにすることもでき、またはこの例では、クラスタ・データベース・テンプレートにすることもできます。次に、「OK」をクリックします。

  4. 一貫性定義詳細ページで、必要に応じて「定義名」を変更します。テンプレートの比較および「適用可能対象」情報がレプリケートされます。

  5. 「詳細」をクリックして、コンプライアンスに使用する情報を入力します。

    • 「コンプライアンス標準名」は一貫性定義名で使用される名前と同じです。これはコンプライアンス標準を使用しているときに検索する名前です。

    • 「ルール名」は「コンプライアンス標準名」と同じ名前です。

    • 「コンプライアンス・ルールの状態」は自動的に「本番」として考慮されます。

    • ドリフトの重大度を選択します。オプションは次のとおりです: 「マイナー警告」、警告およびクリティカル。一貫性が「クリティカル」な状態の場合、迅速に対処する必要があります。たとえば、データベースのスペースがとても少なくなってきている場合、クラッシュする前に対処する必要があります。

    • ターゲット・プロパティ・フィルタ

      コンプライアンス標準に関連してこの定義がどのターゲットに対して作用するかを決定する具体的なターゲット・プロパティを指定できます。このようなプロパティには、オペレーティング・システム、ターゲット・ライフサイクルの状態、バージョンおよびプラットフォームがあります。この定義にターゲット・プロパティ・フィルタ、たとえば、Linux OSを指定すると、Linuxオペレーティング・システムのターゲットにのみ適用されます。

    • 説明

      一貫性定義を説明し、可能なかぎりの詳細を提供します。この情報は、将来定義を使用する他のユーザーに情報を提供します。

    • 論理

      この比較の理由を説明します。たとえば、このコンテンツはシステムの構成一貫性を検出します。

    • キーワード

      クイック・リファレンスのために、この構成定義をカテゴリ化できるようにします。

  6. 一貫性比較の場合、各メンバー・ターゲット・タイプの1つのターゲットが参照ターゲットとして選択されます。他のすべてのメンバーは、同じターゲット・タイプの参照ターゲットと比較されます。

    注意: 同じタイプのメンバーはすべて同じである必要があるため、参照ターゲットとしてどのターゲットが選択されているかは問題になりません。ただし、特定のターゲットを参照ターゲットとして選択する場合は、ターゲットを関連付ける際に「参照ターゲット」で「編集」アイコンをクリックするか、1回の比較を作成する際に「参照ターゲット」ボタンをクリックします。これにより、メンバー・ターゲット・タイプごとに独自の参照ターゲットを選択できます。

    情報を提供した後、これらのオプションの1つを選択します。

    • ターゲットの保存とテスト

      メンバーをシステム内の参照メンバーと比較する比較定義を保存します。次に、テスト比較を実行して、比較テンプレートが目的の属性のみを比較することを確認します。

      結果をレビューするには、「差分」列の数値をクリックします。比較結果ページが表示されます。

    • ターゲットの保存と関連付け

      入力を保存し、一貫性定義ページの「ターゲット・アソシエーション」に移動します。「追加」をクリックし、この定義に関連付けるシステムを選択します。「OK」をクリックします。

      ターゲットが比較に関連付けられると、ターゲットに対して適宜に比較が自動的にトリガーされます。たとえば、ターゲット構成が変更されると、比較がトリガーされます。自動比較によって参照ターゲットと異なることが判明した場合、通知が送信され、差異は一貫性比較のすべてのレポートに表示されます。

    • 保存して戻る

      将来使用するために入力を保存します。比較ダッシュボードに戻ります。

    • 取消

      操作を中断します。入力は保存されません。

48.5.6.6 定義ライブラリについて

定義ライブラリは、「比較およびドリフト管理」ダッシュボードを使用して作成されたすべてのドリフト定義および一貫性定義のリポジトリです。

定義ライブラリにアクセスするには、「エンタープライズ」メニューの「比較およびドリフト管理」を選択します。「ダッシュボード」ページで「定義ライブラリ」をクリックします。

このページからは、次の操作が可能です。

  • 新しい定義の作成

  • 既存の定義の編集(必要な場合)

  • 定義に対するテストの実行

  • ターゲットまたはグループの定義への関連付け(テスト関連付けページでテスト結果を確認した、関連付けを実行)

  • 定義の削除

48.5.6.7 比較テンプレートの設定

比較テンプレートの設定方法:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」「比較およびドリフト管理」を選択します。

  2. ダッシュボード・ページの左側にある「テンプレート」アイコンをクリックします。

  3. 「比較テンプレート」ページで、「作成」をクリックして新規テンプレートを作成するか、「類似作成」をクリックして既存テンプレートと同様のテンプレートを作成します。「類似作成」オプションを使用すると、既存のテンプレートを使用して必要に応じてわずかな変更を加えることができます。

    「名前」および「ターゲット・タイプ」にデータを入力します。名前を入力する際、皆がテンプレートの根拠がわかるようにわかりやすい名前を付ける必要があります。履歴目的の場合、このテンプレートの根拠と詳細を説明する説明を入力してください。ターゲット・タイプを入力する際、そのターゲットの構成アイテムがテンプレート定義に自動的に追加されます。

  4. テンプレートを作成(または類似作成)した後、テンプレートを編集して構成アイテムを削除または変更します。

    「差異のみを保存」オプションが選択されている場合、ドリフト、一貫性および1回の比較でこのテンプレートが使用されたときに差異のみが保存されます。ボックスが選択されていない場合は、このテンプレートが含まれている比較ですべての情報が保存されます。

    注意: システム・テンプレート(たとえば、クラスタ・データベース)を作成する際、クラスタ・データベースのようなメンバー付きのターゲットがある場合、テンプレート・ページはさらに多くの情報を提供します。

  5. 構成の比較: このオプションは、ダッシュボード・ページで1回かぎりの比較のための比較の作成、ドリフト管理の定義の作成または一貫性管理の定義の作成をクリックした場合と同じ機能を提供します。

  6. 比較定義にターゲットを関連付けると、比較はターゲットの構成が変更されるたび、システム・メンバーが変更されたとき、またはテンプレートが変更されたときに自動的に再実行されます。

  7. 比較を定義する際に、マッピング表示の表を選択して、デフォルトのフラット・マップを上書きしない場合、システムのメンバーはシステム階層内のレベルに関係なく比較のために照合されます。このため、結果を表示する際、元のシステム階層を取得できません。

    「表」オプションを選択するのは、システムのメンバーが相互にどのように関連するかを考慮しない場合のみにしてください。

48.5.6.8 比較の通知の作成

比較の変更を通知するようにするには、通知を設定し有効にする必要があります。通知の設定には2つの部分があります: メール・サーバーの設定およびインシデント・ルールの作成です。

通知を設定するには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「通知」「メール・サーバー」の順に選択します。

  2. メール・サーバー・ページで、サーバー・アイデンティティ情報を入力し、送信メール(SMTP)サーバーを追加します。

「メール・サーバー」設定後、次の手順で「インシデント・ルール」を設定します。

  1. 「設定」メニューで「インシデント」「インシデント・ルール」の順に選択します。

  2. インシデント・ルール: すべてのエンタープライズ・ルール・ページで「ルール・セットの作成...」をクリックします。

    名前と説明を入力し、「ターゲット」にルール・セットを適用します。これは「すべてのターゲット」に適用されます。

  3. 次の手順でルールを作成します。

    1. 選択 - 受信イベントおよびイベントの更新

    2. 選択 - タイプコンプライアンス標準ルール違反の特定のイベント

    3. 「コンプライアンス標準」または「コンプライアンス標準ルール」のいずれかを選択します。コンプライアンス標準を選択する場合は、「ドリフト」または「一貫性」タイプの標準を選択します。コンプライアンス標準ルールを選択する場合は、「ドリフト」または「一貫性」タイプのルールを選択します。

    4. ルールの追加 - 前のステップでコンプライアンス標準を選択した場合は、「構成ドリフト」または「構成の一貫性」タイプのコンプライアンス標準を追加します。コンプライアンス・ルールを選択した場合は、「構成ドリフト・ルール」または「構成の一貫性ルール」のいずれかを選択します。

    5. アクションの追加 - 基本通知(電子メールの宛先)。比較で差異が検出された場合に通知するユーザーの電子メール・アドレスを入力します。アドレスはカンマで区切ります。差異のアラートが出るのは、比較テンプレートで明示的に選択されているプロパティです。

    6. 「次へ」をクリックし、ルール名と説明を入力します。「続行」をクリックします。

  4. 「保存」をクリックします。

48.5.7 比較結果の処理

この項では、比較結果に関する次の視点について説明します。

48.5.7.1 一貫性管理(システム)比較結果について

一貫性の結果は、「比較およびドリフト管理」ダッシュボード・ページの「一貫性の結果」タブをクリックすると表示されます。ビューは、すべての一貫性の比較の結果をまとめたものです。赤はシステム内の一貫性のないターゲットの数を表し、緑はシステム内で一貫したターゲットの数を表します。特定の一貫性定義の差異を表示するには、その一貫性定義に関連付けられた差異の数をクリックします。比較結果ページが表示されます。

  • 同じ結果のノイズを除去するには、「表示」ドロップダウン・リストから「相違のみ」を選択します。

ビューに表示されるアイコンは、ほとんど直観的に判断できます(等しい-同じ、等しくない-異なる)。

表には、システムおよびメンバー・ターゲット・タイプの階層が表示されます。

  • 「ターゲット・タイプ」列には、システムおよびメンバーのツリー階層が表示されます。

  • 「結果」列には、比較設定の一部として確立されたマッピングに基づく比較結果が表示されます。四角で囲まれた1(左のみ)または2 (右のみ)はそれぞれ、最初または2番目のメンバー・ターゲットには比較対象がなかったことを示します。親ターゲット構成が同じでも、どちらかの親に左のみまたは右のみとしてマークされた子がある場合、これらの親は差異としてマークされることに注意してください。

  • 一致していないメンバーを解決するには、比較を再実行し、今度はマッピング手順で左および右のメンバー・ペアがマップされたメンバー表に表示されることを確認します。これらのメンバーがマップされるように、ターゲットの一致ルールが定義された適切なシステム比較テンプレートを選択するか、または手動でペアをマップします。

  • 「メンバー」列に「等しい」アイコンと「等しくない」アイコンの両方が表示される場合、親レベルでは等しいが、一部のメンバーに差異があることを示します。

  • システム・ターゲットおよびすべてのメンバー・ターゲットの比較時に発見されたすべての差異のサマリーを表示するには、システム・メンバーを表示する表の上部にある「エクスポート」をクリックします。XLSレポートがダウンロードされます。

48.5.7.2 ドリフト(ターゲット)比較結果について

ドリフトの結果は、「比較およびドリフト管理」ダッシュボード・ページで「ドリフトの結果」タブをクリックすると表示されます。ビューには、ドリフト比較の結果が要約されます。赤は基準からドリフトしたターゲット数を表し、緑は基準と同様であるターゲット数を表します。特定のドリフト定義の差異を表示するには、そのドリフト定義に関連付けられた差異の数をクリックします。比較結果ページが表示されます。

単純なターゲット(非システム・ターゲット)の結果

単純なターゲット(非システム・ターゲット)の比較が完了すると、左ペインには、比較されているターゲットの構成アイテムの階層、および該当する場合は、構成の拡張が表示されます。次のように、範囲の比較結果を絞り込みます。

  • 同じ結果のノイズを除去するには、「表示」ドロップダウン・リストから「相違のみ」を選択します。

  • 左側に表示されたターゲットのみに存在し、右側に表示されたターゲットには存在しないアイテムのみを表示するには、「左のみ」を選択します。

  • 右側に表示されるターゲットのみに存在し、左側に表示されるターゲットには存在しないアイテムのみを表示するには、「右のみ」を選択します。

ビューに表示されるアイコンは、ほとんど直観的に判断できます(等しい-同じ、等しくない-異なる)。キー・アイコンは、構成アイテム・タイプのキー・プロパティを示します。範囲外を表す表示は、プロパティに設定されている値制約をプロパティ値が満たさなかったことを示します。四角で囲まれた1(左のみ)または2(右のみ)はそれぞれ、最初の構成または2番目の構成に相当する一致アイテムが比較によって見つからなかったことを示します。

システムのドリフト比較結果

システムのドリフト比較が完了すると、システムの結果ページに、システムとそのメンバーが比較結果とともに表示されます。追加の構成比較結果の詳細を表示するには、システムの結果から単純なターゲットの結果へドリルダウンします。

48.5.7.3 構成拡張ファイルの同期

この機能を使用して、ファイルベースの構成の比較で差異が返されたときに、オンデマンドでファイルの同期を実行します。多くの場合は、ユーザーが作成する構成拡張が関係します。構成拡張の詳細は、「構成拡張および収集の概要」を参照してください。

注意:

この機能はファイル・ベースの構成拡張に対してのみ有効です。コマンドベースまたはSQL問合せベースの構成拡張の比較の結果発生した差異は、同期化できません。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「比較およびドリフト管理」を選択します。左側の「ドリフトの結果」タブをクリックします。ドリフト結果ページで、関心のあるドリフト定義をクリックします。

    比較結果ページで、左側の「構成アイテム」(「構成の差異」)リージョンに移動します。構成ツリーで、関心のあるすべての構成拡張アイテムを選択します。複数のファイルを選択でき、その場合それらすべてを同じ方向で更新することになります。

    「構成アイテム」の右側の「同期化」アイコンをクリックします。このアイコンは、構成拡張(CE)ノードにのみ、しかも同期の対象となるCEノードにのみ表示されます。

    注意: ファイル同期化も1回かぎりの比較の結果として使用可能です。

  2. ファイルの同期化ページには、比較結果ページで選択されたファイルが表示されます。同期化できないファイルがある場合(違いがないファイルなど)、それらのファイルは同期化用に発行されません。
  3. オプションで、プレビュー機能を使用して、ファイルごとに更新の影響を表示します。眼鏡のアイコンをクリックして、更新の前後のファイルをRAW形式で表示します。
  4. 資格証明および設定セクションを次のように完了します。
    • 必要に応じてログインの資格証明を指定します。ターゲットの宛先に対するログイン・アクセス権と、更新するディレクトリに対する書込み権限が必要です。

    • 宛先ディレクトリを示す適切なラジオ・ボタンを選択します。どちらの場合も(元のディレクトリまたは別のディレクトリ)、ディレクトリに対する書込み権限が必要です。

    • 競合時の続行方法について適切なラジオ・ボタンを選択します。比較は、リポジトリからのデータを使用して実行されます。競合は、更新するファイルがターゲットで変更され、比較に使用したデータと異なる場合に発生します。この場合、続行または停止のどちらを行うかを指定します。

    • 宛先ディレクトリ(元のディレクトリまたは別のディレクトリ)の選択に関係なく、競合チェックは、元のディレクトリ内のファイルに対して常に実行されることに注意してください。

    • 必要なバックアップ・オプションを指定します(更新ターゲットが元のディレクトリの場合、デフォルトで両方が選択されます)。

      • 同期前に更新する構成のスナップショットを保存する場合、適切なチェック・ボックスを選択します(保存した構成からファイルを容易に取得できるような説明的な名前を付けます。デフォルトは汎用名のCCS同期保存スナップショットで、これはフィールドを空白にした場合も適用されます)。

      • 更新する前に、構成ファイルのバックアップ・コピーを作成する場合は、該当するチェック・ボックスを選択します。書込み権限のあるディレクトリを参照します。

      これらは相互に排他的なオプションではありません。前者では、タイムスタンプ付き収集データをOMSリポジトリに保存するのに対し、後者では、ファイルのコピーをファイル・システムに格納します。

    • 必要な場合、ファイルの同期後すぐに、宛先ターゲットの構成データの収集のリフレッシュをオンデマンドで実行します。この方法で、比較を再実行する、または構成ブラウザで構成を表示する場合、更新の影響が表示されます。いつでも手動でリフレッシュを実行することも、次のスケジュールされた収集まで待つこともできます。

      元の宛先ディレクトリが更新ターゲットの場合は、デフォルトでチェック・ボックスが選択されます。別のディレクトリを指定した場合、この場合はリフレッシュ対象がないので、チェック・ボックスは無効です。

    • 結果に問題がなければ、「同期化」をクリックします。

「ファイルの同期化」ポップアップで、リンクをクリックして同期化ジョブを追跡します。ジョブが完了したら、リフレッシュを要求したと想定して、比較を再実行して更新を検証することができます。構成ブラウザで構成拡張を開き、そこで更新を確認することもできます。

48.5.7.3.1 すべての構成ファイルが同期化できるわけではない

比較結果の差異ビューでは、一部のファイルは差異であっても同期化を選択できません(チェック・ボックスが無効)。次に示すような、考えられる原因がいくつかあります。

  • 宛先ファイルが書込み不可能です。

  • リソース・ファイルがありません。

  • 差分のないファイル。

  • 構成拡張の定義中、逆変換(効果的に、ファイルの解析された形式を構文ツリー構造に戻し、次に物理的な表現へとレンダリングできる機能)と呼ばれるプロセスをサポートしないパーサーにファイルが関連付けられました。すべてのパーサーが逆変換をサポートするわけではありません。

注意: ファイルの同期化ページでは、ファイルが同期の対象であるか非対象であるかがマークされます。このページで、選択が有効かどうかを特定できます。

48.5.8 比較およびドリフト管理のBI Publisherレポート

Business Intelligence Publisher (BI Publisher)は、対話型レポートおよび高度にフォーマットされたすべての種類のドキュメントを作成、管理および配布する単一のWebベース・プラットフォームを提供する主要レポート・システムです。

BI Publisherを使用して、Enterprise Managerは次の比較およびドリフト管理のレポートを提供します。

  • システム用ドリフト・レポート - システム・ターゲットのドリフトの結果レポート。ドリフト定義のサマリー、様々なロールアップおよびドリフトの比較結果が含まれています。システム・ターゲットの例には、データベースおよびFusionアプリケーションがあります。

  • ドリフト・レポート - ドリフトの結果レポート。ドリフト定義のサマリー、様々なロールアップおよびドリフトの比較結果が含まれています。このレポートは、ホストなどの単純なターゲットを表示するために使用します。

  • Fusionインスタンスのパッチの差異(スケジュール)

    注意: これはバースティング/スケジューラのレポートのみです。事前条件は次のとおりです。

    • Fusionインスタンスとそれに対応するOracleホーム・ターゲット・タイプの比較テンプレートが利用可能である。

    • Oracleホームの比較テンプレートには、「Oracleホームにインストールされたパッチ」構成アイテムが含まれ、「パッチID」と「パッチ言語」プロパティが有効になっている。

    • 適切なテンプレートを使用して比較が実行された。

  • Fusionインスタンスのパッチの差異

    事前条件は次のとおりです。

    • Fusionインスタンスとそれに対応するOracleホーム・ターゲット・タイプの比較テンプレートが利用可能である。

    • Oracleホームの比較テンプレートには、「Oracleホームにインストールされたパッチ」構成アイテムが含まれ、「パッチID」と「パッチ言語」構成プロパティが有効になっている。

    • 適切なFusionインスタンス・テンプレートを使用してドリフト定義が作成された。

比較およびドリフト管理のBI Publisherレポートにアクセスするには:

  1. 「エンタープライズ」メニューから、「レポート」「BI Publisher Enterpriseレポート」の順に選択します。

  2. Enterprise Managerレポートの一覧から、「比較およびドリフト管理」を選択します。

  3. ログイン画面で、レポートにアクセスするために資格情報を入力します。

注意:

  • これらのレポートの情報を表示するには、比較がすでに実行されている必要があります

  • 差異のみがレポートされます

  • 情報は比較ターゲットごとにグループ化されています

48.6 構成拡張および収集の概要

構成拡張は、Cloud Controlがまだ収集していないファイルおよびその他の構成データを識別する方法を提供します。よく知られたターゲット・タイプまたは構成拡張定義の一部として導入されたターゲット・タイプで、カスタマイズされた構成を収集できます。ブループリントと呼ばれる構成拡張のセットをOracleからダウンロードできます。ブループリントと呼ばれるのは、特定のプラットフォーム(Apache Tomcatなど)について収集するファイルとデータを詳細に規定しているためです。

構成拡張の一般的なライフサイクルは次のとおりです。

  • 構成拡張を作成し、いくつかのターゲットにデプロイします。

  • 一定期間の有効性を評価します。

  • 指定を変更および微調整し、より広範に再デプロイします。

  • 適切でなくなったら、指定をアンデプロイし、削除します。

この項の内容は次のとおりです。

48.6.1 構成拡張の処理

この項では、構成拡張の作成、編集およびその他の管理を行う方法を説明します。カスタム・ターゲット・タイプを使用する構成拡張を作成する場合、最初にカスタム・ターゲット・タイプを作成するワークフローが推奨されます。それと同時に、サンプル・ターゲット・インスタンスとして機能する補完的な新しいターゲットも追加できます。

48.6.1.1 カスタム・ターゲット・タイプの作成

構成拡張の要件を満たす既存のターゲット・タイプがない場合、カスタム・ターゲット・タイプを作成できます。

新規ターゲット・タイプを作成する前に、管理者がソフトウェア・ライブラリをインストールしてあることを確認します(「設定」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「ソフトウェア・ライブラリ」を選択します)。これは、Cloud Controlのインストール後に一度行う必要があります。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。「構成拡張」ページで、「アクション」メニューから「カスタム・ターゲット・タイプの作成」を選択します。
  2. 表示されるダイアログでカスタム・ターゲット・タイプの名前を指定し、「OK」をクリックします。前述したとおり、プロセスの完了にはしばらく時間がかかります。
  3. 完了後、ターゲット・タイプの作成を確認するメッセージが表示され、そこでサンプル・ターゲット・インスタンスを追加するかどうかを確認されます。サンプル・ターゲットは、構成データの収集の基礎となります。「はい」をクリックします
  4. 追加したカスタム・ターゲット・タイプに関連付けられたダイアログが表示されます。「検索」アイコンをクリックして追加したターゲットをモニターする管理エージェントを選択し、「ターゲットの追加」をクリックします。
  5. 表示されるダイアログで、インスタンスのターゲット・タイプに適したターゲット・プロパティを指定します。特に、適切なターゲット・プロパティはインストール・ホームへのパスです。カスタム・ターゲット・タイプに関連する構成ファイルの場所として適しているためです。オプションで、コスト・センターおよびライフサイクル・ステータスなどのグローバル・プロパティを指定します。「OK」をクリックします。

    これで、カスタム・ターゲット・タイプ用の構成拡張を作成したときに、ターゲットはサンプル・ターゲットとして利用可能になります。

カスタム・ターゲット・タイプの作成の間に、新しいターゲット・インスタンスを追加することは必須ではありません。「アクション」メニューから「新しいカスタム・ターゲットの追加」を選択し、前述のプロセスのステップ4および5に従うことで、後からこれを行うことができます。その際、ドロップダウン・リストからカスタム・ターゲット・タイプを選択します。

48.6.1.2 構成拡張の作成または編集

構成拡張を作成、類似作成または編集するには、次の手順に従います。

適切な権限が与えられている場合、構成拡張を編集してその編集済バージョンを保存できます。この場合、バージョン番号が増加します。また、ドラフトとして編集および保存することや、ドラフトを公開のために編集することができます。構成拡張を編集する際、ターゲット・タイプは変更できません。変更すると、基盤となるメタデータで、構成拡張の既存のデプロイとの互換性がなくなる可能性があるためです。構成拡張および権限についてを参照してください。

注意:

デプロイ済の構成拡張を編集する場合、保存時に自動的に再デプロイされます。これは、ドラフトとしての保存には適用されません。

  1. 構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。または、ライブラリで既存の仕様を選択し、「類似作成」または「編集」をクリックします。
  2. 「構成拡張の作成」ページで、構成拡張の名前および説明(オプション)を入力します。類似作成アクションでは、仕様の名前の変更が最小限、必要です。
  3. ドロップダウン・メニューからターゲット・タイプを選択します。
  4. オプションで、サンプル・ターゲットを設定します。サンプル・ターゲットは、構成データを収集するホストにあります。サンプル・ターゲットを設定しない場合、ファイル・システムを参照できず、仕様の入力時にプレビュー機能を使用できません。

    「検索」アイコンをクリックします。ターゲット・タイプの既知のインスタンスを含むダイアログが開きます。必要に応じてフィルタ基準を使用して、目的のインスタンスを検索し、「選択」をクリックします。

  5. 「ファイルとコマンド」タブの入力手順は、「ファイルとコマンド」タブの使用を参照してください。
  6. 「SQL」タブの入力手順は、「SQL」タブの使用を参照してください。
  7. 仕様の定義が終了し、資格証明をターゲット・タイプにマップしたら、プレビュー機能を使用してエントリを検証します。特に、解析済のビューが適切な内容であるかを確認します。
  8. 新規または編集済の仕様を保存します。構成拡張はパブリック・ドメイン内にあることに注意してください。テスト中は「下書きとして保存」機能を使用して仕様を内密にしておき、それを改良します。構成拡張およびバージョニングについてを参照してください。

    ドラフトを編集する場合、ボタンは次のように変更されます。

    • 「公開」は、ドラフトを公開することを意味します。

    • 「保存」は、ドラフトの新規バージョンを作成することを意味します。

終了したら、構成拡張をターゲット・インスタンスにデプロイすることで、構成データの収集を開始できます。構成拡張およびデプロイについてを参照してください。

48.6.1.3 「ファイルとコマンド」タブの使用

次の手順に従って、ファイルとコマンドの仕様を作成します。

  1. 検索アイコンをクリックしてデフォルトのベース・ディレクトリの場所に移動します。ここが、構成ファイルがある場所か、指定するコマンドが実行される場所です。

    「プロパティの使用」ボタンをクリックして、ターゲット・プロパティを選択してディレクトリ・パスの一部として含めることができるダイアログを開きます。これらのプロパティは変数として機能し、中カッコで示され、実行時に実際の値に置き換えられます。選択内容を補うボックスに追加テキストを入力できます。たとえば、OracleHomeを選択し、ディレクトリ{OracleHome}/configを追加して、Oracle Homeのパスの下の構成サブディレクトリにあるターゲット上のファイルを収集します。ターゲット・タイプの定義によって使用可能なターゲット・プロパティが判別されることに注意してください。ユーザー定義のプロパティは管理エージェントで使用できないため、リストには表示されません。

  2. 「詳細設定」をクリックして、次を指定します。
    • サンプル・ターゲットの代替ベース・ディレクトリ。

    • 管理エージェントでデータを収集する際に使用するエンコーディング。構成データはリポジトリにUTF-8形式で保管されます。「Oracleデフォルト」ではXMLファイルにはUTF-8、その他のファイル・タイプにはターゲットのロケール・エンコーディングが使用されます。「ターゲット・ロケール」では、XMLを含むすべてのファイル・タイプがターゲットのロケール・エンコーディングに格納されます。その他の場合は、ドロップダウン・リストからエンコーディングを選択します。リストから直接選択すると、対応するラジオ・ボタンが自動的に選択されます。

    • ターゲットのデータにアクセスするために、管理エージェント資格証明(ファイルおよびコマンド仕様のみ)または他の事前定義済の資格証明セットを使用するかどうか。カスタマイズした資格証明セットがドロップダウン・リストに表示されない場合、「作成」をクリックして、使用する資格証明セットを特定します。次に、作成する資格証明セット名にマップする資格証明を指定する必要があります。マップされた名前が不明な場合、ステップ3で説明しているように、リモート・ファイル・ブラウザを開いてファイルを追加するときに、資格証明セットを指定できます。詳細は、構成拡張の作成時の資格証明の設定を参照してください。

  3. 「追加」をクリックして、仕様タイプとしてファイルまたはコマンドを選択します。

    ファイル仕様の場合、指定されたスペースにファイル名を入力するか、ベース・ディレクトリを参照してターゲット上のファイルを選択します。ワイルドカード(*および**)が使用可能で、**は0以上のサブディレクトリを表します。ワイルドカードの使用では(および一般的な注意事項として)、収集によって生じるファイルが多すぎる(または大きすぎる)ようにならないことと、収集されるファイルが構成に関連することに注意します。つまり、管理下にあるファイルの変更を比較的最小限に抑えることで、Cloud Controlがオーバーロードしないようにします。

    コマンド仕様の場合、指定されたスペースにコマンド構文を入力するか、スクリプトまでベース・ディレクトリを参照します。コマンドに一意の別名を割り当てる必要があります。割り当てた別名が、構成拡張階層を表示する際のリンクとして、構成ブラウザに表示されます。リンクをクリックすると、右側のタブにコマンド仕様が開かれます。ファイルについて前述した注意事項はコマンド出力にも当てはまります。つまり、その結果は数量およびサイズの制約と、構成に関連したデータにするという制約があります。

    パーサーを選択して、リポジトリ内に格納するために、構成ファイルまたはコマンド出力を標準フォーマットに変換します。デフォルトはありません。パーサーを指定しない場合、RAWデータ・フォーマットのみが格納され、表示に使用できます。詳細は、「パーサーの管理」を参照してください。

    必要に応じて、ツリー・ノードを整列させるために、解析後ルールを指定します。ルールの入力の詳細は、「ルールの設定」を参照してください。

  4. ステップ3を繰り返して、追加のファイルまたはコマンドを指定します。

構成拡張の作成または編集に戻って、7から再開します。

48.6.1.4 「SQL」タブの使用

次の手順に従って、SQL問合せの仕様を作成します。

  1. データベースへの接続に使用する資格証明を選択します。カスタマイズした資格証明セットがドロップダウン・リストに表示されない場合、「作成」をクリックして、使用する資格証明セットを特定します。作成する資格証明セット名にマップする資格証明を指定する必要があることに注意してください(構成拡張の作成時の資格証明の設定を参照してください)。構成拡張は、SYSDBA、SYSOPERまたはその他のロールではなく、NORMALロールのデータベース資格証明のみをサポートします。
  2. SQL問合せによってデータを抽出するOracleデータベースへのJDBC接続を指定します。接続文字列は、URLまたはデータベース・ターゲット・プロパティの抽出のいずれかです。これら2つの組合せ(部分的なURLと一部のターゲット・プロパティなど)ではありません。

    URLには、ターゲット・データベース・ホストの名前、適用可能なポート番号およびOracle Service名(SID)が含まれている必要があります。例: mydatabase.example.com:1521:ORCL

    ターゲット・プロパティを使用する場合、フィールドを空白のままにします。アプリケーションの実行時に、接続を確立するために、これらのターゲット・プロパティ{MachineName}{Port}{SID}が値に置き換えられます。

  3. 「追加」をクリックし、表示されたテキスト・ボックスに、SQL問合せを入力または貼付けします。問合せが、管理可能なサイズおよび範囲の該当する構成関連のデータのみを返すのに十分に選択的であることを確認してください。

    問合せに一意の別名を割り当てる必要があります。割り当てた別名が、構成拡張階層を表示する際のリンクとして、構成ブラウザに表示されます。リンクをクリックすると、右側のタブでSQL問合せが開きます。

    ドロップダウン・リストで、データベース問合せパーサーを事前選択する必要があります。

    必要に応じて、ツリー・ノードを整列させるために、解析後ルールを指定します。ルールの入力の詳細は、「ルールの設定」を参照してください。

  4. ステップ3を繰り返して、追加のSQL問合せを指定します。

構成拡張の作成または編集に戻って、手順7から再開します。

48.6.1.5 構成拡張の作成時の資格証明の設定

構成拡張の作成時に資格証明セットを作成する場合は、資格証明セットを構成する資格証明を指定する必要があります。これを実行するには、構成拡張ライブラリに戻り、次の手順を実行する必要があります。

  1. 「設定」メニュー(「ヘルプ」メニューの横にあるページの最上部右側)から、「セキュリティ」を選択し、「モニタリング資格証明」を選択します。
  2. 表内で適切なターゲット・タイプを選択して、「モニタリング資格証明の管理」をクリックします。
  3. 指定したターゲット・タイプに対して、構成拡張定義中に作成した資格証明セット名のある行を選択して、「資格証明の設定」をクリックします。
  4. 資格証明セットのユーザー名およびパスワードを入力して、「保存」(またはデータベース資格証明の場合は「テストと保存」)をクリックします。
  5. 「ファイルとコマンド」タブ(「「ファイルとコマンド」タブの使用」)または「SQL」タブ(「「SQL」タブの使用」)の説明に戻ります。

48.6.1.6 ルールの設定

ルールを使用して、解析対象の表現で同じ名前を持つノードを区別します。これは、解析対象のツリーのノードに一致させようとする場合や、コンプライアンスを検証するためのSQL問合せを表現する場合の比較および変更履歴で特に重要です。ルールは、ノードを一意に識別する方法としてツリー内のノード・テキストに大括弧で追加された識別子に解決します。これにより、比較などの操作では、ノード・テキストとカッコで囲まれた識別子の組合せが評価用として使用されます。

ルールは、条件および式で構成され、どちらも有効なXPath式である必要があります。条件は、識別子を必要とするノードに解決します。式は、識別子の文字列計算に解決します。条件で指定されたノードをバイパスするには、特殊なケースのSKIP式を使用できます。これはノイズを排除するのに有益な方法です。つまり、比較が目的の場合は、条件で解決されるノードは無視してください。

一部のルールには、すでに定義済のデフォルト・パーサー・ルールがあります。このルールは、解析対象の表現で自動的に実行されます。デフォルト・ルールのサブセットを使用する、デフォルト・ルールを編集する、または定義したカスタム・ルールで上書きするなどできます。

「ルール」列の数値は意味があります。最初は、この数値はゼロ(0)です。ゼロよりも大きいすべての数値は、定義されているカスタム・ルールの数を示します。ゼロは、デフォルトのパーサー・ルールを持つパーサーにも表示されます。したがって、この列に整数が表示されている場合、その数値によって表されるカスタム・ルールにより、デフォルト・パーサー・ルールがあったとしても上書きされることを意味します。

次の手順に従い、ルールを設定します。

  1. 「パーサー・ルール」ボタンをクリックします。パーサー・ルールの編集ページが表示されます。
  2. カスタム・ルールを定義するには、「追加」をクリックします。表示された表の列で、条件および式を有効なXPath式として入力します。

    複数のルールを定義できます。これらは、指定した順序で解析されるコンテンツに適用されます。操作が終わったら「戻る」をクリックします。

    カスタム・ルールを削除するには、表の列を選択します。

  3. デフォルト・ルールを操作するには、「デフォルト・ルールの追加」をクリックします。

    ルールは表の行に表示され、選択したパーサーにはデフォルト・パーサー・ルールがあります。目的に合せて、デフォルト・ルールを適宜、編集および削除します。作業しているのは対象のルールのコピーであり、コピー元のルールは元の状態のまま保管されています。

    すべてのルールを削除したとしても、インポートしたコピーを削除したにすぎないことに注意してください。デフォルト・パーサー・ルールは、カスタム・ルールによって上書きされないかぎり、依然として存在します。

ルールの例は、「解析されたファイルおよびルールの使用」を参照してください。

「ファイルとコマンド」タブ(「「ファイルとコマンド」タブの使用」)または「SQL」タブ(「「SQL」タブの使用」)の説明に戻ります。

48.6.1.7 構成拡張の管理

構成拡張の作成と編集に加え、次の操作を実行して構成拡張を管理できます。

  • 選択した指定内容を表示します(読取り専用)。

  • リアルタイムでファセットをモニタリングするため、選択した仕様をコンプライアンス・ライブラリ内のファセットと同期します。

  • XMLファイル・フォーマットへのエクスポート、ローカル・ファイル・システムからインポートによって、構成拡張を共有します。

  • 選択された指定を削除します(適切な権限が必要です)。

構成拡張の表示

構成拡張を読取り専用モードで表示すると、仕様の構造を理解できます。たとえば、新規構成のベース候補となるかどうかなどを確認できます。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「詳細の表示」をクリックします。

  2. 様々なタブで設定およびルールを詳細に確認します。

ファセットの同期の有効化

構成拡張仕様をリアルタイム・モニタリング・ファセットと同期することで、構成ファイルと、構成拡張の要素である問合せに対するリアルタイムの変更をモニタリングできます。リアルタイム・モニタリングでは、ファイルおよびデータベース設定が変更された日時、変更したユーザー、監視が自動的に調整されたかどうか、監視されたアクションが認可されたかどうか、などを知ることができます。

構成拡張をリアルタイム・モニタリング・ファセットと同期する場合、構成拡張への今後の変更は対応するファセットに自動的に伝播します。つまり、構成の収集、比較、追跡などが行われるのみでなく、認可済のリアルタイム変更のモニタリングも行われます。構成拡張をファセットと関連付けて、ファセットと同期した構成拡張を続いて編集するためには、EM_COMPLIANCE_DESIGNERの追加的なロールが必要です。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「ファセットの同期の有効化」を選択します。

  2. 「ファセットの同期」列には、構成拡張表の行の「ファセットの使用」リンクが表示されます。リンクをクリックすると、コンプライアンス・ライブラリの「リアルタイム・モニタリング・ファセット」タブに移動します。ここではファセットと構成拡張の同期を管理できます。

構成拡張のエクスポート

構成拡張を、後で同じまたは別のシステムにインポートできるXMLファイルとしてエクスポートできます。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「エクスポート」を選択します。

  2. XMLファイルとして仕様を保存するファイル・システムの場所を参照します。保存されたファイルは、デフォルトで構成拡張の名前を取得します。

構成拡張のインポート

適切な権限が与えられている場合、以前にXMLファイルとしてエクスポートされた構成拡張をインポートできます。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「インポート」を選択します。

  2. ファイルの場所を参照します。ファイルを選択し、ダイアログで「インポート」ボタンをクリックします。

    インポートされた仕様は構成拡張ライブラリに表示されます。

構成拡張の削除

構成拡張を削除するには、所有者であるか、十分な権限を持っている必要があります。依存性があるため、削除によりデプロイメント、ジョブ・スケジュール、既存の収集などに影響を与える可能性があることに注意してください。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「削除」をクリックします。
  2. 構成拡張を含むジョブの発行まで、一部の依存性は検証できませんが、システムによって、権限が検証され、削除を回避する依存性がチェックされます。

48.6.1.8 構成拡張およびバージョニングについて

構成拡張を作成する場合、保存またはドラフトで保存を選択できます。通常の保存アクションでは、一般ユーザーのコミュニティに公開して使用できる仕様を作成します。ドラフトで保存アクションでは、仕様はプライベートのままです。仕様の作成および編集時にこれらのアクションをどのように使用するかによって、バージョニングの方法が異なります。次の例を考えてみます。

  • 構成拡張を作成して保存すると、これはパブリック・バージョン1です。その後で、パブリック1を編集してドラフトで保存すると、これはドラフト1になります。パブリック1は通常、まだ使用できます。ドラフト1を編集して公開すると、これはパブリック2になります。適切な権限を持つ別のユーザーも同時にパブリック1を編集してドラフトで保存でき、ドラフト2のバージョン1が作成されることに注意してください。

  • 構成拡張を作成してドラフトとして保存すると、これはドラフト1のバージョン1です。このドラフトを編集して再度保存すると、これはドラフト1のバージョン2になります。編集と保存の操作を繰り返すと、これはドラフト1のバージョン3になります。ドラフト1のバージョン3を編集して公開すると、これはパブリック・バージョン1になります。

48.6.1.9 構成拡張および権限について

構成拡張の処理には、実行する特定の操作に特有の権限が必要です。

操作 必要な権限(ロール)

新規ターゲット・タイプの作成

EM_PLUGIN_OMS_ADMIN

新規ターゲット・タイプを作成するには、管理者がソフトウェア・ライブラリをインストールしてあることを確認します(「設定」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「ソフトウェア・ライブラリ」を選択します)。これは、Cloud Controlのインストール後に一度行う必要があります。

新規ターゲット・インスタンスの作成

EM_PLUGIN_AGENT_ADMIN

構成拡張の作成またはインポート

「ユーザーが所有する構成拡張の管理」(「すべてのユーザーが所有する構成拡張の管理」の方がより強力です)

構成拡張と自動的に同期されたリアルタイム・モニタリング・ファセットの関連付け

EM_COMPLIANCE_DESIGNER

構成拡張の編集または削除

編集のレルム内の特定のアクティビティに応じて異なります。

  • 構成拡張の所有者は「ユーザーが所有する構成拡張の管理」が必要。所有者でない場合は「すべてのユーザーが所有する構成拡張の管理」が必要です。

  • すでにデプロイされたターゲットの再デプロイメント・ジョブをスケジュールには、ジョブ・システム・リソース・タイプに対する作成権限が必要です。

  • リアルタイム・モニタリング・ファセットに関連付けられた構成拡張では、EM_COMPLIANCE_DESIGNERが必要です。

ターゲットへの構成拡張のデプロイまたはアンデプロイ

ターゲット・インスタンスに対する「ターゲット・メトリックの管理」権限。「ジョブ・システム」リソース・タイプに対する「作成」権限(デプロイメント/アンデプロイメントをスケジュールする場合)。EM_PLUGIN_AGENT_ADMIN(プラグインを管理エージェントにデプロイする場合)

新規資格証明セットの作成

スーパーユーザー

構成拡張定義の表示

なし

構成拡張収集データの表示

通常の「ターゲット・インスタンス・ビュー」権限

インポートされた構成拡張を編集すると、エクスポート中に設定されたオプションによっては、バージョンを変更しない編集に制限されることがあることに注意してください。このような許容可能な編集は資格証明セット情報に対して存在します。

48.6.2 構成拡張およびデプロイについて

構成拡張をデプロイすることは、モニタリングする管理エージェントが指定内容の定義に基づいて構成データを収集するターゲットに、指定内容を指示することです。構成拡張は複数のターゲットにデプロイできます。構成拡張をデプロイおよびアンデプロイするには、十分な権限を持っている必要があります。

デプロイは、次のアクションを実行して管理します。

48.6.2.1 構成拡張のデプロイおよびアンデプロイ

構成拡張をデプロイすることは、モニタリングする管理エージェントが指定内容の定義に基づいて構成データを収集するターゲットに、指定内容を指示することです。構成拡張は複数のターゲットにデプロイできます。構成拡張をデプロイおよびアンデプロイするには、十分な権限を持っている必要があります。

構成拡張をデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。

  2. デプロイ・ページで、「追加」をクリックします。開いたダイアログで、構成拡張をデプロイする指定したターゲット・タイプのターゲットを検索および選択します。

  3. ダイアログを閉じると(「選択」をクリック)、デプロイ処理が保留中であることを示す新しい列が表示され、ステータスが「デプロイ用に選択されました」となります。

  4. 次の手順を実行します。

    • デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが「デプロイメント・ジョブが進行中」となります。

    • デプロイをスケジュールし、ライブラリに戻るには、「OK」をクリックします。

    • リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。

  5. デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。

通常、デプロイされている構成拡張(CE)を更新する場合は、再デプロイが自動的に行われます。ただし、サンプル・ターゲットなどの特定のCE属性が変更されている場合、再デプロイは開始しません。

構成拡張をアンデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択します。
  2. 「削除」をクリックします。「アンデプロイ」処理が保留中であることを示す新しい列が表示されます。ステータスは「デプロイ済」のままです。
  3. 次の手順を実行します。
    • デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが「アンデプロイ・ジョブが進行中」となります。

    • アンデプロイをスケジュールして、ライブラリに戻るには、「OK」をクリックします。

    • リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。

  4. デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。

ライブラリ内の構成拡張の表示では、現在デプロイされている構成拡張が、デプロイ列の緑色のチェック・マークで示されます。列の中の数値は、構成拡張がデプロイされているターゲットの数を示しています。関連するデプロイ・ページに移動するには、数値をクリックします。

48.6.2.2 構成拡張のデプロイメントの編集

デプロイメントを編集するには、次の手順を実行します。

  1. 構成拡張ライブラリで、適切な表の行を見つけて、デプロイメント列の数値リンクをクリックします。また、構成拡張表の行を選択した後、ツールバーの「デプロイメントの管理」ボタンをクリックできます。
  2. デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択し、「編集」をクリックします。
  3. 構成拡張のタイプ(ファイル/コマンド・ベースまたはSQLベース)によって、開いたダイアログの構成が決定します。ベース・ディレクトリを指定して、現在有効なデフォルト・ベース・ディレクトリをオーバーライドするか、JDBC URLを適切に変更します。「OK」をクリックします。
  4. 「編集」ダイアログを閉じた後、次のようにします。
    • デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが再デプロイ・ジョブが進行中となります。

    • 再デプロイを開始するために「保存」をクリックし、構成拡張ライブラリ・ページに戻ります

    • リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。

  5. デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。

編集内容は仕様のデプロイに適用されることに注意してください。これによって、構成拡張定義は変更されません。

48.6.2.3 構成収集の表示

構成拡張の収集されたデータを表示するには、十分な権限を持っている必要があります。

  1. 構成拡張ライブラリで、適切な行を見つけ、デプロイ・リンクをクリックします。
  2. デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択し、「構成の表示」をクリックします。
  3. 構成ブラウザのポップアップ・ウィンドウで、次のように左側のツリー階層でノードを選択して、構成拡張の詳細を調べます。
    • ルート・ノードは、モニターされているターゲット・インスタンスを示します。右側のペインに、ターゲット・プロパティおよび即時の関係が表示されます。

    • ツリーの次のレベルは、仕様のテンプレートを示します。右側のペインに、収集する構成などの仕様の詳細、および収集元のベース・ディレクトリが表示されます。

    • ツリーの残りのリーフ・ノードは、収集された構成データを示します。右側のペインに、解析済フォーマットおよびRAWフォーマットの両方で構成データが表示されます。

収集されたデータをターゲットのホームページに表示することもできます。ターゲット・タイプ・メニューから「構成」を選択し、「最新収集」を選択します。

48.6.3 構成データ収集の拡張

構成拡張仕様を使用して構成データ収集を拡張する場合、2つのオプションを使用できます。

  • 既存のターゲット・タイプへの追加収集アイテムの追加

  • 新規収集アイテムを使用するカスタム・ターゲット・タイプの追加

48.6.3.1 既存のターゲット収集の拡張

次の手順は、Cloud Controlによる既存ターゲット・タイプの構成データ収集を拡張する方法を示します。たとえば、リスナー・ターゲット・タイプは、Oracleによって提供されているsqlnet.oraファイルを収集しません。このアイテムを含むようリスナーのデータ収集を拡張するには、次のようにします。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。
  2. 構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。
  3. 構成拡張に適切な名前を指定し、ターゲット・タイプとして「リスナー」を選択します。
  4. すでにデプロイされているリスナー・インスタンスを選択するには、「ターゲットの選択」をクリックして、ファイルの場所を参照できます。このリンクをクリックすると、構成拡張のためのサンプル・ターゲットを選択することに注意してください。
  5. 「デフォルト・ベース・ディレクトリ」「Oracleホーム」に設定します。
  6. これで、収集データの指定を作成する準備ができました。「追加」をクリックし、検索アイコンをクリックしてリモート・ファイル・ブラウザにログインします。適切な資格証明を設定します。
  7. リスナー・インスタンスのOracleホーム・ディレクトリでnetwork/adminサブディレクトリに移動し、sqlnet.oraファイルを選択します。選択内容の表に追加し、「OK」をクリックします。
  8. ファイルが追加された「ファイルとコマンド」タブで、ドロップダウン・リストから適切なパーサー(この場合は「Oracle ORAパーサー」)を選択します。収集されたデータに含まれるファイル属性を解析された形式とRAW形式で表示する場合、「プレビュー」をクリックします。

    「保存」をクリックして構成拡張の作成を終了します。

  9. 構成拡張ライブラリで、新しい構成拡張を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。
  10. デプロイの管理ページで、「追加」をクリックします。表示されたダイアログで、構成拡張をデプロイするターゲットを選択します。
  11. 「デプロイ用に選択されました」のステータスが表示されたら、「適用」をクリックします。ステータスが成功になるまでビューをリフレッシュし、「保存」をクリックします。
  12. 追加されたデータ収集を確認するには、ターゲット・インスタンスのホームページに移動します。「Oracleリスナー」メニューから「構成」「最新収集」の順に選択します。

    構成ブラウザで、左側のツリー構造に構成拡張が表示されます。ディレクトリ構造をドリルダウンし、sqlnet.ora属性と値を解析された形式とRAW形式で右側に表示できます。

既存の構成データ収集を拡張するテンプレートとしてこの説明を使用してください。

48.6.3.2 新規ターゲット・データ収集の追加

次の手順では、新しいターゲット・タイプを追加することで、Cloud Controlによる構成データ収集を拡張する方法を示します。例では、カスタムApache Webサーバー・ターゲット・タイプについてデータを収集するものとします。

まず、カスタム・ターゲット・タイプを作成します。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。
  2. 「アクション」メニューから、「カスタム・ターゲット・タイプの作成」を選択します。
  3. 表示されたダイアログで、ターゲット・タイプ名(MyApacheなど)を入力します。「OK」をクリックします。
  4. しばらくすると、ターゲット・タイプ作成の確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックして、サンプル・ターゲット・インスタンスを追加します。
  5. 検索アイコンをクリックし、アプリケーション(Apache Tomcat)が配置されているホストの管理エージェントを選択します。管理エージェントを選択し、「選択」をクリックしてダイアログを閉じ、「ターゲットの追加」をクリックします。
  6. 表示されたターゲット・プロパティのダイアログで名前(MyApache)を入力し、インストール・ホーム・パスを管理エージェントのアプリケーション(Apache Tomcat)の開始場所に設定します。「OK」をクリックします。
  7. 構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。
    • 名前(たとえば、MyApache)を入力します。

    • ドロップダウン・メニューから、カスタム・ターゲット・タイプMyApacheを選択します。

    • 「ターゲットの選択」をクリックし、MyApacheサンプル・ターゲット・インスタンスを選択します。

  8. これで、収集データの指定を作成する準備ができました。{INSTALL_LOCATION}変数が 「デフォルト・ベース・ディレクトリ」フィールドに移入されることに注意してください。「追加」をクリックし、検索アイコンをクリックしてリモート・ファイル・ブラウザにログインします。適切な資格証明を設定します。
  9. 管理エージェントのApacheインストール・ホームでconfディレクトリに移動し、httpd1.confファイルを選択します。選択内容の表に追加し、「OK」をクリックします。
  10. ファイルが追加された「ファイルとコマンド」タブで、ドロップダウン・リストから適切なパーサー(この場合は「Apache HTTPDパーサー」)を選択します。収集されたデータに含まれるファイル属性を解析された形式とRAW形式で表示する場合、「プレビュー」をクリックします。

    「保存」をクリックして構成拡張の作成を終了します。

  11. 構成拡張ライブラリで、新しい構成拡張を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。
  12. デプロイの管理ページで、「追加」をクリックします。表示されたダイアログで、構成拡張をデプロイするターゲット(構成拡張のベースとなったホストなど)を選択します。
  13. 「デプロイ用に選択されました」のステータスが表示されたら、「適用」をクリックします。ステータスが成功になるまでビューをリフレッシュし、「保存」をクリックします。
  14. 新規データ収集を確認するには、すべてのターゲットの検索を行い、左側の「その他」カテゴリでカスタム・ターゲット・タイプを特定してクリックし、そのタイプのすべてのデプロイメントを右側に表示します。
  15. 右側のデプロイメント・リストでターゲット・インスタンス(MyApache)をクリックします。構成ブラウザで、左側のツリー構造に構成拡張が表示されます。ディレクトリ構造をドリルダウンし、httpd1.confの属性と値を解析された形式とRAW形式で右側に表示できます。

カスタム・ターゲット・タイプを介して構成データ収集を拡張するテンプレートとしてこの説明を使用してください。

48.6.4 構成拡張のブループリントとしての使用

特別に作成されたブループリントと呼ばれる構成拡張が、Oracleからダウンロードできます。ブループリントと呼ばれるのは、特定のプラットフォームについて収集するファイルとデータを詳細に規定しているためです。現在サポートされているプラットフォームは次のとおりです。

  • Apache Tomcat

  • Apache Webサーバー

  • GlassFish

  • iPlanet

  • JBoss

  • JRun

  • Tuxedo

これらのブループリント(構成拡張とも呼ばれる)は、構成管理ベスト・プラクティス・センターからダウンロードできます。ここで、新たなプラットフォームのサポートもチェックできます。

48.7 パーサーの概要

パーサーは、RAW構成データを取得し、ネストされた属性構造に解析します。この構造はツリー階層で、ノードがコンテナで、リーフが名前と値のペアの属性、またはプロパティです。

構成拡張には、Oracleが提供するパーサーのホストが含まれています。各パーサーは、ベース・パーサーとパーサー・パラメータで構成されています。一部のパーサーには、解析後ルールも含まれます。ベース・パーサーは、基本的に、特定のフォーマットのデータを解析できるパーサーのカテゴリです。パーサー・パラメータは、データのフォーマットでの変動に対応するために、ベース・フォーマットを調整する方法を提供します。解析後ルールは、他に明確なアイデンティティがないツリー内のノードを調整するためのメカニズムです。これは、構成の比較や変更履歴の追跡によって誤検出の差異にフラグを付けることを回避する際に重要になります。またはこのメカニズムは、検索基準の指定やコンプライアンス・ルールで使用されるSQL問合せの作成に役に立ちます。

ベース・パーサーには次の4つがあります。

  • XML

  • フォーマット固有

  • 列指向

  • プロパティ

一部のパーサーには、Oracleが提供するデフォルトのルールが含まれています。これらのルールは、ノードを調整する必要がある周知のインスタンスに対応します。特に、WebLogicおよびWebSphereパーサーには、このようなインスタンスに対応するデフォルト・ルールが含まれています。これらのルールはそのままにしておいても問題なく、これらのサブセットを実行することも、または独自のカスタム・ルールで置き換えることもできます。

この項の内容は次のとおりです。

48.7.1 パーサーの管理

構成拡張の作成、編集または表示の間、使用可能なパーサーのリスト、デフォルトのパラメータおよび該当する場合は解析後ルールを詳細に調べることができます。パーサー・パラメータは、コメント文字、デリミタ、開始および終了文字などの書式を決定します。これらのパラメータは編集できませんが、パーサーをXMLファイルとしてエクスポートし、ファイルを編集して、新しい名前でアプリケーションにインポートできます。また、一部のパーサーには、比較などを行うために、解析対象のツリー内のノードをそろえるデフォルト・ルールがあります。

  1. 構成拡張ライブラリで、「アクション」メニューから「パーサーの管理」を選択します。使用可能なパーサーのリストが表に表示されます。右側の列(ベース・パーサー)は一般的なパーサー・カテゴリ、たとえばプロパティを示しており、これはファイル・タイプを表し、名前/値のペアが含まれます。

  2. パーサーを選択して、「詳細」をクリックします。このダイアログには、デフォルト・ルール(存在する場合)も表示されます。

    • 「パラメータ」をクリックし、有効なパラメータのデフォルトを参照します。これにより、ファイル形式の規則に準拠するようにパーサーを編集する必要があるかどうかを判断できます。

    • 「デフォルト・ルール」タブをクリックし、特定のパーサーとともに出荷される解析後ルールを参照します。これは、ルールの構成を把握するための便利な方法です。

  3. 指定されたパーサーのデリミタ文字を変更する場合は、次のようにします。

    1. 表でパーサーを選択した状態で、「エクスポート」をクリックします。

    2. 表示されるダイアログで「保存」をクリックして、ファイルシステムの場所に移動します。XMLファイルを適切な名前で保存します。

    3. 編集する際には、Oracleが提供するパーサーのカスタマイズ・バージョンを作成しているので、XMLのパーサーIDとパーサー名を変更してください。

  4. 構成拡張の作成に使用するために保存した新しいパーサーをインポートする場合は、次のようにします。

    1. パーサー表が開いた状態で、「インポート」をクリックします。

    2. 表示されるダイアログで、エクスポートされたパーサー・ファイルを保存したファイルの場所を参照します。そのファイルを選択して、ダイアログの「インポート」をクリックします。

    新しいパーサーが、構成拡張の作成に使用できる「パーサー」表に表示されます。

48.7.2 XMLパーサーについて

Cloud Controlには2つのXMLパーサーがあります。デフォルト(属性キー)XMLパーサーと汎用XMLパーサーです。

48.7.2.1 デフォルトXMLパーサーについて

解析は次のように行われます。

  • XML属性または子要素のないXML要素は解析対象属性になります。その他の要素はすべてコンテナになります。

  • XML属性は解析対象属性になります。

  • 要素テキスト・コンテンツは解析対象属性になり、その名前はタグにXML属性が含まれているかどうかによって異なります。タグにXML属性が含まれている場合、解析対象属性の名前はSTORE_CONTENT_ASパラメータで指定された値を取得します。含まれていない場合、解析対象属性の名前はタグ名を取得します。

デフォルトXMLパーサーが受け入れるパラメータは次のとおりです。

パラメータ 説明

MULTIKEY_DELIMITER

CONTAINER_NAMEパラメータでXML属性名のリストを区切るデリミタ。デフォルト: チルダ(~)

STORE_CONTENT_AS

要素にXML属性が含まれる場合に、要素テキスト・コンテンツから取得される、解析対象属性に付与される名前。デフォルト: text_value

CONTAINER_NAME

MULTIKEY_DELIMITERパラメータの値で区切られるXML属性名のリスト。このリストの属性名が元のファイルのタグに表示される場合、タグはXML属性の値で名付けられたコンテナになります。その他のすべてのXML属性は、通常どおり解析対象属性になります。タグ名自体は無視されます。

たとえば、リストに属性名のMoeおよびLarryがこの順序で含まれます。元のファイルにはXMLタグのStoogesが含まれ、そのタグには属性Moe、LarryおよびCurlyがあります。区切られたリストでMoeが最初に表示されるため、その値、leaderは解析対象コンテナ名になります。LarryおよびCurlyは解析対象属性になります。タグ名Stoogesは無視されます。元のXMLフラグメントは次のようになります。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Comedy>
   <Stooges Moe="leader", Larry="zany", Curly="bald">
   </Stooges>
</Comedy>

WebLogic属性キー・パーサー

Cloud Controlは、WebLogic config.xmlを解析するように特殊設計されたOracleが提供する属性キー・パーサーを提供します。これはデフォルトXMLパーサーと同じパラメータを保有し、同じ名前のノードを一意に特定するための26のデフォルト解析後ルールを備えています。

WebSphere属性キー・パーサー

Cloud Controlは、特定のWebSphere構成ファイルを解析するように設計されたOracleが提供するいくつかの属性キー・パーサーを提供します。各パーサーはデフォルトXMLパーサーと同じパラメータを保有し、同じ名前のノードを一意に特定するための一連のデフォルト解析後ルールを備えています。次のWebSphere構成ファイルのためのパーサーがあります。

  • node.xml (1つのデフォルト解析後ルール)

  • plugin-cfg.xml (7つのデフォルト解析後ルール)

  • resource.xml (9つのデフォルト解析後ルール)

  • server.xml (13のデフォルト解析後ルール)

  • variables.xml (1つのデフォルト解析後ルール)

48.7.2.2 汎用XMLパーサーについて

解析は次のように行われます。

  • すべてのXML要素がコンテナになります。

  • すべてのXML属性は解析対象属性になります。

  • 要素テキスト・コンテンツは名前text_valueを取得する解析対象属性になり、ここでテキスト・コンテンツは解析対象属性値になります。

汎用XMLパーサーはパラメータを受け入れません。

WebSphere汎用パーサー

Cloud Controlは、WebSphere serverindex.xml構成ファイルを解析するように設計されたOracleが提供する1つの汎用パーサーを提供します。これは同じ名前のノードを一意に特定するための3つのデフォルト解析後ルールを備えています。

48.7.2.3 XMLパーサーの例

この項には、3つのXMLパーサーの例が記載されています。

  • Oracleが提供するパラメータ値を使用して、デフォルトのXMLパーサーを使用して解析する場合

  • 変更されたパラメータ値とともにデフォルトXMLパーサーを使用して解析される場合

  • 汎用XMLパーサーを使用して解析される場合

解析例は次のような元のXMLファイルから導かれます。

  <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
  <Application>
     <AppName>foo</AppName>
     <Server name="ajax" os="linux">production</Server>
  </Application>

デフォルトのXMLパーサー(Oracleにより提供されたパラメータ値)

Oracleが提供するパラメータ値を使用して、デフォルトのXMLパーサーを使用して解析すると、解析されたバージョンは次のように表示されます。

  Application
     AppName = foo  
     Server 
        name = ajax
        os = linux
        text_value = production
         

この解析後バージョンでは次の点に注意してください。

  • AppNameタグおよびServerタグの要素コンテンツが解析対象属性になります。

  • AppNameタグにXML属性が含まれていないため、解析対象属性名はタグ名を取得します。

  • XML属性(nameおよびos)を持つServerタグとの対比。ここではタグで名付けられたコンテナ(Server)が生成されます。これには3つの解析対象属性があり、この中の2つは2つのXML属性に対するものです。もう1つはServerタグのテキスト・コンテンツに対するもので、これはSTORE_CONTENT_ASパラメータの値(text_value)に設定されます。

デフォルトXMLパーサー(変更されたパラメータ値)

パラメータ値を変更するには新規パーサーを作成する必要があります。これにはデフォルトXMLパーサーのエクスポート、エクスポートされたXMLファイルの変更、および変更されたパーサーの(新規の名前およびパーサーIDを使用した)インポートが必要です。

このプロセスに従い、次の変更を行ったと仮定します。

  • STORE_CONTENT_ASパラメータを値myValに設定

  • CONTAINER_NAMEパラメータを値nameに設定

変更されたパラメータ値とともにデフォルトXMLパーサーを使用して解析される場合、解析後バージョンは次のように表示されます。

  Application
     AppName = foo  
     ajax 
        os = linux
        myVal = production
         

この解析後バージョンでは次の点に注意してください。

  • AppNameタグはそのまま同じです。つまり、XML属性がないため、解析対象属性になります。

  • ServerタグにはCONTAINER_NAMEの値に一致するXML属性があるため、コンテナは属性の値(ajax)を取得し、name=ajax解析対象属性が不要になります。Oracleが提供するCONTAINER_NAMEパラメータには、実際のデフォルト値を持たないプレースホルダが含まれているため、このバージョンの解析後の表現に違いがあります。

  • 残りのServerタグ属性(os)は通常どおり解析対象属性になります。タグに関連付けられたテキスト・コンテンツは、編集されたSTORE_CONTENT_ASパラメータごとに、属性myValの値になります。

汎用XMLパーサー

(パラメータをまったく使用しない)汎用XMLパーサーを使用して解析される場合、解析後バージョンは次のように表示されます。

  Application
     AppName 
        text_value = foo
     Server 
        name = ajax
        os = linux
        text_value = production
         

解析手順については「デフォルトXMLパーサーについて」を参照してください。

48.7.3 フォーマット固有のパーサーについて

フォーマット固有のベース・パーサーは、特定のデータ・フォーマットにのみ適用可能です。フォーマット固有のパーサーは、フォーマットを調整するパラメータがまったくないものから、少しあるもの、多数あるものまで様々です。

パーサー 説明

Blue Martini DNA

Blue Martini DNAファイル用のパーサー(パラメータなし)。

Connect:Direct

Connect:Direct .cfgファイル用のパーサー(パラメータなし)。

データベース問合せ(例については「SQL問合せの解析およびルール適用の例」を参照)

構成拡張のデータベース問合せ出力用のパーサー。Cloud Controlは、問合せ結果をパーサーが受入れできる形式に自動的に変換し、Windowsの.iniファイルと同様に結果をセクションに編成します。各セクションは1レコードを表し、セクション内の各行には表列名と値が含まれます。詳細は、「データベース問合せパーサーのパラメータ」を参照してください。

データベース問合せペア列

構成拡張のデータベース問合せ出力用のパーサー。Cloud Controlは、問合せ結果をパーサーが受入れできる形式に自動的に変換し、Windowsの.iniファイルと同様に結果をセクションに編成します。各セクションは1レコードを表し、セクション内の各行には、名前と値が含まれています(名前と値は、返された列の値です)。このように、パーサーがデータを解析するためには、問合せから偶数の列が返される必要があります。奇数の列を返す問合せは、解析エラーになります。データベース問合せペア列パーサーのパラメータを参照してください。

Db2

DB2 GET DATABASE CONFIGURATIONコマンドの出力用のパーサー(パラメータなし)。

ディレクトリ

同じ行に複数の名前と値のペアが含まれる(つまり、各行に様々な数のペアが含まれる)ファイル用のパーサー。たとえば、第1行がa=b j=k、第2行がc=d m=n y=zのような場合です。詳細は、「ディレクトリ・パーサーのパラメータ」を参照してください。

E-Business Suite

E-Business Suite .drvファイル用のパーサー。パーサーはファイル内のIF...THEN...ELSE構造を解析対象の表現内のコンテナに変換して、残りの行を固定された数の解析対象属性があるコンテナに変換します。これらの行は2種類に分けられます。解析対象属性の名前がDIR_HEADERパーサー・パラメータで指定されているディレクトリ仕様と、解析対象属性の名前がHEADERパーサー・パラメータで指定されている構成ファイル仕様です。詳細は、「E-Business Suiteパーサーのパラメータ」を参照してください。

Galaxy CFG

Galaxy .cfgファイル用のパーサー。詳細は、「Galaxy CFGパーサーのパラメータ」を参照してください。

Introscope

Introscopeファイル用のパーサー(パラメータなし)。

MQ-Series

MQ-Seriesファイル用のパーサー。詳細は、「MQ-Seriesパーサーのパラメータ」を参照してください。

Odin

Odinファイル用のパーサー(パラメータなし)。

Oracle ORA

tnsnames.oraなどのOracle .oraファイル用のパーサー(パラメータなし)。

Siebel

Siebel siebnsファイル用のパーサー。パーサーはファイル内の一意の各パスに対するコンテナと、名前と値のペアに対する属性を作成します。ただし、行に文字列Type=emptyが含まれる場合は例外で、この場合、パーサーは行に対して解析対象属性を作成しません。詳細は、「Siebelパーサーのパラメータ」を参照してください。

UbbConfig

BEA Tuxedoファイル用のパーサー(パラメータなし)。パーサーは先頭にアスタリスク(*)があるセクションと、新規行の最初にある二重引用符で囲まれた名前を、コンテナに変換します。その他のすべてのデータを属性に変換します。

UNIXインストール済パッチ

UNIXインストール済パッチ・データ用のパーサー。パーサーはファイルの(コメント行ではない)各行ごとに1つのコンテナを作成します。パーサーは、各行でコロン(:)で終了するすべてのフィールドをプロパティ名フィールドとして扱い、それに続く値(がある場合)はプロパティ値として扱います。プロパティには値が必ずしも必要ではありません。詳細は、「UNIXインストール済パッチ・パーサーのパラメータ」を参照してください。

UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング

UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング(ls -l -R)の出力用のパーサー。パーサーは各サブディレクトリ行をコンテナに変換して、各ファイル情報の行を固定された一連の属性があるコンテナに変換します。「UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング・パーサーのパラメータ」を参照してください。

フォーマット固有のパーサーを変更するには新規パーサーを作成する必要があります。これには特定のパーサーのエクスポート、エクスポートされたXMLファイルの変更、および変更されたパーサーの(新規の名前およびパーサーIDを使用した)インポートが必要です。

48.7.3.1 データベース問合せパーサーのパラメータ

次の表で、データベース問合せパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

CELL_DELIMITER

名前と値のペアを区切る文字。デフォルトは=です。

PROPERTY_DELIMITER

名前または値の長さを値そのものから区切る文字。デフォルトは_です。

COMMENT

次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは#です。

SECTION_START

セクションの開始を示す文字。デフォルトは\[です(バックスラッシュはエスケープ文字です)。

SECTION_END

セクションの終了を示す文字。デフォルトは\]です(バックスラッシュはエスケープ文字です)。

USE_INI_SECTION

Windows .iniタイプ・セクションを使用するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。

48.7.3.2 データベース問合せペア列パーサーのパラメータ

次の表で、データベース問合せパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

CELL_DELIMITER

名前と値のペアを区切る文字。デフォルトは=です。

PROPERTY_DELIMITER

名前または値の長さを値そのものから区切る文字。デフォルトは_です。

COMMENT

次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは#です。

SECTION_START

セクションの開始を示す文字。デフォルトは\[です(バックスラッシュはエスケープ文字です)。

SECTION_END

セクションの終了を示す文字。デフォルトは\]です(バックスラッシュはエスケープ文字です)。

USE_INI_SECTION

Windows .iniタイプ・セクションを使用するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。

48.7.3.3 ディレクトリ・パーサーのパラメータ

次の表で、ディレクトリ・パーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

CELL_DELIMITER

あるプロパティを別のプロパティと区切る文字。デフォルトはスペースです。

EXTRA_DELIMITER

プロパティ名をその値から区切る文字。デフォルトは=です。

COMMENT

次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは#です。

48.7.3.4 E-Business Suiteパーサーのパラメータ

次の表で、E-Business Suiteパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

DIR_HEADER

ディレクトリ仕様の属性名のチルダ区切りリスト。

STRUCTURE_START

構造の開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。

CELL_DELIMITER

名前と値のペア・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。

HEADER

ファイル仕様の属性名のチルダ区切りリスト。

COMMENT

コメントを表す正規表現のチルダ区切りリスト。

STRUCTURE_END

構造の終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。

LAST_FREE_FORM

ディレクトリ仕様またはファイル仕様の最後の値のセル・デリミタを無視するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。

ELEMENT_FIELD

ファイル仕様の属性名のチルダ区切りリスト。パーサーは指定された属性の値を連結して、ファイル仕様に関連付けられたコンテナの名前を生成します。

DIR_ELEMENT_FIELD

ディレクトリ仕様に関連付けられたコンテナの名前を決定する際にパーサーで使用される、ディレクトリ仕様の属性名のチルダ区切りリスト。

48.7.3.5 Galaxy CFGパーサーのパラメータ

次の表で、Galaxy CFGパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

COMMENT

次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは!です。

ADD_SUFFIX

コンテナ名に追加する値を保有する属性の名前。

MONO_PROP_SECTION

単一のプロパティを持つセクションの名前。

MULTI_PROP_SECTION

複数のプロパティを持つセクションの名前。

NODES_SECTION

セクションの開始および終了要素の名前

48.7.3.6 MQ-Seriesパーサーのパラメータ

MQ-Seriesパーサーのカスタマイズ可能なパラメータはCOMMENTの1つのみで、このデフォルト値は*です。

48.7.3.7 Siebelパーサーのパラメータ

次の表で、Siebelパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

LINES_TO_SKIP

ファイルの開始時に無視する行数をパーサーに伝えます。デフォルトは4です。

CELL_DELIMITER

名前と値のペア・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。

COMMENT

コメントを表す正規表現のチルダ区切りリスト。

SECTION_START

一意のパス仕様セクションの開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。

SECTION_END

一意のパス仕様セクションの終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。

USE_INI_SECTION

Windows .iniタイプ・セクションを使用するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。

48.7.3.8 UNIXインストール済パッチ・パーサーのパラメータ

次の表で、UNIXインストール済パッチ・パーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

CELL_DELIMITER

名前と値のペアを区切る文字。デフォルトはスペースです。

EXTRA_DELIMITER

プロパティ名をその値から区切る文字。デフォルトは:です。

COMMENT

次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは#です。

48.7.3.9 UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング・パーサーのパラメータ

次の表で、UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング・パーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。

パラメータ 説明

LINES_TO_SKIP

ファイルの開始時に無視する行数をパーサーに伝えます。デフォルトは4です。

CELL_DELIMITER

名前と値のペア・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。

COMMENT

コメントを表す正規表現のチルダ区切りリスト。

HEADER

属性名のチルダ区切りリスト。

LAST_FREE_FORM

行の最後の値のセル・デリミタを無視するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。

SECTION_START

サブディレクトリ・セクションの開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。

SECTION_END

サブディレクトリ・セクションの終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。

ELEMENT_FIELD

属性名のチルダ区切りリスト。パーサーは指定された属性の値を連結して、行に関連付けられたコンテナの名前を生成します。

48.7.4 列指向パーサーについて

列指向パーサーは、フォーマットの調整のために受け入れるパラメータによって、本質的に柔軟性があります。すべての列指向パーサーは、同じパラメータのサブセットを使用します。

パーサー 説明

Cronアクセス

cron.allowファイルおよびcron.denyファイル用のパーサー。

Cronディレクトリ

UNIXのetcファイルおよびcron.dファイル用のパーサー。

CSV

カンマ区切り値(CSV)データ用のパーサー。

CSVパーサーの列数は不明であるため、Oracleが提供するCSVパーサーを新しいCSVパーサーのテンプレートとして使用します。提供されたCSVパーサーをエクスポートし、パラメータを更新し、目的のフォーマットに合せた新しいCSVパーサーを再インポートします。

Oracleにより提供されるパラメータ値は、次の特性を持つCSVファイルをサポートします。

  • 各行に同じ数の値があります。

  • 最初に解析された行(つまり、非コメント行)がヘッダー行で、そのコンテンツが列名のカンマ区切り値リストです。

  • 二重引用符で囲まれたカンマは値のデリミタではなく、値の一部とみなされます。

  • 列名の1つが"name"で、この値が各行に関連付けられたコンテナの名前になります。

二重引用符で囲まれたテキストは値の一部とみなされます。二重引用符が含まれる値を指定する場合は、二重引用符をバックスラッシュ(\)でエスケープします。バックスラッシュ文字そのものをエスケープするには、バックスラッシュを使用します(\\)。

ホスト・アクセス

hosts.allowファイルおよびhosts.denyファイル用のパーサー。

カーネル・モジュール

kernel modulesファイル用のパーサー。

Linuxディレクトリ・リスティング

Linuxディレクトリ・リスティングのデータ形式(例: ls -lコマンドの出力)用のパーサー。

PAM構成

pam.confファイル用のパーサー。

PAMディレクトリ

UNIX etc/pam.dファイル用のパーサー。

プロセス・ローカル

process.localファイル用のパーサー。

Secure TTY

UNIX etc/securettyファイル用のパーサー。

Solarisインストール済パッケージ

Solarisインストール済パッケージ・ファイル用のパーサー。

UNIX Crontab

UNIX Crontabファイル用のパーサー。

UNIXディレクトリ・リスティング

UNIXディレクトリ・リスティングのデータ形式(例: ls -lコマンドの出力)用のパーサー。

UNIX Groups

UNIX etc/groupファイル用のパーサー。パーサーはグループ名とパスワード情報を無視します。

UNIX GShadow

UNIX etc/gshadowファイル用のパーサー。

UNIX Hosts

UNIX etc/hostsファイル用のパーサー。

UNIX INETD

UNIX etc/inetd.confファイル用のパーサー。

UNIX Passwd

UNIX etc/passwdファイル用のパーサー。パーサーはパスワード値を無視します。

UNIX Protocols

UNIX etc/hostsファイル用のパーサー。

UNIX Services

UNIX etc/services.confファイル用のパーサー。

UNIX Shadow

UNIX etc/shadowファイル用のパーサー。

UNIXシステムCrontab

UNIXシステムcrontabファイル用のパーサー。システムcrontabファイルはcrontabファイルと非常に似ていますが、PATH=/a/bなどの名前と値のペアが含まれる場合があります。

48.7.4.1 列指向パーサーのパラメータ

この項では、すべての列指向ベース・パーサーのパラメータについて説明します。ベース・パーサーは次のどのパラメータの値も受入れできますが、指定されたパーサー仕様はすべてのパラメータの値を必ずしも提供する必要はありません。すべてのパラメータにはデフォルト値があり、これらは指定された値がないときに使用されますが、パラメータに明示的な値がある場合もあります。

デリミタまたはその他の特殊なテキスト(コメント文字や新規行など)がある値の一部を表すときは、引用符を使用します。QUOTE_DELIMITERは使用する文字値を決定します。文字をエスケープする必要がある場合は、引用符デリミタの先頭にバックスラッシュ(\)を追加します。引用された文字列でバックスラッシュ文字そのものをエスケープするには、バックスラッシュを使用します(\\)。

パラメータ 説明

COMMENT

コメントの文字またはシーケンスを示す正規表現のチルダ区切りリスト。たとえば、#[^\r\n]*は、行の上で#文字に続くすべてがコメントであることを指定します。デフォルトは空のリストです。つまり、すべてのファイル・コンテンツを解析します。

LINES_TO_SKIP

解析のために無視し、事実上、コメントとして扱う初期行の数(ブランク行またはコメント行を除く)。デフォルトは0です。つまり、行をスキップしません。

CELL_DELIMITER

行の値を区切る正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、デリミタはありません(デフォルトを使用することはまれです)。

QUOTE_DELIMITER

引用された値の開始および終了方法を定義する正規表現のチルダ区切りリスト(通常は一重引用符または二重引用符のいずれか)。開始および終了の引用符デリミタは同じである必要があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは引用された値を認識しません。

PROPERTY_DELIMITER

プロパティの名前と値を区切る正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、プロパティ・デリミタはありません。

まれに、構文a=bの名前と値のペアが列指向ファイルに含まれる場合があります。

RESERVED_DIRECTIVES

プロパティ・キーワードのチルダ区切りリスト。一部のcrontabファイルには、デリミタで区切られた単純な名前と値のペアが含まれます(foo=bar)。したがって、各行に同じ数のフィールドが含まれるという要件に違反します。このパラメータはプロパティ・キーワードを指定するための回避策を提供します。この例では、プロパティ・キーワードはfooになります。つまり実際は、ルート・コンテナ下にある解析対象属性の名前と値のペアとして、このキーワードで始まる行を解析します。デフォルトは空のリストです。つまり、プロパティ・キーワードはありません。

ALTERNATE_DELIMITER

プロパティの名前と値に対する代替デリミタ。デフォルトは'/'です(ALTERNATE_FIELDパラメータが空ではない場合のみ使用されます)。

ALTERNATE_FIELD

代替デリミタで区切られるフィールドのチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、代替デリミタはありません。

HEADER_FLAG

列名を示すヘッダー行がファイルに含まれるかどうかを指定するフラグ。デフォルトはfalseです。

HEADER

ヘッダー行がない場合に使用する列名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、列名はありません(デフォルトを使用することはまれです)。

ELEMENT_FIELD

行に関連付けられたコンテナの名前を作成する際にパーサーで連結される値を持つ、列名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、列名はありません(デフォルトを使用することはまれです)。

IGNORE_FIELD

無視する列名のチルダ区切りリスト。この列の値の解析は行われません。デフォルトは空のリストです。つまり、何も無視されません。

LAST_FREE_FORM

最後の列が自由形式かどうかを指定するフラグ。パーサーは自由形式の列値ですべてのデリミタを無視します。デフォルトはfalseです。

USE_LINE_COMMENT

データの解析対象の表現に表示される値として、行終了コメントを扱うかどうかを指定するフラグ。デフォルトはfalseです。

48.7.5 プロパティ・パーサーについて

プロパティ・パーサーは、フォーマットの調整のために受け入れ、異なる組織的な要素を処理できるパラメータによって、本質的に柔軟性があります。すべてのプロパティ・パーサーは、基本パラメータおよび拡張パラメータ、さらに拡張構成と同じパラメータ・セットを使用します。

パーサー 説明

AIXインストール済パッケージ

AIXインストール済パッケージ・ファイル用のパーサー。

Apache HTTPD

Apache HTTPD.confファイル用のパーサー。

Autosys

Autosys.jilファイル用のパーサー。

カスタムCFG

カスタム.cfgファイル用のパーサー。この構文はE = {}構文のある要素を定義します。ここで中カッコの中には名前と値のペア、ネストされた要素、あるいはその両方が含まれる場合があります。

Javaポリシー

java.policyファイル用のパーサー。

Javaプロパティ

java.propertiesファイル用のパーサー。

LDAP

LDAP .cfgファイル用のパーサー。

MIMEタイプ

mime.typesファイル用のパーサー。

Radia

Radia .cfgファイル用のパーサー。

セクション・プロパティ

セクションに編成されている名前と値のペアが含まれるファイル(Windowsの.iniファイルなど)用のパーサー。

SiteMinderエージェント

SiteMinderエージェント・ファイル用のパーサー。

SiteMinder Registry

SiteMinder .registryファイル用のパーサー。

SiteMinder Report

SiteMinder SmReport.txtファイル用のパーサー。

SmWalker

SiteMinder SmWalker.datファイル用のパーサー。

Sun ONE Magnus

Sun ONE magnus.confファイル用のパーサー。

Sun ONE Obj

Sun ONE obj.confファイル用のパーサー。

Tuxedo

Tuxedoファイル用のパーサー。

UNIX Config

UNIX etc/configファイル用のパーサー。

UNIX Login

UNIX etc/login.defsファイル用のパーサー。

UNIX PROFTPD

UNIX etc/proftpd.confファイル用のパーサー。

UNIX Resolve

UNIX etc/resolve.confファイル用のパーサー。

UNIX SSH Config

UNIX etc/ssh/sshd.confファイル用のパーサー。

UNIX System

UNIX etc/systemファイル用のパーサー。

UNIX VSFTPD

UNIX etc/vsftpd.confファイル用のパーサー。

UNIX XINETD

UNIX etc/xinetd.confファイル用のパーサー。

WebAgent

WebAgentファイル用のパーサー。

Windowsチェックサム

fciv.exeで生成されたWindowsチェックサム出力用のパーサー。

48.7.5.1 基本プロパティ・パーサーのパラメータ

この項では、シンプル・プロパティのデータ形式の解析に必要な、基本プロパティ・パーサーのパラメータについて説明します。シンプル・プロパティのデータ形式は、通常は名前と値を区切る定義済のデリミタによって、プロパティを名前と値のペアとして指定します: foo=bar。基本データ形式はプロパティのリストで、1行につき1つのプロパティがオプションのコメントとともにあります。例としてjava.propertiesファイルがあります。すべてのパラメータにはデフォルト値があり、これらは指定された値がないときに使用されます。

デリミタまたはその他の特殊なテキスト(コメント文字や新規行など)がある値の一部を表すときは、引用符を使用します。QUOTE_DELIMITERは使用する文字値を決定します。文字をエスケープする必要がある場合は、引用符デリミタの先頭にバックスラッシュ(\)を追加します。引用された文字列でバックスラッシュ文字そのものをエスケープするには、バックスラッシュを使用します(\\)。

ポンド記号(#)などのコメント文字や、特定の文字シーケンス(//)は通常、コメントを示します。Cスタイル・コメント(/*….*/)などの特殊なシーケンスは、コメントの開始および終了を示す場合があります。最初の数行に一般的な情報コンテンツが含まれるファイルもあります。この場合は、対象の行を無視するようにパーサーに伝えるパラメータを使用できます。

パラメータ 説明

COMMENT

コメントの文字またはシーケンスを示す正規表現のチルダ区切りリスト。たとえば、#[^\r\n]*は、行の上で#文字に続くすべてがコメントであることを指定します。デフォルトは空のリストです。つまり、すべてのファイル・コンテンツを解析します。

LINES_TO_SKIP

解析のために無視し、事実上、コメントとして扱う初期行の数(ブランク行またはコメント行を除く)。デフォルトは0です。つまり、行をスキップしません。

CELL_DELIMITER

行の値を区切る正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、デリミタはありません(デフォルトを使用することはまれです)。

QUOTE_DELIMITER

引用された値の開始および終了方法を定義する正規表現のチルダ区切りリスト(通常は一重引用符または二重引用符のいずれか)。開始および終了の引用符デリミタは同じである必要があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは引用された値を認識しません。

ALLOW_NAME_ONLY_PROPERTIES

デリミタまたは値のないプロパティ名をパーサーが許可するかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

REVERSE_PROPERTY

デリミタおよびプロパティ名の前に存在する値をパーサーが許可するかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

48.7.5.2 拡張プロパティ・パーサーのパラメータ

この項では、より複雑なプロパティのデータ形式の解析に必要な、拡張プロパティ・パーサーのパラメータについて説明します。すべてのパラメータにはデフォルト値があり、これらは指定された値がないときに使用されます。

パラメータ 説明

PROPERTY_DELIMITER

プロパティ・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。たとえば、テキスト"a=b : x=y"は次の2通りに解釈できます。

  • 値"b : x=y"を持つ"a"という1つのプロパティ

  • "a=b"と"x=y"という2つの別個のプロパティ

コロン(:)がプロパティ・デリミタの場合、解析エンジンはこのテキストを、2つのプロパティが含まれるテキストと解釈します。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーはプロパティ・デリミタを認識しません。

LINE_END_DELIMITER

行およびシーケンスを表す正規表現のチルダ区切りリスト。パーサーで行終了デリミタが検知されると、新規のプロパティまたは構造が次の行で開始するとみなされます。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは行終了デリミタを認識しません。

CONTINUE_LINE

継続行シーケンスを表す正規表現のチルダ区切りリスト。パーサーで継続行パターンが検知されると、次の行のデータが、前の行の構造またはプロパティの続きとして解釈されます。これは、新規のプロパティまたは構造の開始として新規行が解釈される場合と対照的です。たとえば、複数の行に渡るプロパティ値をパーサーが認識するには、行継続パターンが検知される必要があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは行継続パターンを認識しません。

SECTION_START

セクションの開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。セクションはネストできません。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーはセクションを認識しません。

SECTION_END

セクションの終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。

STRUCTURE_START

構造の開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。構造はネストできません。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは構造を認識しません。

STRUCTURE_END

構造の終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。

XML_STYLE_TAG

ファイル内の構造がXMLスタイル・タグかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

USE_INI_SECTION

INIスタイル・セクションが存在するかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

RESERVED_DIRECTIVES

予約されたディレクティブの開始を示す予約名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは予約されたディレクティブを認識しません。

RESERVED_FUNCTIONS

予約された関数の開始を示す予約名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは予約された関数を認識しません。

DIRECTIVE_PROPERTIES

予約されたディレクティブ - 暗黙的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。

FUNCTION_PROPERTIES

必須の予約された関数 - 明示的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。

SECTION_PROPERTIES

セクション - 暗黙的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。

STRUCTURE_PROPERTIES

構造 - 暗黙的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。

ELEMENT_FIELD

プロパティの解析時にパーサーで無視されるキーワード。これは一般的に、名前と値のペアの前にキーワードを指定するデータ形式に適用されます。例として、"set a=b"があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーでは何も無視されません。

ALLOW_ELEMENT_CELL

ファイル形式が要素セル構造をサポートするかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

SECTION_EXPLICIT_PROPERTIES

セクションが明示的なプロパティをサポートするかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

STRUCTURE_EXPLICIT_PROPERTIES

構造が明示的なプロパティをサポートするかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

NEWLINE_CONTINUE_LIN

新規行が行継続シーケンスになるかどうかを示すフラグ。デフォルト: false

KEYWORD_FIELD

空白デリミタを使用するプロパティの前にあるキーワードを表す、正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーはキーワードを認識しません。

48.7.5.3 拡張プロパティ・パーサーの構成

プロパティ・ファイルは様々なファイル形式で表されます。幅広い範囲の形式に対応するため、汎用プロパティのベース・パーサーはほとんどのファイルで見つかる構成の組合せを使用します。

構成は2つのカテゴリに分類されます。

  • コンテナ構成: 予約された関数、予約されたディレクティブ、XML構造、構造、区切られた構造、INIセクション、区切られたセクション、セクション、および要素セル

  • プロパティ構成: シンプル・プロパティ、リバース・プロパティ、キーワード・プロパティ、キーワード名プロパティ、大カッコ・プロパティ、暗黙的なプロパティ、および明示的なプロパティ

要素構成の中で、セクション構成はネストできませんが、その他の構成を含むことはできます。構造構成はネストが可能で、セクション以外のその他の構成を含むことができます。要素セルはネストできますが、要素セルおよびシンプル・プロパティのみを含むことができます。予約されたディレクティブと予約された関数はネストすることも、その他の構成を含むこともできません。

この項では次に、基本プロパティ・パーサーがサポートする構成について説明します。

シンプル・プロパティ

シンプル・プロパティはプロパティ名、セル・デリミタ、プロパティ値および新規行シーケンスでこの順序どおりに構成されます。シンプル・プロパティは複数の行に渡る場合がありますが、複数の行に渡るプロパティには通常、行継続文字またはシーケンスが含まれます。空白に何か意味があるとパラメータで指定(例: セル・デリミタ)されていないかぎり、パーサーはタブやスペースなどの空白を無視します。

たとえば、name=value_that_wraps_to_next_line_/では、フォワード・スラッシュが行継続文字として機能します。Javaプロパティ・ファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

キーワード・プロパティ

この構成はシンプル・プロパティとほとんど同じで、キーワードが先頭にありますがこれはパーサーで無視されます。

たとえば、set name=valueでは、setが無視されるキーワードです。UNIXシステム・ファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

キーワード名プロパティ

この構成は、プロパティ名がKEYWORD_FIELDパーサー・パラメータで指定される正規表現に一致する、シンプル・プロパティです。これはUNIX XINETDパーサーに固有の、特殊なケースのプロパティ・タイプです。XINETDファイルは等記号(=)をセル・デリミタとして使用します。ただし、プロパティがキーワード"include"または"includedir"で始まる場合は、セル・デリミタが空白となるので例外です。

特にXINETDファイルに対して追加されますが、適切な場合はその他のファイル・タイプにもプロパティを使用できます。

たとえば、includedir /etcでは、includedirがパーサー・パラメータの正規表現で、空白がセル・デリミタです。

明示的なプロパティ

明示的なプロパティはプロパティ名、デリミタおよびプロパティ値で構成されます。シンプル・プロパティまたはキーワード・プロパティと異なり、明示的なプロパティはセクションまたは構造などのコンテナ構成に制限されます。例として、XMLタグ属性があります。

例:

[SectionName p1=v1 p2=v2]

<StructureName p1=v1 p2=v2>
...
</StructureName>

これらの構成では、p1 v1とp2 v2の名前と値のペアが明示的なプロパティです。Sun ONE Objファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

暗黙的なプロパティ

暗黙的なプロパティは、関連付けられたプロパティ名がないプロパティ値です。明示的なプロパティと同様に、暗黙的なプロパティはコンテナ構成(通常は予約されたディレクティブ)に制限されます。DIRECTIVE_PROPERTIESパーサー・パラメータには暗黙的なプロパティのプロパティ名が含まれます。

例:

[SectionName myName myPath]
<StructureName myName myPath>
...
</StructureName>

これらの構成で、DIRECTIVE_PROPERTIESパーサー・パラメータで宣言されたとおり、推定されたプロパティ名のnameおよびpathとともに、暗黙的なプロパティはmyNameおよびmyPathという値を持ちます。Apache HTTPDファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

予約された関数

予約された関数は、明示的なプロパティが1つ以上後ろに続くキーワードです。RESERVED_FUNCTIONSパーサー・パラメータは、予約された関数を表すキーワードを指定します。

たとえば、Error fn="query-handler" type="forbidden"では、RESERVED_FUNCTIONSパーサー・パラメータで指定される予約された関数のキーワードはErrorです。Sun ONE Magnusファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

予約されたディレクティブ

予約されたディレクティブは、暗黙的なプロパティが1つ以上後ろに続くキーワードです。RESERVED_DIRECTIVESパーサー・パラメータは、予約されたディレクティブを表すキーワードを指定します。

たとえば、LoadModule cgi_module "/bin/modules/std/cgi"では、RESERVED_DIRECTIVESパーサー・パラメータで指定される予約された関数のキーワードはLoadModuleです。Apache HTTPDファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

XML構造

XML構造は標準的なXMLタグで、名前のみ、明示的なプロパティが後ろに続く名前、または暗黙的なプロパティが後ろに続く名前を含むことができます。

例:

<Name>
...
</Name>

<Name p1=v1 p2=v2>
...
</Name>
<Name "implicit_property1" "implicit_property2">
...
</Name>

WebAgentファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

区切られた構造

区切られた構造は、次の要素で(指定された順序で)構成されます。

  • 構造名

  • デリミタ

  • 開始構造文字または文字シーケンス

  • 構造コンテンツ

  • 終了構造文字または文字シーケンス

例:

StructureName = {
...
}

明示的および暗黙的なプロパティは使用できません。Javaポリシー・ファイルとCustom CFGファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

構造

構造は、次の要素で(指定された順序で)構成されます。

  • 構造名

  • 開始構造文字または文字シーケンス

  • 構造コンテンツ

  • 終了構造文字または文字シーケンス

区切られた構造と構造の違いはデリミタのみです。つまり、構造では、構造名と開始構造インジケータの間にデリミタは不要です。

例:

StructureName {
...
}

明示的および暗黙的なプロパティは使用できません。UNIX XINETDファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

INIセクション

INIセクションはWindows .iniファイルのセクション見出しに似ており、次のような特徴があります。

  • セクション開始文字または文字シーケンス

  • セクション名

  • オプション(明示的および暗黙的)プロパティ

  • セクション終了文字または文字シーケンス

例:

[SectionName]

[SectionName p1=v1 p2=v2]

[SectionName "implicit_property1" "implicit_ property2"]

SmWalkerファイルとセクション・プロパティ・ファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

区切られたセクション

区切られたセクションは共通パターンで開始する行ですが、他の点ではシンプル・プロパティに似ています。

例:

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\A\B\C=789

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\X\Y\Z=123

これらは、共通パターンがHKEY_の、2つの区切られたセクション見出しです。SiteMinder RegistryファイルとLDAPファイルがこのデータ形式の代表的な例です。

要素セル

要素セルは、A = B = Cというフォームの、要素セル名とプロパティ名の名前と値のペアで構成されます。要素セルは通常、行継続シーケンスとネストを使用して構造を明確にします。複数のプロパティを持つ要素セルは、プロパティ・デリミタを使用してプロパティを区切ります。

例1:

EC = \
    B = C, D = F

この例はECという名前の要素セルで、B = CD = Fの2つのプロパティの名前と値のペアがカンマで区切られます。構造はバックスラッシュ文字(\)を使用して行継続を示します。拡張プロパティのパーサー・パラメータのPROPERTY_DELIMITERおよびCONTINUE_LINEは、個々のフォーマット文字を定義します。

例2:

EC = \
              EC2 = \
                             A = B, \
                             C = D

この例はECという名前の要素セルで、EC2というネストされた要素セルを持ち、A = BC = Dの2つのプロパティの名前と値のペアが含まれます。この例は同じデリミタと行継続文字を使用します。

48.7.6 解析されたファイルおよびルールの使用

収集された構成ファイルは、RAWフォームでRAW形式で格納され、パーサーが指定されている場合は、ノード、コンテナ、属性またはプロパティのツリー構造に格納されます。このファイルはまた、XPath条件および式で構成された解析後のルールを適用することを目的として内部的にXML形式でも生成されます。この内部形式には、XML以外のファイルも生成されます。この内部形式は、他のファイル・タイプにも対応する必要があるため、属性名および名前しかないJavaプロパティ・ファイルなどのファイルを償うためにXMLに別のルート・ノードを導入します。

次を参照すると、ファイルの解析および表示方法の例と解析後のルールの効果が明らかになります。

48.7.6.1 XMLファイルの解析およびルール適用の例

次の簡単なXMLファイルについて検討してください。

  <dir name="/a/b/c">    
    <file name="file1" size=120/>    
    <file name="file2" size=350/>    
  </dir>

デフォルトのXMLパーサーを使用して解析された形式が、ユーザー・インタフェースに次のツリー構造で表示されます。

  dir
     	name    = /a/b/c
        file
                name = file1
                size = 120
        file
                name = file2
                size = 350
         	

2つのコンテナの名前(file)が同じであるため、少なくともコンテナ・レベルでは2つを区別できません。このため、このファイルは解析後のルールの候補です。前述のとおり、ルールのXPath条件および式の適用対象である特別な内部XML形式があります。この形式では、ノードおよび属性がXML要素として処理され、属性値が対応する要素テキスト・コンテンツに変換されます。また、元のファイルに表示されないルート要素も追加されます。

  <root>  
    <dir>
        <name>/a/b/c</name>
        <file>
              <name>file1</name>
              <size>120</size>
        </file>
        <file>
              <name>file2</name>
              <size>350</size>
        </file>
    </dir>
  </root>

同じ名前のコンテナが2つある解析された形式の問題がある場合、ルール解決を次で構成することもできます。

  • 条件: /root/dir/file
  • 式: name/text()

この場合、事実上、ファイルごとにname/text()が評価され、dirノード内のファイルを区別する識別子を生成されます。

解析後のルールを適用した後、解析されたツリー構造は次のようになります。

  dir
        name = /a/b/c
        file[file1]
              name = file1
              size = 120
        file[file2]
              name = file2
              size = 350
         

ルールは、大カッコで囲まれてコンテナ名に追加された識別子に解決されます。この組合せ(file [file1]など)により、比較、検索、変更履歴などの様々な操作でファイル・コンテナを区別できます。

48.7.6.2 XML以外のファイルの解析およびルール適用の例

次の簡単なORAファイルについて検討してください。

  acme=
     (DESCRIPTION=
        (SOURCE_ROUTE=yes)
        (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host1)(PORT=1630))
        (ADDRESS_LIST=
           (FAILOVER=on)
           (LOAD_BALANCE=off)
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2a)(PORT=1630))
           (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2b)(PORT=1630)))
        (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host3)(PORT=1630))
        (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=Sales.us.acme.com)))

Oracle ORAパーサーを使用して解析された形式が、ユーザー・インタフェースに次のツリー構造で表示されます。

  acme
          DESCRIPTION
               SOURCE_ROUTE    yes
               ADDRESS
                       PROTOCOL         tcp
                       HOST             host1
                       PORT             1630
               ADDRESS_LIST
                       FAILOVER         on
                       LOAD_BALANCE     off
                       ADDRESS
                               PROTOCOL          tcp
                               HOST              host2a
                               PORT              1630
                       ADDRESS
                               PROTOCOL          tcp
                               HOST              host2b
                               PORT              1630
               ADDRESS
                       PROTOCOL         tcp
                       HOST             host3
                       PORT             1630
               CONNECT_DATA
                       SERVICE_NAME     Sales.us.acme.com

スタンドアロンでもADDRESS_LIST内でも、アドレス・コンテナは区別できません。このため、このファイルは解析後のルールの候補です。前述のとおり、ルールのXPath条件および式の適用対象である特別な内部XML形式があります。この形式では、ノードおよび属性がXML要素として処理され、属性値が対応する要素テキスト・コンテンツに変換されます。また、元のファイルに表示されないルート要素も追加されます。

  <root>
          <acme>
                  <DESCRIPTION>
                          <SOURCE_ROUTE>yes</SOURCE_ROUTE>
                          <ADDRESS>
                                  <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL>
                                  <HOST>host1</HOST>
                                  <PORT>1630</PORT>
                          </ADDRESS>
                          <ADDRESS_LIST>
                                  <FAILOVER>on</FAILOVER>
                                  <LOAD_BALANCE>off</LOAD_BALANCE>
                                  <ADDRESS>
                                          <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL>
                                          <HOST>host2a</HOST>
                                          <PORT>1630</PORT>
                                  </ADDRESS>
                                  <ADDRESS>
                                          <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL>
                                          <HOST>host2b</HOST>
                                          <PORT>1630</PORT>
                                  </ADDRESS>
                          </ADDRESS_LIST>
                          <ADDRESS>
                                  <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL>
                                  <HOST>host3</HOST>
                                  <PORT>1630</PORT>
                          </ADDRESS>
                          <CONNECT_DATA>
                                  <SERVICE_NAME>Sales.us.acme.com</SERVICE_NAME>
                          </CONNECT_DATA>
                  </DESCRIPTION>
          </acme>
  </root>

同じ名前のコンテナがある解析された形式の問題がある場合、ルール解決を次で構成することもできます。

  • 条件: //ADDRESS
  • 式: /HOST/text()

この場合、事実上、アドレス要素ごとに/HOST/text()が評価され、ホスト名がアドレス識別子として抽出されます。

解析後のルールを適用した後、解析されたツリー構造は次のようになります。

  acme
          DESCRIPTION
               SOURCE_ROUTE    yes
               ADDRESS[host1]
                       PROTOCOL         tcp
                       HOST             host1
                       PORT             1630
               ADDRESS_LIST
                       FAILOVER         on
                       LOAD_BALANCE     off
                       ADDRESS[host2a]
                               PROTOCOL          tcp
                               HOST              host2a
                               PORT              1630
                       ADDRESS[host2b]
                               PROTOCOL          tcp
                               HOST              host2b
                               PORT              1630
               ADDRESS[host3]
                       PROTOCOL         tcp
                       HOST             host3
                       PORT             1630
               CONNECT_DATA
                       SERVICE_NAME     Sales.us.acme.com

ルールは、大カッコで囲まれてコンテナ名に追加された識別子に解決されます。この組合せ(ADDRESS [host2a]など)により、比較、検索、変更履歴などの様々な操作でアドレス・コンテナを区別できます。

48.7.6.3 SQL問合せの解析およびルール適用の例

次の3列のデータベース表SERVER_DETAILSについて検討してください。

SERVER_NAME ENVIRONMENT HOSTED_APPLICATIONS

webserver-100

QA

5

webserver-200

PERFORMANCE

6

webserver-500

PRODUCTION

3

構成拡張作成の一部として表されたSQL問合せは、次のとおりです。

select * from SERVER_DETAILS

この問合せでは、次のようなRAW出力が戻されます。

  [row]
  11_SERVER_NAME=13_ webserver-100
  11_ENVIRONMENT=2_ QA
  19_HOSTED_APPLICATIONS=1_5
  [row]
  11_SERVER_NAME=13_ webserver-200
  11_ENVIRONMENT=11_ PERFORMANCE
  19_HOSTED_APPLICATIONS=1_6
  [row]
  11_SERVER_NAME=13_ webserver-500
  11_ENVIRONMENT=10_ PRODUCTION
  19_HOSTED_APPLICATIONS=1_3

コンフィグレーション・ブラウザ・ソース・タブでも、データは同じようにレンダリングされます。

データベース問合せパーサーを使用して解析された形式が、ユーザー・インタフェースに次のツリー構造で表示されます。

  row
         SERVER_NAME=webserver-100
         ENVIRONMENT=QA
         HOSTED_APPLICATIONS=5
  row
         SERVER_NAME=webserver-200
         ENVIRONMENT=PERFORMANCE
         HOSTED_APPLICATIONS=6
  row
         SERVER_NAME=webserver-500
         ENVIRONMENT=PRODUCTION
         HOSTED_APPLICATIONS=3

rowコンテナは区別できません。このため、この問合せ結果は解析後のルールの候補です。前述のとおり、ルールのXPath条件および式の適用対象である特別な内部XML形式があります。この形式では、ノードおよび属性がXML要素として処理され、属性値が対応する要素テキスト・コンテンツに変換されます。また、元のファイルに表示されないルート要素も追加されます。

  <root>
              <row>
                          <SERVER_NAME>webserver-100</SERVER_NAME>
                          <ENVIRONMENT>QA</ENVIRONMENT>
                          <HOSTED_APPLICATIONS>5</HOSTED_APPLICATIONS>
              </row>
              <row>
                          <SERVER_NAME>webserver-200</SERVER_NAME>
                          <ENVIRONMENT>PERFORMANCE</ENVIRONMENT>
                          <HOSTED_APPLICATIONS>6</HOSTED_APPLICATIONS>
              </row>
              <row>
                          <SERVER_NAME>webserver-500</SERVER_NAME>
                          <ENVIRONMENT>PRODUCTION</ENVIRONMENT>
                          <HOSTED_APPLICATIONS>3</HOSTED_APPLICATIONS>
              </row>
  </root> 

同じ名前のコンテナが3つある解析された形式の問題がある場合、ルール解決を次で構成することもできます。

  • 条件: /root/row/SERVER_NAME
  • 式: SERVER_NAME/text()

この場合、事実上、行ごとにSERVER_NAME/text()が評価され、ツリー構造内の行を区別する識別子が生成されます。

解析後のルールを適用した後、解析されたツリー構造は次のようになります。

  row[webserver-100]
         SERVER_NAME=webserver-100
         ENVIRONMENT=QA
         HOSTED_APPLICATIONS=5
  row[webserver-200]
         SERVER_NAME=webserver-200
         ENVIRONMENT=PERFORMANCE
         HOSTED_APPLICATIONS=6
  row[webserver-500]
         SERVER_NAME=webserver-500
         ENVIRONMENT=PRODUCTION
         HOSTED_APPLICATIONS=3

ルールは、大カッコで囲まれてコンテナ名に追加された識別子に解決されます。この組合せ(row[webserver-100]など)により、比較、検索、変更履歴などの様々な操作で行コンテナを区別できます。

48.8 関係の概要

関係は、ターゲット間(広義では管理対象エンティティ間)に存在するアソシエーションを定義します。一般に、関係はターゲット・タイプ定義に固有です。しかし、ターゲット・タイプの作成時にすべての関係を予測することはできません。このため、Cloud Controlで追加の関係の作成がサポートされます。新規関係の作成に使用できる方法は2つあります。

  • 手動(汎用システム・ターゲットの追加による)

  • インタラクティブ(構成トポロジ・ビューア内)

この項では、手動のプロセスについて説明します。構成トポロジ・ビューア内での関係の作成の詳細は、「ターゲットへの関係の作成」を参照してください。

汎用システム・ウィザードにアクセスする方法は2つあります。

  • 「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、「汎用システム」を選択します。

  • 「ターゲット」メニューから「システム」を選択し、「追加」ボタンをクリックします。

一般

汎用システムの全般的な詳細を指定します。

  • ターゲットの意味のある名前を指定します。

  • これが権限伝播システムかどうかを指定します。

  • コスト・センターやライフサイクル・ステータスなどのシステム・プロパティを設定します。

  • システム・メンバーを追加します。選択に論理的な相関性がある必要があります。

  • メンバーの依存性を確認し、それを含めるかどうかを指定します。

  • 適切なタイムゾーンを設定します(デフォルトはグリニッジ標準時)。

完了後、「次へ」をクリックします。

アソシエーションの定義

システムに追加されているメンバーに基づいてCloud Controlで自動的に検出されたアソシエーション(関係)を表示するチェック・ボックスを選択します。次のようにしてアソシエーションを追加します。

  1. 「追加」をクリックします。

  2. 開くダイアログで、次のように入力します。

    1. 左側の表でメンバー・ターゲットを選択します。これが右側の表に移入されます。

    2. 右側の表で関連付けられているターゲットを選択します。これがアソシエーション・ドロップダウン・リストに移入されます。

    3. 作成するアソシエーションを選択します。

    4. 「OK」をクリックします。新規アソシエーションがアソシエーション表に表示されます。

  3. 「追加」をクリックし、追加アソシエーションの作成を繰り返します。

完了後、「次へ」をクリックします。

可用性の基準

このページを使用してシステムの主要なメンバー(システムが使用可能とみなされるために稼働している必要のあるメンバー)を宣言します。1つ、複数あるいはすべてのメンバーを選択できますが、少なくとも1つのメンバーを選択する必要があります。

完了後、「次へ」をクリックします。

チャート

システム・チャート・ページでのチャートの表示方法をカスタマイズします。

  • チャートを追加して提示されたチャートを補います。

  • ニーズに合せて、提示されたチャートを編集します。

  • 提示されたチャートのチェック・ボックスを選択解除し、ページ全体をカスタマイズします。

  • 列や略称の追加や削除を行い、「メンバー」ページの外観を変更します。

完了後、「次へ」をクリックします。

確認

汎用システム・ターゲットの構成を確認します。問題がなければ、「終了」をクリックします。

ターゲットが正常に作成されたことを確認したら、構成トポロジ・ビューアを使用して、作成した関係を確認し、走査します。

48.9 構成トポロジ・ビューアの概要

構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。

この項の内容は次のとおりです。

48.9.1 構成トポロジ・ビューアについて

構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。ターゲットのホームページから構成トポロジ・ビューアにアクセスするには、「構成」を選択し、動的ターゲットのメニューで「トポロジ」を選択します。現在のターゲットについて、トポロジ・グラフが表示されます。このビューアで、次の操作が可能です。

  • ターゲットのヘルス問題の発生源を特定する、つまり失敗の原因と考えられるターゲットを検出します。たとえば、ホストが停止しているためにデータベースが停止しているなどです。

  • ターゲットが他のターゲットに及ぼす影響を分析します。たとえば、給与および財務アプリケーションは、データベースが停止していると影響を受けます。

  • システムのメンバーとその相互関係を表示し、システムの構造を判定します。

  • ターゲット間に関係を追加します。この関係は、他のCloud Controlツールに反映されます。

  • 自分が担当しているターゲットのみに焦点を当てられるように、構成トポロジ・ビューをカスタマイズします。

  • 作成したカスタム・トポロジ・ビューを、他のCloud Controlユーザーと共有します。

48.9.2 トポロジの使用例

どのようなときにトポロジ機能を使用するか、その例を次に示します。

48.9.3 構成トポロジの表示

構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。

表示しているトポロジがブラウザ・ウィンドウより大きい場合、次の方法により、ビューを調整できます。

  • ウィンドウの右下にある小さい矢印アイコンをクリックしてナビゲータを起動します。これにより、トポロジのどの部分を表示するかを選択できます。

  • 画面の左上にあるズーム・コントロールを使用して画面内のノードのサイズを小さくします。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

    Cloud Controlホームページの「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。表で、適切なターゲットをクリックします。メニューが表示されたら、動的ターゲット・メニューから「構成」「トポロジ」の順に選択します。

  2. 「ビュー」リストから、次のいずれかを選択します。
    • 使用

      このビューを使用すると、選択したターゲットが依存するターゲットを確認しやすくなります。ターゲットに問題がある場合、ターゲットが依存する別のターゲットに問題の原因があるかどうかを確認する上でこのビューが役に立ちます。

    • 使用者

      このビューには、選択したターゲットに依存するターゲットが表示されます。たとえば、ターゲットを停止し、その影響を受ける他のターゲットを確認する必要がある場合、このビューが役に立ちます。

    • システム・メンバー

      このビューには、システムのメンバーが表示されます(システム・ターゲットに対してのみ使用できます)。

    • エンド・ユーザーによって定義され。共有されているカスタム・ビュー(他のユーザーが使用できるようにするには、カスタム・ビューを明示的に共有する必要があります)。

    「使用」、「使用者」および「システム・メンバー」ビューは、Oracleにより提供されるトポロジ・ビューです。これらは変更できません。

  3. 「トポロジ」ページでは、次の操作を行えます。

48.9.4 システム・コンポーネント構造の特定

ITシステムを構成しているコンポーネント(ターゲットとターゲット・コンポーネント)とその関係を特定するには、構成トポロジ・ビューアを使用します。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」メニューで「システム・メンバー」を選択します(ターゲットがシステムの場合のみ使用できます)。ビューに、ターゲット間の関係が表示されます。デフォルトで表示されるビューは、ターゲット・タイプによって異なります。

2つのターゲット間の特定の関係を確認するには、それらの間のリンク上にカーソルを合せると、関係名がポップアップ表示されます。

次の点に注意してください。

  • トポロジ機能は、ターゲットのコンテキストにある場合は常に使用可能です。ターゲット・タイプ・メニューから「構成」「トポロジ」の順に選択します。

  • すべてのターゲット・タイプに構成データがあるわけではありません。構成データがないターゲット・タイプの場合、「構成」メニューおよびトポロジ・グラフは使用できません。

48.9.5 ターゲットの構成状態の一般ステータスの確認

トポロジを利用すると、システム・エンティティの関係やターゲットの構造、ターゲット・コンポーネントを表示してシステム状態を確認し、構成状態と構成のステータスを分析することかできます。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 構成トポロジ・ビュー・ページの「使用」ビューに、ターゲットが停止中かどうかを示すアイコンが表示されます。特定のページ、たとえば「使用」や「使用者」などを選択できます。また、アイコンは、ターゲットにインシデントが関連付けられているかどうかも示します。

48.9.6 ターゲットの構成状態/コンプライアンス・スコアの取得

ターゲットの構成状態とコンプライアンス・スコアを特定するには、次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 問題のあるターゲットにズームインします。問題が、問題のターゲット・ステータスを示すアイコン、ターゲット・インシデントを示すアイコンによって表されます。すべてのターゲット・ページで選択したタイプは常にハイライトされています。
  3. ターゲットをクリックすると、ターゲットのプロパティが「構成」タブの「プロパティ」セクションに提供されます。「構成」タブには、ターゲット・コンプライアンス、過去1週間の構成の変更、および推奨パッチに関する情報が表示されます。これらの値からのリンクを使用すると、詳細なレポートにアクセスできます。

    インシデントが「インシデント・サマリー」タブにレポートされている場合、レポートされているイベントおよびインシデントを解決します。コンプライアンス情報は「構成」タブで確認できます。ターゲットがコンプライアンスしていない場合、問題を解決します。また、パッチが適用されていない場合は、パッチを適用します。

  4. すべてのターゲットが正常に機能するまで、各ターゲットの分析プロセスを繰り返します。

48.9.7 問題の分析と特定の問題の詳細表示

トポロジ・グラフをドリルダウンすると、問題の原因と考えられる特定の問題点を詳細に表示できます。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

    Cloud Controlホームページの「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。表で、適切なターゲットをクリックします。メニューが表示されたら、動的ターゲット・メニューから「構成」「トポロジ」の順に選択します。

    ターゲット・データを表示するには、ノードの上にカーソルを置いて「>>」の方向に移動し続けます。データが含まれるポップアップが表示されます。詳細は、右側にある「プロパティ」を選択してください。データに関連付けられたリンクを選択すると、詳細ページが表示されます。

  2. 構成履歴の変更を表示します。

    動的ターゲット・メニューから、「構成」「履歴」の順に選択します。構成履歴ページで、過去24時間以内に履歴の変更があったかどうかを確認します。変更があった場合には、特定のターゲットについて変更の詳細を表示します。

    別の方法でノードから構成の変更にアクセスするには、ノードを選択し、「プロパティ」「構成」タブ→構成の変更に関連付けられた値をクリックします。

  3. 「プロパティ」から、コンプライアンス違反、インシデントおよび不正な変更を表示します。
  4. 特定のターゲットのために生成されたクリティカルまたは警告インシデントを表示します: 「プロパティ」「インシデント」の順に選択します。
  5. パッチに関する推奨事項があるかどうかを確認します。

    「トポロジ」ページで、ノードを選択します。「プロパティ」「構成」の順に選択します。パッチ・アドバイザに関連付けられている値をクリックします。

48.9.8 依存性分析について

依存性分析(根本原因分析とも呼ばれる)では、上位から下位に関係を走査し、アイテムが依存するアセットでの問題を原因とする問題があるかとうかを調べます。

ターゲットの状態の問題の原因を見つけるには、次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

  2. 「表示」リストで、「使用」を選択します。これにより、選択したターゲットが依存するターゲットのトポロジが表示されます。

    問題の原因である可能性がある1つ以上のターゲットへのパスに色が付いています。

    ターゲットが起動していない場合、問題の原因である可能性がある1つ以上のターゲットへのパスに色が付いています。赤色のリンクはユーザーのターゲットから停止中のターゲットへリンクしており、黄色のリンクはステータスが不明のターゲットにリンクしています。

    デフォルトでは、トポロジには、ターゲット間の依存関係を含むツリーのすべての深さが含まれます。

48.9.9 影響分析について

影響分析では、ツリーの下位から上位へと関係を走査し、要素(ターゲットまたはシステム)に変更を加えた場合に問題が起こるかどうかを調べます。これによって、要素に変更を加えた場合に影響を受ける、要素に依存するアイテムは何かがわかります。たとえば、リスナーを停止したら、どのデータベースが影響を受けるか、などです。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

  2. トポロジ・ページで、「使用者」ビューを分析します。トポロジには、選択したターゲットに依存するターゲットが表示されます。

48.9.10 カスタム・トポロジ・ビューの作成

特定のタスクやレポートなど、興味のあるターゲットのみを格納するカスタム・トポロジ・ビューを作成します。カスタム・ビューから、Cloud Controlによって提供される関係データを増補することもできます。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「カスタマイズ」メニューから、「カスタム・ビューの作成」を選択します。トポロジの名前および説明を指定し、初期コンテンツの1つを選択します。
    • 現在のビューをコピー: 表示しているトポロジ・ビューと類似したトポロジ・ビューを作成します。

    • 空のビューを作成: ルート・ノードから始まるトポロジ・ビューを作成します。

    また、次のいずれかの公開オプションを選択します。

    • 現在のターゲット・タイプのすべてのターゲットのカスタム・ビューを公開します。たとえば、データベース・ターゲットのトポロジ・ビューで作成している場合、新規ビューはすべてのデータベース・ターゲットに対して使用可能になります。

    • 現在のターゲットに対してのみカスタム・ビューを公開します。

    ビューを共有するには、「このカスタム・ビューを他のユーザーと共有」をクリックします。

    「OK」をクリックします。

  3. トポロジで不要な情報を非表示にするには、ターゲットをハイライトし、「カスタマイズ」メニューで「関係を非表示」を選択します。

    ターゲットを選択することにより、表示されていない関係を表示することもできます。「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」「ターゲット・タイプとの関係をさらに表示」の順に選択します。

    特権ユーザーは、カスタム・ビューを他のユーザーと共有するよう選択することもできます。カスタム・ビューを共有するには、「このカスタム・ビューを他のユーザーと共有」というラベルのチェック・ボックスを選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

48.9.11 カスタム・トポロジ・ビューの削除

使用しなくなったカスタム・トポロジ・ビューは、「ビュー」リストが煩雑にならないように、削除します。注意: システム所有のビューは削除できません。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」リストで、削除するトポロジ・ビューを選択します。
  3. 「カスタマイズ」メニューから、「カスタム・ビューの削除」を選択します。
  4. 確認ポップアップで「カスタム・ビューの削除」をクリックします。

48.9.12 カスタム・トポロジ・ビューからの関係の除外

トポロジ・ビューの作成後、カスタム・ビューに表示されているターゲットの一部を削除できます。Oracleにより提供されたトポロジ・ビュー(「使用」、「使用者」および「システム・メンバー」)は、変更できません。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」リストで、変更するトポロジ・ビューを選択し、ターゲットを選択します。

    注意: システム作成のビューは変更できません。

  3. 「カスタマイズ」メニューから、「関係の非表示」を選択します。
  4. グラフに表示されている関係のリストが関係の非表示ページに表示されます。グラフから除外する関係は複数選択できます。「OK」をクリックします。

48.9.13 カスタム・トポロジ・ビューにおけるターゲットへの関係の追加

トポロジ・ビューを作成した後、カスタム・ビューに関係を追加する必要がある場合があります。これにより、追加する関係を使用して現在表示中のターゲットに関連するターゲットがある場合、これらのターゲットがカスタム・ビューに追加されます。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「表示」リストから、所有しているか、変更の権限を持つカスタム・トポロジ・ビューを選択します。使用、使用者およびシステム・メンバーなどのシステム・ビューは変更できません。
  3. トポロジを拡張するターゲットをハイライトします。「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」「ターゲット・タイプとの関係をさらに表示」の順に選択します。
  4. 表示されたダイアログに、選択したターゲット・タイプが参加できる関係のリストが表示されます。興味のある関係を選択し、「OK」をクリックします。選択した関係を使用して選択したターゲット・タイプに関連するターゲットがトポロジ・ビューに追加されます。

48.9.14 ターゲットへの関係の作成

Cloud Controlにあるシステムに関する情報が不完全である場合、ターゲット間の関係を作成できます。

注意: 新しい関係を作成すると、指定した関係を示しターゲットを含むトポロジに、自動的に新しい関係が表示されます。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」リストで、変更するトポロジ・ビューを選択し、ターゲットを選択します。
  3. 関係の一方の側にするトポロジ内のターゲットを選択します。
  4. カスタム・ビューの作成ページで、名前および説明を指定し、初期コンテンツを選択し、このカスタム・ビューを公開する方法を決定します。「OK」をクリックします。
  5. 「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」「ターゲットとの関係を作成」の順に選択します。
  6. ターゲットとの関係を作成ページで、関連付けられたターゲット、およびターゲット間の関係を選択します。リストには、このターゲット・タイプが参加できる関係のみが表示されます。互いにすべてのターゲット・タイプを関連付けることができるわけではありません。

    注意:

    作成した関係は、ビューと無関係です。作成した関係は、Cloud Controlの他の箇所(システム・テンプレート、トポロジ・ビュー、構成比較など)で表示したり、使用できます。カスタム・ビューを削除しても、新規関係は削除されません。
  7. 確認ページで、「作成」をクリックします。

関連付けられたターゲットがビューに追加されます。

48.9.15 ターゲットからの関係の削除

2つのターゲット間の関係を作成した場合、この関係がもはや存在していないことが判明することがあります。この変化を反映するには、必要に応じて不要な関係を削除します。一度削除した関係は、どのトポロジ・ビューにも表示されなくなります。

次の手順を実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「表示」リストから、カスタム・ビューを選択します。
  3. 削除する関係へのリンクを選択します。ノードを右クリックし、コンテキスト・メニューを表示して関係を削除するか、「カスタマイズ」メニューから「関係」「関係の削除」の順に選択します。
  4. 確認ページで、「削除」をクリックします。

関係は、システム・テンプレート、トポロジ・ビュー、構成比較などのCloud Control内の様々な場所で使用されます。このトポロジから関係を削除すると、これらの他の領域に影響する可能性があります。

関係を作成する場合、「関係の削除」メニュー項目を使用して後で関係を削除できます。

48.9.16 構成トポロジ・グラフ上の情報の表示形式の制御

カスタム・トポロジにターゲットが表示される形式を制御するには、ターゲット・タイプが表示される層をカスタマイズし、ターゲット・タイプをまとめることができます。

ターゲット・タイプが表示される層は、レイアウトが左右または上下のどちらであるかに応じて、トポロジ内の垂直配置または水平配置に影響します。

表示形式をカスタマイズするには、次の手順に従います。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

  2. 既存のカスタム・ビューを作成または選択します。

  3. 停止しているターゲットへの、ハイライトされたパスを制御するには、「「停止」の根本原因を強調表示」メニュー項目を切り替えます。

    ルート・ターゲットが停止している場合にこのメニュー項目を選択すると、ルート・ノードから停止している他のターゲットへのパスがハイライトされます。ハイライトされたパスを目で追っていくと、どのターゲットがルート・ターゲットの停止ステータスの原因になっているかを特定できる場合があります。

    注意:

    このオプションを選択した場合、ノードをグループ化することはできません。

  4. 層を操作するには、次のようにします。

    1. 「カスタマイズ」メニューで、「層の選択」を選択します。

    2. 「層の指定」または「デフォルト層の使用」を選択します。層の指定を選択する場合、ターゲット・タイプを目的の層にドラッグします。

  5. リンクの色付けの有効/無効を切り替えるには、「カスタマイズ」メニューで「「停止」の根本原因を強調表示」を選択します。

  6. ターゲットをグループ化するには、次のようにします。

    1. ソース・ターゲット・タイプとコピー先ターゲット・タイプ間の1つ以上のアソシエーションを表すリンクを選択します。

    2. 「カスタマイズ」メニューで「関係」を選択し、「ターゲットのグループ化」を選択します(「ターゲットのグループ化」を選択する別の方法は、リンクを右クリックし、「ターゲットのグループ化」を選択することです)。

      一致するすべてのアソシエーションがグループ・ボックスに配置されます。

注意:

「「停止」の根本原因を強調表示」を選択している場合、ターゲットのグループ化はできません。