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Oracle® Enterprise Manager Oracle Private Cloud Applianceのモニタリング
13c リリース3
E98555-01
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2 Oracle Private Cloud Applianceの検出

この章では、Enterprise Manager Cloud Control 13cからOracle Private Cloud Appliance (PCA)を検出する手順について説明します。

この項の内容は次のとおりです。

2.1 Oracle PCAへの管理エージェントのインストール

Enterprise ManagerでOracle Private Cloud Appliance (PCA)を検出する前に、先にアプライアンスを準備し、管理エージェントをインストールする必要があります。次の手順を実行して、Oracle PCAを適切に構成します。

  1. Oracle PCA Rackの両方の管理ノードで、oracleユーザーのパスワードを既知のパスワードに変更します。
    # passwd oracle
    
  2. VIPとEnterprise ManagerパブリックIPは、両方の管理ノードとEnterprise Managerホストの/etc/hostsファイルにあります。
    YOUR.VIP vip-host1.example.com vca1-vip-vip
    YOUR.EMIP  em-host1.example.com em01
    
  3. アクティブ管理ノードで、共有NFSディレクトリにエージェント・ディレクトリを作成します。共有nfsディレクトリは可用性とフェイルオーバーのために必要です。
    # mkdir /nfs/shared_storage/oemagent
    # chown oracle:dba /nfs/shared_storage/oemagent

    注意:

    • デフォルトでは、Enterprise Managerのエージェント・ポート3872が、Oracle PCAソフトウェアによってあらかじめ設定されています。エージェントのプッシュに、このデフォルトEnterprise Managerエージェント・ポート3872を使用する場合、この手順は不要です。

    • 一方、Enterprise Managerエージェントにデフォルト以外のポートを使用する場合は、スタンバイ管理ノードでこの手順を実行する必要があります。

    • エージェント・ポートがデフォルト・ポート(3872)と異なる場合は、そのポートを使用できるようにファイアウォールを構成する必要があります。Oracle PCA管理ノードの設定では、3872がデフォルトとして設定されているためです。

  4. 次のコマンドを実行して、ファイアウォールでEnterprise Managerエージェント・ポートを開きます。ステップ5でエージェントをプッシュするときも、必ず同じポートを選択してください。
    iptables -I INPUT <line_num> -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport <agent_port> -j ACCEPT
    where line_num is any line number before the rule to block all traffic
    # service iptables save
    #service iptables reload
  5. Oracle Management Server (OMS)から管理エージェントをプッシュします。Enterprise Manager Cloud Controlで、次の操作を実行します。
    1. 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。
    2. 「ターゲットの手動追加」ページの「ホスト・ターゲットの追加」エリアで、「ホストにエージェントをインストール」をクリックします。ホストの追加ウィザードが開きます。
    3. ホストとプラットフォームを追加します。このページで「追加」をクリックして、「手動」を選択します。「ホスト」フィールドにホスト名(完全修飾)を入力します。この名前は、エージェントをデプロイするOracle PCAラックの完全修飾仮想IPホスト名である必要があります。「プラットフォーム」ドロップダウン・メニューから、「Linux x86-64」を選択します。図2-1に例を示します。

      図2-1 ホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム


      「ホスト・ターゲットの追加」を示すイメージ

      「次へ」をクリックします。

    4. 「インストールの詳細」ページ(図2-2)で、次の情報を入力します。
      • インストールのベース・ディレクトリ: /nfs/shared_storage/oemagent
      • インスタンス・ディレクトリ: /nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst (この値は、「インストールのベース・ディレクトリ」に基づいて自動的に決定されます)
      • 名前付き資格証明: <agent_username>

        注意:

        資格証明を追加するのが初めての場合は、追加アイコン(名前付き資格証明の追加アイコン)が表示されます。エージェント・ユーザーの資格証明(oracleとそのパスワードなど)の入力を求めるダイアログ・ボックスで、このアイコンをクリックします。

        上のステップ1でパスワードを設定したoracleの名前付き資格証明を作成します。

        作成した資格証明と、すでにEnterprise Managerに追加されている他の資格証明を選択できるようになります。Enterprise Managerの既存インストールの場合、ユーザーはすでにOracle PCAの検出に必要な資格証明を選択できるようになっている可能性があります。

        このroot権限フィールドは、Enterprise Manager 13.3の「名前付き資格証明」「権限委任設定」の間にあります。

      • 権限委任設定: デフォルトのままにします。デフォルトでは、このフィールドは/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%となっています。
      • ポート: デフォルトでは、このフィールドは3872です。
      • インストール前スクリプト: このフィールドは空白のままにします。
      • インストール後スクリプト: このフィールドは空白のままにします。
      • 追加パラメータ: このフィールドは空白のままにします。

      注意:

      デフォルト・ポート3872を使用していない場合は、「インストールの詳細」ページで、使用したことがある特定のポートを入力する必要があります。

      図2-2 「ホスト・ターゲットの追加: インストールの詳細」


      「ホスト・ターゲットの追加: インストールの詳細」のイメージ

      フィールドの設定がすべて済んだら、「次」をクリックします。

    5. 「確認」ページで、ホスト情報の詳細を確認します。「エージェントのデプロイ」をクリックします。

      注意:

      権限のないユーザーとしてのエージェントのインストール中に、ユーザー・インタフェースに警告が表示され、rootユーザーとして権限のスクリプトを手動で実行する必要があることが示されます。すべてのホストを続行を選択し、エージェント・インストールが完了したら、次の権限スクリプトをOracle PCAアクティブ管理ノードでrootユーザーとして実行します。

      /nfs/shared_storage/oemagent/agent_13.3.0.0.0/root.sh

      /u01/app/oraInventory/orainstRoot.sh

      詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための汎用前提条件を満たすを参照してください。

  6. アクティブ管理ノードで、エージェント・ユーザー(oracleなど)に対して次のコマンドを実行し、emdプロパティAgentListenOnAllNICsfalseに設定します。
    /nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl setproperty agent -name "AgentListenOnAllNICs" -value "false"
    
  7. 次のエージェント・インストール・ファイルをパッシブ管理ノードにコピーします(この例では、ovcamn06r1がパッシブです)。
    # scp /etc/init.d/gcstartup root@ovcamn06r1:/etc/init.d/
    # rsync -og /etc/oragchomelist root@ovcamn06r1:/etc/oragchomelist
    # rsync -rog /u01/app/oraInventory/ oracle@ovcamn06r1:/u01/app/oraInventory/
    
  8. アクティブ管理ノードで、gc rc.dリンクをすべて削除します(起動時にエージェントを起動しない)。
    # for x in `find /etc/rc.*/rc* | grep gcstart`; do rm $x; done
    
  9. エージェントのemctlコマンドからoracleとして、アクティブ管理ノードでEnterprise Managerエージェントを再起動します。
    % /nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl stop agent
    % /nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl start agent

2.2 Oracle PCAでのOracle Enterprise Manager VT (Virtualization)プラグインのインストール

Oracle Enterprise Manager VTプラグインは、Enterprise Manager 13c管理サーバーと、Oracle PCAアクティブ管理ノードにインストールされているエージェントにインストールされている必要があります。管理サーバーとエージェントの両方でVTプラグインの最新バージョンを使用することをお薦めします。

詳細は、Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドのプラグインのダウンロード、デプロイおよびアップグレードを参照してください。

2.3 Enterprise ManagerでのOracle PCAの検出

前提条件が満たされたら、次の手順の指示のとおり、Enterprise Manager Cloud ControlでOracle Private Cloud Appliance (PCA)ターゲットを検出します。

  1. 「設定」メニューから「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します(図2-3)。

    図2-3 「ターゲットの手動追加」メニュー


    イメージ: 「ターゲットの手動追加」メニュー

  2. 「ターゲットの手動追加」ページ(図2-4)で、「ガイド付きプロセスを使用したターゲットの追加」をクリックします。

    図2-4 ターゲットの手動追加


    「ターゲットの手動追加」のイメージ

  3. 「ガイド付きプロセスを使用した追加」ウィンドウで、「プライベート・クラウド・アプライアンス」を選択します。「追加」をクリックして(図2-5)、検出ウィザードを開始します。

    図2-5 「プライベート・クラウド・アプライアンス」を選択


    「プライベート・クラウド・アプライアンス」を選択のイメージ

  4. 「検出入力」ページ(図2-6)で、「モニタリング・エージェント」にホストの場所を入力する必要があります。

    図2-6 プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: 検出入力


    「プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: 検出入力」のイメージ

    「検索」アイコンをクリックすると、「検出エージェントの選択」ウィンドウがポップアップ表示されます。

    図2-7 検出エージェントの選択


    「検出エージェントの選択」のイメージ

    使用可能リストからURLを選択します。URLを選択すると、「検出入力」ページの「管理エージェント」に必要な情報が自動的に入力されます。

    「次へ」をクリックします。

  5. 「検出の前提条件」ページ(図2-8)で、一連のチェックが自動的に実行されます。エラーが返される場合は、解決してから続行してください。

    図2-8 プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: 検出の前提条件


    「プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: 検出の前提条件」のイメージ

    注意:

    エラー重大度のメッセージが表示される場合は、エラーを解決してから「再ロード」をクリックし、前提条件チェックを再実行する必要があります。

    「次へ」をクリックします。

    確認のポップアップ・ウィンドウ(図2-9)が表示され、検出されたターゲットの数が示されます。

    図2-9 「確認」ウィンドウ


    「確認」ウィンドウのイメージ

    「閉じる」をクリックして続行します。

  6. 「検出されたターゲット」ページ(図2-10)で、検出されたPCAラックに含めるターゲットを選択します。デフォルトでは、使用可能なターゲットがすべて選択されています。

    図2-10 プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: 検出されたターゲット


    「プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: 検出されたターゲット」のイメージ

    「次へ」をクリックします。

  7. 「モニタリング資格証明」ページで、Oracle PCAラックのコンポーネントごとに資格証明を設定する必要があります。資格証明が設定されていないコンポーネントは、ステータス・フラグが赤くなっています。

    コンポーネント・タイプごとに、「編集」アイコンをクリックします。「モニタリング資格証明」ポップアップ(図2-11)で、Oracle PCAラックの各コンポーネントのユーザー名とパスワードを入力します。

    図2-11 コンポーネントの「モニタリング資格証明」


    コンポーネントの「モニタリング資格証明」のイメージ

    注意:

    デフォルトの場合、インフィニバンド・スイッチについては、「コミュニティ文字列」必須フィールド入力に「public」と入力します。

    資格証明の編集ダイアログですべてに同じ資格証明を使用を選択すると、同じタイプのすべてのターゲットに同じ資格証明を使用できます。図2-12は、「モニタリング資格証明」ページですべての資格証明が設定されている例です。

    図2-12 プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: モニタリング資格証明


    「プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: モニタリング資格証明」のイメージ

    「次へ」をクリックします。

  8. 「システム・レビュー」ページで「ターゲットの昇格」をクリックし、Oracle PCAラックのすべてのコンポーネントを昇格させます。いずれかのコンポーネントで昇格プロセスが失敗した場合は、「戻る」をクリックしてそのコンポーネントの入力を更新します。ポップアップ・ウィンドウが開き、進行状況が示されます。完了したら(図2-13)、「閉じる」をクリックします。

    図2-13 ターゲット昇格の確認


    「ターゲット昇格の確認」のイメージ

    図2-14は、すべてのコンポーネントで昇格が完了したところの例です。

    図2-14 プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: システム・レビュー


    「プライベート・クラウド・アプライアンスの検出ウィザード: システム・レビュー」のイメージ

    「閉じる」をクリックします。

2.4 Oracle Fabric Interconnectターゲットの新機能

この項では、Oracle Fabric Interconnectターゲットの新機能に関する情報を提供します。

Enterprise Manager 13.3では、Oracle Fabric Interconnectターゲットへの新しい機能が導入されています。次の情報を監視できるようになりました。

  • 累積パフォーマンス

  • 管理対象デバイス

  • 検出されたサーバー

  • 構成されたI/Oテンプレート

  • ネットワークおよびストレージ・クラウド

  • Oracle Fabric Managerによって追跡されるアラーム

この情報を表示するには、「すべてのターゲット」メニューからFabric Interconnectターゲットを選択するか、Private Cloud Applianceのターゲット・ナビゲーション・ツリーで「Fabric Interconnect」をクリックします。

図2-15 Oracle Fabric Interconnectターゲット・ホームページ


ファブリック

サマリー

Oracle Fabric Managerは高可用性モードをサポートします。このモードでは、複数のFabric Managerサーバーが相互に関連付けられ、アクティブまたはパッシブのロールで動作するFabric Managerサーバーのシステムが提供されます。Fabric Interconnectホームページの「サマリー」セクションには、Oracle Fabric Managerの現在の状態とバージョンに加えて、高可用性モードが表示されます。

累積パフォーマンス

vNICおよびvHBAがホスト・サーバーに構成されデプロイされている場合、ネットワークとストレージの合計スループットのグラフに表示されます。

デバイス

Oracle Fabric Managerを通して管理されるOracle Fabric InterconnectシャーシおよびOracle SDNについての情報が、Fabric Interconnectホームページに表示されます。デバイス表には、各管理対象デバイスのホスト名、デバイスのIPアドレス、各管理対象デバイスに現在インストールされているソフトウェア・バージョン、管理対象デバイスの現在の状態およびデバイスのモデルが表示されます。

サーバー

Oracle Fabric Managerは、デバイスを通して接続され、Oracle Virtual Networkingのドライバがインストールされているサーバーを検出します。この表には、Oracle Fabric Managerにより検出された各サーバーのホスト名、ホスト・サーバーで現在使用されているオペレーティング・システム、各サーバーにバインドされているI/Oプロファイルの名前およびサーバーに構成されているvNICとvHBAの総数が表示されます。

I/Oテンプレート

構成されているI/Oテンプレートは、ホスト・サーバーにデプロイされているかどうかに関係なく、Fabric Interconnectホームページにリストされます。この表には、構成されている各I/Oテンプレートの名前、各I/Oテンプレートに構成されているvNICとvHBAの総数およびI/Oテンプレートに適用されている説明が表示されます。

ネットワーク・クラウド

Private Virtual Interconnect (PVI)クラウドについての情報が表示されます。Oracle Fabric Interconnectが接続されている場合、この表には構成されている各クラウドの名前、イーサネット・ポートの数およびクラウド内のリンク・アグリゲーション・グループ(LAG)が表示されます。

ストレージ・クラウド(Oracle Fabric Interconnect専用)

構成されているストレージ・クラウドについての情報が表示されます。この表には、構成されている各クラウドの名前、ストレージ・クラウド内のファイバ・チャネル・ポートの数が表示されます。

アラーム

Oracle Fabric Interconnectターゲットは、Oracle Fabric Managerにより追跡されるシステム・イベントとネットワーク管理アラームを監視します。

Fabric Interconnectホームページに表示されるアラームは、次の重大度のいずれかです。

  • クリティカル

  • 重度

  • 軽度

  • 警告

クリティカル、重度、軽度および警告の各アラームを表示するには、ターゲットの「すべてのメトリック」ページに移動して、「アラーム」メトリックを選択します。クリティカル・アラームは、Fabric Interconnectホームページの「インシデントと問題」セクションに表示されます。重度、軽度および警告のアラームも、この目的のルールをユーザーがアクティブ化した場合に、「インシデントと問題」セクションに表示されます。

図2-16 「すべてのメトリック」ページに表示されるアラーム


アラーム

2.5 Oracle Enterprise Manager 13c (Oracle Private Cloud Applianceソフトウェア・バージョン2.3.1以上)でのOracle VM Managerの登録

Oracle PCAバージョン2.3.1ではOracle VM Serverが3.4.2であるため、Oracle Enterprise Managerに登録する際にtcps証明書は必要ありません。Oracle VM Managerバージョン3.4には、証明書ベースの認証およびWebベースのユーザー・インタフェースに使用されるSSL証明書への署名に使用される内部認証局(CA)が含まれています。証明書はOracle PCA 2.3.1ソフトウェアのインストール時に自動的に生成されます。Oracle VM Manager WebLogic証明書のエクスポートおよびインポートが必要になるため、詳細を次に示します。

Oracle PCAソフトウェア2.3.1以上の新規インストールの場合は、次の手順に従います。

  • rootユーザーとして、Oracle PCAアクティブ管理ノードで、Oracle VM Managerの証明書をエクスポートします。

    /u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_upgrade/bin/ovmkeytool.sh exportca > /u01/app/oracle/ovm-manager-3/ws 
  • エージェント・ユーザーとして、Oracle PCAアクティブ管理ノードで、パスワード「welcome」を使用してOracle VM Managerの証明書をインポートします。

    /nfs/shared_storage/oemagent/agent_13.3.0.0.0/bin/emctl secure add_trust_cert_to_jks -trust_certs_loc /u01/app/oracle/ovm-manager-3/ws -alias ovmm 

Oracle Enterprise Manager UIからOracle VM Server 3.4.2以上を登録するには、次の手順に従います。

  1. 「エンタープライズ」メニューから、「クラウド」「Oracle VMインフラストラクチャ・ホーム」の順に選択します。

  2. 「インフラストラクチャ・クラウド」メニューから、「OVMマネージャへの登録」を選択します。Oracle VM Managerの追加ページが表示されます。

  3. 登録するOracle VM Managerインスタンスの名前を入力します。

    例: PCA-OVMM

  4. 登録するOracle VM Managerインスタンスをモニターおよび管理するための管理エージェントを選択します。管理ノードで実行中のエージェントを選択します。

  5. Oracle VM Manager URLを入力します。

    例:

    - tcps:// (Oracle VM Manager 3.4.2以降ではTCPSの指定は不要のため、ここではtcps://などのダミーのURLを入力します。)

    Oracle VM ManagerのコンソールURLを入力します。これは、ゲストVM用にVNCコンソールを有効化するURLです。

    このURLは次の書式で記述する必要があります。

    https://<pca-oracle-vm-manager-FQDN>:7002/

    デフォルトでOracle VM Managerからのデータは、一定時間間隔でEnterprise Managerとの自動同期が行われます。このオプションを有効にしない場合には、「自動同期」チェックボックスの選択を解除してデータを手動で同期します。自動および手動の同期オプションの詳細は、Oracle VM Managerターゲットの同期を参照してください。

  6. 管理者のユーザー名およびパスワードを入力して、ステップ5に示すOracle VM ManagerのURLに接続します。Oracle VM Managerの管理に別の資格証明を使用する場合は、「管理資格証明の使用」チェック・ボックスを選択します。別の資格証明を指定しない場合、デフォルトでモニタリング資格証明が使用されます。

  7. 「発行」をクリックし、Oracle VM Managerを登録します。これで、Oracle VM Managerを使用してEnterprise Manager内の仮想化ターゲットをモニターおよび管理できます。

詳細は、Enterprise Manager Cloud管理ガイドのOracle VM Managerの登録を参照してください。

2.6 Oracle PCAアップグレード後のEnterprise Managerエージェントのリカバリ

この手順では、バージョン2.3.1からのOracle PCAのアップグレードのために、Enterprise Managerエージェントのリカバリについて説明します。Oracle PCAが2.3.1でない場合は、Oracle Enterprise Managerの手順が含まれるMy Oracle Supportノート2242177.1を参照してください。

注意:

OMSとPCA管理ノード・エージェントで、VTとサポート・プラグインを最新のバージョンにアップグレードすることをお薦めします。

  1. oraInventoryエージェントを、NFS共有の場所にバックアップします。
    # cd /u01/app
    # tar -cvf EMagent_oraInventory.tar oraInventory
    # cp EMagent_oraInventory.tar /nfs/shared_storage
    
  2. Oracle PCAラックで完全ブラックアウトを作成します。

    Oracle PCAラックで完全ブラックアウトを作成するには、クラウド管理者としてEnterprise Manager 13c UIにログインして、次の操作を行います。

    • 「ターゲット」メニューから「プライベート・クラウド・アプライアンス」を選択します。

    • Private Cloud Applianceホームページ・メニューから、「制御」「ブラックアウトの作成」の順に選択します。

    ブラックアウトの理由を説明する適切な情報を入力します。
  3. Oracle PCAラックを更新します。
    詳細は、Oracle Private Cloud Applianceの更新を参照してください。
  4. 次の手順では、アクティブとパッシブの両方の管理ノードに提示されているNFS共有ストレージにインストールされているOracle Enterprise Managerエージェントをリカバリします。
    アクティブ管理ノードでrootユーザーとして最初の手順で取得したoraInventoryバックアップをリストアする必要があります。
    [root@ovcamn06r1 ~]# pca-check-master
    NODE: 192.168.4.4 MASTER: True"
    # cp /nfs/shared_storage/EMagent_oraInventory.tar /u01/app
    # tar -xvf EMagent_oraInventory.tar
    
  5. 両方の管理ノードで、「Oracle PCAへの管理エージェントのインストール」で作成したのと同じパスワードを、oracleにも使用します。
    # passwd oracle
    
  6. アクティブ管理ノードで、権限エージェント・スクリプトを実行します。
    # /nfs/shared_storage/oemagent/agent_13.3.0.0.0/root.sh
    # /u01/app/oraInventory/orainstRoot.sh
  7. Oracle Enterprise Managerエージェントは、ローカルOSベースの起動スクリプトではなく、Oracle Private Cloud Applianceソフトウェアの制御下にあることが必要です。したがって、アクティブ管理ノードでrootユーザーとして、スクリプトへのOSベースのrc.*リンクを削除します。
    #  for x in `find /etc/rc.*/rc* | grep gcstart`; do  rm $x; done
    
  8. rootユーザーとして、次のエージェント・インストール・ファイルをパッシブ管理ノードにコピーします(この例では、ovcamn06r1がパッシブです)。
    # scp /etc/init.d/gcstartup root@ovcamn06r1:/etc/init.d/
    # rsync -og /etc/oragchomelist root@ovcamn06r1:/etc/oragchomelist
    # rsync -rog /u01/app/oraInventory/ oracle@ovcamn06r1:/u01/app/oraInventory
    
  9. 注意:

    デフォルトでは、Enterprise Managerのエージェント・ポート3872が、PCAソフトウェアによってあらかじめ設定されています。エージェントのプッシュに、このデフォルトEnterprise Managerエージェント・ポート3872を使用した場合、この手順は不要です。

    エージェントのプッシュ中に選択した番号(「Oracle PCAへの管理エージェントのインストール」を参照。デフォルトは3872)のEnterprise Managerエージェント・ポートを、両方(アクティブとパッシブ)の管理ノードのファイアウォール設定に追加します。
    iptables -I INPUT <line_num> -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport <agent_port> -j ACCEPT
    where line_num is the any line_num before the iptables rule to block all traffic
    This line_num can be obtained using # service iptables status
    # service iptables save
    # service iptables reload
  10. エージェントのemctlコマンドからoracleとして、アクティブ管理ノードでEnterprise Managerエージェントを再起動します。
    % /nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl stop agent
    % /nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl start agent
  11. Oracle PCAラックで完全ブラックアウトを削除します。

注意:

Private Cloud Applianceのアップグレードが完了し、エージェントがリストアされた後、Oracle PCAで新しいFabric Interconnectターゲット機能を有効にするには、Oracle Private Cloud ApplianceでFabric Interconnectを監視するための前提条件が満たされていることを確認する必要があります。

2.7 Fabric Interconnectターゲットを有効にするための重要な手順

Fabric Interconnectターゲットの新機能を有効にするための重要な手順を次に示します。

  • OMSを13.3.xにアップグレードします。

  • Fabric Interconnectホームページ・メニューから、「制御」、「ブラックアウトの作成」の順に選択して、両方のOracle Fabric Interconnectターゲット(完全なPrivate Cloud Applianceのブラックアウトではなく)に対してブラックアウトを有効にします。

  • エージェントを13.2.xから13.3.xにアップグレードします。

  • Oracle Private Cloud ApplianceでFabric Interconnectを監視するための前提条件の項の手順を実行して、Fabric Interconnectを設定します。

  • Private Cloud Applianceラック検出の項とステップ7の手順に従って、Fabric Interconnectターゲットを再検出し、明示的にルート/管理者の資格証明を入力してOracle Fabric Managerにアクセスします。

  • ターゲットを昇格させます。

  • 両方のOracle Fabric Interconnectターゲットのブラックアウト状態をクリアします。ブラックアウト状態をクリアするには、次の手順を実行します。
    • 両方のFabric Interconnectホームページ・メニューから、「制御」を選択します。

    • 「ブラックアウトの終了」オプションを選択します。

2.8 Enterprise ManagerからのOracle PCAの削除

Enterprise ManagerモニタリングからOracle Private Cloud Appliance (PCA)ターゲットを削除するには、次の手順を実行します。

注意:

Enterprise ManagerモニタリングからOracle PCAターゲットを削除すると、モニタリングからすべてのPCAコンポーネントも削除されます(たとえば、コンピュート・ノード、管理ノード、インフィニバンド・スイッチ、イーサネットおよびFabric Interconnectスイッチ、ストレージ・サーバーなど)。

  1. 「ターゲット」メニューから、「プライベート・クラウド・アプライアンス」項目を選択します(図2-17)。

    図2-17 「ターゲット」メニュー


    「ターゲット」メニューのイメージ

    次に、「ターゲット」ページで「プライベート・クラウド・アプライアンス」項目を選択し、「削除」をクリックします。

  2. あるいは、PCAターゲット・ホームページからターゲットを削除することもできます。「プライベート・クラウド・アプライアンス」メニューをクリックし、「ターゲット設定」「ターゲットの削除」の順に選択します(図2-18)。

    図2-18 ターゲットの削除


    「ターゲットの削除」のイメージ

  3. 確認ポップアップ・ウィンドウが表示されます(図2-19)。

    図2-19 PCAターゲット削除の確認


    「PCAターゲット削除の確認」のイメージ

    「はい」をクリックして続行します。

  4. PCAターゲットが削除されると、「すべてのターゲット」ページがリロードされます。PCAターゲットとそのコンポーネントすべてが削除されたという確認メッセージが表示されます(図2-20)。

    図2-20 Oracle PCAターゲットを削除 - 「すべてのターゲット」ページ


    「Oracle PCAターゲットを削除 - 「すべてのターゲット」ページ」のイメージ