この項の内容は次のとおりです。
Enterprise ManagerでOracle Private Cloud Appliance (PCA)を検出する前に、先にアプライアンスを準備し、管理エージェントをインストールする必要があります。次の手順を実行して、Oracle PCAを適切に構成します。
Oracle Enterprise Manager VTプラグインは、Enterprise Manager 13c管理サーバーと、Oracle PCAアクティブ管理ノードにインストールされているエージェントにインストールされている必要があります。管理サーバーとエージェントの両方でVTプラグインの最新バージョンを使用することをお薦めします。
詳細は、Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドのプラグインのダウンロード、デプロイおよびアップグレードを参照してください。
前提条件が満たされたら、次の手順の指示のとおり、Enterprise Manager Cloud ControlでOracle Private Cloud Appliance (PCA)ターゲットを検出します。
この項では、Oracle Fabric Interconnectターゲットの新機能に関する情報を提供します。
Enterprise Manager 13.3では、Oracle Fabric Interconnectターゲットへの新しい機能が導入されています。次の情報を監視できるようになりました。
累積パフォーマンス
管理対象デバイス
検出されたサーバー
構成されたI/Oテンプレート
ネットワークおよびストレージ・クラウド
Oracle Fabric Managerによって追跡されるアラーム
この情報を表示するには、「すべてのターゲット」メニューからFabric Interconnectターゲットを選択するか、Private Cloud Applianceのターゲット・ナビゲーション・ツリーで「Fabric Interconnect」をクリックします。
図2-15 Oracle Fabric Interconnectターゲット・ホームページ
サマリー
Oracle Fabric Managerは高可用性モードをサポートします。このモードでは、複数のFabric Managerサーバーが相互に関連付けられ、アクティブまたはパッシブのロールで動作するFabric Managerサーバーのシステムが提供されます。Fabric Interconnectホームページの「サマリー」セクションには、Oracle Fabric Managerの現在の状態とバージョンに加えて、高可用性モードが表示されます。
累積パフォーマンス
vNICおよびvHBAがホスト・サーバーに構成されデプロイされている場合、ネットワークとストレージの合計スループットのグラフに表示されます。
デバイス
Oracle Fabric Managerを通して管理されるOracle Fabric InterconnectシャーシおよびOracle SDNについての情報が、Fabric Interconnectホームページに表示されます。デバイス表には、各管理対象デバイスのホスト名、デバイスのIPアドレス、各管理対象デバイスに現在インストールされているソフトウェア・バージョン、管理対象デバイスの現在の状態およびデバイスのモデルが表示されます。
サーバー
Oracle Fabric Managerは、デバイスを通して接続され、Oracle Virtual Networkingのドライバがインストールされているサーバーを検出します。この表には、Oracle Fabric Managerにより検出された各サーバーのホスト名、ホスト・サーバーで現在使用されているオペレーティング・システム、各サーバーにバインドされているI/Oプロファイルの名前およびサーバーに構成されているvNICとvHBAの総数が表示されます。
I/Oテンプレート
構成されているI/Oテンプレートは、ホスト・サーバーにデプロイされているかどうかに関係なく、Fabric Interconnectホームページにリストされます。この表には、構成されている各I/Oテンプレートの名前、各I/Oテンプレートに構成されているvNICとvHBAの総数およびI/Oテンプレートに適用されている説明が表示されます。
ネットワーク・クラウド
Private Virtual Interconnect (PVI)クラウドについての情報が表示されます。Oracle Fabric Interconnectが接続されている場合、この表には構成されている各クラウドの名前、イーサネット・ポートの数およびクラウド内のリンク・アグリゲーション・グループ(LAG)が表示されます。
ストレージ・クラウド(Oracle Fabric Interconnect専用)
構成されているストレージ・クラウドについての情報が表示されます。この表には、構成されている各クラウドの名前、ストレージ・クラウド内のファイバ・チャネル・ポートの数が表示されます。
アラーム
Oracle Fabric Interconnectターゲットは、Oracle Fabric Managerにより追跡されるシステム・イベントとネットワーク管理アラームを監視します。
Fabric Interconnectホームページに表示されるアラームは、次の重大度のいずれかです。
クリティカル
重度
軽度
警告
クリティカル、重度、軽度および警告の各アラームを表示するには、ターゲットの「すべてのメトリック」ページに移動して、「アラーム」メトリックを選択します。クリティカル・アラームは、Fabric Interconnectホームページの「インシデントと問題」セクションに表示されます。重度、軽度および警告のアラームも、この目的のルールをユーザーがアクティブ化した場合に、「インシデントと問題」セクションに表示されます。
図2-16 「すべてのメトリック」ページに表示されるアラーム
Oracle PCAバージョン2.3.1ではOracle VM Serverが3.4.2であるため、Oracle Enterprise Managerに登録する際にtcps証明書は必要ありません。Oracle VM Managerバージョン3.4には、証明書ベースの認証およびWebベースのユーザー・インタフェースに使用されるSSL証明書への署名に使用される内部認証局(CA)が含まれています。証明書はOracle PCA 2.3.1ソフトウェアのインストール時に自動的に生成されます。Oracle VM Manager WebLogic証明書のエクスポートおよびインポートが必要になるため、詳細を次に示します。
Oracle PCAソフトウェア2.3.1以上の新規インストールの場合は、次の手順に従います。
rootユーザーとして、Oracle PCAアクティブ管理ノードで、Oracle VM Managerの証明書をエクスポートします。
/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_upgrade/bin/ovmkeytool.sh exportca > /u01/app/oracle/ovm-manager-3/ws
エージェント・ユーザーとして、Oracle PCAアクティブ管理ノードで、パスワード「welcome」を使用してOracle VM Managerの証明書をインポートします。
/nfs/shared_storage/oemagent/agent_13.3.0.0.0/bin/emctl secure add_trust_cert_to_jks -trust_certs_loc /u01/app/oracle/ovm-manager-3/ws -alias ovmm
Oracle Enterprise Manager UIからOracle VM Server 3.4.2以上を登録するには、次の手順に従います。
「エンタープライズ」メニューから、「クラウド」、「Oracle VMインフラストラクチャ・ホーム」の順に選択します。
「インフラストラクチャ・クラウド」メニューから、「OVMマネージャへの登録」を選択します。Oracle VM Managerの追加ページが表示されます。
登録するOracle VM Managerインスタンスの名前を入力します。
例: PCA-OVMM
登録するOracle VM Managerインスタンスをモニターおよび管理するための管理エージェントを選択します。管理ノードで実行中のエージェントを選択します。
Oracle VM Manager URLを入力します。
例:
- tcps://
(Oracle VM Manager 3.4.2以降ではTCPSの指定は不要のため、ここではtcps://
などのダミーのURLを入力します。)
Oracle VM ManagerのコンソールURLを入力します。これは、ゲストVM用にVNCコンソールを有効化するURLです。
このURLは次の書式で記述する必要があります。
https://<pca-oracle-vm-manager-FQDN>:7002/
デフォルトでOracle VM Managerからのデータは、一定時間間隔でEnterprise Managerとの自動同期が行われます。このオプションを有効にしない場合には、「自動同期」チェックボックスの選択を解除してデータを手動で同期します。自動および手動の同期オプションの詳細は、Oracle VM Managerターゲットの同期を参照してください。
管理者のユーザー名およびパスワードを入力して、ステップ5に示すOracle VM ManagerのURLに接続します。Oracle VM Managerの管理に別の資格証明を使用する場合は、「管理資格証明の使用」チェック・ボックスを選択します。別の資格証明を指定しない場合、デフォルトでモニタリング資格証明が使用されます。
「発行」をクリックし、Oracle VM Managerを登録します。これで、Oracle VM Managerを使用してEnterprise Manager内の仮想化ターゲットをモニターおよび管理できます。
この手順では、バージョン2.3.1からのOracle PCAのアップグレードのために、Enterprise Managerエージェントのリカバリについて説明します。Oracle PCAが2.3.1でない場合は、Oracle Enterprise Managerの手順が含まれるMy Oracle Supportノート2242177.1を参照してください。
注意:
OMSとPCA管理ノード・エージェントで、VTとサポート・プラグインを最新のバージョンにアップグレードすることをお薦めします。
注意:
Private Cloud Applianceのアップグレードが完了し、エージェントがリストアされた後、Oracle PCAで新しいFabric Interconnectターゲット機能を有効にするには、Oracle Private Cloud ApplianceでFabric Interconnectを監視するための前提条件が満たされていることを確認する必要があります。
Fabric Interconnectターゲットの新機能を有効にするための重要な手順を次に示します。
OMSを13.3.xにアップグレードします。
Fabric Interconnectホームページ・メニューから、「制御」、「ブラックアウトの作成」の順に選択して、両方のOracle Fabric Interconnectターゲット(完全なPrivate Cloud Applianceのブラックアウトではなく)に対してブラックアウトを有効にします。
エージェントを13.2.xから13.3.xにアップグレードします。
Oracle Private Cloud ApplianceでFabric Interconnectを監視するための前提条件の項の手順を実行して、Fabric Interconnectを設定します。
Private Cloud Applianceラック検出の項とステップ7の手順に従って、Fabric Interconnectターゲットを再検出し、明示的にルート/管理者の資格証明を入力してOracle Fabric Managerにアクセスします。
ターゲットを昇格させます。
両方のFabric Interconnectホームページ・メニューから、「制御」を選択します。
「ブラックアウトの終了」オプションを選択します。