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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
13c リリース3
E98554-01
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6 Oracle Management Agentのアップグレード

この章では、エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用して中央エージェントとスタンドアロン管理エージェントの1つを13cにアップグレードする方法と、エージェント・ゴールド・イメージを作成し、そのゴールド・イメージを使用して他のすべてのスタンドアロン管理エージェントをアップグレードする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。

警告:

共有エージェント(NFSエージェント)をエージェント・ゴールド・イメージに直接サブスクライブすることはできません。エージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブするには、まず共有エージェントをスタンドアロン管理エージェントに変換してから、エージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブする必要があります。

注意:

13c環境では、Oracle ZFS Storage Applianceターゲットを検出しないでください。

6.1 エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのアップグレードの概要

13c リリース1以降、Enterprise Manager Cloud Controlでは、管理エージェントをアップグレードするために、エージェント・アップグレード・コンソールおよびEM CLIに加えてエージェント・ゴールド・イメージを提供しています。他のアップグレード方式を使用することもできますが、エージェント・ゴールド・イメージを使用してすべての管理エージェントをアップグレードすることをお薦めします。

エージェント・ゴールド・イメージとは何か、それに含まれるもの、管理エージェントのアップグレードに使用して役立てる方法を理解するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

他のアップグレード方式を使用することもできますが、エージェント・ゴールド・イメージを使用してすべての管理エージェントをアップグレードすることをお薦めします。ただし、ゴールド・イメージを使用して管理エージェントを更新するには、13cスタンドアロン管理エージェントに基づいているゴールド・イメージが必要です。13c中央エージェントを使用してゴールド・イメージを作成することはできません。

したがって、12cからEnterprise Managerシステムをアップグレードする場合、Oracle Management Service (OMS)を13cにアップグレードした後、エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用して中央エージェントとスタンドアロン管理エージェントの1つを13cにアップグレードします。次に、13cにアップグレードされたスタンドアロン管理エージェントを使用してゴールド・イメージを作成し、最後にそのゴールド・イメージを使用して他のすべてのスタンドアロン管理エージェントを更新します。ゴールド・イメージを使用して管理エージェントをいくつか13cに更新したら、その更新した管理エージェントを使用してゴールド・イメージを他にいくつか作成できます。

更新操作の前後のエージェント・ベース・ディレクトリ構造を次に示します。

更新前

<agent_base_directory>
    |_____agentimage.properties
    |_____agentInstall.rsp
    |_____agent_inst
    |___agent_13.3.0.0.0
    

更新後

<agent_base_directory>
    |_____agentimage.properties
    |_____agentInstall.rsp
    |_____agent_inst
    |_____agent_13.3.0.0.0
    |_____GoldImage_<Image Version Name>
         |_____agent_13.3.0.0.0
         |_____agentimage.properties
         |_____agentInstall.rsp
         |_____plugins.txt
         |_____plugins.txt.status
				

6.2 エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレード

この項では、エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用して13c リリース1以上にスタンドアロン管理エージェントをアップグレードする方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

6.2.1 エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレードの概要

エージェント・アップグレード・コンソールは、Oracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)でソフトウェアを利用できる最新バージョンに既存の管理エージェントを一括アップグレードする単一ウィンドウ・ソリューションとして機能します。エージェント・アップグレード・コンソールを使用して管理エージェントをアップグレードする際、インストール・ベース・ディレクトリの構造は相応に変更されません。13c リリース2管理エージェントを13c リリース3にアップグレードした場合のインストール・ベース・ディレクトリ構造の例を次に示します。

アップグレード前

<agent_base_directory>
    |agent_13.2.0.0.0
    		|sbin
    		|_____plugins
    |_____agent_inst
    |_____agentimage.properties
    .
    .
    .

アップグレード後

<agent_base_directory>
		|_____backup_agtup
		|_____agent_13.3.0.0.0
				|_____sbin
				|_____plugins
		|_____agent_inst
		|_____agentimage.properties
    .
    .
    .
    

注意:

  • 管理エージェントをアップグレードするとき、エージェントのベース・ディレクトリの場所は変更できません。

  • 管理エージェントをアップグレードすると、管理エージェント・ホストにインストールされているすべてのプラグインも、その最新バージョンがOracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)に存在するかぎり、デフォルトでアップグレードされます。プラグインの最新バージョンがソフトウェア・ライブラリに存在しない場合は、その旧バージョンが保持されます。

  • (Microsoft Windowsホストの場合) 13.3.0.xの管理エージェントをアップグレードして、別の管理エージェントを同じホストにインストールする(別のOMSを指す)場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の説明に従って、管理エージェントのインストール時に必ずs_agentSrvcNameパラメータを指定します。

6.2.2 エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレードを始める前に

Oracle Management Agentを13c リリース1以上にアップグレードする前に、次の事柄に留意してください。

  • 古いOracle Management Service (OMS)とともにインストールされた中央エージェントをアップグレードする必要があります。

    OMSホストにインストールされている中央エージェントを含む管理エージェントは、OMSの13cリリース3へのアップグレード中に自動的にアップグレードされません。必ず、古いOMSを13cリリース3にアップグレードした後すぐに、OMSホストにインストールされた中央エージェントをアップグレードしてください。

    OMSインスタンスのアップグレード後、中央エージェントをすぐにアップグレードすることをお薦めします。ただし、OMSインスタンスのアップグレード後、なんらかの理由で中央エージェントをすぐにアップグレードできない場合は、必ずJDK 1.6u95パッチを中央エージェントに適用してください。そうしないと、GC WLSドメインのターゲットがEnterprise Manager Cloud Controlコンソールでモニターされません。この問題は、中央エージェントがアップグレードされると発生しません。

  • エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用してアップグレードできるのは、12c リリース5 (12.1.0.5)、13 c リリース1、または13 c リリース2のみの中央エージェントです。

  • 特権優先資格証明または非特権資格証明が設定されていない場合、または管理エージェント資格証明が認識されていない場合でも、エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用して、管理エージェントをアップグレードできます。特権資格証明が要求されるのは、root.shアップグレード後スクリプトを実行する場合のみです。

    root権限を持たないユーザーとして管理エージェントをアップグレードすると、または特権優先資格証明なしで管理エージェントをアップグレードすると、警告が表示されます。アップグレード時は、この警告を無視できます。後から、rootユーザーとして管理エージェント・ホストにログインして、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/root.shスクリプトを実行できます。

  • 一部の状況では、アップグレードされたバージョンの管理エージェントが、デプロイされたバージョンのプラグインをサポートしていない場合があります。このような場合、アップグレードされたバージョンの管理エージェントでサポートされていないプラグインのアンデプロイ、またはアップグレードされた管理エージェントでサポートされているバージョンのプラグインのデプロイのどちらかを確実に行います。

    詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のプラグインのアンデプロイに関する項およびプラグインのデプロイに関する項を参照してください。

  • Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース3では、管理エージェント・ソフトウェアの特定のバージョンに適用する管理エージェント個別パッチは、同じバージョンの新しい管理エージェントがデプロイされるとき、または古い管理エージェントがそのバージョンにアップグレードされるときに常にこれらのパッチが自動的にソフトウェアに割り当てられるように、保存しておくことができます。

    この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』のOracle Management Agentのデプロイまたはアップグレード時のパッチ適用に関する項を参照してください

    また、個別パッチをプラグインに適用して、カスタムのパッチが適用されたプラグインを作成でき、このカスタムのパッチが適用されたプラグインは、デプロイするすべての新しい管理エージェント、およびアップグレードするすべての古い管理エージェントにデプロイされます。

    これを行う方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理ガイド』のプラグインのダウンロード、デプロイおよびアップグレードに関する項を参照してください。

  • 管理エージェントをアップグレードする際に、Cygwin、PsExecまたは任意のSSH接続ツールは必要ありません。Enterprise Managerは管理エージェントとOMSの既存の接続チャネルを使用してアップグレードを実行するためです。

  • 管理エージェントのアップグレード中には、カスタム・インベントリの場所を指定できません。アップグレードされた管理エージェントは、古い管理エージェントのインベントリの場所を使用します。

  • クラスタにインストールされている管理エージェントまたは共有管理エージェントをアップグレード用に選択する場合、関係する一連の管理エージェント、つまりクラスタの別の管理エージェントまたは共有Oracleホームは自動的にアップグレード用に選択されます。

  • 次のシナリオでは管理エージェントをアップグレードできません。

    • 管理エージェントが稼働中および実行中ではない

    • 管理エージェントがセキュアでない

    • 管理エージェントが使用できない

    • (OMSバージョンと同じバージョンの)新しい管理エージェント・ソフトウェアがOracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)に存在しない

    • 管理エージェントのOracleホーム・プロパティが見つからない

    • すでに管理エージェントのアップグレードが進行中である

    • 管理エージェントはブラックアウト状態です

  • カーネル・パッチまたはパッチ・バンドルを適用してSolarisの下位リリースをアップグレードすることと、実際のSolaris 5.10 Update 10+をインストールすることは同じではありません。Oracle Management Agent 13c リリース3は最小アップデート・バージョンのSolaris 5.10アップデート10+に基づいてビルド、テストおよび動作保証されていたため、Oracle Management AgentをSolaris 5.10アップデート10+にのみインストールし、パッチを使用してアップグレードした他のリリースにはインストールしないことをお薦めします。

  • エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用して、特定の管理エージェントをアップグレードできないことがあります。表6-1にこの理由を示します。

    表6-1 Oracle Management Agentをアップグレードできない理由

    理由 説明および推奨アクション

    最新のエージェント・ソフトウェアが存在しない

    OMSバージョンの最新の管理エージェント・ソフトウェアがOracle Software Libraryで使用できません。

    最新の管理エージェント・ソフトウェアが使用できない管理エージェントをアップグレードするには、まず自己更新コンソールを使用して最新のソフトウェアをダウンロードして適用してから、「エージェントのアップグレード」ページを使用する必要があります。

    自己更新コンソールにアクセスするには、「設定」メニューから、「拡張性」を選択し、「自己更新」を選択します。最新の管理エージェントのソフトウェアをダウンロードするには、「エージェント・ソフトウェア」をクリックし、必要なソフトウェアを選択してから「ダウンロード」をクリックします。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の自己更新コンソールを使用して最新の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードおよび適用する方法に関する項を参照してください。

    エージェントはセキュリティ保護されていません

    管理エージェントがセキュアではありません。

    セキュアではない管理エージェントをアップグレードするには、まず管理エージェントを保護してから、エージェントのアップグレード・ページを使用する必要があります。

    管理エージェントを保護するには、「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。目的の管理エージェント名をクリックします。「エージェント」メニューから、「セキュア」をクリックします。

    次のコマンドを実行して、管理エージェントを保護することもできます。

    <EMSTATE>/bin/emctl secure agent

    <EMSTATE>は、管理エージェントのインスタンス・ディレクトリである<AGENT_BASE_DIRECTORY>/agent_instです。

    Oracleホームのプロパティがありません

    管理エージェントのOracleホーム・プロパティが見つかりません。

    このプロパティは、アップグレードする管理エージェントのプラットフォームの取得に必要です。共有エージェントのアップグレードでは、このプロパティは、共有エージェントマスター・エージェント間の関係を維持するための重要な役割を果たします。さらに、パッチ適用などの不可欠な特定の管理エージェントのライフサイクル操作にも必要です。

    Oracleホーム・プロパティが存在しない管理エージェントをアップグレードするには、まず管理エージェントでOMSコレクションを実行します。そのためには、次のいずれかを実行します。

    • 管理エージェント・ホストから次のコマンドを実行します。

      <EMSTATE>/bin/emctl control agent runCollection <TARGET_NAME>:oracle_home oracle_home_config

      <EMSTATE>は、管理エージェントのインスタンス・ディレクトリである<AGENT_BASE_DIRECTORY>/agent_instです。

      <TARGET_NAME>は、<EMSTATE>/sysman/emd/targets.xmlファイルでoracle_homeとしてリストされた管理エージェントのホームを指します。emctl config agent listtargetsコマンドを使用して確認することもできます。

    • Enterprise Manager Cloud Controlコンソールで管理エージェントの「ホーム」ページに移動します。管理エージェントの「ホーム」ページの「サマリー」セクションの「構成」サブセクションで、「Oracleホームとパッチの詳細」をクリックします。「Oracleホーム」ページで、「構成のリフレッシュ」をクリックします。

    エージェント使用不可

    管理エージェントが使用できない、つまり、Oracle Management Service (OMS)が管理エージェントと通信できません。

    管理エージェントが停止している場合、管理エージェントがOMSによってブロックされた場合、または管理エージェント・ホストが停止している場合は、一般的に管理エージェントは使用できません。ネットワークやその他の特定の問題が原因で、管理エージェントが使用できない可能性もあります。

    使用できない管理エージェントをアップグレードするには、最初に、OMSと管理エージェント間の通信をリストアする必要があります。OMSと管理エージェント間の通信をリストアするには、「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。目的の管理エージェント名をクリックして、管理エージェント・ホームページに移動します。表示されたエラー・アイコンをクリックし、推奨アクションを実行します。

    アクティブ化を保留中のエージェント

    管理エージェントのリリースが12cリリース2 (12.1.0.2)以降ではありません。

    エージェントのアップグレード・ページを使用して、10g、11gまたは12cリリース1 (12.1.0.1)の管理エージェントをアップグレードできません。これらの管理エージェントをアンインストールし、ホストに新規管理エージェントをインストールします。

    詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の管理エージェントの削除に関する項を参照してください。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の新しい管理エージェントのインストールに関する項を参照してください。

    アップグレードできないエージェント・ページを使用して、現在アップグレードできない一連の管理エージェントを検索および表示できます。これらの管理エージェントを検索および表示するには、次の手順に従います。

    1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェントのアップグレード」を選択します。

    2. アップグレードできないエージェントをクリックします。

    3. 管理エージェントの検索に使用するパラメータの値を入力または選択します。管理エージェント名、バージョン、プラットフォームおよび管理エージェントをアップグレードできない理由を使用して、管理エージェントを検索できます。

    4. 「一致」「すべて」または「いずれか」を選択して、すべての検索パラメータと一致する結果またはいずれかの検索パラメータと一致する結果を検索します。

    5. 「検索」をクリックします。

6.2.3 エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレードの前提条件

管理エージェントを13c リリース1以上にアップグレードする前に、次の前提条件を満たしてください。

  • OMSホストのプラットフォームとは異なるプラットフォームで実行中の管理エージェントをアップグレードする場合は、自己更新を使用して、そのプラットフォーム用の最新の管理エージェント・ソフトウェアをソフトウェア・ライブラリでダウンロードして適用してください。

    自己更新にアクセスするには、「設定」メニューから、「拡張性」を選択し、「自己更新」を選択します。プラットフォーム用の最新の管理エージェントのソフトウェアがダウンロードされて適用されているかどうか確認するには、「エージェント・ソフトウェア」をクリックしてから、目的のプラットフォームの「バージョン」列および「ステータス」列を確認します。プラットフォームのソフトウェア・バージョンは、OMSバージョンと同じである必要があります。ステータスには「適用」と表示されている必要があります。

    最新のソフトウェアがダウンロードされて適用されていない場合、ソフトウェアを選択してから「ダウンロード」をクリックしてダウンロードします。ソフトウェアのダウンロード後、「適用」をクリックしてソフトウェアを適用します。ソフトウェアがダウンロード済でまだ適用されていない場合、「適用」をクリックしてソフトウェアを適用します。

    詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の自己更新を使用してプラットフォーム用の最新の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードおよび適用する方法に関する項を参照してください。

  • アップグレードする管理エージェントが稼働し実行中であることを確認します。

    管理エージェントが稼働中および実行中であるかどうかを確認するには、「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。目的の管理エージェントの「ステータス」列をチェックします。

    管理エージェントが使用できない場合、管理エージェント名をクリックして、管理エージェント・ホームページに移動します。「エージェント使用不可」アイコンをクリックし、推奨アクションを実行します。

  • アップグレードする管理エージェントがセキュアであることを確認します。

    管理エージェントがセキュアかどうかを確認するには、「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。目的の管理エージェントの「セキュア・アップロード」列をチェックします。

    管理エージェントがセキュアでない場合、「エージェント」メニューから、「セキュア」を選択して保護します。

    また、次のコマンドを実行して、管理エージェントがセキュアかどうかを確認することもできます。

    <EMSTATE>/bin/emctl status agent

    <EMSTATE>は、管理エージェントのインスタンス・ディレクトリである<AGENT_BASE_DIRECTORY>/agent_instです。

    管理エージェントがセキュアである場合、表示される管理エージェントのURLはHTTPS URLです。ただし、表示される管理エージェントのURLがHTTP URLの場合、次のコマンドを実行して、管理エージェントを保護します。

    <EMSTATE>/bin/emctl secure agent

  • 必ず、アップグレードするすべての管理エージェントでOracleホーム・コレクションを実行します。

    Oracleホーム・コレクションが実行されていない管理エージェントがある場合、それらはアップグレードできません。これらの管理エージェントは、「アップグレード可能なエージェントがありません」ページに、Oracleホームのプロパティがありませんという理由とともに表示されます。このページにアクセスする方法の詳細は、表6-1を参照してください。

    アップグレードするすべての管理エージェントでOracleホーム・コレクションを実行するには、管理エージェント・ホストから次のコマンドを実行します。

    <EMSTATE>/bin/emctl control agent runCollection <TARGET_NAME>:oracle_home oracle_home_config

    <EMSTATE>は、管理エージェントのインスタンス・ディレクトリである<AGENT_BASE_DIRECTORY>/agent_instです。

    <TARGET_NAME>は、<EMSTATE>/sysman/emd/targets.xmlファイルでoracle_homeとしてリストされた管理エージェントのホームを指します。emctl config agent listtargetsコマンドを使用して確認することもできます。

  • 古い管理エージェントが、管理エージェントのアップグレード・プロセス中に起動しないことを確認します。

    停止時に管理サーバーを開始するスケジュールされた特定のcronジョブ、または構成された特定の通知マネージャがある場合があります。古い管理エージェントは、アップグレード・プロセスの一部として停止されます。この管理エージェントが起動されないことを確認します。

  • インストール・ユーザーに、Oracleインベントリ内にあるすべてのファイルに対して読取り権限があり、Oracleインベントリ・ディレクトリに対して書込み権限があることを確認します。

    Oracleインベントリ内にあるすべてのファイルに対する読取り権限を付与するには、インストール・ユーザーとして次のコマンドを実行します。

    chmod -R +r $<INVENTORY_LOCATION>

    Oracleインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限を付与するには、インストール・ユーザーとして次のコマンドを実行します。

    chmod +rw $<INVENTORY_LOCATION>

  • 『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明されているハードウェア要件を満たしていることを確認します。

6.2.4 エージェント・アップグレード・コンソールを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレード

エージェント・アップグレード・コンソールを使用して管理エージェントを13c リリース1以上にアップグレードするには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェントのアップグレード」を選択します。
  2. 「ジョブ名」には、デフォルトのジョブ名をそのまま使用するか、一意のジョブ名を入力します。

    一意のジョブ名により、エージェントのアップグレード・ステータス・ページで、アップグレード・ジョブを識別し、その実行の詳細を参照し、進行を追跡することができます。

    ジョブ名は、最大長が64文字です。英数字および特殊文字を含めることができ、そのどちらからでも始めることができます。

  3. 「追加」をクリックして、アップグレード対象の管理エージェントを選択します。

    「アップグレード可能なエージェント」ウィンドウで、「エージェント」、「インストールされたバージョン」、「プラットフォーム」 および「グループ」のフィールドを使用して、アップグレード対象の管理エージェントを検索します。

    アップグレード対象の管理エージェントを選択します。「OK」をクリックします。

    重要:

    • このリリースでは、12c管理エージェント、13 c リリース1、13c リリース2管理エージェントを13c リリース3にのみアップグレードでき、他のバージョンにはアップグレードできません。

    • 特定のグループに含まれる管理エージェントをアップグレード用に選択する場合、グループの別の管理エージェントはデフォルトでアップグレード用に選択されません。グループの別の管理エージェントをアップグレードする場合は、「アップグレード可能なエージェント」ウィンドウで選択する必要があります。

  4. (オプション) アップグレード前スクリプトおよびアップグレード後スクリプトに、アップグレード前および後に実行するスクリプトの絶対パスをそれぞれ入力します。

    たとえば、/scratch/software/oracle/configure.shなどです。

    実行するスクリプトは、Oracle Management Service (OMS)ホスト(複数OMS環境では、すべてのOMSホスト)またはアップグレード用に選択したすべての管理エージェント・ホストの指定した場所に存在する必要があります。これらのスクリプトは、アップグレード用に選択した管理エージェント・ホストからアクセスできる、NFSマウントされた共有の場所に配置できます。

    実行するスクリプトがOMSホストのみに存在し、アップグレード用に選択した管理エージェント・ホストには存在しない場合、OMSホストのスクリプトを選択します。

    注意:

    • セッションごとに、アップグレード前スクリプトを1つのみ、アップグレード後スクリプトを1つのみ指定できます。

    • シェル・スクリプト(.sh)とバッチ・スクリプト(.bat)がサポートされています。UNIXプラットフォームにインストールされている管理エージェントをアップグレードする際はシェル・スクリプトのみを実行し、Microsoft Windowsプラットフォームにインストールされている管理エージェントをアップグレードする際はバッチ・スクリプトのみを実行してください。

    • UNIXプラットフォームにインストールされている管理エージェントと、Microsoft Windowsプラットフォームにインストールされている管理エージェントを同じセッションでアップグレードする場合は、アップグレード前またはアップグレード後のスクリプトを指定しないようにしてください。これらの管理エージェントのアップグレードにアップグレード前またはアップグレード後のスクリプトを指定する場合、別のセッションの別のプラットフォームにインストールされている管理エージェントをアップグレードします。

  5. (オプション)「追加パラメータ」で、アップグレードに使用する追加オプションを入力します。

    たとえば、前提条件チェックの実行をスキップして、管理エージェントのアップグレードを直接実行するには、-ignorePrereqsを指定します。追加パラメータを複数指定する場合は、パラメータを空白で区切ります。

    指定できるパラメータのリストは、13c管理エージェントのアップグレード用の追加パラメータを参照してください。

  6. 「ステージングの場所」で、デフォルトのステージングの場所をそのまま使用するか、カスタムの場所を入力します。ステージングの場所は、管理エージェントの一時アップグレード・ファイルを保存するために使用します。

    たとえば、/tmp/software/oracle/EMStageなどです。

    管理エージェントのインストール・ユーザーに、入力するカスタムの場所への書込み権限があるようにします。入力するカスタムの場所はNFSマウントされた共有の場所でもかまいません。指定したステージング場所とアップグレードする管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが同じディスク上に存在する場合、そのディスクに3GB以上の空き領域があることを確認します。別のディスク上に存在する場合、ステージング・ディレクトリには2.1GB以上の空き領域が、エージェント・ベース・ディレクトリには750MB以上の空き領域があることを確認します。

    /tmp以外の別のステージング場所を使用する場合、SCARTCHPATH値をエージェント・アップグレード・コンソールの追加パラメータに渡す必要があります。

    例: SCARTCHPATH=/u01/app/stage

  7. 「送信」をクリックします。

    「発行」をクリックすると、管理エージェントのアップグレード・ジョブが作成され、Enterprise Managerジョブ・システムに送信されます。そのジョブの「エージェントのアップグレード・ステータス」ページに自動的に移動し、そのページにジョブ手順の詳細が表示されます。

    発行済のすべての管理エージェントのアップグレード・ジョブの概要を表示する、または特定の一連の管理エージェントのアップグレード・ジョブを検索して表示するには、エージェント・アップグレード・コンソールの「エージェントのアップグレード結果」ページを使用します。このページにアクセスするには、「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェントのアップグレード」を選択します。エージェント・アップグレード結果をクリックします。

    管理エージェントのアップグレード・ジョブの「エージェントのアップグレード・ステータス」ページに戻るには、「エージェントのアップグレード結果」ページでジョブの名前をクリックします。

    管理エージェントのアップグレード・プロセス中にエラーが発生する場合や、管理エージェントのアップグレードに失敗する場合は、13c管理エージェントのアップグレードのトラブルシューティングを参照してください。

  8. root.shステップがスキップされた場合またはそのステップが失敗した場合は、管理エージェント・ホストにrootユーザーとしてログインし、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/に移動して、ホストでroot.shスクリプトを手動で実行します。

    root.shの実行後、古い管理エージェントのアップグレード後クリーンアップの実行に記載されているとおり、古い管理エージェントをクリーンアップできます。

6.2.4.1 13c管理エージェントのアップグレード用の追加パラメータ

表6-2に、エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用した13c管理エージェントのアップグレード時に使用できる追加パラメータを示します。空白をセパレータとして使用して、複数のパラメータを入力できます。

表6-2 13c管理エージェントのアップグレード用の追加パラメータのリスト

パラメータ 説明

-ignorePrereqs

前提条件チェックの実行をスキップします。

すでに前提条件を確認しており、アップグレードの残りのプロセスを実行するだけの場合は、このパラメータを指定します。

-debug

デバッグとエラーの解決に役立つデバッグ・メッセージをログに記録します。

SCRATCHPATH

ソフトウェアの抽出用のカスタム・パスを使用するのに/tmpに十分な領域がない場合、このパラメータを使用します。SCRATCHPATHを使用すると、/tmpの場所をオーバーライドできます。

6.2.5 EM CLIを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレード

EM CLIを使用して管理エージェントを13c リリース1以上にアップグレードするには、次の手順に従います。

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/hin/emcli login -username=<user_name>

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli sync

  3. アップグレード可能な管理エージェントのリストを取得するために、get_upgradable_agents verbを実行します。
    emcli get_upgradable_agents
                          [-agents="agent_name_search_pattern"]
                          [-platforms="platform_search_pattern"]
                          [-versions="version_search_pattern"]
                          [-groups="group_search_pattern"]
                          [-output_file="output_file_location"]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_upgradable_agents -agents="abc%,xyz.domain.com:1243" -platforms="Linux x86,Microsoft Windows x64 (64-bit)" -versions="13.3.0.0.0" -output_file="/scratch/agents_file.txt"

    -output_fileオプションを使用してアップグレード可能な管理エージェントのリストをファイルにコピーします。このファイルは、upgrade_agents verbの入力パラメータとして後で使用できます。

    get_upgradable_agents verbの構文および使用方法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli/help get_upgradable_agents
    
  4. upgrade_agents verbを実行して、管理エージェントをアップグレードします。
    emcli upgrade_agents
    -agents="names_of_agent_targets" |
    -input_file="agents_file:location_of_input_file"
                          [-allowMd5="true|false"]
                          [-validate_only]
                          [-pre_script_loc="location_of_pre_script"]
                          [-pre_script_on_oms]
                          [-post_script_loc="location_of_post_script"]
                          [-post_script_on_oms]
                          [-job_name="custom_job_name"]
                          [-override_credential="named_credential"]
                          [-additional_parameters]
                          [-stage_location="custom_stage_location"]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    -agentsまたは-input_file="agents_file:<file_name>"のいずれかを使用するか、レスポンス・ファイルにagentsを指定してから-input_file="response_file:<absolute_location>"を使用することによって、アップグレードするすべての管理エージェントを指定していることを確認します。

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli upgrade_agents -agents="abc%,xyz.domain.com:1243" -input_file="agents_file:/scratch/agents_file.txt" -input_file="response_file:/scratch/agent.rsp" -stage_location=/tmp

    verbを使用して指定するパラメータは、レスポンス・ファイルで指定されているパラメータをオーバーライドします。

    upgrade_agents verbの構文および使用方法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help upgrade_agents
    

    管理エージェントのアップグレード・プロセス中にエラーが発生する場合や、管理エージェントのアップグレードに失敗する場合は、13c管理エージェントのアップグレードのトラブルシューティングを参照してください。

  5. 発行済の管理エージェントのアップグレード・ジョブのステータスを表示するには、get_agent_upgrade_status verbを実行します。
    $<ORACLE_HOME>/bin emcli get_agent_upgrade_status
                          [-agent]
                          [-job_name]
                          [-status]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_agent_upgrade_status -status="Running"では、進行中の管理エージェントのアップグレード・ジョブがすべて表示されます。

    特定のアップグレード・ジョブの一部である特定の管理エージェントの詳細なジョブ手順のステータスは、get_agent_upgrade_status verbに-agentオプションのおよび-job_nameオプションを使用することで表示できます。

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_agent_upgrade_status -agent=abc.example.com:1243 -job_name=UPGRADE_AGT_13603

    特定の管理エージェントのアップグレード・ジョブが失敗した場合は、入力を確認して、upgrade_agents verbを再度実行します。verbの再試行時にカスタムのジョブ名を指定する(-job_nameパラメータを使用して)場合は、失敗したジョブの名前ではなく、一意のジョブ名を指定してください。管理エージェントのトラブルシューティングのヒントについては、13c管理エージェントのアップグレードのトラブルシューティングを参照してください。

    get_agent_upgrade_status verbの構文および使用方法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli/help get_agent_upgrade_status
    
  6. root.shステップがスキップされた場合またはそのステップが失敗した場合は、管理エージェント・ホストにrootユーザーとしてログインし、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/に移動して、ホストでroot.shスクリプトを手動で実行します。

    root.shの実行後、古い管理エージェントのアップグレード後クリーンアップの実行に記載されているとおり、古い管理エージェントをクリーンアップできます。

注意:

この項で説明したEM CLI verbの使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』ガイドの基本操作Verbの使用に関する項を参照してください。

6.2.6 エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレード後

この項では、管理エージェントのアップグレード後に実行できる様々なタスクについて説明します。内容は次のとおりです。

6.2.6.1 13c管理エージェントのアップグレードの確認

この項では13c管理エージェントのアップグレードを検証する方法を説明します。内容は次のとおりです。

6.2.6.1.1 Enterprise Managerコンソールを使用した13c管理エージェントのアップグレードの確認

管理エージェントのアップグレード後、次の方法に従って、Enterprise Managerコンソールを使用してアップグレードを検証します。

  • 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェントのアップグレード」を選択します。エージェント・アップグレード結果をクリックします。管理エージェントをアップグレードするために作成したジョブが成功したことを確認します。

  • 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。アップグレードを検証する管理エージェントの名前をクリックして、管理エージェントのバージョンを確認します。アップグレード後の管理エージェントのバージョンは、OMSバージョンと同じである必要があります。

    また、「エージェント」ページで、管理エージェントが、ブロックされていたり、ブラックアウト中ではなく、稼働中であることを確認します。

  • 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。アップグレードを検証する管理エージェントの名前をクリックします。「エージェント」メニューから、「構成」「最新」の順に選択します。「構成プロパティ」タブで、古い管理エージェント・ホームを表示している構成プロパティがないことを確認します。

6.2.6.1.2 EM CLIを使用した13c管理エージェントのアップグレードの確認

管理エージェントのアップグレード後、次の方法に従って、EM CLIを使用してアップグレードを検証します。

  • get_agent_upgrade_status verbを実行して、管理エージェントをアップグレードするために作成したジョブが成功したことを確認します。これは、EM CLIを使用した13c リリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレードの手順5で詳細に説明しています。

  • get_agent_properties verbを実行して、アップグレード後の管理エージェントのバージョンおよびその構成プロパティを確認します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_properties -format=csv -agent_name=<agent_host_name>:<agent_port>
    

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_agent_properties -format=csv -agent_name=abc.example.com:1872

  • get_targets verbを実行して、管理エージェントの状態を確認します(ブロックされていたり、ブラックアウト中ではなく、稼働中であることなど)。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_targets -format="name:csv" -targets=<agent_host_name>:<agent_port>:oracle_emd -alerts
    

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_targets -format="name:csv" -targets=abc.example.com:3872:oracle_emd -alerts

6.2.6.2 古い管理エージェントのアップグレード後クリーンアップの実行

13c リリース1以上に管理エージェントをアップグレードすると、古いエージェント・ホーム、古いOracleホーム・ターゲットおよび古い管理エージェントのバックアップ・ディレクトリは残り、自動的に削除されません。アップグレード後のこれらのものを削除してディスク領域を解放するために、エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用して、古い管理エージェントをクリーンアップできます。

重要:

正常にアップグレードされた管理エージェントに対してのみクリーンアップを実行してください。管理エージェントのアップグレードが成功したかどうかの確認については、13c管理エージェントのアップグレードの確認を参照してください。

この項では、アップグレード後に13.3.0.x管理エージェントをクリーンアップするために使用できる方法について説明します。内容は次のとおりです。

6.2.6.2.1 エージェント・アップグレード・コンソールを使用した古い管理エージェントのアップグレード後クリーンアップの実行

エージェント・アップグレード・コンソールの「エージェントのクリーンアップ」ページを使用して、古い管理エージェントの古いディレクトリをクリーンアップするには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェントのアップグレード」を選択します。
  2. 「エージェントのアップグレード後のタスク」をクリックします。
  3. デフォルトのクリーンアップ・ジョブ名を変更するには、「ジョブ名」に一意の名前を入力します。

    一意のジョブ名により、クリーンアップ・ジョブを識別して、その実行の詳細を参照し、進行を追跡できます。

    ジョブ名は、最大長が64文字です。英数字および特殊文字を含めることができ、そのどちらからでも始めることができます。

  4. 「追加」をクリックして、クリーンアップ対象の管理エージェントを追加します。
  5. クリーンアップ対象のエージェントウィンドウで、「エージェント」、「プラットフォーム」、「インストールされたバージョン」および「グループ」のフィールドを使用して、クリーンアップ対象の管理エージェントを検索します。
  6. クリーンアップする管理エージェントを選択します。「OK」をクリックします。
  7. 「送信」をクリックします。
6.2.6.2.2 EM CLIを使用した古い管理エージェントのアップグレード後クリーンアップの実行

EM CLIを使用して、古い管理エージェントの古いディレクトリをクリーンアップするには、次の手順に従います。

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli login -username=sysman

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync 
    

    次に例を示します。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli sync

  3. クリーンアップを実行可能な管理エージェントのリストを取得するために、get_signoff_agents verbを実行します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_signoff_agents 
                          [-agents]
                          [-platforms]
                          [-versions]
                          [-groups]
                          [-output_file]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_signoff_agents -output_file="/scratch/signoff_agents_file.txt"

    -output_fileオプションを使用して、get_signoff_agents verbの出力をファイルにコピーし、このファイルは、signoff_agents verbの入力パラメータとして後で使用できます。

    get_signoff_agents verbの構文および使用方法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_signoff_agents
    
  4. signoff_agents verbを実行して、管理エージェントをクリーンアップします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli/signoff_agents 
                          -agents | -input_file="agents_file:<absolute_location>" | -input_file="response_file:<absolute_location>"
                          [-job_name]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    -agentsまたは-input_file="agents_file:<file_name>"のいずれかを使用するか、レスポンス・ファイルにagentsを指定してから-input_file="response_file:<absolute_location>"を使用することによって、クリーンアップするすべての管理エージェントを指定していることを確認します。

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli signoff_agents -agents="abc%,xyz.domain.com:1243" -input_file="agents_file:/scratch/signoff_agents_file.txt" -input_file="response_file:/scratch/agent.rsp" -job_name=CLEAN_UP_12103

    -input_file="agents_file:<absolute_location>"オプションを使用して、クリーンアップする管理エージェントのリストが含まれているファイルを指定します。-input_file="response_file:<absolute_location>"オプションを使用して、使用するすべてのパラメータが含まれているレスポンス・ファイルを指定します。レスポンス・ファイルには、次に示すとおり、パラメータが名前と値のペアで含まれています。

    agents=abc%,xyz%
    job_name=CLEAN_UP_AGT_121030
    

    verbを使用して指定するパラメータは、レスポンス・ファイルで指定されているパラメータをオーバーライドします。

    signoff_agents verbの構文および使用方法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help signoff_agents
    

注意:

この項で説明したEM CLI verbの使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』ガイドの基本操作Verbの使用に関する項を参照してください。

6.2.6.3 中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動(13c中央エージェントのアップグレード後)

中央エージェントのアップグレード後に、アップグレードされた中央エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリがOracleミドルウェア・ホームに存在し、これをOracleミドルウェア・ホーム外に移動する場合は、中央エージェントのベース・ディレクトリのOracleミドルウェア・ホーム外への移動を参照してください。

重要:

エージェント・ベース・ディレクトリの移動は、中央エージェント(Microsoft Windowsを含め、すべてのプラットフォーム上)についてのみお薦めし、スタンドアロン管理エージェントについてはお薦めしません。

6.2.6.4 13c管理エージェントのアップグレードのクリーンアップ・ジョブの表示

古いエージェント・ホーム、古いOracleホーム・ターゲットおよび古い管理エージェントのバックアップ・ディレクトリをアップグレード後に削除するには、「エージェントのクリーンアップ」ページまたはEM CLIを使用します。クリーンアップする管理エージェントを選択し、「エージェントのクリーンアップ」ページで「送信」をクリックするか、signoff_agents EM CLI verbを実行すると、管理エージェントのクリーンアップ・ジョブが作成され、Enterprise Managerジョブ・システムに送信されます。「エージェントのクリーンアップ結果」ページまたはget_signoff_status EM CLI verbを使用して、特定の一連の管理エージェントのクリーンアップ・ジョブを検索および表示できます。

この項では、特定の一連の管理エージェントのクリーンアップ・ジョブを表示するために使用できる方法について説明します。内容は次のとおりです。

6.2.6.4.1 エージェント・アップグレード・コンソールを使用した13c管理エージェントのアップグレードのクリーンアップ・ジョブの表示

エージェント・アップグレード・コンソールの「エージェントのクリーンアップ結果」ページを使用して、特定の一連の管理エージェントのクリーンアップ・ジョブを表示するには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェントのアップグレード」を選択します。
  2. 「エージェントのアップグレード後のタスク」をクリックします。
  3. エージェントのクリーンアップ結果をクリックします。
  4. 管理エージェント・クリーンアップ・ジョブの検索に使用するパラメータの値を入力または選択します。ジョブ名、クリーンアップに含まれていた管理エージェント、およびジョブのステータスを使用して、これらのジョブを検索できます。
  5. 「一致」「すべて」または「いずれか」を選択して、すべての検索パラメータと一致する結果またはいずれかの検索パラメータと一致する結果を検索します。
  6. 「検索」をクリックします。
6.2.6.4.2 EM CLIを使用した13c管理エージェントのアップグレードのクリーンアップ・ジョブの表示

EM CLIを使用して、特定の一連の管理エージェントのクリーンアップ・ジョブを表示するには、次の手順に従います。

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli login -username=sysman

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli sync

  3. get_signoff_status verbを実行して、特定の一連の管理エージェントのクリーンアップ・ジョブを表示します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_signoff_status 
                          [-agent]
                          [-job_name]
                          [-status]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、次のようになります。

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_signoff_status -status="Success"では、成功した管理エージェントのクリーンアップ・ジョブを表示します。

    get_signoff_status verbの構文および使用方法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_signoff_status
    

注意:

この項で説明したEM CLI verbの使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』ガイドの基本操作Verbの使用に関する項を参照してください。

6.2.7 13c管理エージェントのアップグレードのトラブルシューティング

表6-3に、管理エージェントのアップグレード中に発生する可能性のある特定のエラーのトラブルシューティング方法について説明します。

表6-3 Oracle Management Agentのアップグレードのトラブルシューティング

問題点 トラブルシューティングのヒント

「エージェントのアップグレード」ページで「送信」をクリックすると、管理エージェントのOracleホームの特権優先資格証明が設定されていないため、管理エージェントに対してroot.shを実行できなかったという内容のエラーが発生する

次のいずれかの操作を行います。

  • アップグレードを継続するには、「OK」をクリックします。アップグレード後、rootユーザーとして管理エージェント・ホストにログインして、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/root.shスクリプトをホストで実行します。

  • 「取消」をクリックしてアップグレードを取り消し、次の手順を実行します。

    1. 管理エージェントのOracleホーム・ターゲットの優先資格証明を設定します。

      これを行う方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のMy Oracle Support優先資格証明の設定に関する項を参照してください。

    2. 管理エージェントをアップグレードします。

    管理エージェントのOracleホーム・ターゲットに特権優先資格証明を設定しない場合は、エラー・メッセージが表示されたら、「取消」をクリックして、次の手順を実行します。

    1. 「優先資格証明のオーバーライド」を選択し、表示されたアイコンをクリックして新しい資格証明を作成します。作成する資格証明がroot資格証明ではない場合、「実行権限」に「sudo」または「PowerBroker」を選択し、「別名実行」rootと入力します。

    2. 管理エージェント・ホストで権限委任設定を構成します。

    3. 管理エージェントをアップグレードします。

    アップグレード後、root.shジョブ・ステップが失敗した場合は、rootユーザーとして管理エージェント・ホストにログインして、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/root.shスクリプトを手動で実行します。

「エージェントのアップグレード」ページで「送信」をクリックすると、管理エージェント・ホストの権限委任設定が設定されていないため、管理エージェントに対してroot.shを実行できなかったという内容のエラーが発生する

次のいずれかの操作を行います。

  • エラー・メッセージが表示された場合は、「OK」をクリックしてアップグレードを続行します。アップグレード後、rootユーザーとして管理エージェント・ホストにログインして、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/root.shスクリプトをホストで実行します。

  • エラー・メッセージが表示された場合は、「取消」をクリックしてアップグレードを取り消し、次の手順を実行します。

    1. 管理エージェント・ホストで権限委任設定を構成します。

      これを行う方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerライフサイクル・マネージメント管理者ガイド』の資格証明の設定に関する項を参照してください。

    2. 管理エージェントをアップグレードします。

    アップグレード後、root.shジョブ・ステップが失敗した場合は、rootユーザーとして管理エージェント・ホストにログインして、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/root.shスクリプトを手動で実行します。

「エージェントのアップグレード」ページで「送信」をクリックすると、管理エージェントのOracleホームの特権優先資格証明にrootとして実行が設定されていないため、管理エージェントに対してroot.shを実行できなかったという内容のエラーが発生する。

次のいずれかの操作を行います。

  • アップグレードを継続するには、「OK」をクリックします。アップグレード後、rootユーザーとして管理エージェント・ホストにログインして、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/root.shスクリプトをホストで実行します。

  • 「取消」をクリックしてアップグレードを取り消し、次の手順を実行します。

    1. 資格証明がroot権限を持つように、管理エージェントのOracleホーム・ターゲットの特権優先資格証明を編集します。これを行う方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerライフサイクル・マネージメント管理者ガイド』の資格証明の設定に関する項を参照してください。

    2. 管理エージェントをアップグレードします。

    アップグレード後、root.shジョブ・ステップが失敗した場合は、rootユーザーとして管理エージェント・ホストにログインして、$<AGENT_BASE_DIR>/agent_13.3.0.0.0/root.shスクリプトを手動で実行します。

「エージェントのアップグレード」ページで「送信」をクリックすると、エージェントのアップグレード手順が失敗する。

次の手順に従って問題を診断します。

  1. 失敗した管理エージェントのアップグレード・ジョブ手順の出力ログを参照します。

    エージェントのアップグレード・ページで管理エージェントのアップグレード・ジョブ手順の出力ログを参照するには、「エージェントのアップグレード結果」をクリックします。管理エージェントのアップグレード・ジョブの名前をクリックし、目的の管理エージェントを選択します。失敗したジョブ手順の名前をクリックします。

  2. 次の場所で利用できる管理エージェントのデプロイメント・ログを参照します。

    $<AGENT_BASE_DIRECTORY>/agent_13.3.0.0.0/cfgtoollogs/agentDeploy/agentDeploy_<TIMESTAMP>.log
  3. 次の場所で利用できるプラグイン・アップグレードの構成ログを参照します。

    $<AGENT_BASE_DIRECTORY>/backup_agtup/backup_<TIMESTAMP>/agtNew/install/logs/agentplugindeploy_<TIMESTAMP>.log

ホスト・プラットフォーム用の32ビット管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリに存在しないために、管理エージェントをアップグレードできませんでした。

Oracle Enterprise Linux 4.x、Red Hat Enterprise Linux 4.x、およびSUSE Linux Enterprise 10 64ビットの各プラットフォームで実行される管理エージェントをアップグレードする際に、このエラーが発生する可能性があります。このエラーが発生した場合、「OK」をクリックします。「自己更新」コンソールを使用して、これらのプラットフォーム用の最新の32ビット管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用してから、管理エージェントをアップグレードします。

詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の自己更新コンソールを使用して最新の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードおよび適用する方法に関する項を参照してください。

「エージェントのアップグレード・ステータス」ページまたは「エージェントのアップグレード結果」ページのリンクが機能しない。

次のログを表示することで問題を診断します。

  • $<OMS_INSTANCE_HOME>/user_projects/domains/EMGC_DOMAIN/servers/EMGC_OMS1/logs/*.out

  • $<OMS_INSTANCE_HOME>/user_projects/domains/EMGC_DOMAIN/servers/EMGC_OMS1/logs/*.log

管理エージェントのアップグレード・プロセスのジョブ手順がハングするか、複数回実行される。

次のログを表示することで問題を診断します。

$<OMS_INSTANCE_HOME>/em/EMGC_OMS1/sysman/log/*.trc

EM CLIログインまたは同期が失敗する。

次のログを表示することで問題を診断します。

$<OMS_INSTANCE_HOME>/em/<oms_name>/sysman/emcli

アップグレード後の管理エージェントはブロックされています。

Oracle Support Serviceにリクエストを送信してください。管理エージェントの再同期化は行わないでください。

6.3 エージェント・ゴールド・イメージの作成

エージェント・ゴールド・イメージを作成するには、次のいずれかの方法を使用します。

6.3.1 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用したエージェント・ゴールド・イメージの作成

エージェント・ゴールド・イメージを作成するには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 「すべてのイメージの管理」をクリックします。
  3. 「作成」をクリックします。
  4. エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成に使用するゴールド・イメージ名、説明(オプション)およびソース管理エージェントのプラットフォームを指定します。ソースとしてスタンドアロンの管理エージェントのみを使用し、セントラル・エージェントは使用しないでください。
  5. 「送信」をクリックします。

6.3.2 EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージの作成

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成すると、エージェント・ゴールド・イメージは自動的に作成されます。

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することでエージェント・ゴールド・イメージを作成するには、EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成を参照してください。

6.4 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次のいずれかの方法を使用します。

6.4.1 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次の手順に従います。

注意:

保護されていない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、常にセキュアな管理エージェントのみを使用します。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件の章の説明に従って、ハードウェア要件を満たします。

なんらかの理由でemd.propertiesファイルのソース管理エージェントの構成プロパティを変更した場合は、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティをリロードします。そのためには、emctl reload agentコマンドを実行します

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
  4. 「バージョンとドラフト」タブを選択し、「アクション」メニューから「作成」を選択します。
  5. 必要に応じて、イメージ・バージョン名およびイメージ・バージョンの説明を入力します。

    イメージ・バージョン名の文字数制限は20文字です。

  6. ソース管理エージェントを使用してゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合、「イメージの作成」では、「ソース・エージェントの選択」を選択してから、使用するソース管理エージェントを指定します。この場合、次の情報も指定できます。
    • 作業ディレクトリ: エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用する必要がある作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは$AGENT_INSTANCE_HOME/installです。この場所に750MB以上の領域を確保します。

    • 構成プロパティ: エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、セミコロン(;)で区切られた管理エージェントの構成プロパティ。これらのプロパティの名前は、$AGENT_INSTANCE_HOME/sysman/config/emd.propertiesファイルで確認できます。

    • 除外ファイル: ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンから除外する必要があるファイルのセミコロン(;)区切りのリスト。たとえば、agent_13.3.0.0.0/cfgtoollogs/agentDeploy/*;agent_13.3.0.0.0/oui/*です。必ずファイルおよびディレクトリへの相対パスのみを指定し、絶対パスを指定しないでください。

    ただし、既存のゴールド・イメージ・バージョンをインポートしてゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合は、「イメージの作成」「イメージのインポート」を選択し、インポートするゴールド・イメージ・バージョンの場所を指定します。イメージのインポートを可能にするために、イメージをステージングしておく必要があります。そのためにイメージをまだステージングしていない場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の説明に従ってステージングします。

    注意:

    イメージは、テスト・システムから作成してステージングできます。また、ステージングの場所は、OMSからアクセス可能である必要があります。

  7. 「OK」をクリックします。

    エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するジョブが、Enterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのイメージ・アクティビティ・タブでこのジョブのステータスを表示できます。

6.4.2 EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次の手順に従います。

注意:

保護されていない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、常にセキュアな管理エージェントのみを使用します。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件の章の説明に従って、ハードウェア要件を満たします。

なんらかの理由でemd.propertiesファイルのソース管理エージェントの構成プロパティを変更した場合は、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティをリロードします。これを行うには、次のコマンドを実行します。

emctl reload agent

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    
  3. create_gold_agent_image動詞を実行して、指定したソース管理エージェントを使用するか、作成済のイメージを別のエンタープライズ管理システムからインポートすることによって、エージェント・ゴールド・イメージを作成します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image
            -image_name="gold_image_name"
            -version_name="gold_image_version_name"
            -source_agent|-import_location="source_agent|import_location"
            [-gold_image_description="gold_image_description"]
            [-working_directory="working_directory_location"]
            [-config_properties= " agent_configuration_properties"]
            [-exclude_files= "list_of_files_directories_to_exclude"]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    表6-4に、EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成でサポートされているパラメータとその説明をまとめます。

    表6-4 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成でサポートされているパラメータ

    パラメータ 説明

    -image_name

    作成されたエージェント・ゴールド・イメージの追加先とする必要があるエージェント・ゴールド・イメージ名。

    -version_name

    エージェント・ゴールド・イメージのバージョン名。

    イメージ・バージョンを作成して管理エージェントを更新すると、Enterprise Manager Cloud Controlにより、ここで指定したイメージ・バージョン名を使用して、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリにサブディレクトリが作成されます。

    たとえば、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedirで、エージェント・ホームが/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_13.3.0.0.0の場合、イメージ・バージョン名としてOPB_BP1と指定すると、そのイメージ・バージョンで管理エージェントを更新する際に、新しいサブディレクトリ/u01/software/em13c/agentbasedir/GoldImage_OPB_BP1/agent_13.3.0.0.0が作成されます。イメージ・バージョン名の文字数制限は20文字です。

    -source_agent

    エージェント・ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用する管理エージェント。

    ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用できる管理エージェントのリストを表示するには、emcli get_targets -target="oracle_emd"を実行します。

    -import_location

    ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンを作成するためにエージェント・ゴールド・イメージがステージングされる場所。この場所は、すべてのOMSインスタンスからアクセスできます。

    -gold_image_description

    エージェント・ゴールド・イメージの説明。

    -working_directory

    エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用される作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは、$AGENT_INSTANCE_HOME/installです。必要な最小空き領域は、1GBです。

    -config_properties

    エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、セミコロン(;)で区切られた管理エージェントの構成プロパティ。たとえば、MaxThread;GracefulShutdownです。

    -exclude_files

    ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンから除外する必要があるファイルまたはディレクトリのセミコロン(;)区切りのリスト。たとえば、agent_13.3.0.0.0/cfgtoollogs/agentDeploy;agent_13.3.0.0.0/ouiです。必ずファイルおよびディレクトリへの相対パスのみを指定し、絶対パスを指定しないでください。

    例:

    • 次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872を使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成し、ゴールド・イメージ・バージョンをゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING 
      
    • 次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872を、作業ディレクトリとして/tmpを使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成し、ゴールド・イメージ・バージョンをゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING -working_directory=/tmp
      
    • 次の例では、インポート場所/abc/stageにステージングされているゴールド・イメージ・ソフトウェアを使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -import_location=/abc/stage -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING

6.5 特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定

企業内の管理エージェントの標準化に使用するエージェント・ゴールド・イメージの最新バージョンをエージェント・ゴールド・イメージの現行バージョンと呼びます。

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンが作成されると、ドラフト・バージョンとしてマークされます。エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンとして設定することは、ゴールド・イメージ・バージョンが管理エージェントの一括デプロイまたは一括更新に使用する準備ができていることを意味します。イメージが「アクティブ(現在)」に設定されると、ドラフト・バージョンまたは制限されたバージョンに戻せません。

エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次のいずれかの方法を使用します。

6.5.1 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用した特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現在のバージョンとして設定

エージェント・ゴールド・イメージ・ドラフト・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
  4. バージョンとドラフト・タブを選択します。現在のバージョンとして設定するゴールド・イメージ・バージョンを選択して、「現行バージョンの設定」をクリックします。

    エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンに昇格させるジョブがEnterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのイメージ・アクティビティ・タブでこのジョブのステータスを表示できます。

6.5.2 EM CLIを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現在のバージョンとして設定

EM CLIを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次の手順に従います。

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    
  3. promote_gold_agent_image動詞を実行して、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを「現行」成熟度レベルに昇格させます。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image         
    -version_name="gold_image_version_name"       
     -maturity="Current/Restricted/Draft"
     

    -version_nameパラメータは、昇格するエージェント・ゴールド・イメージを定義します。

    -maturityパラメータはゴールド・イメージの成熟度レベルを定義します。

    たとえば、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を「現行」成熟度レベルに昇格させるには、次を実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image  -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -maturity=Current

6.6 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを制限されたバージョンとして設定

エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンまたはアクティブ・バージョンを制限されたバージョンとして設定するには、次のいずれかの方法を使用します。

6.6.1 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを制限されたバージョンとして設定

エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンまたはアクティブ・バージョンを制限されたバージョンとして設定するには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。

  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。

  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。

  4. バージョンとドラフト・タブを選択します。制限されたバージョンとして設定するゴールド・イメージ・バージョンを選択し、「制限されたバージョンの設定」をクリックします。

6.6.2 EM CLIを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを制限されたバージョンとして設定

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンのドラフト・バージョンまたはアクティブ・バージョンを制限されたバージョンとして設定するには、次の手順に従います。

  1. OMSホーム内の/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    
  3. promote_gold_agent_image動詞を実行して、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを「制限付き」成熟度レベルに昇格させます。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image         -version_name="gold_image_version_name"        -maturity="Current/Restricted/Draft"
     

    -version_nameパラメータは、昇格するエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを定義します。

    -maturityパラメータはゴールド・イメージの成熟度レベルを定義します。

    たとえば、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を「制限付き」成熟度レベルに昇格させるには、次を実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image  -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -maturity=Restricted

6.7 エージェント・ゴールド・イメージへの管理エージェントのサブスクライブ

管理エージェントのセットをエージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブするには、次のいずれかの方法を使用します。

6.7.1 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用したエージェント・ゴールド・イメージに対する管理エージェントのサブスクライブ設定

注意:

エージェント・ゴールド・イメージを使用して、共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。

次の管理エージェントは、エージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブできません。

  • 中央エージェント。

  • すでにサブスクライブされた管理エージェント。

  • 共有エージェント(NFSエージェント)。

  • 保護されていない管理エージェント。

  • エージェント・ゴールド・イメージが使用可能なプラットフォームとは異なるプラットフォームの管理エージェント。

    プラットフォームはOracleホーム・コレクションによって特定されるため、必ずOracleホーム・ターゲットを検出して収集してください。そのためには、管理エージェントの「ホーム」ページの「サマリー」セクションで、「Oracleホームとパッチの詳細」をクリックし、次のページで「構成のリフレッシュ」をクリックします。

管理エージェントのセットをエージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブするには、次の手順に従います。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
  4. 「サブスクリプション」タブを選択します。「サブスクライブ」をクリックします。
  5. 必要な管理エージェントを検索して選択し、「選択」をクリックします。

6.7.2 EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージに対する管理エージェントのサブスクライブ設定

EM CLIを使用して管理エージェントをエージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブするには、次の手順に従います。

注意:

次の管理エージェントは、エージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブできません。

  • 中央エージェント。

  • すでにサブスクライブされた管理エージェント。

  • 共有エージェント(NFSエージェント)。

  • 保護されていない管理エージェント。

  • エージェント・ゴールド・イメージが使用可能なプラットフォームとは異なるプラットフォームの管理エージェント。

    プラットフォームはOracleホーム・コレクションによって特定されるため、必ずOracleホーム・ターゲットを検出して収集してください。そのためには、管理エージェントの「ホーム」ページの「サマリー」セクションで、「Oracleホームとパッチの詳細」をクリックし、次のページで「構成のリフレッシュ」をクリックします。

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    
  3. subscribe_agents動詞を実行して、指定された管理エージェントを特定のエージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli subscribe_agents 
             -image_name="Image Name" 
             [-agents="agent_name_pattern"] 
             [-groups="group_name"]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    -image_nameパラメータにより、管理エージェントは指定されたエージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブされます。

    -agentsパラメータにより、指定された名前パターンに一致する管理エージェントのみサブスクライブされます。

    -groupsパラメータにより、指定されたグループに属する管理エージェントのみサブスクライブされます。

    例:

    • 次の例では、名前パターンabc%またはxyz.domain.com:1243に一致する管理エージェントをエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_PODにサブスクライブします。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli subscribe_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="abc%,xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、すべての管理エージェントをエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_PODにサブスクライブします。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli subscribe_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD"
      
    • 次の例では、グループGROUP1またはGRP2に属する管理エージェントをすべてエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_PODにサブスクライブします。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli subscribe_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD" -groups="GROUP1,GRP2"

6.8 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用したスタンドアロン管理エージェントの更新

重要:

エージェント・ゴールド・イメージを使用してスタンドアロン管理エージェントを更新する前に、必ずスタンドアロン管理エージェントをゴールド・イメージにサブスクライブします。スタンドアロン管理エージェントをエージェント・ゴールド・イメージにサブスクライブする方法の詳細は、エージェント・ゴールド・イメージに対する管理エージェントのサブスクライブ設定を参照してください。

中央エージェントをエージェント・ゴールド・イメージで更新することはできません。中央エージェントとは、OMSのインストールごとにデフォルトでインストールされる管理エージェントです。

注意:

エージェント・ゴールド・イメージを使用して、共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

注意:

エージェント・ゴールド・イメージを使用してOracle Management Agentsを更新する方法に関するデモを表示するには、次のURLにアクセスし、ビデオの開始をクリックします。

https://apexapps.oracle.com/pls/apex/f?p=44785:24:0:::24:P24_CONTENT_ID,P24_PREV_PAGE:12796,1

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用してスタンドアロン管理エージェントを更新するには、次のいずれかの方法を使用します。

6.8.1 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンによるスタンドアロン管理エージェントの更新

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用して管理エージェントを更新するには、次の手順に従います。

注意:

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用してスタンドアロン管理エージェントを更新する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件の章の説明に従って、ハードウェア要件を満たします。

注意:

関連する管理エージェントのセットをエージェント・ゴールド・イメージに更新する必要がある場合、関連するエージェントをすべて更新する必要があります。しかし、選択したいくつかのエージェントのみをエージェント・ゴールド・イメージに更新する場合に備えて、これをオーバーライドするオプションがあります。これを実現するには、EM_GI_MASTER_INFO表でパラメータclosureRelatedfalseに設定する必要があります。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
  4. 「サブスクリプション」タブを選択します。更新する管理エージェントを選択し、「更新」「現行バージョン」または「制限されたバージョン」の順に選択します。
  5. 管理エージェント更新ジョブのデフォルトのジョブ名を受け入れます。これは、必要に応じて変更できます。

    前の手順で特定の管理エージェントを含めず、ここで更新操作に含める場合には、「追加」を選択して管理エージェントを追加で指定します。

    管理エージェントの更新後に、sbinディレクトリに対して変更(特にエージェント・アップグレード全体に関する変更)がある場合またはsbin固有のパッチがある場合は、管理エージェント・ホストの特権優先資格証明が管理エージェントでのroot.shスクリプトの実行に使用されます。

    このような資格証明がまだ設定されていない場合は、「優先資格証明のオーバーライド」をクリックして、かわりに使用する資格証明を入力します。

    「次へ」をクリックします。

  6. デフォルトでは、「事前にステージングされたイメージ・バージョン」が選択されておらず、その場合は宛先ホストに対してローカルなステージング場所を指定します。ただし、「事前にステージングされたイメージ・バージョン」を選択する場合は、すべての管理エージェントからアクセスできるNFSマウントされた共有のステージング場所を指定します。

    また、管理エージェント・デプロイメントのメソッドを入力します。デフォルト・オプション「プッシュ」を選択する場合、OMSは管理エージェント・ソフトウェアを更新操作用に選択されたすべてのホストに転送します。ただし、かわりにOMSから管理エージェント・ソフトウェアを取得するために管理エージェントを各宛先ホストに存在させる場合は、プルを選択します。

  7. 「追加の入力」セクションで、更新操作前および更新操作後に実行するスクリプトを指定します。スクリプトがOMSホスト上に存在する場合、「OMSホスト上のスクリプト」を選択するようにしてください。さらに、更新操作で使用する追加パラメータも指定します。表6-2に、アップグレードに使用される追加のパラメータのリストを示します。
  8. 「スケジュール」セクションで、次の値を指定します。
    • 「バッチ・サイズ」: 管理エージェント更新アクティビティは、管理エージェントがバッチで更新される方法で実行されます。バッチ・サイズは、バッチに存在する管理エージェントの数を示します。

    • ジョブの時間間隔: アプリケーションが現在のバッチ処理が完了したかどうかを確認するまでの時間(分)。

    • 成功率: バッチが完了した後、次のバッチが開始するまでに更新する必要がある管理エージェントの合計数(つまり、現在の更新バッチの一部である管理エージェントと前の更新バッチの一部であった管理エージェント)の割合。

      たとえば、企業内にデプロイされたエージェントが1000あり、バッチ・サイズが100に、バッチ成功率が90に設定され、エージェントは100のバッチで更新されるとします。この場合、1つのバッチが完了すると、管理エージェントの合計数の90パーセントが正常に更新された場合のみ、アプリケーションは次のバッチに移動します。

    • 開始: 更新操作を開始する時間および更新操作を終了する時間。デフォルトでは、設定される時間は「即時」です。このコンテキストでは、OMS時間とみなされます。

    • 期間: この期間まで更新操作を実行します。

  9. 「通知」セクションで、更新ジョブ進行状況について送信先となる電子メール・アドレスを指定します。
  10. 新しい管理エージェントのOracleホームの場所でシェル・プロファイルを更新する場合は、「シェル・プロファイル」セクションで、「シェル・プロファイルの更新」を選択し、シェル・プロファイルの場所を指定します。

    デフォルトでは、これは選択されず、オプションです。

  11. 「クリーンアップ・オプション」セクションで、次を選択します。
    • クリーンアップ前: 管理エージェントの更新前に、古いまたは非アクティブなエージェント・ホームをクリーンアップする場合。

    • クリーンアップ後: 管理エージェントの更新後に、古いまたは非アクティブなエージェント・ホームをクリーンアップする場合。

      注意:

      この時点でクリーンアップ・オプションを実行しない場合は、エージェント・アップグレード・コンソールを使用して後で実行できます。詳細は、古い管理エージェントのアップグレード後クリーンアップの実行を参照してください。

    管理エージェントを更新するジョブがEnterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのアクティビティの更新タブでこのジョブのステータスを表示できます。

  12. 「更新」をクリックします。

    管理エージェントを更新するジョブがEnterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのアクティビティの更新タブでこのジョブのステータスを表示できます。

    イメージ・バージョンを作成して管理エージェントを更新すると、Enterprise Manager Cloud Controlにより、ここで指定したイメージ・バージョン名を使用して、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリにサブディレクトリが作成されます。

    たとえば、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedirで、エージェント・ホームが/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_13.3.0.0.0の場合、イメージ・バージョン名としてOPB_BP1と指定すると、そのイメージ・バージョンで管理エージェントを更新する際に、新しいサブディレクトリ/u01/software/em13c/agentbasedir/GoldImage_OPB_BP1/agent_13.3.0.0.0が作成されます。

6.8.2 EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンによる管理エージェントの更新

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンで管理エージェントを更新するには、次の手順に従います。

注意:

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用してスタンドアロン管理エージェントを更新する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件の章の説明に従って、ハードウェア要件を満たします。

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    
  3. get_updatable_agents動詞を実行して、特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンまたはエージェント・ゴールド・イメージを使用して更新できる管理エージェントを表示します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_updatable_agents
    -version_name  | -image_name
    [-agents="Full Agent Name"]
    [-versions="List of Versions"]
    [-groups="List of group names"]
    [-output_file="Location of the output file"]
     

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    注意:

    -version_nameパラメータまたは-image_nameパラメータを指定する必要があります。両方指定すると、(これらのパラメータをそれぞれ個別に指定した場合の)出力が結合して表示されます。

    注意:

    更新できない管理エージェントのリストを表示するには、get_not_updatable_agents動詞を実行します。

    emcli get_not_updatable_agents 
            [-version_name  | -image_name] 
     

    [ ]が付いているパラメータはオプションです。

    表6-5に、特定の管理エージェント・イメージ・バージョンを使用して更新できる管理エージェントの表示でサポートされているパラメータとその説明をまとめます。

    表6-5 更新可能な管理エージェントの表示でサポートされているパラメータ

    パラメータ 説明

    -version_name

    このオプションは、指定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用して更新できる管理エージェントを表示する場合に指定します。

    -image_name

    このオプションは、指定のエージェント・ゴールド・イメージを使用して更新できる管理エージェントを表示する場合に指定します。

    -versions

    このオプションは、更新可能で、指定のバージョンである管理エージェントを表示する場合に指定します。

    -agents

    このオプションは、更新可能で、名前が指定の名前パターンに一致する管理エージェントを表示する場合に指定します。

    -groups

    このオプションは、更新可能で、名前が指定の名前パターンに一致するグループに属する管理エージェントを表示する場合に指定します。

    -output_file

    このオプションは、更新できる管理エージェントの表示されたリストを出力ファイルに追加する場合に指定します。

    例:

    • 次の例では、最新のエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_PODを使用して更新できる管理エージェントのリストを示します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_updatable_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD"
      
    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用して更新できる管理エージェントのリストを示します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_updatable_agents -version_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE"
      
    • 次の例では、バージョンが12.1.0.5.0、13.1.0.0.0、13.2.0.0.0または13.3.0.0.0で、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用して更新できる管理エージェントのリストが表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_updatable_agents -version_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -versions=" 12.1.0.5.0,13.1.0.0.0, 13.2.0.0.0, 13.3.0.0.0"
      
    • 次の例では、GROUP1またはGRP2に属し、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用して更新できる管理エージェントのリストを示します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_updatable_agents -version_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -groups="GROUP1,GRP2"
      
    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用して更新できる管理エージェントのリストを示し、そのリストを出力ファイル/scratch/agents_file.txtに追加します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_updatable_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -output_file="/scratch/agents_file.txt"
      
  4. update_agents動詞を実行し、管理エージェントを更新するために環境を準備し、管理エージェント更新ジョブを発行します。
    <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents 
            -version_name | -image_name  
            -agents="agent_names" | -input_file="agents_file:input_file_location" 
            [-pre_script_loc="location_of_pre_script"]
            [-pre_script_on_oms]
            [-post_script_loc="location_of_post_script"]
            [-post_script_on_oms]
            [-op_name="custom_operation_name"]
            [-override_credential="named_credential"]
            [-additional_parameters]
            [-stage_location="custom_stage_location"]
            [-is_staged="true|false"]
            [-stage_action="push|pull"]
            [-batch_size]
            [-start_time]
            [-end_time]
            [-frequency]<
            [-success_rate] 
            [-runPrecleanup]
            {-runPostcleanup]
            [-email]
            [-update_profile]
            [-profile_path]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    注意:

    -version_nameパラメータまたは-image_nameパラメータを指定する必要があります。また、-agentsパラメータまたは-input_fileパラメータを指定する必要があります。-agents-input_fileの両方を指定すると、(これらのパラメータをそれぞれ個別に指定した場合の)出力が結合して表示されます。

    パラメータはすべて、-input_fileパラメータを使用してレスポンス・ファイルで渡すことができます。たとえば、-input_file="response_file:/scratch/response_file.txt"とします。

    レスポンス・ファイルでは、各パラメータを新しい行に、名前/値ペアで指定する必要があります。たとえば、op_name=UPDATE_AGT_121020

    コマンドラインとレスポンス・ファイルの両方で同じパラメータが渡された場合は、コマンドライン・パラメータの値が優先されます。

    表6-6に、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用した管理エージェントの更新でサポートされているパラメータとその説明をまとめます。

    表6-6 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用した管理エージェントの更新でサポートされているパラメータ

    パラメータ 説明

    -version_name

    管理エージェントを更新するエージェント・ゴールド・イメージ・バージョン。

    -image_name

    管理エージェントを更新するエージェント・ゴールド・イメージ。

    -agents

    更新する管理エージェントすべての名前。

    -input_file

    更新対象の管理エージェントをリストするファイルへの絶対パス。

    -pre_script_loc

    管理エージェントの更新前に実行するスクリプトへの絶対パス。

    -pre_script_on_oms

    前処理スクリプトがOMSホスト上に存在することを示します。

    -post_script_loc

    管理エージェントの更新後に実行するスクリプトへの絶対パス。

    -post_script_on_oms

    後処理スクリプトがOMSホスト上に存在することを示します。

    -op_name

    管理エージェント更新のカスタム操作名。

    -override_credential

    別の名前の資格証明で優先資格証明をオーバーライドします。通常、管理エージェントのOracleホームの優先資格証明が、アップグレード後に特定の管理エージェントでroot.shを実行するのに使用されます。しかし、このオプションを渡すと、その優先資格証明はオーバーライドされます。

    -additional_parameters

    管理エージェント更新用に渡される追加パラメータ。

    -stage_location

    管理エージェント更新用のカスタムのステージング場所。イメージがまだステージングされていない場合の必要な最小空き領域は、1GBです。イメージが事前にステージングされている場合、この場所が更新されるすべての管理エージェントからアクセスできることを確認してください。

    -is_staged

    エージェント・ゴールド・イメージがすでにステージングされている場合は、'true'に設定します。

    -stage_action

    更新対象の管理エージェントでエージェント・ゴールド・イメージをプルする場合は、'pull'に設定します。通常、エージェント・ゴールド・イメージがまだステージングされていない場合、デフォルトではエージェント・ゴールド・イメージは更新対象の管理エージェントにプッシュされます。'pull'に設定すると、かわりにエージェント・ゴールド・イメージをプルします。

    -batch_size

    更新バッチに存在する管理エージェントの数。デフォルト値は100です。

    -start_time

    更新ジョブの開始時間。書式\"yyyy-mm-dd hh:mm:ss\"で指定します。

    -end_time

    更新ジョブの終了時間。書式\"yyyy-mm-dd hh:mm:ss\"で指定します。

    -frequency

    現行バッチが完了したかどうかをアプリケーションがチェックし、次のバッチを更新のためにスケジュールするまでの時間(分単位)。デフォルト値。

    -success_rate

    次のバッチの開始が許可されるまでに、前のバッチで正常に更新される必要がある管理エージェントの合計数の割合。デフォルト値は90です。

    -runPrecleanup

    管理エージェントの更新前に古いエージェント・ホームをクリーンアップします。

    -runPostcleanup

    管理エージェントの更新後に古いエージェント・ホームをクリーンアップします。

    -email

    バッチが完了すると通知が送信される、カンマ(,)で区切られた電子メールID。

    -update_profile

    プロファイルがエージェントのOracleホームを使用して設定されていることを示します。

    -profile_path

    更新プロファイル・オプションを選択した場合、カンマ(,)で区切られたユーザー・プロファイルへの絶対パス。

    例:

    • 次の例では、シリーズOPC_AGT_ADC_PODの最新のエージェント・ゴールド・イメージを使用してxyz.domain.com:1243を更新します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_series="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用してxyz.domain.com:1243を更新します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agents="xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用して、入力ファイル/scratch/agents_file.txtにあるすべての管理エージェントを更新します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -input_file="agents_file:/scratch/agents_file.txt"
      
    • 次の例では、/scratch/pre_scriptを実行してから、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用してxyz.domain.com:1243を更新します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agents="xyz.domain.com:1243" -pre_script_loc="/scratch/pre_script"
      
    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用してxyz.domain.com:1243を更新しから、/scratch/post_scriptを実行します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agents="xyz.domain.com:1243" -post_script_loc="/scratch/post_script"
      
    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用してxyz.domain.com:1243を更新(更新ジョブUPDATE_JOB123を作成)します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agents="xyz.domain.com:1243" -op_name="UPDATE_JOB123"
      
    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用してxyz.domain.com:1243を更新し、更新後にNAMED_CRED123を使用してroot.shを実行します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agents="xyz.domain.com:1243" -override_credential="NAMED_CRED123"
      
    • 次の例では、追加パラメータを2つ渡して、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEを使用してxyz.domain.com:1243を更新します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agents="xyz.domain.com:1243" -additional_parameters="-ignorePrereqs -newParameter"
      
    • 次の例では、追加パラメータを2つ渡して、シリーズOPC_AGT_ADC_PODの最新のエージェント・ゴールド・イメージを使用してxyz.domain.com:1243を更新します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_series="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="xyz.domain.com:1243" -additional_parameters="-ignorePrereqs -newParameter"
      
    • 次の例では、ゴールド・イメージをステージングせずに、シリーズOPC_AGT_ADC_PODの最新のエージェント・ゴールド・イメージを使用してxyz.domain.com:1243を更新します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_series="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="xyz.domain.com:1243" -is_staged="true"
      
    • 次の例では、シリーズOPC_AGT_ADC_PODの最新のエージェント・ゴールド・イメージを使用してxyz.domain.com:1243を更新し、ゴールド・イメージがxyz.domain.com:1243:によってプルされます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -gold_image_series="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="xyz.domain.com:1243" -stage_action="pull"
      
    • 次の例では、管理エージェントの更新を実行し、各バッチで最大150の管理エージェントが更新されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="xyz.domain.com:1243" -batch_size=150
      
    • 次の例では、管理エージェントの更新を実行し、各バッチで最大150の管理エージェントが更新されます。

      注意:

      次のバッチは、前のバッチで管理エージェントの80%が正常に更新された場合のみ、スケジュールされます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="xyz.domain.com:1243" -batch_size=150 success_rate=80
      
    • 次の例では、5月7日午前10:00:00に開始し、5月8日午前10:00:00に終了するエージェント更新ジョブをスケジュールします。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli update_agents -image_name="OPC_AGT_ADC_POD" -agents="xyz.domain.com:1243" -start_time="2014-05-07 10:00:00" -end_time="2014-05-08 10:00:00"
      
  5. get_agent_update_status動詞を実行して、管理エージェントの更新結果を表示します。
    <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status 
            -version_name | -op_name 
            [-agent="agent_name_pattern"] 
            [-severity="ERROR|WARNING"] 
            [-severity_id="severity_id"] 
            [-status="PendingUpdateInprogress|Updatable|NotUpdatable|NotExecuted|Success|Inprogress|Failed"]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    注意:

    -op_nameパラメータまたは-version_nameパラメータを指定する必要があります。-severityまたは-severity_idを指定している場合、-version_nameまたは-statusを指定しないでください。

    表6-7に、管理エージェントの更新ステータスの表示でサポートされているパラメータとその説明をまとめます。

    表6-7 管理エージェントの更新ステータスの表示でサポートされているパラメータ

    パラメータ 説明

    -version_name

    指定したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョン名について発行された更新操作の詳細が表示されます。

    -op_name

    指定した更新操作の詳細が表示されます。

    -agent

    指定した名前パターンを持つ管理エージェントについて発行された操作の詳細が表示されます。

    -status

    指定したステータスを持つ更新操作の詳細が表示されます。

    -severity

    指定した重大度レベルを持つ更新操作の詳細が表示されます。

    -severity_id

    指定した重大度IDを持つ更新操作の詳細が表示されます。

    例:

    • 次の例では、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンOPC_AGT_ADC_POD_JUNEについて発行された更新操作の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status -version_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE"
      
    • 次の例では、管理エージェントxyz.domain.com:1243およびエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEについて発行された更新操作の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status -version_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agent="xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、ステータスがFailedの、管理エージェント xyz.domain.com:1243 およびエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGT_ADC_POD_JUNEについて発行された更新操作の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status -version_name="OPC_AGT_ADC_POD_JUNE" -agent="xyz.domain.com:1243" -status="Failed"
      
    • 次の例では、更新操作UPDATE_JOB123の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123"
      
    • 次の例では、管理エージェントxyz.domain.com:1243に対する更新操作UPDATE_JOB123の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status -op_name="UPDATE_JOB123" -agent="xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、ステータスがFailedの、管理エージェントに対する更新操作UPDATE_JOB123の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status -op_name="UPDATE_JOB123" -status="Failed"
      
    • 次の例では、ステータスがFailedの、管理エージェントxyz.domain.com:1243に対する更新操作UPDATE_JOB123の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status -op_name="UPDATE_JOB123" -status="Failed" -agent="xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、重大度がERRORの更新操作UPDATE_JOB123の管理エージェントが表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123" -severity="ERROR"
      
    • 次の例では、重大度がWARNING、重大度IDがROOT_RUN_CHECKの更新操作UPDATE_JOB123の管理エージェントが表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123" -severity="WARNING" -severity_id="ROOT_RUN_CHECK"
      
    • 次の例では、重大度IDがROOT_RUN_CHECKの更新操作UPDATE_JOB123の管理エージェントが表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123" -severity_id="ROOT_RUN_CHECK"
      
    • 次の例では、重大度がERRORの管理エージェントxyz.domain.com:1243の更新操作UPDATE_JOB123の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123" -severity="ERROR"  -agent="xyz.domain.com:1243"	
      
    • 次の例では、重大度IDがROOT_RUN_CHECKの管理エージェントxyz.domain.com:1243の更新操作UPDATE_JOB123 の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123" -severity_id="ROOT_RUN_CHECK"  -agent="xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、重大度がWARNING、重大度IDがROOT_RUN_CHECKの、管理エージェントxyz.domain.com:1243に対する更新操作UPDATE_JOB123の詳細が表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123" -severity="WARNING" -severity_id="ROOT_RUN_CHECK"  -agent="xyz.domain.com:1243"
      
    • 次の例では、重大度がERRORの更新操作UPDATE_JOB123の管理エージェントが表示されます。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agent_update_status  -op_name="UPDATE_JOB123" -severity="ERROR"

6.9 Hybrid Cloud GatewayエージェントおよびHybrid Cloudエージェントのアップグレード

Enterprise Manager Cloud Controlでは、オンプレミス・デプロイメントとOracle Cloudデプロイメントの両方のモニタリングおよび管理をすべて同じ管理コンソールから実行するための単一のグラス・ペインを提供しています。Oracle Cloudサービスを処理するOracle Cloud仮想ホストにHybrid Cloudエージェントをデプロイすることで、他のターゲットを管理する場合と同じように、Oracle Cloudターゲットを管理できます。

Hybrid Cloud Gatewayエージェントの詳細および機能を有効化する手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

Hybrid Cloud Managementをすでに有効にしていて、Hybrid Cloud GatewayエージェントおよびHybrid Cloudエージェントをアップグレードする場合は、エージェント・アップグレード・コンソールまたはEM CLIを使用した13cリリース3への中央エージェントまたはスタンドアロン管理エージェントのアップグレードを参照してください。Hybrid Cloud GatewayエージェントまたはHybrid Cloudエージェントをアップグレードする手順は、オンプレミスEnterprise Manager環境で、あらゆる標準的なスタンドアロンの管理エージェントをアップグレードする手順と同じです。