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Oracle® Enterprise Manager Microsoft Systems Center Operations Manager (SCOM) Event Connectorユーザーズ・ガイド
for Enterprise Manager Cloud Control 13c リリース3
F21012-01
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2 Microsoft SCOMイベント・コネクタのインストール

Oracle Enterprise Managerコネクタ・フレームワークには、イベント情報をMicrosoft SCOMに転送するためのWebサービス・インタフェースが必要です。Enterprise Managerと統合するには、サード・パーティのSCOM Webサービス・フロントエンドをインストールする必要があります。Webサービスのフロントエンドに加えて、Oracle SCOMエージェントもインストールする必要があります。どちらのコンポーネントもOracle Enterprise Manager SCOMコネクタのインストール・パッケージに含まれています。

このWebサービスは、SCOMサーバーに接続できるUNIXまたはWindowsシステムであればインストールできます。SCOM Webサービス・フロントエンドに加えて、バックエンドOracle SCOMエージェントもインストールする必要があります。Oracle SCOMエージェントは事前に構成されており、同様にOracle Enterprise Manager SCOMコネクタのインストール・パッケージに含まれています。

図2-1は、SCOMコネクタの各種コンポーネント間の通信を示しています。

図2-1 コネクタのコンポーネント間の通信


コネクタのコンポーネント間の通信

この章の以降の項では、次の項目について説明します。

注意:

特に明記しないかぎり、次の手順はSCOM 2012コネクタおよびSCOM 2007コネクタに適用されます。SCOM 2007コネクタに固有の手順は、Microsoft SCOM 2007コネクタに使用できます。

2.1 インストール・プラットフォーム

SCOM Webサービスは、Oracle Java Development Kit (JDK)をサポートする次のプラットフォームにインストールできます。

  • Microsoft Windows

  • Oracle Solaris

  • Linux

次のSCOMコネクタのバージョンに応じて、Oracle SCOMエージェントをMicrosoft Windowsサーバー・プラットフォームにインストールできます。

  • SCOM 2012コネクタでは、Microsoft Windows 2008、2012および2016のサーバー・プラットフォームがサポートされています。

  • 両方のSCOM 2007コネクタでは、Microsoft Windows 2000、2003および2008のサーバー・プラットフォームがサポートされています。

注意:

詳細は、HA高可用性を可能にするためのWindowsのクラスタ化を使用したSCOM 2012コネクタによるSCOMコネクタのインストール(ドキュメントID 1674577.1)を参照してください。

https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1674577.1

2.2 Microsoft SCOMイベント・コネクタの前提条件

コネクタをインストールする前に、次の前提条件を確認してください。

  1. SCOMエージェントをインストールする場所で、.zipファイルを解凍するユーティリティを使用できること。
  2. SCOM Webサービスのインストール先システムにOracle Java Development Kit (JDK)がインストールされていること。
  3. Microsoft SCOMへのイベントを作成するために、Microsoft SCOMサーバーからOracleEnterpriseManager.Alert.Creator管理パックをインストールする必要があります。管理パック・ファイルは、SCOMエージェントのインストール・バイナリとともに提供されます。
  4. コネクタがEnterprise Managerで使用可能になっていること、または自己更新機能からダウンロード可能であることを確認します。
    • Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cの場合:

      様々なSCOMコネクタの最新バージョンがあらかじめインストールされているため、自己更新を使用してダウンロードする必要はありません。コネクタを自己更新からダウンロードする必要があるかどうかを判断するには、次のステップを実行します。

      1. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。

      2. 「自己更新」ページで、「管理コネクタ」を選択して使用可能なコネクタのリストを表示します。

      3. 必要なMicrosoft SCOMコネクタがここにリストされていない場合は、My Oracle Support (MOS)優先資格証明を設定する必要があります。

        注意:

        インストールするコネクタが事前にインストールされていない場合は、自己更新によるコネクタのダウンロードを有効にするために、My Oracle Support (MOS)優先資格証明を設定する必要があります。

    • Oracle Enterprise Manager Cloud Control 12cの場合:

      コネクタをインストールするには、自己更新によるコネクタのダウンロードを有効にするために、My Oracle Support優先資格証明を設定する必要があります。資格証明を設定するには、次のステップを実行します。

      1. 「設定」メニューから「My Oracle Support」を選択します。

      2. 「資格証明の設定」を選択し、ユーザー名およびパスワード情報を入力して「適用」をクリックします。

      3. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。

      4. 「自己更新」ページで「更新の確認」を選択して、コネクタのメタデータを収集するようにジョブをスケジュールします。

    注意:

    詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド自己更新の設定の項を参照してください。

    オフライン・モードで自己更新を設定することもできます。詳細は、オフライン・モードでの更新の適用の項を参照してください。

2.3 Enterprise ManagerでのMicrosoft SCOMイベント・コネクタのインストール

My Oracle Support優先資格証明が構成されている場合は、「自己更新」ページのEnterprise Managerストアのすべてのコネクタをダウンロードに使用できます。手順は、Microsoft SCOMイベント・コネクタの前提条件を参照してください。Oracle SCOMエージェントおよびWebサービスのインストール・ファイルは、SCOMコネクタにパッケージ化されています。インストール・ファイルへのアクセス権を取得するには、最初にコネクタをインストールする必要があります。

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cの場合:

    SCOMコネクタは事前にロードされるため、ほとんどの場合はコネクタを適用するのみで済みます。コネクタの旧バージョンをインストールする必要がある場合、またはコネクタが誤って削除された場合は、コネクタを自己更新からダウンロードする必要があります。

    コネクタをダウンロードする必要があるかどうかを判断するには、次のステップを実行します。

    1. 「設定」メニューから、「拡張性」を選択し、「自己更新」を選択します。

    2. 「自己更新」ページで、「管理コネクタ」を選択して使用可能なコネクタのリストを表示します。

    3. 使用するMicrosoft SCOMコネクタを検索します。

    リストにない場合は、Microsoft SCOMイベント・コネクタの前提条件の指定に従って、My Oracle Support優先資格証明を設定する必要があります。更新タスクが完了すると、コネクタは「使用可能」のステータスで表示されます。

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Control 12cの場合:

    SCOMコネクタはいずれも事前にロードされていません。SCOMコネクタをダウンロードするには、Microsoft SCOMイベント・コネクタの前提条件の指定に従って、MOS優先資格証明を設定する必要があります。更新タスクが完了すると、SCOMコネクタは「使用可能」のステータスで表示されます。

    コネクタのステータスが「使用可能」の場合は、次のステップを実行してコネクタをダウンロードします。

コネクタのステータスが「使用可能」の場合は、次のステップを実行してコネクタをダウンロードします。

  1. 「設定」メニューから、「拡張性」を選択し、「自己更新」を選択します。

  2. 「自己更新」ページで、「管理コネクタ」を選択して使用可能なコネクタのリストを表示します。

    Microsoft SCOMのコネクタが「使用可能」ステータスでこのリストに表示されます。

  3. 適切なMicrosoft SCOMコネクタをクリックして選択し、「ダウンロード」をクリックします。

    ダウンロードを実行時期を決定する「スケジュール・ダウンロード」ウィンドウが表示されます。

  4. すぐにダウンロードするには、「選択」をクリックします。

    注意:

    後でダウンロードするようにスケジュールする場合は、ダウンロードを実施する日時を指定し、「選択」をクリックします。その場合は、スケジュールしたダウンロード日時より後に、この手順に戻って残り部分を完了する必要があります。

  5. 必要に応じて、コネクタのステータスが「ダウンロード済」に変わるまで画面をリフレッシュします。

コネクタのステータスが「ダウンロード済」の場合は、次のステップを実行してコネクタを適用します。

  1. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」.の順に選択します
  2. 「自己更新」ページで、「管理コネクタ」を選択して使用可能なコネクタのリストを表示します。
  3. 使用するMicrosoft SCOMコネクタを検索します。
  4. 適切なMicrosoft SCOMコネクタをクリックして選択し、「適用」をクリックします。

    操作の確認を求めるプロンプトが表示され、リクエストが送信されたことを示すウィンドウが表示されます。

  5. コネクタのステータスが「適用スケジュール済み」から「適用」に変わるまで画面をリフレッシュします。

2.3.1 Enterprise Managerがオフライン・モードの場合のコネクタのインストール

セキュリティの厳しい環境など、状況によっては、Enterprise ManagerとEnterprise Manager Updateストアとの間でインターネット接続を確立できない場合があります。このような状況では、コネクタをオフライン・モードでインストールするようにEnterprise Managerを設定できます。

必要なファイルを入手するためにEnterprise Manager Updateストアへの接続が引き続き必要であるため、インストール・プロセスでは、インターネットにアクセス可能なコンピュータがサイトに存在する必要があります。このコンピュータにダウンロードしたファイルは、ファイアウォールを通過したところにあるコンピュータに転送できます。

注意:

Enterprise Manager 13c: 最新のSCOMコネクタはすべて、あらかじめインストールされているため、必要なコネクタがすでにインストールされている場合は、この項を無視できます。あらかじめインストールされているかどうかを確認するには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。

  2. 「自己更新」ページで、「管理コネクタ」を選択して使用可能なコネクタのリストを表示します。

  3. 使用するMicrosoft SCOMコネクタを検索します。コネクタが表示されており、「ダウンロード済」のステータスになっている場合は、この項をスキップできます。

Enterprise Managerがオフライン・モードの場合にコネクタをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 最終的にコネクタをデプロイするシステムから、Enterprise Manager Cloud Controlをオフライン・モードに設定します。
    1. 「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「オフライン・パッチ」を選択します
    2. 「オンライン設定とオフライン設定」ページで、「オフライン」を選択します。
  2. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。
  3. 「自己更新」ページで、「更新の確認」をクリックします更新のカタログ・ファイルをダウンロードできるOracleサイトへの次のURLを含んだメッセージが表示されます。
    https://updates.oracle.com/Orion/Download/download_patch/p9348486_112000_Generic.zip
  4. インターネット接続できるコンピュータから、メッセージに記載されていたURLを使用してカタログ・ファイルをダウンロードします。
  5. ダウンロードしたカタログ・ファイルを、コネクタをインポートする予定のOMSホストまたは管理エージェント・ホストにコピーします。
  6. Enterprise Managerにカタログ・ファイルをインポートします。
    • カタログ・ファイルがOMSホストにある場合は、次のようにします。
      emcli import_update_catalog -file="file" -omslocal
      説明:
      • -file: コネクタ・アーカイブ(*.zip)へのダイレクト・パスです。

      • -omslocal: -fileオプションで指定されたパスがEnterprise Managerサーバーに直接アクセス可能であることを示します。

    • カタログ・ファイルが別のホストにある場合は、次のようにします。
      emcli import_update_catalog -file="file" -host="hostname" [-credential_set_name="setname"] | -credential_name="name" -credential_owner="owner"

    例2-1に、カタログ・アーカイブをインポートするサンプルを示します。

  7. 「自己更新」ページの表で、「管理コネクタ」をクリックします。
  8. コネクタ更新ページで、ダウンロードできるインポート済更新を選択します。「ダウンロード」をクリックします。

    更新をダウンロードできるOracleサイトへのURLを含んだメッセージが表示されます。

  9. インターネットに接続されたコンピュータから、前述のURLを使用して更新をダウンロードします。
  10. ダウンロードしたファイルを、コネクタをデプロイする予定のOMSホストまたは管理エージェント・ホストにコピーします。
  11. ダウンロードしたコネクタ・アーカイブをEnterprise Managerにインポートするには、次のコマンドを実行します。
    emcli import_update -file="<path to *.zip file>" -omslocal
    説明:
    • -file: コネクタ・アーカイブ(*.zip)へのダイレクト・パスです。

    • -omslocal: -fileオプションで指定されたパスがEnterprise Managerサーバーに直接アクセス可能であることを示します。

例2-1 カタログ・アーカイブのインポートのサンプル

emcli import_update_catalog -file="/u01/common/p9348486_112000_Generic.zip"  -omslocal

Imports the master catalog file p9348486_112000_Generic.zip. The file must exist
on the OMS host. In a multiple OMS setup, the request can be processed by any
OMS, so the file should be accessible from the OMS processing the request. This
means that the file must be kept on a shared location that is accessible from all
the OMS instances.

emcli import_update_catalog -file="/u01/common/p9348486_112000_Generic.zip" -host="host1.example.com" -credential_set_name="HostCredsNormal"
 
Imports the master catalog file p9348486_112000_Generic.zip that is present on 
the host host1.example.com. The host must be a managed host target in Enterprise
Manager, and the Management Agent on this host must be up and running. The
preferred unprivileged credentials for host host1.example.com are used to retrieve
the remote file.

2.4 Oracle SCOMエージェントのインストールと実行

2.4.1 インストール前の要件

注意:

これらの要件は、SCOM 2012コネクタのみに適用されます。SCOM 2007コネクタについては、Microsoft SCOM 2007コネクタインストール前の要件の確認を参照してください。

Oracle SCOMエージェントをインストールするシステムには、次の要件が適用されます。

  1. .NET Framework 4.0がインストールされていること
  2. ASP.NET 4.0がインストールされていること。

    .NET Framework 4.0のインストール後、次のコマンドを入力してASP.NET 4.0をインストールします。

    %SystemRoot%\Microsoft.NET\Framework\v4.0.xxxxx\aspnet_regiis –i

    警告:

    このコマンドにより、IISで稼働している他のアプリケーションがバージョン4.0にアップグレードされます

  3. Internet Information Services(IIS)7.0以上がインストールされていること
  4. CGIおよびISAPI拡張ロール・サービスがインストールされていること。ロール・サービスをインストールするには、次のステップを実行します。
    1. 「スタート」「管理ツール」「サーバー マネージャ」の順に選択し、「サーバー マネージャ」を開きます。
    2. 左側のパネルで「役割」を展開します。
    3. 「Webサーバー(IIS)」セクションまで下にスクロールし、「役割サービスの追加」をクリックします。「役割サービスの追加」ウィンドウが開きます。
    4. 「Webサーバー アプリケーション開発」の「CGI」および「ISAPI拡張」に対応するチェック・ボックスを選択します。
    5. 「次へ」「インストール」の順にクリックします。
  5. ISAPIおよびCGIの制限は、ASP.NET 4.0に許可されるように設定されます。ASP.NET 4.0を有効にするには、次のステップを実行します。
    1. 「スタート」「管理ツール」「インターネット インフォメーション サービス(IIS)マネージャ」の順にクリックし、IISマネージャを開きます。
    2. 「接続」の下でローカル・マシン名をクリックします。
    3. 「コンテンツ ビュー」を選択します。「ISAPIおよびCGIの制限」がリストに表示されます。
    4. 「ISAPIおよびCGIの制限」をダブルクリックします。「ISAPIおよびCGIの制限」ページが表示されます。
    5. 使用環境に適したv4.0の行を右クリックし、「許可」を選択します。

      注意:

      Frameworkが含まれているパスは32ビット環境用で、Framework64が含まれているパスは64ビット環境用です。

2.4.2 エージェントのアカウントの設定

注意:

これらの手順は、SCOM 2012コネクタにのみ適用されます。SCOM 2007コネクタについては、Microsoft SCOM 2007コネクタインストール前の要件の確認を参照してください。

Oracle SCOMエージェントをインストールする前に、SCOM APIにアクセスするOracle SCOMエージェントのアカウントを設定する必要があります。アカウントは次の要件を満たしている必要があります。

  • ドメイン・アカウントであること

  • Oracle SCOMエージェント専用に使用されること

  • System Center Operations Manager 2012管理者として指定されたグループのメンバーであること(次のSystem Center Operations Manager 2012管理者グループを参照)

2.4.2.1 System Center Operations Manager 2012管理者グループ

System Center Operations Manager 2012管理者として指定されているグループを判別するには、次のステップを実行します。

  1. System Center Operations Manager 2012コンソール(図2-2にコンソールを示します)の「管理」ペインで、「管理」「セキュリティ」「ユーザー ロール」の順に選択します。中央のペインに「User Roles」が表示されます。
  2. 「Operations Manager管理者」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。「全般プロパティ」タブには、管理権限が付与されているグループのリストが「ユーザー ロールのメンバー」ウィンドウに表示されます。エージェントが使用するアカウントは、ここに記載されているいずれかのグループのメンバーである必要があり、そうでない場合は、そのいずれかのグループをこのリストに追加する必要があります。

図2-2 Operations Manager管理者コンソール


Operations Manager管理者コンソール

2.4.3 Oracle SCOMエージェントのインストール

SCOM Webサービスでは、バックエンドOracle SCOMエージェントを使用してSCOM APIにアクセスします。Oracle SCOMエージェントは、SCOMサーバーに接続可能なWindowsシステムにインストールする必要があります。Oracle SCOMエージェントは、SCOM Webサービスのインタフェースになるように事前に構成されており、構成は最小限で済みます。

注意:

Oracle SCOMエージェントのインスタンスは、1つのみインストールする必要があります。

Oracle SCOMエージェントをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. エージェント・インストール・ファイルのエクスポートの指定に従って、管理サーバー・ホスト・マシンからエージェント・インストール・ファイルのコピーを取得し、Oracle SCOMエージェントをインストールするディレクトリにSCOMAgent.zipインストール・ファイルを配置します。
  2. SCOMAgent.zipファイルの内容を任意のディレクトリに解凍します。
    これによって、指定したディレクトリにSCOMAgentInstaller.msiファイルおよびOracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlファイルが抽出されます。
  3. ディレクトリに移動し、SCOMAgentInstaller.msiファイルをダブルクリックしてOracle SCOMエージェントのインストーラを実行します。
    インストーラが開始され、「Welcome to the Oracle SCOM Agent Setup Wizard」ページが表示されます。
  4. 「Next」をクリックすると、「Service Type」ページが表示されます。
  5. IISにインストールするサービスのタイプを選択します。デフォルトおよび推奨するサービスのタイプは「Web Site」です。
    「Web Site」を選択すると、サービスがスタンドアロンのWebサイトとしてインストールされます。「Virtual Directory」を選択した場合、サービスは既存のWebサイトに仮想ディレクトリとしてインストールされます。
  6. 「Next」をクリックして、「Select Installation Folder」ページを表示します。
  7. エージェントをインストールする場所を入力するか、デフォルトの場所C:\iWaveSoftware\SCOMConnectorAgentを使用します。
  8. 「Next」をクリックして、「SCOM Agent Options」ページを表示します。
  9. SCOMにコネクタを登録するときに使用する名前を入力するか、SCOMエージェントのデフォルト値を使用します。
  10. 「Next」をクリックして、「Confirm Installation」ページを表示します。
  11. 「Next」をクリックして、「SCOM Management Group Configuration」ページを表示し、フォーム上の次の必須フィールドに情報を入力します。
    1. SCOMサーバーのホスト名またはIPアドレス
    2. SCOM APIへの接続時に使用するアカウントのドメイン
    3. SCOM APIへの接続時に使用するアカウントのユーザー名
    4. SCOM APIへの接続時に使用するアカウントのパスワード

    注意:

    エージェント・アカウントの設定からのアカウントの詳細は、「Domain」、「User Name」および「Password」フィールドに入力してください。

  12. 「Done」をクリックして続行します。次に表示されるウィンドウは、前述のステップ5で選択したサービスのタイプによって異なります。
    • 「Web Site」を選択した場合: 「Web Site Configuration」ウィンドウが表示されます。このウィンドウには「Web Site Name」と「Port Number」フィールドがあり、どちらにもデフォルトの値があります。デフォルト値を使用するか、必要な値に変更します。
    • 「Virtual Directory」を選択した場合: 「Virtual Directory Configuration」ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、作成する仮想ディレクトリの名前と、そのディレクトリがインストールされるWebサイトを定義します。デフォルト値を使用するか、必要な値に変更します。
  13. 各ウィンドウで「OK」をクリックして続行するとWeb Service Credentialsウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、新たにインストールしたOracle SCOMエージェントをテストするときに指定する資格証明を定義します。
  14. 有効なWindowsアカウントの資格証明を指定し、「OK」をクリックします。
    インストーラにより、Webサービスが起動し、それが機能するかどうかが確認されます。テストの結果を示すウィンドウがポップアップ表示されます。
  15. ウィンドウを閉じます。「Installation Successful」ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、Oracle SCOMエージェントのURLが表示されます。
    URLを書き留めます。SCOM Webサービスをインストールする際は必ずこれが必要になります。
  16. 「OK」をクリックして続行します。Installation Completeウィンドウが表示されます。
  17. 「Close」をクリックします。
Oracle SCOMエージェントのインストール・プロセスが完了しました。

2.4.4 エージェント通知の構成

注意:

これらの手順は、SCOM 2012コネクタにのみ適用されます。

エージェントがSCOMサーバーにインストールされていなかった場合は、次のステップを実行して、SCOM 2012コネクタによってアラートが作成されるたびにSCOMエージェントに通知メッセージを送信するようにSCOMサーバーを構成する必要があります。

  1. エージェント・インストール・ファイルのエクスポートの指定に従って、管理サーバー・ホスト・マシンから通知設定ファイルのコピーを取得し、エージェント通知ユーティリティをインストールするディレクトリにSCOMNotification.zipインストール・ファイルを配置します。
  2. SCOMNotification.zipファイルの内容を任意のディレクトリに解凍します。これによって、指定したディレクトリにbin\NotificationConfiguration.exeファイルおよびOracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlファイルが作成されます。
  3. 管理者として、NotificationConfiguration.exeファイルを右クリックして「Run」を選択します。図2-3に示すような「Agent Connection Information」ウィンドウが表示されます。
  4. 次に説明するように、SCOMエージェントへの接続に必要な情報を入力します。
    1. Agent URL: Oracle SCOMエージェントをインストールしたときに書き留めたURLを入力します。localhostは、Oracle SCOMエージェントがインストールされたシステムの実際のホスト名またはIPアドレスに置き換える必要があります。
    2. Domain: Oracle SCOMエージェントへの接続時に使用するアカウントのドメインを入力します。Oracle SCOMエージェントがインストールされているシステムのローカル・アカウントを使用している場合、このフィールドは空白のままにできます。
    3. User Name: Oracle SCOMエージェントへの接続時に使用するアカウントのユーザー名を入力します。これは、Oracle SCOMエージェントがインストールされているシステムへのアクセス権限がある有効なユーザー・アカウントである必要があります。
    4. Password: Oracle SCOMエージェントへの接続時に使用するアカウントのパスワードを入力します。「User Name」フィールドに指定したアカウントのパスワードである必要があります。

      注意:

      ほとんどの場合、ドメイン、ユーザー名およびパスワードの情報はOracle SCOMエージェントのインストールのステップ14で入力した資格証明になります。

  5. 「OK」をクリックします。

図2-3 「Agent Connection Information」ウィンドウ


「Agent Connection Information」ウィンドウ

2.4.5 アラート作成管理パックのインストール

エージェント/通知のインストールzipファイルには、OracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlという管理パック・ファイルも含まれています。この管理パックは、SCOMでアラートを作成する場合に必要です。

注意:

これらの手順は、SCOM 2012にのみ適用されます。SCOM 2007のアラート作成管理パックのインストール手順は、Microsoft SCOM 2007コネクタMicrosoft SCOM 2007のアラート作成管理パックのインストールを参照してください。

次のステップに従って、管理パックをSCOMにインポートします。

  1. Operations Managerコンソールの「Administration」ペインで、「Administration」「Management Packs」の順に選択します。
  2. 「管理パック」を右クリックし、「管理パックのインポート...」を選択します。「管理パックの選択」ウィンドウが表示されます。
  3. SCOM 2012の場合は、「追加」をクリックし、「ディスクから追加する...」を選択します。
  4. OracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlファイルがあるディレクトリに移動します。
  5. 「OracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xml」ファイルを選択して、「Open」をクリックします。
    Import Management Packsウィンドウが表示されます。
  6. 「インストール」をクリックして管理パックをインポートします。
  7. 管理パックがインストールされたら「Close」をクリックします。
これで、SCOMにアラートを挿入するようにエージェントが構成されました。

2.4.6 エージェントの開始と停止

インストーラによりエージェントは自動で開始します。エージェントを停止するには、IISマネージャを開き、エージェントがインストールされたWebサイトを選択して「停止」をクリックします。開始するには、「開始」をクリックします。

2.4.7 アラート作成管理パックのアンインストール

アラート作成管理パックOracleEnterpriseManager.Alert.Creator.xmlを削除するには、次のステップを実行します。

  1. Operations Managerコンソールの「Administration」ペインで、「Administration」「Management Packs」の順に選択します。
  2. 「管理パック」ペインで、「Oracle Enterprise Manager Alert Creator」管理パックを右クリックし、「削除」をクリックします。
  3. 管理パックを削除すると、一部のユーザー・ロールの有効範囲に影響する可能性があることを示すメッセージに対して、「はい」をクリックします。

2.4.8 Oracle SCOMエージェントのアンインストール

Oracle SCOMエージェントをアンインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 「コントロール パネル」を開き、「プログラムの追加と削除」を選択します。
  2. 「SCOMエージェント」を検索して選択します。「アンインストール」を選択し、「はい」をクリックして確認します。
  3. インストール・ディレクトリに手動で移動し、残りのインストール・ファイルを削除します。エージェントのデフォルトのインストール・ディレクトリは、次のとおりです。
    C:\iWaveSoftware\
  4. (オプション) Oracle SCOMエージェント専用に作成されたドメイン・エージェント・アカウントを削除または無効にします。

2.5 エージェント・インストール・ファイルのエクスポート

2.5.1 Enterprise Manager 13cのエージェント・インストール・ファイルのエクスポート

インストール・ファイルをエクスポートするには、最初にインストール・ファイルをエクスポートする場所を決定します。管理対象ホスト・マシンまたはワークステーションにエクスポートできます。

2.5.1.1 管理対象ホストへのエージェント・インストール・ファイルのエクスポート

管理対象ホスト・マシンにエクスポートするには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。
  2. 「自己更新」ページで、「管理コネクタ」を選択して使用可能なコネクタのリストを表示します。
  3. 適切なMicrosoft SCOMコネクタ名をクリックし、「アクション」リストから「エクスポート先」に「管理対象ホスト」を選択します。
    図2-4のようなポップアップ・ウィンドウが表示されます。

    図2-4 管理対象ホストへの更新のエクスポート


    管理対象ホストへの更新のエクスポート
  4. エクスポート・ファイルの名前を入力するか、デフォルト名をそのまま使用します。
  5. 「ホスト」フィールドの検索アイコンをクリックします。図2-5のようなポップアップ・ウィンドウが表示されます。

    図2-5 ホストの検索


    ホストの検索
  6. ホストを選択して 「選択」をクリックします。結果を絞り込むには、検索文字列を入力する必要があります。
  7. 「場所」フィールドの検索アイコンをクリックします。図2-6のようなポップアップ・ウィンドウが表示されます。

    図2-6 ホストの場所


    ホストの場所
  8. 「ログイン」をクリックします。図2-7のようなポップアップ・ウィンドウが表示されます。

    図2-7 ホスト資格証明


    ホスト資格証明
  9. 既存の「優先」または「指定」の資格証明を選択するか、名前付き資格証明の「新規」セットを入力して「OK」をクリックします。
    図2-8のようなポップアップ・ウィンドウが表示されます。

    図2-8 場所の選択


    場所の選択
  10. エクスポート・ファイルを配置するパスを選択して「OK」をクリックします。
  11. 「管理対象ホストへの更新のエクスポート」ポップアップ・ウィンドウに、選択内容のリストが表示されます。「エクスポート」をクリックします。

2.5.1.2 ワークステーションへのエージェント・インストール・ファイルのエクスポート

ワークステーションにエクスポートするには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。
  2. 「自己更新」ページで、「管理コネクタ」を選択して使用可能なコネクタのリストを表示します。
  3. 適切なMicrosoft SCOMコネクタ名をクリックし、「アクション」リストから「エクスポート先」に「使用しているワークステーション」を選択します。
  4. ポップアップ・ウィンドウに、ファイルを開くか保存するかを尋ねるプロンプトが表示されます。「ファイルを保存」を選択して、「OK」をクリックします。
  5. ファイルを保存する場所を選択できるポップアップ・ウィンドウが表示されることがあります。場所を選択して「保存」をクリックします。

2.5.2 Enterprise Manager 12cのエージェント・インストール・ファイルのエクスポート

エージェント・インストール・ファイルは、Enterprise ManagerでのMicrosoft SCOMイベント・コネクタのインストールでインストールした自己更新アーカイブに含まれています。インストール・ファイルを抽出するには、次のステップを実行します。

  1. エージェント・インストール・ファイルのエクスポートに必要なコマンドを判別します。これを行うには、次のステップを実行します:
    1. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。
    2. 「自己更新」ページで、「タイプ」列の「管理コネクタ」リンクをクリックします。
    3. 適切なMicrosoft SCOMコネクタ名をクリックし、「アクション」リストから「エクスポート」を選択します。
    図2-9に示すようなポップアップ・ウィンドウに、ファイルのエクスポートに必要なコマンドが表示されます。

    図2-9 エクスポート・コマンドの例


    エクスポート・コマンドの例
  2. Operations Managerホスト・マシンでコマンド・ウィンドウを開き、ファイルをコピーできる一時ディレクトリに移動します。
  3. 次のコマンドを使用して、EM CLIにログインします。スーパー管理者アカウントのパスワード情報を指定するように求められます。
    emcli login -username=<Super Administrator>

    注意:

    EM CLIの使用に関する詳細は、Oracle® Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイドを参照してください。

    http://docs.oracle.com/cd/E63000_01/EMCLI/toc.htm
  4. <dirname>を一時ディレクトリのフルパスに変更し、システムからemcli export_updateコマンドを実行します。
    zipファイルが作成されます。ファイル名は、export_updateコマンドで指定されたID値と.zip拡張子で構成されます。
  5. 次のコマンドを使用して、zipファイルからエージェント・インストール・ファイルを抽出します。
    unzip *.zip archives/SCOM*.zip
  6. エージェント・インストール・ファイルの抽出に進みます。

2.5.3 エージェント・インストール・ファイルの抽出

zipファイルをエクスポートした後は、次のステップを実行してエージェント・インストール・ファイルを抽出します。

  1. エクスポート・ファイルがコピーされたホスト上でコマンド・ウィンドウを開き、ファイルがコピーされているディレクトリに移動します。
  2. 次のコマンドを使用して、zipファイルからエージェント・インストール・ファイルを抽出します。
    unzip *.zip archives/SCOM*.zip

2.6 Microsoft SCOM Webサービスのインストール

SCOM Webサービスは、SCOMで送受信するすべてのデータのフロントエンドとしての役割を果します。Oracle Enterprise Managerでは、イベントを作成または更新する必要がある場合に、このWebサービスをコールします。

SCOM Webサービスは、Oracle JDK がインストールされ、Oracle SCOM AgentおよびOracle Enterprise Managerサーバーに接続できるUNIXまたはWindowsシステムにインストールできます。

次の各項では、UNIXおよびWindowsプラットフォームにMicrosoft SCOM Webサービスをインストールする手順について説明します。

2.6.1 UNIXでのMicrosoft SCOM Webサービスのインストールと実行

2.6.1.1 UNIXでの前提条件

次の項に進む前に、次の前提条件が満たされている必要があります。

  1. Microsoft SCOMイベント・コネクタ・リリース13.2.1.0.0では、UNIXプラットフォームにJDK 8 Update 5以上またはJDK 11 (任意のバージョン)がインストールされている必要があります。
  2. Microsoft SCOMイベント・コネクタ・リリース12.1.0.x.0ではJDK 6のみがサポートされ、JDK 6 Update 11以降が必要です。
  3. JAVA_HOME環境変数がJDKインストール・ディレクトリに設定されている必要があります。

    注意:

    Microsoft SCOMイベント・コネクタはJDK 7、JDK 9およびJDK 10をサポートしていません。

2.6.1.2 UNIXでのMicrosoft SCOM Webサービスのインストール

UNIXプラットフォームでWebサービスをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. Webサービスをインストールするディレクトリを作成します。
  2. Webサービス・インストール・ファイルのエクスポートの指定に従って、管理サーバー・ホスト・マシンからWebサービス・インストール・ファイルのコピーを取得します。
  3. SCOM_webservices_adapter.jarファイルをWebサービス・インストール・ディレクトリにコピーします。
  4. ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリに変更します。
  5. 次のコマンドを入力して、.jarファイルを解凍および抽出します。
    $JAVA_HOME/bin/jar xvf SCOM_webservices_adapter.jar

    注意:

    SCOM WebサービスをインストールするシステムにJDKがインストールされていない場合、jarファイルの内容を抽出できません。JDKがインストールされているシステムにjarファイルをコピーして内容を抽出した後に、そのファイルを転送する必要があります

    これによりインストール・ファイルの入ったアダプタ・ディレクトリが作成されます。
  6. 次のコマンドを入力して、作業ディレクトリを変更します。
    • SCOM 2012および2016の場合: cd adapters/endpoints/SCOM
    • SCOM 2007の場合: cd adapters/endpoints/SCOM2007
  7. 次のコマンドを入力して、インストール・スクリプトを実行します。
    sh ./install.sh
  8. HTTPSを使用するかどうかたずねられたら、次のいずれかを指定します。
    • 「Y」を指定すると、WebサービスはHTTPSポート番号8443を使用するように設定されます。
    • 「N」を指定すると、WebサービスはHTTPポート番号8080を使用するように設定されます。

    注意:

    デフォルト・ポート番号の変更の詳細は、Microsoft SCOMのカスタマイズデフォルト・ポート番号の変更を参照してください。

  9. Webサービスのユーザー名をたずねられたら、SCOM Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるユーザー名を入力します。

    ユーザー名には任意の値を指定でき、特定のOSまたはSCOMアカウントには関連付けされません。この値を書き留めて、Enterprise ManagerでSCOMコネクタを構成するときに指定します。

  10. Webサービスのパスワードをたずねられたら、SCOM Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるパスワードを入力します。

    パスワードには任意の値を指定でき、特定のOSまたはSCOMアカウントには関連付けされません。この値を書き留めて、Enterprise ManagerでSCOMコネクタを構成するときに指定します。

  11. Oracle SCOMエージェントのURLの入力を求めるプロンプトが表示されたときは、Oracle SCOMエージェントのインストールの際に書き留めたURLを入力します。WebサービスがOracle SCOMエージェントとは別のマシンにインストールされている場合は、URLのlocalhostを、Oracle SCOMエージェントがインストールされているマシンの実際のホスト名またはIPアドレスに置き換える必要があります。
  12. エージェントにアクセスする際に使用するユーザー名とパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されたときは、Windowsの有効なユーザー名とパスワードを入力します。

    注意:

    アカウントがドメイン・アカウントの場合は、ユーザー名を指定するときにドメイン情報を追加します。書式は、ドメインを最初に指定し、次にバックスラッシュ、最後にユーザー名を指定するWindowsの標準書式に従う必要があります。例: domain\username

  13. スクリプトに「SCOM Web Service Complete」のメッセージが表示された後、[Enter]を押してインストールを完了します。
  14. WebサービスがHTTPSプロトコルを使用して実行するように構成されている場合は、SSLを使用するためのEnterprise Managerの構成の指定に従って、SSLを設定する必要があります。
これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。

2.6.1.3 UNIXでのMicrosoft SCOM Webサービスの実行

次のタスクとともに示したMicrosoft SCOM Webサービス・フレームワーク・コマンドを実行するには、最初に作業ディレクトリをインストール・ディレクトリ内の次のディレクトリに変更します。

adapters/bin
  • 開始: ./service.sh start

  • 停止: ./service.sh stop

  • 再起動: ./service.sh restart

  • ステータスの確認: ./service.sh status

2.6.1.4 UNIXでのMicrosoft SCOM Webサービスのテスト

Microsoft SCOM Webサービスが機能することを確認するには、次のステップを実行します。

  1. ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters/binディレクトリに変更します。
  2. 次のコマンドを入力して、テスト・スクリプトを実行します。
    ./testAdapter.sh
  3. Webサービスのパスワードの入力を求めるプロンプトが表示された場合は、UNIXでのMicrosoft SCOM Webサービスのインストールのステップ10でSCOM Webサービスに指定したパスワードを入力します。
テストが正常に完了すると、ユーティリティの最後の行に「Test completed successfully」が表示されます。

注意:

Microsoft SCOMイベント・コネクタ・リリース13.2.1.0.0以降では、testAdapterスクリプトは使用できなくなりました。

2.6.1.5 UNIXでのMicrosoft SCOM Webサービスのアンインストール

UNIXでWebサービスをアンインストールするには、次の手順を実行します。

  1. service.sh statusコマンドを実行して、Webサービスが実行中かどうかを判断します。
  2. Webサービスが実行されている場合は、service.sh stopコマンドを実行してWebサービスを停止し、正常に完了したことを確認します。
  3. インストール・ディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。

2.6.2 WindowsでのMicrosoft SCOM Webサービスのインストールと実行

2.6.2.1 Windowsでの前提条件

次の項に進む前に、次の前提条件が満たされている必要があります。

  1. Microsoft SCOMイベント・コネクタ・リリース13.2.1.0.0では、WindowsプラットフォームにJDK 8 Update 5以上またはJDK 11 (任意のバージョン)がインストールされている必要があります。
  2. Microsoft SCOMイベント・コネクタ・リリース12.1.0.x.0ではJDK 6のみがサポートされ、JDK 6 Update 11以降が必要です。
  3. JAVA_HOME環境変数がJDKインストール・ディレクトリに設定されている必要があります。
  4. Zipユーティリティ(WinZipなど)がzipファイルの解凍用にインストールされている。

    注意:

    Microsoft SCOMイベント・コネクタはJDK 7、JDK 9およびJDK 10をサポートしていません。

2.6.2.2 WindowsでのMicrosoft SCOM Webサービスのインストール

WindowsプラットフォームでWebサービスをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. Webサービスをインストールするディレクトリを作成します。
  2. Webサービス・インストール・ファイルのエクスポートの指定に従って、管理サーバー・ホスト・マシンからWebサービス・インストール・ファイルのコピーを取得します。
  3. SCOM_webservices_adapter.jarファイルをWebサービス・インストール・ディレクトリにコピーします。
  4. ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリに変更します。
  5. 次のコマンドを入力して、.jarファイルを解凍および抽出します。
    %JAVA_HOME%\bin\jar xvf SCOM_webservices_adapter.jar

    注意:

    SCOM WebサービスをインストールするシステムにJDKがインストールされていない場合、jarファイルの内容を抽出できません。JDKがインストールされているシステムにjarファイルをコピーして内容を抽出した後に、そのファイルを転送する必要があります

    これによりインストール・ファイルの入ったアダプタ・ディレクトリが作成されます。
  6. 次のコマンドを入力して、作業ディレクトリを変更します。
    • SCOM 2012および2016の場合: cd adapters\endpoints\SCOM
    • SCOM 2007の場合: cd adapters\endpoints\SCOM2007
  7. 次のコマンドを入力して、インストール・スクリプトを実行します。
    .\install.sh
  8. HTTPSを使用するかどうかたずねられたら、次のいずれかを指定します。
    • 「Y」を指定すると、WebサービスはHTTPSポート番号8443を使用するように設定されます。
    • 「N」を指定すると、WebサービスはHTTPポート番号8080を使用するように設定されます。

    注意:

    デフォルト・ポート番号の変更の詳細は、Microsoft SCOMのカスタマイズデフォルト・ポート番号の変更を参照してください。

  9. Webサービスのユーザー名をたずねられたら、SCOM Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるユーザー名を入力します。

    ユーザー名には任意の値を指定でき、特定のOSまたはSCOMアカウントには関連付けされません。この値を書き留めて、Enterprise ManagerでSCOMコネクタを構成するときに指定します。

  10. Webサービスのパスワードをたずねられたら、SCOM Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるパスワードを入力します。

    パスワードには任意の値を指定でき、特定のOSまたはSCOMアカウントには関連付けされません。この値を書き留めて、Enterprise ManagerでSCOMコネクタを構成するときに指定します。

  11. Oracle SCOMエージェントのURLの入力を求めるプロンプトが表示されたときは、Oracle SCOMエージェントのインストールの際に書き留めたURLを入力します。WebサービスがOracle SCOMエージェントとは別のマシンにインストールされている場合は、URLのlocalhostを、Oracle SCOMエージェントがインストールされているマシンの実際のホスト名またはIPアドレスに置き換える必要があります。
  12. エージェントにアクセスする際に使用するユーザー名とパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されたときは、Windowsの有効なユーザー名とパスワードを入力します。

    注意:

    アカウントがドメイン・アカウントの場合は、ユーザー名を指定するときにドメイン情報を追加します。書式は、ドメインを最初に指定し、次にバックスラッシュ、最後にユーザー名を指定するWindowsの標準書式に従う必要があります。例: domain\username

  13. スクリプトに「SCOM Web Service Complete」のメッセージが表示された後、[Enter]を押してインストールを完了します。
  14. WebサービスがHTTPSプロトコルを使用して実行するように構成されている場合は、SSLを使用するためのEnterprise Managerの構成の指定に従って、SSLを設定する必要があります。
これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。

2.6.2.3 (オプション) WindowsサービスとしてのMicrosoft SCOM Webサービスのインストール

Microsoft SCOM WebサービスをWindowsサービスとして実行する場合は、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。
  2. Webサービスが64ビットJDKを使用して実行される場合は、x64ディレクトリから現在のディレクトリ(.)にiWaveAdapters.exeおよびiWaveAdaptersw.exeファイルをコピーして、既存のファイルを上書きします。
  3. 次のコマンドを入力して、WebサービスをWindowsサービスとしてインストールします。
    service.bat install
  4. Webサービスが64ビットJDKを使用して実行される場合は、次のサブステップを実行して64ビットJDKを使用するようにサービスを構成します。
    1. adapters\binディレクトリで、iWaveAdaptersw.exeファイルをダブルクリックします。「iWave Adapters Properties」ウィンドウが表示されます。
    2. 「Java」タブをクリックします。「Java」タブに、図2-10に示すようなJVM設定が表示されます。
    3. 「Use default」チェック・ボックスが選択されている場合は、選択を解除します。
    4. 省略記号 をクリックして「Select Java Virtual Machine DLL」ウィンドウを開きます。
    5. 64ビットJDKインストール・ディレクトリのjvm.dllファイルに移動し、「Open」をクリックします。
    6. 「OK」をクリックします。
これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。

図2-10 「iWave Adapters Properties」ウィンドウの「Java」タブ


「iWave Adapters Properties」ウィンドウの「Java」タブ

2.6.2.4 WindowsでのMicrosoft SCOM Webサービスの実行

スタンドアロン・サービス

SCOM Webサービス・フレームワークをスタンドアロンのアプリケーションとして設定して開始するには、次の手順を実行します(Windowsサービスとして実行するための設定ではありません)。

  1. 作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    startAdapters.bat

SCOM Webサービス・フレームワークを停止するには、Webサービスを起動したウィンドウを閉じます。

Windowsサービス

SCOM Webサービス・フレームワークをWindowsサービスとして実行するように設定して開始するには、次のコマンドを入力します。

net start iWaveAdapters

SCOM Webサービス・フレームワークを停止するには、次のコマンドを入力します。

net stop iWaveAdapters

2.6.2.5 WindowsでのMicrosoft SCOM Webサービスのテスト

Microsoft SCOM Webサービスが機能することを確認するには、次のステップを実行します。

  1. ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。
  2. 次のコマンドを入力して、テスト・スクリプトを実行します。
    .\testAdapter.sh
  3. Webサービスのパスワードの入力を求めるプロンプトが表示された場合は、WindowsでのMicrosoft SCOM Webサービスのインストールのステップ10でSCOM Webサービスに指定したパスワードを入力します。
テストが正常に完了すると、ユーティリティの最後の行に「Test completed successfully」が表示されます。

注意:

Microsoft SCOMイベント・コネクタ・リリース13.2.1.0.0以降では、testAdapterスクリプトは使用できなくなりました。

2.6.2.6 UNIXでのMicrosoft SCOM Webサービスのアンインストール

WindowsのWebサービスをアンインストールするには、WebサービスがWindowsサービスとしてインストールされているかどうかを判断します。

  1. WebサービスがWindowsサービスとしてインストールされている場合は、次のステップを実行します。
    1. Webサービスが実行されているかどうかを判断します。
    2. Webサービスが実行されている場合は、service.bat stopコマンドを実行してWebサービスを停止し、正常に完了したことを確認します。
    3. service.bat uninstallコマンドを実行し、Windowsサービスとして削除して正常に完了したことを確認します。
  2. WebサービスがWindowsサービスとしてインストールされていない場合は、次のステップを実行します。
    1. Webサービスが実行されているかどうかを判断します。
    2. Webサービスが実行されている場合は、Javaウィンドウを閉じてWebサービスを停止します。
  3. インストール・ディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。

2.6.3 Webサービス・インストール・ファイルのエクスポート

Webサービス・インストール・ファイルは、エージェント・インストール・ファイルのエクスポートで抽出されたzipファイルに含まれています。インストール・ファイルを抽出するには、次のステップを実行します。

  1. Operations Managerホスト・マシンでコマンド・ウィンドウを開き、zipファイルが作成された一時ディレクトリに移動します。
  2. 次のコマンドを使用して、Webサービスのインストール・ファイルを抽出します。
    unzip *.zip archives/SCOM_webservices_adapter.jar

2.7 Microsoft SCOMイベント・コネクタのアンインストール

コネクタをアンインストールするには、定義されているコネクタのインスタンスをすべて削除した後に、コネクタを「自己更新」ページから削除する必要があります。

  1. 「設定」メニューから「拡張性」「管理コネクタ」の順に選択します。
  2. 削除するコネクタのインスタンスを選択し、「削除」をクリックします。
  3. 「確認」ページで、「はい」をクリックします。
  4. コネクタのすべてのインスタンスが削除されるまで、ステップ2と3を繰り返します。
  5. 「設定」メニューから「拡張性」「自己更新」の順に選択します。
  6. 「タイプ」列の「管理コネクタ」リンクをクリックします。管理コネクタの更新のリストが表示されます。
  7. 削除するコネクタをクリックし、「アクション」「削除」の順に選択します。「更新の削除」ウィンドウが表示されます。
  8. 「削除」をクリックしてコネクタを削除します。「確認」ウィンドウが表示されます。
  9. 「OK」をクリックしてコネクタの削除を確認します。