可用性
システムまたはリソースが、必要なときに必要なサービスを提供する能力の程度。可用性は、装置が必要とされる合計時間のうち、アクセス可能である時間の割合として測定されます。連続したコンピューティング・サービスを必要とするビジネスでは、可用性の目標は24×365です。
Bequeathプロトコル
クライアントがネットワーク・リスナーを使用せずにOracle Databaseから情報を取り出すことのできるプロトコル。Bequeathプロトコルによって、各クライアント・アプリケーション用のサーバー・スレッドが内部的に生成されます。ある意味では、データベース接続に対してリモート・ネットワーク・リスナーが行っているのと同じ操作を、ローカルに実行するものです。
クライアント・アプリケーション
すべてのユーザー指向のアクティビティを提供するアプリケーション。アクティビティの中には、文字またはグラフィカル・ユーザー表示、画面制御、データの提示、アプリケーションの流れ、およびその他のアプリケーション固有のタスクが含まれます。
データファイル
表や索引などの論理データベース構造のコンテンツを含むファイル。1つ以上のデータファイルは、表領域と呼ばれる論理記憶域を形成します。あるデータファイルは1つの表領域および1つのデータベースのみに関連付けられます。
フェイルオーバー
クラスタ・リソースを片方のノードでオフライン化し、そのリソースをもう一方のノードでオンライン化するプロセス。このプロセスは、計画的(アップグレードおよびメンテナンスの際など)または計画外(システム障害やリソース障害の場合など)のいずれかとなります。
フェイルオーバー期間
クラスタ・ソフトウェアがフェイルオーバー・プロセスを停止してクラスタ・リソースをオフラインにする前に、クラスタ・リソースをあるノードから別のノードに移動し続けるユーザー指定の期間。「グループ・フェイルオーバー・ポリシー」も参照してください。
フェイルオーバーしきい値
クラスタ・ソフトウェアが、指定される期間(フェイルオーバー期間)内にリソースを片方のノードからもう一方のノードに移動しようとする、試行回数の最大値。クラスタ・ソフトウェアは、指定されたフェイルオーバーしきい値に達すると、フェイルオーバー・プロセスを停止し、リソースをオフライン化します。「グループ・フェイルオーバー・ポリシー」も参照してください。
汎用サービス
Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタで提供される汎用サービス・リソースDLLによりサポートされるWindowsサービス。汎用サービス・リソースDLLは、標準のWindowsサービス(IPアドレス、物理ディスクおよび一部のアプリケーションなど)をクラスタ内のリソースとして構成するために使用されます。
グループ
フェイルオーバーの最小単位を形成するクラスタ・リソースの論理的な集まり。フェイルオーバーの際、リソースのグループはまとめてフェイルオーバー・ノードに移されます。グループがある特定の時点で常駐するクラスタ・ノードは1つです。サービスまたはアプリケーション、あるいはクラスタ化されたロールとも呼ばれます。
グループ・フェイルオーバー
クラスタ・リソースのグループをあるノードでオフライン化し、そのリソースを別のノードでオンライン化するプロセス。このプロセスは、計画的(アップグレードおよびメンテナンスの際など)または計画外(システム障害やリソース障害の場合など)のいずれかとなります。
グループ・フェイルオーバー・ポリシー
クラスタ・ソフトウェアがリソースを片方のノードからもう一方のノードに移動し続ける期間(フェイルオーバー期間)と、フェイルオーバー期間中に発生するフェイルオーバー回数の最大値(フェイルオーバーしきい値)の2つのパラメータを決定するユーザー指定の計画。「フェイルオーバー期間」および「フェイルオーバーしきい値」も参照してください。
ホスト名
ネットワーク上の特定のIPアドレスを表す名前。Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタでは、ホスト名はネットワーク名リソースにマップされます。「ネットワーク名」も参照してください。
インスタンス
システム・グローバル領域(SGA)と1つ以上のOracle Databaseプロセスの組合せ。データベースが起動すると、OracleはSGAを割り当て、1つ以上のOracleプロセスを開始します。インスタンスのメモリーおよびプロセスは、関連付けられたデータベースのデータを効率よく管理し、データベース・ユーザーに提供します。各インスタンスには一意のOracleシステム識別子(SID
)、インスタンス名、インスタンス番号、ロールバック・セグメントおよびスレッドIDがあります。
Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ
Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタは、サポートされているWindowsオペレーティング・システムが稼働している個々のクラスタ・ノードに機能を提供します。サポートされているオペレーティング・システム・リリースのリストは、『Oracle Fail Safeリリース・ノートfor Microsoft Windows』を参照してください。「Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ」および「Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ」も参照してください。
Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ
Windows Server 2003では、Microsoft Cluster Services(MSCS)はMicrosoft Windowsフェイルオーバー・クラスタと呼ばれます。「Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ」および「Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ」も参照してください。
Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ
Windows Server 2008では、Microsoft Cluster Services(MSCS)はMicrosoft Windowsフェイルオーバー・クラスタと呼ばれます。「Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ」および「Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ」も参照してください。
パーティション化ワークロード
クラスタの各ノードが異なる作業を実行する構成。たとえば、2ノードのクラスタでは、一方のノードがデータベース・サーバーとして機能でき、もう一方のノードがアプリケーション・サーバーとして機能できます。
グループの計画的フェイルオーバー
クライアント・アプリケーションおよびクラスタ・リソースを片方のノードでオフライン化し、もう一方のノードでオンライン化する意図的なプロセス。たとえば、『Oracle Fail Safeインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』には、計画的フェイルオーバーを実行してローリング・アップグレード(あるクラスタ・ノード上でハードウェアまたはソフトウェアを順番にアップグレードする際に、全リソースを別のノードにフェイルオーバーすること)を実行する方法が説明されています。「計画外グループ・フェイルオーバー」も参照してください。
可能所有者ノード
次の性質に基づいて、指定されたリソースを実行できるノード。
指定したリソースのリソースDLLがノードにインストールされていること。
そのリソースがノード上で実行するよう構成されていること。
そのリソースまたはリソースを含むグループの「可能所有者ノード」リストから、手動でノードを削除していないこと。
2つのノードからなるクラスタで、グループがフェイルオーバーできるようにする場合には、そのグループ内のすべてのリソースに対して両方のノードが可能所有者ノードである必要があります。
プライベート・インターコネクト
クラスタ内通信専用のネットワーク接続。プライベート・インターコネクトは、あるノードの使用可否を別のノードで検出できるため、ハートビート接続とも呼ばれます。プライベート・インターコネクトは、パブリック・インターコネクトとは異なるものです。「パブリック・インターコネクト」も参照してください。
リソース
コンピューティング・システムが使用できる物理的または論理的コンポーネント。たとえば、ディスク、ネットワークIPアドレス、Oracle Database、リスナーなどがリソースです。「クラスタ・リソース」および「スタンドアロン・リソース」も参照してください。
リソース再起動ポリシー
リソース障害があった場合に、クラスタ・ソフトウェアが現在のノード上でそのリソースの再起動を試行するかどうかを指定し、試行する場合には一定時間内に試行する再起動の回数を指定するポリシー。
ローリング・アップグレード
ソフトウェアを次のリリースにアップグレードしている間に、クラスタ・システムがサービスを提供し続けることを可能にしたソフトウェア・インストール手法。すべてのクラスタ・システムおよびクライアント・ノードのアップグレードが完了するまで、各ノードが順々にアップグレードされて再起動されるため、このプロセスはローリング・アップグレードと呼ばれます。片方のノードが一時的にオフライン化している間、アップグレード中のノードの作業負荷は他のノードに引き継がれます。
サンプル・データベース
Oracle Fail Safeの機能を本番データベースで使用する前に試せるように、Oracle Fail Safeで提供されている、事前に構成されたオプションの初期データベース。
セカンダリ・ノード
アクティブ/パッシブ構成において、フェイルオーバーの際にプライマリ・ノードの作業を受け継ぐためにスタンバイしているノード。「アクティブ/パッシブ構成」および「プライマリ・ノード」も参照してください。
シェアード・ナッシング構成
すべてのクラスタ・ノードが物理的に同一ディスクにケーブル接続されていますが、ある時点で特定のディスクにアクセスできるのは、読込みおよび書込みのいずれの場合も1つのノードのみであるクラスタ構成です。
スタンバイ・ノード
優先所有者ノードに障害が発生した場合にアプリケーション処理をいつでも継続できるように準備された、アクティブ/パッシブ・アーキテクチャ内のノード。「アクティブ/パッシブ構成」および「優先所有者ノード」も参照してください。
計画外グループ・フェイルオーバー
ソフトウェアまたはハードウェア障害に対応して自動的にトリガーされる、ソフトウェアから起動されるフェイルオーバー・プロセス。 「計画外グループ・フェイルオーバー」も参照してください。
ネットワーク名
グループ内のリソースのホストになっているクラスタ・ノードとは無関係に、そのリソースにアクセスできるネットワーク・アドレス。Windowsフェイルオーバー・クラスタ上のネットワーク名は、ネットワーク名とそれに関連付けられたIPアドレスで構成されます。ネットワーク名は、クライアント・アクセス・ポイントと呼ばれることもあります。
仮想ディレクトリ
物理ディレクトリ指定にマップされる名前。仮想ディレクトリは、ファイル構造をユーザーから隠すために指定します。物理ディレクトリが変更された場合でも、ユーザーが指定するURLは変更されません。たとえば、ネットワーク名がCompany
で、仮想ディレクトリSales
をU:\SalesInfo\Webfiles
にマップしてある場合、ユーザーはhttp://Company/Sales
というURLを入力して販売情報にアクセスします。