Oracle Loyalty Cloud
の新機能
  1. アップデート19D
  1. 改訂履歴
  2. 概要
  3. 機能のサマリー
    1. Loyalty Cloud
        1. 標準インポート/エクスポートの取込み - ロイヤルティ・フェーズ2 - メンバー
        2. Oracle Loyalty Cloudフェーズ2のPUID取込み
        3. キュー済トランザクションの処理
        4. 失効期間フィールドの属性トグルのサポート
        5. サービス要求統合でのメンバー・オプションの作成
        6. メンバー階層の子オブジェクトの拡張性
        7. 適格ポイントのリセット

アップデート19D

改訂履歴

本書は、既存の項の変更と、新規情報の追加に伴って、今後も引き続き更新されます。これまでの更新内容は次の表のとおりです。

日付 機能 備考
2019年9月20日 初版作成。
このセクションは"Oracle Applications Cloud Serviceのアップデート(19A-19D)"がリリースされた時点での情報をもとにしています。最新情報は英語版を参照してください。

概要

Oracle Loyalty Cloudでは、チャネル全体にわたる包括的なエンタープライズ・クラスのロイヤルティ・ソリューションを提供します。これにより、組織は完全なロイヤルティ・プログラム・ライフサイクルを管理できます。

Oracle Loyalty Cloudを使用すると、製品とサービスのリピート購入、友人や家族への紹介、望ましい社会的行動などの顧客行動を追跡、対応および把握し、ロイヤルティ・プログラムのパートナとともにビジネスを実行できます。企業は、報酬プログラムおよびプロモーションを作成することにより、メンバーの望ましい行動を促し、長期にわたる顧客ロイヤルティを高めることができます。

ロイヤルティ・プログラムでは、Oracle Loyalty Cloudにより高価値の顧客を獲得および維持できます。また、インセンティブを他の顧客に提供して購入を増やし、顧客がブランドの影響力のある支持者になることにより、これらの顧客を高価値の顧客にすることもできます。

すべてのチャネルで一貫した顧客満足度を得るために、すべての重要なロイヤルティ・プログラム、メンバーシップおよびトランザクション機能もREST APIを介して使用できます。

このガイドでは、今回の更新の新機能と機能向上を理解するうえで必要な情報の概要を示し、更新のために実行する必要があるタスクについて説明します。このガイドは本アップデートでの新規・改善機能の概要を理解するのに必要な情報およびアップデートに必要なタスクについて説明します。個々のセクションは機能の概略説明、その機能を実装に必要なステップ、ヒントおよび考慮点、他に必要なリソースが記述されています。

リリース12からアップグレードするお客様

リリース12からリリース13にアップグレードする場合は、リリース13で使用可能なすべての機能を理解するために、リリース13 (アップデート17B - 17D、18A - 18Cおよびアップデート19A - 19D)のリリース・レディネス・コンテンツのすべてをレビューしてください。

機能のサマリー

列の定義:

レポート = 新規または変更され、Oracleで提供される、実行準備が完了したレポート。

UIまたはプロセスベース: 小規模 = これらのUIまたはプロセスベースの機能は通常、フィールド、検証またはプログラムの小さな変更で構成されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は最小限になります。

UIまたはプロセスベース: 大規模* = これらのUIまたはプロセスベースの機能は、より複雑に設計されています。したがって、ユーザーに対する潜在的な影響は高くなります。


顧客による処理が必要 = エンド・ユーザーがこれらの機能を使用する前に処理を実行する必要があります。これらの機能は提供時には使用不可になっているため、機能を使用可能にするかどうかおよび使用可能にする時期を選択してください。たとえば、a)新規または拡張BIサブジェクト領域は、レポートにまず組み込む必要があり、b)新規Webサービスは使用する前に統合する必要があり、c)ユーザー・ロールに機能を割り当てないと機能にアクセスできません。

エンド・ユーザーにより使用可能
(すぐ使用できる状態で提供される機能)

レポートおよび小規模なUIまたはプロセスベースの新機能は、更新後のユーザーに対する影響を最小限に抑えます。したがって、顧客受入れテストでは、大規模なUIまたはプロセスベース*の新機能に焦点を当ててください。

エンド・ユーザーが使用する前に顧客による処理が必要
(すぐ使用できない状態で提供される機能)

これらの機能の使用準備を完了するには処理が必要なため、中断されません。選択的に使用するよう選択すると、テストおよびロールアウトのタイミングを設定できます。

機能

レポート

UIまたは
プロセスベース:
小規模

UIまたは
プロセスベース:
大規模*

顧客による処理が必要

Loyalty Cloud

標準インポート/エクスポートの取込み - ロイヤルティ・フェーズ2 - メンバー

Oracle Loyalty Cloudフェーズ2のPUID取込み

キュー済トランザクションの処理

失効期間フィールドの属性トグルのサポート

サービス要求統合でのメンバー・オプションの作成

メンバー階層の子オブジェクトの拡張性

適格ポイントのリセット

Loyalty Cloud

標準インポート/エクスポートの取込み - ロイヤルティ・フェーズ2 - メンバー

標準インポート/エクスポート・フレームワークの取込みは、外部システムからOracle Loyalty Cloudへとデータを移行するためのクラシック・インポート/エクスポート・フレームワークのアップグレード済バージョンです。以前のフレームワークには、データの移行中のカスタム・ロジックの組込みに制限がありました。標準インポート/エクスポートの取込みは、データ統合の一貫性のために、REST API Frameworkによる移行に基づいています。REST APIおよび標準インポートで同じカスタム・ロジックを使用できます。リリース19Dでは、メンバー・オブジェクトの簡易インポートおよびエクスポート・フレームワークを作成できます。

標準インポート/エクスポートの取込みは、Oracle Loyalty Cloudのすべての顧客向けの一般的なリリースの一部であり、標準で付属しています。

有効化のステップ

REST APIガイドのRESTサービス定義(「Oracle Help Center」関心のあるアプリケーション・サービス領域 →「REST API」から使用可能)を参照してください。OracleのRESTサービスを初めて利用する場合は、「クイック・スタート」セクションから始めることができます。

ロール情報

この機能へのアクセスに使用可能なロールは、LOYALTY_PROGRAM_ADMINISTRATORです。

Oracle Loyalty Cloudフェーズ2のPUID取込み

ロイヤルティ・オブジェクトのPUID取込み(ビジネス・キー更新)により、Loyalty Cloudで使用されるオブジェクト、子オブジェクトおよび属性にアクセスするための一意の識別子を作成できます。これにより、Loyalty Cloudプラットフォーム固有のオブジェクトのわかりやすく理解しやすい識別情報が提供されます。公開識別子は、UIで製品ユーザーに公開できる代替キーであり、オブジェクトを参照するためにすべてのチャネル(UI、サービス、インポート)で使用されます。PUIDは、オブジェクトの作成時にユーザー(または外部インタフェース)によって指定されるか、Oracle Loyalty Cloudの中央内部ルーチンによって生成されます。

この機能は、すべてのOracle Loyalty Cloudの顧客およびユーザーに標準で提供されています。明示的な構成は、デフォルト以外のPUIDを使用する場合のみ必要です。

一意識別子を作成するには、次の手順を実行します。

  1. オブジェクト領域で回帰テストを実行します。
  2. PUID値の形式を検証します。
  3. PUID属性の更新可能性を検証します。
  4. PUID属性が一意であることを検証します。
  5. RESTペイロードに表示されたPUID属性を検証します。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何かする必要はありません。

ロール情報

この機能へのアクセスに使用可能なロールは、LOYALTY_PROGRAM_ADMINISTRATORです。

キュー済トランザクションの処理

Oracle Loyalty Cloudでは、ロイヤルティ・バッチ・エンジンにより取得および処理されるように、ロイヤルティ・マネージャやロイヤルティ・プログラム管理者がUIおよびREST APIにより、進行中のトランザクションのトランザクション・ステータスを「キュー済」ステータスに設定する機能が提供されています。これはトランザクションが長時間にわたって「進行中」状態のままになることがないようにするためのもので、バッチ・エンジンは実行するようスケジュールされているタイミングでいつでもそのトランザクションを処理できます。

この機能は、UIとREST APIの両方により使用できます。バッチ・エンジンでは、スケジュール上の問題によりトランザクションがリアルタイム・エンジンで実行される場合に、「進行中」状態のままスタックすることなく、実行が完了することが保証されます。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何かする必要はありません。

主なリソース

この機能強化のデモンストレーションは、「ロイヤルティのリリース・レディネス」ページのトレーニングを参照してください。

ロール情報

  • ロイヤルティ・プログラム・マネージャ(ORA_LOY_MANAGER)
  • ロイヤルティ・プログラム管理者(ORA_LOY_PROGRAM_ADMINISTRATOR)

失効期間フィールドの属性トグルのサポート

Oracle Loyalty Cloudで、ポイント失効を他の属性値から導出して設定できるように、「ポイント割当」-「失効期間」に属性トグルが導入されています。これまでは、失効期間にはユーザーによる数値の入力のみが可能で、既存の属性からは入力できませんでした。「属性」トグルを使用すると、手動による数値の入力とは別に、失効期間を挿入する別の方法を追加できます。この変更は、Oracle Loyalty Cloudのプロモーションのルール作成ウィンドウに加えられています。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何かする必要はありません。

主なリソース

この機能強化のデモンストレーションは、「ロイヤルティのリリース・レディネス」ページのトレーニングを参照してください。

ロール情報

  • ロイヤルティ・プログラム・マネージャ(ORA_LOY_MANAGER)
  • ロイヤルティ・プログラム管理者(ORA_LOY_PROGRAM_ADMINISTRATOR)

サービス要求統合でのメンバー・オプションの作成

Oracle Loyalty CloudではOracle Service Cloudとの統合が提供されています。これにより、特定のメンバーに対して作成された各種のサービス要求が、Loyalty Cloudメンバーのサービス要求画面に表示されます。これは、Loyalty Cloud管理者がメンバーの問合せ解決のプロセスを解決または迅速化するための手順を実行できるようにするためです。Service Cloudで作成されたすべてのサービス要求がLoyalty Cloudに表示され、Loyalty Cloudで作成されたサービス要求も同様にOracle Service Cloudに反映されます。ただし、サービス要求を作成してLoyalty Cloudのロイヤルティ・プログラムの一部となることを希望する通常の顧客について、Service Cloudによりメンバーを作成する機能は、以前には提供されていませんでした。これは、このリリースで機能強化として提供されています。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何かする必要はありません。

主なリソース

この機能強化のデモンストレーションは、「ロイヤルティのリリース・レディネス」ページのトレーニングを参照してください。

ロール情報

  • ロイヤルティ・プログラム管理者(ORA_LOY_PROGRAM_ADMINISTRATOR)

メンバー階層の子オブジェクトの拡張性

ロイヤルティ・メンバー階層は、Oracle Loyalty Cloudのロイヤルティ・メンバー・ヘッダー・エンティティの子オブジェクトです。顧客がカスタム要件に基づいてロイヤルティ・メンバー・オブジェクトをカスタマイズできるように、ヘッダー・エンティティとしてのロイヤルティ・メンバーは拡張可能となっています。ただし、メンバーシップ・カードおよび証憑を除けば、すべての子エンティティが拡張可能であるとはかぎりません。メンバー子オブジェクトのうち、ロイヤルティ・メンバー階層が新たに拡張可能となりました。

この子オブジェクトはアプリケーション・コンポーザで拡張可能となっています。顧客はこの子オブジェクトにカスタム・フィールドを追加し、ビジネス要件に基づいてこれらのフィールドを追加ロジックの実行のために使用できます。メンバー階層子オブジェクトの詳細ページも変更できます。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何かする必要はありません。

主なリソース

この機能強化のデモンストレーションは、「ロイヤルティのリリース・レディネス」ページのトレーニングを参照してください。

ロール情報

  • ロイヤルティ・プログラム管理者(ORA_LOY_PROGRAM_ADMINISTRATOR)

適格ポイントのリセット

Oracle Loyalty Cloudの適格ポイントは、主に階層アセスメントに使用されます。ただし、顧客が選択した場合は、引換トランザクションにも使用できます。階層アセスメントに適格ポイントが必要な場合は常に、適格ポイントのリセットが必要となることがあります。このアクティビティは、階層アセスメント・モデルがローリングである場合、エンジンによって単独で実行されます。ただし、記念日または固定の階層アセスメント・モデルの場合は自動的には実行されません。したがって、必要な場合は常に適格ポイントをリセットできるようにするためのオプションを顧客に提供する必要があります。この機能では、適格ポイントをリセットする特定のオプションが提供されます。

この処理は通常、プロモーション処理の一環として階層アップグレードを実行した後に顧客によって実行されます。このアクティビティは、次の階層の階層アセスメントが再度開始され、現在の期間の適格につながった同じポイントにより次の期間も適格となることがないようにするために実行されます。

有効化のステップ

この機能を有効にするために何かする必要はありません。

主なリソース

この機能強化のデモンストレーションは、「ロイヤルティのリリース・レディネス」ページのトレーニングを参照してください。

ロール情報

  • ロイヤルティ・プログラム・マネージャ(ORA_LOY_MANAGER)
  • ロイヤルティ・プログラム管理者(ORA_LOY_PROGRAM_ADMINISTRATOR)