A 統合モード用のオプションのパラメータ

この付録では、Extractが統合キャプチャ・モードで動作する場合、またはReplicatが統合Replicatモードで動作する場合に必要となる、オプションのパラメータについて説明します。

内容は次のとおりです。

統合キャプチャ用のその他のパラメータ・オプション

この項では、Extract構成に必要なその他のパラメータについて説明します。

統合キャプチャでは、ソース・データベースのREDOストリームのマイニングに、マイニング・データベースのデータベース・ログマイニング・サーバーを使用します。Extractパラメータ・ファイルでINTEGRATEDPARAMSオプションを指定してTRANLOGOPTIONSパラメータを使用することで、ログマイニング・サーバーに固有のパラメータを設定できます。

注意:

これらのパラメータの詳細情報および使用方法は、『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』のDBMS_CAPTURE_ADMに関する項を参照してください。

INTEGRATEDPARAMSとともに設定できるパラメータは、次のとおりです。

  • CAPTURE_IDKEY_OBJECTS: FETCHでサポートされるオブジェクトのキャプチャを制御します。Oracle GoldenGateのデフォルトはYです(キャプチャIDキーの論理変更レコード)。

  • DOWNSTREAM_REAL_TIME_MINE: ログマイニング・サーバーが、リアルタイムのダウンストリーム・キャプチャ・プロセスとして動作するか、アーカイブ・ログのダウンストリーム・キャプチャ・プロセスとして動作するかを制御します。デフォルトはNです(アーカイブ・ログ・モード)。ダウンストリーム・ログマイニング・サーバー構成でリアルタイム・キャプチャを使用するには、このパラメータを指定します。ダウンストリーム・マイニング構成の設定の詳細は、「ダウンストリーム・マイニング・データベースの構成」を参照してください。

  • INLINE_LOB_OPTIMIZATION: LOBチャンクLCRを送信するかわりに、インラインで処理できるLOB (小さいLOBなど)をLCRに直接含めるかどうかを制御します。Oracle GoldenGateのデフォルトはYです(はい)。

  • MAX_SGA_SIZE: ログマイニング・サーバーで使用される共有メモリーの量を制御します。共有メモリーはSGAのStreamsプールから取得されます。デフォルトは1GBです。

  • PARALLELISM: ログマイニング・サーバーで使用されるプロセスの数を制御します。デフォルトは2です。Oracle Standard Editionの場合は、1に設定する必要があります。

  • TRACE_LEVEL: Extractログマイニング・サーバーのトレース・レベルを制御します。Oracleサポートの指示を受ける場合のみ使用します。Oracle GoldenGateのデフォルトは0です(トレースなし)。

  • WRITE_ALERT_LOG: Extractログマイニング・サーバーがOracleアラート・ログにメッセージを書き込むかどうかを制御します。Oracle GoldenGateのデフォルトはYです(はい)。

「サーバー・リソースの管理」を参照してください。

統合Replicat用のその他のパラメータ・オプション

これらのパラメータを設定するには、INTEGRATEDPARAMSオプションを指定してDBOPTIONSパラメータを使用するか、GGSCIでINTEGRATEDPARAMSオプションを指定してSEND REPLICATコマンドを発行して動的に設定します。

「Oracle GoldenGateの適用の構成」に記載されているデフォルトのReplicat構成でも十分です。しかし、必要な場合は、特定の要件をサポートする次のインバウンド・サーバー・パラメータを設定できます。

注意:

これらのパラメータの詳細情報および使用方法は、『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』のDBMS_APPLY_ADMに関する項を参照してください。

DBOPTIONSパラメータの詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンス』を参照してください。

  • COMMIT_SERIALIZATION: 適用されたトランザクションがコミットされる順序を制御し、DEPENDENT_TRANSACTIONSFULLの2つのモードがあります。Oracle GoldenGateのデフォルト・モードはDEPENDENT_TRANSACTIONSです(依存するトランザクションは、ソース・コミット順では必ずしも適用されませんが、正しい順序で適用されます)。FULLモードの場合、トランザクションの適用時にソース・コミット順序が適用されます。

  • BATCHSQL_MODE: 保留中の依存性を含む、バッチ実行スケジュール・モードを制御します。保留中の依存性は、すでにスケジュールされたが、完全に実行されていない別のトランザクションの依存性です。デフォルトはDEPENDENTです。次の3つのモードを使用できます。

    DEPENDENT

    初期開始なしの依存性対応スケジュール。バッチ処理されたトランザクションは、保留中の依存性がない場合にスケジュールされます。

    DEPENDENT_EAGER

    初期開始ありの依存性対応バッチ処理。バッチ処理されたトランザクションは、保留中の依存性に関係なくスケジュールされます。

    SEQUENTIAL

    順次バッチ処理。トランザクションは、元のコミット順序に基づいてトランザクションを順にグループ化することでバッチ処理されます。

  • DISABLE_ON_ERROR: 未解決エラー時に適用サーバーが無効化されるか続行されるかを決定します。Oracle GoldenGateのデフォルトはN(エラー時も続行)になります。ただし、エラーが発生した場合に適用サーバーを無効化する必要がある場合は、オプションを「Y」に設定できます。

  • EAGER_SIZE: コミット・レコードを受信する前にOracle GoldenGateがデータの適用を開始するまでの、トランザクションのサイズ(LCRの数)のしきい値を設定します。Oracle GoldenGateのデフォルトは15100です。

  • ENABLE_XSTREAM_TABLE_STATS: 適用されたトランザクションの統計をV$GOLDENGATE_TABLE_STATSビューに記録するか、まったく収集しないかを制御します。Oracle GoldenGateのデフォルトはYです(統計を収集)。

  • MAX_PARALLELISM: 負荷が重い場合に使用可能な適用サーバーの数を制限します。ワークロードが正常に戻ったら、この数は再び引き下げられます。適用サーバーの数の自動調整は、PARALLELISMが1より大きく、MAX_PARALLELISMPARALLELISMより大きい場合にのみ有効です。PARALLELISMMAX_PARALLELISMが等しい場合、適用サーバーの数はワークロードで一定のままになります。Oracle GoldenGateのデフォルトは50です。

  • MAX_SGA_SIZE: インバウンド・サーバーで使用される共有メモリーの量を制御します。共有メモリーはSGAのStreamsプールから取得されます。Oracle GoldenGateのデフォルトはINFINITEです。

  • MESSAGE_TRACKING_FREQUENCY: 適用プロセスにより、LCRが高レベルLCRトレースとマークされる頻度を制御します。デフォルト値は2000000で、2ミリ秒ごとにLCRがトレースされます。値をゼロ(0)にすると、LCRトレースが無効になります。

  • PARALLELISM: 通常の状況下で使用できる適用サーバーの最小数を設定します。PARALLELISMを1に設定すると、並列度の適用が無効になり、トランザクションは単一の適用サーバー・プロセスで適用されます。Oracle GoldenGateのデフォルトは4です。Oracle Standard Editionの場合は、1に設定する必要があります。

  • PARALLELISM_INTERVAL: 現在のワークロード・アクティビティを計算する間隔を秒単位で設定します。Replicatは5 X PARALLELISM_INTERVAL秒ごとに、平均スループットを計算します。それぞれの計算後に、適用コンポーネントは適用サーバーの数を増減して、スループットを改善できます。スループットが改善された場合、適用コンポーネントはその新しい適用サーバー数を維持します。並列度間隔が使用されるのは、PARALLELISMが1より大きい値に設定され、MAX_PARALLELISM値がPARALLELISM値よりも大きい値に設定されている場合のみです。デフォルトは5秒です。

  • PRESERVE_ENCRYPTION: 透過的データ暗号化を使用して暗号化された列の暗号化を保持するかどうかを制御します。Oracle GoldenGateのデフォルトはNです(暗号化形式のデータを適用しない)。

  • OPTIMIZE_PROGRESS_TABLE: 統合配信では、この表を使用して、適用されているトランザクションを追跡します。これは、障害または再起動の発生時の重複の回避に使用されます。N (デフォルト)に設定されている場合、レプリケートされたトランザクションの適用ごとに進捗表が同期的に更新されます。Yに設定されている場合、進捗表に同期的に移入するのではなく、マーカーがREDOストリームにドロップされるため、適用プロセスが開始されると、これらのマーカーのREDOログがマイニングされ、適用済のトランザクションに対して進捗表が更新されます。

  • TRACE_LEVEL: Replicatインバウンド・サーバーのトレース・レベルを制御します。Oracleサポートの指示を受ける場合のみ使用します。Oracle GoldenGateのデフォルトは0です(トレースなし)。

  • WRITE_ALERT_LOG: Replicatインバウンド・サーバーがOracleアラート・ログにメッセージを書き込むかどうかを制御します。Oracle GoldenGateのデフォルトはYです(はい)。