5 Oracle Data Integrator Studioの構成

Oracle Data Integrator Studio (ODI Studio)は、Oracle Data Integrator (ODI)の管理と構成に使用するインタフェースです。

Oracle Data Integrator Studioについて

Oracle Data Integrator Studioは、Oracle Data Integrator (ODI)を構成および管理するために使用する開発者のインタフェースです。

ODI Studioは、スタンドアロンまたはエンタープライズ・オプションの一部として、指定されたORACLE_HOMEディレクトリの下にインストールされます。ODI Studioには、ODIアーティファクト(デザイナ、オペレータ、トポロジおよびセキュリティ)を管理するための4つのグラフィカル・ナビゲータが用意されています。また、ODI Studioではオンデマンドで直接ジョブを実行でき、開発や初期テストに使用できます。

データベース・スキーマの作成

Oracle Data Integratorドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareでの使用について動作保証されているデータベースに、マスター・リポジトリおよび作業リポジトリ(ODI_REPO)スキーマを作成する必要があります。

マスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマの作成の手順に従って必要なスキーマを作成します。

エージェントおよびリポジトリへの同じタイム・ゾーンの設定

構成されたタイム・ゾーンの確認方法は、データベースごとに異なります。タイム・ゾーンの違いがスケジュールに影響しないようにするため、ODI Studioとエージェントを起動する前に、それぞれのタイム・ゾーンがリポジトリのタイム・ゾーンと同じであることを確認してください。

同じタイム・ゾーンを構成するには、次のステップを実行します:

  1. Oracle Data IntegratorリポジトリのSNP_LOC_REP.CONFIG_TZ_ID列に、必要なタイム・ゾーン情報を構成します。

    例: PST8PDT、Asia/Calcutta、America/New_Yorkなど。

    有効なタイム・ゾーンIDの詳細は、https://docs.oracle.com/javase/8/docs/api/java/time/ZoneId.htmlを参照してください。

    ノート:

    PST8PDTはデフォルトのタイム・ゾーンで、タイム・ゾーンが構成されていない場合に、スケジューラが自動的に選択するものです。
  2. 次のようにして、ODI Studioに構成されたタイム・ゾーンを照合します:

    UNIXシステムの場合:

    $MW_HOME/odi/studio/bin/odi.conf 
    AddVMOption -Duser.timezone=<Repository Timezone>
  3. 次のようにして、ODIエージェントに構成されたタイム・ゾーンを照合します:

    UNIXシステムの場合:

    $DOMAIN_HOME/bin/setDomainEnv.sh 
    JAVA_OPTIONS="${JAVA_OPTIONS} -Duser.timezone=<Repository Timezone>"
    export JAVA_OPTIONS

    ノート:

    複数のドメインが構成されている可能性があります。そのため、setDomainEnv.shを確認し、すべてのドメインの構成されているタイム・ゾーンを照合してください。

スケジュール計画の取得中に、スケジューラ・プロセスにより、構成されたタイム・ゾーンからローカル・ゾーンにスケジュール計画が変換されます。

ODI Studioへのライブラリの追加

ODI Studioにサードパーティのライブラリを追加できます。

ODI Studioに必要なすべてのファイル(サードパーティのJDBCドライバ、オープン・ツール、ライブラリなど)は、userlibディレクトリにデプロイする必要があります。このディレクトリの場所は次のとおりです。
  • UNIXシステムの場合: $HOME/.odi/oracledi/userlib

  • Windowsシステムの場合: %APPDATA%\odi\oracledi\userlib

    この場合、%APPDATA%はWindows XPではC:\Documents and Settings\Application Data、Windows 7およびWindows 8ではC:\Users\myUserName\AppData\Roamingです。

userlibディレクトリにはadditional_path.txtファイルが含まれ、次の例に示すように、これによりuserlibディレクトリの外にある追加ファイルやフォルダを宣言できます(ODI Studioはこれから他のライブラリやドライバを取得します)。

; Additional paths file 
; You can add here paths to additional libraries 
; Examples: 
;       C:\ java\libs\myjar.jar 
;       C:\ java\libs\myzip.zip 
;       C:\java\libs\*.jar will add all jars contained in the C:\java\libs\ directory 
;       C:\java\libs\**\*.jar will add all jars contained in the C:\java\libs\ directory and subdirectories  

D:\java\libs\*.jar 
D:\ODI\JDBC_drivers\sqljdbc_1.2\enu\sqljdbc.jar

additional_path.txtファイルの編集後にODI Studioを再起動して変更を反映する必要があります。

ODI StudioのJavaホームの設定

ODI Studioを起動する前に、動作保証されたJDKの場所をJAVA_HOME環境変数に設定します。

ODI StudioのJAVA_HOMEを設定するには:
  1. ORACLE_HOME/odi/studio/binディレクトリに移動します。
  2. エディタでodi.confファイルを開きます。
  3. ファイルの最後に、動作保証されたJDKの場所を指定する行を追加します。12c (12.2.1.3.0)では、動作保証されたJDKは1.8.0_131以上です。たとえば:
    • (UNIX) setenv JAVA_HOME/home/Oracle/Java/jdk1.8.0_131
    • (Windows) set JAVA_HOME=C:\home\Oracle\Java\jdk1.8.0_131
  4. ファイルを保存します。

ODI Studioの起動

odiコマンドを使用してODI Studioを起動します。

ODI Studioを起動するには:

  1. ORACLE_HOME/odi/studioディレクトリに移動します。
  2. 次のコマンドを入力します。
    • (UNIX) ./odi.sh

    • (Windows) odi.exe

      ノート:

      Windowsオペレーティング・システムでは、ODIをインストールしたユーザーのみがODI Studioを起動できます。他のユーザーはODI Studioを起動する権限を持ちません。

マスター・リポジトリへの接続

エージェントを作成する前に、マスター・リポジトリに接続します。

エージェントを作成する前に、マスター・リポジトリに接続する必要があります。

ノート:

現在使用中の同じコンピュータにOracle Data Integrator (ODI)の前のバージョンをインストールしてある場合、前のインストールからOracle Data Integrator Studio (ODI Studio)にプリファレンスおよび設定をインポートするかどうか質問される可能性があります。この手順では、ODI前のバージョンがコンピュータ上に存在しないことを前提としています。

詳細は、ODI Studioの「ヘルプ」メニューのトピックを参照してください。

マスター・リポジトリに接続するには:

  1. ODI Studioメニューから「ファイル」「新規(N)」の順に選択します。

    新規ギャラリ画面で「新規ODIリポジトリ・ログインの作成」を選択して「OK」をクリックします。

  2. 「Oracle Data Integratorログイン」画面で、プラス記号(+)アイコンをクリックして新しいログインを作成します。「リポジトリ接続情報」画面で次のようにします。

    • 「Oracle Data Integrator接続」セクション:

      • ログイン名: カスタム・ログイン名を指定します。

      • ユーザー: SUPERVISOR (すべて大文字)を指定します。

      • パスワード: RCUカスタム変数画面のスーパーバイザ・パスワードを指定します。

    • 「データベース接続(マスター・リポジトリ)」セクション

      • ユーザー: マスター・リポジトリのスキーマ・ユーザー名を指定します。これは、RCUのコンポーネントの選択画面で指定したprefix_ODI_REPOである必要があります。

      • パスワード: マスター・リポジトリのスキーマ・パスワードを指定します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面で指定したものです。

      • ドライバ・リスト: ドロップダウン・リストから適切なデータベース・ドライバを選択します。

      • URL: 接続URLを指定します。ドライバの接続詳細は、拡大鏡アイコンをクリックしてください。

    • 「作業リポジトリ」セクションで、「マスター・リポジトリのみ」を選択します。

    「テスト」をクリックして接続をテストし、エラーがあれば修正します。テストが成功したら、「OK」をクリックして接続を作成します。

  3. 「新規ウォレット・パスワード」画面で新しいウォレット・パスワードを指定および確認します。

  4. 新しいログインの作成に成功したら、ODI Studioに戻ります。

    「リポジトリへの接続」を選択し、要求された場合新しいウォレット・パスワードを指定します。

    ウォレット・パスワードを指定した後、「Oracle Data Integratorログイン」画面が表示されます。次の情報を指定してログインします。

    1. 「ログイン名」フィールドのドロップダウン・メニューで、作成した新しいログインの名前を選択します。

    2. ユーザー名としてSUPERVISORを指定します。

    3. スーパーバイザ・ユーザーのパスワードを指定します。

    ログインしたら、「ODI Studioを使用したマスター・リポジトリでのエージェントの作成」の手順に従ってエージェントを作成します。

ODI Studioのプロキシ構成の追加

ODI Studioのプロキシ構成を追加できます。

ODI Studioのプロキシ構成を追加するには、次のステップを実行します。
  1. 「Studio」>「ツール」>「プリファレンス」>「Webブラウザとプロキシ」>「プロキシ設定」>「手動プロキシ設定」に移動します。

  2. 各フィールドにプロキシ・ホストとポート番号を追加します。

  3. 「保存」をクリックします。