7 WebCenter Sitesの構成
Oracle WebCenter Sites管理対象サーバーを構成した後、ブラウザ・ベースのWebCenter Sitesコンフィギュレータを完了することにより、WebCenter Sitesインスタンスを構成できます。WebCenter Sitesランタイムは、WebCenter Sites、CAS Webアプリケーション(WARファイル)およびクラスタ・メンバー間の共有コンポーネント(config
ディレクトリ、data
ディレクトリおよびデータベース・インスタンス)で構成されています。
次のトピックでは、WebCenter Sitesの構成方法を説明します。
- WebCenter Sites構成の前提条件の完了
WebCenter Sitesコンフィギュレータを使用する前に、いくつかの前提条件タスクを実行する必要があります。これらのタスクには、キャッシュ・ファイルの変更、データベース・スキーマの作成、WebCenter Sitesドメインの構成および環境のプロパティ値の設定が含まれます。 - コンフィギュレータによるWebCenter Sitesの構成
WebCenter Sitesコンフィギュレータによって、WebCenter Sitesが機能するために必要な表とデータがデータベースに移入されます。コンフィギュレータは、必要なユーザー・アカウントを設定し、データベース・オブジェクトの必要な権限も設定します。 - WebCenter Sitesデプロイメントによるカスタマイズの管理
変更はパッチ適用プロセス中に上書きされ、再デプロイされるため、Sites WARファイルには実装固有のカスタマイズを含めないことをお薦めします。 - REST-avisportsサンプル・サイトの構成とデプロイ
REST-avisportsは、WebCenter Sitesの集計のREST APIを使用してクライアント側Webサイトの開発を示すサンプルWebサイトです。 - WebCenter SitesのWeb層の作成
ドメインを構成した後、Oracle Web層またはサード・パーティWeb層を設定します。
親トピック: WebCenter Sitesコンポーネントの構成
WebCenter Sites構成の前提条件の完了
WebCenter Sitesコンフィギュレータを使用する前に、いくつかの前提条件タスクを実行する必要があります。これらのタスクには、キャッシュ・ファイルの変更、データベース・スキーマの作成、WebCenter Sitesドメインの構成および環境のプロパティ値の設定が含まれます。
ノート:
RSSが別のドメインにインストールされている場合は、grant-opss-permission.sh
またはgrant-opss-permission.bat
を実行する必要があります。実行する前に、これらのファイルに、指定されたドメイン名が含まれていることを確認します。必要に応じて、ファイルを編集してドメイン名を更新します。
- WebCenter Sitesの
config
ディレクトリのcs-cache.xml
、ss-cache.xml
、linked-cache.xml
およびcas-cache.xml
ファイルを次のように変更します。 - 「データベース・スキーマの作成」で説明しているように、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、WebCenter Sitesのデータベース・スキーマを作成します。
- Fusion Middleware構成ウィザードと
Oracle WebCenter Sites - 12.2.1.3.0[wcsites]
テンプレートを使用して新しいドメインを作成し、「ドメインの構成」で説明しているように、1つ以上のWebCenter Sites管理対象サーバーを構成します。
親トピック: WebCenter Sitesの構成
IBM DB2のデータ・ソース
- WebCenter Sitesドメインのクラス・パスに、IBM DB2ドライバJARファイルを追加します。
- 前述のDB2ドライバを使用して新しいデータ・ソースを作成します。詳細は、「JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定」を参照してください。
Sites DB2のデータ・ソース
- IBM DB2ドライバJARファイルをドメイン・クラスパスに追加します。
- 前述のドライバを使用して新しいデータ・ソースを作成します。詳細は、「データ・ソースの作成と構成」を参照してください。
コンフィギュレータによるWebCenter Sitesの構成
WebCenter Sitesコンフィギュレータは、WebCenter Sitesが機能するために必要な表およびデータをデータベースに移入します。コンフィギュレータは、必要なユーザー・アカウントを設定し、データベース・オブジェクトの必要な権限も設定します。
ノート:
低速ネットワーク上でWebCenter Sitesを構成する場合は、WebCenter Sitesコンフィギュレータを起動する前に、StuckThreadMaxTime
プロパティの設定をスレッドごとに1000秒に増加します。デフォルト値は600秒です。
ネットワーク関連の問題が発生する可能性のある特定の環境では、WebCenter Sites構成の設定プロセスで、サンプル・サイトのインポート・プロセスの1スレッド当たりの所要時間が600秒を超える可能性があります。これによって、インポート・プロセスまたはインストールが失敗し、ログ・ファイルに複数の例外が記録される可能性があります。サンプル・サイトのインストールが正常に完了するために、設定を1000秒に増加することをお薦めします。
StuckThreadMaxTime
の値を変更するには、ドメインのWebLogic Server管理コンソールで、「サーバー」→「wcsites_server1」→「構成」→「チューニング」に変更します。
ノート:
cas.log
のデフォルトの場所は、DOMAIN_HOME/servers/wcsites_server1/logs/
です。
CLASSPATH
環境変数に次のディレクトリを設定します。ORACLE_HOME\wcsites\webcentersites\sites-home\lib\*
ORACLE_HOME\oracle_common\modules\clients\*
追加のクラスタ・ノードを構成する方法の詳細は、「クラスタの設定」を参照してください。
外部LDAP認証プロバイダの構成方法の詳細は、「LDAPディレクトリに対する認証への切替え」を参照してください。
Oracle Access Managerの統合を構成する方法の詳細は、「Oracle Access Managerに対する認証への切替え」を参照してください。
WebCenter Sites構成のインポート/エクスポート・ユーティリティの使用方法の詳細は、Oracle WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンスのプロパティ管理ツールの使用に関する項を参照してください。
親トピック: WebCenter Sitesの構成
WebCenter Sitesデプロイメントによるカスタマイズの管理
変更はパッチ適用プロセス中に上書きされ、再デプロイされるため、Sites WARファイルには実装固有のカスタマイズを含めないことをお薦めします。
WebCenter SitesのWebアプリケーションは、WARファイルとして出荷されます。Webアプリケーションは、最初に構成ウィザードの処理中にデプロイされ、アプリケーション・ライフサイクルでの処理中に何度でも再デプロイすることができます。変更はパッチ適用プロセス中に上書きされ、再デプロイされるため、Sites WARファイルには実装固有のカスタマイズを含めないことをお薦めします。
WebLogic Server共有ライブラリ・フレームワークを拡張することで、SitesはORACLE_HOME/wcsites/webcentersites/sites-home/
ディレクトリにあるextend.sites.webapp-lib.war
を共有ライブラリとして提供します。静的WebリソースやJavaライブラリなどの実装固有のカスタマイズは、このWARファイルに含めることができます。この共有ライブラリは、アプリケーションのライフサイクルの進行中にデプロイされ、Sitesと同じコンテキスト・ルーツ(/sites/)を共有します。この共有ライブラリのコンテンツは、パッチ適用プロセスでの処理中に上書きされることはありません。
ノート:
-
一般に、イメージやスタイルシート・ファイルなどの静的アーティファクトをWebサーバーにデプロイすることをお薦めします。
-
共有ライブラリの使用の詳細は、「共有Java EEライブラリおよびオプション・パッケージの作成」を参照してください。
親トピック: WebCenter Sitesの構成
REST-avisportsサンプル・サイトの構成とデプロイ
REST-avisportsは、WebCenter Sitesの集計のREST APIを使用してクライアント側Webサイトの開発を示すサンプルWebサイトです。
REST-avisportsサンプル・サイトを構成してデプロイする前に、次のタスクが完了していることを確認してください。
-
WebCenter Sitesとavisportsサンプル・サイトをインストールします。
-
WebCenter Sites管理対象サーバーを起動し、正常に実行されていることを確認します。
ORACLE_HOME/wcsites/webcentersites/sites-home
ディレクトリのsites-restavisports.war
ファイルを探します。- このWARファイルを展開します。
js/appconfig.js
ファイルを編集し、次のWebCenter Sites情報を入力します。SITES_HOST_NAME = sites-host
SITES_PORT = sites-port
(たとえば:7003
)SITES_CONTEXT = sites context-root
(たとえば、sites
)
sites-restavisports.war
は、次の任意のサーバーにデプロイできます。- WebCenter Sitesと同じドメインで使用可能な個別の管理対象サーバー。
- 専用のドメイン・サーバーまたはアプリケーション・サーバー。クライアント側の一般的なWebサイトはこの設定に従います。
WebCenter Sitesが実行中のとき、次のURLでREST-avisportsサンプル・サイトにアクセスできます:
http://<restavisports-host-name>:<restavisports-deployed-port>/<restavisports-app-context-path>
親トピック: WebCenter Sitesの構成
WebCenter SitesのWeb層の作成
ドメインを構成した後、Oracle Web層またはサード・パーティWeb層を設定します。
Oracle Web層の場合は、これらのタスクを実行する手順について、『Oracle HTTP Serverのインストールと構成』または『Oracle Traffic Directorのインストール』を参照してください。
-
WebCenter Sitesと同じOracleホーム、または異なるドメインに、Oracle HTTP Server (OHS)またはOracle Traffic Director (OTD)をインストールします。
-
再び構成ウィザードを実行して、OHSまたはOTDを構成してWebCenter Sitesドメインに追加(拡張)するか、スタンドアロンのOHSまたはOTDドメインを作成します。
-
管理対象サーバーにリクエストをルーティングするmod_wls Webサーバー・プラグインを構成します。
サード・パーティのWebサーバーの場合は、そのWebサーバーのドキュメントを参照してください。
- OHSサーバーの構成
Oracle HTTP Server (OHS)を構成するステップ。
親トピック: WebCenter Sitesの構成
OHSサーバーの構成
Oracle HTTP Server (OHS)を構成するステップ。
OHSサーバーの構成のステップ
-
OHSバージョン12.2.1.3.0をインストールします。
-
構成を変更して、OHSのROOTをバイパスします。
-
<ORACLE_HOME>/user_projects/domains/<DOMAIN_NAME>/config/fmwconfig/components/OHS/instances/<OHS_INSTANCE_NAME>
にあるmod_wl_ohs.conf
ファイルで、次の変更を実行します。<IfModule weblogic_module> WebLogicHost <WEBLOGIC_HOST_ON_WHICH_SITES_IS_INSTALLED> WebLogicPort <WEBLOGIC_PORT_ON_WHICH_SITES_IS_INSTALLED> MatchExpression </IfModule>
-
-
クラスタを構成する場合、
<ORACLE_HOME>/user_projects/domains/<DOMAIN_NAME>/config/fmwconfig/components/OHS/instances/<OHS_INSTANCE_NAME>
にあるmod_wl_ohs.conf
ファイルのプロパティを設定します。<IfModule weblogic_module> WebLogicCluster <HOST_AND_PORT_DETAILS> MatchExpression </IfModule> <Location /sites> SetHandler weblogic-handler </Location> <Location /cas> SetHandler weblogic-handler </Location>
ノート:
異なるWebサーバーにサンプル・サイトとともにWebCenter Sitesをインストールする場合(たとえば: OHSサーバー)、次のパラメータをWeblogicプラグインのライブラリ・ファイルに必ず追加してください(これにより、構成ウィザードの実行中にインストール可能なavisportsをインポートできます)。-
WLIOTimeoutSecs=1200
-
KeepAliveEnabled=true
-
-
mod_wl_ohs.conf
ファイルでプロパティを設定すると、OHS画面のかわりに.クロール済のサイトをプレビューできます。 -
OHSバージョン11.1.0.9には、前述の構成に加えて、次の変更が必要です。必要な変更を更新するには、
httpd.conf
ファイルのDirectoryIndex
構成を変更する必要があります。<IfModule dir_module> DirectoryIndex index.html disabled </IfModule>
親トピック: WebCenter SitesのWeb層の作成