2 WebLogicドメインの作成

構成ウィザードをグラフィカル・モードで使用して、新しいWebLogicドメインを作成できます。ドメインの要件およびカスタマイズに基づいて、構成ウィザードではドメイン作成プロセスにおける一連の画面が表示されます。

この章の内容は次のとおりです。

CONFIG_JVM_ARGS環境変数の設定

構成ウィザードを起動する前に、CONFIG_JVM_ARGS環境変数の値を設定します。この変数に適切な値を設定することにより、作成するドメインのタイプ(拡張かそれともコンパクトか)を指定できます。

この値を-Djava.security.egd=file:/dev/./urandomに設定することで、構成ウィザードがドメインを作成または更新するのにかかる時間を短縮できます。

また、WindowsまたはLinuxのいずれかにコンパクト・ドメインを作成する場合、CONFIG_JVM_ARGS環境変数に-Dcom.oracle.cie.config.showProfile=trueの値を含めます

この設定により、ドメイン・プロファイルの選択(コンパクトおよび拡張)が、構成ウィザードの「構成タイプ」画面に表示されます。ドメイン・プロファイルの詳細は、『ドメイン・テンプレート・リファレンス』ドメイン・トポロジ・プロファイルに関する項を参照してください。

ドメイン作成プロセス

構成ウィザードを使用して、ドメインに含める製品コンポーネントまたはテンプレートJARファイルのいずれかを選択することでWebLogicドメインを作成できます。必要に応じて、ドメインを環境に合うようにカスタマイズすることもできます。

表2-1に、構成ウィザードの画面を順番に示します。表示される画面は、ドメイン要件、およびドメインをカスタマイズする必要があるかどうかによって異なります。

次の状況でドメインをカスタマイズできます。

  • デフォルト設定の使用時にマルチ・サーバーまたはクラスタ化ドメインを作成するには。事前定義されたすべてのWebLogic Serverテンプレート(WebLogic Serverで提供されるもの)は、単一サーバー・ドメインを作成します。

  • ドメインまたは拡張テンプレート内のデフォルト・データベースとは異なるデータベースを使用するには。この場合、JDBC設定をカスタマイズして、適切なデータベースを指すようにする必要があります。

  • リスニング・ポートおよびSSLポートをカスタマイズするには。

  • 受け取ったドメイン・テンプレートを使用することでテスト環境を作成するには、および要件に基づいてテスト環境で機能するようドメイン構成を変更するには。

ドメイン・バージョンの制約

WLSTを使用するか、構成ウィザードの「テンプレート」画面の「カスタム・テンプレートを使用してドメインを作成」オプションを使用してカスタム・テンプレートでドメインを作成する場合、いくつかの制約に留意する必要があります。

次の制約があります。

  • カスタム・ドメインおよびカスタム・ドメイン・テンプレートの作成に使用するWebLogic Serverテンプレートのバージョンは、ドメインで使用されるWebLogic Serverインストールのバージョンと同じにする必要があります。たとえば、WebLogic Serverベース・ドメイン10.3.6テンプレートを使用してWebLogicドメインを作成し、そのドメインからカスタム・ドメイン・テンプレートを作成した場合、そのカスタム・ドメイン・テンプレートを使用して、WebLogic Server 12.2.1インストールでドメインを作成できません。

  • 以前のバージョンのWebLogic Serverのドメインから作成したカスタム・ドメイン・テンプレートを作成する場合、まず、ドメインを使用するWebLogic Serverのバージョンにそのドメインをアップグレードする必要があります。WLSTまたはFusion Middleware再構成ウィザードを使用して、ドメインをアップグレードできます。再構成ウィザードの画面の詳細は、該当する画面で「ヘルプ」をクリックしてください。

ドメイン・バージョンの制約の詳細は、『Oracle WebLogic Serverドメイン構成の理解』ドメインの制約に関する項を参照してください。

構成ウィザードの起動

Windowsの「スタート」メニューまたはコマンド・ラインから、グラフィカル・モードで構成ウィザードを起動できます。製品がインストールされているマシンのコンソールで、JavaベースのGUIがサポートされている必要があります。

  • Windowsプラットフォームでグラフィカル・モードで構成ウィザードを起動するには、「スタート」→「すべてのプログラム」→「Oracle」→「Oracle Home」→「WebLogic Server バージョン」→「ツール」→「構成ウィザード」を選択します。

  • Windowsのコマンド・プロンプトから、またはUNIXシステムで、グラフィカル・モードで構成ウィザードを起動するには:

    1. 製品がインストールされている対象のシステムにログインします。

    2. MS-DOSコマンド・プロンプト・ウィンドウ(Windows)またはコマンド・シェル(UNIX)を開きます。

    3. 次のディレクトリに移動します。

      Windowsの場合: ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

      UNIX:の場合: ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

      ORACLE_HOMEを、インストール時に指定されたOracleホーム・ディレクトリに置き換えます。

    4. 次のコマンドを実行します。

      Windowsの場合: config.cmd

      UNIXの場合: sh config.sh

      ノート:

      config.cmdまたはconfig.shコマンドを実行するときに、デフォルトのキャッシュ・ディレクトリが有効ではない場合、次のエラー・メッセージが表示されます。

      *sys-package-mgr*: パッケージ・キャッシュ・ディレクトリを作成できません。

      コマンド行に-Dpython.cachedir=valid_directoryオプションを含めることで、キャッシュ・ディレクトリを変更できます。

      構成ウィザード・セッションのログ・ファイルを作成するには、コマンドに-log=config.log -log_priority=debugパラメータを含めます。ログ・ファイルのファイル名(config_today.logなど)を指定できます。ログ・ファイルは、Oracleホーム・ディレクトリのlogsディレクトリ内に格納されます。log_priorityに有効な他の値は、OFFSEVEREWARNINGINFOCONFIGFINEFINERFINESTおよびALLです。

      「構成タイプ」画面が表示されます。

グラフィカル・モードでのWebLogicドメインの作成

構成ウィザードでは、WebLogic Serverドメインを作成するのに役立つ一連の画面が表示されます。ドメインに追加するコンポーネントやその他の要素に基づいて画面が追加で表示されます。

新しいWebLogicドメインを作成するには、「構成ウィザードの起動」の説明に従って構成ウィザードを起動します。

ノート:

構成ウィザードをGUIモードで実行できない状況では、WLSTスクリプトを使用してドメインを作成または拡張することをお薦めします。『WebLogic Scripting Toolの理解』ドメイン・テンプレートの作成と使用(オフライン)に関する項を参照してください。

インストールにFusion Middleware製品が含まれている場合は、「Fusion Middlewareドメインの構成」の説明を参照してください。Fusion Middleware製品の構成には、この章のワークフローには含まれていない追加の構成ウィザード画面が含まれています。

構成ウィザードでは、一連の画面が、表2-1に示されている順序で表示されます。各画面の詳細は、「構成ウィザードの画面」の関連する項を参照するか、「画面」列内のリンクをクリックしてください。

表2-1 新しいWebLogicドメインを作成するための構成画面

画面 この画面がいつ表示されるか 次のアクションを実行

構成タイプ - プロファイルなし

CONFIG_JVM_ARGSがドメイン・プロファイル・オプションを表示するよう設定されていないとき

新しいドメインの作成を選択します。

「ドメインの場所」ボックスで、新しいドメインへのパスを入力し、「参照」をクリックしてドメイン・ディレクトリを作成します。

「次」をクリックします。

構成タイプ - プロファイル

CONFIG_JVM_ARGS-Dcom.oracle.cie.config.showProfile=trueに設定されているとき

必要に応じて、「新規拡張ドメインの作成」または「新規コンパクト・ドメインの作成」を選択します。

「ドメインの場所」ボックスで、新しいドメインへのパスを入力し、「参照」をクリックしてドメイン・ディレクトリを作成します。

「次」をクリックします。

テンプレート

常時

適切なオプションを選択します。

  • 「製品テンプレートを使用してドメインを作成」を選択してから、ドメインに含める各製品のチェック・ボックスを選択します。

  • 「カスタム・テンプレートを使用してドメインを作成」を選択し、「参照」をクリックして、ローカル・ドライブまたはネットワーク上のドメイン・テンプレートを見つけます。

「次」をクリックします。

高可用性のオプション

「テンプレート」画面で選択したテンプレートが高可用性用に構成されている場合のみ。

次の高可用性オプションを構成できます。
  • 「自動サービス移行の有効化」を選択すると、異常なホスト・サーバーから正常なアクティブ・サーバーにサービスが自動的に移行されます。移行用として、高可用性データベース・リースまたは非データベース・コンセンサス・リースを選択できます。

    『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』リーシングに関する項およびサービス移行に関する項を参照してください。

  • Java Transaction API (JTA)の永続性タイプを選択します。トランザクション・ログ(Tlog)をデータベースに永続化するか、ファイルベース・ストアに永続化するかを選択できます。

    『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』デフォルト永続ストアの使用に関する項を参照してください

  • JMSサーバーの永続性タイプを選択します。ファイル・ストアまたはJDBCストアを使用できます。

    『高可用性ガイド』「JMSおよびJTAの高可用性」を参照してください。

「次」をクリックします。

アプリケーションの場所

1つ以上の選択したテンプレートがアプリケーションを定義する場合のみ

ドメイン・アプリケーションを格納するディレクトリを指定します。

「次」をクリックします。

管理者アカウント

常時

ドメインの管理者アカウント用のユーザー名およびパスワードを指定します。

「次」をクリックします。

ドメイン・モードおよびJDK

常時

使用する起動モード(「開発モード」または「本番」)を選択します。

ドメインで使用するJDKを選択するか、「参照」をクリックして使用するJDKに移動します。

「次」をクリックします。

データベース構成タイプ

ドメインに、JDBCデータ・ソース、GridLinkデータ・ソースまたはOracle RACマルチ・データ・ソースを必要とするコンポーネントが含まれている場合のみ

関連する画面の詳細は、データ・ソースの構成を参照してください。

データベース・スクリプト

選択した製品またはテンプレートに、データベース・タイプ別に編成されているSQLファイル一式が含まれている場合のみ

データベース・スクリプトを実行するデータ・ソースを選択します。

データベース・バージョンを選択します。

「スクリプトの実行」をクリックします。

必要なスクリプトを実行したら、「次へ」をクリックします。

拡張構成

常時

詳細構成タスクを実行する各カテゴリ(存在する場合)のチェック・ボックスを選択します。

選択可能なチェック・ボックスは、選択した製品またはテンプレート内で構成されるリソースによって異なります。

「次」をクリックします。

選択可能なすべてのオプションを選択した場合に表示される一連の画面の詳細は、「拡張構成」を参照してください。

構成のサマリー

常時

「サマリー・ビュー」を選択してからそのビューのリスト内の個々の項目を選択することで、ドメインの構成を確認します。

ドメインが希望どおりに構成されている場合は、「作成」をクリックしてドメインを作成します。

構成を変更するには、「前へ」をクリックして、変更する設定のための適切な画面に戻ります。

構成の進行状況

常時

ドメイン作成の進行状況を表示します。

このプロセスが完了したら、「次へ」をクリックします。

構成に成功しました

常時

ドメイン作成結果を確認します。

構成ウィザードを終了するには、「終了」をクリックします。

データ・ソースの構成

JDBCデータ・ソースまたはOracle RACマルチ・データ・ソースを必要とするコンポーネントがドメインに含まれている場合のみ、データ・ソース構成画面が構成ウィザードに表示されます。

表2-2に、構成ウィザードに表示されるデータ・ソース画面を順番に示します。各画面の詳細は、「構成ウィザードの画面」の関連する項を参照するか、「画面」列内のリンクをクリックしてください。

この項で説明した画面を構成したら、表2-1に戻ります。

表2-2 データ・ソース構成画面

画面 この画面がいつ表示されるか 次のアクションを実行

JDBCデータ・ソース

ドメインに、JDBCデータ・ソースを必要とするコンポーネントが含まれている場合のみ

構成するデータ・ソースを選択してから、次のいずれかを実行します。

  • データ・ソースのためのフィールドを構成します

  • 「GridLinkへ変換」オプションを選択します。

  • 「RACマルチ・データ・ソースへ変換」オプションを選択します。

「次へ」をクリックして続行します。

GridLink Oracle RACデータ・ソース

ドメインに、JDBCデータ・ソースを必要とするコンポーネントが含まれており、「JDBCデータ・ソースの構成」画面上の1つ以上のデータ・ソースのために「GridLinkへ変換」オプションを選択した場合のみ

Gridlink RACデータ・ソースのためのフィールドを構成します(サービス名、サービス・インスタンス、ONSホスト、ウォレット・ファイルおよびウォレット・パスワードなど)。

「次へ」をクリックして続行します。

Oracle RACマルチ・データ・ソース

ドメインに、JDBCデータ・ソースを必要とするコンポーネントが含まれており、「JDBCデータ・ソースの構成」画面上の1つ以上のデータ・ソースのために「RACマルチ・データ・ソースへ変換」オプションを選択した場合のみ

Oracle RACマルチ・データ・ソースのためのフィールドを構成します(Oracle RACホスト名、インスタンス名およびポートなど)。

「次へ」をクリックして続行します。

JDBCデータ・ソース・テスト

ドメインに、JDBCデータ・ソースを必要とするコンポーネントが含まれている場合のみ

テストするデータ・ソースを選択し、「接続のテスト」をクリックします。1つ以上の接続テストが完了するのを待機します。

ノート: 接続をテストするためには、接続しようとしているデータベースが実行されている必要があります。

接続をテストする必要がない場合は、すべてのデータ・ソースを選択解除してください。

「次へ」をクリックして続行します。

拡張構成

「拡張構成」画面を使用して、拡張構成を実行するすべてのカテゴリを選択できます。選択した各カテゴリについて、該当する構成画面で拡張構成を実行できます。

この項では、「拡張構成」画面にリストされているオプションを選択した場合に表示される一連の画面を説明します。

表2-3 「拡張構成」画面

画面 この画面がいつ表示されるか 次のアクションを実行

管理サーバー

「拡張構成」画面で「管理サーバー」を選択した場合のみ

必要に応じて、管理サーバーの設定を変更します。

「次」をクリックします。

ノード・マネージャ

「拡張構成」画面で「ノード・マネージャ」を選択した場合のみ

「ノード・マネージャ・タイプ」を選択します。

ノード・マネージャにアクセスするためのユーザー名およびパスワードを入力します。

「次」をクリックします。

管理対象サーバー

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択した場合のみ

必要に応じて、管理対象サーバーを追加、削除、クローンまたは再構成します。

「次」をクリックします。

クラスタ

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択した場合のみ

必要に応じて、クラスタを追加、削除または再構成します。

「次」をクリックします。

サーバー・テンプレート

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択した場合のみ

構成するドメインにテンプレートを追加または削除します。

「次」をクリックします。

サーバーのクラスタへの割当て

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択し、ドメインに1つ以上のクラスタが含まれている場合のみ

ドメイン内のクラスタにサーバーを追加するか、そこからサーバーを削除します。

「次」をクリックします。

HTTPプロキシ・アプリケーション

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択し、ドメインに1つ以上のクラスタ、およびクラスタに割り当てられていない1つ以上の管理対象サーバーが含まれている場合のみ

各クラスタについて、クラスタのためにHTTPプロキシ・アプリケーションを作成するかどうかを指定します。クラスタに対して「HTTPプロキシの作成」チェック・ボックスを選択する場合は、そのクラスタのために使用するプロキシ・サーバーを選択します。

「次」をクリックします。

Coherenceクラスタ

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択し、CoherenceがWebLogic Serverとともにインストールされている場合のみ

デフォルトのクラスタ名を受け入れるか、またはCoherenceクラスタの新しい名前を入力します。

Coherenceクラスタ・リスニング・ポートとして使用するポート番号を入力します。

「次」をクリックします。

マシン

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択した場合のみ

「マシン」タブ(Windows)または「Unixマシン」タブ(UNIX)を選択します。

必要に応じてマシンを追加します。

各マシンの設定を構成します。

「次」をクリックします。

サーバーのマシンへの割当て

「拡張構成」画面で「管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence」を選択し、ドメインに1つ以上のマシンが構成されている場合のみ

管理サーバーと管理対象サーバーを適切なマシンに割り当てます。

「次」をクリックします。

仮想ターゲット

「拡張構成」画面で「トポロジ」を選択した場合のみ

WebLogic Serverをマルチテナント・モードで実行するために使用する仮想ターゲットを追加、構成および削除します。

Oracle WebLogic Serverのマルチテナントの概要については、『WebLogic Server Multitenantの使用』「Oracle WebLogic Server Multitenant」を参照してください。

仮想ターゲットの定義については、『WebLogic Server Multitenantの使用』仮想ターゲットに関する項を参照してください。

「次」をクリックします。

パーティション

「拡張構成」画面で「トポロジ」を選択した場合のみ

必要な数のパーティションを追加します。後から、定義した各パーティションに仮想ターゲットを割り当てます。

仮想ターゲットおよびパーティションの詳細は、『WebLogic Server Multitenantの使用』仮想ターゲットの構成の概要に関する項およびドメイン・パーティションの構成の概要に関する項を参照してください

「次」をクリックします。

パーティションへの仮想ターゲットの割当

構成するドメインに対して仮想ターゲットおよびパーティションを定義した場合のみ

仮想ターゲットをパーティションに関連付けます。パーティションはゼロ個またはそれ以上の仮想ターゲットを持つことができます。

「次」をクリックします。

デプロイメント・ターゲット指定

「拡張構成」画面で「デプロイメントとサービス」を選択し、選択された製品またはテンプレートにJ2EEアプリケーションまたはライブラリがある場合のみ

アプリケーションまたはライブラリをデプロイする対象サーバーまたはクラスタを選択します。

選択したターゲット上にデプロイする各アプリケーションまたはライブラリのためのチェック・ボックスを選択します。

ノート:

config.cmdまたはconfig.shコマンドを使用してRestricted JRFドメインを作成する際には、Enterprise Manager Consoleにアクセスするために、Enterprise Manager (EM)関連のライブラリのターゲットとなるクラスタを指定する必要があります。

「次」をクリックします。

サービス・ターゲット指定

「拡張構成」画面で「デプロイメントとサービス」を選択した場合のみ

対象サーバーまたはクラスタを選択します。

対象とする各サービスのためのチェック・ボックスを選択します。

「次」をクリックします。

ファイル・ストア

「拡張構成」画面で「ファイル・ストア」を選択した場合のみ

各JMSファイル・ストアのための設定を必要に応じて変更し、各ファイル・ストアの同期書込みポリシーを選択します。

「次」をクリックします。

管理サーバーの起動に関する項

ドメインの作成後、管理サーバーを起動できます。

管理サーバーを起動するために使用できる様々な方法の詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』「サーバーの起動と停止」を参照してください。

クイック・スタート構成ウィザードの実行

クイック・スタート構成ウィザードを使用すると、Derby (JavaDB)データベース・ドライバを使用するサンプル・ドメインおよびFusion Middleware本番ドメインを設定できます。

構成するドメイン・タイプ(サンプルまたは本番)に応じて、次で説明するようにこのウィザードを自動または手動で実行できます。

  • WebLogic Serverインストール環境でMedRecおよびExamples Serverといった各種サンプル・ドメインを構成するには、WebLogic Serverインストーラの「インストール完了」画面でクイック・スタート構成ウィザードの自動起動オプションを選択してウィザードを実行します。

  • Fusion Middleware本番ドメインを構成するには、この項で説明されているとおりにウィザードを手動で実行します。製品とともに提供されるスキーマJARは、domain_home/common/dbディレクトリを移入するために使用されます。

ノート:

クイック・スタート構成ウィザードは、Derby (JavaDB)データベース・ドライバのみをサポートします。別のデータベースを使用している場合は、クイック・スタート構成ウィザードを使用してドメインを作成できません。

クイック・スタート・モードで構成ウィザードを手動で実行する前に、CONFIG_JVM_ARGS環境変数を設定し、ドメインのために使用したい各テンプレートのフルパスおよびJARファイル名を指定する必要があります。WebLogic Serverおよび他のFusion Middleware製品のためにOracleによって提供されたテンプレートの場所およびファイル名については、『ドメイン・テンプレート・リファレンス』の次のリソースを参照してください。

Windows

WindowsシステムでCONFIG_JVM_ARGSを設定するには:

set CONFIG_JVM_ARGS="-DuserTemplates=template1,template2,template3, ..., templaten"

次の例では、WebLogic Server基本ドメイン・テンプレートおよびWeb Services JAX-WSテンプレートを使用してドメインを作成します。

set CONFIG_JVM_ARGS="-DuserTemplates=C:/Oracle/Middleware/wlserver/common/
templates/wls/wls.jar,C:/Oracle/Middleware/wlserver/common/templates/
wls/wls_webservice_jaxws.jar"

Windowsシステムでクイック・スタート・モードで構成ウィザードを実行するには、次のコマンドを入力します。ここでは、ORACLE_HOMEはOracleホーム・ディレクトリです。

cd ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin
config.cmd -target=config-oneclick

UNIX

UNIXまたはLinuxシステムでCONFIG_JVM_ARGSを設定するには:

export CONFIG_JVM_ARGS="-DuserTemplates=template1,template2,template3, ..., templaten"

次の例では、WebLogic Server基本ドメイン・テンプレートおよびWeb Services JAX-WSテンプレートを使用してドメインを作成します。

export CONFIG_JVM_ARGS="-DuserTemplates=/Oracle/Middleware/wlserver/common/
templates/wls/wls.jar,/Oracle/Middleware/wlserver/common/templates/
wls/wls_webservice_jaxws.jar"

UNIXシステムでクイック・スタート・モードで構成ウィザードを実行するには、次のコマンドを入力します。ここでは、ORACLE_HOMEはOracleホーム・ディレクトリです。

cd ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin
config.sh -target=config-oneclick

表2-4に、クイック・スタート構成ウィザードの画面を順番に示します。

表2-4 クイック・スタート構成画面

番号 画面 この画面がいつ表示されるか 次のアクションを実行

1

構成

常時

すべてのフィールドに情報を入力して、オプションを選択し、「作成」をクリックします。

2

構成の進行状況

常時

ドメイン作成の進行状況を表示します。

このプロセスが完了したら、「次へ」をクリックします。

3

構成に成功しました

常時

ドメイン作成結果を確認します。

構成ウィザードを終了するには、「終了」をクリックします。

WebLogicサンプル・ドメインの作成のためのクイック・スタートの使用

クイック・スタート・ウィザードは、インストール・プロセスにおいてWebLogicサンプル・ドメインを作成するのに役立ちます。このウィザードは、コマンド・ラインから実行することもできます。

コマンド・ラインからウィザードを実行する場合は、サンプル・ドメインを1つずつ作成する必要があります。このプロセスで3つすべてのドメインを作成するには、クイック・スタート・ウィザードを3回実行する必要があります。

各ドメインを作成するためにCONFIG_JVM_ARGS変数に含める必要があるテンプレートについては、表2-5を参照してください。たとえば、WebLogic Server Examplesドメインを作成するには、WL_HOMEをWebLogic Serverホーム・ディレクトリに置き換えて、次のコマンドを入力します。

set CONFIG_JVM_ARGS="-DuserTemplates=WL_HOME/common/
templates/wls/wls.jar,WL_HOME/common/templates/wls/wls_default.jar,
WL_HOME/common/templates/wls/wls_examples.jar"

cd ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin
config.sh -target=config-oneclick

表2-5 WebLogicサンプル・ドメインのために必要なテンプレート

このドメインを作成するには... これらのテンプレートを含めます...

MedRec (Avitek Medical Recordsサンプル・ドメイン)

WL_HOME/common/templates/wls/wls.jar

WL_HOME/common/templates/wls/medrec.jar

MedRec Spring (Spring用のAvitek Medical Recordsサンプル・ドメイン)

WL_HOME/common/templates/wls/wls.jar

WL_HOME/common/templates/wls/medrec_spring.jar

WebLogic Serverの例

WL_HOME/common/templates/wls/wls.jar

WL_HOME/common/templates/wls/wls_examples.jar