A.15 Oracleスタックの起動と停止

この付録では、Oracleスタックのコンポーネントを特定の順序で起動および停止する方法について説明します。内容は次のとおりです。

ノート:

Oracle Autonomous Transaction Processing共有(ATP-S)データベースの場合、Oracle WebLogic管理サーバー、OIDシステム・コンポーネントまたはノード・マネージャを起動/停止する前に、次のコマンドを使用して、TNS_ADMINプロパティを<$DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/components/OID/config/に設定する必要があります:
export TNS_ADMIN=<$DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/components/OID/config

TNS_ADMINが指すディレクトリの内容を更新するには、ATP-Sの前提条件に関する項を参照してください。

A.15.1 スタックの起動

この項では、スタックの起動手順を説明します。

次の順序でスタック・コンポーネントを起動します。

  1. Oracle Databaseを起動します。
    1. データベースのORACLE_HOMEで、ORACLE_SIDORACLE_HOMEおよびPATHの各環境変数を適切な値に設定します。
    2. リスナーを起動します。
      ORACLE_HOME/bin/lsnrctl start 
      
    3. データベースを起動します。
      ORACLE_HOME/bin/sqlplus "/as sysdba"
      startup
      
  2. Oracle WebLogic管理サーバーを起動します。

    ノート:

    ここに示されたコマンド行からOracle WebLogic管理サーバーを起動すると、サーバーはフォアグラウンドで実行され、出力が画面に送られます。ただし、コマンド行の先頭にnohupを使用すると、バックグラウンドでサーバーを実行できます。この場合は、すべての出力がnohup.outファイルに送信され、スクリプトによるUSER_NAMEおよびPASSWORDの要求が回避されます。nohupの使用時にパラメータをStartWebLogic.shに渡すために、起動アイデンティティ・ファイルを使用できます。『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。
    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.cmd

    これらのスクリプトを実行する場合は次のようになります。

    • DOMAIN_NAMEのデフォルト値は、base_domainです
    • スクリプトの実行時にオプションとして指定しないと、USER_NAMEおよびPASSWORDの値を要求されます。
  3. ノード・マネージャが実行中であることを確認します。ノード・マネージャがなんらかの理由によって実行されていない場合は、ノード・マネージャを起動します。
    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager.sh
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\startNodeManager.cmd
  4. Oracle Internet DirectoryなどのWebLogicシステム・コンポーネントを起動します。
    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name 

    WLSTシェルでシステム・コンポーネントが起動したかどうかは次を実行して確認できます。

    oid_instanceStatus(instanceName = 'instance-name')
    
  5. Oracle Directory Integration PlatformなどのWebLogic管理対象サーバーを起動します。
    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url 
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

    プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。

    バックグラウンドで管理対象コンポーネントを起動するには、Oracle WebLogic管理コンソールを使用します。『Oracle WebLogic Serverの理解』管理コンソールの概要に関する項を参照してください。

    WebLogic管理対象コンポーネントのステータスは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで表示できます。「Fusion Middleware Controlを使用したOracle Internet Directoryの管理の概要」を参照してください。

A.15.2 スタックの停止

Oracle WebLogic管理コンソールを使用して、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーを停止できます。

『Oracle WebLogic Serverの理解』管理コンソールの概要に関する項を参照してください。

コマンド行からスタック・コンポーネントを停止するには、次の順序でコマンドを発行します。

  1. WLS_ODS1などのWebLogic管理対象サーバーを停止します。通常、Oracle Directory Integration Platform (DIP)はWLS_ODS1管理対象サーバーから実行されます。

    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url  
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

    プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。

  2. Oracle Internet DirectoryなどのWebLogicシステム・コンポーネントを停止します。

    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name
  3. WebLogic管理サーバーを停止します。

    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopWebLogic.cmd
  4. ノード・マネージャを停止する場合は、次のコマンドを実行します。

    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopNodeManager.sh
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopNodeManager.cmd
  5. Oracle Databaseを停止します。

    1. DatabaseのORACLE_HOMEで、ORACLE_SIDORACLE_HOMEおよびPATHの各環境変数を適切な値に設定します。

    2. データベースを停止します。

      ORACLE_HOME/bin/sqlplus "/as sysdba"
      shutdown immediate 
      
    3. リスナーを停止します。

      ORACLE_HOME/bin/lsnrctl stop