8.2 メモリー・レジリエンシ

メモリー・レジリエンシは、Javaヒープ領域およびガベージ・コレクション・イベントをモニターする機能を提供します。ヒープ使用量やガベージ・コレクションのデータに基づいて、低メモリーの状況をチェックします。

低メモリー状況が発生すると、デフォルトのワーク・マネージャのスレッドの制御によりService Busサーバーで処理しているメッセージのスロットルがトリガーされます。これは主に、Service Busでのメモリー不足例外の発生を防ぐことができます。スロットルの後、サーバーの低メモリーがモニターされ、サーバーで低メモリーが解消するとデフォルトのワーク・マネージャが元の容量に戻り、スロットルが徐々に解放されます。

ノート:

参照構成ドメインでは、メモリー・レジリエンシ機能はデフォルトで有効化されています。この機能を無効にするには、Enterprise ManagerコンソールのService Busの「グローバル設定」タブでメモリー・レジリエンシの有効化チェック・ボックスを選択解除します。

メモリー・レジリエンシの制限

  • メモリー・レジリエンシを使用しても、メモリー不足例外が発生しないという保証はありませんが、多くの場合、回避されます。メモリー不足状況は、メモリーのレジリエンシ機能がヒープ領域およびガベージ・コレクションに関連するイベントを受信しない場合に、非常に高い負荷で発生する可能性があります。

  • メモリー・レジリエンシは、ParallelGCガベージ・コレクション(Java 1.8のデフォルトのガベージ・コレクション)のみをサポートしています

  • サーバーは、低メモリーからリカバリした後、時間をかけて元の速度に戻ります。

  • デフォルトのペイロード制限サイズは、参照構成ドメインで有効化されます。

  • メモリー・レジリエンシはデフォルト・ワーク・マネージャに対する同時実行をスロットルします。他のプロセスは、ヒープ使用量への負荷が継続するため、メモリー不足の状況をトリガーする可能性があります。