1 Oracle WebCenter Contentのサービスの概要

この章では、Oracle WebCenter Contentのサービスの概要について説明します。このサービスは、Oracle WebCenter Content Server、Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery、Oracle WebCenter Content: RecordsなどのOracle WebCenter Contentの各種機能によって実行される関数またはプロシージャです。

Oracle WebCenter Contentのシステムと通信したりOracle Content Serverのデータベースにアクセスするには、WebCenter Contentのサービスをコールする(サービス・リクエストを行う)ことが唯一の方法です。このガイドでは、サービスの使用法や構文について説明し、一般的に使用され事前定義されているOracle WebCenter Contentサービスの詳細な説明や例を記述しています。

このガイドに記載されている情報は、12cリリース(12.2.1)に基づいています。ここに記載されている情報は、製品テクノロジの進化、およびハードウェアとオペレーティング・システムの作成や変更によって、変更されることがあります。ブラウザ、データベース、Webサーバーおよびオペレーティング・システムの技術的な特徴により、オラクル社では第三者製品のすべてのバージョンおよび機能との互換性を保証することはできません。

Oracle WebCenter Contentシステムのカスタマイズおよび統合の詳細は、『Oracle WebCenter Contentでの開発』カスタマイズ・タイプに関する項および統合方法に関する項を参照してください。

この章の内容は、次のとおりです。

Oracle WebCenter Content Servicesのリスト

このガイドはOracle WebCenter Contentの機能またはコンポーネントに従って並べられ、具体的なサービスについての情報を見つけやすくなっています。広範囲にわたって使用されるサービスは、さらに詳しく説明されています。さらに、頻繁に使用されるサービスには、各章の冒頭にあるリストでアスタリスク(*)が付けられています。

Oracle WebCenter Contentの用語

  • Oracle WebCenter Contentのドキュメントでは、Oracle WebCenter ContentおよびContent Serverの構成に関連付けられたディレクトリ内の変数を指すときに、次の用語を使用しています。

    • UCM_ORACLE_HOME: この変数は、ORACLE_HOMEおよびOracle WebCenter Content (WebCenter Content)ドメインのOracle WebLogic Serverインストール・ディレクトリを参照します。デフォルトのディレクトリが提供されますが、サイトでは別のディレクトリを指定できます。

    • IdcHomeDir: この変数は、Oracle WebCenter Contentのホームにあるucm/idcディレクトリを参照しており、このディレクトリには、Oracle WebCenter Contentサーバー・メディアが置かれています。サーバー・メディアは、Oracle WebCenter Content Server、Oracle WebCenter Content: Inbound RefineryまたはOracle WebCenter Content: Recordsのソフトウェアを実行できます。これは、基本的に読取り専用のディレクトリです。デフォルトの場所はWCC_ORACLE_HOME/ucm/idcです。デフォルトの場所の変数部分は変更可能ですが、パスをucm/idcから変更することはできません。

    • DomainHome: この変数は、Oracle WebLogic Serverのアプリケーション・サーバー上で実行するためにOracle WebCenter Contentアプリケーションがデプロイされる、ユーザー指定のディレクトリを参照します。DomainHome/ucm/short-product-id/binディレクトリには、intradoc.cfgファイルおよび実行可能ファイルがあります。DomainHomeのデフォルトの場所はMW_HOME/user_projects/domains/base_domainですが、このパスとドメイン名(base_domain)は、アプリケーション・サーバーにOracle WebCenter Contentアプリケーションをデプロイするときに変更できます。

    • short-product-id: この変数は、アプリケーション・サーバーにデプロイされるOracle WebCenter Contentサーバーのタイプを参照します。この名前はコンテキスト・ルート(デフォルトはHttpRelativeWebRoot構成値)として使用されます。次の値を指定できます:

      • cs(Oracle WebCenter Content Server)

      • ibr(Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery)

      • urm(Oracle WebCenter Content: Records)

    • IntradocDir: この変数は、アプリケーション・サーバーにデプロイされているOracle WebCenter Contentアプリケーションの一部であるOracle WebCenter Contentのインスタンスに固有の、構成およびデータファイルのルート・ディレクトリを参照します。Oracle WebCenter Contentインスタンスのいずれかのタイプ(Content Server(cs)、Inbound Refinery(ibr)またはRecords(urm))用に、このIdocスクリプト変数を構成します。このディレクトリは別の場所にあってもかまいませんが、デフォルトの場所はDomainHome/ucm/short-product-idです。指定したディレクトリは、インスタンス・ディレクトリへの絶対パスで、特定のサーバーまたはノードに一意である必要があります。このディレクトリには、起動ファイル(intradoc.cfgおよび実行可能ファイル)を含んだbin/ディレクトリがあります。