このリリースでのAutonomous Health Frameworkユーザーズ・ガイド19cの変更点

ここでは、Oracle Database 19cのOracle Autonomous Health Frameworkでの変更点をリストします。

Oracle ORAchkおよびEXAchk 18.2.0の新機能

Oracle ORAchkおよびEXAchk 18.2.0の新機能を次に示します。

デフォルトでは最も重要なチェックのみが表示される

デフォルトでは、Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkは、レポート出力に最も重要なチェックのみを表示します。

重要なチェックとは、潜在的に最も重大な影響があると判断されるチェックです。

他のすべてのチェックは、引き続き実行され、レポートで確認できます。表示するには、次のステータスを持つチェックを表示というコントロールの下の適切なオプションを選択します。

重要なチェックのみを実行するには、適切なプロファイルを使用します。
./orachk -profile oratier1
./exachk -profile exatier1

RESTインタフェース

Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkには、HTTPSを介した呼出しおよび問合せを可能にする完全なRESTサポートが含まれるようになりました。

RESTサポートを容易にするために、Oracle REST Data Services (ORDS)がインストールに含まれています。

RESTを有効にするには、./exachk -ordssetupコマンドを実行してORDSを起動し、-ordsオプションを使用してデーモンを起動します。
./exachk -d start -ords
次のURLにアクセスして、完全な状態チェックの実行を開始します。
https://host:7080/ords/tfaml/orachk/start_client
特定のプロファイルを実行するには、次のようにします。
https://host:7080/ords/tfaml/orachk/profile/profile1,profile2
特定のチェックを実行するには、次のようにします。
https://host:7080/ords/tfaml/orachk/check/check_id,check_id

リクエストは、ステータスの問合せまたは結果のダウンロードに使用できるジョブIDを返します。

ステータスを問い合せるには:
https://host:7080/ords/tfaml/orachk/status/job_id
結果をダウンロードするには:
https://host:7080/ords/tfaml/orachk/download/job_id

パスワードなしのSSHを使用しないリモート・ノード接続

パスワードなしのSSHを使用してリモート・ノードに接続しない場合、Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkはリモート・ノードの秘密キー・ファイルを自動生成できます。

秘密キーの生成に使用する手順は、次のとおりです。
  1. リモート・ノードのパスワードの入力を求められます。

  2. リモート・ノードにログインし、リモート・ノードで秘密キーと公開キーのペアを生成します。

  3. 公開キーの内容をリモート・ノードの.ssh/authorized_keysファイルにコピーし、リモート・ノードから公開キーを削除します。

  4. リモート・ノードの秘密キーをローカル・ノードにコピーし、IDファイルとして使用してそれ以降の接続を行います。

または、秘密キー・ファイルを自分で提供することもできます。

Python 3の互換性

Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkは、Python 3.6をサポートするようになりました。

Python 3.6は、古いpythonバージョンよりもセキュリティとパフォーマンスが向上しています。

Oracle Autonomous Databaseのサポート

Oracle EXAchkでは、Oracle Autonomous Databaseのサポートが提供されるようになりました。

新規のOracleスタック状態チェック

このリリースには、Oracle Exadataの多数の重要な問題を含む、Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkの新しい状態チェックが含まれています。

ダウンロードには、状態チェック・カタログも含まれています。

パスワード保護された収集zipファイルを生成するためのコマンドライン・オプション

このリリースには、診断収集zipファイルを暗号化および復号化するためのOracle ORAchkおよびOracle EXAchkのコマンドライン・オプションが含まれています。

これらのコマンドは、LinuxおよびSolarisプラットフォームでのみ実行できます。

Oracle ORAchkおよびEXAchk 18.3.0の新機能

Oracle ORAchkおよびEXAchk 18.3.0の新機能を次に示します。

Oracle Private Cloud Applianceのサポート

Oracle EXAchkでは、Oracle Private Cloud Applianceを対象とするチェックのベータ・サポートが提供されるようになりました。

新しいチェックは、Private Cloud ApplianceのEngineered SystemおよびPrivate Cloud Applianceプレーンの下のEXAchk状態チェック・カタログにリストされています。

Oracle Trace File Analyzerインストール環境からの自動起動

Engineered System以外でLinuxまたはSolarisにOracle Trace File Analyzerをrootとしてインストールすると、Oracle ORAchkデーモンが自動的に設定および実行されます。

このデーモンは毎日午前1時に再起動し、環境の変更を検出します。このデーモンは、毎日午前2時に完全なローカルOracle ORAchkチェックを実行し、最も影響のあるチェックの一部をoratier1プロファイルを介して6時間ごとに実行します。

このデーモンは、2週間より古い収集を自動的に消去します。

自動起動を有効にした後、デーモン設定を変更できます。自動起動を随時削除するには、tfactl run orachk -autostopを実行します。

個別のPDBに対する実行

Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkは、特定の個別のPDBに対して実行できるようになりました。

特定のPDBに対して実行するには、次のようにします。

-pdbnames {pdb_name1,pdb_name2}

ユーザー定義のチェックの機能拡張

ユーザー定義のチェックでは、カスタム・チェック名、合格と失敗のメッセージを使用でき、実行時にすべてが動的に宣言されるようになりました。

たとえば、動的な値は次のように設定します。

---CHECK STARTS---
{existing_check_code}

echo "CUSTOM_CHECK_NAME={customized_check_name}" >> CUSTOMIZE_CHECK_PARAMS
echo "CUSTOM_PASS_MSG={customized_pass_message}" >> CUSTOMIZE_CHECK_PARAMS
echo "CUSTOM_FAIL_MSG={customized_fail_message}" >> CUSTOMIZE_CHECK_PARAMS
---CHECK ENDS---

また、保留中のユーザー定義のチェックはデフォルトでエクスポートされなくなりました。関連するチェック・ボックスを選択して、保留中のチェックをエクスポートすることを選択できます。

Oracle Databaseのロール(プライマリまたはスタンバイ)がレポートに表示されるようになった

レポート出力のサマリー・セクションに、各Oracle Databaseのロール(プライマリまたはスタンバイ)が表示されるようになりました

DBホーム - バージョン - 名前セクションで、データベースの番号をクリックして詳細を展開し、各Oracle Databaseのロールを表示します。

EBS状態チェックの非推奨

18.3.0リリース以降では、EBS機能に関するOracle ORAchkおよびOracle EXAchkチェックが非推奨になりました。

これは、EBS機能に対する状態チェックの実行が機能拡張されなくなったことを意味しますが、Oracle ORAchkおよびOracle EXAchk 19.3.0リリースまではサポートされます(約1年)。

Oracle ORAchkおよびOracle EXAchk 19.3.0リリースでは、EBSチェック機能はサポートされなくなります。つまり、EBSチェックに関連するOracle ORAchkおよびOracle EXAchkのバグは修正されなくなり、EBSチェック機能はいずれ完全に削除されます。

EBSアナライザを使用してすべてのEBS状態チェックを実行します。これは、My Oracle Supportノート1545562.1で入手できます。

新規のOracleスタック状態チェック

このリリースには、Oracle Exadataの多数の重要な問題を含む、Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkの新しい状態チェックが含まれています。

ダウンロードには、状態チェック・カタログも含まれています。

Oracle ORAchkおよびEXAchk 18.4.0の新機能

Oracle ORAchkおよびEXAchk 18.4.0の新機能を次に示します。

Oracle Exadataユーザー・ドメイン(DomU)での自動実行

Oracle Exadata上にOracle Trace File Analyzerをインストールすると、ユーザー・ドメイン(DomU)上でOracle EXAchkデーモンが自動的に設定されて実行されます。

このデーモンは毎日午前1時に再起動し、環境の変更を検出します。このデーモンは、毎日午前2時に完全なローカルOracle EXAchkチェックを実行し、最も影響のあるチェックの一部をexatier1プロファイルを介して6時間ごとに実行します。

このデーモンは、2週間より古い収集を自動的に消去します。

Oracle EXAchkをスタンドアロン・モードでインストールする場合は、exachk -autostartを実行してOracle Exadataユーザー・ドメインでのクイック設定の自動開始を有効にします。

自動起動を有効にした後、デーモン設定を変更できます。exachk -autostopまたはtfactl run exachk -autostopを実行することで、いつでも自動開始を削除できます。

Oracle Exadata 19.1.0のサポート

このリリースでは、Oracle Exadata最新リリース19.1.0でのOracle EXAchkサポートが追加されています。

必ず最新のチェックのみ実行

このリリース以降のOracle ORAchkおよびOracle EXAchkでは、リリース後1年未満のチェックのみが提供されます。

状態チェック情報は、時間の経過とともに絶えず変化します。今日適用可能な内容は、数か月後には適用できない可能性があります。これが、Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkが必ず3か月ごとリリースされている理由です。

状態チェックが古いほど、無効な情報が含まれるリスクが高くなります。そのため、このリリース以降のOracle ORAchkおよびOracle EXAchkでは、リリース後1年未満のチェックのみが提供されます。

Oracle ORAchkまたはOracle EXAchkがリリースから6か月以上経過している場合は、ツールによって(以前のリリースに従って)、アップグレードを促す警告メッセージが表示され、新しいバージョンをダウンロードできる機能が提供されます。Oracle ORAchkまたはOracle EXAchkがリリースから1年以上経過している場合は、ツールでチェックが実行されなくなります。

検出データのキャッシュによるパフォーマンスの向上

このリリース以降のOracle ORAchkおよびOracle EXAchkでは、検出データがキャッシュされます。

Oracle Exadataシステムでの内部テストで、検出データのキャッシングによって重要なチェックの実行時間が半分に短縮されたことで実行時のパフォーマンスが向上していることがわかりました。

このリリースには、次のコマンド・オプションが含まれています。

  • -discovery: 検出データをキャッシュします。
  • -checkdiscovery: オプションで、検出を検証します。
  • -usediscovery: 検出データを使用します。
  • -refreshdiscovery: 検出データをリフレッシュします。
  • -rmdiscovery: 検出データを削除します。

リリース間のパッチ適用が可能

このリリース以降のOracle ORAchkおよびOracle EXAchkでは、リリース間のパッチを適用できます。パッチの適用により、状態チェックとコードの両方を更新できます。

パッチは、デプロイ準備が整うと、https://support.oracle.comおよびhttps://updates.oracle.comで、通常のパッチ適用メカニズムを介して入手可能になります。

このリリースには、次のコマンド・オプションが含まれています。

  • -applypatch exachk_{bug_num}.zip | orachk_{bug_num}.zip: 新しいパッチを適用します。
  • -querypatch all: インストールされているすべてのパッチを検索します。
  • -querypatch {bug_num}: 特定のパッチがインストールされているかどうかを確認します。
  • -rollbackpatch {bug_num}: 特定のパッチをロールバックします。

チェックのスキップを減らすための特定のタイムアウトの確認

状態チェックは、デフォルトのタイムアウト値よりも長時間実行されるとスキップされます。

このリリースでは、チェック固有のタイムアウト値が追加されます。

チェックがOracleによって書き込まれると、チェック固有のタイムアウト値が適用されます。このタイムアウト値は、予想されるチェック実行所要時間を理解した上で決定されています。

それでも特定のチェックがタイムアウトになる場合は、export RAT_TIMEOUT={value_in_seconds}を使用して、個々のチェック・タイムアウト値をオーバーライドできます。

新規のOracleスタック状態チェック

このリリースには、Oracle Exadataの多数の重要な問題を含む、Oracle ORAchkおよびOracle EXAchkの新しい状態チェックが含まれています。

ダウンロードには、状態チェック・カタログも含まれています。

Oracle Trace File Analyzer 18.1.1の新機能

Oracle Trace File Analyzer 18.1.1の新機能を次に示します。

より速く簡単なサービス・リクエスト・データ収集

Oracle Trace File Analyzerには、新しい単一コマンドによるSRDC (サービス・リクエスト・データ収集)が含まれています。

新しいサービス・リクエスト・データ収集(SRDC)を使用すると、Oracleサポートから支援が必要な場合に、適切な診断データをすばやく簡単に収集できます。

Oracle Trace File Analyzer 18.2.0の新機能

Oracle Trace File Analyzer 18.2.0の新機能を次に示します。

RESTサービス

Oracle Trace File Analyzerには、HTTPSを介した呼出しおよび問合せを可能にするRESTサポートが含まれるようになりました。

RESTサポートを容易にするために、Oracle REST Data Services (ORDS)がインストールに含まれています。

RESTを有効にするには、ORDSを起動します: tfactl rest -start

RESTでは、詳細の出力、diagcollectの起動、および収集のダウンロードがサポートされています。

Oracle Cluster Health Advisorの統合

Oracle Trace File AnalyzerがOracle Cluster Health Advisorと統合され、Oracle Cluster Health Advisorが検出した問題イベントが使用されるようになりました。

Oracle Cluster Health Advisorが問題イベントを検出すると、Oracle Trace File Analyzerによって関連する診断収集が自動的にトリガーされ、電子メール通知が送信されます。

電子メール通知は、標準のOracle Trace File Analyzer通知プロセスを介して構成します。

新しいSRDC

このリリースには新しいSRDCが含まれています。

  • ORA-01031: ORA-01031エラー

  • ORA-01578: ORA-01578エラー

  • ORA-08102: ORA-08102エラー

  • ORA-08103: ORA-08103エラー

  • dbblockcorruption: Corrupt block relative dbaのアラート・ログ・メッセージが表示される問題

  • dbfs: ASM、DBFS、DNFSおよびACFSの問題

  • dbpartition: パーティション/サブパーティション化された表/索引の作成/維持の問題

  • dbpartitionperf: パーティション化された表/索引に対する低速な作成/変更/削除コマンド

  • dbsqlperf: SQLのパフォーマンスの問題

  • dbundocorruption: UNDO破損の問題

  • esexalogic: Oracle Exalogicの完全なExalogsのデータ収集情報

  • listener_services: リスナー・エラー(TNS-12516TNS-12518TNS-12519およびTNS-12520)

  • naming_services: ネーミング・サービス・エラー(ORA-12154ORA-12514およびORA-12528)

  • dbaudit標準情報: Oracle Databaseの監査

また、既存のRMAN関連のSRDCの数が、より少ないSRDCにまとめられています。
  • dbrman: バックアップ、メンテナンス、リストアおよびリカバリ、RMAN-08137またはRMAN-08120などのRMAN関連の問題

  • dbrman600: RMAN-00600エラー

  • dbrmanperf: RMANのパフォーマンスの問題

他のすべてのSRDCと同様に、tfactl diagcollect -srdc srdc_nameを使用します。

メタデータ検索機能

Oracle Trace File Analyzerの索引に格納されているすべてのメタデータは、tfactl search -showdatatypes|-json [json_details]を使用して検索できるようになりました。

特定のOracle Databaseの特定の期間のすべてのイベントを検索できます。次に例を示します。
tfactl search -json 
'{
  "data_type":"event",
  "content":"oracle",
  "database":"rac11g",
  "from":"01/20/2017 00:00:00",
  "to":"12/20/2018 00:00:00"
 }'

すべての索引イベントをリストするには: tfactl search -json '{"data_type":"event"}'

使用可能なデータ型をすべてリストするには: tfactl search -showdatatypes

Oracle Trace File Analyzer 18.3.0の新機能

Oracle Trace File Analyzer 18.3.0の新機能を次に示します。

自動のSRDC

Oracle Trace File Analyzerは、次のイベントを検出すると、関連するSRDCを自動的に実行するようになりました。

  • ORA-00600

  • ORA-04030

  • ORA-04031

  • ORA-07445

つまり、取得された診断収集は、発生したイベントに対して自動的にターゲット設定されます。

他のクリティカル・イベントが検出されると、Oracle Trace File Analyzerによってデフォルトの診断収集が実行されます。

将来のリリースでは、特定のSRDCの自動収集が、他のイベントにも対応するように機能拡張されます。

RESTサービスの機能拡張

RESTサービスAPIには、新しいrunコマンドが含まれています。

次のように、新しいrunコマンドにアクセスできます。

https://host:port/ords/tfactl/run/alertsummary
https://host:port/ords/tfactl/run/calog
https://host:port/ords/tfactl/run/changes
https://host:port/ords/tfactl/run/events
https://host:port/ords/tfactl/run/history

既存のORDS REST実装のための新しいアップグレード機能もあります。

tfactl rest -upgrade

tfactl rest -upgradeコマンドを実行すると、ORDSが停止され、最新のAPI更新をサポートするようにアップグレードされ、再起動されます。

Apache Tomcatを使用したRESTサービスの構成

Oracle Trace File Analyzerのインストールには、Apache Tomcatを介してRESTサービスを有効にするWebアプリケーション・リソース(WAR)ファイルが含まれています。

Apache Tomcatを使用してRESTサービスを有効化するには:
  1. TFA_HOME/jlib/tfa.warにあるWARファイルをTomcatサーバーにデプロイします。
  2. tfaadminユーザーのパスワードを変更します。
    curl -k --user tfaadmin:tfaadmin -X POST "https://host/tfa/tfactl/user/update" '{ "password" : "some_new_password" }'
  3. tfarestユーザーのパスワードを変更します。
    curl -k --user tfarest:tfarest -X POST "https://host/tfa/tfactl/user/update" '{ "password" : "some_new_password" }'
  4. TomcatユーザーをOracle Trace File Analyzerのアクセス・リストに追加します。
    tfactl access add -user tomcat_user

新しいSRDC

このリリースには新しいSRDCが含まれています。

  • dbimpdpperf: データ・ポンプ・インポートのパフォーマンスの問題。

  • dbsqlperf: SQLのパフォーマンスの問題。

  • dbtde: 透過的データ暗号化(TDE)の問題。

  • emagentperf: Enterprise Managerエージェントのパフォーマンスの問題。

  • emomscrash: Enterprise Managerのクラッシュの問題。

  • emomsheap: Enterprise ManagerでのJavaヒープの使用状況またはパフォーマンスの問題。

  • emomshungcpu: Enterprise ManagerでのOMSのクラッシュ、再起動またはパフォーマンスの問題。

他のすべてのSRDCと同様に、tfactl diagcollect -srdc srdc_nameを使用します。

Oracle Trace File Analyzerインストール環境からの自動起動

Engineered System以外でLinuxまたはSolarisにOracle Trace File Analyzerをrootとしてインストールすると、Oracle ORAchkデーモンが自動的に設定および実行されます。

このデーモンは毎日午前1時に再起動し、環境の変更を検出します。このデーモンは、毎日午前2時に完全なローカルOracle ORAchkチェックを実行し、最も影響のあるチェックの一部をoratier1プロファイルを介して6時間ごとに実行します。

このデーモンは、2週間より古い収集を自動的に消去します。

自動起動を有効にした後、デーモン設定を変更できます。自動起動を随時削除するには、tfactl run orachk -autostopを実行します。

Oracle Trace File Analyzer 18.4.1の新機能

Oracle Trace File Analyzer 18.4.1の新機能を次に示します。

新しいSRDC

このリリースには新しいSRDCが含まれています。

他のすべてのSRDCと同様に、tfactl diagcollect -srdc srdc_nameを使用します。

  • Datapatchに関する問題の場合はdbdatapatch
  • Oracle Spatialのインストールに関する問題の場合はdbspatialinstall
  • dbrmanperfは、RMANのバックアップ、RMANのメンテナンス、RMANのリストアとリカバリ、RMAN-08137またはRMAN-08120、およびRMANのパフォーマンスに関する問題の診断データ収集を含むように更新されました。
  • Oracle Textバージョン12.1.0.1以降のアップグレードに関する問題の場合はdbtextupgrade
  • ORA-04023に関する問題の場合はORA-04023
  • ORA-04063に関する問題の場合はORA-04063
  • Oracle Spatialのエクスポート/インポートに関する問題の場合はdbspatialexportimport
  • Database Configuration Assistantに関する問題の場合はdbstandalonedbca

複数の自動SRDCのマージ

Oracle Trace File Analyzerで重要なイベントが検出されると、5分待機した後に、結果として発生した他のイベントが確認され、これらすべてが収集されます。

同じデータベース内で5分以内に発生する複数のSRDC関連イベントがある場合、Oracle Trace File Analyzerでは、それらすべてに対して1つのマージされたSRDC収集が実行されます。

たとえば、ORA-00600イベントが発生し、30秒後にORA-04031イベントが発生した場合は、Oracle Trace File Analyzerで、両方のエラーを解決するために必要なすべてを収集する1つのSRDCが実行されます。

SRDCのマージは、次のものに適用されます。

  • ORA-00600
  • ORA-07445
  • ORA-04030
  • ORA-04031

将来のリリースでは、特定のSRDCの自動収集が、他のイベントにも対応するように機能拡張されます。

サイレント・モードでのOracle Trace File Analyzer SRDCコマンドの実行

SRDCには、SRDCタイプ固有の、問題詳細を示すプロンプトがあります。

コマンドラインを使用してプロンプトに応答することで、SRDCをサイレント・モードで実行できるようになりました。これは、ツールによってOracle Trace File Analyzer収集が自動的にトリガーされるというシナリオで非常に役立ちます。

SRDC固有のプロンプトを表示するには、次を実行します。
tfactl diagcollection -srdc {srdc_type} -help