imageコマンド

imageキーワードを指定してコマンドを使用し、ゴールド・イメージを追加、削除、インポートおよび管理します。

rhpctl add image

既存の作業用コピーからイメージを作成して、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー構成上の既存イメージのリストに追加するには、rhpctl add imageコマンドを使用します。

構文

rhpctl add image -image image_name -workingcopy working_copy_name
   [-imagetype image_type] [-series series_name] [-state {TESTABLE | RESTRICTED | PUBLISHED}]

パラメータ

表A-24 rhpctl add imageコマンドのパラメータ

コマンド・オプション 説明
-image image_name

追加するイメージの名前を指定します。

-workingcopy working_copy_name

イメージを作成する作業用コピーの名前を指定します。

ノート:

このコマンドが機能するには、作業コピーがACFSストレージに格納されている必要があります。作業用コピーがローカル・ストレージ・デバイスに格納されている場合、Oracle FPPはエラーを返します。
-imagetype image_type

ソフトウェア・タイプを指定します。Oracle Databaseソフトウェアの場合はORACLEDBSOFTWARE(デフォルト)、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの場合はORACLEGISOFTWARE、Oracle GoldenGateソフトウェアの場合はORACLEGGSOFTWARE、Linuxオペレーティング・システムISOの場合はLINUXOS、その他のすべてのソフトウェアの場合はSOFTWARE。カスタム・イメージ・タイプを使用する場合は、イメージ・タイプの名前を指定します。

-series series_name

イメージをイメージ・シリーズに追加する場合は、イメージ・シリーズの名前を指定します。

-state {TESTABLE | RESTRICTED | PUBLISHED}

イメージの状態を指定します。

使用上のノート

関連項目:

パッチが適用されたOracle Databaseソフトウェア・ホームを作成するためのワークフローでこのコマンドを使用する方法の詳細は、Oracle Databaseへのパッチ適用を参照してください。

次に、このコマンドの例を示します。

$ rhpctl add image -image DB12201_PATCH -workingcopy temp_wcpy_db12201_patch

rhpctl allow image

ユーザーまたはロールによるイメージへのアクセスを許可します。

構文

rhpctl allow image -image image_name {-user user_name [-client cluster_name]
    | -role role_name}

パラメータ

表A-25 rhpctl allow imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-image image_name

アクセスを許可するイメージの名前を指定します。

-user user_name [-client cluster_name | -role role_name

次のいずれかを指定します。

  • イメージへのアクセスを許可するユーザーと、そのユーザーのクライアント・クラスタのクラスタ名(オプション)。

  • イメージへのアクセスを許可するロール。

PRODIMAGEという名前のイメージへのアクセスを許可するには、次のようにします。
$ rhpctl allow image -image PRODIMAGE -user mjk -client GHC1

rhpctl delete image

特定のイメージを削除します。

構文

rhpctl delete image -image image_name [-schedule timer_value]

使用上のノート

  • 削除するイメージの名前を指定します

  • 必要に応じて、次の例に示すように-scheduleパラメータを使用すれば、この操作を実行する時間をISO-8601形式でスケジュールできます。
    2018-07-25T19:13:17+05

    このパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

  • イメージが1つ以上のシリーズに属する場合、このコマンドは失敗します。

  • このイメージに基づいたプロビジョニング済作業用コピーが存在する場合、このコマンドは失敗します。

次の例では、PRODIMAGEV0という名前のイメージが削除されます。

$ rhpctl delete image -image PRODIMAGEV0

rhpctl deploy image

クライアント・クラスタ内の特定のノードにイメージをデプロイします。

構文

rhpctl deploy image -image image_name [-targetnode node_name
  {-sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path | -root}]

パラメータ

表A-26 rhpctl deploy imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-image image_name

デプロイするイメージの名前を指定します。

-targetnode node_name

必要に応じて、イメージをデプロイするノードの名前を指定できます。このパラメータは、ホームをホストしているノードがフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントでない場合に必要です。

-sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path | -root]

-targetnodeパラメータを使用する場合、sudoまたはrootを指定してスーパーユーザー操作を実行する必要があります。

使用上のノート

このコマンドは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからのみ実行できます。

次の例では、Oracle Database Applianceイメージをノードにデプロイします。

$ rhpctl deploy image -image ODA1 -targetnode racgbox1 -root

rhpctl disallow image

ユーザーまたはロールによるイメージへのアクセスを禁止します。

構文

rhpctl disallow image -image image_name {-user user_name [-client client_name]
    | -role role_name}

パラメータ

表A-27 rhpctl disallow imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-image image_name

アクセスを禁止するイメージの名前を指定します。

-user user_name [-client client_name | -role role_name

次のいずれかを指定します。

  • イメージへのアクセスを禁止するユーザーと、そのユーザーのクライアント・クラスタのクラスタ名(オプション)。

  • イメージへのアクセスを禁止するロール。

イメージへのアクセスを禁止するには、次のコマンドを実行します。
$ rhpctl disallow image -image PRODIMAGE -user mjk -client GHC1

rhpctl import image

フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーにイメージを作成します。

指定されたパスのソフトウェアの内容すべてをフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーにコピーして、イメージを作成するには、rhpctl import imageコマンドを使用します。

構文

rhpctl import image -image image_name {-path path | -zip zipped_home_path | 
   -location zipped_home_path} [-imagetype image_type] [-version software_version] 
   [-pathowner user_name] [-state {TESTABLE | RESTRICTED | PUBLISHED}] [-client cluster_name]
   [-targetnode node_name [-sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path | -root]]
   [-useractiondata user_action_data] [-schedule timer_value]

パラメータ

表A-28 rhpctl import imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-image image_name

追加するイメージの名前を指定します。

-path path

インポートするソフトウェア・ホームの絶対パスの場所を指定します(Oracle Databaseイメージの場合、これはORACLE_HOMEです)。

-zip zipped_home_path

インポートする圧縮ソフトウェア・ホーム(ZIPまたはTARファイル)の絶対パスを指定します。

ノート:

別のプラットフォームからイメージをインポートする場合は、このオプションを使用しないでください。このオプションは同じプラットフォームでのみ機能し、たとえば、Linuxプラットフォームを使用している場合は、-zipオプションを使用して別のLinuxシステムからのみイメージをインポートできます。
-location zipped_home_path

ターゲット上の圧縮されたイメージ・ファイルの場所を指定します。

-imagetype image_type

ソフトウェア・タイプを指定します。Oracle Databaseソフトウェアの場合はORACLEDBSOFTWARE (デフォルト)、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの場合はORACLEGISOFTWARE、エンジニアド・システム(Oracle Data Appliance)の場合はODAPATCHSOFTWARE、その他のすべてのソフトウェアの場合はSOFTWAREを使用します。カスタム・イメージ・タイプの場合、イメージ・タイプ名を使用します。

-version software_version

必要に応じて、インポートするソフトウェアのバージョンを指定できます。

-pathowner user_name

指定したパスにあるファイルやディレクトリへのアクセス権を持つユーザーを指定します。

ノート: このパラメータはOracleデータベース以外のソフトウェア・ホームのみに適用されます。

-state {TESTABLE | RESTRICTED | PUBLISHED}

イメージの状態が、テスト可能、制限または公開済のいずれであるかを指定します。

-client cluster_name

クライアント・クラスタの名前を指定します。

-targetnode node_name

イメージのインポート元のノードの名前を指定します。このパラメータは、ホームをホストしているノードがフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントでない場合に必要です。

-sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path | -root]

-targetnodeパラメータを使用する場合、sudoまたはrootを指定してスーパーユーザー操作を実行する必要があります。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule timer_value
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

使用上のノート

  • このコマンドは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでのみ実行できます。

  • Oracle DatabaseまたはOracle Grid Infrastructureソフトウェア・ホームをインポートするとき、ホームのバージョンは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングによってプロビジョニングおよびパッチ適用がサポートされるバージョンのいずれかである必要があります。

次の例では、イメージがインポートされます。

$ rhpctl import image -image PRODIMAGEV1 -path /u01/app/product/12.1.0/dbhome -pathowner orcl

次の例では、エンジニアド・システム・イメージがインポートされます。

$ rhpctl import image -image ODA1 -imagetype ODAPATCHSOFTWARE -path /tmp/ODAPatchBundle -version 12.1.2.8.0

rhpctl instantiate image

ピア・フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからのゴールド・イメージのコピーを要求します。

構文

rhpctl instantiate image -server server_cluster_name {-image image_name
  | -series series_name | -imagetype image_type | -all}

パラメータ

表A-29 rhpctl instantiate imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-server server_cluster_name

イメージをリクエストするフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー・クラスタを指定します。

-image image_name | -series series_name | -imagetype image_type | -all

イメージ名、系列名、またはイメージ・タイプを指定することで、ピア・フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからのゴールド・イメージのコピーを要求できます。また、-allパラメータを使用すると、ピア・フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからのすべてのゴールド・イメージのコピーを要求できます。

イメージ・タイプによってイメージを要求する場合、Oracle Databaseソフトウェアの場合はORACLEDBSOFTWARE(デフォルト)、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの場合はORACLEGISOFTWARE、Oracle GoldenGateソフトウェアの場合はORACLEGGSOFTWARE、その他のすべてのソフトウェアの場合はSOFTWAREを指定します。カスタム・イメージ・タイプの場合、イメージ・タイプ名を使用します。

使用上のノート

  • コピー対象のイメージに関連付けられているユーザー・アクションはコピーされません。

  • ゴールド・イメージのグループ構成は、ピアに送信されるコピーでレプリケートされます。

  • ゴールド・イメージのコピーは、PUBLISHED状態になります。

rhpctl modify image

イメージの構成詳細を変更します。

構文

rhpctl modify image -image image_name -imagetype image_type

パラメータ

表A-30 rhpctl modify imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-image image_name

変更するイメージの名前を指定します。

-imagetype image_type

ソフトウェア・タイプを変更できます。Oracle Databaseソフトウェアの場合はORACLEDBSOFTWARE (デフォルト)、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの場合はORACLEGISOFTWARE、それ以外のソフトウェアの場合はSOFTWAREを使用します。カスタム・イメージ・タイプの場合、イメージ・タイプ名を使用します。

rhpctl query image

既存のイメージの構成を表示します。

構文

rhpctl query image {[[-image image_name [-dbtemplate]] | [[-imagetype image_type]
  [-version version] [-platform platform] [-drift] ]]}

パラメータ

表A-31 rhpctl query imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-image image_name [-dbtemplate]

問い合せるイメージの名前を指定します。

必要に応じて、-dbtemplateパラメータを使用して、デフォルト・テンプレート・ディレクトリ内のテンプレート・ファイル名を表示できます。

-imagetype image_type

ソフトウェア・タイプを指定します。Oracle Databaseソフトウェアの場合はORACLEDBSOFTWARE (デフォルト)、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの場合はORACLEGISOFTWARE、それ以外のソフトウェアの場合はSOFTWAREを使用します。カスタム・イメージ・タイプの場合、イメージ・タイプ名を使用します。

–version version

問い合せるイメージ・ソフトウェアのバージョンを指定する場合は、このパラメータを使用します。

-platform platform

イメージと一致させるオペレーティング・システム・プラットフォームを指定する場合は、このパラメータを使用します。

-drift

ゴールド・イメージに含まれていないバグ修正をリストします。

使用上のノート

  • -versionパラメータを使用する場合、バージョンには5つのフィールドが必要です(12.1.0.2.4など)。

  • -platformパラメータを使用する場合は、Linux_AMD64Linux_S390Linux_PPCIBM_AIX_PPC64HP_IA64Linux_ItaniumSolaris_SPARC64Linux_LOPおよびIntel_Solaris_AMD64を使用できます。

rhpctl promote image

イメージをプロモートします。

構文

rhpctl promote image -image image_name -state {TESTABLE | RESTRICTED | PUBLISHED}

パラメータ

表A-32 rhpctl promote imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-image image_name

プロモートするイメージの名前を指定します。

-state {TESTABLE | RESTRICTED | PUBLISHED}

イメージの状態の名前として次のいずれかを指定します。

  • TESTABLE:
  • RESTRICTED:
  • PUBLISHED:

PRODIMAGEという名前のイメージをプロモートするには、次のようにします。
$ rhpctl promote image -image PRODIMAGE -state RESTRICTED

rhpctl uninstantiate image

前に要求したピア・フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからのイメージの更新を停止します。

構文

rhpctl uninstantiate image -server server_cluster_name {-image image_name
  | -series series_name | -imagetype image_type | -all}

パラメータ

表A-33 rhpctl uninstantiate imageコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-server server_cluster_name

更新を停止するフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー・クラスタを指定します。

-image image_name | -series series_name | -imagetype image_type | -all

イメージ名、系列名、またはイメージ・タイプを指定することで、ピア・フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーから更新できます。また、-allパラメータを使用して、ピア・フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからの更新を停止できます。

イメージ・タイプによって更新を停止する場合、Oracle Databaseソフトウェアの場合はORACLEDBSOFTWARE(デフォルト)、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアの場合はORACLEGISOFTWARE、Oracle GoldenGateソフトウェアの場合はORACLEGGSOFTWARE、その他のすべてのソフトウェアの場合はSOFTWAREを指定します。カスタム・イメージ・タイプの場合、イメージ・タイプ名を使用します。