Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバー間でのゴールド・イメージの配布

Oracle Fleet Patching and Provisioningでは、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバー間でゴールド・イメージを自動的に共有および同期化できます。

Oracle Fleet Patching and Provisioningアーキテクチャでは、あるOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーが、データ・センターの特定のデータ・センターまたはネットワーク・セグメント内の一連のOracle Fleet Patching and Provisioningクライアントおよびターゲットを管理します。データ・センターまたはセグメント化されたデータ・センターが複数存在する場合は、複数のOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーを使用する必要があります。

Oracle Fleet Patching and Provisioningアーキテクチャでは、あるOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーが、データ・センターの特定のデータ・センターまたはネットワーク・セグメント内の一連のOracle Fleet Patching and Provisioningクライアントおよびターゲットを管理します。複数のデータ・センターまたはセグメント化されたデータ・センターが存在する場合は、複数のOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーを使用して、複数の設備資産間での大規模な標準化を促進する必要があります。

Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーには、その有効範囲に専用のゴールド・イメージを作成および管理する機能があるため、ローカルのカスタマイズがシームレスにサポートされます。

最初に、2つのOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー間でピア関係を確立する必要があります。登録では、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバー・クラスタの名前が使用されます。2つのクラスタの名前は同じにできますが、命名には1つの制限があります。FPPS_1などのOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーは、ピアがFPPS_1の管理ドメイン内のOracle Fleet Patching and Provisioningクライアントまたはターゲットと同じ名前を持つ場合、ピアOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーを登録できません。

次のステップは、2つのOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー間にピア関係を確立する方法を示しています。このプロセスでは、スーパーユーザーまたはルート資格証明は必要ありません。

  1. 最初のOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー(FPPS_1)で、サーバー構成情報を含むファイルを作成します。
    $ rhpctl export server -serverdata file_path
  2. FPPS_1で作成したサーバー構成ファイルを別のOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー(FPPS_2)にコピーします。
  3. 2つ目のOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー(FPPS_2)で、FPPS_2の登録を完了します。
    $ rhpctl register server -server FPPS_1_cluster_name 
        -serverdata server_cfg_file_copied_from_FPPS_1 
  4. FPPS_2で、サーバー構成情報を含むファイルを作成します。
    $ rhpctl export server -serverdata file_path
  5. FPPS_2で作成されたサーバー構成ファイルをFPPS_1にコピーします。
  6. 最初のOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー(FPPS_1)で、FPPS_1の登録を完了します。
    $ rhpctl register server -server FPPS_2_cluster_name 
        -serverdata server_cfg_file_copied_from_FPPS_2 
Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーをピアとして登録すると、次のコマンドで、サーバーのピア(または複数のピア)が表示されます。
$ rhpctl query peerserver
次のように、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーのイメージを調べることができます。
$ rhpctl query image -server server_cluster_name

前述のコマンドでは、特定のOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーのすべてのイメージが表示されます。また、-image image_nameパラメータと一緒にピア・サーバーを指定することで、特定ピア・サーバーの特定イメージの詳細を表示できます。

Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーは複数のピアを持つことができます。ただし、Oracleはピア間の連鎖関係をサポートしていません。たとえば、FPPS_1FPPS_2のピアであり、FPPS_2FPPS_3のピアでもある場合、FPPS_1FPPS_3の間の関係は確立されず、必要に応じてピアにすることもできます。

Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーからゴールド・イメージのコピーを1つ以上取得するには、次のようにします。
$ rhpctl instantiate image -server server_cluster_name
rhpctl instantiate imageコマンドを実行して、自動更新メカニズムをアクティブ化します。その時点から、FPPS_2などのピアOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーにゴールド・イメージを作成すると、それらはインスタンス化操作を実行したOracle Fleet Patching and Provisioningサーバー(FPPS_1など)に自動的にコピーされる候補になります。新しいゴールド・イメージが自動的にコピーされるかどうかは、コマンドに含めることができるインスタンス化パラメータに対するイメージの関連性によって決まります。
  • -all: FPPS_2で作成されたすべてのゴールド・イメージのFPPS_1への自動プッシュを作成します。

  • -image image_name: FPPS_2で作成された名前付きイメージのすべての新しい子孫ゴールド・イメージのFPPS_1への自動プッシュを作成します。名前付きイメージの子孫は、rhpctl add imageコマンドを使用してFPPS_2に作成されるイメージです。

  • -series series_name: FPPS_2の名前付きシリーズに追加されたすべてのゴールド・イメージの自動プッシュをFPPS_1に作成します。

  • -imagetype image_type: FPPS_2で指定されたイメージ・タイプの作成されたすべてのゴールド・イメージの自動プッシュをFPPS_1に作成します。

rhpctl instantiate imageコマンドで確立された更新の受信を停止するには、rhpctl uninstantiate imageを実行し、ピアOracle Fleet Patching and Provisioningサーバーを指定し、さらにall、イメージ名、イメージ・シリーズ名、またはイメージ・タイプのいずれかを指定します。

次のように、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバーのいずれかでピア関係を終了します。
$ rhpctl unregister server -server server_cluster_name