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Oracle Database 11gリリース2(11.2)以下のデータベースの移行

Oracle Database 11g リリース2 (11.2) for Windows (32ビット)以前をOracle Database 19c for Windows (64ビット)に移行するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Database 19c for Windows (64ビット)をインストールします。

  2. コマンド・プロンプトで新しいOracle Database 19cサービスを作成します。

    C:\> ORADIM -NEW -SID SID [-INTPWD PASSWORD ] -MAXUSERS USERS 
    -STARTMODE AUTO -PFILE ORACLE_HOME\DATABASE\INITSID.ORA
    

    次の表に、指定する必要のある値の詳細情報を示します。

    パラメータ 説明

    SID

    移行するデータベースのSIDです。

    PASSWORD

    64ビットWindowsデータベース用の新しいOracle Database 19cのパスワード。これは、SYSDBA権限で接続するユーザーのパスワードです。-INTPWDオプションは必須ではありません。このオプションを指定しない場合、オペレーティング・システム認証が使用されます(パスワードは必要ありません)。

    USERS

    SYSDBA権限およびSYSOPER権限を付与できるユーザーの最大数です。

    ORACLE_HOME

    Oracleホーム・ディレクトリ-PFILEオプションを使用して、(Oracleホーム・ディレクトリのドライブを含む)フルパス名を指定する必要があります。

  3. 32ビット・データ・ファイルを64ビットOracleホームにコピーします。

  4. 32ビット構成ファイルを64ビットOracleホームにコピーします。

    1. 32ビット初期化パラメータ・ファイルにIFILE(挿入ファイル)エントリが含まれる場合、IFILEエントリで指定されているファイルを64ビットOracleホームにコピーし、その新しい場所を示すように初期化パラメータ・ファイルのIFILEエントリを編集します。

    2. 32ビットOracleホームにパスワード・ファイルが存在する場合、そのパスワード・ファイルを64ビットOracleホームにコピーします。デフォルトの32ビット・パスワード・ファイルは、ORACLE_HOME\database\pwdSID.oraに存在します(SIDはOracleインスタンスのIDです)。

  5. 19c OracleホームがWindowsユーザー・アカウントをOracleホーム・ユーザーとして使用する場合、このOracleホーム・ユーザーをユーザーのリストに追加し、すべてのデータベース・ファイル、init.oraファイル、oracleパスワード・ファイルなどに対するファイル権限またはディレクトリ権限を付与します。

  6. ワード・サイズを変更する前に、64ビットOracleホームのORACLE_HOME\database\ORACLE_SID \init.oraファイルに_SYSTEM_TRIG_ENABLED = falseというパラメータを追加します。

  7. このパラメータは、ワード・サイズの変更の完了後に初期化ファイルから削除します。

  8. コマンド・プロンプトで64ビットのORACLE_HOME\rdbms\adminディレクトリに移動します。

  9. SQL*Plusを起動します。

    C:\> sqlplus /NOLOG 
    
  10. SYSDBAでデータベース・インスタンスに接続します。

    SQL> CONNECT / AS SYSDBA;
    
  11. CREATE CONTROLFILEコマンドを使用して64ビット制御ファイルを再作成します。これによりORACLE_HOME\databaseディレクトリに新しい制御ファイルが作成されます。

    次に、32ビット・コンピュータのorcl32データベースを64ビット・コンピュータのorcl64データベースに移行する場合の例を示します。

    CREATE CONTROLFILE REUSE DATABASE "T1" NORESETLOGS NOARCHIVELOG
        MAXLOGFILES 32
        MAXLOGMEMBERS 2
        MAXDATAFILES 32
        MAXINSTANCES 16
        MAXLOGHISTORY 1815
    LOGFILE
        GROUP 1 'C:\app\username\oradata\orcl64\REDO03.LOG'  SIZE 1M, 
        # was   'C:\app\username\oradata\orcl32\...LOG' 
        # on the 32-bit computer
        GROUP 2 'C:\app\username\oradata\orcl64\REDO02.LOG'  SIZE 1M,
        GROUP 3 'C:\app\username\oradata\orcl64\REDO01.LOG'  SIZE 1M
    DATAFILE
       'C:\app\username\oradata\orcl64\SYSTEM01.DBF',
        # was 'C:\app\username\oradata\orcl32\...DBF' 
        # on the 32-bit computer
       'C:\app\username\oradata\orcl64\RBS01.DBF',
       'C:\app\username\oradata\orcl64\USERS01.DBF',
       'C:\app\username\oradata\orcl64\TEMP01.DBF',
       'C:\app\username\oradata\orcl64\TOOLS01.DBF',
       'C:\app\username\oradata\orcl64\INDX01.DBF',
       'C:\app\username\oradata\orcl64\DR01.DBF'
    CHARACTER SET AL32UTF8;
    
  12. 前のステップで作成した新規制御ファイルを含めるように32ビット・コンピュータでinitファイルを変更します。

  13. 64ビット・コンピュータのデータベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE;
    
  14. データベースの移行を開始します。

    SQL> STARTUP MIGRATE;
    
  15. データベースを移行します。

    注意:

    Oracle Database 19cへのアップグレードは、ソースと宛先Oracleホームの両方で同じWindowsユーザー・アカウントがOracleホーム・ユーザーとして使用されるか、またはデータベースがアップグレードされている元のホームがWindows組込みアカウントを使用している場合にのみサポートされます。

  16. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE;
    
  17. データベースを再起動します。

    SQL> STARTUP OPEN;

関連項目: