日本語PDF

19 Oracle Data Guardに関連するビュー

Oracle Data Guard環境を監視するときに特に便利なビューが多数あります。

表19-1では、各ビューについて説明し、そのビューがフィジカル・スタンバイ・データベース、ロジカル・スタンバイ・データベース、スナップショット・スタンバイ・データベース、プライマリ・データベースのいずれに適用されるのかを示します。ビューの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。

表19-1 Oracle Data Guard構成に関連のあるビュー

ビュー データベース 説明

DBA_LOGSTDBY_EVENTS

ロジカルのみ

ロジカル・スタンバイ・データベースのアクティビティに関する情報を含んでいます。SQL Applyがロジカル・スタンバイ・データベースにREDOを適用中に発生した障害原因を特定するために使用します。

DBA_LOGSTDBY_HISTORY

ロジカルのみ

Oracle Data Guard構成におけるロジカル・スタンバイ・データベースのスイッチオーバーとフェイルオーバーの履歴を表示します。すべてのロール・トランジションについて、ローカル・システムで処理または作成されたすべてのREDOログ・ストリームを示すことでこれを行います。(ロール・トランジション後は、新しいログ・ストリームが開始し、新しいプライマリ・データベースによってログ・ストリーム順序番号が増分されます。)

DBA_LOGSTDBY_LOG

ロジカルのみ

ロジカル・スタンバイ・データベースにレジストリされているログ・ファイルを表示します。

DBA_LOGSTDBY_NOT_UNIQUE

ロジカルのみ

主キー制約またはNOT NULLの一意制約がない表を識別します。

DBA_LOGSTDBY_PARAMETERS

ロジカルのみ

SQL Applyで使用されるパラメータのリストが格納されます。

DBA_LOGSTDBY_SKIP

ロジカルのみ

SQL Applyによってスキップされる表をリスト表示します。

DBA_LOGSTDBY_SKIP_TRANSACTION

ロジカルのみ

選択されているスキップ設定をリスト表示します。

DBA_LOGSTDBY_UNSUPPORTED

ロジカルのみ

サポートされないデータ型が含まれているスキーマおよび表(およびその表の列)を識別します。このビューは、ロジカル・スタンバイ・データベースの作成を準備する際に使用します。

DBA_ROLLING_UNSUPPORTED ロジカルのみ DBMS_ROLLING PL/SQLパッケージを使用するロジカル・スタンバイ・データベースのローリング・アップグレード操作でサポートされないデータ型を含むスキーマ、表および列を示します。DBMS_ROLLINGを使用したローリング・アップグレードの前にこのビューを使用して、何がサポートされていないか確認してください。

V$ARCHIVE_DEST

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

Oracle Data Guard構成内のすべての宛先の現在の値、モードおよび状況を含めた説明を表示します。

ノート: このビューに表示される情報は、インスタンスの停止後には保存されません。

V$ARCHIVE_DEST_STATUS

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

アーカイブREDOログ宛先の実行時および構成用の情報を表示します。

ノート: このビューに表示される情報は、インスタンスの停止後には保存されません。

V$ARCHIVE_GAP

フィジカル、スナップショットおよびロジカル

アーカイブREDOログ・ファイルのギャップの識別に役立つ情報を表示します。

V$ARCHIVED_LOG

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

制御ファイルのアーカイブREDOログ情報を、アーカイブREDOログ・ファイル名を含めて表示します。

V$DATABASE

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

制御ファイルからのデータベース情報を表示します。ファスト・スタート・フェイルオーバー(Oracle Data Guard Brokerでのみ使用可能)に関する情報が含まれます。

V$DATABASE_INCARNATION

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

すべてのデータベース・インカネーションに関する情報を表示します。Oracle Databaseでは、RESETLOGSオプションを使用してデータベースがオープンされるたびに、新しいインカネーションが作成されます。V$DATABASEビューには、現在のインカネーションのみでなく、前のインカネーションのレコードも表示されます。

V$DATAFILE

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

制御ファイルからのデータファイル情報を表示します。

V$DATAGUARD_CONFIG

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

初期化パラメータ、DB_UNIQUE_NAMEおよびLOG_ARCHIVE_CONFIGで定義された一意のデータベース名をリストにします。

V$DATAGUARD_STATS

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

適用ラグやトランスポート・ラグを含む各種Oracle Data Guard統計を表示します。このビューは、いかなるスタンバイ・データベースのインスタンスでも問合せできます。プライマリ・データベースを問い合せた場合、1行も戻されません。例および詳細は、「ロールの推移のターゲット・スタンバイ・データベースの選択」も参照してください。

V$DATAGUARD_STATUS

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

通常はアラート・ログまたはサーバー・プロセスのトレース・ファイルへのメッセージによってトリガーされるイベントが表示および記録されます。

V$FS_FAILOVER_STATS

プライマリ

システムで発生したファスト・スタート・フェイルオーバーに関する統計を表示します。

V$LOG

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

オンラインREDOログ・ファイルのログ・ファイル情報が格納されます。

V$LOGFILE

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

オンラインREDOログ・ファイルとスタンバイREDOログ・ファイルに関する情報が格納されます。

V$LOG_HISTORY

プライマリ、フィジカル、スナップショットおよびロジカル

制御ファイルからのログ履歴情報が格納されます。

V$LOGSTDBY_PROCESS

ロジカルのみ

SQL Applyの動作を示す動的情報を提供します。このビューは、ロジカル・スタンバイ・データベースにSQL Applyを適用する際に、パフォーマンス問題を診断する場合に非常に役立ちます。

V$LOGSTDBY_PROGRESS

ロジカルのみ

ロジカル・スタンバイ・データベースでのSQL Applyの進捗状況を表示します。

V$LOGSTDBY_STATE

ロジカルのみ

SQL Applyとロジカル・スタンバイ・データベースの実行状態に関して、V$LOGSTDBY_PROCESSおよびV$LOGSTDBY_STATSビューの情報を連結します。

V$LOGSTDBY_STATS

ロジカルのみ

LogMiner統計、現行のステータスおよびSQL Apply時のロジカル・スタンバイ・データベースのステータス情報を表示します。SQL Applyが実行されていない場合、統計の値はクリアされます。

V$LOGSTDBY_TRANSACTION

ロジカルのみ

ロジカル・スタンバイ・データベースでSQL Applyにより処理中のすべてのアクティブ・トランザクションに関する情報を表示します。

V$MANAGED_STANDBY

フィジカルおよびスナップショット

フィジカル・スタンバイ・データベースに関連するOracleデータベース・プロセスの現在の状態を表示します。

ノート: このビューに表示される情報は、インスタンスの停止後には保存されません。

V$REDO_DEST_RESP_HISTOGRAM

プライマリ

SYNC転送用に構成された宛先に関するレスポンス時間の情報が格納されます。

ノート: このビューに表示される情報は、インスタンスの停止後には保存されません。

V$STANDBY_EVENT_HISTOGRAM

フィジカル

フィジカル・スタンバイの適用ラグ値のヒストグラムが格納されます。エントリは、対応する適用ラグのバケット(REDO Applyプロセス1秒単位)に作成されます。(このビューは、リアルタイム問合せモードで開かれたフィジカル・スタンバイ・データベースでのみ行を戻します。)

ノート: このビューに表示される情報は、インスタンスの停止後には保存されません。

V$STANDBY_LOG

フィジカル、スナップショットおよびロジカル

スタンバイREDOログ・ファイルのログ・ファイル情報が格納されます。