2 ADFデスクトップ統合のサンプル・アプリケーションの概要
この章の内容は次のとおりです。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションについて
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションは、ADFデスクトップ統合の主な機能を説明する、サンプルのデモンストレーションのセットです。
各サンプルには、開発者ガイドで確認することができる、特定の機能が含まれています。すべてのサンプルは、同じ基礎となるデータベース・スキーマを使用します。これにより、簡単にソース・コードにアクセスでき、スタンドアロン方式で実行時の動作を経験できます。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションの設定と実行
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションをダウンロードおよび実行する前に、開発環境を設定します。
開発環境の設定方法の詳細は、「開発環境の設定」を参照してください。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションを実行するには、次の手順を実行する必要があります。
- 「アプリケーション・リソースのダウンロード方法」の説明に従って、アプリケーション・リソースをダウンロードします。
- 「ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションの実行方法」の説明に従って、Summitサンプル・アプリケーションを実行します。
アプリケーション・リソースのダウンロード方法
Oracle Technology Networkからアプリケーション・リソースをダウンロードします。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションをダウンロードするには:
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Oracle JDeveloperをダウンロードしてインストールします。
詳細は、『Oracle JDeveloperのインストール』のOracle JDeveloperソフトウェアのインストールに関する項を参照してください。
-
ADFデスクトップ統合をインストールします。「ADFデスクトップ統合のインストール」を参照してください。
注意:
旧バージョンのADFデスクトップ統合がシステムにインストールされている場合、「ADFデスクトップ統合のアップグレード」の説明に従って、ADFデスクトップ統合をアップグレードします。
-
Summit ADFスキーマをダウンロードしてインストールします。『Oracle Application Development FrameworkによるFusion Webアプリケーションの開発』のSummit ADFスキーマのインストール方法に関する項を参照してください。
-
Oracle Technology Networkから、ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのZIPファイルをダウンロードおよびインストールします。
http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=E26099_01&id=jdevcodesamples
「ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションの実行方法」を参照してください。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションの実行方法
Summitサンプル・アプリケーションを実行するには、zipファイルの内容を抽出し、JDeveloperで.JWS
ファイルを開きます。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションを実行するには:
-
zipファイルの内容をローカル・ディレクトリに解凍します。
-
JDeveloperで
SummitADFdi.jws
ファイルを開きます。このファイルは
Summit_ADFDI
ディレクトリにあります。 -
「アプリケーション」ウィンドウで、Modelプロジェクトをクリックして展開します。
-
「モデル」→「アプリケーション・ソース」→「oracle.summitdi.model」→Model.jpxファイルを開きます。
-
「一般」タブで「接続」グループを展開し、「追加」アイコンをクリックして、データベース接続を作成します。
-
「データベース接続の作成」ダイアログで、表2-1のように各自の環境に合せて接続情報を追加します。
表2-1 ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのデータベース接続プロパティ
プロパティ 説明 ユーザー名
c##summit_adf
パスワード
summit_adf
ホスト名
データベースのホスト名。
次に例を示します。
localhost
JDBCポート
データベースのポート。
次に例を示します。
1521
SID
データベースのSID。
次に例を示します。
ORCL
またはXE
「接続テスト」をクリックして接続を確認し、「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
-
Model.jpx
ファイルを保存します。 -
ViewControllerプロジェクトを選択して、JDeveloperのメイン・メニューの「実行」ボタンをクリックします。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのFusion Webアプリケーションの概要
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのFusion Webアプリケーションにより、エンド・ユーザーは統合Excelワークブックをダウンロードできます。
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションのFusion Webアプリケーションについて
エンド・ユーザーがJDeveloperでADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションを実行すると、デフォルトのブラウザでアプリケーションのホーム・ページが開きます。エンド・ユーザーは、ホーム・ページから様々な統合Excelワークブックをダウンロードできます。
統合Excelワークブックのダウンロード
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションでは、異なる要件を満たすために、様々な統合Excelワークブックが提供されます。エンド・ユーザーは、アプリケーションのMainPage.jsf
から、様々なワークブックをナビゲートおよびダウンロードできます。エンド・ユーザーがリンクをクリックしてワークブックをダウンロードすると、ADFデスクトップ統合アドインがエンド・ユーザーのマシンに存在することをJavaアプレットが確認します。アドインが検出されると、ワークブックのダウンロードが自動的に開始されます。ない場合は、ADFデスクトップ統合により、エンド・ユーザーにアドインのインストールを求めるプロンプトが表示されます。Javaがエンド・ユーザーのマシンにインストールされていない場合、またはエンド・ユーザーのセキュリティ設定によって無効になっている場合は、JavaアプレットがADFデスクトップ統合アドインの存在を確認できません。ADFデスクトップ統合は、アドインのインストールが確認できないことをエンド・ユーザーに通知します。ワークブックのダウンロード、およびアドインのインストールのオプションをエンド・ユーザーに提示します。
表2-2に、メニュー・オプションと、ダウンロードされる統合Excelワークブックを示します。
表2-2 ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションの統合Excelワークブック
メニュー・オプション | 説明 |
---|---|
顧客サンプルの編集 |
|
倉庫の在庫サンプルの編集 |
|
すべての在庫サンプルの編集 |
|
顧客サンプルの検索 |
|
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションの統合Excelワークブックの概要
ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションは、CustomerSearch.xlsx、EditAllInventory.xlsx、EditCustomers.xlsx
、およびEditWarehouseInventory.xlsx
統合Excelワークブックを提供します。
CustomerSearch.xlsx
ワークブックは、読取り専用として構成されたADF表コンポーネントにデータをダウンロードする前に、検索の実行にカスタムWebページをどのように使用できるかを示します。
EditAllInventory.xlsx
ワークブックは、非正規化されたマスター/詳細の関係を含む、編集可能な表を作成する方法を示します。これは、日付ピッカーの使用方法、列のグループ化の方法、および既存のデータ・レコードの削除方法も示します。
EditCustomers.xlsx
ワークブックは、一般的に使用されるADFデスクトップ統合のADF表コンポーネント機能を示します。データをダウンロード、挿入、更新およびコミットできます。これは、選択リストから値を選択する複数の方法も示します。
EditWarehouseInventory.xlsx
ワークブックは、詳細な表を含むコンポーネントからADFデスクトップ統合を使用する方法を示します。マスター・フォームおよびその詳細表のデータをダウンロードおよび更新できます。このサンプルは、ワークブック・パラメータを使用してワークブックの初期化を制御する方法も示します。
この章の次の項では、ワークブックの機能の詳細な情報と実装の詳細への参照を提供します。
統合ExcelワークブックからのFusion Webアプリケーションへのログオン
実行時に、ADFデスクトップ統合のSummitサンプル・アプリケーションの統合Excelワークブックは、エンド・ユーザーがFusion Webアプリケーションにログオンするのに使用できる、Excelのリボン・タブをレンダリングします。図2-2は、EditCustomers.xlsx
ワークブックのリボンの「顧客」実行時タブを示します。
データ行のダウンロード
EditCustomers.xlsx
ワークブックなどの一部のワークブックでは、ADF表コンポーネントを使用して、Fusion Webアプリケーションから情報をダウンロードします。このコンポーネントを使用して、エンド・ユーザーは行を編集し、変更した行をFusion Webアプリケーションにアップロードできます。
次の項では、ダウンロード機能の実装方法の詳細を説明します。
-
Fusion Webアプリケーションに統合するそれぞれのワークシートには、関連するページ定義ファイルが必要です。
たとえば、
EditCustomers.xlsx
ワークブックのCustomers
ワークシートは、ページ定義ファイルExcelCustomers.xml
ページ定義ファイルと関連付けられています。JDeveloperで、「アプリケーション」ウィンドウの次のノードを展開して、このファイルを表示します。ViewController > 「アプリケーション・ソース」 > oracle.summitdi.view > pageDefs
ページ定義ファイルの構成方法の詳細は、「統合Excelワークブックのページ定義ファイルの使用」を参照してください。
-
ADF表コンポーネント
Download
アクションは、Fusion Webアプリケーションからワークシートにデータをダウンロードします。このアクションの起動方法の詳細は、「ADF表コンポーネントへのデータのダウンロード」を参照してください。 -
EditCustomers.xlsx
ワークブックでは、ワークシートStartup
イベントはADF表コンポーネントDownload
アクションを含むアクション・セットを起動します。ワークシート・イベントの構成の詳細は、「ワークシート・イベントからアクション・セットを起動する方法」を参照してください。
ワークブックの顧客および倉庫情報の変更
EditCustomers.xlsx
およびEditWarehouseInventory.xlsx
ワークブックを使用して、エンド・ユーザーは、ADF表コンポーネントおよびフォーム・コンポーネントによりFusion Webアプリケーションからダウンロードされた顧客および倉庫情報を編集できます。UpdateComponent
プロパティが構成されている実行時ADF表コンポーネントの列を使用して、エンド・ユーザーは値を変更したり、変更をFusion Webアプリケーションにアップロードできます。たとえば、エンド・ユーザーはEditCustomers.xlsxのName、PhoneおよびAddress
列に表示される値を変更できます。
StatusやChangedなど他の列は、ADF表コンポーネントに表示されて、アップロード操作や変更された列のステータス情報を提供します。
次の項では、この機能の実装方法の詳細を説明します。
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ADF表コンポーネントの挿入の詳細は、「ExcelワークシートへのADF表コンポーネントの挿入」を参照してください。
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StatusやChangedなど特殊な列の詳細は、「ADF表コンポーネント内の特殊な列」を参照してください。
-
アクション・セットの詳細は、「統合Excelワークブックへの対話性の追加」を参照してください。
-
値リストの詳細は、「値リストの使用」を参照してください。
Fusion Webアプリケーションへの変更済の情報のアップロード
統合ワークブックを使用すると、エンド・ユーザーはADF表コンポーネントの変更済データをFusion Webアプリケーションにアップロードできます。アクション・セットが、ADF表コンポーネントのUpload
アクションを起動する「アップロード」実行時リボン・コマンド用に構成されています。この機能の実装の詳細は、「ADF表コンポーネントからの変更のアップロード」を参照してください。