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Oracle VM Serverユーザーズ・ガイド
リリース2.2
B57076-01
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1 仮想化の概要

この章では、仮想化の概要について説明します。 仮想化を使用する理由、利用できるテクノロジおよびOracle VMの機能を取り上げます。 この章には次の項が含まれます。

1.1 仮想化について

仮想化とは、1つのハードウェアで複数の仮想マシンを実行する機能のことです。 ハードウェアは、パフォーマンスの低下を最小限に抑えて、独自のセキュアな環境で同時または個別に実行可能な複数のオペレーティング・システムをインストールできるソフトウェアを実行します。 各仮想マシンには、固有の仮想CPU、ネットワーク・インタフェース、ストレージおよびオペレーティング・システムがあります。

1.2 仮想化の利点

データ・センターのサーバー・プロビジョニングが増加すると、いくつかの要素によって拡張が抑制されます。 増加する電気および冷却コスト、物理的な空間の制約、人的資源、相互接続の複雑さは、継続的に拡大するコストと実現可能性に大きく影響します。

一般的なハードウェア・メーカーは、設計の目標を変更して、このような問題に対処し始めました。 メーカーは、ただギガヘルツ・パフォーマンスだけに注目するのではなく、CPUの機能セットとチップ・セットを拡張して、低いワット数のCPU、CPUダイごとの複数のコア、高度な電力管理および様々な仮想化機能を導入しています。 適切なソフトウェアでこれらの機能を有効にすると、次の利点が得られます。

1.3 Xen™テクノロジ

ハイパーバイザは、互換コンピュータ向けの小型で軽量のソフトウェア仮想マシン・モニターです。 また、単一の物理システムで複数の仮想マシンをセキュアに実行します。 各仮想マシンは、ほぼネイティブ・パフォーマンスの独自のゲスト・オペレーティング・システムを使用します。 Xenハイパーバイザは、ケンブリッジ大学の研究者によって作成され、Linuxカーネルの作業から派生したものです。

改善されたXenハイパーバイザがOracle VM Serverに装備されています。

1.4 Oracle VM

Oracle VMは、仮想化テクノロジの利点を活用するための環境を完備したプラットフォームです。 Oracle VMを使用すると、サポートされている仮想化環境に、オペレーティング・システムおよびアプリケーション・ソフトウェアを配置できます。 Oracle VMのコンポーネントは、次のとおりです。

図1-1「Oracle VMのアーキテクチャ」は、Oracle VMのコンポーネントを示しています。

図1-1 Oracle VMのアーキテクチャ

図1-1の説明が続きます。
「図1-1 Oracle VMのアーキテクチャ」の説明

このマニュアルでは、Oracle VM ServerとOracle VM Agentについて説明します。 Oracle VM Managerのインストール方法と使用方法、およびOracle VM Serverの管理方法の詳細は、『Oracle VM Managerインストレーション・ガイド』および『Oracle VM Managerユーザーズ・ガイド』を参照してください。